以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機の構成)
次に、図1〜図3を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は本発明の実施形態における遊技機1の正面図の一例である。また、図2は、本発明の実施形態におけるガラス枠を開放させた状態の遊技機1の斜視図の一例である。また、図3は本発明の実施形態における遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50とが備えられている(図1、図2参照)。また、外枠60には、遊技球200が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプを有する演出用照明装置34と、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン35と、少なくとも2方向(通常4方向)へ押圧操作が可能な十字キー36とが設けられている。
さらに、ガラス枠50には、複数の遊技球を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向側に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している(図2参照)。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、玉送りソレノイド4bが駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部41へ遊技球が1個ずつ送り出される。
そして、玉送り開口部41へ送り出された遊技球は、打出部材4cの方向に向けて下り傾斜を有している発射レール42により、発射レール42の下り傾斜の端部に誘導される。発射レール42の下り傾斜の端部の上方には、遊技球を停留させる停止するストッパー43が設けられており、玉送り開口部41から送り出された遊技球は、発射レール42の下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる(図2参照)。
そして、遊技者が操作ハンドル3に触れることで、操作ハンドル3の内部に設けられているタッチセンサ3a(図7参照)が、操作ハンドル3と遊技者とが接触していることを検知する。その後、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している発射ボリューム3bも回動し、発射ボリューム3bにより遊技球の発射強度が調整され、調整された発射強度で発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cが回転する。この打出部材4cが回転することで、打出部材4cにより発射レール42の下り傾斜の端部に貯留されている遊技球200が打ち出され、遊技球が遊技領域6に発射されることとなる。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール42からレール5a、5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後遊技領域6内を自由落下する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
また、上記遊技領域6には、複数の一般入賞口12が設けられている。これら各一般入賞口12には、一般入賞口検出スイッチ12aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、上記遊技領域6の中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を構成する第1始動口14および第2始動口15が設けられている。
この第2始動口15は、始動可動片15bを有しており、この始動可動片15bが閉状態に維持される閉鎖態様と、始動可動片15bが開状態となる開放態様とに可動制御される。このとき、第2始動口15が上記開放態様に制御されているときには、始動可動片15bが受け皿として機能し、第2始動口15への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動口15は、閉鎖態様にあるときには遊技球の入賞機会がなく、閉鎖態様にあるときには開放態様に比べて遊技球の入賞機会が増すこととなる。
ここで、第1始動口14には遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ14aが設けられ、第2始動口15には遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。そして、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出すると、後述する「大当たり抽選」を行うための特別図柄判定用乱数値を取得する。
なお、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合には、上記特別図柄判定用乱数値の他にも、停止表示する特別図柄を決定するための大当たり図柄用乱数値・小当たり図柄用乱数値、特別図柄の変動時間を決定するためのリーチ判定用乱数値・特図変動用乱数値も取得される。
さらに、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合にも、一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検知したときと同様に、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
また、上記遊技領域6の左右の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13が設けられている。
この普通図柄ゲート13には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ13aが設けられている。そして、普通図柄ゲート13に遊技球が通過すると、ゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出し、後述する「普通図柄抽選」を行うための普通図柄判定用乱数値を取得する。
なお、ゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出した場合には、上記普通図柄判定用乱数値の他にも、停止表示する普通図柄を決定するための普図停止用乱数値、普通図柄の変動時間を決定するための普図時間用乱数値も取得される。
さらに、上記遊技領域6の右側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13に加え、遊技球が入球可能な第1大入賞口16と、遊技球が入球可能な第2大入賞口17も設けられている。
このため、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い力で打ち出された遊技球でないと、第1大入賞口16及び第2大入賞口17には遊技球が入賞しないように構成されている。
第1大入賞口16は、通常は第1大入賞口開閉扉16bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する特別遊技が開始されると、第1大入賞口開閉扉16bが開放されるとともに、この第1大入賞口開閉扉16bが遊技球を第1大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が第1大入賞口16に入球可能となる。この第1大入賞口16には第1大入賞口検出スイッチ16aが設けられており、この第1大入賞口検出スイッチ16aが遊技球の入球を検出すると、第1大入賞口16への遊技球の入球個数をカウントするとともに、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
この第2大入賞口17の右端には、第2大入賞口開閉扉17bが設けられており、この第2大入賞口開閉扉17bの一方を支点として可動することによって第2大入賞口17への入賞を容易にする開放状態と入賞ができない閉鎖状態とを制御する。そして、第2大入賞口開閉扉17bが開放状態となると、その第2大入賞口開閉扉17bが遊技球を第2大入賞口17内に導く受け皿として機能し、遊技球が第2大入賞口17に入球可能となる。
この第2大入賞口17の内部には、第2大入賞口17に入球した遊技球が通過可能な特定領域(図示せず)と非特定領域(図示せず)とが設けられており、さらに、遊技球を特定領域または非特定領域に振り分ける振分装置(図示せず)が設けられている。
また、第2大入賞口17には、特定領域に遊技球が通過したことを検出する特定領域検出スイッチ18aと、特定領域と非特定領域とを区別せずに、第2大入賞口17への遊技球の入球を検出する第2大入賞口検出スイッチ17aとが設けられている。この第2大入賞口検出スイッチ17aが遊技球の入球を検出すると、第2大入賞口17への遊技球の入球個数をカウントするとともに、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。また、特定領域検出スイッチ18aが遊技球の通過を検出すると、後述するように、大当たり終了後に高確率遊技状態に移行することになる。
振分装置は、特定領域振分ソレノイド18bによって可動され、第1の可動態様により、遊技球が特定領域に通過することが可能となり、第2の可動態様により、遊技球が特定領域に通過することが不可能となり、遊技球が非特定領域に通過することになる。
本実施形態では、振分装置は、可動橋のように構成され、可動橋の上を遊技球が通過できれば遊技球が特定領域に通過することになり、可動橋の上を遊技球が通過できなければ遊技球が非特定領域に通過することになる。
さらには、遊技領域6の最下部の領域には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16および第2大入賞口17のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口11が設けられている。
また、遊技領域6の中央には、遊技球の流下に影響を与える飾り部材7が設けられている。この飾り部材7の略中央部分には、LCD(Liquid Crystal Display)等によって構成される液晶表示装置31が設けられている。
この液晶表示装置31は、後述するように、透明な液晶シャッター31bにより、液晶表示パネル31aが透過可能となっており、液晶表示パネル31a及び液晶シャッター31bの後方が視認可能な透過状態と、液晶表示パネル31a及び液晶シャッター31bの後方が視認不能な非透過状態とに変更可能となっている(図4参照)。
そして、液晶表示装置31の後方には、ドラム装置37が設けられており、液晶表示装置31が透過状態となることで、ドラム装置37が視認可能に構成されている。また、ドラム装置37の前方に液晶表示装置31が配置されていることから、液晶表示装置31が非透過状態であるときにはドラム装置37は視認困難に構成されていることになる(図4参照)。
また、液晶表示装置31は、液晶シャッター31bにより液晶表示パネル31aを非透過状態として、液晶表示パネル31aにおいて遊技に関わる画像を表示することにより、遊技者は液晶表示装置31で表示された画像を視認することができる。仮に、液晶シャッター31bにより液晶表示パネル31aを透過状態として、液晶表示パネル31aにおいて遊技に関わる画像を表示しても、遊技者は液晶表示装置31で表示された画像を視認することが困難となっている。
特に、液晶表示装置31においては、後述する大当りの抽選結果を報知するための3つの演出図柄38が表示され、特定の演出図柄38の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当りの抽選結果として大当りが報知される。
この演出図柄38は、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときには、後述する特別図柄の変動表示に合わせて変動表示するとともに、所定の変動時間経過後に後述する特別図柄の停止表示に合わせて停止表示する。すなわち、演出図柄38と特別図柄との変動表示のタイミング、演出図柄38と特別図柄との停止表示のタイミングは、それぞれが対応している(同じ時間になっている)。さらに、本実施形態では、この演出図柄38は、第1始動口14に遊技球が入球したときであっても、第2始動口15に遊技球が入球したときであっても、同じ種類の演出図柄38が変動表示又は停止表示されるようになっている。ただし、第1始動口14に遊技球が入球したときと、第2始動口15に遊技球が入球したときとで異なる種類の演出図柄38が変動表示又は停止表示されるように構成しても構わない。
また、液晶表示装置31の上方には、仮面の形からなり、駆動可能な装飾部材33が設けられている。この装飾部材33は、演出用駆動装置33aによって駆動され、上下方向に移動することが可能であって、この上下方向の移動によって液晶表示装置31の前面に移動することとなる。そして、この装飾部材33の動作態様によって、遊技者にさまざまな期待感を与えることができるのである。
また、演出ボタン35は、遊技者の操作により演出を実行するためのものであるが、この演出ボタン35も演出用駆動装置33aによって上下方向に移動することが可能に構成されている(図2参照)。
この演出ボタン35には、演出ボタン検出スイッチ35aが設けられており、この演出ボタン検出スイッチ35aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出が実行されることになる。同様にして、十字キー36にも、十字キー検出スイッチ36bが設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力することができるように構成されている。
さらに、上記の各種の演出装置に加えて、音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行っている。また、演出用照明装置34は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしたものであって複数の位置に設けられている。
遊技領域6の右側の下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25が設けられている。
上記第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選の抽選結果を、特別図柄として報知するものであり、LED等によって構成される複数の点灯部材によって構成されている。大当たりの抽選の抽選結果に対応する特別図柄は、すぐに報知されるものではなく、所定時間に亘って変動表示(点滅)された後に、停止表示(点灯)されるようにしている。
なお、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たり抽選の抽選結果を、特別図柄として報知するためのもので、その機能は、上記第1特別図柄表示装置20と同一である。
なお、第1特別図柄表示装置20及び/又は第2特別図柄表示装置21は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、大当たりに当選した場合には「7」を停止表示し、ハズレであった場合には「−」を停止表示するように構成してもよい。
ここで、「大当たり抽選」とは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用乱数値を取得し、取得した特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定する処理をいう。
また、本実施形態において「大当たり」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たり遊技を実行する権利を獲得したことをいう。「大当たり遊技」においては、第1大入賞口16または第2大入賞口17が開放されるラウンド遊技を所定回数(例えば、15回)行う。各ラウンド遊技における第1大入賞口16または第2大入賞口17の最大開放時間については予め定められた時間が設定されており、この間に第1大入賞口16または第2大入賞口17に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「大当たり遊技」は、第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。
なお、この大当たり遊技には、複数種類の大当たりが設けられているが、詳しくは後述する。
また、普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄抽選の抽選結果を報知するためのものである。
ここで、「普通図柄抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普通図柄判定用乱数値を取得し、取得した普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理をいう。この普通図柄抽選の抽選結果についても、普通図柄ゲート13を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置22において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄抽選の抽選結果に対応する普通図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。そして、この普通図柄抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置22の特定の普通図柄(例えば「○」)が点灯し、その後、上記第2始動口15が所定時間、開放態様に制御される。
また、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球して、即座に大当たり抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たり抽選の権利が保留される。
より具体的には、第1始動口14に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第1保留として記憶し、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第2保留として記憶する。これら両保留は、それぞれ上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から3つのLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から4つのLEDが点滅する。また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留個数が表示される。
そして、普通図柄の上限保留個数も4個に設定されており、その保留個数が、上記第1特別図柄保留表示器23および第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25において表示される。
ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
また、図2に示すように、ガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52とともに遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠60の内側部分を開放することができる。
ガラス枠50における左右方向の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133も設けられている。
遊技機1の裏面には、図3に示すように、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板170、遊技情報出力端子板30等が設けられている。また、電源基板170に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ171や、図示しない電源スイッチが設けられている。
(液晶表示装置及びドラム装置)
次に、図4を参照して、液晶表示装置及びドラム装置の構成について具体的に説明する。
図4に示すように、ドラム装置37の前方には液晶表示装置31が配置されており、ユニットカバー47により、ドラム装置37に液晶表示装置31に取付けられることになる。
ドラム装置37には、第1ドラム37a〜第9ドラム37i(以下、適宜「ドラム37a〜37i」という)の合計9個のドラム37a〜37iが、縦3列、横3列に並んで並設されている。
このドラム37a〜37iは、それぞれ円筒形をなし、外周面には複数種類の図柄が施され、光が透過可能な透光性を有している。
ドラム37a〜37iに施された図柄については、図5に示すように、ドラム37a〜37iの種別に応じて、白色のみからなる白色図柄と、人間の目が施された目図柄と、「ヤバイ!」とい文字が施されたチャンス図柄とが施されている。
また、ドラム装置37には、第1ドラム37a〜第9ドラム37iのそれぞれに対応して、ステッピングモータで構成された第1ドラム用駆動モータ37a1〜第9ドラム用駆動モータ37i1(以下、適宜「ドラム用駆動モータ37a1〜37i1」という)が設けられている(図7参照)。
このドラム用駆動モータ37a1〜37i1により、それぞれのドラム37a〜37iが、円筒の軸心を中心として独立に回転可能となっている。
さらに、ドラム装置37には、それぞれのドラム37a〜37iの基準位置を検出するために、第1ドラム37a〜第9ドラム37iのそれぞれに対応して、第1基準位置検出スイッチ37a2〜第9基準位置検出スイッチ37i2(以下、適宜「基準位置検出スイッチ37a2〜37i2」という)が設けられている。
具体的には、それぞれのドラム37a〜37iの側面に小さい突起を形成し、かかる突起が基準位置検出スイッチ37a2〜37i2を通過することによって、それぞれのドラム37a〜37iの基準位置を検出している。なお、いずれのドラム37a〜37iにおいても、白色図柄が正面で停止しているときが基準位置とされている。
後述するように、ドラム駆動制御基板39(図7参照)は、ステッピングモータで構成されるドラム用駆動モータ37a1〜37i1のステップ数と、基準位置検出スイッチ37a2〜37i2による基準位置とに基づいて、図5に示すような図柄番号を管理して、それぞれのドラム37a〜37iに施された任意の図柄で停止させることができる。
さらに、ドラム装置37には、それぞれのドラム37a〜37iを内部から照明するために、それぞれの第1ドラム37a〜第9ドラム37iの内部に、第1ドラム照明装置37a3〜第9ドラム照明装置37i3(以下、適宜「ドラム照明装置37a3〜37i3」という)が設けられている。また、本実施形態では、ドラム照明装置37a3〜37i3は、赤・青・緑の色が発色可能ないわゆるフルカラーLEDで構成されている。
このドラム照明装置37a3〜37i3により、ドラム37a〜37iに施された図柄は、内部から照明されることになる。
また、液晶表示装置31は、透明な液晶シャッター31bと、画像を表示する液晶表示パネル31aとを備えている。
液晶表示パネル31aでは、図6に示すような、大当りの抽選結果を報知するため演出図柄38の画像を表示したり、大当りの抽選結果を報知するための演出の画像を表示したりする。
液晶シャッター31bは、液晶表示パネル31aの背面に設けられ、印加された電圧に基づいて、表示領域全域または一部の表示領域において、光源から照射された照明光を遊技機の前面側に透過あるいは遮断するように駆動する。液晶シャッター31bを透過することにより、液晶表示装置31が透過状態となり、ドラム装置37におけるドラム37a〜37iを視認することができるようになる。
ユニットカバー47は、液晶表示装置31の前面側の一部と側面を覆い、ドラム装置37に取付けられ、液晶表示装置31とドラム装置37とを1つのユニット化とする。
また、図示しないユニットカバー47の内部の内周面には、LED、蛍光管等の液晶光源が設けられており、液晶表示装置31を側面から照らし、いわゆるバックライトとして機能する。
(ドラムの図柄配列)
次に、図5を参照して、ドラム装置37におけるドラムの図柄配列について具体的に説明する。
図5に示すように、ぞれぞれのドラム37a〜37iには、ドラム37a〜37iの図柄番号に対して、異なる図柄が施されている。
具体的には、第1ドラム37a〜第4ドラム37d、第8ドラム37hについては、図柄番号1に白色図柄が対応付けられ、図柄番号2に対して、右を向いた人間の目が施された目図柄1が対応付けられ、図柄番号3に対して、左を向いた人間の目が施された目図柄2が対応付けられている。また、第5ドラム37e〜第7ドラム37gについては、図柄番号1に白色図柄が対応付けられ、図柄番号2に前を向いた人間の目が施された目図柄3が対応付けられ、図柄番号3に「ヤバイ!」とい文字が施されたチャンス図柄が対応付けられている。さらに、第9ドラム37iについては、図柄番号1に白色図柄が対応付けられ、図柄番号2に下を向いた人間の目が施された目図柄4が対応付けられ、図柄番号3に赤い人間の目が施された目図柄5が対応付けられている。
白色図柄は、白色のみで構成されていることから、ユニットカバー47の内部に設けられた液晶光源からの光を反射して、液晶表示パネル31aを照らす導光板としての機能を果たすことができる。さらに、白色図柄であれば、液晶表示装置31が非透過状態であるときに画像を表示したときであっても、ドラムに施された図柄を視認できず(ドラムに施された図柄に目がいかず)、画像の視認性を向上させることができる。
また、チャンス図柄は、「ヤバイ!」とい文字が半透明に構成されている。このため、フルカラーLEDで構成されたドラム照明装置37a3〜37i3により、「ヤバイ!」という文字の色が、赤や青等の異なる色で表示することができる。
なお、本実施形態では、ドラムの図柄配列の情報は、ドラム駆動制御基板39(図7参照)に記憶されている。
(演出図柄の図柄配列)
次に、図6を参照して、液晶表示装置31における演出図柄38の図柄配列について具体的に説明する。
ここで、「演出図柄の図柄配列」とは、表示させる演出図柄38を定める機能を有する図柄番号に対して、画像データの識別番号を対応させたものであり、「画像データの識別番号」とは、例えば、その画像データが記憶されているCGROM151のアドレス等を意味している。
なお、図6では、画像データの識別番号の代わりに画像データの識別番号に対応する画像を図示している。
具体的には、演出図柄38の図柄番号に対して、数字の「1」〜「8」を示す画像データの識別番号が対応付けられている。
液晶表示装置31では、3つの演出図柄38が変動表示され、停止表示された3つの演出図柄38の組み合わせによって、大当りの抽選結果が報知される。例えば、大当たりであれば、3つの演出図柄38の図柄番号が全て同じ図柄番号となり、3つの同じ画像の演出図柄38が停止表示されることになる。
なお、本実施形態では、演出図柄の図柄配列の情報は、液晶制御ROM150c(図7参照)に記憶されており、画像データ自体は、CGROM151(図7参照)に記憶されている。
(遊技機全体のブロック図)
次に、図7の遊技機1の全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。
主制御基板110は遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や第1大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、メインCPU110a、メインROM110bおよびメインRAM110cから構成されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)とを少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口17に遊技球が入球したことを検知する第2大入賞口検出スイッチ17a、特定領域に遊技球が通過したことを検出する特定領域検出スイッチ18aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、払出制御基板130、第2始動口15の始動可動片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、第1大入賞口開閉扉16bを動作させる第1大入賞口開閉ソレノイド16c、第2大入賞口開閉扉17bを動作させる第2大入賞口開閉ソレノイド17c、振分装置を稼働させるための特定領域振分ソレノイド18b、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留球数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器25、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
主制御基板110のメインROM110bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、大当たり抽選に参照される大当り判定テーブル(図8参照)、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル(図9参照)、大入賞口開閉扉の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル(図10参照)、大入賞口開放態様決定テーブル(図11参照)特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル(図13参照)等がメインROM110bに記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板110のメインRAM110cは、メインCPU110aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM110cには、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、停止普図データ記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1特別図柄乱数値記憶領域、第2特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入球数(C)記憶領域、始動開放回数カウンタ、遊技状態記憶領域(高確率遊技フラグ記憶領域と時短遊技フラグ記憶領域)、高確率遊技回数(X)カウンタ、時短回数(J)カウンタ、遊技状態バッファ、停止特図データ記憶領域、停止普図データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、始動開放タイマカウンタ、始動閉鎖タイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30は、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
電源基板170は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給するとともに、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。なお、バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板120は、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から演出制御基板120への一方向に通信可能に接続されている。
サブCPU120aは、主制御基板110から送信されたコマンド、または、上記演出ボタン検出スイッチ35a、十字キー検出スイッチ36b、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータをドラム駆動制御基板39、ランプ制御基板140、または画像制御基板150に送信する。
サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
例えば、演出制御基板120におけるサブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、液晶表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33a、演出用照明装置34、ドラム装置37に所定の演出を実行させるための演出用データ(後述する演出パターン指定コマンド等)を決定する。そして、決定した演出用データをドラム駆動制御基板39、画像制御基板150、及びランプ制御基板140へ送信する。
演出制御基板120のサブROM120bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて図柄変動演出パターンを決定するための図柄変動演出パターン決定テーブル(図14参照)、ドラム37a〜37iを用いて大当たりの予告を行うドラム予告演出パターンを決定するためのドラム予告演出パターン決定テーブル(図15参照)、停止表示する演出図柄38の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル(図示せず)等がサブROM120bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板120のサブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。サブRAM120cには、遊技状態記憶領域、図柄番号記憶領域、図柄変動演出パターン記憶領域、開眼演出許可フラグ記憶領域、ドラム図柄記憶領域、ドラム予告演出パターン記憶領域、駆動ドラム記憶領域、駆動ステップ数カウンタ、基準位置復帰フラグ記憶領域、各種タイマカウンタ等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
払出制御基板130は、遊技球の払い出し制御を行う。この払出制御基板130は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板110に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ132、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板110に送信する。
また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ131が接続されている。払出CPUは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置の払出モータ131を制御して所定の遊技球を払い出す。このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
ランプ制御基板140は、演出制御基板120、演出用駆動装置33aおよび演出用照明装置34と接続されている。このランプ制御基板140は、演出制御基板120から演出用データ(各種のコマンド)を受信し、受信した演出用データに基づいて、演出用駆動装置33aを動作させるソレノイドやモータ等の駆動源の通電制御、演出用照明装置34における光の点灯制御等を行う。
画像制御基板150は、演出制御基板120、液晶表示装置31および音声出力装置32と接続されており、演出制御基板120から送信された各種のコマンドに基づいて、液晶表示装置31における画像の表示制御や、音声出力装置32における音声の出力制御を行う。
この画像制御基板150は、液晶表示装置31に表示する演出画像の画像表示制御を行うため液晶制御CPU150a、液晶制御RAM150b、液晶制御ROM150c、CGROM151、水晶発振器152、VRAM153、画像制御部(VDP(Video Display Processor))2000(以下、「VDP2000」と称する)と、音声出力装置32から音情報を出力する制御を行う音制御回路3000とを備えている。
液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信した演出用データ(各種のコマンド)に基づいて、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを作成し、このディスプレイリストをVDP2000に対して送信することによってCGROM151に記憶されている画像データを液晶表示パネル31aに表示させる指示を行う。
また、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信した「演出パターン指定コマンド」に基づいて、液晶シャッター31bを駆動させる指示を行う。
さらに、液晶制御CPU150aは、VDP2000からVブランク割込信号や描画終了信号を受信すると、適宜割り込み処理を行う。さらに、液晶制御CPU150aは、音制御回路3000にも、演出制御基板120から受信した演出用データ(各種のコマンド)に基づいて、所定の音声データを音声出力装置32に出力させる指示を行う。
液晶制御RAM150bは、液晶制御CPU150aに内蔵されており、液晶制御CPU150aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、液晶制御ROM150cから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、液晶制御ROM150cは、マスクROM等で構成されており、液晶制御CPU150aの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、演出パターンのアニメーションを表示するにあたり参照され、その演出パターンに含まれるアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法等の情報を記憶している。
CGROM151は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32ピクセル×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、この画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。このCGROM151は、VDP2000によって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
さらに、CGROM151には、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM151は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
水晶発振器152は、パルス信号をVDP2000に出力し、このパルス信号を分周することで、VDP2000が制御を行うためのシステムクロック、液晶表示装置31と同期を図るための同期信号等が生成される。
VRAM153は、画像データの書込みまたは読み出しが高速なSRAMで構成されている。このVRAM153は、液晶制御CPU150aから出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域、液晶表示パネル31aに対応するフレームバッファ領域等を有している。
このフレームバッファ領域は、画像を描画または表示するための記憶領域であり、それぞれ第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを更に有している。そして、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
VDP2000は、いわゆる画像プロセッサであり、液晶制御CPU150aからの指示(ディスプレイリスト)に基づいて、CGROM151に記憶された画像データをVRAM153のフレームバッファ領域の「描画用フレームバッファ」に描画する。さらに、VDP2000は、フレームバッファ領域の「表示用フレームバッファ」から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて、映像信号(LVDS信号やRGB信号等)を生成して、生成した映像信号を液晶表示パネル31aに出力して画像を表示させる。
音制御回路3000には、音声データが多数格納されている音声ROMが備えられており、音制御回路3000が、演出制御基板120から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置32における音声を出力制御する。
ドラム駆動制御基板39も、主制御基板110、演出制御基板120と同様に、図示しないCPU、ROM、RAMを備えており、演出制御基板120およびドラム装置37と接続されている。
ドラム駆動制御基板39は、演出制御基板120から演出用データ(各種のコマンド)を入力するとともに、基準位置検出スイッチ37a2〜37i2から基準信号を入力する。そして、ドラム駆動制御基板39は、入力した演出用データと基準信号とに基づいて、ドラム37a〜37iを回転及び停止させるためのドラム用駆動モータ37a1〜37i1の駆動制御と、ドラム37a〜37iを内部から照明するためのドラム照明装置37a3〜37i3の点灯制御等とを行う。
発射制御基板160は、遊技球の発射制御を行う。この発射制御基板160は、入力側にタッチセンサ3aおよび発射ボリューム3bが接続されており、出力側に発射用ソレノイド4aおよび玉送りソレノイド4bを接続している。発射制御基板160は、タッチセンサ3aからのタッチ信号を入力するとともに、発射ボリューム3bから供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aや玉送りソレノイド4bを通電させる制御を行う。
タッチセンサ3aは、操作ハンドル3の内部に設けられ、遊技者が操作ハンドル3に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成される。タッチセンサ3aは、遊技者が操作ハンドル3に触れたことを検知すると、発射制御基板160(図7参照)に発射用ソレノイド4aの通電を許可するタッチ信号を出力する。発射制御基板160は、大前提としてタッチセンサ3aからタッチ信号の入力がなければ、遊技球200を遊技領域6に発射させないように構成されている。
発射ボリューム3bは、操作ハンドル3が回動する回動部に直結して設けられ、可変抵抗器から構成される。発射ボリューム3bは、その発射ボリューム3bに印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御基板160に供給する(発射制御基板160に供給する電圧を可変させる)。発射制御基板160は、発射ボリューム3bにより分圧された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aを通電して、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cを回転させることで、遊技球200を遊技領域6に発射させる。
発射用ソレノイド4aは、ロータリーソレノイドから構成され、発射用ソレノイド4aには打出部材4cが直結されており、発射用ソレノイド4aが回転することで、打出部材4cを回転させる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御基板160に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
玉送りソレノイド4bは、直進ソレノイドから構成され、受け皿40にある遊技球を、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cに向けて1個ずつ送り出す。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、大当たり抽選に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口15が有する始動可動片15bに関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。この大当たり抽選に関する状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)と始動可動片15bに関する状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)とは、それぞれの状態を関連させることもでき、独立させることもできる。つまり、
(1)「低確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」である場合と、
(2)「低確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」である場合と、
(3)「高確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」である場合と、
(4)「高確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」である場合とを設けることが可能になる。
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することとする。
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たり抽選において、大当たりの当選確率が、例えば1/399と低く設定された遊技状態をいう。これに対して「高確率遊技状態」というのは、低確率遊技状態と比べて大当たりの当選確率が向上し、大当たりの当選確率が、例えば1/79.8と高く設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選しやすいこととなる。
なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態に移行するには、「大当たり遊技」において、第2大入賞口17の内部の特定領域に遊技球が通過することが条件となっており、特定領域に遊技球が通過すると、大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態に移行することになる。
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「時短遊技状態」よりも長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が短く設定されやすい遊技状態をいう。例えば、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、普通図柄抽選が行われて、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから、例えば30秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口15が0.2秒間、開放態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が例えば3秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態をいう。さらに、「非時短遊技状態」においては普通図柄抽選において当たりに当選する確率が例えば1/16と低く設定され、「時短遊技状態」においては普通図柄抽選において当たりに当選する確率が例えば15/16と高く設定される。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、第2始動口15が開放態様に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者は遊技球を消費せずに遊技を進行することが可能となる。
なお、実施形態において、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」と比べて、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間および普通図柄抽選の当選確率が有利になるよう設定されている。しかしながら、「時短遊技状態」は、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間および普通図柄抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定されていてもよい。
(大当たり遊技の種類の説明)
本実施形態においては、第1大入賞口16と第2大入賞口17とが異なる時期に開放するものの、各ラウンド遊技に対しての開放時間が相違する複数の大当たり遊技と、「小当たり遊技」とが設けられている。なお、本実施形態においては、「大当たり遊技」と上記「小当たり遊技」とを総称して「特別遊技」という。
本実施形態においては、複数の大当たり遊技として、第1大当たり遊技〜第3大当たり遊技が設けられている。
本実施形態において「第1大当たり遊技」というのは、大当たり抽選において、大当りに当選し、第1大当たり遊技に対応する特別図柄が決定された後に、実行される特別遊技をいい、「第2大当たり遊技」というのは、大当たり抽選において、大当りに当選し、第2大当たり遊技に対応する特別図柄が決定された後に、実行される特別遊技をいう。また、「第3大当たり遊技」というのは、大当たり抽選において、大当りに当選し、第3大当たり遊技に対応する特別図柄が決定された後に、実行される特別遊技をいう。
「第1大当たり遊技」においては、1ラウンド遊技から7ラウンド遊技までは、第1大入賞口16が最大29秒まで開放するラウンド遊技を行い、8ラウンド遊技においては、第2大入賞口17が最大29秒まで開放するラウンド遊技を行い、9ラウンド遊技から16ラウンド遊技までは、再び第1大入賞口16が最大29秒まで開放するラウンド遊技を行う。
「第2大当たり遊技」においては、1ラウンド遊技から7ラウンド遊技までは、第1大入賞口16が最大29秒まで開放するラウンド遊技を行い、8ラウンド遊技においては、遊技球の入球が困難となるように、第2大入賞口17が僅か0.052秒だけ開放するラウンド遊技を行い、9ラウンド遊技から16ラウンド遊技までは、再び第1大入賞口16が最大29秒まで開放するラウンド遊技を行う。
「第3大当たり遊技」においては、1ラウンド遊技から7ラウンド遊技までは、第1大入賞口16が3秒の開放と1秒の閉鎖を最大3回まで繰り返すラウンド遊技を行い、8ラウンド遊技においては、第2大入賞口17が最大29秒まで開放するラウンド遊技を行い、9ラウンド遊技から16ラウンド遊技までは、第1大入賞口16が最大29秒まで開放するラウンド遊技を行う。
ここで、各ラウンド遊技に対しては、規定個数(例えば9個)が設定されており、各ラウンド遊技の最大の開放時間(又は合計開放時間)が経過する前に、第1大入賞口16または第2大入賞口17に規定個数の遊技球が入球すると、1回のラウンド遊技が終了することになる。
また、第2大入賞口17の内部の振分装置は、第2大入賞口17が開放してから1秒以降に特定領域振分ソレノイド18bによって可動され、遊技球が特定領域に通過することが可能な第1の可動態様にとなるように構成されている。このため、「第2大当たり遊技」においては、仮に、第2大入賞口17が僅か0.052秒だけ開放しているときに遊技球が入球したとしても、第2大入賞口17に入球した遊技球は、特定領域を通過することができないようになっている。
本実施形態において「小当たり遊技」というのは、大当たり抽選において、小当たりに当選した場合に、実行される特別遊技をいう。
「小当たり遊技」においては、第2大入賞口17が2.5秒の開放と2.0秒の閉鎖を最大2回の開放回数まで繰り返す遊技を行う。なお、この小当たり遊技に関しても、大当たり遊技と同様に、規定個数(例えば9個)が設定されており、最大の開放回数が終了する前に、第2大入賞口17に規定個数の遊技球が入球すると、小当たり遊技が終了することになる。
次に、図8〜図13を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(大当たり判定テーブル)
図8は、大当たり抽選に用いられる大当り判定テーブルを示す図である。図8(a−1)は、第1特別図柄表示装置20において参照される大当り判定テーブルであり、図8(a−2)は、第2特別図柄表示装置21において参照される大当り判定テーブルである。図8(a−1)と図8(a−2)とのテーブルでは、小当たりの当選確率が相違しているものの、大当たり確率は同一である。
図8(a−1)、図8(a−2)に示すように大当り判定テーブルには、確率遊技状態、特別図柄判定用乱数値と、大当たり抽選の抽選結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図8(a−1)、図8(a−2)に示す大当り判定テーブルを参照し、現在の確率遊技状態と取得された特別図柄判定用乱数値に基づいて、「大当たり」か「小当たり」か「ハズレ」かを判定する。
例えば、図8(a−1)に示す第1特別図柄表示装置用の大当り判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「7」、「8」という2個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。一方、高確率遊技状態であるときには、「7」〜「26」の20個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。また、図8(a−1)に示す第1特別図柄表示装置用の大当り判定テーブルによれば、低確率遊技状態であっても高確率遊技状態であっても、特別図柄判定用乱数値が「50」、「100」、「150」、「200」の4個の特別図柄判定用乱数値であった場合に「小当たり」と判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、特別図柄判定用乱数値の乱数範囲が0〜797であるから、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/399であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は5倍アップして1/79.8である。また、第1特別図柄表示装置においては、小当たりと判定される確率は、低確率遊技状態であっても高確率遊技状態であっても1/199となる。
(図柄決定テーブル)
図9は、大当たり抽選の抽選結果に対応する特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルを示す図である。図9(a)は、大当たりのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルであり、図9(b)は、小当たりのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルであり、図9(c)は、ハズレのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルである。
図9(a)に示すように大当たりにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される大当たり図柄用乱数値と、特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。
また、図9(b)に示すように小当たりにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される小当たり図柄用乱数値と、特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。
また、図9(c)に示すようにハズレにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別と、特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。なお、図9(c)に示すようにハズレにおける図柄決定テーブルにおいても、ハズレ図柄用乱数値を備えて、ハズレ図柄用乱数値にも対応付けられていてもよい。
メインCPU110aは、図9に示す図柄決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種別と、大当たり図柄用乱数値または小当たり図柄用乱数値等とに基づいて、特別図柄の種類(停止特図データ)を決定する。
例えば、第1特別図柄表示装置においては、大当たりのときには図9(a)に示す図柄決定テーブルを参照し、取得された大当たり図柄用乱数値が「40」であれば、停止特図データとして「01」(特別図柄1(第1大当たり遊技に対応))を決定する。また、第1特別図柄表示装置においては、小当たりのときには図9(b)に示す図柄決定テーブルを参照し、取得された小当たり図柄用乱数値が「50」であれば、停止特図データとして「10」(特別図柄B(小当たりB))を決定する。また、ハズレのときには、いずれの乱数値も参照せずに、停止特図データとして「00」(特別図柄0(ハズレ))を決定する。
そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止特図データ)に基づいて、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンドを決定する。ここで、演出図柄指定コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAデータとから構成される。このことは、後述する変動パターン指定コマンド等についても同様である。
なお、後述するように、特別図柄の種類(停止特図データ)によって、大当たり遊技の種類(図10参照)が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技の種類を決定するものともいえる。
(特別電動役物作動態様決定テーブル)
図10は、大入賞口開放態様決定テーブルを決定するための特別電動役物作動態様決定テーブルである。後述するように、この大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて、大当たり遊技が実行されることから、大入賞口開放態様決定テーブルが大当たり遊技の種類を示すものといえる。なお、本実施形態では、「テーブル」のことを適宜省略して「TBL」と記載することにする。
図10に示すように特別電動役物作動態様決定テーブルには、特別図柄の停止特図データと、大入賞口開放態様決定テーブルとが対応付けられている。
メインCPU110aは、図10に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照し、特別図柄の停止特図データに基づいて、大入賞口開放態様決定テーブルを決定することになる。
(大入賞口開放態様決定テーブル)
図11は、図10で決定された大入賞口開放態様決定テーブルの構成の概念を示す図であり、大入賞口開放態様決定テーブルによって第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口開閉扉17bの開閉条件が決定される。図11(a)は、大当たり遊技のときに参照される大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群であり、第1大当たり遊技TBL、第2大当たり遊技TBL、第3大当たり遊技TBLから構成されている。図11(b)は、小当たり遊技のときに決定される小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルを示している。
図11(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルには、1回の大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数(R)と、1つのラウンドにおける大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、大当り遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでの開始インターバル時間と、各ラウンド遊技で開放する大入賞口の種類(第1大入賞口16または第2大入賞口17)と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数(K)と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の開放時間と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の閉鎖時間と、1つのラウンド遊技の終了から次のラウンド遊技を実行するまでの大入賞口の閉鎖インターバル時間と、最後のラウンド遊技の終了から大当り遊技の終了までの終了インターバル時間とが対応付けられている。
これに対して、図11(b)に示す小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルには、開放する大入賞口の種類(第1大入賞口16または第2大入賞口17)と、1回の小当たり遊技における最大開放回数(K)と、1回の小当たり遊技における大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、小当り遊技の開始から最初に大入賞口が開放するまでの開始インターバル時間と、各開放回数における大入賞口の開放時間と、各開放回数における大入賞口の閉鎖時間と、最後の大入賞口の閉鎖時間の終了から小当り遊技の終了までの終了インターバル時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、第1大当たり遊技TBLに基づいて第1大当たり遊技を実行し、第2大当たり遊技TBLに基づいて第2大当たり遊技を実行し、第3大当たり遊技TBLに基づいて第3大当たり遊技を実行し、小当たりTBLに基づいて小当たり遊技を実行することになる。
ここで、図11(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルによれば、1〜7ラウンド遊技及び9〜16ラウンド遊技においては、第1大入賞口16が開放し、8ラウンド遊技においては、第2大入賞口17が開放することになる。
そして、第1大当たり遊技及び第3大当たり遊技であれば、8ラウンド遊技で第2大入賞口17が最大29秒まで開放するため、第2大入賞口17に遊技球が入球して、入球した遊技球が特定領域を通過可能となっている。
これに対し、第2大当たり遊技であれば、8ラウンド遊技で第2大入賞口17が最大0.052秒までしか開放しないため、第2大入賞口17に遊技球が入球することが極めて困難となっている。すなわち、「第2大当たり遊技」の最大0.052秒という開放時間は、上述したように遊技球が1個発射される時間(約0.6秒)よりも短いため、第2大入賞口開閉扉17bが開放したとしても、第2大入賞口17に入賞することが極めて困難なのである。
これにより、第1大当たり遊技または第3大当たり遊技が行われれば、遊技球が特定領域を通過して、第1大当たり遊技または第3大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態に移行することができる。
一方、第2大当たり遊技が行われても、第2大入賞口17に遊技球が入球することが極めて困難であり、仮に、第2大入賞口17に遊技球が入球したとしても、上述したように第2大入賞口17の内部の振分装置が第2の可動態様となっており、遊技球が特定領域を通過することができない。このため、第2大当たり遊技の終了後には、高確率遊技状態に移行せずに、低確率遊技状態に移行することとなる。
また、第3大当たり遊技TBLは、1〜7ラウンド遊技においては、第1大入賞口16を1ラウンドあたりに複数回(K=3)の開閉動作を行わせるように構成されている(第1大入賞口16が3秒の開放と1秒の閉鎖とを繰り返す)。
このため、第3大当たり遊技により、上記第1大当たり遊技及び第2大当たり遊技とは異なる大当たり遊技を楽しむことができる。
(時短遊技状態設定テーブル)
図12は、大当たり遊技終了後に時短遊技状態の移行に関する内容を決定するための時短遊技状態設定テーブルである。
図12に示すように時短遊技状態設定テーブルには、確率遊技状態(高確率遊技フラグ)と、特別図柄の停止特図データと、遊技状態バッファと、時短遊技状態と、時短回数(J)とが対応付けられている。
ここで、「遊技状態バッファ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。そして、遊技状態は、時短遊技状態(又は非時短遊技状態)および高確率遊技状態(又は低確率遊技状態)の組合せから構成されている。
具体的には、遊技状態バッファが「00H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていない低確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「01H」であれば、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていない低確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「02H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされている高確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。
メインCPU110aは、図12に示す時短遊技状態設定テーブルを参照し、確率遊技状態(高確率遊技フラグの有無)と、特別図柄の停止特図データと、遊技状態バッファとに基づいて、時短遊技状態と、時短回数(J)とを決定する。
図12に示す時短遊技状態設定テーブルの特徴としては、同じ特別図柄の停止特図データであっても、遊技状態バッファに記憶された情報(大当たり当選時の遊技状態)に基づいて、時短遊技フラグの設定や時短回数(J)を異ならせることを可能にしている。例えば、特別図柄の停止特図データが停止特図データ02、03の場合には、時短遊技フラグ及び時短回数(J)に関して、遊技状態バッファに時短遊技フラグがセットされていない遊技状態を示す情報(00H)が記憶されていれば、大当たり終了後には時短遊技フラグのセットは行わず、時短回数(J)も0回にセットする。これに対して、遊技状態バッファに時短遊技フラグがセットされている遊技状態を示す情報(01Hまたは02H)が記憶されていれば、大当たり遊技終了後には時短遊技フラグをセットして、時短回数(J)を100回にセットする。これにより、大当たり当選時の遊技状態によって時短回数(J)を変化させ、大当たり当選時の遊技状態に対する興味を遊技者に持たせることができる。
(特別図柄の変動パターン決定テーブル)
図13は、後述するように特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブルを示す図である。
図13に示すように変動パターン決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、大当たり抽選の抽選結果と、特別図柄(停止特図データ)と、特別図柄の保留球数(U1またはU2)と、リーチ判定用乱数値と、特図変動用乱数値と、特別図柄の変動パターンと、特別図柄の変動時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図13に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルを参照し、作動する特別図柄表示装置、大当たり抽選の抽選結果、停止する特別図柄、特別図柄保留球数(U1またはU2)、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンと特別図柄の変動時間を決定する。
そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、演出制御基板120に特別図柄の情報を送信する特別図柄の変動パターン指定コマンドが生成される。従って、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果及び特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりまたは小当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりまたは小当たりのときにはリーチ判定用乱数値を参照しないように構成されている。なお、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値は、乱数範囲が100個(0〜99)に設定されている。
ここで、特別図柄の変動パターン指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成されている。そして、MODEデータとして「E6H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する(第1特別図柄表示装置20の)特別図柄の変動パターン指定コマンドを示し、MODEデータとして「E7H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する(第2特別図柄表示装置21の)特別図柄の変動パターン指定コマンドを示している。
また、この図13に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルの特徴として、特別図柄の保留球数(U1またはU2)が多くなると、特別図柄の平均変動時間が短くなるように設定されている。例えば、大当たりの判定結果がハズレの場合に保留球数が2以下のときには、リーチ判定用乱数値に基づいて90%の確率で変動時間が10秒の変動パターン6(通常変動)が決定されるが、同じ条件下で保留球数が3以上のときには、リーチ判定用乱数値に基づいて90%の確率で変動時間が3秒の変動パターン10(短縮変動)が決定される。
次に、図14、図15を参照して、サブROM120bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(図柄変動演出パターン決定テーブル)
図14は、液晶表示装置31等においての演出図柄38の変動態様等を決定するための図柄変動演出パターン決定テーブルの概念を示す図である。
図14に示すように図柄変動演出パターン決定テーブルには、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンドと、サブCPU120aにより取得される演出用乱数値1と、サブCPU120aが決定するための図柄変動演出パターンとが対応付けられている。
サブCPU120aは、演出用乱数値1を取得した上で、図14に示す図柄変動演出パターン決定テーブルを参照し、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンド及びサブCPU120aが取得した演出用乱数値1に基づいて、図柄変動演出パターンを決定する。ここで、同じ特別図柄の変動パターン指定コマンドであっても演出用乱数値1に基づいて、異なる図柄変動演出パターンが決定可能に構成されていることから、特別図柄の変動パターン指定コマンドの数を減少させて、主制御基板110における記憶容量の削減を図っている。
ここで、「図柄変動演出パターン」とは、特別図柄の変動表示中において、液晶表示装置31の演出図柄38の変動態様、及びその演出図柄38の変動態様にあわせた各種演出装置(音声出力装置32、演出用駆動装置33a、演出用照明装置34、ドラム装置37)における具体的な演出態様を定めたデータである。
例えば、液晶表示装置31に対しては、表示される背景の表示態様、キャラクタの表示態様、演出図柄38の変動態様が定められ、音声出力装置32においては、出力するBGMやSEが定められている。また、演出用駆動装置33aに対しては、装飾部材33の動作態様が定められ、演出用照明装置34に対しては、LED等の発光態様(色・点灯パターン)が定められている。そして、ドラム装置37に対しては、ドラム37a〜37iの駆動の有無や、停止するドラムの図柄等を定めている。
また、図14に示す「リーチ」とは、特別遊技に移行することを報知する演出図柄38の組合せの一部が停止表示され、他の演出図柄38が変動表示を行っている状態をいう。例えば、大当たり遊技に移行することを報知する演出図柄38の組合せとして「777」の3桁の演出図柄38の組み合わせが設定されている場合に、2つの演出図柄38が「7」で停止表示され、残りの演出図柄38が変動表示を行っている状態をいう。
本実施形態においては、リーチ演出を行うにあたり、ドラム37a〜37iを用いた「開眼チャンス」演出(図36、図37参照)を実行してから、リーチ演出を行う図柄変動演出パターン(例えば、図柄変動演出パターン2)と、「開眼チャンス」演出を実行せずに、リーチ演出を行う図柄変動演出パターン(例えば、図柄変動演出パターン1)とが設けられている。この「開眼チャンス」演出の内容については、詳しくは、図36、図37を用いて、後述する。
そして、図14に示す図柄変動演出パターン決定テーブルによれば、同じリーチ演出が行われた場合であっても、「開眼チャンス」演出が実行されてから、リーチ演出が行われた方が、大当たりの期待度が高くなるように、演出用乱数値1が対応付けられている。
例えば、リーチA1演出であれば、大当たりのときに、「開眼チャンス」演出を実行してからリーチA1演出を行う図柄変動演出パターン2と、「開眼チャンス」演出を実行せずにリーチA1演出を行う図柄変動演出パターン1とは、同じ選択率(25%)で決定されるものの、ハズレであるときには、「開眼チャンス」演出を実行してからリーチA1演出を行う図柄変動演出パターン16の選択率(2%)が、「開眼チャンス」演出を実行せずにリーチA1演出を行う図柄変動演出パターン15の選択率(48%)よりも低くなっている。
このため、「開眼チャンス」演出が実行されてからリーチA1演出が行われた場合には、「開眼チャンス」演出が実行されずにリーチA1演出が行われた場合よりも、「ハズレ」となり難くなっており、結果的に大当たりの期待度が高くなっている。このことは、リーチA1演出のみならず、リーチA2演出等についても同様である。
なお、「開眼チャンス」演出が実行されてからリーチ演出が行われた方が、「開眼チャンス」演出が実行されずにリーチ演出が行われるよりも、大当たりの期待度が高くなるためには、
(大当たりのときに「開眼チャンス」演出が実行されてからリーチ演出が実行される出現率)/(大当たりのときに「開眼チャンス」演出が実行されてからリーチ演出が実行される出現率+ハズレのときに「開眼チャンス」演出が実行されてからリーチ演出が実行される出現率)>(大当たりのときに「開眼チャンス」演出が実行されずにリーチ演出が実行される出現率)/(大当たりのときに「開眼チャンス」演出が実行されずにリーチ演出が実行される出現率+ハズレのときに「開眼チャンス」演出が実行されずにリーチ演出が実行される出現率)という「大当たり期待度の関係式」が成立すればよく、図14の図柄変動演出パターン決定テーブルのように演出用乱数値1が対応付けられていることには限られない。
そして、サブCPU120aは、図柄変動演出パターンを決定すると、決定した図柄変動演出パターンに対応する演出パターン指定コマンドを画像制御基板150の液晶制御CPU150aに送信する。
ここで、「開眼チャンス」を行う場合には、ドラム37a〜37iを駆動させることから、ドラム駆動制御基板39がドラム37a〜37iを駆動させる必要があるか否かを識別しやすいように、「開眼チャンス」を行う場合と「開眼チャンス」を行わない場合とで、演出パターン指定コマンド(MODE)を異ならせている。
(ドラム予告演出パターン決定テーブル)
図15は、ドラム装置37のドラム37a〜37iを用いて大当たり予告を行うドラム予告演出パターンを決定するためのドラム予告演出パターン決定テーブルの概念を示す図である。
図15に示すようにドラム予告演出パターン決定テーブルには、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンドと、サブCPU120aにより取得される演出用乱数値2と、サブCPU120aが決定するためのドラム予告演出パターンとが対応付けられている。
サブCPU120aは、演出用乱数値2を取得した上で、図15に示すドラム予告演出パターン決定テーブルを参照し、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンド及びサブCPU120aが取得した演出用乱数値2に基づいて、ドラム予告演出パターンを決定する。
ここで、「ドラム予告演出パターン」とは、ドラム駆動制御基板39に第5ドラム用駆動モータ37e1〜第7ドラム用駆動モータ37g1を駆動させて、第5ドラム37e〜第7ドラム37gに「ヤバイ!」とい文字が施されたチャンス図柄を停止させるとともに、第5ドラム照明装置37e3〜第7ドラム照明装置37g3を所定の色で発光させるためのデータである。この「ドラム予告演出パターン」に対応するドラム予告演出の演出内容については、詳しくは、図38を用いて、後述する。
本実施形態においては、「ドラム予告演出パターン」は、3種類設けられており、それぞれチャンス図柄を停止させるものの、第5ドラム照明装置37e3〜第7ドラム照明装置37g3に発光させる色がそれぞれ異なっている。
例えば、「ドラム予告演出パターン1」は、第5ドラム照明装置37e3〜第7ドラム照明装置37g3に「青」の色を発光させ、「ドラム予告演出パターン2」は、第5ドラム照明装置37e3〜第7ドラム照明装置37g3に「緑」の色を発光させ、「ドラム予告演出パターン3」は、第5ドラム照明装置37e3〜第7ドラム照明装置37g3に「赤」の色を発光させるためのデータとなっている。
そして、図15に示すドラム予告演出パターン決定テーブルによれば、「ドラム予告演出パターン1」<「ドラム予告演出パターン2」<「ドラム予告演出パターン3」の順番に大当たりの期待度が高くなるように、演出用乱数値2が対応付けられている。この演出用乱数値2についても、図14において上述したような、「大当たり期待度の関係式」が成立するように、大当たりとハズレに対して演出用乱数値2が対応付けられている。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図16を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。
電源基板170により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU110aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU110aは、電源投入に応じて、メインROM110bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM110cに記憶されるフラグなどを初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU110aは、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を更新する更新処理を行う。
ステップS30において、メインCPU110aは、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値、普図停止用初期乱数値の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図17を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU110aは、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、始動可動片15bの開閉時間の更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、始動開放タイマカウンタ、始動閉鎖タイマカウンタから1を減算する処理を行う。
ステップS120において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図停止用乱数値、普図時間用乱数値の乱数更新処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数値及び乱数カウンタを+1加算して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
ステップS130において、メインCPU110aは、ステップS30と同様に、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値、普図停止用初期乱数値を更新する初期乱数値更新処理を行う。
ステップS200において、メインCPU110aは、入力制御処理を行う。
この処理において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、ゲート検出スイッチ13a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、特定領域検出スイッチ18aの各種スイッチに入力があったか否か判定し、入力があった場合には所定のデータをセットする入力制御処理を行う。詳しくは、図18を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU110aは、大当たり抽選、特別図柄の表示制御、第1大入賞口16または第2大入賞口17の開閉制御、遊技状態の制御を行うための特図特電制御処理を行う。詳しくは、図20を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU110aは、普通図柄抽選、普通図柄の表示制御、始動可動片15bの開閉制御を行うための普図普電制御処理を行う。詳しくは、図26を用いて後述する。
ステップS500において、メインCPU110aは、払出制御処理を行う。
この払出制御処理において、メインCPU110aは、ぞれぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成して、生成した払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
ステップS600において、メインCPU110aは、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、特定領域振分ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。詳しくは、図27を用いて後述する。
ステップS700において、メインCPU110aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記S600で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、特定領域振分ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。
また、ステップS700において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21および普通図柄表示装置22の各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。
さらに、ステップS700において、メインCPU110aは、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板120に送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS800において、メインCPU110aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる。
(主制御基板の入力制御処理)
図18を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。
ステップS210において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この一般入賞口検出スイッチ入力処理では、一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。
一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力した場合には、一般入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
ステップS220において、メインCPU110aは、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この大入賞口検出スイッチ入力処理では、第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。
第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aからの検出信号を入力した場合には、大入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、第1大入賞口16または第2大入賞口17に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球数(C)記憶領域に1を加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
ステップS230において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。
この第1始動口検出スイッチ入力処理では、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口14に入賞したか否かを判定して、所定のデータをセットする。詳しくは、図19を用いて後述する。
ステップS240において、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。この第2始動口検出スイッチ入力処理では、後述する図19に示す第1始動口検出スイッチ入力処理と同様の処理を行う。
ただし、第1始動口検出スイッチ入力処理と第2始動口検出スイッチ入力処理と比較すると、データを記憶する領域が相違している。すなわち、第1始動口検出スイッチ入力処理における第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が、第2始動口検出スイッチ入力処理では第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に代わり、第1始動口検出スイッチ入力処理における第1特別図柄乱数値記憶領域が、第2始動口検出スイッチ入力処理では第2特別図柄乱数値記憶領域に代わって構成されている。
ステップS250において、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。
このゲート検出スイッチ入力処理は、まずゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力していなければ、ゲート検出スイッチ入力処理を終了して、次のステップに処理を移す。
ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定して、普通図柄保留数(G)記憶領域が4未満であれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算する。また、普通図柄保留数(G)記憶領域が4未満でなければ、ゲート検出スイッチ入力処理を終了し、次のステップに処理を移す。
普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算した後には、普通図柄判定用乱数値、普図停止用乱数値、普図時間用乱数値をそれぞれ取得して、取得した各種乱数値を普通図柄保留記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
最後に、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータに基づいて、普通図柄保留数を示すための「普通図柄記憶数指定コマンド」を決定し、決定した普通図柄記憶数指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットして、ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS260において、メインCPU110aは、特定領域検出スイッチ入力処理を行う。
この特定領域検出スイッチ入力処理は、大当たり遊技中(後述する「特図特電処理データ=3」がセットされているとき)に特定領域検出スイッチ18aから検出信号を入力すると、大当たり終了後に高確率遊技状態に移行させるために、「確変準備データ」をメインRAM110cの所定の記憶領域にセットする。なお、大当たり遊技中でないときに、特定領域検出スイッチ18aから検出信号を入力しても、「確変準備データ」のセットは行われない。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図19を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。
まず、ステップS230−1において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力したか否かを判定する。
第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力した場合にはステップS230−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力しなかった場合には、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS230−2において、メインCPU110aは、賞球のために用いる始動口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
ステップS230−3において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定する。第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であった場合には、ステップS230−4に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS230−4において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に「1」を加算して記憶する。
ステップS230−5において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値を取得して、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特別図柄判定用乱数値を記憶する。
ステップS230−6において、メインCPU110aは、大当たり図柄用乱数値を取得して、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した大当たり図柄用乱数値を記憶する。
ステップS230−7において、メインCPU110aは、小当たり図柄用乱数値を取得して、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した小当たり図柄用乱数値を記憶する。
ステップS230−8において、メインCPU110aは、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値を取得して、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得したリーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値を記憶する。
以上より、第1特別図柄乱数値記憶領域の所定の記憶部には、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値が記憶されることとなる。
ステップS230−9において、メインCPU110aは、事前判定処理を行う。
この事前判定処理では、特別図柄表示装置の種類、現在の遊技状態、今回取得した特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づいて、始動口の判定情報を事前に把握するための入賞情報を決定する。
ステップS230−10において、メインCPU110aは、上記ステップS230−9の事前判定処理で決定された入賞情報に基づいた始動入賞指定コマンドを、始動入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、入賞情報を始動入賞指定コマンドとして演出制御基板120へ送信することができ、始動入賞指定コマンドを受信した演出制御基板120のサブCPU120aは、始動入賞指定コマンドを解析して、今回の第1始動口への遊技球の入賞を契機とした特別図柄の変動が開始される前から、事前に所定の演出を実行することができる。
ステップS230−11において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域されている値を参照し、上記ステップS230−4で更新された第1特別図柄保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
なお、第2始動口検出スイッチ入力処理においても、本ステップS230−9〜S230−11と同様に、図13に示す事前判定テーブルを参照して入賞情報が生成され、入賞情報に基づいた始動入賞指定コマンド、第2特別図柄保留数(U2)に対応する特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120へ送信される。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図20を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。
まず、ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当り遊技終了処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば小当り遊技処理(ステップS360)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
ステップS310の特別図柄記憶判定処理においては、メインCPU110aは、大当たり判定処理、停止表示する特別図柄の決定をする特別図柄決定処理、特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。この特別図柄記憶判定処理については、詳しくは図21を用いて、後述することにする。
ステップS320の特別図柄変動処理においては、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定する処理を行い、特別図柄の変動時間が経過した場合には、ステップS330の特別図柄停止処理に移行させる処理を行う。この特別図柄変動処理については、詳しくは図23を用いて、後述することにする。
ステップS330の特別図柄停止処理においては、メインCPU110aは、停止表示された特別図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、ハズレ図柄)に対応する処理を行うとともに、時短回数(J)、時短遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、高確率遊技フラグの設定処理を行う。この特別図柄停止処理については、詳しくは図24を用いて、後述することにする。
ステップS340の大当たり遊技処理においては、メインCPU110aは、第1大当たり遊技〜第3大当たり遊技のいずれかの大当たり遊技を制御する処理を行う。
具体的には、図11(a)に示す大入賞口開放態様決定テーブルを参照し、大当たりの種類に応じた開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットするとともに、第1大入賞口開閉ソレノイド16c(または第2大入賞口開閉ソレノイド17c)の駆動データを出力して第1大入賞口開閉扉16b(または第2大入賞口開閉扉17b)を開放させる。このとき、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に1を加算する。
この開放中に規定個数の遊技球が入球するか、大入賞口の開放時間が経過すると(大入賞口入球数(C)=9または特別遊技タイマカウンタ=0である)と、第1大入賞口開閉ソレノイド16c(または第2大入賞口開閉ソレノイド17c)の駆動データの出力を停止して第1大入賞口開閉扉16b(または第2大入賞口開閉扉17b)を閉鎖させる。これにより、1回のラウンド遊技が終了する。このラウンド遊技の制御を繰り返し16回行う。
16回のラウンド遊技が終了すると(ラウンド遊技回数(R)=16)、ラウンド遊技回数(R)記憶領域および大入賞口入球数(C)記憶領域に記憶されているデータをクリアするとともに、特図特電処理データを、特図特電処理データ=3から特図特電処理データ=4にセットして、大当り遊技終了処理のサブルーチンに移す準備を行い、大当たり遊技処理を終了する。
ステップS350の大当り遊技終了処理においては、メインCPU110aは、高確率遊技状態または低確率遊技状態のいずれかの確率遊技状態を決定するとともに、時短遊技状態または非時短遊技状態のいずれかの遊技状態を決定する処理を行う。この大当り遊技終了処理については、詳しくは図25を用いて、後述することにする。
ステップS360の小当たり遊技処理においては、メインCPU110aは、小当たり遊技を制御する処理を行う。
具体的には、図11(b)に示す大入賞口開放態様決定テーブルを参照し、小当たりの開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットするとともに、第2大入賞口開閉ソレノイド17cの駆動データを出力して第2大入賞口開閉扉17bを開放させる。このとき、開放回数(K)記憶領域に1を加算する。
小当たりの開放時間が経過する(特別遊技タイマカウンタ=0)と、第2大入賞口開閉ソレノイド17cの駆動データの出力を停止して第2大入賞口開閉扉17bを閉鎖させる。この第2大入賞口開閉扉17bの開閉制御を繰り返し2回行う。
そして、第2大入賞口開閉扉17bの開閉制御が2回行われるか、第2大入賞口17に規定個数の遊技球が入球する(開放回数(K)=15または大入賞口入球数(C)=9である)と、小当たり遊技を終了させるため、第2大入賞口開閉ソレノイド17cの駆動データの出力を停止させ、開放回数(K)記憶領域および大入賞口入球数(C)記憶領域に記憶されているデータをクリアするとともに、特図特電処理データを、特図特電処理データ=5から特図特電処理データ=0にセットして、特別図柄記憶判定処理のサブルーチンに移す準備を行い、小当たり遊技処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図21を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を説明する。
ステップS310−1において、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ここで、特別図柄の変動表示中であれば(特別図柄時間カウンタ≠0)、特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でなければ(特別図柄時間カウンタ=0)、ステップ310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU110aは、特別図柄の変動中ではない場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上であるかを判定する。
メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上であると判定した場合にはステップS310−3に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上でない場合にはステップS310−4に処理を移す。
ステップS310−3において、メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から1を減算して更新する。
ステップS310−4において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上であるかを判定する。
メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上であると判定した場合にはステップS310−5に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上でない場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
ステップS310−5において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から1を減算して更新する。
ステップS310−6において、メインCPU110aは、上記ステップS310−2〜S310−5において減算された特別図柄保留数(U)記憶領域に対応する特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第1特別図柄乱数値記憶領域または第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせる。このとき、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれるとともに、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていたデータは特別図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値が消去される。
なお、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−6において第2特別図柄記憶領域を第1特別図柄乱数値記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄乱数値記憶領域または第2特別図柄記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄乱数値記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS310−7において、メインCPU110aは、上記ステップS310−2またはステップS310−4で減算された第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に基づいて、特別図柄記憶指定コマンドを決定し、決定した特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS311において、メインCPU110aは、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれたデータ(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値)に基づいて、大当たり判定処理を実行する。詳しくは、図22を用いて、後述する。
ステップS312においては、メインCPU110aは、変動パターン決定処理を行う。変動パターン決定処理は、図13に示す変動パターン決定テーブルを参照して、大当たり抽選の結果、特別図柄、特別図柄保留数(U)、取得したリーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づいて、変動パターンを決定する。
ステップS313において、メインCPU110aは、決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS314において、メインCPU110aは、変動開始時の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS315において、メインCPU110aは、上記ステップS312において決定した変動パターンに基づいた特別図柄の変動時間(カウンタ値)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に減算処理されていく。
ステップS316において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に変動表示データがセットされていると、上記ステップS600でLEDの点灯または消灯のデータが適宜作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21の変動表示が行われる。
ステップS317において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=1をセットし、図23に示す特別図柄変動処理に処理を移して、特別図柄記憶判定処理を終了する。
(主制御基板の大当り判定処理)
図22を用いて、主制御基板110の大当り判定処理を説明する。
ステップS311−1において、メインCPU110aは、確率遊技状態に基づいて、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた特別図柄判定用乱数値が「大当たり」の乱数値であるか否かを判定する。
具体的には、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第1特別図柄乱数値記憶領域である場合には、図8(a−1)の第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照し、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第2特別図柄記憶領域である場合には、図8(a−2)の第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照して、特別図柄判定用乱数値が「大当たり」であるか否かを判定する。その判定結果として、大当りと判定された場合にはステップS311−2に処理を移し、大当りと判定されなかった場合にはステップS311−5に処理を移す。
ステップS311−2において、メインCPU110aは、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり図柄用乱数値を判定して、特別図柄の種類(停止特図データ)を決定し、決定した停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする大当たり図柄決定処理を行う。
具体的には、図9(a)に示す大当たりにおける図柄決定テーブルを参照し、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり図柄用乱数値に基づいて、停止する特別図柄の種類を示す停止特図データを決定し、決定した停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
なお、決定された特別図柄は、後述するように図24の特別図柄停止処理において「大当たり」か「小当たり」を決定するのに用いられるとともに、上記S340の大当たり遊技処理や上記S360の小当たり遊技処理において大入賞口の作動態様を決定するのにも用いられ、図25の大当たり遊技終了処理において大当たり終了後の遊技状態を決定するためにも用いられる。
ステップS311−3において、メインCPU110aは、上記ステップS311−2で決定された大当たりの停止特図データに基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS311−4において、メインCPU110aは、遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にセットされた情報から大当たり当選時の遊技状態を判定し、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技状態情報を遊技状態バッファにセットする。具体的には、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていなければ00Hをセットし、時短遊技フラグはセットされているが高確率遊技フラグがセットされていなければ01Hをセットし、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされていれば02Hをセットする。
このように遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)とは別に、遊技状態バッファに大当たり当選時の遊技状態をセットすることとしたのは、大当たり遊技中には遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にある高確率遊技フラグや時短遊技フラグがリセットされてしまうため、大当たり終了後に大当たりの当選時の遊技状態に基づいて、新たに大当たり終了時の遊技状態を決定する場合には、遊技状態記憶領域を参照することができないからである。このため、遊技状態記憶領域とは別に、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技情報を記憶するための遊技状態バッファを設けることにより、大当たり終了後に遊技状態バッファにある遊技情報を参照することで、大当たり当選時の遊技状態に基づいて新たに大当たり終了後の遊技状態(時短遊技状態や時短回数など)を設定できる。
ステップS311−5において、メインCPU110aは、小当たりと判定されたか否かの判定を行う。小当りと判定された場合には、ステップS311−6に処理を移し、小当りと判定されなかった場合には、ステップS311−8に処理を移す。
具体的には、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第1特別図柄乱数値記憶領域である場合には、図8(a−1)の第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照し、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第2特別図柄記憶領域である場合には、図8(a−2)の第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照して、特別図柄判定用乱数値が「小当たり」であるか否かを判定することとなる。
ステップS311−6において、メインCPU110aは、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた小当たり図柄用乱数値を判定して、特別図柄の種類を決定し、決定した停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする小当たり図柄決定処理を行う。
具体的には、図9(b)の図柄決定テーブルを参照して、小当たり図柄用乱数値に基づいて、特別図柄の種類を示す停止特図データを決定し、決定した停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
ステップS311−7において、メインCPU110aは、上記ステップS311−6で決定された小当たりの停止特図データに基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS311−8において、メインCPU110aは、図9(c)の図柄決定テーブルを参照してハズレ用の特別図柄を決定し、決定したハズレ用の停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
ステップS311−9において、メインCPU110aは、上記ステップS311−8で決定されたハズレの停止特図データに基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、大当たり判定処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄変動処理)
図23を用いて、特別図柄変動処理を説明する。
ステップS320−1において、メインCPU110aは、ステップS315においてセットされた変動時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、変動時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS320−2において、メインCPU110aは、セットされた時間を経過したと判定した場合には、上記ステップS316でセットされた変動表示データをクリアして、上記ステップS311−2、S311−6、S311−8でセットされた特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるための、停止特図データを所定の処理領域にセットする。これにより、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄が停止表示され、遊技者に大当たりの判定結果が報知されることとなる。
ステップS320−3において、メインCPU110aは、図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS320−4において、メインCPU110aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、特別図柄時間カウンタに図柄停止時間(0.5秒=125カウンタ)をセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に1を減算して更新されていく。
ステップS320−5において、メインCPU110aは、特図特電処理データに2をセットし、図24に示す特別図柄停止処理に処理を移して、特別図柄変動処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄停止処理)
図24を用いて、特別図柄停止処理を説明する。
ステップS330−1において、メインCPU110aは、ステップS320−4においてセットされた図柄停止時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、図柄停止時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄停止処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS330−2において、メインCPU110aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされているか否かを判定し、時短遊技フラグ記憶領域にフラグがセットされている場合には、時短回数(J)記憶領域に記憶されている時短回数(J)から1を減算して更新し、新たな時短回数(J)が「0」か否かを判定する。その結果、時短回数(J)が「0」である場合には、時短遊技フラグ記憶領域にセットされている時短遊技フラグをクリアし、時短回数(J)が「0」でない場合には、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されている時短遊技フラグをセットしたまま、ステップS330−3に処理を移す。一方、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされていない場合には、そのままステップS330−3に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU110aは、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされているか否かを判定し、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされている場合には、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶されている高確率遊技回数(X)から1を減算して更新し、新たな高確率遊技回数(X)が「0」か否かを判定する。その結果、高確率遊技回数(X)が「0」である場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されている高確率遊技フラグをクリアし、高確率遊技回数(X)が「0」でない場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されている高確率遊技フラグをセットしたまま、ステップS330−4に処理を移す。一方、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされていない場合には、そのままステップS330−4に処理を移す。
ステップS330−4において、メインCPU110aは、現在の遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−5において、メインCPU110aは、大当たりであるか否かを判定する。具体的には停止特図データ記憶領域に記憶されている停止特図データが大当たり図柄(停止特図データ=01〜08?)のものであるか否かを判定する。ここで、大当たり図柄と判定された場合には、ステップS330−10に処理を移し、大当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−6において、メインCPU110aは、小当たりであるか否かを判定する。具体的には停止特図データ記憶領域に記憶されている停止特図データが小当たり図柄(停止特図データ=09、10)であるか否かを判定する。ここで、小当たり図柄と判定された場合には、ステップS330−7に処理を移し、小当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−9に処理を移す。
ステップS330−7において、メインCPU110aは、特図特電処理データに5をセットし、上記S360の小当たり遊技処理に処理を移す。
ステップS330−8において、メインCPU110aは、小当たり開始準備設定処理を行う。
この小当たり開始準備設定処理では、図10に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照して、停止特図データに基づいて、小当たりの開放態様を決定するための図11(b)に示す大入賞口開放態様決定テーブル(「小当たりTBL」)を決定する。
ステップS330−9において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図21に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
ステップS330−10において、メインCPU110aは、特図特電処理データに3をセットし、上記S340の大当たり遊技処理に処理を移す。
ステップS330−11において、メインCPU110aは、遊技状態や時短回数をリセットする。具体的には、高確率遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、時短回数(J)記憶領域に記憶されているデータをクリアする。
ステップS330−12において、メインCPU110aは、大当たり開始準備設定処理を行う。
この大当たり開始準備設定処理では、図10に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照して、停止特図データに基づいて、図11(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルから、第1大当たり遊技TBL、第2大当たり遊技TBL、第3大当たり遊技TBLのいずれかの大入賞口開放態様決定テーブルを決定する。
ステップS330−13において、メインCPU110aは、上記ステップS330−8または上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて、特別遊技の種類(第1大当たり遊技〜第3大当たり遊技、小当たり遊技)を判定し、特別遊技の種類に応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−14において、メインCPU110aは、上記ステップS330−8または上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて、開始インターバル時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理を終了したら、特別図柄停止処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技終了処理)
図25を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。
ステップS350−1において、メインCPU110aは、メインRAM110cに「確変準備データ」がセットされているか否かを判定する。ここで、「確変準備データ」がセットされていると判定された場合には、ステップS330−2に処理を移し、「確変準備データ」がセットされていないと判定された場合には、ステップS350−4に処理を移す。
なお、「確変準備データ」は、上記ステップS260で上述したように、大当たり遊技中に特定領域に遊技球が通過することによりセットされる。
ステップS350−2において、メインCPU110aは、「確変準備データ」がセットされていると、セットされている「確変準備データ」を消去した上で、メインRAM110cの高確率遊技フラグ記憶領域に高確率フラグをセットする。
ステップS350−3において、メインCPU110aは、メインRAM110cの高確率遊技回数(X)カウンタに120回をセットする。これにより、大当たり終了後は、特別図柄の変動回数が120回までは、高確率遊技状態が保持されることになる。
ステップS350−4において、メインCPU110aは、図12に示す時短遊技状態設定テーブルを参照し、高確率フラグの有無、停止特図データ及び遊技状態バッファの遊技情報に基づいて、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットさせるか否かの処理を行う。
本実施形態においては、高確率フラグがセットされていれば、時短遊技フラグをセットし、高確率フラグがセットされていなければ、停止特図データ及び遊技状態バッファの遊技情報に基づいて、時短遊技フラグをセットしている。
ステップS350−5において、メインCPU110aは、図12に示す時短遊技状態設定テーブルを参照し、、高確率フラグの有無、停止特図データ及び遊技状態バッファの遊技情報に基づいて、時短回数(J)カウンタに所定の回数をセットさせる。
本実施形態においては、高確率フラグがセットされていれば、時短回数(J)カウンタに120回をセットし、高確率フラグがセットされていなければ、停止特図データ及び遊技状態バッファの遊技情報に基づいて、時短回数(J)を決定している。
ステップS350−6において、メインCPU110aは、遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS350−7において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図21に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
(主制御基板の普図普電制御処理)
図26を用いて、普図普電制御処理を説明する。
まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS402においてロードした普図普電処理データから分岐アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば普通図柄変動処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば普通電動役物制御処理(ステップS420)に処理を移す。この「普図普電処理データ」も「特図特電処理データ」と同様に、普図普電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
ステップS410の普通図柄変動処理においては、メインCPU110aは、普通図柄抽選処理、停止表示する普通図柄の決定をする普通図柄決定処理、普通図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。
具体的には、まず普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定し、普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていなければ、今回の普通図柄変動処理を終了する。
普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた普通図柄判定用乱数値は上書きされて消去されることとなる。
次に、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理を行う。その後、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動時間を決定して、普通図柄の変動表示を行い、普通図柄の変動時間が経過すると普通図柄抽選の抽選結果に対応する普通図柄の停止表示を行う。
ここで、非時短遊技状態であれば、「当たり」に対応する乱数値が全体の1/16(普通図柄抽選の当選確率が1/16)となっており、普通図柄の変動時間として30秒を決定される。これに対して、時短遊技状態であれば、「当たり」に対応する乱数値が全体の15/16(普通図柄抽選の当選確率が15/16)となっており、普通図柄の変動時間として0.2秒が決定される。
そして、普通図柄判定用乱数値が「当たり」のものであれば、特定の普通図柄を停止表示させて、普図普電処理データ=1をセットし、S420の普通電動役物制御処理に処理を移す。一方、普通図柄判定用乱数値が「ハズレ」のものであれば、通常の普通図柄を停止表示させて、普図普電処理データ=0をセットして、普通図柄変動処理をループすることになる。
ステップS420の普通電動役物制御処理においては、メインCPU110aは、始動口開閉ソレノイド15cを駆動させて、始動可動片15bを所定の開放時間まで開放態様に制御(第2始動口15を開放)する。ここで、非時短遊技状態であれば、始動可動片15bを0.2秒間まで開放態様に制御する。これに対して、時短遊技状態であれば、始動可動片15bを3.0秒間、開放態様に制御する。
そして、所定の開放時間が経過すると、普図普電処理データ=0をセットして、普通図柄変動処理に処理を移す。
(データ作成処理)
図27を用いて、データ作成処理を説明する。
ステップS611において、メインCPU110aは、始動口開閉ソレノイド15cを駆動させて、始動可動片15bを開放態様にするための駆動データの作成処理を行う。
ステップS612において、メインCPU110aは、第1大入賞口開閉ソレノイド16c、または第2大入賞口開閉ソレノイド17cを駆動させて、第1大入賞口開閉扉16b、または第2大入賞口開閉扉17bを開放するための駆動データの作成処理を行う。
ステップS613において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21を作動させて、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21を点灯または消灯させる信号データの作成処理を行う。
ステップS614において、メインCPU110aは、普通図柄表示装置22を作動させて、普通図柄表示装置22を点灯または消灯させる信号データの作成処理を行う。
ステップS615において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24または普通図柄保留表示器25を作動させて、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24または普通図柄保留表示器25を点灯または消灯させる信号データの作成処理を行う。
ステップS616において、メインCPU110aは、第2大入賞口17が開放してから1.0秒以降に、特定領域振分ソレノイド18bを可動させて、振分装置を特定領域へ誘導する第1の可動態様とするための振分ソレノイドデータの作成処理を行う。なお、この振分ソレノイドデータは、第2大入賞口17の閉鎖とともに消去される。
ステップS620において、メインCPU110aは、遊技機外に情報を出力するために、遊技内容に関する外部情報を生成する外部情報生成処理を行う。
次に、演出制御基板120におけるサブCPU120aにより実行される処理について説明する。
(演出制御基板のメイン処理)
図28を用いて、演出制御基板120のメイン処理を説明する。
ステップS1000において、サブCPU120aは、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、電源投入に応じて、サブROM120bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM120cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。
ステップS1100において、サブCPU120aは、演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cに記憶される乱数(演出用乱数値1、演出用乱数値2、演出図柄決定用乱数値等)を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS1100の処理を繰り返し行う。
(演出制御基板のタイマ割込処理)
図29を用いて、演出制御基板120のタイマ割込処理を説明する。
図示はしないが、演出制御基板120に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS1400において、サブCPU120aは、サブCPU120aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1500において、サブCPU120aは、演出制御基板120で用いられる各種タイマカウンタの更新するタイマ更新処理を行う。詳しくは、図33を用いて後述する。
ステップS1600において、サブCPU120aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図30、図31を用いて後述する。なお、演出制御基板120は、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板120のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1600において受信したコマンドの解析処理が行われる。
ステップS1700において、サブCPU120aは、演出ボタン検出スイッチ35aおよび十字キー検出スイッチ36bのボタン信号のチェックを行い、演出ボタン35または十字キー36に関する演出入力制御処理を行う。
特に、この演出入力制御処理では、演出図柄38の変動表示中に演出ボタン検出スイッチ35aまたは十字キー検出スイッチ36bのボタン信号を入力すると、液晶表示装置31に特定のキャラクタ等を表示させたり、ドラム装置37にドラム37a〜37iを回転させたりする演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。なお、この演出入力制御処理については、詳しくは、図32を用いて後述する。
ステップS1800において、サブCPU120aは、サブRAM120cの送信バッファにセットされている各種のコマンドをドラム駆動制御基板39、ランプ制御基板140、画像制御基板150へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1900において、サブCPU120aは、ステップS1810で退避した情報をサブCPU120aのレジスタに復帰させる。
(演出制御基板のコマンド解析処理)
図30、図31を用いて、演出制御基板120のコマンド解析処理を説明する。なお、図31のコマンド解析処理2は、図30のコマンド解析処理1に引き続いて行われるものである。
ステップS1601において、サブCPU120aは、受信バッファにコマンドがあるか否かを確認して、コマンドを受信したかを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファにコマンドがなければコマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあればステップS1610に処理を移す。
ステップS1610において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、始動入賞指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが始動入賞指定コマンドであれば、ステップS1611に処理を移し、始動入賞指定コマンドでなければステップS1620に処理を移す。
ステップS1611において、サブCPU120aは、始動入賞指定コマンドを解析して、大当たり抽選よりも事前に、始動口への遊技球の入賞時に取得した各種乱数値に基づいた事前演出の事前演出パターンを決定する事前演出パターン決定処理を行う。
この事前演出パターン決定処理では、各種乱数値と事前演出パターンとが対応付けられた事前演出パターン決定テーブル(図示せず)を参照し、受信した始動入賞指定コマンドに基づいて事前演出パターンを決定する。そして、決定した事前演出パターンの情報をドラム駆動制御基板39、画像制御基板150、ランプ制御基板140に送信するため、決定した事前演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
その後、かかる事前演出パターンに基づいて、液晶表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33a、演出用照明装置34、ドラム装置37が制御されることになる。
ステップS1620において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであれば、ステップS1621に処理を移し、特別図柄記憶指定コマンドでなければステップS1630に処理を移す。
ステップS1621において、サブCPU120aは、特別図柄記憶指定コマンドから特図記憶数を解析して、解析した特図記憶数をサブRAM120cの特図記憶数カウンタにセットする。
ステップS1630において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば、ステップS1631に処理を移し、演出図柄指定コマンドでなければステップS1640に処理を移す。
ステップS1631において、サブCPU120aは、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、液晶表示装置31に演出図柄38を停止表示させるため、演出図柄の図柄番号(図6参照)を決定する図柄番号決定処理を行う。
この図柄番号決定処理では、まず演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄38の組み合わせを構成する3つの図柄番号を決定し、決定されたそれぞれの図柄番号を演出図柄記憶領域にセットする。そして、決定された図柄番号を画像制御基板150に送信するため、3つの図柄番号を示す停止図柄指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1640において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1641に処理を移し、変動パターン指定コマンドでなければステップS1650に処理を移す。
ステップS1641において、サブCPU120aは、図柄変動演出パターンを決定する図柄変動演出パターン決定処理を行う。
この図柄変動演出パターン決定処理では、まず上記ステップS1100において更新されている演出用乱数値1から1つの乱数値を取得する。その後、図14に示す図柄変動演出パターン決定テーブルを参照し、受信した変動パターン指定コマンドと取得した演出用乱数値1とに基づいて図柄変動演出パターンを決定し、決定した図柄変動演出パターンを図柄変動演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定した図柄変動演出パターンの情報をドラム駆動制御基板39、画像制御基板150、ランプ制御基板140に送信するため、決定した図柄変動演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
その後、かかる図柄変動演出パターンに基づいて、液晶表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33a、演出用照明装置34、ドラム装置37が制御されることになる。
ステップS1642において、サブCPU120aは、サブRAM120cの図柄変動演出パターン記憶領域を参照し、「開眼チャンス」演出を実行する図柄変動演出パターンであるか否かを判定する。
サブCPU120aは、「開眼チャンス」演出を実行する図柄変動演出パターンであるであれば、ステップS1643に処理を移し、「開眼チャンス」演出を実行する図柄変動演出パターンでなければ、ステップS1647に処理を移す。
ステップS1643において、サブCPU120aは、サブRAM120cの開眼演出許可フラグ記憶領域に開眼演出許可フラグをセットする。
ステップS1644において、サブCPU120aは、「開眼チャンス」演出の終了タイマである開眼演出終了時間(例えば9秒)を、サブRAM120cの開眼演出終了タイマカウンタにセットする。
この開眼演出終了タイマカウンタにセットされた開眼演出終了時間は、上記S1500において、2ms毎に減算されていき、開眼演出終了タイマカウンタ=0になると、上記開眼演出許可フラグがクリアされる。詳しくは、図33を用いて後述する。
ステップS1645において、サブCPU120aは、第1ドラム37a〜第9ドラム37iを用いた「開眼チャンス」演出を実行するにあたり、第1ドラム37a〜第9ドラム37iにおいて最終的に停止表示される図柄を決定する最終ドラム図柄決定処理1を行う。
この最終ドラム図柄決定処理1では、「開眼チャンス」演出を実行してから、リーチ演出を行う図柄変動演出パターン(図14に示す図柄変動演出パターン2、4、6、8、10、16、18、20、22、24)であるときには、第1ドラム37a〜第9ドラム37iの図柄が「目図柄」となるように、第1ドラム37a〜第9ドラム37iの図柄番号を決定する。
これに対して、「開眼チャンス」演出を実行しても、リーチ演出を行わないとき図柄変動演出パターン(図14に示す図柄変動演出パターン14)であるときには、第1ドラム37a〜第8ドラム37hの図柄が「目図柄」となるように、第1ドラム37a〜第8ドラム37hの図柄番号を決定し、真ん中の第9ドラム37iの図柄が「白色図柄」となるように、第9ドラム37iの図柄番号を決定する。
そして、決定した第1ドラム37a〜第9ドラム37iのそれぞれの図柄番号をサブRAM120cのドラム図柄記憶領域に記憶する。
ステップS1646において、サブCPU120aは、「開眼チャンス」演出において第1ドラム37aから駆動させるために、サブRAM120cの駆動ドラム記憶領域に第1ドラム37aを示す「1」を記憶する。
ここで、サブRAM120cの駆動ドラム記憶領域に記憶された数が、駆動させるドラム(以下、適宜「駆動ドラム」という)を意味することになり、「1」であれば第1ドラム37aを意味し、「2」であれば第2ドラム37bを意味し、以下同様に、「9」であれば第9ドラム37iを意味することになる。
ステップS1647において、サブCPU120aは、ドラム予告演出パターンを決定するドラム予告演出パターン決定処理を行う。
このドラム予告演出パターン決定処理では、まず上記ステップS1100において更新されている演出用乱数値2から1つの乱数値を取得する。その後、図15に示すドラム予告演出パターン決定テーブルを参照し、受信した変動パターン指定コマンドと取得した演出用乱数値2とに基づいてドラム予告演出パターンを決定し、決定したドラム予告演出パターンをドラム予告演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定したドラム予告演出パターンの情報をドラム駆動制御基板39、画像制御基板150、ランプ制御基板140に送信するため、決定したドラム予告演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
その後、かかる図柄変動演出パターンに基づいて、液晶表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33a、演出用照明装置34、ドラム装置37が制御されることになる。
ステップS1648において、サブCPU120aは、サブRAM120cの基準位置復帰タイマカウンタに5秒に対応するカウンタをセットする。
この基準位置復帰タイマカウンタにセットされたカウンタ(時間)は、上記S1500において、2ms毎に減算されていき、図33において後述するように、基準位置復帰タイマカウンタ=0になると、ドラム37a〜37iを「白色図柄」の基準位置に復帰させるための基準位置復帰情報が出力される。
ステップS1649において、サブCPU120aは、サブRAM120cの基準位置復帰フラグ記憶領域に基準位置復帰フラグをセットする。
この基準位置復帰フラグは、図33において後述するように、基準位置復帰タイマカウンタが1から0に減算されたときを識別するためのデータである。
ステップS1650において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば、ステップS1651に処理を移し、図柄確定コマンドでなければステップS1660に処理を移す。
ステップS1651において、サブCPU120aは、液晶表示装置31に演出図柄38を停止表示させるために、演出図柄38の停止表示を指示する停止指示コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする演出図柄停止処理を行う。この停止指定コマンドがサブRAM120cの送信バッファにセットされることにより、停止指示コマンドがドラム駆動制御基板39、画像制御基板150とランプ制御基板140に送信される。
なお、ドラム駆動制御基板39にも停止指示コマンドを送信するのは、少なくとも演出図柄38の停止表示のときには、ドラム装置37のドラム37a〜37iが白色図柄で停止しているかの確認を行うため(白色図柄で停止していないときに白色図柄で停止させるため)である。
ステップS1660において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであればステップS1661に処理を移し、遊技状態指定コマンドでなければステップS1670に処理を移す。
ステップS1661において、サブCPU120aは、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を示すデータをサブRAM120cにある遊技状態記憶領域にセットする。
ステップS1670において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであればステップS1671に処理を移し、オープニングコマンドでなければステップS1680に処理を移す。
ステップS1671において、サブCPU120aは、当たり開始演出パターンを決定する当たり開始演出パターン決定処理を行う。
この当たり開始演出パターン決定処理では、オープニングコマンドに基づいて当たり開始演出パターンを決定し、決定した当たり開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定した当たり開始演出パターンの情報をドラム駆動制御基板39、画像制御基板150、ランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり開始演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1680において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、大入賞口開放指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドであればステップS1681に処理を移し、大入賞口開放指定コマンドでなければステップS1690に処理を移す。
ステップS1681において、サブCPU120aは、大当たり演出パターンを決定する大当たり演出パターン決定処理を行う。
この大当たり演出パターン決定処理では、大入賞口開放指定コマンドに基づいて大当たり演出パターンを決定し、決定した大当たり演出パターンを演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定した大当たり演出パターンの情報をドラム駆動制御基板39、画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した大当たり演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1690において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであればステップS1691に処理を移し、エンディングコマンドでなければコマンド解析処理を終了する。
ステップS1691において、サブCPU120aは、当たり終了演出パターンを決定する当たり終了演出パターン決定処理を行う。
この当たり終了演出パターン決定処理では、エンディングコマンドに基づいて当たり終了演出パターンを決定し、決定した当たり終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定した当たり終了演出パターンの情報をドラム駆動制御基板39、画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり終了演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
(演出制御基板の演出入力制御処理)
図32を用いて、上記ステップS1700の演出入力制御処理の詳細について説明する。
ステップS1700−1において、サブCPU120aは、演出ボタン検出スイッチ35aまたは十字キー検出スイッチ36bのボタン信号を入力したか否かを判定する。
サブCPU120aは、ボタン信号を入力したと判定すれば、ステップS1700−2に処理を移し、ボタン信号を入力したと判定しなければ、今回の演出入力制御処理を終了する。
ステップS1700−2において、サブCPU120aは、サブRAM120cの開眼演出許可フラグ記憶領域を参照し、開眼演出許可フラグがセットされているか否かを判定する。
サブCPU120aは、開眼演出許可フラグがセットされていると判定すれば、ステップS1700−4に処理を移し、開眼演出許可フラグがセットされていると判定しなければ、ステップS1700−3に処理を移す。
ステップS1700−3において、サブCPU120aは、演出ボタン35または十字キー36の操作を契機として、各種の遊技状態や図柄変動演出パターン等に応じた演出を実行させるための演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1700−4において、サブCPU120aは、サブRAM120cの駆動ドラム記憶領域を参照し、駆動ドラムが第9ドラム37iであるか否かを判定する。すなわち、駆動ドラム記憶領域に「9」が記憶されているか否かを判定する。
サブCPU120aは、駆動ドラムが第9ドラム37iであると判定すれば、ステップS1700−8に処理を移し、駆動ドラムが第9ドラム37iであると判定しなければ、ステップS1700−5に処理を移す。
ステップS1700−5において、サブCPU120aは、サブRAM120cの駆動ステップ数カウンタに、駆動ステップ数として1を加算して更新する駆動ステップ数更新処理を行う。
ここで、「駆動ステップ数」とは、1つのドラム37a〜37iの図柄番号に対して、0〜4ステップが対応付けられており、駆動ステップ数=4となると、その図柄番号に対する図柄が正面側に停止することになる。また、「駆動ステップ数カウンタ」は、0〜4までのループカウンタで構成されており、4に1が加算されると、0に戻ることになる。
ステップS1700−6において、サブCPU120aは、サブRAM120cの駆動ステップ数カウンタを参照し、上記ステップS1700−5で更新された駆動ステップ数に基づいて、駆動ドラムを決定する駆動ドラム決定処理を行う。
この駆動ドラム決定処理では、上記ステップS1700−5で更新された駆動ステップ数=0であると、駆動ドラム記憶領域に1を加算して次の駆動ドラムを決定する。一方、上記ステップS1700−5で更新された駆動ステップ数=0でなければ、新たに駆動させる駆動ドラムを決定することはしない(現在の駆動ドラムを保持する)。
また、駆動ドラム記憶領域に既に「9」が記憶されている(駆動ドラムが第9ドラム37iである)場合にも、新たに駆動させる駆動ドラムを決定することはしない。
これにより、「開眼チャンス」演出においては、第1ドラム37aから第9ドラム37iまで順番に1つずつドラムが回転していくことになる。
ステップS1700−7において、サブCPU120aは、サブRAM120cの駆動ドラム記憶領域を参照して、駆動ドラムを1ステップ回転させるための開眼用駆動情報の演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。すなわち、開眼用駆動情報には、駆動させる第1ドラム37a〜第9ドラム37iの中のいずれか1つのドラムの情報が含まれていることになる。
これにより、演出制御基板120(サブCPU120a)は、「開眼チャンス」演出においては、演出ボタン35または十字キー36の操作を契機として、ドラム駆動制御基板39にドラム装置37のドラム37a〜37iを1つずつ回転させる指示を行うことができる。
ステップS1700−8において、サブCPU120aは、サブRAM120cのドラム図柄記憶領域を参照し、第9ドラム37iの図柄番号が「目図柄」に対応するものであるか否かを判定する。
サブCPU120aは、第9ドラム37iの図柄番号が「目図柄」に対応するものであると判定すれば、ステップS1700−5に処理を移し、第9ドラム37iの図柄番号が「目図柄」に対応するものであると判定しなければ、今回の演出入力制御処理を終了する。
これにより、「開眼チャンス」演出を実行しても、リーチ演出を行わない場合には、
最後の第9ドラム37iで「目図柄」が停止表示されることなく、演出が終了することになる。
なお、本実施形態の演出入力制御処理においては、演出ボタン検出スイッチ35aと十字キー検出スイッチ36bとのボタン信号を区別なく制御するように構成したが、演出ボタン検出スイッチ35aと十字キー検出スイッチ36bとのボタン信号を区別して制御するように構成してもよい。
(演出制御基板のタイマ更新処理)
図33を用いて、上記ステップS1500のタイマ更新処理の詳細について説明する。
ステップS1500−1において、サブCPU120aは、サブRAM120cの開眼演出終了タイマカウンタを含む各種タイマカウンタから1を減算して更新する減算処理を行う。
ステップS1500−2において、サブCPU120aは、サブRAM120cの開眼演出終了タイマカウンタ=0であるか否かを判定する。
サブCPU120aは、開眼演出終了タイマカウンタ=0であると判定すれば、ステップS1500−3に処理を移し、開眼演出終了タイマカウンタ=0であると判定しなければ、ステップS1500−8に処理を移す。
ステップS1500−3において、サブCPU120aは、サブRAM120cの開眼演出許可フラグ記憶領域を参照し、開眼演出許可フラグがセットされているか否かを判定する。
サブCPU120aは、開眼演出許可フラグがセットされていると判定すれば、ステップS1500−4に処理を移し、開眼演出許可フラグがセットされていると判定しなければ、ステップS1500−8に処理を移す。
ステップS1500−4において、サブCPU120aは、サブRAM120cの開眼演出許可フラグ記憶領域から開眼演出許可フラグをクリアする。
ステップS1500−5において、サブCPU120aは、開眼チャンス演出が終了したこと示す開眼演出終了の情報をドラム駆動制御基板39、画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、開眼演出終了情報に基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1500−6において、サブCPU120aは、サブRAM120cの基準位置復帰タイマカウンタに3秒に対応するカウンタをセットする。
ステップS1500−7において、サブCPU120aは、サブRAM120cの基準位置復帰フラグ記憶領域に基準位置復帰フラグをセットする。
ステップS1500−8において、サブCPU120aは、サブRAM120cの基準位置復帰タイマカウンタ=0であるか否かを判定する。
サブCPU120aは、基準位置復帰タイマカウンタ=0であると判定すれば、ステップS1500−9に処理を移し、基準位置復帰タイマカウンタ=0であると判定しなければ、今回のタイマ更新処理を終了する。
ステップS1500−9において、サブCPU120aは、サブRAM120cの基準位置復帰フラグ記憶領域を参照し、基準位置復帰フラグがセットされているか否かを判定する。
サブCPU120aは、基準位置復帰フラグがセットされていると判定すれば、ステップS1500−10に処理を移し、基準位置復帰フラグがセットされていると判定しなければ、今回のタイマ更新処理を終了する。
ステップS1500−10において、サブCPU120aは、サブRAM120cの基準位置復帰フラグ記憶領域から基準位置復帰フラグをクリアする。
ステップS1500−11において、サブCPU120aは、ドラム37a〜37iを「白色図柄」の基準位置に復帰させる基準位置復帰情報を、ドラム駆動制御基板39、画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、基準位置復帰情報の演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
(ドラム駆動制御基板のドラム駆動制御処理)
次に、図34を用いて、ドラム駆動制御基板39におけるドラム駆動制御処理について説明する。
ステップS2001において、ドラム駆動制御基板39のCPUは、演出制御基板120から各種のコマンドを受信したか否かを判定する。
ドラム駆動制御基板39のCPUは、演出制御基板120からコマンドを受信したと判定すれば、ステップS2002に処理を移し、演出制御基板120からコマンドを受信したと判定しなければ、ドラム駆動制御処理を終了する。
ステップS2002において、ドラム駆動制御基板39のCPUは、演出制御基板120から受信したコマンドがドラム予告演出パターンに対応するコマンド(図30のステップS1647参照)であるか否かを判定する。
ドラム駆動制御基板39のCPUは、ドラム予告演出パターンに対応するコマンドであると判定すれば、ステップS2003に処理を移し、ドラム予告演出パターンに対応するコマンドであると判定しなければ、ステップS2005に処理を移す。
ステップS2003において、ドラム駆動制御基板39のCPUは、第5ドラム用駆動モータ37e1〜第7ドラム用駆動モータ37g1を駆動させて、第5ドラム37e〜第7ドラム37gに「ヤバイ!」とい文字が施されたチャンス図柄を停止させるチャンス図柄駆動処理を行う。
ステップS2004において、ドラム駆動制御基板39のCPUは、ドラム予告演出パターンに基づいて、第5ドラム照明装置37e3〜第7ドラム照明装置37g3に点灯させる発光色を決定(図15参照)し、決定した発光色で第5ドラム照明装置37e3〜第7ドラム照明装置37g3を点灯させる発光制御処理を行う。
ステップS2005において、ドラム駆動制御基板39のCPUは、演出制御基板120から受信したコマンドが「開眼チャンス」演出を実行する図柄変動演出パターンに対応するコマンド(図30のステップS1641参照)であるか否かを判定する。
ドラム駆動制御基板39のCPUは、「開眼チャンス」演出を実行する図柄変動演出パターンに対応するコマンドであると判定すれば、ステップS2006に処理を移し、「開眼チャンス」演出を実行する図柄変動演出パターンに対応するコマンドであると判定しなければ、ステップS2007に処理を移す。
ステップS2006において、ドラム駆動制御基板39のCPUは、図柄変動演出パターンに基づいて、第1ドラム37a〜第9ドラム37iにおいて最終的に停止表示される図柄を決定し、決定した第1ドラム37a〜第9ドラム37iのそれぞれの図柄をドラム駆動制御基板39のRAMの所定の記憶領域に記憶する最終ドラム図柄決定処理2を行う。
ここで、決定される図柄の内容については、サブCPU120aにおける図30に示すステップS1645の最終ドラム図柄決定処理1の内容と同じである。
ステップS2007において、ドラム駆動制御基板39のCPUは、演出制御基板120から受信したコマンドが開眼用駆動情報に対応するコマンド(図32のステップS1700−7参照)であるか否かを判定する。
ドラム駆動制御基板39のCPUは、開眼用駆動情報に対応するコマンドであると判定すれば、ステップS2008に処理を移し、開眼用駆動情報に対応するコマンドであると判定しなければ、ステップS2009に処理を移す。
ステップS2008において、ドラム駆動制御基板39のCPUは、開眼用駆動情報に基づいて、第1ドラム37a〜第9ドラム37iの中から駆動ドラムを特定し、特定した駆動ドラムに対応するドラム用駆動モータ37a1〜37i1を、1ステップ分だけ駆動させる1ステップドラム駆動処理を行う。
ステップS2009において、ドラム駆動制御基板39のCPUは、演出制御基板120から受信したコマンドが開眼演出終了情報に対応するコマンド(図33のステップS1500−5参照)であるか否かを判定する。
ドラム駆動制御基板39のCPUは、開眼演出終了情報に対応するコマンドであると判定すれば、ステップS2010に処理を移し、開眼演出終了情報に対応するコマンドであると判定しなければ、ステップS2013に処理を移す。
ステップS2010において、ドラム駆動制御基板39のCPUは、上記ステップS2006において決定された最終ドラム(第9ドラム37i)の図柄が「目図柄」であるか否かを判定する。
ドラム駆動制御基板39のCPUは、最終ドラムの図柄が「目図柄」であると判定すれば、ステップS2011に処理を移し、最終ドラムの図柄が「目図柄」であると判定しなければ、今回のドラム駆動制御処理を終了する。
ステップS2011において、ドラム駆動制御基板39のCPUは、最終ドラム(第9ドラム37i)の図柄が「目図柄」で停止されているか否かを判定する。ここで、最終ドラムの図柄が「目図柄」で停止されているか否かは、開眼用駆動情報に対応するコマンド、及びそのコマンドを受信した回数から判定することができる。
ドラム駆動制御基板39のCPUは、最終ドラムの図柄が「目図柄」で停止されていると判定すれば、今回のドラム駆動制御処理を終了し、最終ドラムの図柄が「目図柄」で停止されていると判定しなければ、ステップS2012に処理を移す。
ステップS2012において、ドラム駆動制御基板39のCPUは、最終ドラム(第9ドラム37i)の図柄が「目図柄」となるにもかかわらず、「目図柄」で停止されていなければ、ドラム用駆動モータ37a1〜37i1を駆動させて、第1ドラム37a〜第9ドラム37iを全て「目図柄」で停止させるドラム強制駆動制御処理を行う。
これにより、「開眼チャンス」演出を実行してからリーチ演出を行う場合には、「開眼チャンス」演出においては、必ず第1ドラム37a〜第9ドラム37iの全てが「目図柄」で停止されることになる。なお、上記ステップS1700−8において上述したように、「開眼チャンス」演出を実行してもリーチ演出を行わない場合には、最後の第9ドラム37iで「目図柄」が停止表示されることなく、演出が終了することになる。
ステップS2013において、ドラム駆動制御基板39のCPUは、演出制御基板120から受信したコマンドが基準位置復帰情報に対応するコマンド(図33のステップS1500−11参照)であるか否かを判定する。
ドラム駆動制御基板39のCPUは、基準位置復帰情報に対応するコマンドであると判定すれば、ステップS2016に処理を移し、基準位置復帰情報に対応するコマンドであると判定しなければ、ステップS2014に処理を移す。
ステップS2014において、ドラム駆動制御基板39のCPUは、演出制御基板120から受信したコマンドが停止指示コマンド(図31のステップS1651参照)であるか否かを判定する。
ドラム駆動制御基板39のCPUは、停止指示コマンドであると判定すれば、ステップS2015に処理を移し、停止指示コマンドであると判定しなければ、今回のドラム駆動制御処理を終了する。
ステップS2015において、ドラム駆動制御基板39のCPUは、第1基準位置検出スイッチ37a2〜第9基準位置検出スイッチ37i2を参照し、第1ドラム37a〜第9ドラム37iの図柄が基準位置である「白色図柄」で停止しているか否かを判定する。
ドラム駆動制御基板39のCPUは、第1ドラム37a〜第9ドラム37iの図柄が「白色図柄」で停止していると判定すれば、今回のドラム駆動制御処理を終了し、第1ドラム37a〜第9ドラム37iの図柄が「白色図柄」で停止していると判定しなければ、ステップS2016に処理を移す。
ステップS2016において、ドラム駆動制御基板39のCPUは、基準位置で停止していないドラム37a〜37iに対して、ドラム用駆動モータ37a1〜37i1を駆動させて、第1ドラム37a〜第9ドラム37iを全て「白色図柄」で停止させる白色図柄駆動制御処理を行う。
(画像制御基板の画像制御処理)
次に、図35を用いて、画像制御基板150における画像制御処理について説明する。
ステップS3001において、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から各種のコマンドを受信したか否かを判定する。
液晶制御CPU150aは、演出制御基板120からコマンドを受信したと判定すれば、ステップS3002に処理を移し、演出制御基板120からコマンドを受信したと判定しなければ、画像制御処理を終了する。
ステップS3002において、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信した各種のコマンドに基づいて、VDP2000に描画を行わせるための描画指示情報(ディスプレイリスト)を作成し、作成した描画指示情報をVDP2000に送信する描画指示情報生成処理を行う。
この描画指示情報により、VDP2000は、CGROM151に記憶された画像データをVRAM153のフレームバッファ領域に描画し、フレームバッファ領域から描画した画像データに基づいて映像信号を生成して、生成した映像信号を液晶表示パネル31aに出力することで、液晶表示パネル31aに画像を表示させることになる。
ステップS3003において、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信したコマンドがドラム予告演出パターンに対応するコマンド(図30のステップS1647参照)であるか否かを判定する。
液晶制御CPU150aは、ドラム予告演出パターンに対応するコマンドであると判定すれば、ステップS3004に処理を移し、ドラム予告演出パターンに対応するコマンドであると判定しなければ、ステップS3005に処理を移す。
ステップS3004において、液晶制御CPU150aは、第5ドラム37e〜第7ドラム37gと対向する液晶表示装置31の表示領域を透過させるように、液晶シャッター31bを駆動させる下位図柄領域透過制御処理を行う。
ステップS3005において、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信したコマンドが「開眼チャンス」演出を実行する図柄変動演出パターンに対応するコマンド(図30のステップS1641参照)であるか否かを判定する。
液晶制御CPU150aは、「開眼チャンス」演出を実行する図柄変動演出パターンに対応するコマンドであると判定すれば、ステップS3006に処理を移し、「開眼チャンス」演出を実行する図柄変動演出パターンに対応するコマンドであると判定しなければ、ステップS3007に処理を移す。
ステップS3006において、液晶制御CPU150aは、図柄変動演出パターンに基づいて、第1ドラム37a〜第9ドラム37iにおいて最終的に停止表示される図柄を決定し、決定した第1ドラム37a〜第9ドラム37iのそれぞれの図柄を液晶制御RAM150bの所定の記憶領域に記憶する最終ドラム図柄決定処理3を行う。
ここで、決定される図柄の内容については、サブCPU120aにおける図30に示すステップS1645の最終ドラム図柄決定処理1の内容と同じである。
ステップS3007において、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信したコマンドが開眼用駆動情報に対応するコマンド(図32のステップS1700−7参照)であるか否かを判定する。
液晶制御CPU150aは、開眼用駆動情報に対応するコマンドであると判定すれば、ステップS3008に処理を移し、開眼用駆動情報に対応するコマンドであると判定しなければ、ステップS3009に処理を移す。
ステップS3008において、液晶制御CPU150aは、開眼用駆動情報に基づいて、第1ドラム37a〜第9ドラム37iの中から駆動ドラムを特定し、特定した駆動ドラムと対向する液晶表示装置31の表示領域を透過させるように、液晶シャッター31bを駆動させる駆動ドラム図柄領域透過制御処理を行う。この駆動ドラム図柄領域透過制御処理では、既に駆動が終了した駆動ドラムと対向する液晶表示装置31の表示領域についても、そのまま透過状態を保持させておく。
ステップS3009において、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信したコマンドが開眼演出終了情報に対応するコマンド(図33のステップS1500−5参照)であるか否かを判定する。
液晶制御CPU150aは、開眼演出終了情報に対応するコマンドであると判定すれば、ステップS3010に処理を移し、開眼演出終了情報に対応するコマンドであると判定しなければ、ステップS3013に処理を移す。
ステップS3010において、液晶制御CPU150aは、上記ステップS3006において決定された最終ドラム(第9ドラム37i)の図柄が「目図柄」であるか否かを判定する。
液晶制御CPU150aは、最終ドラムの図柄が「目図柄」であると判定すれば、ステップS3011に処理を移し、最終ドラムの図柄が「目図柄」であると判定しなければ、今回の画像制御処理を終了する。
ステップS3011において、液晶制御CPU150aは、最終ドラム(第9ドラム37i)の図柄が「目図柄」で停止されているか否かを判定する。ここで、最終ドラムの図柄が「目図柄」で停止されているか否かは、開眼用駆動情報に対応するコマンド、及びそのコマンドを受信した回数から判定することができる。
液晶制御CPU150aは、最終ドラムの図柄が「目図柄」で停止されていると判定すれば、今回の画像制御処理を終了し、最終ドラムの図柄が「目図柄」で停止されていると判定しなければ、ステップS3012に処理を移す。
ステップS3012において、液晶制御CPU150aは、最終ドラム(第9ドラム37i)の図柄が「目図柄」となるにもかかわらず、「目図柄」で停止されていなければ、第1ドラム37a〜第9ドラム37iが回転して「目図柄」で停止することに伴い、全てのドラム37a〜37iと対向する液晶表示装置31の表示領域を透過させるように、液晶シャッター31bを駆動させる全図柄領域透過制御処理を行う。
ステップS3013において、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信したコマンドが基準位置復帰情報に対応するコマンド(図33のステップS1500−11参照)であるか否かを判定する。
液晶制御CPU150aは、基準位置復帰情報に対応するコマンドであると判定すれば、ステップS3015に処理を移し、基準位置復帰情報に対応するコマンドであると判定しなければ、ステップS3014に処理を移す。
ステップS3014において、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信したコマンドが停止指示コマンド(図31のステップS1651参照)であるか否かを判定する。
液晶制御CPU150aは、は、停止指示コマンドであると判定すれば、ステップS3015に処理を移し、停止指示コマンドであると判定しなければ、今回のドラム駆動制御処理を終了する。
ステップS2015において、液晶制御CPU150aは、液晶表示装置31の全表示領域を非透過状態にさせるように、液晶シャッター31bを駆動させる非透過制御処理を行う。
(開眼チャンス演出)
次に、図36、図37を用いて、図柄変動演出パターンによる開眼チャンス演出の一例について説明する。なお、図37の開眼チャンス演出2は、図36の開眼チャンス演出1に引き続いて行われるものである。
図36(a)に示すように、「開眼チャンス」演出を実行する図柄変動演出パターンであると、液晶表示装置31に「開眼チャンス!ボタンを連打せよ!」という文字画像が表示される(図35のステップS3002等参照)。
このとき、液晶表示装置31の全表示領域は、非透過領域31cとなっている。
次に、図36(b)に示すように、演出ボタン35又は十字キー36を押圧操作すると、第1ドラム37aが1ステップ(図柄の1/4)の回転を行い、所定回数(4回)の押圧操作が行われると、第1ドラム37aが目図柄で停止される(図34のステップS2008等参照)。
このとき、第1ドラム37aと対向する液晶表示装置31の表示領域は、透過領域31dとなり、未だに駆動していないドラムと対向する液晶表示装置31の表示領域は、非透過領域31cとなっている(図35のステップS3008等参照)。
次に、図36(c)に示すように、演出ボタン35又は十字キー36を更に押圧操作していくと、第1ドラム37aと同様に、第2ドラム37bが回転を行い、第2ドラム37bが目図柄で停止される(図34のステップS2008等参照)。
このとき、第1ドラム37a、第2ドラム37bと対向する液晶表示装置31の表示領域は、透過領域31dとなり、未だに駆動していないドラムと対向する液晶表示装置31の表示領域は、非透過領域31cとなっている(図35のステップS3008等参照)。
以降同様に、演出ボタン35又は十字キー36を押圧操作していく毎に、第3ドラム37c、第4ドラム37d、第5ドラム37e、第6ドラム37f、第7ドラム37g、第8ドラム37hの順番に1つずつドラムが回転していき、目図柄で停止されていく(図32のステップS1700−6、ステップS1700−7等参照)。
このときも、駆動済み、または駆動しているドラムと対向する液晶表示装置31の表示領域は、透過領域31dとなり、未だに駆動していないドラムと対向する液晶表示装置31の表示領域は、非透過領域31cとなっている(図35のステップS3008等参照)。
そして、図37(d)に示すように、第8ドラム37hまで目図柄が停止されると、最終の第9ドラム37iが回転することになるが、「開眼チャンス」演出を実行しても、リーチ演出を行わない図柄変動演出パターンである場合には、最後の第9ドラム37iで目図柄が停止表示されることなく、演出が終了することになる(図33のステップS1700−8等参照)。
一方、図37(e)に示すように、「開眼チャンス」演出を実行して、リーチ演出を行う図柄変動演出パターンである場合には、第8ドラム37hまで目図柄が停止された後、演出ボタン35又は十字キー36を押圧操作すると、第9ドラム37i回転して、目図柄で停止される(図34のステップS2008等参照)。
このとき、第1ドラム37a〜第9ドラム37iと対向する液晶表示装置31の表示領域は、透過領域31dとなる(図35のステップS3008等参照)。
なお、「開眼チャンス」演出を実行して、リーチ演出を行う図柄変動演出パターンである場合において、演出ボタン35又は十字キー36の押圧操作を一切しないとき、または第9ドラム37iまで回転させる演出ボタン35又は十字キー36の押圧操作をしないときには、強制的に第1ドラム37a〜第9ドラム37iを全て目図柄で停止させる(図34のステップS2012等参照)。
そして、図37(f)に示すように、「開眼チャンス」演出が終了すると、第1ドラム37a〜第9ドラム37iを回転させて、白色図柄で停止させることになる(図34のステップS2016等参照)。
このとき、第1ドラム37a〜第9ドラム37iと対向する液晶表示装置31の表示領域は、全て非透過領域31cとなり(図35のステップS3015等参照)、リーチ演出に対応する画像が表示されていくことになる。
このように、「開眼チャンス」演出によれば、遊技者の演出ボタン35等の押圧操作により、ドラム37a〜37iが1つずつ回転していき、全てのドラム37a〜37iが回転して目図柄で停止されると、大当たりの期待度が高いリーチ演出が実行されることになるから、遊技者は全てのドラム37a〜37iが回転して目図柄で停止されることを願いながら、演出ボタン35等の押圧操作を行い、より遊技の興趣を向上させることができる。
(ドラム予告演出)
次に、図38を用いて、ドラム予告演出パターンによるドラム予告演出の一例について説明する。
図38(a)、図38(b)に示すように、ドラム予告演出パターンによるドラム予告演出を行う場合には、演出図柄38の変動開始とともに、第5ドラム37e〜第7ドラム37gを回転させ、第5ドラム37e〜第7ドラム37gに「ヤバイ!」とい文字が施されたチャンス図柄を停止させる(図34のステップS2003等参照)。
このとき、第5ドラム37e〜第7ドラム37gと対向する液晶表示装置31の表示領域は、透過領域31dとなる(図35のステップS3004等参照)。
また、ドラム予告演出パターンに基づいた発光色で第5ドラム照明装置37e3〜第7ドラム照明装置37g3を点灯させ、「ヤバイ!」という文字の色を、赤、緑、青のいずれかの色で表示する(図34のステップS2004等参照)。
そして、図38(c)に示すように、ドラム予告演出が終了すると、第1ドラム37a〜第9ドラム37iを回転させて、白色図柄で停止させることになる(図34のステップS2016等参照)。
このように、ドラム予告演出によれば、図15に示したように、大当たりの抽選結果を事前に報知(予告)することができるので、遊技者は液晶表示装置31のみならず、ドラム装置37のドラム37a〜37iにも着目して遊技を行うことになり、より遊技の興趣を向上させることができる。
以上、本実施形態によれば、液晶表示装置31が非透過状態であるときには、ドラム装置37のドラム37a〜37iでは白色の白色図柄が停止されているので、液晶表示装置31が非透過状態であるときに画像を表示したときであっても、液晶表示装置31の後方のドラム37a〜37iの図柄を把握できず、液晶表示装置31において表示された画像の視認性を向上させることができる。
ここで、本実施形態では、ドラム装置37が「回胴装置」に相当し、液晶表示パネル31a及び液晶シャッター31bを備える液晶表示装置31が「画像表示装置」に相当する。
また、本実施形態では、ドラム37a〜37iに施された目図柄が「図柄表示部」に相当し、白色図柄が「白色表示部」に相当する。
また、本実施形態では、演出ボタン検出スイッチ35aまたは十字キー検出スイッチ36bが「操作検知手段」に相当する。
なお、本実施形態では、第2大入賞口17の内部に特定領域を設け、遊技球が特定領域を通過することを条件に、大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態に移行するように構成したが、特定領域を設けずに、特別図柄の種類(停止特図データ)によって、大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態に移行するか否かを決定するように構成してもよい。
また、本実施形態によれば、パチンコ遊技機に用いる遊技機について説明をしたが、回胴式遊技機(スロットマシン)、じやん球遊技機、アレンジボール遊技機に用いてもよい。