JP5114513B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
そして、こうした電動チューリップを備えた遊技機のほとんどが、電動チューリップが単位時間あたりに開放しやすくなる特定遊技状態(いわゆる時短遊技状態)を有している(特許文献1参照)。
前記補助遊技判定手段は、前記特定遊技状態制御手段によって前記特定遊技状態の制御が行われていないときには、前記第1の確率に基づいて前記補助遊技の制御を行うと判定し、前記特定遊技状態制御手段によって前記特定遊技状態の制御が行われているときには、前記第2の確率に基づいて前記補助遊技の制御を行うと判定し、前記特別図柄時間決定手段は、前記遊技情報成立手段が前記特定の遊技情報を成立させているときに前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技の制御を行うと判定された前記特別遊技の終了後になると、前記特定の遊技情報を成立させていないときに前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技の制御を行うと判定された前記特別遊技の終了後よりも、長い変動時間を決定しやすくなり、前記回数設定手段は、前記図柄記憶手段に記憶され、前記特定遊技状態移行決定手段によって特定遊技状態に移行させることが決定される特別図柄に基づいて、特別図柄の種別ごとに異なる前記特定の変動回数を設定することを特徴とする。
そして、特定の遊技機能が作動すると長い特別図柄の変動時間を決定しやすくなるので、特定遊技状態の期間が長くなりやすいが、特定の遊技機能を作動させるためには、特定の遊技情報が成立しているときに特別遊技の制御を行うと判定されなければならない。このため、特別遊技に移行するか否かだけに興味を与えるのではなく、今現在において成立している遊技情報にも興味を与えることができる。
また、この特定の遊技情報は、特別図柄の変動回数として特定の変動回数が計数されると成立するのであるが、前回大当たりしたときの特別図柄の種別ごとに、設定される特定の変動回数が相違するように構成されている。
これにより、今現在において成立している遊技情報の種別が判別困難になり、今現在の遊技情報がどの状態であるのかを推測しながら遊技を行うことができ、変化に富んだ遊技性を付与して、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施形態1について、図面を参照しながら具体的に説明する。
次に、図1〜図3を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は本発明の遊技機1の正面図であり、図2は本発明のガラス枠を開放させた状態の遊技機1の斜視図であり、図3は1つの遊技機1の裏面側の斜視図である。
本実施形態では、可動片15bを有する第2始動口15が補助可変入賞装置を構成する。
本実施形態では、第2始動口検出スイッチ15aが入球検出手段を構成する。
このため、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い力で打ち出された遊技球でないと、普通図柄ゲート13と第1大入賞口16とには遊技球が、通過または入賞しないように構成されている。特に、後述する時短遊技状態に移行したとしても、遊技領域6の左側の領域に遊技球を流下させてしまうと、普通図柄ゲート13に遊技球が通過しないことから、第2始動口15にある一対の可動片15bが開状態とならず、第2始動口15に遊技球が入賞することが困難になるように構成されている。
本実施形態では、ゲート検出スイッチ13aが普通領域検出手段を構成する。
本実施形態では、第1大入賞口開閉扉16bを有する第1大入賞口16が特別可変入賞装置を構成する。
より具体的には、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときには、3個の演出図柄36をそれぞれスクロール表示するとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、演出図柄36を停止表示するものである。また、この演出図柄36の変動表示中に、さまざまな画像やキャラクタ等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにもしている。
本実施形態では、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21が特別図柄表示手段を構成する。
本実施形態では、普通図柄表示装置22が普通図柄表示手段を構成する。
これら両保留は、それぞれ上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の左側のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の左側のLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点滅する。また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留個数が表示される。
そして、普通図柄の上限保留個数も4個に設定されており、その保留個数が、上記第1特別図柄保留表示器23および第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25において表示される。
次に、図4の遊技機1全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。
例えば、大当たり抽選に参照される大当り判定テーブル(図5参照)、普通図柄の抽選に参照される当り判定テーブル(図5参照)、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル(図6参照)、遊技状態を決定するための大当たり終了時設定データテーブル(図7参照)、低確率遊技状態の移行決定テーブル(図8参照)、大入賞口開閉扉の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル(図9参照)、大入賞口の開放態様テーブル(図10参照)、第2始動口の開放態様テーブル(図11参照)、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル(図12、図13参照)、普通図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル(図14参照)等がメインROM110bに記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
例えば、メインRAM110cには、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、判定記憶領域、第1特別図柄記憶領域、第2特別図柄記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入球数(C)記憶領域、遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、確率遊技フラグ記憶領域)、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短回数(J)記憶領域、遊技状態バッファ、停止図柄データ記憶領域、普通図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、各種のタイマカウンタが設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
本実施形態では、停止図柄データ記憶領域を有するメインRAM110cが図柄記憶手段を構成する。
例えば、主制御基板から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための演出パターン決定テーブル、停止表示する演出図柄36の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM120bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
サブRAM120cには、コマンド受信バッファ、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
すなわち、演出図柄画像やキャラクタ画像は背景画像よりも手前に見えるように表示される。このとき、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先してVRAMに記憶させる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御基板160に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、「低確率遊技状態A」および「低確率遊技状態B」の2つの「低確率遊技状態」と、1つの「高確率遊技状態」との確率遊技状態に加え、「時短遊技状態A」および「時短遊技状態B」の2つの「時短遊技状態」と、「非時短遊技状態」とのいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。ただし、遊技の進行中において、遊技状態が「低確率遊技状態A」、「低確率遊技状態B」または「高確率遊技状態」である場合には、必ず「時短遊技状態A」、「時短遊技状態B」または「非時短遊技状態」となっている。つまり、
(1)「低確率遊技状態A」であって「非時短遊技状態」である場合と、
(2)「低確率遊技状態A」であって「時短遊技状態A」である場合と、
(3)「低確率遊技状態A」であって「時短遊技状態B」である場合と、
(4)「低確率遊技状態B」であって「非時短遊技状態」である場合と、
(5)「低確率遊技状態B」であって「時短遊技状態A」である場合と、
(6)「低確率遊技状態B」であって「時短遊技状態B」である場合と、
(7)「高確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」である場合と、
(8)「高確率遊技状態」であって「時短遊技状態A」である場合と、
(9)「高確率遊技状態」であって「時短遊技状態B」である場合と、
の9つの遊技状態が存在することとなる。
また、本実施形態においては、「低確率遊技状態A」または「低確率遊技状態B」であって「非時短遊技状態」に設定されているときを「通常遊技状態」と称することとする。
「低確率遊技状態A」と「低確率遊技状態B」との相違は、大当りの当選時に「低確率遊技状態A」であるか「低確率遊技状態B」であるかで、大当り終了後の「時短遊技状態A」、「時短遊技状態B」または「非時短遊技状態」への移行率を異ならせたに過ぎないものである。特に、図7において後述するように、低確率遊技状態Bの方が、低確率遊技状態Aと比べて、全体的に時短遊技状態Bに移行されやすくなっている。
なお、本実施形態において、単に「低確率遊技状態」とだけ称しているときには、「低確率遊技状態A」または「低確率遊技状態B」のいずれの遊技状態を含むものとする。
そして、「時短遊技状態A」または「時短遊技状態B」においては、当たりに当選した際の普通図柄の変動時間を、時短遊技状態における特別図柄の最長の変動時間(11秒)よりも長い変動時間(15秒)に設定している(図14参照)。このため、時短遊技状態の終了後に普通図柄の当たりの変動表示が終了し、時短遊技状態のときに普通図柄の抽選で当選したときには、非時短遊技状態において第2始動口15を開放することになる。
具体的には、図13で後述するように、「時短遊技状態A」であれば、特別図柄の変動時間が短い変動時間(0.6秒)または長い変動時間(11秒)が決定され、「時短遊技状態B」であれば、特別図柄の変動時間が必ず長い変動時間(11秒)が決定される。
上述したように、時短遊技状態の期間は、時短遊技状態における特別図柄の変動時間と同じであるから、時短遊技状態における特別図柄の変動時間が長ければ長いほど、時短遊技状態の期間も長くなり、遊技者が獲得できる特典も大きくなる。このため、必ず長い変動時間(11秒)が決定される「時短遊技状態B」の方が、「時短遊技状態A」よりも有利といえる。
なお、本実施形態において、単に「時短遊技状態」とだけ称しているときには、「時短遊技状態A」または「時短遊技状態B」のいずれの遊技状態を含むものとする。
本実施形態では、時短遊技状態が特定遊技状態を構成し、非時短遊技状態が非特定遊技状態を構成する。
具体的には、「時短遊技状態A」であれば、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグAをセットし、「時短遊技状態B」であれば、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグBをセットし、「非時短遊技状態」であれば、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグAまたは時短遊技フラグBをセットしない。さらに、「低確率遊技状態A」であれば、確率遊技フラグ記憶領域に低確率遊技フラグAをセットし、「低確率遊技状態B」であれば、確率遊技フラグ記憶領域に低確率遊技フラグBをセットし、「高確率遊技状態」であれば、確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグをセッする。
なお、本実施形態において、単に「時短遊技フラグ」とだけ称しているときには、「時短遊技フラグA」または「時短遊技フラグB」のいずれの時短遊技フラグを含むものとし、単に「低確率遊技フラグ」とだけ称しているときには、「低確率遊技フラグA」または「低確率遊技フラグB」のいずれの低確率遊技フラグを含むものとする。
本実施形態においては、第1大入賞口16を開放させる「長大当たり」と、第2大入賞口17を開放させる「短当たり」との2種類の「大当たり」と、1種類の「小当たり」とが設けられている。なお、本実施形態においては、「大当たり」と上記「小当たり」とを総称して「特別遊技」という。
「長大当たり」においては、第1大入賞口16が開放されるラウンド遊技を合計4回行う。各ラウンド遊技における第1大入賞口16の総開放時間は最大29秒に設定されており、この間に第1大入賞口16に規定個数(9個)の遊技球が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「長大当たり」は、第1大入賞口16に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できることから、多量の賞球を獲得可能な特別遊技である。また、第1大入賞口16は、遊技領域6の右側の領域に設けられていることから、長大当たりのときには、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い発射強度で遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。
「短当たり」においては、第2大入賞口17が開放されるラウンド遊技を合計4回行う。各ラウンド遊技における第2大入賞口17の総開放時間は最大0.052秒に設定されている。この間に第2大入賞口17に規定個数(9個)の遊技球が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となるが、上記のとおり第2大入賞口17の開放時間が極めて短いため、遊技球が入球することはほとんどない。つまり、「短当たり」は、「長大当たり」とは異なり、賞球の獲得が困難な特別遊技である。
「小当たり遊技」においても、上記「短当たり」と同様、第2大入賞口17が4回開放される。このときの第2大入賞口17の開放時間、開閉タイミング、開閉態様は、上記「短当たり遊技」と同じか、または、遊技者が「小当たり遊技」と「短当たり遊技」との判別を不能もしくは困難な程度に近似している。ただし、第2大入賞口17に遊技球が入球した場合には、上記と同様に所定の賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
図5(a−1)、図5(a−2)は、「大当たりの抽選」に用いられる大当り判定テーブルを示す図である。図5(a−1)は、第1特別図柄表示装置20において参照される大当り判定テーブルであり、図5(a−2)は、第2特別図柄表示装置21において参照される大当り判定テーブルである。図5(a−1)と図5(a−2)とのテーブルでは、小当たりの当選確率が相違しているものの、大当たり確率は同一である。
例えば、図5(a−1)に示す第1特別図柄表示装置用の大当り判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「7」という1個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。一方、高確率遊技状態であるときには、「7」〜「16」の10個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。
また、図5(a−1)に示す第1特別図柄表示装置用の大当り判定テーブルによれば、低確率遊技状態であっても高確率遊技状態であっても、特別図柄判定用乱数値が「97」、「98」の2個の特別図柄判定用乱数値であった場合に「小当たり」と判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、特別図柄判定用乱数値の乱数範囲が0〜98であるから、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/99であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は10倍アップして1/9.9である。また、第1特別図柄表示装置においては、小当たりと判定される確率は、低確率遊技状態であっても高確率遊技状態であっても1/49.5となる。
図5(b)は、「普通図柄の抽選」に用いられる当り判定テーブルを示す図である。
具体的には、当たり判定テーブルは、遊技状態と取得された普通図柄判定用乱数値に基づいて、「当たり」か「ハズレ」かを判定するものである。
例えば、図5(b)に示す当り判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「0」という1個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。一方、時短遊技状態であるときには、「0」〜「65534」の65535個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、普通図柄判定用乱数値の乱数範囲が0〜65535であるから、非時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は1/65536であり、時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は65535/65536=1/1.00002である。
図6は、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルを示す図である。
図6(a)は、大当たりのときに停止図柄を決定するための図柄決定テーブルであり、図6(b)は、小当たりのときに停止図柄を決定するための図柄決定テーブルであり、図6(c)は、ハズレのときに停止図柄を決定するための図柄決定テーブルである。
例えば、第1特別図柄表示装置においては、大当たりのときには大当たり図柄用乱数値を参照し、大当たり図柄用乱数値が「50」であれば、停止図柄データとして「03」(第1特定用特別図柄3)を決定する。また、第1特別図柄表示装置においては、小当たりのときには小当たり図柄用乱数値を参照し、小当たり図柄用乱数値が「50」であれば、停止図柄データとして「08」(小当たり用特別図柄B)を決定する。さらに、ハズレのときには、いずれの乱数値も参照せずに、停止図柄データとして「00」(特別図柄0)を決定する。
そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンドが生成される。ここで、演出図柄指定コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAデータとから構成される。このことは、後述する変動パターン指定コマンド等についても同様である。
図7は、大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり終了時設定データテーブルである。図7に示す大当たり終了時設定データテーブルによって、特別図柄の種類(停止図柄データ)と遊技状態バッファに記憶された当選時の遊技状態とに基づき、高確率遊技フラグの設定、高確率遊技回数(X)の設定、時短遊技フラグの設定、時短回数(J)の設定が行われる。
なお、「遊技状態バッファ」は、大当たり当選時の遊技状態を示す情報を記憶するものであり、遊技状態バッファの「00H」は、非時短遊技状態であって、低確率遊技状態Aを示す遊技状態情報を示し、「01H」は、非時短遊技状態であって、低確率遊技状態Bを示す遊技状態情報を示し、「02H」は、非時短遊技状態であって、高確率遊技状態を示す遊技状態情報を示し、「03H」は、高確率遊技状態または低確率遊技状態を問わず、時短遊技状態Aを示す遊技状態情報を示し、「04H」は、高確率遊技状態または低確率遊技状態を問わず、時短遊技状態Bを示す遊技状態情報を示すものである。
すなわち、原則として、大当たり当選時の遊技状態が、「低確率遊技状態A」または「時短遊技状態A」であれば、大当り終了後には「時短遊技状態A」を決定し、「低確率遊技状態B」または「時短遊技状態B」であれば、大当り終了後には「時短遊技状態B」を決定するように構成されている。
これに対して、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態Aであれば(遊技状態バッファ=03H)、大当り終了後にも「時短遊技状態A」に移行し、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態Bであれば(遊技状態バッファ=04H)、大当り終了後にも「時短遊技状態B」に移行する。
図8(a)は、低確率遊技状態Aまたは低確率遊技状態Bに関する低確率遊技状態の移行決定テーブルである。低確率遊技状態になると特別図柄の停止表示に合わせて変動回数カウンタが1ずつ加算されていき、図8(a)に示す変動回数カウンタによる低確率遊技状態の移行決定テーブルによって、低確率遊技状態Aまたは低確率遊技状態Bのいずれかの低確率遊技状態が決定される。なお、かかる変動回数カウンタは、大当りに移行すると、リセットされる。
図8(b)は、変動回数カウンタに基づいて低確率遊技状態の範囲を定めるための上記「A」、「B」、「C」という範囲カウンタを設定するための範囲カウンタ設定テーブルであり、前回の特別遊技に対応する特別図柄の種類(停止図柄データ)毎に異なる値を決定するように構成されている。
例えば、前回の特別遊技に対応する特別図柄の種類が第1特定用特別図柄1のときには、A=「0」、B=「149」、C=「255」を設定するので、変動回数カウンタが「0」のときには低確率遊技状態Bが決定され、変動回数カウンタが「1〜149」のときには低確率遊技状態Aが決定され、変動回数カウンタが「150〜255」のときには低確率遊技状態Bが決定される。一方、前回の特別遊技に対応する特別図柄の種類が第2特定用特別図柄1のときには、A=「49」、B=「199」、C=「255」を設定するので、変動回数カウンタが「0〜49」のときには低確率遊技状態Bが決定され、変動回数カウンタが「50〜199」のときには低確率遊技状態Aが決定され、変動回数カウンタが「200〜255」のときには低確率遊技状態Bが決定される。
そして、変動回数カウンタの最大値(範囲カウンタの「C」)は、255回に設定されていることから、特別図柄の変動回数および停止表示が256回行われる毎に、低確率遊技状態B、低確率遊技状態A、低確率遊技状態Bの順で、周期的に低確率遊技状態が移行するように範囲カウンタ設定テーブルが構成されている。このため、低確率遊技状態B(チャンスモード)も周期的に成立することになる。
これにより、周期的に低確率遊技状態B(チャンスモード)が成立することから、遊技状態の飽きを防止し、変化に富んだ遊技性を付与して、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
図9は、第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口開閉扉17bの開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブルである。図9のテーブルによって、特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、大当たり遊技で行われる作動回数や、大入賞口の開放態様テーブルが決定される。
これは、非時短遊技状態においては、第2始動口15にほとんど遊技球が入球しないのに、第2始動口15に遊技球が入球した場合に短当たりが決定されてしまうと、せっかく時短遊技状態を設けても、遊技者の遊技に対する意欲を減退させてしまうおそれがあるからである。
ここで、小当たりや出球率等の関係から、第2始動口15に遊技球が入球した場合にも短当たりを決定するように構成してもかまわない。ただし、第2始動口15に遊技球が入球した場合にも短当たりを決定する場合には、第1始動口14に遊技球が入球した場合と比べて、短当たりが決定されにくく構成することが望ましい。
図10は、図9で決定された大入賞口の開放態様テーブルの詳細を示す図であり、図10(a)は長当たり用の開放態様決定テーブル、図10(b)は短当たり用の開放態様決定テーブル、図10(c)は小当たり用の開放態様決定テーブルである。
具体的には、開放する大入賞口、ラウンド遊技回数(R)、1ラウンドあたりの規定個数(1回の小当たりにおける規定個数)、開放回数(K)、開放時間、閉鎖時間がそれぞれ対応付けられて記憶されている。
これにより、遊技者に小当たりであるのか短当たりであるのかということを推測させる楽しみを付与させることができる。ただし、まったく同じ開放時間や閉鎖時間を設定することに限られず、遊技者が小当たりであるのか短当たりであるのかを判別不能な差異であれば構わない。
図11は、第2始動口15の開放態様テーブルの詳細を示す図である。
具体的には、1回の当たりにおける第2始動口15に入賞可能な遊技球の最大個数を示す「規定個数」、普通図柄の停止表示から第2始動口15を開放させるまでの「開放待機時間」、1回の当たりにおける第2始動口15の「開放回数(K)」、第2始動口15の「開放時間」がそれぞれ対応付けられて記憶されている。
このため、「普通図柄の抽選」に当選していれば、非時短遊技状態のときには第2始動口15を有利な開放態様で開放させ、所定個数の遊技球を獲得できるという新たな遊技性を付与することができる。なお、図11に示す第2始動口15の開放態様テーブルでは、非時短遊技状態の方が時短遊技状態よりも有利な開放態様となっているが、非時短遊技状態の方が時短遊技状態より不利な開放態様にならなければよく、非時短遊技状態と時短遊技状態とで同一の開放態様であってもよい。
図12は、遊技状態が非時短遊技状態のときに参照される、非時短遊技状態における特別図柄の変動パターン決定テーブル1を示す図である。
そもそも第2特別図柄表示装置21の作動は、第2始動口15に遊技球が入賞したことを契機として行われ、第2始動口15に遊技球が入賞するには、第2始動口15が開放しなければならない。特に、本実施形態では後述するように、時短遊技状態において普通図柄ゲート13に遊技球が通過して「普通図柄の抽選」により「当たり」に当選したとしても、普通図柄の変動時間が時短遊技状態の期間よりも長いことから、第2始動口15が開放するのは非時短遊技状態に限られる。そうすると、第2特別図柄表示装置21が作動するのは、非時短遊技状態において第2始動口15に遊技球が入賞したことを契機として行われるものに限られることになる。
そして、第2特別図柄表示装置21が非時短遊技状態のときに作動する場合には、第2始動口15が開放していることが多いことを考慮して、大当りとなったときには、第2始動口15の開放の終了後に大入賞口を開放させるため、図11に示す第2始動口15の開放時間(6秒)以上の変動時間(6.5秒)を設定して構成している。なお、本実施形態では、大当りのときには図11に示す第2始動口15の開放時間(6秒)よりも長い変動時間(6.5秒)を設定したが、図11に示す第2始動口15の開放時間よりも短くならなければ、第2始動口15の開放時間と同じ時間を変動時間として設定してもよい。
上述した通り、第2特別図柄表示装置21が非時短遊技状態のときに作動する場合には、第2始動口15が開放していることが多いことを考慮して、小当りまたはハズレのときには、大当りとならない変動表示をより素早く消化させて、当該第2始動口15に遊技球が入賞したことを契機とする「大当りの抽選」の抽選回数をより増加させるように構成している。
すなわち、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21が時短遊技状態のときに作動する場合に、小当たりまたはハズレのときには、最低でも1個の遊技球が普通図柄ゲート13に通過しうる変動時間(11秒)を決定するように構成している。
図14は、後述するように普通図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブルを示す図である。
ここで、本実施形態では、図7に示す大当たり終了時設定データテーブルの時短回数を参照すると、時短回数(J)は最大「1回」となっている。そして、特別図柄の変動表示が時短回数(J)まで実行されると、時短遊技状態が終了することになるから、時短遊技状態は、1回の特別図柄の変動時間まで実行されることになる。すなわち、本実施形態では、時短遊技状態の期間=時短遊技状態における1回の特別図柄の変動時間(または変動時間+停止時間)という関係が成り立つ。
このため、時短遊技状態の場合に普通図柄の抽選結果が「当たり」のときには、普通図柄の変動時間が、時短遊技状態における1回の特別図柄の変動時間よりも長くなることから、時短遊技状態の終了後に普通図柄の変動時間が終了することになる。これにより、時短遊技状態のときに「普通図柄の抽選」で当選したときには、その当選に基づく第2始動口15の開放が行われるまでに時短遊技状態を終了させ、非時短遊技状態において第2始動口15を開放させることができる。
これにより、非時短遊技状態から時短遊技状態に移行する場合に、非時短遊技状態で開始された普通図柄の変動表示を素早く消化させて、素早く時短遊技状態において「普通図柄の抽選」を開始することができる。
これにより、ハズレの普通図柄の変動表示を素早く消化させて、素早く次回の「普通図柄の抽選」を実行することができる。
図15を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。
図16を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。
具体的には、それぞれの乱数値及び乱数カウンタを+1加算して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
この入力制御処理は、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、ゲート検出スイッチ13aの各種スイッチからの各種検出信号を入力したか否か判定し、各種のデータをセットする入力処理を行う。詳しくは、図17を用いて後述する。
この払出制御処理は、メインCPU110aは、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16、第2大入賞口17に遊技球が入賞したか否かの判定を行い、入賞があった場合には、それぞれの入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成して、生成した払出個数指定コマンドを払出制御基板103に送信する。
また、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21および普通図柄表示装置22の各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。さらに、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板120に送信するコマンド送信処理も行う。
図17を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。
すなわち、上記ステップS230の第1始動口検出スイッチ入力処理と比較すると、データを記憶する領域が第1特別図柄記憶領域と第2特別図柄記憶領域とで相違するものの、同様の処理を行う。
図18を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。
図19を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を説明する。
メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上であると判定した場合にはステップS310−3に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上でない場合にはステップS310−4に処理を移す。
メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上であると判定した場合にはステップS310−5に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上でない場合には、ステップS319−1に処理を移す。
なお、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−6において第2特別図柄記憶領域を第1特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
変動パターン決定処理は、現在の遊技状態を参照して、非時短遊技状態であれば図12に示す特別図柄の変動パターン決定テーブル1を決定し、時短遊技状態Aであれば図13(a)に示す特別図柄の変動パターン決定テーブル2を決定して、時短遊技状態Bであれば図13(b)に示す特別図柄の変動パターン決定テーブル3を決定する。
次に決定した変動パターン決定テーブルを参照して、大当たりの判定結果、特別図柄の種類、特別図柄保留数(U)、取得したリーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値等に基づいて、変動パターンを決定する。
本実施形態では、特別図柄記憶判定処理を行うメインCPU110aが特別図柄時間決定手段を構成する。
図20を用いて、主制御基板110の大当り判定処理を説明する。
より具体的には、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第1特別図柄記憶領域である場合には、図5(a−1)の第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照し、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第2特別図柄記憶領域である場合には、図5(a−2)の第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照して、特別図柄判定用乱数値が「大当たり」であるか否かを判定する。
その判定結果として、大当りと判定された場合にはステップS311−2に処理を移し、大当りと判定されなかった場合にはステップS311−5に処理を移す。
具体的には、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第1特別図柄記憶領域である場合には、第1特別図柄表示装置用の図柄決定テーブル(図6(a)参照)を参照し、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第2特別図柄記憶領域である場合には、第2特別図柄表示装置用の図柄決定テーブル(図6(a)参照)を参照して、大当たり図柄用乱数値に基づいて、停止する特別図柄の種類を示す停止図柄データを決定し、決定した停止図柄データを停止図柄データ記憶領域にセットする。
なお、決定された特別図柄は、後述するように図22の特別図柄停止処理において「大当たり」か「小当たり」を決定するのに用いられるとともに、図24の大当たり遊技処理や図25の小当たり遊技処理において大入賞口の作動態様を決定するのにも用いられ、図26の大当たり遊技終了処理において大当たり終了後の遊技状態を決定するためにも用いられる。
具体的には、時短遊技フラグA、時短遊技フラグBの両方がセットされておらず、低確率遊技フラグAがセットされていれば「00H」をセットし、時短遊技フラグA、時短遊技フラグBの両方がセットされておらず、低確率遊技フラグBがセットされていれば「01H」をセットし、時短遊技フラグA、時短遊技フラグBの両方がセットされておらず、高確率遊技フラグがセットされていれば「02H」をセットし、時短遊技フラグAさえセットされていれば「03H」をセットし、時短遊技フラグBさえセットされていれば「04H」をセットする。
このように遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、確率遊技フラグ記憶領域)とは別に、遊技状態バッファに大当たり当選時の遊技状態をセットすることとしたのは、大当たり遊技中には遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、確率遊技フラグ記憶領域)にある高確率遊技フラグや時短遊技フラグがリセットされてしまうため、大当たり終了後に大当たりの当選時の遊技状態に基づいて、新たに大当たり終了時の遊技状態を決定する場合には、遊技状態記憶領域を参照することができないからである。このように、遊技状態記憶領域とは別に、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技情報を記憶するための遊技状態バッファを設けることにより、大当たり終了後に遊技状態バッファにある遊技情報を参照することで、大当たり当選時の遊技状態に基づいて新たに大当たり終了後の遊技状態(時短遊技状態や時短回数など)を設定できる。
具体的には、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第1特別図柄記憶領域である場合には、図5(a−1)の第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照し、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第2特別図柄記憶領域である場合には、図5(a−2)の第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照して、特別図柄判定用乱数値が「小当たり」であるか否かを判定することとなる。
具体的には、図6(b)の図柄決定テーブルを参照して、小当たり図柄用乱数値に基づいて、特別図柄の種類を示す停止図柄データを決定し、決定した停止図柄データを停止図柄データ記憶領域にセットする。
本実施形態では、大当たり判定処理を行うメインCPU110aが特別遊技判定手段を構成し、本実施形態では、大当たり図柄決定処理、小当たり図柄決定処理およびハズレ図柄決定処理を行うメインCPU110aが特別図柄決定手段を構成する。
図21を用いて、特別図柄変動処理を説明する。
本実施形態では、特別図柄記憶判定処理および特別図柄変動処理を行うメインCPU110aが特別図柄表示制御手段を構成する。
図22を用いて、特別図柄停止処理を説明する。
一方、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグAまたは時短遊技フラグBがセットされていない場合には、そのままステップS330−3に処理を移す。
ここでは、高確率遊技回数(X)や変動回数カウンタを参照したりして、確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグ、低確率遊技フラグA、低確率遊技フラグBのいずれかのフラグをセットする処理を行うが、詳しくは、図23において後述する。
本実施形態では、変動回数カウンタをリセットするメインCPU110aが変動回数初期化手段を構成する。
図23を用いて、確率遊技状態移行処理を説明する。
確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされている場合には、ステップS331−2に処理を移し、確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされていない場合には、ステップS331−4に処理を移す。
高確率遊技回数(X)が「0」となった場合には、ステップS331−4に処理を移し、高確率遊技回数(X)が「0」となっていない場合には、今回の確率遊技状態移行処理を終了する。
特に、このステップは、確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされていない場合(ステップS331−1における「NO」)のみならず、高確率遊技回数(X)が「0」となった場合にも、変動回数カウンタが加算されることになるので、高確率遊技状態が終了したときには、変動回数カウンタが1からスタートすることになる。
なお、変動回数カウンタが、範囲カウンタ「C」の値を越えた場合には、変動回数カウンタを0に戻して、新たに加算していくこととなる。
本実施形態では、変動回数カウンタを加算するメインCPU110aが変動回数計数手段を構成する。
範囲カウンタ「A」から変動回数カウンタの値を減算して0以上であれば、ステップS331−6に処理を移し、範囲カウンタ「A」から変動回数カウンタの値を減算して0以上でなければ、ステップS331−7に処理を移す。
範囲カウンタ「B」から変動回数カウンタの値を減算して0以上であれば、ステップS331−8に処理を移し、範囲カウンタ「B」から変動回数カウンタの値を減算して0以上でなければ、ステップS331−9に処理を移す。
本実施形態では、高確率遊技フラグ、低確率遊技フラグA、低確率遊技フラグBが遊技情報を構成し、特に低確率遊技フラグBが特定の遊技情報を構成する。また、高確率遊技フラグ、低確率遊技フラグA、低確率遊技フラグBのいずれかのフラグに切り替えるための確率遊技状態移行処理を行うメインCPU110aが遊技情報成立手段を構成する。
図24を用いて、大当たり遊技処理を説明する。
大当たり開始設定処理は、まず停止図柄データに応じて、「長当たり」か「短当たり」のいずれの大当たりであるかを判定し、大当たりの種別に応じた開放態様決定テーブルを決定する。具体的には、図9に示すように、停止図柄データに応じて、長当たり用開放態様決定テーブル(図10(a))、短当たり用開放態様決定テーブル(図10(b))のいずれかを決定する。
次に、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。なお、本ステップS340−3においては、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には何も記憶されていない。つまり、まだラウンド遊技が1回も行われていないので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には「1」を記憶することとなる。
大入賞口開放処理は、まず開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)に「1」を加算して更新する。また、第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口開閉扉17bを開放するために、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データをセットするとともに、上記ステップ340−3において決定された開放態様決定テーブル(図10参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16または第2大入賞口17の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
この「開放終了条件」は、大入賞口入球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達したこと、または開放回数(K)における1回あたりの開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が該当する。
そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS340−10に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
大入賞口閉鎖処理は、第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口開閉扉17bを閉鎖するために、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データを停止(クリア)するとともに、上記ステップ340−3において決定された開放態様決定テーブル(図10参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16または第2大入賞口17の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口が閉鎖することになる。
そして、1回のラウンドが終了したと判定した場合にはステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
図25を用いて、小当たり遊技処理を説明する。
小当たり開始設定処理は、停止図柄データに応じて、小当たりの種別に応じた開放態様決定テーブルを決定する。具体的には、図9に示すように、停止図柄データに応じて、小当たり用開放態様決定テーブル(図10(c))を決定する。
大入賞口開放処理は、まず開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)に「1」を加算して記憶する。また、第2大入賞口開閉扉17bを開放するために第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データをセットするとともに、上記ステップ350−3において決定された開放態様決定テーブル(図10(c)参照)を参照して、開放回数(K)に基づいて、第2大入賞口17の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
この「開放終了条件」は、大入賞口入球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達したこと、または開放回数(K)における1回あたりの開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が該当する。
そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS350−9に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
大入賞口閉鎖処理は、第2大入賞口開閉扉17bを閉鎖するために、第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データを停止(クリア)するとともに、上記ステップ350−3において決定された開放態様決定テーブル(図10(c)参照)を参照して、現在の開放回数(K)に基づいて、第2大入賞口17の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口が閉鎖することになる。
そして、小当たり終了条件が成立したと判定した場合にはステップS350−11に処理を移し、小当たり終了条件が成立していないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
本実施形態では、大当たり遊技処理及び小当たり遊技処理を行うメインCPU110aが特別遊技制御手段を構成する。
図26を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。
本実施形態では、同じ時短遊技状態でも、時短遊技状態Aまたは時短遊技状態Bを作動させるメインCPU110aが遊技機能作動手段を構成し、特に時短遊技状態Bが第1の遊技機能を構成し、時短遊技状態Aが第2の遊技機能を構成する。
本実施形態では、範囲カウンタを設定するメインCPU110aが回数設定手段を構成する。
本実施形態では、時短遊技フラグを設定するための大当たり遊技終了処理を行うメインCPU110aが、特定遊技状態移行決定手段を構成する。また、時短遊技フラグのセット・クリアをする大当たり遊技終了処理および特別図柄停止処理を行うメインCPU110aが、特定遊技状態制御手段を構成する。
図27を用いて、普図普電制御処理を説明する。
図28を用いて、普通図柄変動処理を説明する。
具体的には、図5(b)に示す当たり判定テーブルを参照し、取得した普通図柄判定用乱数値を上記のテーブルに照らし合わせて当たりか否かの判定を行う。例えば、上記テーブルによれば、非時短遊技状態であれば「0」〜「65535」の当たり乱数のうち「0」の1個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定され、時短遊技状態であれば「0」〜「65535」の当たり乱数のうち「0」〜「65534」の65535個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定され、その他の乱数値はハズレと判定される。
この普通図柄決定処理は、当たり判定処理において当たりと判定された場合には「当たりの普通図柄」を決定し、ハズレと判定された場合には「ハズレの普通図柄」を決定し、決定した普通図柄のデータを普通図柄データ記憶領域にセットする。
この普通図柄の変動時間決定処理は、図14に示す普通図柄の変動パターン決定テーブルを参照し、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されているデータと上記ステップS410−5の当たり判定処理の判定の結果とに基づいて、普通図柄の変動時間を決定する。
具体的には、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされている場合(時短遊技状態の場合)に、当たりのときには変動時間として15秒を決定し、ハズレのときには変動時間として0.5秒を決定する。時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされていない場合(非時短遊技状態の場合)に、当たりのときには変動時間として1秒を決定し、ハズレのときには変動時間として0.5秒を決定する。その後、決定した変動時間に対応するカウンタを普通図柄時間カウンタにセットする。なお、普通図柄時間カウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
また、前回のルーチンの処理において停止表示データがセットされておらず、今回のルーチンの処理において初めて停止表示データをセットするとき(停止表示データのオンエッジのとき)には、普通図柄の停止表示をさせるための普通図柄の停止時間(0.5秒)を普通図柄時間カウンタにセットする。
メインCPU110aは、普通図柄の停止時間が経過したと判定した場合にはステップS410−12に処理を移し、普通図柄の停止時間が経過していないと判定した場合には普通図柄変動処理を終了する。
この開放待機間設定処理は、図11に示す第2始動口の開放態様テーブルを参照し、普電待機時間カウンタに図11に示す開放待機時間(0.5秒)に対応するカウンタをセットし、普通図柄変動処理を終了する。
本実施形態では、普通図柄変動処理を行うメインCPU110aが普通図柄表示制御手段を構成し、普通図柄変動処理における当たり判定処理を行うメインCPU110aが補助遊技判定手段を構成し、普通図柄変動処理における変動時間決定処理を行うメインCPU110aが普通図柄時間決定手段を構成する。
図29を用いて、普通電動役物制御処理を説明する。
メインCPU110aは、開放待機時間が経過したと判定した場合にはステップS420−2に処理を移し、開放待機時間が経過していないと判定した場合には普通図柄変動処理を終了する。
この開放時間設定処理は、図11に示す第2始動口の開放態様テーブルを参照し、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされている場合(時短遊技状態の場合)には、普電開放時間カウンタに1秒に対応するカウンタをセットし、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされていない場合(非時短遊技状態の場合)には、普電開放時間カウンタに6秒に対応するカウンタをセットする。
メインCPU110aは、設定された普電開放時間を経過したと判定した場合にはステップS420−5に処理を移し、設定された普電開放時間を経過していないと判定した場合には普通図柄変動処理を終了する。
本実施形態では、普通電動役物制御処理を行うメインCPU110aが補助遊技制御手段を構成し、普通電動役物制御処理における開放時間設定処理を行うメインCPU110aが開放時間決定手段または開放態様決定手段を構成する。
図30を用いて、演出制御基板120のメイン処理を説明する。
図31を用いて、演出制御基板120のタイマ割込処理を説明する。
図示はしないが、演出制御基板120に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
図32および図33を用いて、演出制御基板120のコマンド解析処理を説明する。なお、図33のコマンド解析処理2は、図32のコマンド解析処理1に引き続いて行われるものである。
サブCPU120aは、受信バッファにコマンドがなければコマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあればステップS1610に処理を移す。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであれば、ステップS1611に処理を移し、デモ指定コマンドでなければステップS1630に処理を移す。
具体的には、デモ演出パターンを決定し、決定したデモ演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したデモ演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定したデモ演出パターンに基づくデータをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば、ステップS1631に処理を移し、演出図柄指定コマンドでなければステップS1640に処理を移す。
具体的には、演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄36の組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットするとともに、演出図柄データを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、演出図柄データ示す情報をサブRAM120cの送信バッファにセットする。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1641に処理を移し、変動パターン指定コマンドでなければステップS1650に処理を移す。
この変動演出パターン決定処理は、上記ステップ1100において更新されている演出用乱数値から1つの乱数値を取得し、取得した演出用乱数値と受信した変動パターン指定コマンドとに基づいて、複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定する。その後、決定した変動演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した変動演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した変動演出パターンに基づくデータをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
その後、かかる演出パターンに基づいて、演出表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34が制御されることになる。なお、ここで決定した変動演出パターンに基づいて、演出図柄36の変動態様が決定されることとなる。
この出玉獲得ゾーン報知開始処理は、サブRAM120cの遊技状態記憶領域にセットされている遊技状態の情報を参照し、遊技状態記憶領域に時短遊技状態の情報がセットされているときに、特別図柄の変動時間が11秒という長い変動パターン指定コマンド「E6H0BH(変動パターン14)」または「E7H06H(変動パターン18)」を受信すると、演出表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33および演出用照明装置34の少なくともいずれか1つの演出報知手段に「出玉獲得ゾーン」の報知をさせる報知開始データをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
これにより、「出玉獲得ゾーン」の報知開始データを受信した画像制御基板150とランプ制御基板140によって、演出表示装置31、音声出力装置32および演出用照明装置34の少なくともいずれか1つの演出報知手段において「出玉獲得ゾーン」の報知が行われることになる。例えば、演出表示装置31において、背景色を変更させ、「出玉獲得ゾーン」の文字を表示させる。
一方、遊技状態記憶領域に時短遊技状態の情報がセットされていても、特別図柄の変動時間が0.6秒という短い変動パターン指定コマンド「E6H0CH(変動パターン15)」または「E7H07H(変動パターン19)」を受信すると、上記「出玉獲得ゾーン」の報知開始データをサブRAM120cの送信バッファにセットせずに、本処理を終了する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば、ステップS1651に処理を移し、図柄確定コマンドでなければステップS1660に処理を移す。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであればステップS1661に処理を移し、遊技状態指定コマンドでなければステップS1670に処理を移す。
サブCPU120aは、低確率遊技状態Bが新たに開始されたのであれば、ステップS1663に処理を移し、低確率遊技状態Bが新たに開始されていなければ、ステップS1664に処理を移す。
このチャンスモード報知開始処理は、演出表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33および演出用照明装置34の少なくともいずれか1つの演出報知手段に「チャンスモード」の報知をさせる報知開始データをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、「チャンスモード」の報知開始データを受信した画像制御基板150とランプ制御基板140によって、演出表示装置31、音声出力装置32および演出用照明装置34の少なくともいずれか1つの演出報知手段において「チャンスモード」の報知が行われることになる。例えば、演出表示装置31において、背景色を変更させ、「チャンスモード」の文字を表示させる。
サブCPU120aは、低確率遊技状態Bが終了したのであれば、ステップS1665に処理を移し、低確率遊技状態Bが終了していなければ、今回のコマンド解析処理を終了する。
このチャンスモード報知終了処理は、「チャンスモード」の報知を終了させる報知終了データをサブRAM120cの送信バッファにセットして、コマンド解析処理を終了する。
これにより、「チャンスモード」の報知終了データを受信した画像制御基板150とランプ制御基板140によって、「出玉獲得ゾーン」の報知が終了されることになる。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであればステップS1671に処理を移し、オープニングコマンドでなければステップS1680に処理を移す。
具体的には、オープニングコマンドに基づいて当たり開始演出パターンを決定し、決定した当たり開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり開始演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり開始演出パターンに基づくデータをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドであればステップS1681に処理を移し、大入賞口開放指定コマンドでなければステップS1690に処理を移す。
具体的には、大入賞口開放指定コマンドに基づいて大当たり演出パターンを決定し、決定した大当たり演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した大当たり演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した大当たり演出パターンに基づくデータをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであればステップS1691に処理を移し、エンディングコマンドでなければステップS1692に処理を移す。
具体的には、エンディングコマンドに基づいて当たり終了演出パターンを決定し、決定した当たり終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり終了演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり終了演出パターンに基づくデータをサブRAM120cの送信バッファにセットする。本処理を終了すると、コマンド解析処理が終了する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが開放終了指定コマンドであればステップS1693に処理を移し、開放終了指定コマンドでなければコマンド解析処理を終了する。
この出玉獲得ゾーン報知終了処理は、「出玉獲得ゾーン」の報知を終了させる報知終了データをサブRAM120cの送信バッファにセットして、コマンド解析処理を終了する。
これにより、「出玉獲得ゾーン」の報知終了データを受信した画像制御基板150とランプ制御基板140によって、「出玉獲得ゾーン」の報知が終了されることになる。
本実施形態では、演出表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33および演出用照明装置34の少なくともいずれか1つの装置が報知手段を構成する。また、コマンド解析処理における「出玉獲得ゾーン報知開始処理」および「出玉獲得ゾーン報知終了処理」を行うサブCPU120aが、報知制御手段を構成する。
次に、図34のタイムチャート1を用いて、「大当たりの抽選」、「普通図柄の抽選」、時短遊技状態、第1大入賞口16の開放(長当たり)および第2始動口15の開放の関係について説明する。なお、時短遊技状態については、時短遊技状態Aでも時短遊技状態Bでも特別図柄の変動時間の決定を除いて同様であるが、ここでは時短遊技状態Aであることを前提として説明する。
ここで、大当たり遊技処理が実行されているときに、第1始動口14に遊技球が入賞すると、メインRAM110cにある第1特別図柄記憶領域に所定の乱数値(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値)を記憶して、大当たりの抽選の権利を保留することになる。特に、大当たり遊技処理が実行されているときに第1始動口14に遊技球が全く入賞しないということは、極めて稀な事象であり、大当たり遊技の終了後には、最低でも1個の遊技球は第1始動口14に入賞していることとなる。
また、大当たり遊技処理の終了後には、メインRAM110cにある第1特別図柄記憶領域を参照して、大当たりの抽選が行われ、第1特別図柄表示装置20において特別図柄の変動表示が行われる。ここで、図5(a−1)に示すように大当たりの抽選では、高確率遊技状態であることから1/9.9の確率で大当たりに当選するが、この説明ではハズレと判定されたものと仮定する。そうすると、時短遊技状態Aにおいて、第1特別図柄表示装置20に対する大当たりの抽選の結果がハズレであることから、図13(a)に示す変動パターン決定テーブルによれば、普通図柄ゲート13に遊技球を通過させることが可能な11秒の特別図柄の変動時間か、普通図柄ゲート13に遊技球を通過させることが困難な0.6秒の特別図柄の変動時間かが決定されて、特別図柄の変動表示が行われる。
ここでは、普通図柄ゲート13に遊技球を通過させることが可能な11秒の特別図柄の変動時間が決定されて、特別図柄の変動表示が行われるものとする。これにより、出玉獲得ゾーンの報知も開始される。
すなわち、時短回数を1回に設定すると、「時短遊技状態の終了時間」が「時短遊技状態における特別図柄の1回の変動時間」とほぼ等しいこととなる。
ここで、図34のAは、時短遊技状態における特別図柄の変動時間(11秒)を示しており、図34のBは、時短遊技状態における普通図柄の変動時間(15秒)を示している。そして、AとBとの時間の長さを比較するとA<Bであることから、時短遊技状態において開始された普通図柄表示装置22の変動表示は、時短遊技状態から非時短遊技状態への変化をまたいで、非時短遊技状態のときに終了することとなる。
このため、後述するように、時短遊技状態において行われた「普通図柄の抽選」の「当たり」に対応する第2始動口15の開放が、非時短遊技状態のときに行うことができる。
ここで、既に上記(エ)において時短遊技状態から非時短遊技状態に変更されたことから、非時短遊技状態における第2始動口15の開放時間(6秒)を決定して、始動口開閉ソレノイド15cを作動させ、第2始動口15を開放させる(図29参照)。これにより時短遊技状態において行われた「普通図柄の抽選」の「当たり」に対応する第2始動口15の開放が、非時短遊技状態のときに行うことができる。
ここで、第2特別図柄表示装置21において特別図柄の変動表示が行われているときに、さらに開放している第2始動口15に遊技球が入賞すると、メインRAM110cにある第2特別図柄記憶領域に所定の乱数値(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値)を記憶して、大当たりの抽選の権利を保留することになる。
ここで、図34のCは、非時短遊技状態における第2始動口15の開放時間(6秒)を示しており、図34のDは、非時短遊技状態における第2始動口15に遊技球が入賞したことによる特別図柄の変動時間(6.5秒)を示している。そして、CとDとの時間の長さを比較するとC<Dであることから、開放している第2始動口15に遊技球が入賞して大当たりと当選されると、その大当たりは、第2始動口15の開放の終了後に実行されることになる。
ここで、メインRAM110cにある第2特別図柄記憶領域に所定の乱数値が記憶されているものと仮定すると、大当たり遊技処理の終了後には、メインRAM110cにある第2特別図柄記憶領域を参照して、大当たりの抽選が行われ、第2特別図柄表示装置21において特別図柄の変動表示が行われることとなる。
そして、時短遊技状態において大当たりの抽選で大当たりと判定されると、すぐさま時短遊技フラグをクリアさせるために、普通図柄ゲート13に遊技球を通過させることが困難な極めて短い0.6秒の特別図柄の変動時間を決定して、特別図柄の変動表示を開始する(図13、図19参照)。
これにより、時短遊技状態において大当たりに当選したときには、その時短遊技状態において普通図柄ゲート13に遊技球が通過することなく時短遊技状態が終了し、第2始動口15を開放させることなく、第1大入賞口16を開放(大当たり遊技処理を実行)させることができる。
すなわち、図34に示すタイムチャートの例によれば、「大当たりの抽選」による第1大入賞口16の開放と、「普通図柄の抽選」による第2始動口15の開放とに着目すると、まず図34の(ア)において第1大入賞口16のみが開放され、次に図34の(ウ)において第2始動口15のみが開放される。その後、図34の(ケ)において第1大入賞口16のみが開放され、図34の(ケ)における第1大入賞口16の開放が終了すると、直後に図34の(サ)において再び第1大入賞口16のみが開放される。このように、本実施形態によれば、第2始動口15と第1大入賞口16とが同時に開放することなく、順番に開放させることができる。
以下に、時短遊技状態において行われた「普通図柄の抽選」の「当たり」に対応する第2始動口15の所定の開放を、非時短遊技状態のときに行わせるための変形例を説明する。
図34に示すタイムチャート1では、(イ)において、時短遊技状態Aにおいて、第1特別図柄表示装置20に対する大当たりの抽選の結果がハズレであるときに、図13(a)に示す変動パターン決定テーブルにより、普通図柄ゲート13に遊技球を通過させることが可能な11秒の特別図柄の変動時間が決定されたものとした。
これに対して、図35に示すタイムチャート2では、時短遊技状態Aにおいて、第1特別図柄表示装置20に対する大当たりの抽選の結果がハズレであるときに、図13(a)に示す変動パターン決定テーブルにより、普通図柄ゲート13に遊技球を通過させることが困難な0.6秒の特別図柄の変動時間が決定されたものとする。なお、(ア)については、図34に示すタイムチャート1と同じであるので説明は省略する。
ここでは、時短遊技状態Aも0.6秒後に終了してしまうことから、時短遊技状態Aでありながらも出玉獲得ゾーンの報知も行わないように規制している。
実施形態2は、「普通図柄の変動時間」および第2始動口15を開放させるまでの「開放待機時間」等を変更した実施形態1の変形例である。
実施形態1では、図13および図14に示すように、時短遊技状態において「普通図柄の抽選」に当選したときの普通図柄の変動時間(15秒)は、時短遊技状態における最長の特別図柄の変動時間(11秒)よりも長くなっている。これに対し、実施形態2では、第2始動口15を開放させるまでの開放待機時間を長くした代わりに、時短遊技状態の普通図柄の変動時間が、時短遊技状態の特別図柄の変動時間(11秒)よりも短くなっている点で相違している。具体的には、図36に示すタイムチャート3を用いて説明する。
図36のタイムチャート3の構成については、図34のタイムチャート1の構成と同様である。特に、図34のタイムチャート1の(ア)、(イ)、(カ)、(キ)、(ク)、(ケ)と、図36のタイムチャート3の(タ)、(チ)、(ナ)、(ニ)、(ヌ)、(ネ)とは、それぞれ同一の内容であり、同一内容については説明を簡略化または省略して説明する。
また、大当たり遊技処理の終了後には、時短遊技状態Aにおいて大当たりの抽選の結果としてハズレが判定され、普通図柄ゲート13に遊技球を通過させることが可能な11秒の特別図柄の変動時間が決定されると、特別図柄の変動表示が行われる(図5(a−1)、図13、図19参照)。この普通図柄ゲート13に遊技球を通過させることが可能な11秒の特別図柄の変動時間が決定されたことに伴って、出玉獲得ゾーンの報知も開始される。
そして、実施形態1の図34の(ウ)とは異なり、時短遊技状態Aにおける特別図柄の変動時間(11秒)よりも、短い普通図柄の変動時間(例えば、5秒)が決定され、普通図柄の変動表示が行われる(図5(b)、図28参照)。
また、普通図柄表示装置22において「当たり」に対応する普通図柄の停止表示は、普通図柄の停止時間(0.5秒)まで継続して行われ、普通図柄の停止時間(0.5秒)の経過後には、10秒の開放待機時間を決定するものとする(図28参照)。すなわち、実施形態1の図11に示す第2始動口の開放態様テーブルにおける開放待機時間が「0.5秒」から「10秒」に変更されているものとする。
すなわち、実施形態1と同様に、時短回数を1回に設定すると、「時短遊技状態の終了時間」が「時短遊技状態における特別図柄の1回の変動時間」とほぼ等しいこととなる。
ここで、既に上記(ト)において時短遊技状態Aから非時短遊技状態に変更されたことから、非時短遊技状態における第2始動口15の開放時間(6秒)を決定して、始動口開閉ソレノイド15cを作動させて、第2始動口15を開放させる(図29参照)。
このため、時短遊技状態において行われた「普通図柄の抽選」の「当たり」に対応する第2始動口15の開放は、非時短遊技状態のときに行うことができる。
実施形態3は、普通図柄の変動時間および第2始動口15の開放態様等を変更した実施形態1の変形例である。
図37は、実施形態3の第2始動口15の開放態様テーブルの詳細を示す図である。
ここでは、実施形態1における図11に示す第2始動口15の開放態様テーブルと比べて、時短遊技状態における第2始動口の開放態様の方が、非時短遊技状態における第2始動口の開放態様よりも有利な開放態様となっている点で相違している。
具体的には、図37に示す第2始動口15の開放態様テーブルでは、時短遊技状態における「開放回数(K)」が「2回」と複数の回数に変更され、その1回目の開放と2回目の開放とのあいだの「閉鎖時間」が新たに設定され、その閉鎖時間が「10秒」と長めに設定されている。また、時短遊技状態においては、1回目の開放時間(0.5秒)よりも2回目の開放時間(5.5秒)のほうが長く設定されている。すなわち、第2始動口15は、1回の当たりに対して複数の開放態様(開放時間)を有し、1回目の開放と比べて2回目の開放が有利な開放態様といえる。
そして、後述するように、第2始動口15の有利な開放態様(開放時間の長い2回目の開放)は、非時短遊技状態のときに行われることとなる。これについては、図38に示すタイムチャート4を用いて説明する。
図38のタイムチャート4の構成については、図34のタイムチャート1の構成と同様である。特に、図34のタイムチャート1の(ア)、(イ)、(キ)、(ク)、(ケ)と、図38のタイムチャート4の(ハ)、(ヒ)、(メ)、(モ)、(ヤ)とは、それぞれ同一の内容であり、同一内容については説明を簡略化または省略して説明する。
また、大当たり遊技処理の終了後には、時短遊技状態において大当たりの抽選の結果としてハズレが判定され、普通図柄ゲート13に遊技球を通過させることが可能な11秒の特別図柄の変動時間が決定されると、特別図柄の変動表示が行われる(図5(a−1)、図13、図19参照)。この普通図柄ゲート13に遊技球を通過させることが可能な11秒の特別図柄の変動時間が決定されたことに伴って、出玉獲得ゾーンの報知も開始される。
そして、実施形態1の図34の(ウ)とは異なり、時短遊技状態Aにおける特別図柄の変動時間(11秒)よりも、短い普通図柄の変動時間(例えば、5秒)が決定され、普通図柄の変動表示が行われる(図5(b)、図28参照)。
また、普通図柄表示装置22において「当たり」に対応する普通図柄の停止表示は、普通図柄の停止時間(0.5秒)まで継続して行われ、普通図柄の停止時間(0.5秒)の経過後には、0.5秒の開放待機時間を決定するものとする(図28、図37参照)。
ここでは、実施形態1および実施形態2とは異なり、第2始動口15の開放は時短遊技状態において開始されることとなる。
すなわち、実施形態1と同様に、時短回数を1回に設定すると、「時短遊技状態の終了時間」が「時短遊技状態における特別図柄の1回の変動時間」とほぼ等しいこととなる。
ここで、既に上記(ミ)において時短遊技状態から非時短遊技状態に変更されたことから、非時短遊技状態において第2始動口15が長い開放時間(5.5秒)で開放されることとなる。
このため、時短遊技状態において行われた「普通図柄の抽選」の「当たり」に対応する第2始動口15の有利な開放態様は、非時短遊技状態のときに行うことができる。
2 遊技盤
31 演出表示装置
32 音声出力装置
33 演出用駆動装置
34 演出用照明装置
110 主制御基板
110a メインCPU
110b メインROM
110c メインRAM
120 演出制御基板
120a サブCPU
120b サブROM
120c サブRAM
Claims (1)
- 遊技盤に設けられ、遊技球を受け入れやすい開放状態と遊技球を受け入れ難い閉鎖状態とに変化可能な補助可変入賞装置と、
前記補助可変入賞装置に入球した遊技球を検出する入球検出手段と、
前記入球検出手段によって遊技球が検出されたことにより、遊技者にとって有利な特別遊技の制御を行うか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、
前記特別遊技判定手段の判定結果を報知するための特別図柄の変動表示および停止表示を行う特別図柄表示手段と、
特別変動開始条件が成立すると、前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させる変動時間を決定する特別図柄時間決定手段と、
複数種類の特別図柄の中から停止表示させる特別図柄を決定する特別図柄決定手段と、
前記特別図柄時間決定手段によって変動時間が決定されると、該変動時間が経過するまで前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させ、該変動時間の経過後には、前記特別図柄決定手段によって決定された特別図柄を前記特別図柄表示手段に停止表示させる制御を行う特別図柄表示制御手段と、
前記特別図柄表示制御手段によって前記特別遊技の制御を行うことを報知する特定の特別図柄が停止表示されると、前記特別遊技の制御を行う特別遊技制御手段と、
遊技盤に設けられた普通領域を進入した遊技球を検出する普通領域検出手段と、
前記普通領域検出手段によって遊技球が検出されたことにより、前記補助可変入賞装置を前記閉鎖状態から前記開放状態に変化させる補助遊技の制御を行うか否かの判定を行う補助遊技判定手段と、
前記補助遊技判定手段によって前記補助遊技の制御を行うと判定されたことを条件に、前記補助遊技の制御を行う補助遊技制御手段と、
前記特別図柄決定手段によって決定された特別図柄に基づいて、前記補助遊技判定手段に第1の確率に基づいて前記補助遊技の制御を行うと判定させる非特定遊技状態から、前記補助遊技判定手段に前記第1の確率よりも高い第2の確率に基づいて前記補助遊技の制御を行うと判定させる特定遊技状態に移行させることを決定する特定遊技状態移行決定手段と、
前記特定遊技状態移行決定手段によって前記特定遊技状態に移行させると決定された場合には、前記特別遊技の終了後から前記特別図柄表示制御手段によって1回の特別図柄の停止表示が終了するまで、前記特定遊技状態の制御を行う特定遊技状態制御手段と、
前記特定遊技状態制御手段によって前記特定遊技状態の制御が終了してから、前記特別図柄表示制御手段によって特別図柄を停止表示させる毎に、変動回数を計数する変動回数計数手段と、
前記変動回数計数手段によって特定の変動回数が計数されると、複数の遊技情報のうちから、特定の遊技情報を成立させる遊技情報成立手段と、
前記特定の変動回数を設定する回数設定手段と、
前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技の制御を行うと判定されたときに、前記特別図柄決定手段によって決定された特別図柄を記憶する図柄記憶手段とを備え、
前記補助遊技判定手段は、前記特定遊技状態制御手段によって前記特定遊技状態の制御が行われていないときには、前記第1の確率に基づいて前記補助遊技の制御を行うと判定し、前記特定遊技状態制御手段によって前記特定遊技状態の制御が行われているときには、前記第2の確率に基づいて前記補助遊技の制御を行うと判定し、
前記特別図柄時間決定手段は、前記遊技情報成立手段が前記特定の遊技情報を成立させているときに前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技の制御を行うと判定された前記特別遊技の終了後になると、前記特定の遊技情報を成立させていないときに前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技の制御を行うと判定された前記特別遊技の終了後よりも、長い変動時間を決定しやすくなり、
前記回数設定手段は、前記図柄記憶手段に記憶され、前記特定遊技状態移行決定手段によって特定遊技状態に移行させることが決定される特別図柄に基づいて、特別図柄の種別ごとに異なる前記特定の変動回数を設定することを特徴とする遊技機。
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