JP2017165295A - 取付部材の取付構造および電子制御装置の取付構造 - Google Patents

取付部材の取付構造および電子制御装置の取付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】スペーサなどを用いることなく高さ調整が可能となることから、部品点数の削減と製造、取り付け作業能率の向上が図ることができる。【解決手段】車体パネルに取付ねじ13の軸部13aが挿通される固定用孔が形成されている一方、ケースに一体に設けられた締結部14は、内部軸方向に取付ねじの軸部が挿入される挿入孔14bが貫通形成され、該挿入孔は、軸方向の奥側に形成されて、軸部の雄ねじ部13dが螺着する雌ねじ部14fと、前記開口端から雌ねじ部の軸方向始端までの間に形成されて、軸部の外周面と非接触状態となる非雌ねじ部14gと、によって構成され、開口端側の先端面14iが、取付ねじの雄ねじ部が雌ねじ部に締結した状態で、取付ねじの頭部13bから軸トルクを受けるようになっている。【選択図】図4

Description

本発明は、取付部材の取付構造、および例えば自動車に取り付けられてエンジンやブレーキ等の制御に供する電子制御装置の取付構造に関する。
従来の電子制御装置の取付構造としては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
この電子制御装置の取付構造は、車両搭載機器を制御するための制御回路を収納した電子制御装置を構成する樹脂ケースと、該樹脂ケースを車体に固定するためのブラケットと、から構成されている。前記樹脂ケースは、溝とブラケット押え、凹部などを有する一方、前記ブラケットは、ケース取付部と車体取付部とを有している。前記ケース取付部は、本体部と溝挿入部、凸部とを有し、前記溝挿入部が前記いずれかの溝に挿入されて、凸部と凹部とが係合することによってブラケットが樹脂ケースに取り付けられるようになっている。
特開平11−291841号公報
ところで、前記従来の取付構造にあっては、電子制御装置と車体の側の固定位置との間の距離、つまり固定位置と電子制御装置までの高さが取付位置よって異なっている場合には、その高さに前記ブラケットが合わずに、前記ブラケットの車体取付部が車体側の固定面から浮き上がって螺子によって適切に固定できないおそれがある。
そこで、このような場合には、高さの異なる複数のブラケットを用いるとか、前記ブラケットの車体取付部と車体側の固定面との間にスペーサを介装させて距離調整を行うことが考えられる。
しかしながら、前記高さの異なる複数のブラケットや厚さの異なる複数のスペーサを用いた場合には、部品点数が増加して製造コストの高騰が余儀なくされると共に、前記厚さの異なるスペーサを用いた場合では種類を誤って組み付けてしまうおそれがある。
本発明は、従来の技術的課題に鑑みて案出されたもので、スペーサなどを用いることなく高さ調整が可能となることから、部品点数の削減と製造、取り付け作業能率の向上が図り得る取付構造を提供することを目的としている。
本発明は、とりわけ、取付部材の締結部は、内部軸方向に前記螺子部材の軸部が挿入される挿入孔が形成され、該挿入孔は、内部軸方向の奥側に形成されて、前記軸部の外周面に形成された雄ねじ部が螺着する雌ねじ部と、前記先端部の開口端から前記雌ねじ部の軸方向始端までの間に形成されて、前記開口端から内部へ挿入された前記軸部の外周面と非接触または僅かな接触状態となる非雌ねじ部と、によって構成されていることを特徴としている。
本願発明によれば、部品点数の削減が図れると共に、製造作業と取り付け作業能率の向上が図れる。
本発明に係る取付構造の実施形態に供される電子制御装置の分解斜視図である。 本実施形態に供される電子制御装置を組み立てた状態を底面側からみた斜視図である。 本実施形態に供される電子制御装置を車体パネルに取り付ける状態を示す斜視図である。 本実施形態に係る取付構造の要部拡大断面図断面図である。 第2実施形態に係る取付構造の要部拡大断面図である。 第3実施形態に係る取付構造の要部拡大断面図である。
以下、本発明に係る取付部材の取付構造を、電子制御装置を車体パネルに取り付ける取付構造に適用した実施形態を図面に基づいて詳述する。
〔第1実施形態〕
本実施形態に供される電子制御装置01は、図3に示すように、車両のエンジンルームなどに配置されて、取付部材として前記エンジンルーム内の被取付部材である車体パネル02に取り付けられるようになっている。
具体的に説明すると、電子制御装置1は、図1〜図3に示すように、その表裏面に図外の電子部品が実装される回路基板1と、この回路基板1が収容固定されるケース2と、前記回路基板1を覆うように前記ケース2の上方から被嵌して該ケース2と共に筐体を構成するアルミ合金製のカバー3と、から主として構成されている。
前記回路基板1は、いわゆるプリント配線基板であり、例えばガラスエポキシ樹脂等からなる板材の表裏面、あるいはその内部に図外の配線回路パターンが形成され、この配線回路パターンに前記電子部品が半田等により電気的に接続されている。ここで、前記電子部品としては、例えばコンデンサやコイル、トランジスタやIC、MOS−FET等などである。
また、この回路基板1は、四隅に形成された4つの固定用孔1aを挿通したビス6が後述するケース2の上部外周側に有する周壁2bの四隅に一体に形成されたボス部2cに形成されたビス孔22dに螺着してケース2に固定されている。なお、前記回路基板1の対向する両側辺のほぼ中央と後側辺の左右両側に、ケース2との位置決めに用いられる小さな矩形状の4つの切欠凹部1bが形成されている。
さらに、前記回路基板1には、カバー3側の上面前端部に、図外の外部コネクタと接続されるコネクタ4が取り付けられている。このコネクタ4は、後端側の取付基部4aと前端側の接続口4bとを一体に有し、前記取付基部4aの下部が回路基板1に図外の複数の端子を介して半田付けにより固定されている。
また、この回路基板1の上面と下面の四隅には、負極配線である4つのグランド面1cが露出形成されている。
前記コネクタ4は、前記接続口4bが、カバー3の前端部の後述する膨出部19に開口された矩形状の窓部19aを介して外部へと臨み、図外の外部コネクタと接続されるようになっている。
前記接続口4bには、図外の配線回路パターンに電気的に接続された複数の雄型端子4cが収容されており、これらの雄型端子4cが前記図外のコネクタに収容される複数の雌型端子と接続されることによって、該図外のコネクタ(雌型端子)に接続されるセンサー類やアクチュエータ等の所定の機器と電気的に接続される。
また、前記コネクタ4の後部側の長手方向両端部には、横断面ほぼU字形状のボス部4d、4dが一体に設けられており、この各ボス部4d、4dの内部軸方向には、前記回路基板1の前端側に形成された図外の雌ねじ部に螺着するねじが挿入されるねじ挿通孔4e、4eが形成されている。また、前記取付基部4aの前端側上面に塗布された図外の接着剤によって前記膨出部19の内面に密閉状に固定されるようになっている。
前記ケース2は、例えばアルミニウム合金等の放熱性に優れた金属材料によって板状一体形成されたものであって、ほぼ矩形状の底壁2aと、該底壁2aの上面外周全体に一体に立ち上がったほぼ四角形状の側壁である周壁2bと、を有し、前記底壁2aの四隅に、周壁2bよりも高い4つのボス部2cが一体に形成されている。
この各ボス部2cには、ケース2に回路基板1を上方から載置固定した際に、それぞれの上面が前記回路基板1の前記下側のグランド面1cが当接するようになっている共に、回路基板1固定用の前記ビス6が螺着する雌ねじ孔2dが形成されている。また、周壁2bの前記回路基板1の前記4つの切欠凹部1bに対応した位置に、該各切欠凹部1bに嵌入して該回路基板1を位置決めする4つの凸部2eが上方に向かって突設されている。
さらに、前記ケース2の底壁2aの上面には、格子状の壁部2fがほぼ全体に渡って設けられていると共に、底壁2aの内側面と周壁2bとの間には、回路基板1において電子部品(特に発熱性の高い電子部品)から発生した熱の放熱に供する放熱用台座8が突設されている。この放熱用台座8は、回路基板1の組み付け状態において、この回路基板1の裏面のうち、その反対側(表面)に前記各電子部品,が実装される所定領域と対向するように配置され、この所定領域が、それぞれ周知の放熱シートを介して該放熱用台座8上に当接配置されるようになっている。ここで、前記放熱シートは、例えば放熱グリス等でもよく、いわゆる熱伝導材であれば、シート状のものに限定されるものではない。
また、前記底壁2aの前記放熱用台座8の下面には、図2に示すように放熱用台座8で吸収した熱を外部に放出する格子状の放熱フィン8aが一体に形成されている。
また、前記ケース2の周壁2b上面の前端壁2b'を除く両側部と後端壁には、図1に示すように、ほぼコ字形状の補強リブ10が一体に形成されている。
前記カバー3は、図1〜図3に示すように、アルミニウム合金材によって前記ケース2と同様のいわゆる箱状に一体成形されていると共に、ほぼ矩形状の天井壁3aのコ字形の外周縁(各側辺)に前記ケース2の周壁2b上面に当接する第1〜第3側壁3b〜3dが設けられ、全体が下方へと開口するように構成されている共に、ケース2内に収容固定された回路基板1を覆うように被嵌されることによって該ケース2に組み付けられるようになっている。
また、カバー3の前記天井壁3aの2つの側壁3b、3d間には、前述した膨出部19が一体に形成されている。この膨出部19は、台形状に形成されて、内部に前記コネクタ4の取付基部4aの上部を被嵌しつつ前記接着剤によってコネクタ4が固定されていると共に、前端開口19aから前記コネクタ4の接続口4bが突出している。
また、前記カバー3は、各側壁3b〜3dの内面にケース2の位置決め用の各凸部2eの先端が係入してケース2に対して位置決めされる図外の位置決め溝が形成されていると共に、四隅の下部に一体に形成された板状ボス部3eに前記各ビス6が挿通するビス挿通孔3fがそれぞれ貫通形成されて、前記各ビス6によって前記各雌ねじ孔2dを介して前記ケース2に固定されるようになっている。この固定された状態で、前記各板状ボス部3e下面が回路基板1の上側の各グランド面1cに当接して電気的に接続されるようになっている。
そして、前記ケース2の前端壁2b'の両側に有する前記2つのボス部2c、2cの前端位置と、後端壁の両側に有する2つのボス部2c、2cの間の中間位置には、図1〜図4に示すように、3つの舌片状の腕部である突起部12a〜12cが一体に形成されていると共に、この各突起部12a〜12cの各先端部には、前記車体パネル02に螺子部材である3本の取付ねじ13によって締結固定される3つの締結部(取付部)14がそれぞれ一体に設けられている。前記各突起部12a〜12cと各締結部14は、ケース2を鋳造する際に一緒に成形されており、該ケース2と同じアルミニウム合金材によって形成されている。
前記各突起部12a〜12cは、図2にも示すように、前記底壁2aの下面から前方及び後方へ突設されており、このうち前端側の2つの突起部12a、12bは、薄肉なほぼ矩形板状に形成されている一方、後端側の1つの突起部12cは、薄肉なほぼ三角形状に形成され、それぞれが前後方向へ突出している。
前記各取付ねじ13は、鉄系金属からなるなべ小ねじが用いられ、外周に雄ねじ部13dが切られた軸部13aと、該軸部13aの軸方向一端部に有する頭部13bと、からなり、この各頭部13bには、ドライバーの先端が係止する十字溝13cが形成されている。
前記雄ねじ部13dは、軸部13aのほぼ全域に形成されているが、前記頭部13bの付け根部付近の一部には形成されていない。
前記各締結部14は、図1〜図4に示すように、それぞれがほぼ円筒状に形成されて、前記各突起部12a〜12cの先端部に一体に設けられている。また、平坦な上面14aがケース2の各ボス部2cの平坦な上面よりも低い位置に形成されて、ケース2の各ボス部2cに対するカバー3の各板状ボス部3eの載置、つまり、ケース2に対するカバー3の被嵌配置に支障が生じない位置に形成されている。
また、この締結部14は、図4に示すように、内部軸方向に前記取付ねじ13の軸部13aが挿入される挿入孔14bが貫通形成されている。また、各締結部14のそれぞれの外周面14cは、前記各突起部12a〜12cに一体に固定された基部14d側から先端部(開口端)14eに向かって漸次縮径したテーパ状に形成されている。
前記挿入孔14bは、軸方向の奥部側(基部側)の内周面に雌ねじ部14fが形成されており、この雌ねじ部14fは、その軸方向の形成長さLが前記挿入孔14bの軸方向全体の約半分程度の領域になっている。
また、この挿入孔14bは、内部軸方向に前記雌ねじ部14fの軸方向始端から先端部14eまでの間に円柱状の非雌ねじ部14gが形成されている。そして、この各非雌ねじ部14gの軸方向の形成長さL1は、前記雌ねじ部14fと相対的に挿入孔14bの軸方向全体の約半分程度の領域になっている。
前記各非雌ねじ部14gは、内周面が前記雌ねじ部14fの始端から挿入孔14bの開口端14h(非雌ねじ部14gの開口端14h)方向へ漸次拡径するテーパ状に形成されていると共に、前記開口端14hの内周面もさらに大きく拡径するテーパ状に形成されている。
また、前記締結部14は、前記挿通孔14bの開口端14hが臨む先端面14iが平坦状に形成されていると共に、取付ねじ13を雌ねじ部14fに締結した際に、車体パネル02を介して軸トルクを受けるトルク受け面になっている。
前記非雌ねじ部14gは、この実施形態では内周面の内径が前記取付ねじ13の軸部13aの外径よりも大きく形成されて、軸部13aの自由な挿入が確保されているが、内径を軸部13aの外径より僅かに大きくして内周面に、軸部13aの雄ねじ部13dの外周が僅かに接触する大きさに形成することも可能である。
前記車体パネル02は、図3及び図4に示すように、所定位置の電子制御装置01の各締結部14の配設位置と対応する位置に、前記各取付ねじ13の軸部13aが挿入する3つの固定用孔15が形成されている。この各固定用孔15は、図3に示すように、いわゆる瓢箪状に形成されて、取付ねじ13の頭部13bが挿入可能な大径孔15aと、該大径孔15aの内周縁から径方向に延びて軸部13aが径方向から挿入可能な長孔15bと、を有している。
〔本実施形態の作用効果〕
以下、本実施形態における電子制御装置01の組み立て手順及び該電子制御装置01を車体パネル02に取り付け手順について説明する。
まず、ケース2の前記放熱用台座8上に前記放熱グリスを塗着して、回路基板1の端子孔から突出したコネクタ4の各端子を半田付けすると共に、コネクタ4の2つのねじ挿通孔4eからビスを挿入して該コネクタ4を回路基板1に取り付け固定しておく。
その後、この回路基板1の下面四隅部にグランド面1cを、ケース2の四隅ある各ボス部2cの上面上に載置する際、各凹部1bに位置決め用の各凸部2eを嵌挿して全体の位置決めを行いつつケース2上に載置し、続いて、各ビス挿通孔4eに挿通された図外の各ビスによってケース2にビス止め固定する。
その後、回路基板1とケース2にカバー3を上方から被嵌して組み付ける。このとき、カバー3の膨出部19を回路基板1のコネクタ4の上方から嵌合させつつカバー3の前記各位置決め溝にケース2の各凸部2eの先端を嵌入させて位置決めしながらカバー3を下方へ移動させて各板状ボス部3eを前記回路基板1の各グランド面1cに重ね合わせると同時に各板状ボス部3eの下面をケース2の各ボス部2cの上面に重ね合わせる。
続いて、前記カバー3の各板状ボス部3eのビス挿通孔3fと回路基板1の各固定用孔1aに各ビス6を挿入して、ケース2の各雌ねじ孔2dにねじ込めば、ケース2に対して回路基板1とカバー3が一体的に結合される。なお、このとき、前記カバー3の各板状ボス部3eの下面が前記回路基板1のグランド面1cに密着して導通する。これによって、電子制御装置01のケース1に対する各構成部品の組立が完了する。
その後、図2及び図3に示すように、各取付ねじ13の軸部13aを、前記各締結部14の各挿入孔14bの開口端14hから内部へ挿入すると共に、各雄ねじ部13dを各雌ねじ部14fに所定量だけねじ込んで仮止め状態にする。
次に、図3に示すように、電子制御装置01を持って各取付ねじ13を車体パネル02の対応する各固定用孔15の大径孔15a内に各頭部13bから挿入してそのまま電子制御装置01を移動させながら各軸部13aを長孔15b内に嵌挿させて位置決めを行う。
その後、前記車体パネル02の裏側からドライバーの先端を前記各取付ねじ13の十字溝13cに係止しつつ回転操作して、各取付ねじ13を、各雌ねじ部14fを介して締め付ける。これによって、車体パネル02に電子制御装置01を強固に取り付けることができる。この状態では、前記取付ねじ13の軸力により頭部13bを介して前記締結部14の平坦な先端面14iが車体パネル02の固定用孔15の長孔15bの孔縁およびその周囲面と密着状態になる。したがって、電子制御装置01が車体パネル02に対して位置決めされつつ強固に取り付けられる。
このように、本実施形態によれば、電子制御装置01を車体パネル02に取り付ける際に、ケース2に一体に設けられた円筒状の各締結部14を利用して取り付けるようにしたことから、従来技術のような、ブラケットやスペーサを用いる必要がなくなる。この結果、部品点数の削減が図れ、製造作業と取り付け作業が容易になり、コストの低減化が図れる。
特に、車体パネル02の凹凸に対応して各締結部14の軸方向長さを自由に変更することによって凹凸を吸収することが可能になることから、従来技術のような長さや高さの異なる複数のブラケットやスペーサを用いる場合に発生し易い誤組み付けなども抑制することができる。
また、前記締結部14は一体化していることから、従来のようなスペーサを用いた場合に、該スペーサの前後端面の隙間から水が侵入して腐食してしまうなどの不具合が発生せず、耐久性の低下を抑制できる。
しかも、前記鉄系金属の取付ねじ13は、アルミニウム合金製の各締結部14よりもばね定数が高いことから、取付ねじ13をねじ込んで締結力が高くなると、前記軸部13aの外周と非雌ねじ部14gの内周面との間の隙間を介して僅かながらも取付ねじ13の軸部13aが軸方向へ僅かながらも伸長する。これにより取付ねじ13に弾性反力が発生して車体パネル02との強固な結合力が得られる。
ここで、前記取付ねじ13のばね定数とは、鉄系金属の粘り強さであるいわば靱性であって、前記ドライバーによる締め込みによって前記頭部13bと前記雄ねじ部13dと雌ねじ部14fとの螺着位置との間に有する軸部13a、つまり非雌ねじ部14gに位置する軸部13aの一部が軸方向に引っ張られるが、この引っ張り力に対する粘り力をいう。
この靱性は、締結部14であるアルミニウム合金材に比べて、鉄系金属の取付ねじ13の方が高いことから引っ張り荷重が掛かると取付ねじ13が僅かながらも伸び方向へ弾性変形し易く、これを利用して締結力を高めたものである。要するに、前記取付ねじ13は、軸部13aの一部が前記非雌ねじ部14gの内周面と非接触状態になることから、締結時において前記軸部13aの一部に僅かながら伸び変形が発生する。この結果、この伸び変形によって取付ねじ13にばね力が発生することから、さらに締結力を向上させることができる。
また、前記締結部14は、外周面14cが先端方向に向かって縮径テーパ状に形成され、また非雌ねじ部14gの内周面と開口端14hがそれぞれ拡径テーパ状に形成されていることから先端面14iと車体パネル02の長孔15bの孔縁及びこの周囲面との間の接触面積が小さくなることから、取付ねじ13の締結力を集中化させて前記締結力を向上させることができる。
前記非雌ねじ部14gと開口端14hを拡径状に形成したことによって、前記取付ねじ13の軸部13a先端の挿入孔14b内への挿入作業が容易になり、取り付け作業がこの点でも容易になる。
また、締結部14の外周面14cが先細り状のテーパ形状によって、前記基部14d側の外径が結果的に大きくなるので、締結部14の強度が高くなって、取付ねじ13の締め付けトルクを高くすることができる。
さらに、前記回路基板1の四隅の各グランド面1cがケース2とカバー3に導通していることから、該回路基板1のグランド電流を、ケース2を介して車体パネル02に流すことができるため、通電抵抗が小さくなって回路基板1のグランド電位を安定化させることが可能になる。また、従来のスペーサを用いた場合のように、スペーサの前後に隙間が形成されて接触性が低下することによって通電抵抗が大きくなることを抑制できる。
また、前記非雌ねじ部14gの軸方向の長さL1が、前記雄ねじ部13dの一つのピッチ間の長さよりも長く形成されていることから、取付ねじ13を締め付けた際の各雄ねじ部13dのねじ山と前記雌ねじ部14fのねじ山との間での軸方向の変形が可能となって、前記取付ねじ13の弾性力が向上してばね作用による締結力を一層高くすることができる。
なお、本実施形態では、前記取付ねじ13の軸部13aの一部が前記非雌ねじ部14gの内周面と非接触状態になっているが、取付ねじ13のねじ山の頂部と非雌ねじ部14gが接触している状態、つまり、取付ねじ13を挿入孔14bに挿入した際に、ねじ山の頂部で非ねじ部14gが削られない程度の低摩擦接触状態であっても良い。この場合も軸部13aの一部に伸び変形が起きるといった前述と同じの作用効果が得られる。
また、本実施形態では、ケース2の成形時に突起部12a〜12cや各締結部14を一緒に成形することができるので、その成形作業も容易になる。
本実施形態では、ケース2とカバー3との間に、接着剤を塗布させていないが、防水性などを確保するために両者2,3間にシール材としての接着剤を塗布することも可能である。
〔第2実施形態〕
図5は本発明の第2実施形態を示し、前記締結部14の雌ねじ部14fの軸方向長さLと前記非雌ねじ部14gの軸方向長さL1を変更したもので、前記雌ねじ部14fの軸方向長さLを長く形成する一方、相対的に非雌ねじ部14gの軸方向長さL1を短く形成した。
これによって、取付ねじ13の雄ねじ部13dと締結部14の雌ねじ部14fとの螺合範囲が長くなることから、取付ねじ13による軸トルクをさらに大きくすることが可能になる。
〔第3実施形態〕
図6は第3実施形態を示し、この実施形態では、前記雌ねじ部14fの軸方向長さLを短く形成する一方、相対的に非雌ねじ部14gの軸方向長さL1を長く形成したものである。
したがって、この実施形態では、取付ねじ13の雄ねじ部13dと締結部14の雌ねじ部14fとの螺合範囲が短くなることから、軸トルクが第2実施形態の場合に比較して低くなるが、取付ねじ13の軸部13aと非雌ねじ部14gとの間の長さが長くなることから、軸部13aの伸び方向の変形量を大きくすることができ、これによって締結力を十分に確保することができる。
そして、前記雌ねじ部14fの形成領域と非雌ねじ部14gの形成領域を任意に変更することによって、軸トルクを異ならせることができるので、軸トルクの強弱に応じて被取付部材と取付部材を自由な選択が可能になる。これは、前記各締結部14の軸方向の長さをそれぞれ異ならせることと相俟って取付の自由度が向上する。
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、前記締結部14の雌ねじ部14fと非ねじ部14gの相対的な長さを自由に変更することが可能である。
また、被取付部材と取付部材は、前記各実施形態のように、車体パネルや電子制御装置に限定されるものではなく、他の機器類や装置に適用することもできる。
さらに、前記締結部14は、前記突起部12a〜12c以外に、ケース2の底壁2aや周壁2bの外周に直接設けることも可能であり、また、取付ねじ13をさらに別の構造のものに変更することも可能である。
01…電子制御装置(取付部材)
02…車体パネル(被取付部材)
1…回路基板
2…ケース
2a…底壁
2b…周壁(側壁)
3…カバー
4…コネクタ
13…取付ねじ(螺子部材)
13a…軸部
13b…頭部
14…締結部
14a…上面
14b…挿通孔
14c…外周面
14d…基部
14e…先端部
14f…雌ねじ部
14g…非雌ねじ部
14h…開口端
14i…先端面(トルク受け面)
15…固定用孔(挿通孔)

Claims (10)

  1. 取付部材に設けられた筒状の締結部に螺子部材を締結して被取付部材に取り付けられる取付部材の取付構造であって、
    前記被取付部材の所定位置に前記螺子部材の軸部が挿通される挿通孔が形成されている一方、
    前記締結部は、内部軸方向に前記螺子部材の軸部が挿入される挿入孔が形成され、
    該挿入孔は、内部軸方向の奥側に形成されて、前記軸部の外周面に形成された雄ねじ部が螺着する雌ねじ部と、先端側の開口端から前記雌ねじ部の軸方向始端までの間に形成されて、前記開口端から内部へ挿入された前記軸部の外周面と非接触または僅かな接触状態となる非雌ねじ部と、によって構成され、
    前記締結部の挿入孔の開口端側に有する先端面が、前記非雌ねじ部を介して挿入された螺子部材の雄ねじ部が前記雌ねじ部に締結した状態で、該螺子部材の頭部から前記被取付部材の挿通孔の開口縁を介して軸トルクを受けるトルク受け面として形成されていることを特徴とする取付部材の取付構造。
  2. 請求項1に記載の取付部材の取付構造において、
    前記締結部は、前記取付部材の端部から前記被取付部材方向に向かって突設されていると共に、前記挿入孔の開口端に、外方に向かって拡径するテーパ面が形成されていることを特徴とする取付部材の取付構造。
  3. 請求項1に記載の取付部材の取付構造において、
    前記非雌ねじ部の内周面全体が前記雌ねじ部の端縁側から前記開口端に行くにしたがって漸次拡径するテーパ状に形成されていることを特徴とする取付部材の取付構造。
  4. 車両に搭載された電子機器を作動制御する回路基板及び該回路基板が収容されたケースを備え、該ケースが螺子部材によって車体の被取付部に取り付けられてなる電子制御装置の取付構造において、
    前記車体の被取付部材の所定位置に前記螺子部材の軸部が挿通される挿通孔が形成されている一方、
    前記ケースの外端部に、前記車体の被取付部に取り付けられる筒状の取付部が一体に設けられ、
    該取付部は、内部に前記螺子部材が挿入される挿入孔が軸方向に沿って形成され、
    該挿入孔は、該挿入孔の内部軸方向の奥側に前記螺子部材の雄ねじ部が螺着する雌ねじ部が形成されていると共に、前記挿入孔の先端側の開口端と前記雌ねじ部の軸方向始端との間に、前記被取付部の挿通孔を介して前記開口端から内部へ挿入された前記螺子部材の軸部の外周面と非接触かまたは僅かな接触状態で径方向から対向する非雌ねじ部が軸方向に沿って形成され、
    前記取付部の挿入孔開口端側の先端面に、前記雌ねじ部に非雌ねじ部を介して前記螺子部材の雄ねじ部を締結した状態で、前記螺子部材の頭部から前記車体の被取付部を介して軸トルクを受けるトルク受け面を有することを特徴とする電子制御装置の取付構造。
  5. 請求項4に記載の電子制御装置の取付構造において、
    前記非雌ねじ部の軸方向長さは、前記螺子部材の雄ねじ部の一山ピッチ以上に形成されていることを特徴とする電子制御装置の取付構造。
  6. 請求項4に記載の電子制御装置の取付構造において、
    前記ケースは、前記回路基板の平面に対向する底壁と、該底壁の外周側から立ち上がった側壁と、前記底壁から周方向に延出した腕部と、を備え、
    前記取付部は、前記ケースの底壁か側壁または腕部に一体に設けられていることを特徴とする電子制御装置の取付構造。
  7. 請求項4に記載の電子制御装置の取付構造において、
    前記非雌ねじ部の内周面全体が前記雌ねじ部側から開口端に沿って拡径状に形成されていることを特徴とする電子制御装置の取付構造。
  8. 請求項6に記載の電子制御装置の取付構造において、
    前記取付部の外周面は、前記雌ねじ部が形成された基部から挿入孔の開口端が形成された先端部まで漸次縮径状に形成されていることを特徴とする電子制御装置の取付構造。
  9. 請求項3に記載の電子制御装置の取付構造において、
    前記ケースと取付部が同一の導電性金属によって形成され、前記回路基板の負極配線が、前記ケースと取付部に電気的に導通されていることを特徴とする電子制御装置の取付構造。
  10. 請求項1または3に記載の取付構造において、
    前記締結部または取付部の非雌ねじ部の軸方向長さと雌ねじ孔の軸方向の長さの比率を変更したことを特徴とする取付構造。
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