JP2017165069A - 液体吐出装置、駆動回路および集積回路 - Google Patents

液体吐出装置、駆動回路および集積回路 Download PDF

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Abstract

【課題】小型化を図った上で、消費電力を改善する。
【解決手段】第1電圧および第2電圧を用いて、元駆動信号から駆動信号を生成し、当該駆動信号により負荷を駆動する駆動回路のうち、制御回路を集積した集積回路は、第1電圧が印加される複数の第1端子と、第1電圧よりも高い第2電圧が印加される複数の第2端子と、を含み、第1辺に沿って、複数の第1端子のうち一の第1端子および複数の第2端子のうち一の第2端子が配列し、第1辺と対向する第2辺に沿って、第1辺および第2辺の一端からみたときに、一の第1端子および一の第2端子の配列順とは逆の順で、複数の第1端子のうち他の第1端子および複数の第2端子のうち他の第2端子が配列する。
【選択図】図13

Description

本発明は、液体吐出装置、駆動回路および集積回路に関する。
インクを吐出して画像や文書を印刷するインクジェットプリンターには、圧電素子(例えばピエゾ素子)を用いたものが知られている。圧電素子は、ヘッドユニットにおいて複数のノズルのそれぞれに対応して設けられ、それぞれが駆動信号にしたがって駆動されることによって、ノズルから所定のタイミングで所定量のインク(液体)が吐出され、ドットが形成される。圧電素子は、電気的にみればコンデンサーのような容量性負荷であるので、各ノズルの圧電素子を動作させるためには十分な電流を供給する必要がある。
このため、駆動信号の元となる元駆動信号を増幅回路で増幅して駆動信号とし、当該駆動信号により圧電素子を駆動する構成となっている。増幅回路としては、元駆動信号をAB級などで電流増幅する方式(リニア増幅、特許文献1参照)が挙げられる。ただし、リニア増幅では消費電力が大きく、エネルギー効率が悪いので、近年では、D級増幅についても提案されている(特許文献2参照)。D級増幅は、端的にいえば、元駆動信号をパルス幅変調やパルス密度変調するとともに、当該変調信号にしたがって電源電圧間において直列に挿入されたハイサイドトランジスターおよびローサイドトランジスターをスイッチングし、このスイッチングによる出力信号をローパスフィルターで濾波することで、元駆動信号を増幅する、というものである。
特開2009−190287号公報 特開2010−114711号公報
しかしながら、D級増幅方式では、リニア増幅方式と比較してエネルギー効率が高いものの、ローパスフィルターで消費される電力が無視できないので、消費電力を改善する点において改良の余地がある。
そこで、本発明のいくつかの態様の目的の一つは、印刷装置として要求される小型化を図った上で、消費電力を改善した液体吐出装置、駆動回路および集積回路を提供することにある。
上記目的の一つを達成するために、本発明の一態様に係る液体吐出装置は、圧電素子を有し、前記圧電素子の駆動により液体を吐出する吐出部と、前記圧電素子を駆動させる駆動信号の元となる元駆動信号から、第1電圧と、前記第1電圧よりも高い第2電圧とに応じて、前記駆動信号を生成する駆動回路と、を備え、前記駆動回路は、制御回路と、前記第1電圧が印加される第1トランジスター対と、前記第1トランジスター対と電気的に直列に接続され、前記第2電圧が印加される第2トランジスター対と、を含み、制御回路は、回路基板の一方の面に実装された集積回路に集積されるとともに、前記駆動信号に応じて、前記第1トランジスター対の動作を制御するための第1制御信号、および、前記第2トランジスター対の動作を制御するための第2制御信号をそれぞれ出力し、前記集積回路は、前記第1電圧が印加される複数の第1端子と、前記第2電圧が印加される複数の第2端子と、を含み、前記集積回路の第1辺に沿って、前記複数の第1端子のうち一の第1端子および前記複数の第2端子のうち一の第2端子が配列し、前記第1辺と対向する第2辺に沿って、前記第1辺および前記第2辺の一端からみたときに、前記一の第1端子および前記一の第2端子の配列順とは逆の順で、前記複数の第1端子のうち他の第1端子および前記複数の第2端子のうち他の第2端子が配列していることを特徴とする。
上記一態様に係る液体吐出装置によれば、消費電力が改善されるほか、回路基板の面積の縮小化が図られる。
上記一態様に係る液体吐出装置において、前記回路基板の他方の面には、前記集積回路とは別の集積回路が実装された構成としても良い。
なお、液体吐出装置は、液体を吐出するものであれば良く、これには後述する印刷装置のほかに、立体造形装置(いわゆる3Dプリンター)、捺染装置なども含まれる。
また、本発明は、液体吐出装置に限られず、種々の態様で実現することが可能であり、例えば当該圧電素子のような負荷を駆動する駆動回路や、当該駆動回路を構成する集積回路などでも概念することが可能である。
実施形態に係る駆動回路が適用される印刷装置の概略構成を示す図である。 ヘッドユニットにおけるノズルの配列等を示す図である。 ヘッドユニットにおけるノズルの配列等を示す図である。 ヘッドユニットにおける要部構成を示す断面図である。 印刷装置の電気的な構成を示すブロック図である。 駆動信号の波形等を説明するための図である。 選択制御部の構成を示す図である。 デコーダーのデコード内容を示す図である。 選択部の構成を示す図である。 選択部から圧電素子に供給される駆動信号を示す図である。 駆動回路の構成を示す図である。 駆動回路の動作を説明するための図である。 駆動回路の動作を説明するための図である。 駆動回路を構成する集積回路の表面を示す平面図である。 集積回路の裏面を示す平面図である。 集積回路の裏面を示す平面図である。 集積回路の両面実装を示す図である。 別例に係る駆動回路が適用される印刷装置の概略構成を示す図である。 別例に係る駆動回路の構成を示す図である。 比較例に係る集積回路の表面を示す平面図である。 比較例に係る集積回路の裏面を示す平面図である。 比較例に係る集積回路の両面実装を示す図である。
以下、図面を参照し、本発明を実施するための形態について、印刷装置を例にとって説明する。
図1は、実施形態に係る駆動回路が適用される印刷装置の概略構成を示す斜視図である。
この図に示される印刷装置は、液体の一例であるインクを吐出することによって、紙などの媒体Pにインクドット群を形成し、これにより、画像(文字、図形等を含む)を印刷する液体吐出装置の一種である。
図1に示されるように、印刷装置1は、キャリッジ20を、主走査方向(X方向)に移動(往復動)させる移動機構6を備える。
移動機構6は、キャリッジ20を移動させるキャリッジモーター61と、両端が固定されたキャリッジガイド軸62と、キャリッジガイド軸62とほぼ平行に延在し、キャリッジモーター61により駆動されるタイミングベルト63と、を有している。
キャリッジ20は、キャリッジガイド軸62に往復動自在に支持されるとともに、タイミングベルト63の一部に固定されている。そのため、キャリッジモーター61によりタイミングベルト63を正逆走行させると、キャリッジ20がキャリッジガイド軸62に案内されて往復動する。
キャリッジ20には、印刷ヘッド22が搭載されている。この印刷ヘッド22は、媒体Pと対向する部分に、インクを個別にZ方向に吐出する複数のノズルを有する。なお、印刷ヘッド22は、カラー印刷のために、概略的に4個のブロックに分かれている。個々のブロックは、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のインクをそれぞれ吐出する。
なお、キャリッジ20には、フレキシブルフラットケーブル190を介してメイン基板(この図では省略)から駆動信号を含む各種の制御信号等が供給される構成となっている。
印刷装置1は、媒体Pを、プラテン80上で搬送させる搬送機構8を備える。搬送機構8は、駆動源である搬送モーター81と、搬送モーター81により回転し、媒体Pを副走査方向(Y方向)に搬送する搬送ローラー82と、を備える。
このような構成において、キャリッジ20の主走査に合わせて印刷ヘッド22のノズルから印刷データに応じてインクを吐出させるとともに、媒体Pを搬送機構8によって搬送する動作を繰り返すことで、媒体Pの表面に画像が形成される。
なお、本実施形態において主走査は、キャリッジ20を移動させることで実行されるが、媒体Pを移動させることで実行しても良く、キャリッジ20と媒体Pとの双方を移動させても良い。要は、媒体Pとキャリッジ20(印刷ヘッド22)とが相対的に移動する構成であれば良い。
図2Aは、印刷ヘッド22におけるインクの吐出面を媒体Pからみた場合の構成を示す図である。この図に示されるように、印刷ヘッド22は、4個のヘッドユニット3を有する。4個のヘッドユニット3の各々は、それぞれブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に対応し、主走査方向であるX方向に沿って配列する。
図2Bは、1個のヘッドユニット3におけるノズルの配列を示す図である。
この図に示されるように、1個のヘッドユニット3では、複数のノズルNが2列で配列する。ここで、説明の便宜上、この2列をそれぞれノズル列Na、Nbとする。
ノズル列Na、Nbでは、それぞれ複数のノズルNが、副走査方向であるY方向に沿ってピッチP1で配列する。また、ノズル列Na、Nb同士は、X方向にピッチP2だけ離間する。ノズル列Naに属するノズルNとノズル列Nbに属するノズルNとは、Y方向に、ピッチP1の半分だけシフトした関係となっている。
このようにノズルNを、ノズル列Na、Nbの2列で、Y方向にピッチP1の半分だけシフトして配置させることにより、Y方向の解像度を、1列の場合と比較して実質的に倍に高めることができる。
なお、1個のヘッドユニット3におけるノズルNの個数を便宜的にm(mは2以上の整数)とする。
ヘッドユニット3は、特に図示しないが、アクチュエーター基板に可撓性の回路基板が接続されるとともに、当該可撓性の回路基板にICが実装された構成である。そこで次に、アクチュエーター基板の構造について説明する。
図3は、アクチュエーター基板の構造を示す断面図である。詳細には図2Bにおけるg−g線で破断した場合の断面を示す図である。
図3に示されるように、アクチュエーター基板40は、流路基板42のうち、Z方向の負側の面上に圧力室基板44と振動板46とが設けられる一方、Z方向の正側の面上にノズル板41が設置された構造体である。
アクチュエーター基板40の各要素は、概略的にはY方向に長尺な略平板状の部材であり、例えば接着剤等により互いに固定される。また、流路基板42および圧力室基板44は、例えばシリコンの単結晶基板で形成される。
ノズルNは、ノズル板41に形成される。ノズル列Naに属するノズルに対応する構造と、ノズル列Nbに属するノズルに対応する構造とは、Y方向にピッチP1の半分だけシフトした関係にあるが、それ以外では、略対称に形成されるので、以下においてはノズル列Naに着目してアクチュエーター基板40の構造を説明することにする。
流路基板42は、インクの流路を形成する平板材であり、開口部422と供給流路424と連通流路426とが形成される。供給流路424および連通流路426は、ノズル毎に形成され、開口部422は、複数のノズルにわたって連続するように形成されるとともに、対応する色のインクが供給される構造となっている。この開口部422は、液体貯留室Srとして機能し、当該液体貯留室Srの底面は、例えばノズル板41によって構成される。具体的には、流路基板42における開口部422と各供給流路424と連通流路426とを閉塞するように流路基板42の底面に固定される。
圧力室基板44のうち流路基板42とは反対側の表面に振動板46が設置される。振動板46は、弾性的に振動可能な平板状の部材であり、例えば酸化シリコン等の弾性材料で形成された弾性膜と、酸化ジルコニウム等の絶縁材料で形成された絶縁膜との積層で構成される。振動板46と流路基板42とは、圧力室基板44の各開口部422の内側で互い間隔をあけて対向する。各開口部422の内側で流路基板42と振動板46とに挟まれた空間は、インクに圧力を付与するキャビティ442として機能する。各キャビティ442は、流路基板42の連通流路426を介してノズルNに連通する。
振動板46のうち圧力室基板44とは反対側の表面には、ノズルN(キャビティ442)毎に圧電素子Pztが形成される。
圧電素子Pztは、振動板46の面上に形成された複数の圧電素子Pztにわたって共通の駆動電極72と、当該駆動電極72の面上に形成された圧電体74と、当該圧電体74の面上に圧電素子Pzt毎に形成された個別の駆動電極76とを包含する。このような構成において、駆動電極72、76によって圧電体74を挟んで対向する領域が圧電素子Pztとして機能する。
圧電体74は、例えば加熱処理(焼成)を含む工程で形成される。具体的には、複数の駆動電極72が形成された振動板46の表面に塗布された圧電材料を、焼成炉内での加熱処理により焼成してから圧電素子Pzt毎に成形(例えばプラズマを利用したミーリング)することで圧電体74が形成される。
なお、ノズル列Nbに対応する圧電素子Pztも同様に、駆動電極72と、圧電体74と、駆動電極76とを包含した構成である。
また、この例では、圧電体74に対し、共通の駆動電極72を下層とし、個別の駆動電極76を上層としたが、逆に駆動電極72を上層とし、駆動電極76を下層とする構成としても良い。
なお、アクチュエーター基板40については、ICを直接実装した構成でも良い。
後述するように、圧電素子Pztの一端である駆動電極76には、吐出すべきインク量に応じた駆動信号の電圧Voutが個別に印加される一方、圧電素子Pztの他端である駆動電極72には、電圧VBSの保持信号が共通に印加される。
このため、圧電素子Pztは、駆動電極72、76に印加された電圧に応じて、上または下方向に変位する。詳細には、駆動電極76を介して印加される駆動信号の電圧Voutが低くなると、圧電素子Pztにおける中央部分が両端部分に対して上方向に撓む一方、当該電圧Voutが高くなると、下方向に撓む構成となっている。
ここで、上方向に撓めば、キャビティ442の内部容積が拡大(圧力が減少)するので、インクが液体貯留室Srから引き込まれる一方、下方向に撓めば、キャビティ442の内部容積が縮小(圧力が増加)するので、縮小の程度によっては、インク滴がノズルNから吐出される。このように、圧電素子Pztに適切な駆動信号が印加されると、当該圧電素子Pztの変位によって、インクがノズルNから吐出される。このため、少なくとも圧電素子Pzt、キャビティ442、ノズルNによってインクを吐出する吐出部が構成されることになる。
次に、印刷装置1の電気的な構成について説明する。
図4は、印刷装置1の電気的な構成を示すブロック図である。
この図に示されるように、印刷装置1は、メイン基板100にヘッドユニット3がフレキシブルフラットケーブル(図4では省略)を介して接続された構成となっている。ヘッドユニット3は、アクチュエーター基板40とIC(Integrated Circuit)50とに大別され、このうち、IC50には、メイン基板100から制御信号Ctrや、駆動信号COM−A、COM−Bが供給される。
なお、印刷装置1では、4個のヘッドユニット3が設けられ、メイン基板100が、4個のヘッドユニット3をそれぞれ独立に制御する。4個のヘッドユニット3では、吐出するインクの色以外において異なることがないので、以下においては便宜的に1個のヘッドユニット3について代表して説明することにする。
図4に示されるように、メイン基板100は、制御部110、D/A変換器(Digital Analog Converter、DAC)113a、113b、駆動回路120a、120b、および補助電源回路117を含む。
このうち、制御部110は、CPUや、RAM、ROMなどを有する一種のマイクロコンピューターであり、印刷対象となる画像データがホストコンピューター等から供給されたときに、所定のプログラムを実行して各部を制御するための各種の制御信号等を出力する。
具体的には、制御部110は、第1に、DAC113aにデジタルのデータdAを繰り返して供給し、DAC113bにデジタルのデータdBを同じく繰り返して供給する。ここで、データdAは、ヘッドユニット3に供給する駆動信号COM−Aの波形を規定し、データdBは、駆動信号COM−Bの波形を規定する。
制御部110は、第2に、データdAの供給に合わせて信号OCaを出力し、データdBの供給に合わせて信号OCbを出力する。
第3に、制御部110は、移動機構6および搬送機構8に対する制御に同期して、ヘッドユニット3に各種の制御信号Ctrを供給する。なお、ヘッドユニット3に供給される制御信号Ctrには、ノズルNから吐出させるインクの量を規定する印刷データ(吐出制御信号)、当該印刷データの転送に用いるクロック信号、印刷周期等を規定するタイミング信号等が含まれる。
なお、制御部110は、移動機構6および搬送機構8を制御するが、このような構成については既知であるので省略する。
DAC113aは、デジタルのデータdAをアナログの信号ainに変換する。駆動回路120aは、詳細については後述するが、信号ainを、負荷である圧電素子Pztの複数を駆動できるように、電圧V、V、V、Vを用いて、例えば10倍に電圧増幅するとともに低インピーダンスに変換し、駆動信号COM−Aとして出力する。
同様に、DAC113bは、デジタルのデータdBをアナログの信号binに変換する。駆動回路120bは、信号binを、電圧V、V、V、Vを用いて、10倍に電圧増幅するとともに低インピーダンスに変換し、駆動信号COM−Bとして出力する。
補助電源回路117は、駆動回路120a、120bで用いられる電圧V、V、V、Vを生成する。
なお、アナログ変換後の信号ainおよび駆動信号COM−Aについては、後述するように台形波形であり、この台形波形にしたがって信号OCaが出力される。同様に、アナログ変換後の信号binおよび駆動信号COM−Bについても台形波形であり、この台形波形にしたがって信号OCbが出力される。駆動信号COM−A(ain)、COM−B(bin)、信号OCa、OCbの波形については後述する。
また、DAC113a(113b)により変換された信号ain(bin)は例えば電圧0〜4V程度で比較的小さく振幅するのに対し、駆動信号COM−A(COM−B)の電圧は0〜40V程度で比較的大きく振幅する。
一方、ヘッドユニット3において、IC50は、選択制御部510と、圧電素子Pztに一対一に対応した選択部520との機能を包含する集積回路である。このうち、選択制御部510は、選択部520の各々における選択をそれぞれ制御する。詳細には、選択制御部510は、制御部110からクロック信号に同期して供給される印刷データを、ヘッドユニット3のノズル(圧電素子Pzt)の数個分、一旦蓄積するとともに、各選択部520に対し、印刷データにしたがって駆動信号COM−A、COM−Bの選択を、タイミング信号で規定される印刷周期の開始タイミングで指示する。
各選択部520は、選択制御部510による指示にしたがって、駆動信号COM−A、COM−Bのいずれかを選択し(または、いずれも選択せずに)、電圧Voutの駆動信号として、対応する圧電素子Pztの一端に印加する。
アクチュエーター基板40には、上述したようにノズルN毎に圧電素子Pztが1個ずつ設けられる。圧電素子Pztの各々における他端は共通接続されて、図示省略した回路によって電圧VBSが印加される。なお、電圧VBSは、複数の圧電素子Pztの他端を、それぞれ一定の状態に保つためのものである。
本実施形態において、1つのドットについては、1つのノズルNからインクを最多で2回吐出させることで、大ドット、中ドット、小ドットおよび非記録の4階調を表現させる。この4階調を表現するために、本実施形態では、2種類の駆動信号COM−A、COM−Bを用意するとともに、各々の1周期にそれぞれ前半パターンと後半パターンとを持たせている。そして、1周期のうち、前半・後半において駆動信号COM−A、COM−Bを、表現すべき階調に応じた選択して(または選択しないで)、圧電素子Pztに供給する構成となっている。
そこで先に、駆動信号COM−A、COM−Bについて説明し、この後、駆動信号COM−A、COM−Bを選択するための選択制御部510および選択部520の詳細な構成について説明する。
図5は、駆動信号COM−A、COM−Bの波形等を示す図である。
図に示されるように、駆動信号COM−Aは、印刷周期Taのうち、制御信号LATが出力されて(立ち上がって)から制御信号CHが出力されるまでの期間T1に配置された台形波形Adp1と、印刷周期Taのうち、制御信号CHが出力されてから次の制御信号LATが出力されるまでの期間T2に配置された台形波形Adp2とを繰り返す波形となっている。
本実施形態において台形波形Adp1、Adp2とは、互いにほぼ同一の波形であり、仮にそれぞれが圧電素子Pztの一端である駆動電極76に供給されたとしたならば、当該圧電素子Pztに対応するノズルNから所定量、具体的には中程度の量のインクをそれぞれ吐出させる波形である。
駆動信号COM−Bは、期間T1に配置された台形波形Bdp1と、期間T2に配置された台形波形Bdp2とを繰り返す波形となっている。本実施形態において台形波形Bdp1、Bdp2とは、互いに異なる波形である。このうち、台形波形Bdp1は、ノズルN付近のインクを微振動させてインクの粘度の増大を防止するための波形である。このため、仮に台形波形Bdp1が圧電素子Pztの一端に供給されたとしても、当該圧電素子Pztに対応するノズルNからインク滴が吐出されない。また、台形波形Bdp2は、台形波形Adp1(Adp2)とは異なる波形となっている。仮に台形波形Bdp2が圧電素子Pztの一端に供給されたとしたならば、当該圧電素子Pztに対応するノズルNから上記所定量よりも少ない量のインクを吐出させる波形である。
台形波形Adp1、Adp2、Bdp1、Bdp2の開始タイミングでの電圧と、終了タイミングでの電圧とは、いずれも電圧Vcenで共通である。すなわち、台形波形Adp1、Adp2、Bdp1、Bdp2は、それぞれ電圧Vcenで開始し、電圧Vcenで終了する波形となっている。
なお、駆動回路120a(120b)は、上述したように信号ain(bin)を10倍に電圧増幅しインピーダンス変換して、駆動信号COM−A(COM−B)として出力するものである。このため、信号ain(bin)の波形と、駆動信号COM−A(COM−B)の波形とは、多少の誤差を伴うものの、相似形と考えて良い。
制御部110は、駆動信号COM−Aの台形波形に対して、次のような論理レベルとなる信号OCaを駆動回路120aに出力する。
詳細には、制御部110は、信号OCaについては、駆動信号COM−A(信号ain)の電圧を低下させる期間と駆動信号COM−Aを閾値Vthよりも低い電圧で一定にさせる期間とにわたってHレベルとし、それ以外の駆動信号COM−Aの電圧を上昇させる期間と駆動信号COM−Aを閾値Vth以上の高い電圧で一定にさせる期間とにわたってLレベルとする。
本例では、駆動信号COM−Aの電圧の最高値をmaxとし、最低値をminとしたときに、便宜的にmax>Vth>Vcen>minとして説明する。なお、max>Vcen>Vth>minとしても良い。
同様に、制御部110は、駆動信号COM−Bの台形波形に対して、次のような論理レベルとなる信号OCbを駆動回路120bに出力する。詳細には、制御部110は、信号OCbを、駆動信号COM−Bの電圧を低下させる期間と、駆動信号COM−Bを閾値電圧Vthよりも低い電圧で一定にさせる期間とにわたってHレベルとし、それ以外の駆動信号COM−Bの電圧を上昇させる期間と駆動信号COM−Bを閾値電圧Vth以上の高い電圧で一定にさせる期間とにわたってLレベルとする。
図6は、図4における選択制御部510の構成を示す図である。
この図に示されるように、選択制御部510には、クロック信号Sck、印刷データSI、制御信号LAT、CHが供給される。選択制御部510では、シフトレジスタ(S/R)512とラッチ回路514とデコーダー516との組が、圧電素子Pzt(ノズルN)のそれぞれに対応して設けられている。
印刷データSIは、印刷周期Taにわたって、着目しているヘッドユニット3において、すべてのノズルNによって形成すべきドットを規定するデータである。本実施形態では、非記録、小ドット、中ドットおよび大ドットの4階調を表現するために、ノズル1個分の印刷データは、上位ビット(MSB)および下位ビット(LSB)の2ビットで構成される。
印刷データSIは、クロック信号Sckに同期してノズルN(圧電素子Pzt)毎に、媒体Pの搬送に合わせて供給される。当該印刷データSIを、ノズルNに対応して2ビット分、一旦保持するための構成がシフトレジスタ512である。
詳細には、m個の圧電素子Pzt(ノズル)の各々に対応した計m段のシフトレジスタ512が縦続接続されるとともに、図において左端に位置する1段のシフトレジスタ512に供給された印刷データSIが、クロック信号Sckにしたがって順次後段(下流側)に転送される構成となっている。
なお、図では、シフトレジスタ512を区別するために、印刷データSIが供給される上流側から順番に1段、2段、…、m段と表記している。
ラッチ回路514は、シフトレジスタ512で保持された印刷データSIを制御信号LATの立ち上がりでラッチする。
デコーダー516は、ラッチ回路514によってラッチされた2ビットの印刷データSIをデコードして、制御信号LATと制御信号CHとで規定される期間T1、T2ごとに、選択信号Sa、Sbを出力して、選択部520での選択を規定する。
図7は、デコーダー516におけるデコード内容を示す図である。
この図において、ラッチされた2ビットの印刷データSIについては(MSB、LSB)と表記している。デコーダー516は、例えばラッチされた印刷データSIが(0、1)であれば、選択信号Sa、Sbの論理レベルを、期間T1ではそれぞれH、Lレベルで、期間T2ではそれぞれL、Hレベルで、出力するということを意味している。
なお、選択信号Sa、Sbの論理レベルについては、クロック信号Sck、印刷データSI、制御信号LAT、CHの論理レベルよりも、レベルシフター(図示省略)によって、高振幅論理にレベルシフトされる。
図8は、図4における選択部520の構成を示す図である。
この図に示されるように、選択部520は、インバーター(NOT回路)522a、522bと、トランスファーゲート524a、524bとを有する。
デコーダー516からの選択信号Saは、トランスファーゲート524aにおいて丸印が付されていない正制御端に供給される一方で、インバーター522aによって論理反転されて、トランスファーゲート524aにおいて丸印が付された負制御端に供給される。同様に、選択信号Sbは、トランスファーゲート524bの正制御端に供給される一方で、インバーター522bによって論理反転されて、トランスファーゲート524bの負制御端に供給される。
トランスファーゲート524aの入力端には、駆動信号COM−Aが供給され、トランスファーゲート524bの入力端には、駆動信号COM−Bが供給される。トランスファーゲート524a、524bの出力端同士は、共通接続されるとともに、対応する圧電素子Pztの一端に接続される。
トランスファーゲート524aは、選択信号SaがHレベルであれば、入力端および出力端の間を導通(オン)させ、選択信号SaがLレベルであれば、入力端と出力端との間を非導通(オフ)させる。トランスファーゲート524bについても同様に選択信号Sbに応じて、入力端および出力端の間をオンオフさせる。
図5に示されるように、印刷データSIは、ノズル毎に、クロック信号Sckに同期して供給されて、ノズルに対応するシフトレジスタ512において順次転送される。そして、クロック信号Sckの供給が停止すると、シフトレジスタ512のそれぞれには、各ノズルに対応した印刷データSIが保持された状態になる。
ここで、制御信号LATが立ち上がると、ラッチ回路514のそれぞれは、シフトレジスタ512に保持された印刷データSIを一斉にラッチする。図5において、L1、L2、…、Lm内の数字は、1段、2段、…、m段のシフトレジスタ512に対応するラッチ回路514によってラッチされた印刷データSIを示している。
デコーダー516は、ラッチされた印刷データSIで規定されるドットのサイズに応じて、期間T1、T2のそれぞれにおいて、選択信号Sa、Saの論理レベルを図7に示されるような内容で出力する。
すなわち、第1に、デコーダー516は、当該印刷データSIが(1、1)であって、大ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa、Sbを、期間T1においてH、Lレベルとし、期間T2においてもH、Lレベルとする。第2に、デコーダー516は、当該印刷データSIが(0、1)であって、中ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa、Sbを、期間T1においてH、Lレベルとし、期間T2においてL、Hレベルとする。第3に、デコーダー516は、当該印刷データSIが(1、0)であって、小ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa、Sbを、期間T1においてL、Lレベルとし、期間T2においてL、Hレベルとする。第4に、デコーダー516は、当該印刷データSIが(0、0)であって、非記録を規定する場合、選択信号Sa、Sbを、期間T1においてL、Hレベルとし、期間T2においてL、Lレベルとする。
図9は、印刷データSIに応じて選択されて、圧電素子Pztの一端に供給される駆動信号の電圧波形を示す図である。
印刷データSIが(1、1)であるとき、選択信号Sa、Sbは、期間T1においてH、Lレベルとなるので、トランスファーゲート524aがオンし、トランスファーゲート524bがオフする。このため、期間T1において駆動信号COM−Aの台形波形Adp1が選択される。選択信号Sa、Sbは期間T2においてもH、Lレベルとなるので、選択部520は、駆動信号COM−Aの台形波形Adp2を選択する。
このように期間T1において台形波形Adp1が選択され、期間T2において台形波形Adp2が選択されて、駆動信号として圧電素子Pztの一端に供給されると、当該圧電素子Pztに対応したノズルNから、中程度の量のインクが2回にわけて吐出される。このため、媒体Pにはそれぞれのインクが着弾し合体して、結果的に、印刷データSIで規定される通りの大ドットが形成されることになる。
印刷データSIが(0、1)であるとき、選択信号Sa、Sbは、期間T1においてH、Lレベルとなるので、トランスファーゲート524aがオンし、トランスファーゲート524bはオフする。このため、期間T1において駆動信号COM−Aの台形波形Adp1が選択される。次に、選択信号Sa、Sbは期間T2においてL、Hレベルとなるので、駆動信号COM−Bの台形波形Bdp2が選択される。
したがって、ノズルから、中程度および小程度の量のインクが2回にわけて吐出される。このため、媒体Pには、それぞれのインクが着弾して合体して、結果的に、印刷データSIで規定された通りの中ドットが形成されることになる。
印刷データSIが(1、0)であるとき、選択信号Sa、Sbは、期間T1においてともにLレベルとなるので、トランスファーゲート524a、524bがオフする。このため、期間T1において台形波形Adp1、Bdp1のいずれも選択されない。トランスファーゲート524a、524bがともにオフする場合、当該トランスファーゲート524a、524bの出力端同士の接続点から圧電素子Pztの一端までの経路は、電気的にどの部分にも接続されないハイ・インピーダンス状態になる。ただし、圧電素子Pztの両端では、自己が有する容量性によって、トランスファーゲートがオフする直前の電圧(Vcen−VBS)が保持される。
次に、選択信号Sa、Sbは期間T2においてL、Hレベルとなるので、駆動信号COM−Bの台形波形Bdp2が選択される。このため、ノズルNから、期間T2においてのみ小程度の量のインクが吐出されるので、媒体Pには、印刷データSIで規定された通りの小ドットが形成されることになる。
印刷データSIが(0、0)であるとき、選択信号Sa、Sbは、期間T1においてL、Hレベルとなるので、トランスファーゲート524aがオフし、トランスファーゲート524bがオンする。このため、期間T1において駆動信号COM−Bの台形波形Bdp1が選択される。次に、選択信号Sa、Sbは期間T2においてともにLレベルとなるので、台形波形Adp2、Bdp2のいずれも選択されない。
このため、期間T1においてノズルN付近のインクが微振動するのみであり、インクは吐出されないので、結果的に、ドットが形成されない、すなわち、印刷データSIで規定された通りの非記録になる。
このように、選択部520は、選択制御部510による指示にしたがって駆動信号COM−A、COM−Bを選択し(または選択しないで)、圧電素子Pztの一端に印加する。このため、各圧電素子Pztは、印刷データSIで規定されるドットのサイズに応じて駆動されることになる。
なお、図5に示した駆動信号COM−A、COM−Bはあくまでも一例である。実際には、媒体Pの性質や搬送速度などに応じて、予め用意された様々な波形の組み合わせが用いられる。
また、ここでは、圧電素子Pztが、電圧の低下に伴って上方向に撓む例で説明したが、駆動電極72、76に印加する電圧を逆転させると、圧電素子Pztは、電圧の低下に伴って下向に撓むことになる。このため、圧電素子Pztが、電圧の低下に伴って下方向に撓む構成では、図に例示した駆動信号COM−A、COM−Bが、電圧Vcenを基準に反転した波形となる。
次に、メイン基板100における駆動回路120a、120bについて説明する。
なお、駆動回路120a、120bについては、入力される信号および出力される信号だけが異なり、構成上の差異はない。そこで、駆動回路については、駆動信号COM−Aを出力する側の駆動回路120aを例にとって説明する。
図10は、駆動回路120aの構成を示す図である。
この図に示されるように、駆動回路120aは、差動増幅器221、セレクター223、ゲートセレクター270a、270b、270c、270d、セレクター280、4つのトランジスター対、抵抗素子Ru、R1、R2およびコンデンサーC0を含む。
また、駆動回路120aは、補助電源回路117により生成された電圧V、V、V、Vを用いる。
図11は、電圧V、V、V、Vについて説明するための図である。
この図に示されるように、補助電源回路117は、例えば電圧Eを出力する基準電源を4段直列接続して得られる電圧E、2E、3E、4Eを、それぞれ電圧V、V、V、Vとして出力する構成となっている。
ここで、電圧Eを例えば10.5Vとしたとき、電圧V、V、V、Vの各々は、それぞれ10.5V、21.0V、31.5V、42.0Vである。
本実施形態では、電圧V、V、V、Vによって次のような電圧範囲を規定しているすなわち、電圧ゼロのグランドGnd以上電圧V未満の範囲を第1範囲として規定し、電圧V以上電圧V未満の範囲を第2範囲として規定し、電圧V以上電圧V未満の範囲を第3範囲として規定し、電圧V以上電圧V未満の範囲を第4範囲として規定している。
図10の説明に戻すと、差動増幅器221の負入力端(−)には信号ainが供給される一方、正入力端(+)にはノードN3の電圧Out2が印加されている。ここで、信号ainの電圧をVinと表記すると、差動増幅器221は、電圧Out2から、入力である小振幅の信号Ainの電圧Vinを減算した差電圧を増幅して出力することになる。
また、図示を省略しているが、差動増幅器221は、電源電圧のうち例えば低位側をグランドGndとし、電源の高位側を電圧Vとしている。このため、差動増幅器221の出力電圧は、グランドGndから電圧Vまでの範囲となる。なお、差動増幅器221の電源としては、これに限られず、例えば3.3Vのように低電圧を用いても良い。
セレクター280は、制御部110(図4参照)から供給されるデータdAに基づいて、信号ainの電圧Vinの範囲を判別し、当該判別の結果に応じて、それぞれ次のように選択信号Sa、Sb、Sc、Sdを出力する。
詳細には、セレクター280は、データdAで規定される電圧Vinが0V以上1.05V未満であると判別した場合、すなわち、電圧Vinを10倍で増幅したときの電圧が上記第1範囲に含まれる場合、選択信号SaのみをHレベルとし、他の選択信号Sb、Sc、SdをLレベルとする。
また、セレクター280は、データdAで規定される電圧Vinが1.05V以上2.10V未満であると判別した場合、すなわち、電圧Vinを10倍で増幅したときの電圧が上記第2範囲に含まれる場合、選択信号SbのみをHレベルとし、他の選択信号Sa、Sc、SdをLレベルとする。
同様に、セレクター280は、データdAで規定される電圧Vinが2.10V以上3.15V未満であると判別した場合、すなわち、電圧Vinを10倍で増幅したときの電圧が上記第3範囲に含まれる場合、選択信号ScのみをHレベルとし、他の選択信号Sa、Sb、SdをLレベルとし、当該電圧Vinが3.15V以上4.20V未満であると判別した場合、すなわち、電圧Vinを10倍で増幅したときの電圧が上記第4範囲に含まれる場合、選択信号SdのみをHレベルとし、他の選択信号Sa、Sb、ScをLレベルとする。
なお、駆動回路120bの場合には、データdBに基づいて、信号binの電圧Vinの範囲を判別し、当該判別の結果に応じて、同様に選択信号Sa、Sb、Sc、Sdを出力する。
ここで説明の便宜上、4つのトランジスター対について説明する。
この例において、4つのトランジスター対は、トランジスター231a、232aのペア、トランジスター231b、232bのペア、トランジスター231c、232cのペア、および、トランジスター231d、232dのペアによって構成される。
各トランジスター対のうち、ハイサイドのトランジスター231a、231b、231c、231dは、例えばPチャネル型の電界効果トランジスターであり、ローサイドのトランジスター232a、232b、232c、232dは、例えばNチャネル型の電界効果トランジスターである。
トランジスター231aについては、ソース端子に電圧Vが印加され、ドレイン端子がノードN2に接続される。トランジスター232aについては、ソース端子がグランドGndに接地され、ドレイン端子がノードN2に共通に接続される。
同様に、トランジスター231b(231c、231d)については、ソース端子に電圧V(V、V)が印加され、ドレイン端子がノードN2に接続される。トランジスター232b(232c、232d)については、ソース端子に電圧V(V、V)が印加され、ドレイン端子がノードN2に共通に接続される。
詳細については後述するが、トランジスター231a、232aは、ゲートセレクター270aがイネーブルされたときに、電圧VとグランドGndとを電源電圧として駆動信号を出力し、トランジスター231b、232bは、ゲートセレクター270bがイネーブルされたときに、電圧Vと電圧Vとを電源電圧として駆動信号を出力する。同様に、トランジスター231c、232cは、ゲートセレクター270cがイネーブルされたときに、電圧Vと電圧Vとを電源電圧として駆動信号を出力し、トランジスター231d、232dは、ゲートセレクター270dがイネーブルされたときに、電圧Vと電圧Vとを電源電圧として駆動信号を出力する構成となっている。
この構成では、トランジスター231a、232aの電源電圧、トランジスター231b、232bの電源電圧、トランジスター231c、232cの電源電圧、および、トランジスター231d、232dの電源電圧は、それぞれ10.5Vとなる。
なお、例えばトランジスター231a、232aを第1トランジスター対とした場合、トランジスター231b、232bが第2トランジスター対となり、第1トランジスター対および第2トランジスター対は電気的にみて直列接続となる。
ゲートセレクター270aは、入力端Enbに供給された選択信号SaがHレベルになってイネーブルされたときに、セレクター223から出力される信号Gt1、Gtをそれぞれレベルシフトして、トランジスター231a、232aのゲート端子に供給する。
詳細には、ゲートセレクター270aは、イネーブルされたときに、信号Gt1の最低電圧から最高電圧までの範囲を、グランドGndから電圧Vまでの第1範囲にレベルシフトして、トランジスター231aのゲート端子に供給し、信号Gt2の最低電圧から最高電圧までの範囲を、上記第1範囲にレベルシフトして、トランジスター232aのゲート端子に供給する。このため、特に図示しないが、ゲートセレクター270aは、電源電圧として例えば電圧V、Gndを用いる構成となっている。
なお、ゲートセレクター270aに限っていえば、信号Gt1、Gt2の最低電圧から最高電圧までの範囲が第1範囲に一致しているので、イネーブルされたときに、信号Gt1、Gt2をそのままトランジスター231a、232aのゲート端子に供給する。
また、差動増幅器221の電源電圧を低電圧とする場合、ゲートセレクター270aは、イネーブルされたときに、信号Gt1、Gt2について、最低電圧の0Vから最高電圧の3.3Vまでの範囲を上記第1範囲にそれぞれレベルシフトしてトランジスター231a、232aにゲート端子に供給する。
ゲートセレクター270bは、イネーブルされたときに、信号Gt1の最低電圧から最高電圧までの範囲を、電圧Vから電圧Vまでの第2範囲にレベルシフトして、トランジスター231bのゲート端子に供給し、信号Gt2の最低電圧から最高電圧までの範囲を、上記第2範囲にレベルシフトして、トランジスター232bのゲート端子に供給する。このため、特に図示しないが、ゲートセレクター270bは、電源電圧として例えば電圧V、Vを用いる構成となっている。
なお、ゲートセレクター270bに限っていえば、イネーブルされたときに、信号Gt1、Gt2に10.5Vを上乗せして、トランジスター231b、232bのゲート端子に供給する。
また、差動増幅器221の電源電圧を低電圧とする場合、ゲートセレクター270bは、イネーブルされたときに、信号Gt1、Gt2について、最低電圧の0Vから最高電圧の3.3Vまでの範囲を上記第2範囲にそれぞれレベルシフトしてトランジスター231b、232bにゲート端子に供給する。
同様に、ゲートセレクター270cは、イネーブルされたときに、信号Gt1の最低電圧から最高電圧までの範囲を、電圧Vから電圧Vまでの第3範囲にレベルシフトして、トランジスター231cのゲート端子に供給し、信号Gt2の最低電圧から最高電圧までの範囲を、上記第3範囲にレベルシフトして、トランジスター232cのゲート端子に供給する。このため、特に図示しないが、ゲートセレクター270cは、電源電圧として例えば電圧V、Vを用いる構成となっている。
なお、ゲートセレクター270cに限っていえば、イネーブルされたときに、信号Gt1、Gt2に21.0Vを上乗せして、トランジスター231c、232cのゲート端子に供給する。
また、差動増幅器221の電源電圧を低電圧とする場合、ゲートセレクター270cは、イネーブルされたときに、信号Gt1、Gt2について、最低電圧の0Vから最高電圧の3.3Vまでの範囲を上記第3範囲にそれぞれレベルシフトしてトランジスター231c、232cにゲート端子に供給する。
ゲートセレクター270dについても同様に、イネーブルされたときに、信号Gt1の最低電圧から最高電圧までの範囲を、電圧Vから電圧Vまでの第4範囲にレベルシフトして、トランジスター231dのゲート端子に供給し、信号Gt2の最低電圧から最高電圧までの範囲を、上記第4範囲にレベルシフトして、トランジスター232dのゲート端子に供給する。このため、特に図示しないが、ゲートセレクター270dは、電源電圧として例えば電圧V、Vを用いる構成となっている。
なお、ゲートセレクター270dに限っていえば、イネーブルされたときに、信号Gt1、Gt2に31.5Vを上乗せして、トランジスター231d、232dのゲート端子に供給する。
また、差動増幅器221の電源電圧を低電圧とする場合、ゲートセレクター270dは、イネーブルされたときに、信号Gt1、Gt2について、最低電圧の0Vから最高電圧の3.3Vまでの範囲を上記第4範囲にそれぞれレベルシフトしてトランジスター231d、232dにゲート端子に供給する。
なお、ゲートセレクター270a、270b、270c、270dは、それぞれの入力端Enbに供給された選択信号がLレベルになってディセーブルされたとき、それぞれに対応する2つのトランジスターをそれぞれオフとさせる信号を出力する。すなわち、ゲートセレクター270a、270b、270c、270dは、ディセーブルにされると、信号Gt1を強制的にHレベルに変換し、信号Gt2を強制的にLレベルに変換する。
ここでいうH、Lレベルは、ゲートセレクター270a、270b、270c、270dのそれぞれにおける電源電圧の高位側電圧、低位側電圧である。例えば、ゲートセレクター270bは、電圧Vと電圧Vとを電源電圧とするので、高位側の電圧VがHレベルであり、低位側の電圧VがLレベルである。
ノードN2は、抵抗素子R1を介して差動増幅器221の正入力端(+)に帰還される。この例では、便宜的に、ノードN2の電圧をOut1と表記する一方で、差動増幅器221の正入力端(+)をノードN3と表記するとともに、当該ノードN3の電圧をOut2と表記している。
ノードN3は、抵抗素子R2を介してグランドGndに接地される。このため、ノードN3の電圧Out2は、電圧Outの電圧を、抵抗素子R1、R2の抵抗値で規定される比、すなわち、R2/(R1+R2)で分圧した電圧となる。本実施形態において、降圧比は、1/10に設定される。換言すれば、電圧Out2は、電圧Outの1/10という関係にある。
ノードN2は、また、抵抗素子Ruを介して電圧Vにプルアップされる。また、ノードN2は、抵抗素子R1、R2を介してプルダウンされている、ということもできる。
コンデンサーC0は、異常発振の防止等のために設けられ、一端がノードN2に接続され、他端が一定電位の、例えばグランドGndに接地されている。
各トランジスター対のダイオードd1、d2は逆流防止用である。ダイオードd1の順方向は、トランジスター231a、231b、231cのドレイン端子からノードN2に向かう方向であり、ダイオードd2の順方向は、ノードN2からトランジスター231b、231c、231dのドレイン端子に向かう方向である。
なお、ノードN2の電圧Outは電圧Vよりも高くならないので、逆流を考慮する必要がない。このため、トランジスター231dに対してダイオードd1は設けられていない。同様にノードN2の電圧Outは電圧ゼロのグランドGndよりも低くならないので、トランジスター232aに対してダイオードd2は設けられていない。
駆動回路120aの動作について説明する。
図12は、駆動回路120aの動作を説明するための図である。上述したように信号ainの波形は、駆動信号COM−Aの波形と相似形であって、信号ainの電圧Vinは、駆動信号COM−Aの電圧Out1の1/10の関係にある。
このため、電圧V、V、V、Vで規定される第1範囲から第4範囲までを、信号ainの電圧範囲に換算する場合、電圧V/10、V/10、V/10、V/10で規定される。詳細には、信号ainについては、0V以上電圧V/10(=1.05V)未満の範囲が第1範囲に相当し、電圧V/10以上電圧V/10(=2.10V)未満の範囲が第2範囲に相当し、電圧V/10以上電圧V/10(=3.15V)未満の範囲が第3範囲に相当し、電圧V/10以上電圧V/10(=4.20V)未満の範囲が第4範囲に相当する。
まず、セレクター280は、電圧Vinがタイミングt1よりも前の第3範囲であるとデータdAから判別した場合、選択信号ScのみをHレベルとし、他の選択信号Sa、Sb、SdをLレベルとする。このため、ゲートセレクター270cがイネーブルされ、他のゲートセレクター270a、270b、270dがディセーブルされる。したがって、この場合、トランジスター231c、232cが、電源電圧として電圧V、Vを用いて駆動信号COM−Aを出力することになる。
次に、電圧Vinがタイミングt1からタイミングt2までの期間にわたって第2範囲となったとき、セレクター280は、選択信号SbのみをHレベルとし、他の選択信号Sa、Sc、SdをLレベルとするので、ゲートセレクター270bがイネーブルされ、他のゲートセレクター270a、270c、270dがディセーブルされる。したがって、この場合、トランジスター231b、232bが電源電圧として電圧V、Vを用いて駆動信号COM−Aを出力することになる。
電圧Vinがタイミングt2からタイミングt3までの期間にわたって第1範囲となったとき、セレクター280は、選択信号SaのみをHレベルとし、この結果、ゲートセレクター270aのみがイネーブルされるので、トランジスター231a、232aが電源電圧として電圧V、グランドGndを用いて駆動信号COM−Aを出力することになる。
以降については簡単に説明すると、タイミングt3からタイミングt4までの期間では、ゲートセレクター270bのみがイネーブルされるので、トランジスター231b、232bが電源電圧として電圧V、Vを用い、タイミングt4からタイミングt5までの期間では、ゲートセレクター270cのみがイネーブルされるので、トランジスター231c、232cが電源電圧として電圧V、Vを用い、タイミングt5からタイミングt6までの期間では、ゲートセレクター270dのみがイネーブルされるので、トランジスター231d、232dが電源電圧として電圧V、Vを用い、タイミングt6からは、ゲートセレクター270cのみがイネーブルされるので、トランジスター231c、232cが電源電圧として電圧V、Vを用いて、それぞれ駆動信号COM−Aを出力することになる。
一方、ノードN3の電圧Out2は、電圧Outの1/10なので、差電圧を求めるにあたって両者のスケールが揃えられている。
駆動回路120aでは、信号ainの電圧Vinに応じてゲートセレクター270a、270b、270c、270dのいずれかがイネーブルされるとともに、イネーブルされたいずれか1つのゲートセレクターに対応するトランジスター対によって、電圧Outを1/10に降圧した電圧Out2が電圧Vinに追従するような動作、逆にいえば、電圧Vinに対して電圧Outが10倍となるように動作が実行される。
例えば、電圧Out2が電圧Vinに追従するような動作は、電圧Vinが第1範囲に相当する場合であれば、ゲートセレクター270aがイネーブルされるので、トランジスター231a、232aによって実行される。同様に、電圧Out2が電圧Vinに追従するような動作は、電圧Vinが第2範囲に相当する場合であれば、ゲートセレクター270bがイネーブルされるので、トランジスター231b、232bによって実行され、電圧Vinが第3範囲に相当する場合であれば、ゲートセレクター270cがイネーブルされるので、トランジスター231c、232cによって実行され、電圧Vinが第4範囲に相当する場合であれば、ゲートセレクター270dがイネーブルされるので、トランジスター231d、232dによって実行される。
また、信号ainの電圧Vinについては、第1範囲から第4範囲までにおいて隣り合う領域を跨ぐ(移行する)場合がある。例えば図12でいえば、電圧Vinは、タイミングt1において第3範囲から第2範囲へと移行する。電圧Vinが第3範囲であれば、ゲートセレクター270cがイネーブルされるので、トランジスター231c、232cによって、当該電圧Vinに対して電圧Outが10倍となるように制御される。タイミングt1において電圧Vinが第3範囲から第2範囲に移行したとき、ゲートセレクター270cがディセーブルになり、ゲートセレクター270bがイネーブルされるので、トランジスター231b、232bによって、電圧Out2が電圧Vinに追従するように制御される。
ここでは、電圧Vinが第3範囲から第2範囲へと移行する場合を例にとって説明したが、他の場合でも同様であり、例えば第2範囲から第1範囲への移行であれば、ゲートセレクター270bがディセーブルになり、ゲートセレクター270aがイネーブルされるので、トランジスター231a、232aによって、引き続き電圧Out2が電圧Vinに追従するように制御される。
次に、いずれかのトランジスター対によって電圧Out2を電圧Vinに追従させる制御について説明する。
駆動回路120aでは、信号ainの電圧Vinに応じてゲートセレクター270a、270b、270c、270dのいずれかがイネーブルされるが、イネーブルされたゲートセレクターは、駆動信号が台形波形であれば、次の4つの場合のいずれかで動作する。
すなわち、信号ainの電圧Voutが低下する場合(第1の場合)と、信号ainの電圧Voutが閾値Vthよりも低い電圧で一定となる場合(第2の場合)と、信号ainの電圧Voutが上昇する場合(第3の場合)と、信号ainの電圧Voutが閾値Vth以上の高い電圧で一定となる場合(第4の場合)と、である。
なお、図12に示した駆動信号COM−Aの波形との関係についていえば、ゲートセレクター270aには、第1の場合、第2の場合および第3の場合があり、第4の場合がなく、ゲートセレクター270bには、第1の場合および第3の場合があり、第2の場合および第4の場合がなく、ゲートセレクター270cには、第1の場合、第2の場合および第3の場合があり、第4の場合がなく、ゲートセレクター270dには、第1の場合、第3の場合および第4の場合があり、第2の場合がない。
次に、イネーブルされたゲートセレクターに対応するトランジスター対の動作について説明する。なおここでは、イネーブルされたゲートセレクターを特定せずに一般化して説明する。このため、イネーブルされたゲートセレクターに対応するトランジスター対については、ハイサイドのトランジスターの符号を231とし、ローサイドのトランジスターの符号を232として説明する。
まず、信号ain(COM−A)の電圧が低下する第1の場合について説明する。
第1の場合では、信号OCaがHレベルであるので、セレクター223は、信号Gt1としてHレベルを選択し、信号Gt2として差動増幅器221から出力される信号を選択する。
また、第1の場合では、信号ainの電圧VinがノードN3の電圧Out2よりも先んじて低下する。逆にいえば、電圧Out2は、電圧Vin以上となる。このため、信号Gt2として選択される差動増幅器221の出力信号の電圧は、両者の差電圧に応じて高くなり、ほぼHレベルに振れる。信号Gt2がHレベルになると、Nチャネル型のトランジスター232がオンするので、電圧Out2が低下する。なお、ノードN3の電圧Out2は、ノードN2の電圧Out1の1/10の関係にあるが、コンデンサーC0や容量性を有する圧電素子Pztなどにより、実際には、一気に電源の低位側電圧に低下することはなく、緩慢に低下する。
電圧Out2が電圧Vinよりも低くなると、信号Gt2がLレベルになり、トランジスター232がオフするが、電圧Vinが低下しているので、再び電圧Out2が電圧Vin以上となる。このため、信号Gt2がHレベルとなって、トランジスター232が再びオンすることになる。
第1の場合においては信号Gt2がH、Lレベルで交互に切り替えられ、これにより、トランジスター232は、オンオフを繰り返す動作、すなわちスイッチング動作をすることになる。このスイッチング動作により、電圧Out2が電圧Vinに(電圧Out1が電圧Vinの10倍となるように)追従させる制御が実行されることになる。
なお、第1の場合、セレクター223は、信号Gt1としてHレベルを選択するので、Pチャネル型のトランジスター231はオフすることになる。
次に、信号ain(COM−A)が閾値Vthよりも低い電圧で一定となる第2の場合について説明する。
第2の場合では、第1の場合と同様に、信号OCaがHレベルであるので、セレクター223は、信号Gt1としてHレベルを選択し、信号Gt2として差動増幅器221から出力される信号を選択する。
第2の場合において、電圧Out2が電圧Vinに対して高ければ、信号Gt2の電圧も高くなるので、トランジスター232のソース・ドレイン間の抵抗が小さくなり、電圧Out2を低下させるように働く。一方、電圧Out2が電圧Vinに対して低ければ、信号Gt2の電圧も低くなるので、トランジスター232のソース・ドレイン間の抵抗が大きくなり、電圧Out2を上昇させる方向に働く。
したがって、第2の場合、電圧Out2は、当該電圧Out2を低下させる方向と上昇させる方向とが均衡するように、すなわち、一定である電圧Vinに一致するようにバランスする。このとき、信号Gt2は、電圧Out2が電圧Vinとなるような電圧でバランスするので、トランジスター232は、線形(リニア)動作となる。
続いて、信号ain(COM−A)の電圧が上昇する第3の場合について説明する。
第3の場合では、信号OCaがLレベルであるので、セレクター223は、信号Gt1として差動増幅器221から出力される信号を選択し、信号Gt2としてLレベルを選択する。
また、第3の場合では、信号ainの電圧VinがノードN3の電圧Out2よりも先んじて上昇する。逆にいえば、電圧Out2は、電圧Vin未満となる。このため、信号Gt1として選択される差動増幅器221の出力信号の電圧は、両者の差電圧に応じて低くなり、ほぼLレベルに振れる。信号Gt1がLレベルになると、Pチャネル型のトランジスター231がオンするので、電圧Out2が上昇する。なお、電圧Out2は、コンデンサーC0や容量性を有する圧電素子Pztなどにより、実際には、一気に電源の高位側電圧に上昇することはなく、緩慢に上昇する。
電圧Out2が電圧Vin以上高くなると、信号Gt2がHレベルになり、トランジスター231がオフするが、電圧Vinが上昇しているので、再び電圧Out2が電圧Vin未満となる。このため、信号Gt2がLレベルとなって、トランジスター231が再びオンすることになる。
第3の場合においては信号Gt1がL、Hレベルで交互に切り替えられ、これにより、トランジスター231は、スイッチング動作をすることになる。このスイッチング動作により、電圧Out2が電圧Vinに追従させる制御が実行されることになる。
なお、第3の場合、セレクター223は、信号Gt2としてLレベルを選択するので、Nチャネル型のトランジスター232はオフすることになる。
信号ain(COM−A)が閾値Vth以上高い電圧で一定となる第4の場合について説明する。
第4の場合では、第3の場合と同様に、信号OCaがLレベルであるので、セレクター223は、信号Gt1として差動増幅器221から出力される信号を選択し、信号Gt2としてLレベルを選択する。
第4の場合において、電圧Out2が電圧Vinに対して低ければ、信号Gt1の電圧も低くなるので、トランジスター231のソース・ドレイン間の抵抗が小さくなり、電圧Out2を上昇させるように働く。一方、電圧Out2が電圧Vinに対して高ければ、信号Gt1の電圧も高くなるので、トランジスター231のソース・ドレイン間の抵抗が大きくなり、電圧Out2を低下させる方向に働く。
したがって、第4の場合、電圧Out2は、当該電圧Out2を上昇させる方向と低下させる方向とが均衡するように、すなわち、一定である電圧Vinに一致するようにバランスする。このとき、信号Gt1は、電圧Out2が電圧Vinとなるような電圧でバランスするので、トランジスター231は、線形(リニア)動作することになる。
信号ainの電圧Vinに応じてゲートセレクター270a、270b、270c、270dのいずれかがセレクター280によってイネーブルされ、イネーブルされたゲートセレクターに対応するトランジスター対が、第1の場合から第4の場合のいずれかで、動作することになる。
ここで、ノードN2のプルアップおよびプルダウンについて説明する。
プルアップが必要となる場合とは、上記の場合でいえば、第2の場合、すなわちローサイドのトランジスター232をリニア動作させる場合である。この場合、ハイサイドのトランジスター231がオフであるので、ローサイドのトランジスター232によってノードN2の電圧Outを上昇させるには、ノードN2を高位側にプルアップする必要があるからである。
一方、プルダウンが必要となる場合とは、上記の場合でいえば、第4の場合、すなわちハイサイドのトランジスター231をリニア動作させる場合である。この場合、ローサイドのトランジスター232がオフであるので、ハイサイドのトランジスター231によってノードN2の電圧Outを低下させるには、ノードN2を低位側にプルダウンする必要があるからである。
ここでは、駆動信号COM−Aを出力する駆動回路120aを例にとって説明したが、駆動信号COM−Bを出力する駆動回路120bについても信号binの電圧に追従するような電圧Voutの駆動信号COM−Bを出力することになる。
このような駆動回路120a、120bによれば、トランジスター対が4組存在するが、イネーブルされるトランジスター対は、常に1組であり、他のトランジスター対はオフしている。また、イネーブルされたトランジスター対であっても、ハイサイドのトランジスターまたはローサイドのトランジスターのいずれか一方だけしかスイッチング動作しない。このため、本実施形態によれば、常時スイッチングするD級増幅と比較して、スイッチング動作により消費される電力を抑えることができる。
また、D級増幅では、スイッチング信号を復調するLPF(Low Pass Filter)、特にコイルのようなインダクターが必要となるが、駆動回路120a、120aでは、そのようなLPFは不要である。このため、本実施形態によれば、LPFで消費される電力を抑えることができるほか、回路の簡略化、小型化を図ることができる。
駆動信号COM−A(COM−B)については台形波形に限られず、正弦波などのように傾きに連続性を有する波形であっても良い。このような波形を出力させる場合に、駆動信号COM−Aの電圧Vout(信号ainの電圧Vin)の変化が相対的に大きければ、例えば、単位時間当たりにおける電圧変化が所定値以上であれば、トランジスター231、232のいずれかをスイッチング動作させる一方で、単位時間当たりにおける電圧変化が所定値未満であれば、トランジスター231、232のいずれかをリニア動作させれば良い。
この例では、元駆動信号を増幅して駆動信号COM−A、COM−Bを生成するとともに、印刷周期Taを分割した期間T1、T2毎に、いずれかの駆動信号を選択し(または、いずれも選択せずに)、圧電素子Pztの一端に印加して、印刷周期Taで4階調を表現しているが、駆動信号をさらに多数用意することによって、さらに多階調を表現することができる。例えば、駆動信号を8種類生成する構成とすれば、印刷周期Taで表現可能な階調数を大幅に増加させることができる。
一方で、8種類の駆動信号を生成するには、駆動回路が8個必要となる。このため、メイン基板100の面積を広く必要となり、小型化を図ることが困難になることが予想される。
そこで次に、駆動回路周辺の小型化を図るための技術について説明する。
なお、ここでいう駆動回路は、図10で示した駆動回路120aと同様な構成であるが、この例では8種類の駆動回路を想定しているので、以下においては、駆動回路の符号を省略して説明することにする。
図13は、駆動回路の一部を集積する集積回路、特にリードの配置を表(おもて)面からみたときの図である。ここで、表面とは、基板に実装される実装面を裏面として、当該実装面の反対側の面をいう。
この図に示される集積回路12aは、駆動回路のうち、例えば差動増幅器221、セレクター223、ゲートセレクター270a、270b、270c、270d、セレクター280を、4組分集積した半導体集積回路であり、平面視したときに外形が長方形であって、4辺に沿って複数のリード(接続端子)が設けられた表面実装型のいわゆるQFP(Quad Flat Package)である。
なお、差動増幅器221、セレクター223、ゲートセレクター270a、270b、270c、270d、セレクター280は、トランジスター対の動作を制御するゲート信号(制御信号)を出力するので、制御回路として機能することになる。
この図において、集積回路12aにおいて左上端部の黒丸印を基準点としたときに、上辺では、当該基準点から順に、電圧Vを受電するリード123a、電圧Vを受電するリード123b、電圧Vを受電するリード123c、および、電圧Vを受電するリード123dが配列している。また、左辺では、符号を省略するが、当該基準点から順に、電圧Vを受電するリード、電圧Vを受電するリード、電圧Vを受電するリード、および、電圧Vを受電するリードが配列している。
下辺では、例えば左辺側からみたときにリードが、当該下辺と対向する上辺とは逆の順で配列し、なお、右辺では、例えば上辺側からみたときにリードが、当該右辺と対向する左辺とは逆の順で配列している。
このため、集積回路12aにおいて、各辺に配列するリードに印加される電圧順序は、黒丸印を通過する対角線121を基準として線対称の関係となっている。
なお、集積回路12aにおけるリードには、電圧V、V、V、Vを受電するもの以外にも、例えば各トランジスターのゲート信号を出力するものがあるが、説明の便宜上省略している。
また、集積回路12aには、差動増幅器221の前段におけるDACを内蔵させても良い。
図14は、集積回路12aのリードの配置を裏面からみたときの図であって、図13における上辺および下辺と揃えるようにして表面を反転した場合の図である。特に説明は要しないであろう。
図15は、図14に示した裏面の状態で、時計回りまたは反時計回りに90度回転させた場合の図である。
集積回路12aは、駆動回路の4個分である。この説明では8個の駆動回路を用いるので、同じ集積回路が2個必要となる。すなわち、集積回路12aのほか、同じ機能を有する集積回路があと1つ追加する必要がある。なお、2個の集積回路を区別するために、追加する1個の集積回路の符号を12bとする。
図16は、集積回路12a、12bの実装状態を示す図である。
なお、この図においてはメイン基板100の表面に集積回路12aが実線で示されるように実装され、メイン基板100の裏面に集積回路12bが破線で示されるように実装された状態、すなわち両面実装された状態を示している。
1個の集積回路の各辺におけるリードに印加される電圧順序は、対角線121を基準としたときに線対称の関係となっているので、集積回路12aに対して集積回路12bを裏返し90度回転させた状態で実装すると、集積回路12a、12bにおけるリードに印加される電圧V、V、V、Vの順序について4辺のすべてにわたって揃えることができる。
このため、メイン基板の表面に実装された集積回路12aについて、ある辺の、ある位置のリードは、裏面に実装された集積回路12bにおいて、同じ位置のリードに、他の電圧が印加される配線と平面視で交差することなく、電気的に接続することができる。
例えば、図16でいえば、メイン基板100の表面に実装された集積回路12aの上左端に位置するリードには、当該メイン基板の表面に形成された配線125aを介して電圧Vが印加される一方、裏面に実装された集積回路12bにおいて、平面視したときに同じ上左端に位置するリードには、配線125aとはコンタクトホール(図において四角形に×印で示した箇所)、および、裏面に形成された配線127aを介して同じ電圧Vを印加することができる。
また、集積回路12aの上辺において左から2(3、4)番目のリードには、表面に形成された配線125b(125c、125d)を介して電圧V(V、V)が印加される一方、裏面に実装された集積回路12bにおいて、平面視したときに同じ左から2(3、4)番目のリードには、配線125b(125c、125d)とはコンタクトホール、および、裏面に形成された配線127b(127c、127d)を介して同じ電圧V(V、V)を印加することができる。
このような配線のうち、例えば電圧Vが印加される配線125a、127a同士は、他の電圧が印加される配線125b、127b、125c、127c、125d、127dとは、平面視で交差することなく、電気的に接続することができる。電圧Vが印加される配線125b、127bや、電圧Vが印加される配線125c、127c、電圧Vが印加される配線125d、127dについても同様であり、それぞれ他の電圧が印加される配線と平面視で交差することなく、電気的に接続することができる。
このような位置関係を集積回路12a、12bにおけるリードの位置でみたときに、次のような関係となっている。すなわち、図において集積回路12aの上辺において左から1番目に位置して電圧Vを受電するリード(第1端子)と、集積回路12bの上辺において左から1番目に位置して電圧Vを受電するリード(第3端子)との距離L13は、集積回路12aの上辺において左から1番目に位置して電圧Vを受電するリード(第1端子)と、集積回路12bの上辺において左から2番目に位置して電圧Vを受電するリード(第4端子)との距離L14よりも短い。
また、図において集積回路12aの上辺において左から2番目に位置して電圧Vを受電するリード(第2端子)と、集積回路12bの上辺において左から2番目に位置して電圧Vを受電するリード(第4端子)との距離L24は、集積回路12aの上辺において左から2番目に位置して電圧Vを受電するリード(第2端子)と、集積回路12bの上辺において左から2番目に位置して電圧Vを受電するリード(第3端子)との距離L23よりも短い。
次に、本実施形態の優位性について比較例と対比して説明する。
図19は、比較例に係る集積回路のリードの配置を表面からみたときの図である。
この図に示されるように、比較例に係る集積回路において、上辺では、当該基準点から順に、電圧Vを受電するリード123a、電圧Vを受電するリード123b、電圧Vを受電するリード123c、および、電圧Vを受電するリード123dが配列し、他の辺においてリードで受電する電圧は、上辺を90度ずつ回転させた関係となる。このため、比較例に係る集積回路の各辺においてリードで受電される電圧は、対角中心を基準に互いに点対称である。
図20は、比較例に係る集積回路のリードの配置を裏面からみたときの図であって、図19における上辺および下辺と揃えるようにして表面を反転した場合の図である。なお、比較例に係る集積回路のリードの配置は、90度、180度または270度回転させても配列が変化しない。
図21は、比較例に係る集積回路を、メイン基板の表面および裏面にそれぞれ両面実装した状態を示す図である。比較例に係る集積回路が裏返しでメイン基板の裏面に実装されると、当該裏面に実装された集積回路は、表面に実装された集積回路のリードの配列と、たとえ回転させたところで必ず逆転してしまうことになる。
このため、表面に実装された集積回路と裏面に実装された集積回路とで、各辺のリードに電圧V、V、V、Vを給電する配線のうち、例えば裏面に形成される配線については、表面で他の電圧が印加される配線と平面視で交差して、当該表面で同じ電圧が印加される配線とコンタクトホールを介して接続される。このため、比較例に係る集積回路を実装するメイン基板の配線は、同図に示されるように、一見して複雑化する。
したがって、比較例に係る集積回路では、メイン基板の配線が複雑化する分だけ、広い面積が必要となったり、線幅を十分に確保することができず、配線抵抗が高くなったりする、という問題が生じることになる。
これに対して、本実施形態では、裏面に形成される配線については、表面で他の電圧が印加される配線と平面視で交差することなく、当該表面で同じ電圧が印加される配線に接続することができるので、そのような問題を回避して、メイン基板の面積縮小化等を図ることができる。
なお、この説明では8個の駆動回路を用いるので、2個の集積回路12a、12bにおける各辺のそれぞれに配列させたリードによって電圧V、V、V、Vを受電する構成としたが、例えば2個の駆動回路を用いる場合に、2個の集積回路12a、12bにおける同じ側の1辺に配列させたリードによって電圧V、V、V、Vをそれぞれ受電する構成としても良い。
また、例えば2個の駆動回路を用いる場合に、1個の集積回路12aにおいて隣り合う2辺に配列させたリードによって電圧をそれぞれ受電する構成としても良い。
このような構成の位置関係を集積回路12aにおけるリードの位置でみたときに、次のような関係となっている。すなわち、図16でいえば集積回路12aの上辺において、左から順に、電圧Vを受電するリード(一の第1端子)、および、電圧Vを受電するリード(一の第2端子)が配列し、上記上辺に隣り合う辺、例えば左辺にあっては、当該左辺と上辺との頂点から順に、電圧Vを受電するリード(他の第1端子)、および、電圧Vを受電するリード(他の第2端子)が配列する関係となっている。
同様に、例えば2個の駆動回路を用いる場合に、1個の集積回路12aにおいて対向する2辺に配列させたリードによって電圧をそれぞれ受電する構成としても良い。
このような構成の位置関係を集積回路12aにおけるリードの位置でみたときに、次のような関係となっている。すなわち、図16でいえば集積回路12aの上辺において、左から順に、電圧Vを受電するリード(一の第1端子)、および、電圧Vを受電するリード(一の第2端子)が配列し、上記上辺に対向する下辺にあっては、左からみて上辺とは逆に、電圧Vを受電するリード(他の第2端子)、および、電圧Vを受電するリード(他の第1端子)が配列する関係となっている。
本発明において、駆動回路としては、図4および図10で示した駆動回路120a、120bに限られず、複数の電圧を用いて、入力信号を増幅して、圧電素子Pztのような容量性負荷を駆動する駆動回路に適用可能である。
図17は、別例に係る駆動回路を適用した印刷装置の電気的な構成を示すブロック図であり、図18は、当該別例に係る駆動回路の構成を示す図である。
図17に示される印刷装置が図4に示した印刷装置と相違する点は、DAC113a、113bの出力がフレキシブルフラットケーブル190(図17では省略)を介してヘッドユニット3の選択部520に供給されるとともに、選択部520の出力が、圧電素子Pztに対応した駆動回路120によって増幅されて当該圧電素子Pztの一端に供給される点である。
図17に示される駆動回路120は、電圧ゼロのグランドGndを除けば、図10に示した駆動回路120a(120b)と同様に4種類の電圧V、V、V、Vを用いて、選択部520で選択された電圧Vinの信号を電圧増幅するとともに低インピーダンスに変換し、電圧Voutの駆動信号として圧電素子Pztを駆動するものであり、オペアンプ32と、単位回路34a〜34dと、コンパレーター38a〜38cとを含む構成となっている。このうち、単位回路34aは、レベルシフター36aと、トランジスター対であるトランジスター351、352と、逆流防止用のダイオードとを含む。単位回路34b(34c、34d)も同様に、レベルシフター36b(36c、36d)と、トランジスター351、352と、逆流防止用のダイオードとを含む。
駆動回路120のうち、例えばオペアンプ32と、レベルシフター36a〜36d、コンパレーター38a〜38cとが半導体集積回路として集積される。
このため、別例に係る駆動回路120でも、電圧V、V、V、Vを受電するリードについては、図16に示した配置を適用することができる。
なお、この駆動回路120についての各部の機能や、動作の詳細な説明については、例えば特開2014−184569号公報に詳しいので、省略する。
図17および図18に示した構成によれば、メイン基板100における素子の効率的な配置によって配線の低抵抗化を図ることできるほか、小振幅の信号ain、binを、フレキシブルフラットケーブル190を介して供給するので、大振幅の駆動信号COM−A、COM−Bを供給する場合と比較して、電力損失や波形鈍りによる印刷品質の低下などの影響を抑えることができる。
なお、図17に示した構成のうち、DAC113a、113bをヘッドユニット側に設けても良い。
以上の説明では、トランジスター対のうち、ハイサイドのトランジスターをPチャネル型とし、ローサイドのトランジスターをNチャネル型としたが、ハイサイドおよびローサイドのトランジスターをPチャネル型またはNチャネル型のいずれか一方のチャネル型で揃えても良い。
また、上記の説明では、駆動回路がグランドGndを除けば4種類の電圧V、V、V、Vを用いて電圧増幅するとともに低インピーダンスに変換する構成としたが、2種類以上であれば良いので、例えば5種類以上の電圧を用いても良いし、3種類の電圧を用いても良い。また、電圧の間隔は必ずしも等間隔である必要もない。
上記説明では、液体吐出装置を印刷装置として説明したが、液体を吐出して立体を造形する立体造形装置や、液体を吐出して布地を染める捺染装置などであっても良い。
また、駆動回路については、メイン基板100の側に設けたが、IC50とともにキャリッジ20(またはヘッドユニット3)の側に設ける構成としても良い。ヘッドユニット3の側に駆動回路を設けると、大振幅の駆動信号COM−A、COM−B等を、フレキシブルフラットケーブル190を介して供給する必要がなくなるので、耐ノイズ性を高めることができる。
さらに、上記説明では、駆動回路の駆動対象としてインクを吐出するための圧電素子Pztを例にとって説明したが、当該駆動回路を印刷装置から切り離して考えてみたときに、駆動対象としては、圧電素子Pztに限られず、例えば超音波モーターや、タッチパネル、静電スピーカー、液晶パネルなどの容量性成分を有する負荷のすべてに適用可能である。
1…印刷装置(液体吐出装置)、3…ヘッドユニット、100…メイン基板(回路基板)、123a…リード(第1端子)、123b…リード(第2端子)、120a、120b、120…駆動回路、221…差動増幅器、223…セレクター、231a、232a、231b、232b…トランジスター、442…キャビティ、Pzt…圧電素子、N…ノズル、C0…コンデンサー。

Claims (4)

  1. 圧電素子を有し、前記圧電素子の駆動により液体を吐出する吐出部と、
    前記圧電素子を駆動させる駆動信号の元となる元駆動信号から、第1電圧と、前記第1電圧よりも高い第2電圧とに応じて、前記駆動信号を生成する駆動回路と、
    を備え、
    前記駆動回路は、
    制御回路と、
    前記第1電圧が印加される第1トランジスター対と、
    前記第1トランジスター対と電気的に直列に接続され、前記第2電圧が印加される第2トランジスター対と、
    を含み、
    制御回路は、
    回路基板の一方の面に実装された集積回路に集積されるとともに、
    前記駆動信号に応じて、前記第1トランジスター対の動作を制御するための第1制御信号、および、前記第2トランジスター対の動作を制御するための第2制御信号をそれぞれ出力し、
    前記集積回路は、
    前記第1電圧が印加される複数の第1端子と、
    前記第2電圧が印加される複数の第2端子と、
    を含み、
    前記集積回路の第1辺に沿って、前記複数の第1端子のうち一の第1端子および前記複数の第2端子のうち一の第2端子が配列し、
    前記第1辺と対向する第2辺に沿って、前記第1辺および前記第2辺の一端からみたときに、前記一の第1端子および前記一の第2端子の配列順とは逆の順で、前記複数の第1端子のうち他の第1端子および前記複数の第2端子のうち他の第2端子が配列している
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記回路基板の他方の面には、前記集積回路とは別の集積回路が実装された
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  3. 回路基板に設けられるとともに、
    元駆動信号から駆動信号を生成し、当該駆動信号により負荷を駆動する駆動回路であって、
    制御回路と、
    前記第1電圧が印加される第1トランジスター対と、
    前記第1トランジスター対と電気的に直列に接続され、前記第1電圧よりも高い第2電圧が印加される第2トランジスター対と、
    を含み、
    前記制御回路は、
    集積回路に集積されるとともに、
    前記元駆動信号に応じて、前記第1トランジスター対の動作を制御するための第1制御信号、および、前記第2トランジスター対の動作を制御するための第2制御信号をそれぞれ出力し、
    前記集積回路は、
    前記第1電圧が印加される複数の第1端子と、
    前記第2電圧が印加される複数の第2端子と、
    を含み、
    前記集積回路の第1辺に沿って、前記複数の第1端子のうち一の第1端子および前記複数の第2端子のうち一の第2端子が配列し、
    前記第1辺と対向する第2辺に沿って、前記第1辺および前記第2辺の一端からみたときに、前記一の第1端子および前記一の第2端子の配列順とは逆の順で、前記複数の第1端子のうち他の第1端子および前記複数の第2端子のうち他の第2端子が配列している
    ことを特徴とする駆動回路。
  4. 回路基板に設けられるとともに、
    元駆動信号から駆動信号を生成し、当該駆動信号により負荷を駆動する駆動回路のうち、制御回路を集積した集積回路であって、
    第1電圧が印加される複数の第1端子と、
    前記第1電圧よりも高い第2電圧が印加される複数の第2端子と、
    を含み、
    第1辺に沿って、前記複数の第1端子のうち一の第1端子および前記複数の第2端子のうち一の第2端子が配列し、
    前記第1辺と対向する第2辺に沿って、前記第1辺および前記第2辺の一端からみたときに、前記一の第1端子および前記一の第2端子の配列順とは逆の順で、前記複数の第1端子のうち他の第1端子および前記複数の第2端子のうち他の第2端子が配列し、
    前記駆動回路は、
    前記第1電圧が印加される第1トランジスター対と、
    前記第1トランジスター対と電気的に直列に接続され、前記第2電圧が印加される第2トランジスター対と、
    を含み、
    前記制御回路は、
    前記元駆動信号に応じて、前記第1トランジスター対の動作を制御するための第1制御信号、および、前記第2トランジスター対の動作を制御するための第2制御信号をそれぞれ出力する
    ことを特徴とする集積回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017165067A (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置、駆動回路および集積回路
JP2017165072A (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置および駆動回路

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