JP2017164327A - 車椅子用ブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車椅子乗車者が手だけではなく、腕全体または肘で車椅子の肘掛け部に体重の一部をかけることにより、両輪同時にブレーキをかけることができる車椅子用ブレーキ機構を提供する。
【解決手段】ブレーキ操作板と、このブレーキ操作板に一端部が連結され中央部が車椅子のフレーム1に支持されるアーム3と、アームとフレームを連結するスプリング2とからなり、ブレーキ調整部は、支持軸が嵌挿されるスリットを有するスライド板12と、このスライド板の一端部に回動自在に支持される回動アームとからなり、前記アームの他端部と回動アームの両端部がワイヤー8で連結されており、かつ、前記スライド板の他端部と車椅子車輪近傍に設けられたブレーキ機構7とがワイヤー14で連結されていることを特徴とする車椅子用ブレーキ装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、手の不自由な車椅子使用者でも使用できる車椅子用ブレーキに関する。
今までの車椅子用ブレーキは、主に停止状態を保持するためのレバー式のブレーキであり、、乗車者が自ら走行中の車椅子を止めるためには、車輪に付いている環状のハンドリムを手で抑えて、車輪の回転を止めるしかなく、相応の腕力や手首の力が必要であった。
特開2012−020022
車椅子乗車者が下り坂等でスピードを落とすためには、環状のハンドリムに手を当て、その摩擦抵抗で車輪の回転を抑えてスピードを緩めるしかなかった。手の不自由な人や腕力・手首の弱い人にとっては、大きな負担であり、怪我をすることも懸念された。
本発明は、上記課題を解決する為に、右用及び左用の一対のブレーキ操作部と、ブレーキ調整部とを備えた車椅子用ブレーキ装置であって、各ブレーキ操作部は、ブレーキ操作板と、このブレーキ操作板に一端部が連結され中央部が車椅子のフレームに支持されるアームと、アームとフレームを連結するスプリングとからなり、ブレーキ調整部は、支持軸が嵌挿されるスリットを有するスライド板と、このスライド板の一端部に回動自在に支持される回動アームとからなり、前記アームの他端部と回動アームの両端部がワイヤーで連結されており、かつ、前記スライド板の他端部と車椅子車輪近傍に設けられたブレーキ機構とがワイヤーで連結されている車椅子用ブレーキ装置である。
本発明の車椅子用ブレーキ装置によれば、乗車者が手を環状のハンドリムに擦らずに、腕全体や肘で車椅子の肘掛け部に体重の一部をかけることにより車椅子のスピードを減速し停止させることができる。また、肘掛け部にかける力を加減することにより、ブレーキの効き具合を調節できる。さらに、本発明のブレーキ装置は両輪同時に同じ力で作動する為、急ブレーキとなっても車椅子が転倒しにくい構造である。
本発明に係わる車椅子の概略背面図を示す。 本発明の車椅子用ブレーキ装置におけるブレーキ操作部の斜視図を示す。 本発明の車椅子用ブレーキ装置におけるブレーキ調整部の斜視図を示す。 本発明の車椅子用ブレーキ装置におけるブレーキ操作部の作動図を示す。 本発明の車椅子ブレーキ装置におけるブレーキ調整部の作動図を示す。 本発明の車椅子用ブレーキにおけるブレーキ調整部の第二実施例の斜視図を示す。 本発明の車椅子用ブレーキにおけるブレーキ調整部の第二実施例の作動図を示す。 本発明の車椅子用ブレーキにおけるブレーキ調整部の第三実施例の作動図を示す。
図1は本発明にかかわる車椅子の概略背面図を示す。なお、本発明の機構説明のため着座シートは省略している。図1において、1は車椅子の本体フレーム、4は泥よけ、5は車輪、6は車輪に連結されたハンドリムであり、車椅子乗車者が手でハンドリム6を操作することにより車輪5を回転させることができる。また、7はブレーキ機構であり、後述するブレーキ操作により車輪5の制動を行う。
図2は本発明の車椅子用ブレーキ装置におけるブレーキ操作部の斜視図を示す。図2において、6はブレーキ操作板であり、車椅子乗車者が自身の腕や肘によって押し下げ操作するものである。ブレーキ操作板10の一端部は、中央部が本体フレーム1に支軸1aによって回動自在に支持されたアーム3の一端部3aと連結され、アーム3の他端部にはワイヤー連結部17が設けられ、ワイヤー8が連結されている。ブレーキ操作部は車椅子乗車屋の左右に両側に設けられており、左右どちらの腕や肘でも操作可能である。
図3は本発明の車椅子用ブレーキ装置におけるブレーキ調整部の斜視図を示す。図3において、12は長手方向中央部にスリット9が形成されたスライド板であり、このスライド板12は、本体フレーム1から突出しスリット9に嵌挿されたスライド支持軸13により、スリット9方向にスライド可能に保持されている。スライド板12の一端部には回動支持軸11が固設されており、回動アーム16の中央部が回動自在に支持されている。回動アーム16の両端部に設けられたワイヤー連結部18には、図2のワイヤー連結部17に連結された2本のワイヤー8の他端がそれぞれ連結されている。また、スライド板12の他端部にはワイヤー連結部19が設けられ、2本のワイヤー14の一端が連結されている。この2本のワイヤー14の他端は図1に示すブレーキ機構7に連結されている。
図4は本発明の車椅子用ブレーキ装置におけるブレーキ操作部の作動図を示す。図4(A)に示すように左右両方のブレーキ操作部6を押し下げると、左右のアーム3の回動によりワイヤー8が紙面上方向に引っ張られる。すると、図5(A)に示すようにワイヤー8と連結したスライド板12も紙面上方向に引っ張られることにより、スライド板12に連結されたワイヤー14を介してブレーキ機構7を作動させ、左右の車輪5を制動させる。
次に図4(B)に示すように、左右両方のブレーキ操作部6から腕や肘を離すとスプリング2によってアーム3が元の位置に戻る。そして、引っ張られていたワイヤー8が弛緩することにより、このワイヤー8に連結されていたスライド板12は図5(B)のように元の位置にスライドして戻る。スライド板12に連結されたワイヤー14を介してブレーキ機構7の作動が解除され、左右の車輪5の制動も解除される。
次に、図4(C)に示すように右側のブレーキ操作部6のみを押し下げると、右のアーム3の回動によりワイヤー8が紙面上方向に引っ張られる。すると、図5(C)に示すようにワイヤー8と連結したスライド板12も紙面上方向に引っ張られることにより、スライド板12に連結されたワイヤー14を介してブレーキ機構7を作動させ、左右の車輪5を制動させる。
次に、図4(D)に示すように左側のブレーキ操作部6のみを押し下げると、左のアーム3の回動によりワイヤー8が紙面上方向に引っ張られる。すると、図5(D)に示すようにワイヤー8と連結したスライド板12も紙面上方向に引っ張られることにより、スライド板12に連結されたワイヤー14を介してブレーキ機構7を作動させ、左右の車輪5を制動させる。
このように、少なくとも左右いずれかのブレーキ操作部6を押し下げることにより、左右の車輪5を同時に制動させることが可能となるため、制動時の安定性が損なわれることはない。
図6は本発明の車椅子用ブレーキにおけるブレーキ調整部の第二実施例の斜視図を示す。図6において図3と異なるのは、回動アームが左右2つの回動アーム20に分かれている点である。図3のような1つの回動アーム16に比べてより確実にスライド板12をスライド動作させることができる。図7は図6におけるブレーキ調整部の作動図であり、図7(A)は右側のブレーキ操作部6のみを押し下げた場合であり、図7(B)は左側のブレーキ操作部6のみを押し下げた場合である。
図8は本発明の車椅子用ブレーキにおけるブレーキ調整部の第三実施例の作動図を示す。図8においては、回動アームの代わりにプーリー15が回転支持軸20によりスライド板12に回転可能に設けられており、ワイヤー8がプーリー15の外周の一部15aに固定されている。図8(A)は左右いずれのブレーキ操作板6も押し下げない場合を示し、スライド板12は基準位置を保持している。図8(B)は右側のブレーキ操作板6を押し下げた場合を示し、ワイヤー8に引っ張られてプーリー15が反時計方向に回転することにより、スライド板12が紙面上方向にスライドしてワイヤー14を介してブレーキ機構7を作動させ、左右の車輪5を制動させる。図8(C)は左側のブレーキ操作板6を押し下げた場合を示し、ワイヤー8に引っ張られてプーリー15が時計方向に回転することにより、スライド板12が紙面上方向にスライドしてワイヤー14を介してブレーキ機構7を作動させ、左右の車輪5を制動させる。
1 本体フレーム
2 スプリング
3 アーム
4 泥除け
5 車輪
6 ブレーキ操作板
7 ブレーキ機構
8 ワイヤー
9 スリット
10 ブレーキ操作板
11 回転支持軸
12 スライド板
13 スライド支持軸
14 ワイヤー
15 プーリー
16 回動アーム
17、18、19ワイヤー連結部
20 回動アーム
本発明は、上記課題を解決する為に、車椅子乗車者が操作できる位置に配置されている右用及び左用の一対のブレーキ操作部と、ブレーキ調整部とを備えた車椅子用ブレーキ装置であって、各ブレーキ操作部は、ブレーキ操作板と、このブレーキ操作板に一端部が連結され中央部が車椅子のフレームに支持されるアームと、アームとフレームを連結するスプリングとからなり、ブレーキ調整部は、支持軸が嵌挿されるスリットを有するスライド板と、このスライド板の一端部に回動自在に支持される回動アームとからなり、前記アームの他端部と回動アームの両端部がワイヤーで連結されており、かつ、前記スライド板の他端部と車椅子車輪近傍に設けられたブレーキ機構とがワイヤーで連結されている車椅子用ブレーキ装置である。

Claims (1)

  1. 右用及び左用の一対のブレーキ操作部と、ブレーキ調整部とを備えた車椅子用ブレーキ装置であって、各ブレーキ操作部は、ブレーキ操作板と、このブレーキ操作板に一端部が連結され中央部が車椅子のフレームに支持されるアームと、アームとフレームを連結するスプリングとからなり、ブレーキ調整部は、支持軸が嵌挿されるスリットを有するスライド板と、このスライド板の一端部に回動自在に支持される回動アームとからなり、前記アームの他端部と回動アームの両端部がワイヤーで連結されており、かつ、前記スライド板の他端部と車椅子車輪近傍に設けられたブレーキ機構とがワイヤーで連結されていることを特徴とする車椅子用ブレーキ装置。
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