JP2017164044A - 遊技機 - Google Patents

Abstract

【課題】アースによらず静電気による問題を防止できる遊技機を提供する。
【解決手段】電飾装置３０は、ＬＥＤ３４が実装された光源基板３６、光源基板３６を前面側及び背面側から覆う前面カバー４０及び背面カバー４２を備えている。前面カバー４０は、導電性を有する筒状の本体４４と、本体４４から背面へ向けて延びる支柱５０を備えている。背面カバー４２は、絶縁性を有する材料から形成され、支柱５０のそれぞれに対応する位置に受け部５４が形成され、受け部５４の周辺に支柱５０の先端部を側方から覆う放電経路遮断壁６０が設けられている。放電経路遮断壁６０により、前面カバー４０から光源基板３６へ放電する際の放電経路が長距離化し、放電が防止される。
【選択図】図４

Description

本発明は、パチンコ店などの遊技場に設置されるスロットマシンなどの遊技機に関するものである。

パチンコ店などの遊技場に設置される遊技機としてスロットマシンが広く知られている。スロットマシンは、電飾装置を備えている。電飾装置は、ＬＥＤなどの光源が実装された光源基板と、光源基板を前面側から覆う前面カバーと、光源基板を背面側から覆う背面カバーとを備えている。前面カバーには、例えば、遊技機の機種名などが記載されたプリントシートが配置され、電飾装置は、このプリントシートを照明することにより、遊技者の注目を集めて稼働率の向上を図っている。

また、遊技機では、前述した電飾装置（光源基板）などの電気部品を、静電気から守るための対策が施されている。例えば、下記特許文献１には、制御回路基板に導電部材を圧着させてアースする（接地させる）構成が記載されている。さらに、下記特許文献２には、遊技球に帯電した電荷を、装飾部材を介してアースする（接地させる）構成が記載されている。

特開２０００−２１０４５９ 特開２０１１−０６２３１０

上記特許文献１、２のように、アースすることで部材に帯電した電荷を逃がせば静電気による問題を防止できるが、電飾装置の場合はこの手法では効率が悪いといった問題があった。つまり、電飾装置は、その性質上、遊技機の前面など遊技者の近くでの遊技者に視認される位置に配置されるため、遊技機の外側から電飾装置に対してアース線などを接続してアースする方法は、外観の美観を損なわせてしまう。また、遊技機の内側から電飾装置に対してアース線などを接続してアースする方法は、アース線の通過ルートが長く複雑なものになってしまい、コストや手間がかかってしまうだけでなくアース線の通過ルートを確保するために、遊技機の内部に配置された他の部材の配置位置なども制限されてしまう。

本発明は、上記背景を鑑みてなされたものであり、アースすることなく静電気による問題を防止できる遊技機を提供することを目的としている。

上記目的を達成するために、本発明の遊技機は、光源が実装された光源基板と、前記光源基板を前面側から覆い、前記光源により背面側から照明される前面カバーと、前記光源基板を背面側から覆う背面カバーとを有する電飾装置を備えた遊技機において、前記前面カバーから前記背面カバーへ向けて延びる延設部と、前記背面カバーと一体に形成され、前記延設部に帯電した電荷が放電されて前記光源基板へ到達するまでの放電経路のうち、前記延設部と前記光源基板とを最短距離で繋ぐ放電経路である最短放電経路を遮るように、前記延設部と前記光源基板との間に配置される絶縁部材と、を備えたことを特徴としている。

前記絶縁部材を回避することで前記最短放電経路よりも長距離化された放電経路である回避放電経路を経由した場合にのみ、前記電荷が前記光源基板へ到達することが可能となるとともに、前記回避放電経路のうち、最短の放電経路である最短回避放電経路の経路長が２ｃｍ以上であることが好ましい。

前記延設部は、前記前面カバーを前記背面カバーにネジ止めするための支柱であり、前記前面カバーは、前記背面カバーを貫通して前記支柱の先端部に螺合されるネジによって前記背面カバーに固定され、前記絶縁部材は、前記支柱の側面のうち少なくとも前記光源基板側を覆うように設けられるものでもよい。

前記前面カバーに、第１領域と第２領域とを設定し、前記光源基板と前記前面カバーとの間に、前記第１領域を照明するための照明光が入射されるとともに、入射された照明光を前記第１領域へ向けて拡散させて出射させる光拡散部材を設けてもよい。

前記光源基板と前記前面カバーとの間に、前記第２領域を照明するための照明光を遮断する光遮断部材を設けてもよい。

前記光源から前記第１領域へ向かう照明光の光路を囲む筒状に形成され、前記光源からの照明光を前記第１領域に導光する導光部材を設けてもよい。

前記光遮断部材は、前記導光部材と一体に形成されていてもよい。

前記第１、第２領域は、画像または文字からなる情報がプリントされたプリントシートに設けられていてもよい。

前記第１領域には、当該遊技機に関する情報がプリントされ、
前記第２領域には、前記第１領域にプリントされた情報に付帯すべき情報がプリントされていてもよい。

本発明では、絶縁部材により、前面カバー（延設部）と光源基板とを最短距離で繋ぐ放電経路（最短放電経路）を遮るようにしたので、アースすることなく静電気による問題を防止できる。

スロットマシンの外観図である。 電飾装置の外観図である。 電飾装置の分解図である。 電飾装置の断面図である。 絶縁部材により光源基板への放電が防止される様子を示す説明図である。 主要情報と付帯情報との照明態様を異ならせた構成を示す説明図である。

図１に示すように、スロットマシン（遊技機）１０は、収納箱１１と、前面扉１２とを備え、これらから遊技機本体が構成されている。収納箱１１には、複数のリールがユニット化されたリールユニットや、メダルの払い出しを行うホッパ装置などが収納されている。前面扉１２は、上扉１２ａと下扉１２ｂとに分割されており、これら上扉１２ａ及び下扉１２ｂはそれぞれ収納箱１１に軸着され、開閉自在に支持されている。

上扉１２ａには、その前面に、各種画像を表示する液晶ディスプレイ１５、及び、リールを視認させるための透明窓１６が設けられている。リールの外周面には複数種類の図柄が配列されており、リールが停止した状態では、透明窓１６を通して１つのリールにつき３個の図柄が表示される。

下扉１２ｂには、メダルを投入するメダル投入口２２、クレジットされたメダルをベットする際に操作されるベットボタン２３、遊技を開始する際に操作されるスタートレバー２４、回転しているリールを停止させるためのストップボタン２６ａ〜２６ｃ、ホッパ装置から払い出されたメダルを受けるメダル受け皿２８、クレジットされたメダルを清算するための清算ボタン２９が設けられている。

スロットマシン１０では、メダル投入口２２にメダルを投入、または、ベットボタン２３操作することによりメダルがベットされるとスタートレバー２４が有効化され、有効化されたスタートレバー２４を操作すると遊技が開始される。遊技が開始されると、当選役抽選が実行されて複数種類の当選役のいずれかまたはハズレが決定されるとともにリールが回転を開始する。リールの回転速度が一定速度に到達して定常回転となるとストップボタン２６ａ〜２６ｃの操作が有効化され、有効化されたストップボタン２６ａ〜２６ｃを操作すると操作されたストップボタンに対応するリールを停止させることができる。そして、全てのリールが停止したときに、当選役抽選で決定された当選役に対応する図柄組合せが表示されると、この当選役が入賞となり、入賞した当選役に対応する処理（入賞処理）が実行される。

また、スロットマシン１０には、上扉１２ａに電飾装置３０が設けられている。電飾装置３０は、内部に配置された光源からの照明光により、スロットマシン１０を電気的に装飾するものである。なお、本実施形態では、電飾装置３０により、画像や文字などの情報がプリントされたプリントシート３２（図４、図６参照）を照明して、遊技者の注目を集めるようにした例で説明を行う。

図２、図３、図４に示すように、電飾装置３０は、前述したプリントシート３２の他、プリントシート３２を照明するための複数のＬＥＤ（光源）３４が前面側に実装された光源基板３６、光源基板３６の前方に配置され、ＬＥＤ３４からの照明光をプリントシート３２へ向けて導光する導光部３８、光源基板３６や導光部３８を、前面側及び背面側から覆う前面カバー４０及び背面カバー４２を備えている。

前面カバー４０は、例えば、メッキなどの表面処理が施されることにより、少なくとも表面部分については導電性を有する筒状の本体４４と、本体４４の前面側の開口部を塞ぐように配置された透明板４６とを備え、透明板４６の背後にプリントシート３２が配置され、透明板４６を介してプリントシート３２が視認可能となっている。また、前面カバー４０の本体４４には、背面（背面カバー４２）へ向けて延びる支柱（延設部）５０が４本形成されており、前面カバー４０は、これら４本の支柱５０が背面カバー４２の背面側からネジ５２によりネジ止めさることにより背面カバー４２に固定される。

背面カバー４２は、絶縁性を有する材料から形成されている。背面カバー４２は、前面カバー４０の側面及び背面を覆う箱型に形成されており、内部には支柱５０のそれぞれに対応する位置に受け部５４が形成されている。また、背面カバー４２には、受け部５４の周辺に支柱５０の先端部（背面カバー４２側の端部）を側方から覆う放電経路遮断壁（絶縁部材）６０が設けられている。この放電経路遮断壁６０により、前面カバー４０に帯電した電荷が光源基板３６ヘ向けて放電されることが防止される。

つまり、前面カバー４０の本体４４（支柱５０）は、前述した表面処理などにより、少なくとも表面部分については導電性を有している。このため、図５（ａ）（支柱５０と光源基板３６の近接した部分を拡大した断面図であり、かつ、図４において、背面カバー４２を取り外した状態を示す図）に示すように、支柱５０と光源基板３６との距離が近いと、前面カバー４０に帯電した電荷が支柱５０の先端部から光源基板３６ヘ向けて放電され、ＬＥＤ３４の破損などの問題が生じてしまう恐れがある。

これに対し、スロットマシン１０では、図５（ｂ）（図４において、支柱５０と光源基板３６の近接した部分を拡大した断面図）に示すように、放電経路遮断壁６０により、前述した放電時に電荷が通過する経路（支柱５０の先端部と光源基板３６とを最短距離で繋ぐ放電経路（最短放電経路））６２（図５（ａ）参照）を遮断している。このため、前面カバー４０に帯電した電荷が最短放電経路６２を通って放電されることがなく、放電経路遮断壁６０を回避することで最短放電経路６２よりも長距離化された経路（回避放電経路）を通ってしか放電されない（放電経路が長距離化されることにより、放電が防止される）。

このように、スロットマシン１０では、放電時に電荷が通過する放電経路を放電経路遮断壁６０で遮断して長距離化することにより、アースすることなく静電気による問題を防止できる。

また、スロットマシン１０では、前述のように静電気による問題を防止する構成に加え、積極的に照明したい領域とそうでない領域とを区別することで効果的な照明を行う工夫を施している。すなわち、スロットマシン１０では、プリントシート３２にプリントされた情報の全てを均一に照明することが必ずしも効果的ではない。例えば、プリントシート３２に、商標登録された用語などを含むスロットマシン１０の機種名をプリントする場合、機種名、すなわち、スロットマシン１０に関する情報（主要情報）だけでなく、用語が登録商標であることを示す付帯情報もプリントする必要がある。しかし、主要情報については積極的に照明すべきであるものの、付帯情報については積極的に照明する必要はない。このため、スロットマシン１０では、主要情報と付帯情報とで照明手法を異ならせることで、付帯情報よりも主要情報に遊技者の注目が集まるようにしている（効果的な照明を行っている）。

以下、主要情報と付帯情報とで照明手法を異ならせて主要情報に注目が集まるように効果的な照明を行う具体的な構成について、図６を用いて説明を行う。

図６に示すように、プリントシート３２には、主要情報がプリントされた第１領域７０と、付帯情報がプリントされた第２領域７２とが設けられている。プリントシート３２の背後には、光源基板３６と導光部３８とが配置されており、光源基板３６の各ＬＥＤ３４からの照明光は導光部３８を介してプリントシート３２に導光される。

導光部３８は、例えば、白色の樹脂から形成された導光部材７４と、例えば、透明な樹脂から形成された光拡散部材７６とから構成される。導光部材７４は、光源基板３６のＬＥＤ３４からの照明光の光路を囲むように形成された複数の筒部７４ａ（図４参照）を有し、光拡散部材７６は、背面が、微細な凹凸の形成された光拡散面７６ａ（図４参照）となっている。そして、光源基板３６の各ＬＥＤ３４からの照明光は、筒部７４ａ内で内面反射しながら光拡散面７６ａに導光され、光拡散面７６ａにおいて拡散されてプリントシート３２に照射される。

このような構成でプリントシート３２を照明するスロットマシン１０では、光源基板３６において、第１領域７０に対応する領域にのみＬＥＤ３４を実装している。こうすることで、第２領域７２よりも第１領域７０に対して多くの照明光が照射されるようにしている。

また、スロットマシン１０では、導光部材７４において、第１領域７０に対応する領域のみを囲むように筒部７４ａを設けて、第２領域７２に対応する領域については、照明光を遮る光遮断部材７４ｂを設けている。こうすることで、第１領域７０にのみ照明光が導光され、第２領域７２には照明光が導光されないようにしている。

さらに、スロットマシン１０では、光拡散部材７６において第１領域７０に対応する領域のみが光拡散面７６ａとなるように、第２領域７２に対応する領域を切り欠くことによって切り欠き部７６ｂとしている。こうすることで、第１領域７０に照射された照明光のみが拡散されるようにしている。

このように、スロットマシン１０では、主要情報のプリントされた第１領域７０と、付帯情報のプリントされた第２領域７２とで照明手法を異ならせ、第１領域７０のみを積極的に照明することにより、第１、第２の各領域７０、７２を均質に照明する場合と比較して、プリントシート３２をより効果的に照明できる（第２領域７２にプリントされた付帯情報よりも第１領域７０にプリントされた主要情報に対して遊技者の注目を集めることができる）。

なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、静電気による問題を防止する構成と、主要情報と付帯情報とで照明手法を異ならせる構成との両方の構成を設けた例で説明をしたが、これら２つの構成のうち一方の構成のみを設けてもよい。

また、上記実施形態では、プリントシートを照明する電飾装置に本発明を適用する例で説明をしたが、例えば、立体的なオブジェクトなどプリントシート以外を照明する電飾装置に対して本発明を適用してもよい。さらに、上記実施形態では、本発明の電飾装置をスロットマシンの上扉の上端中央部に配置する例で説明をしたが、電飾装置の配置位置は自由に設定できる。また、上記実施形態では、本発明の電飾装置を１つのみ設ける例で説明をしたが、１つのスロットマシンに対して本発明の電飾装置を複数設けてもよい。

さらに、上記実施形態では、前面ケースを背面ケースにネジ止めするための支柱から光源基板への放電を防止するために放電経路遮断壁（絶縁部材）を設ける例、すなわち、延設部が支柱である例で説明をしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電飾装置の構造によっては、前面カバーの側壁などが前述した支柱と同程度、または支柱よりも光源基板に近接する位置に設けられ、この側壁から光源基板へ放電してしまう恐れもある。このような場合には、側壁を延設部とし、この延設部（側壁）から光源基板への放電を防止するために絶縁部材を設ければよい。もちろん、側壁以外を延設部とし、この延設部から光源基板への放電を防止するために絶縁部材を設けてもよい。

なお、直線距離（最短放電経路の長さ）が２ｃｍ以上であれば放電は発生し難いため、どのような経路を辿った場合であっても前面カバーから光源基板へ放電する場合の放電経路の長さが２ｃｍ以上となるように、絶縁部材を設けることが好ましい。換言すると、前面カバーのうち、光源基板との直線距離が２ｃｍ未満となる部分を延設部とし、この延設部と光源基板との間に絶縁部材を設けることが好ましい。

また、上記実施形態では、絶縁部材の形状が支柱の先端部の側面を覆う円筒形状である例で説明をしたが、本発明はこれに限定されるものではない。前述のように、延設部が支柱以外である場合も考えられるので、絶縁部材の形状や配置位置などについては延設部の形状や配置位置に応じて適宜設定すれば良い。具体的には、前面カバーから光源基板へ放電する際の放電経路が所定長（例えば、２ｃｍ）以上となるように絶縁部材の形状や配置位置を決定すればよい。

さらに、上記実施形態では、スロットマシンの機種名を主要情報とし、機種名に含まれる用語が商標登録されていることを示す情報を付帯情報とする例で説明をしたが、本発明はこれに限定されるものではない。主要情報は、スロットマシンに関する情報であれば、機種名以外であってもよい。また、付帯情報は、主要情報に付帯すべき情報であれば、商標登録されていることを示す情報以外であってもよい。

また、上記実施形態では、遊技機としてスロットマシンに本発明を適用する例で説明をしたが、例えば、パチンコ機など、スロットマシン以外の遊技機に対して本発明を適用してもよい。

１０ スロットマシン（遊技機）
１２ 前面扉
２４ スタートレバー
２６ａ〜２６ｃ ストップボタン
３０ 電飾装置
３２ プリントシート
３４ ＬＥＤ（光源）
３６ 光源基板
３８ 導光部
４０ 前面カバー
４２ 背面カバー
５０ 支柱（延設部）
６０ 放電経路遮断壁（絶縁部材）
７０ 第１領域
７２ 第２領域
７４ 導光部材
７４ａ 筒部
７４ｂ 光遮断部材
７６ 光拡散部材
７６ａ 光拡散面
７６ｂ 切り欠き部

Claims (1)

1. 光源が実装された光源基板と、前記光源基板を前面側から覆い、前記光源により背面側から照明される前面カバーと、前記光源基板を背面側から覆う背面カバーとを有する電飾装置を備えた遊技機において、
   前記前面カバーから前記背面カバーへ向けて延びる延設部と、
   前記背面カバーと一体に形成され、前記延設部に帯電した電荷が放電されて前記光源基板へ到達するまでの放電経路のうち、前記延設部と前記光源基板とを最短距離で繋ぐ放電経路である最短放電経路を遮るように、前記延設部と前記光源基板との間に配置される絶縁部材と、を備えたことを特徴とする遊技機。

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