JP2017163022A - 基板保持部材及び気相成長装置 - Google Patents

基板保持部材及び気相成長装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017163022A
JP2017163022A JP2016046908A JP2016046908A JP2017163022A JP 2017163022 A JP2017163022 A JP 2017163022A JP 2016046908 A JP2016046908 A JP 2016046908A JP 2016046908 A JP2016046908 A JP 2016046908A JP 2017163022 A JP2017163022 A JP 2017163022A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
holding member
outer peripheral
substrate holding
plate portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016046908A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6732483B2 (ja
Inventor
良樹 矢野
Yoshiki Yano
良樹 矢野
山口 晃
Akira Yamaguchi
晃 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Taiyo Nippon Sanso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Nippon Sanso Corp filed Critical Taiyo Nippon Sanso Corp
Priority to JP2016046908A priority Critical patent/JP6732483B2/ja
Publication of JP2017163022A publication Critical patent/JP2017163022A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6732483B2 publication Critical patent/JP6732483B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

【課題】基板面に対して平行な方向に原料ガスを供給しながら基板上に化合物半導体薄膜を気相成長させる際に、基板の中央部に比べて外周部の温度が局所的に低下するのを抑制可能な基板保持部材を提供する。【解決手段】基板6面に平行な方向に原料ガスを供給しながら基板6上に化合物半導体薄膜を気相成長させる際に用いられる、基板保持部材1であって、基板6の底面6b側から基板6を加熱するプレート部2と、プレート部2の上面2aに設けられ、基板6の底面6bとプレート部2の上面2aとが離間した状態で基板6の底面6bを支持する基板支持凸部3とを備え、プレート部2は、基板6の底面6bの外周部とプレート部2の上面2aとを近づける2段以上の段差4を有する、基板保持部材1を選択する。【選択図】図1

Description

本発明は、基板保持部材及び気相成長装置に関する。
基板上に化合物半導体薄膜を気相成長させる際は、一般的に、気相成長装置が用いられている。気相成長装置では、基板保持部材を介して基板を加熱しており、化合物半導体薄膜の膜厚分布又は混晶の組成分布を均一にするため、基板の温度を均一にすることが必要となる。
例えば、特許文献1には、基板の温度を均一にするために、あらかじめ基板の変形を考慮して基板保持部材の基板底面に段差(凹部)を設けた基板保持部材が記載されている。さらに、特許文献1の基板保持部材では、基板保持部材と基板との間に複数個の微小な支持突起を介在させ、基板保持部材と基板との接触面積をできる限り小さくすることで、接触熱伝導を最小限とし、基板の温度を均一にしている。
特開2010−80614号公報
しかしながら、特許文献1に開示された基板保持部材では、基板に供給される原料ガスにより、基板の温度が低下する点については考慮されていない。そのため、基板面に対して平行な方向に原料ガスを供給しながら気相成長させる場合、基板の外周部に低温の原料ガスが最初に接触するため、基板の中央部に比べて外周部の温度が局所的に低下するといった問題があった。
そのため、例えば、2〜8インチサイズの基板を使用した場合、基板の端から中央部に向かって2〜10mm程度の範囲で結晶品質の低下が生じていた。この基板によりLED素子を作製した場合、結晶品質の低下により、発光強度の低下や、発光波長の大幅なズレが生じるといった問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、基板面に対して平行な方向に原料ガスを供給しながら基板上に化合物半導体薄膜を気相成長させる際に、基板の中央部に比べて外周部の温度が局所的に低下するのを抑制可能な基板保持部材、及びこれを用いた気相成長装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、
基板面に対して平行な方向に原料ガスを供給しながら前記基板上に化合物半導体薄膜を気相成長させる際に用いられる、基板保持部材であって、
前記基板の底面側から当該基板を加熱するプレート部と、
前記プレート部の上面に設けられ、前記基板の底面と前記プレート部の上面とが離間した状態で当該基板の底面を支持する基板支持凸部と、を備え、
前記プレート部は、前記基板の底面の外周部と前記プレート部の上面とを近づける2段以上の段差を有する、基板保持部材である。
また、請求項2に係る発明は、
前記基板支持凸部が、前記プレート部の上面であって、前記基板の中心を重心としてなる正三角形の各頂点に対応する位置に設けられている、請求項1に記載の基板保持部材である。
また、請求項3に係る発明は、
前記段差は、リング状の2段の段差であり、前記リングの中心側の段差を1段目の段差とし、前記リングの外周側の段差を2段目の段差とするとき、
前記プレート部の上面から前記1段目の段差の上面までの高さをa、
前記プレート部の上面から前記2段目の段差の上面までの高さをb、
前記プレート部の上面から前記基板の底面までの高さをc、
前記1段目の段差における、前記リングの中心側の端から外周側の端までの距離をd、
前記2段目の段差における、前記リングの中心側の端から外周側の端までの距離をe、
前記リングの中心から前記基板支持凸部までの距離をf、
前記基板の半径をg、とした際に、下記式(1)、(2)、(3)、(4)の関係を満たす、請求項2に記載の基板保持部材である。
c>b>a ・・・(1)
a≠b≠0 ・・・(2)
0.8×g≦f≦0.98×g ・・・(3)
(g−f)>(d+e) ・・・(4)
また、請求項4に係る発明は、
前記基板の中心からオリフラまでの距離をhとした際に、下記式(5)の関係を満たす、請求項3に記載の基板保持部材である。
f<h ・・・(5)
また、請求項5に係る発明は、
前記基板支持凸部が円柱状である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の基板保持部材である。
また、請求項6に係る発明は、
前記プレート部の上面に設けられ、前記基板の外周を囲む外周包囲部をさらに備える、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の基板保持部材である。
また、請求項7に係る発明は、
請求項1に記載の基板保持部材を備える気相成長装置である。
本発明の基板保持部材では、プレート部が、基板の底面の外周部とプレート部の上面とを近づける2段以上の段差を有するため、基板の外周部において、基板と加熱源(プレート部)との距離が短くなり、基板の中央部に比べて外周部の加熱効率を上げることができる。そのため、基板面に対して平行な方向に原料ガスを供給しながら基板上に化合物半導体薄膜を気相成長させる際に、基板の中央部に比べて外周部の温度が局所的に低下するのを抑制することができる。
また、本発明の気相成長装置は、上述した基板保持部材を備えるため、基板面に対して平行な方向に原料ガスを供給しながら基板上に化合物半導体薄膜を気相成長させる際に、基板の外周部の局所的な温度低下を抑制することができ、基板上に成長する薄膜の結晶品質を向上させることができる。すなわち、基板の外周部と中央部との温度差を低減することができ、基板上に成長する薄膜の結晶品質を向上させることができる。
本発明を適用した一実施形態である基板保持部材の断面模式図である。 本発明を適用した一実施形態である基板保持部材を上から見た平面模式図である。 本発明を適用した一実施形態である基板保持部材におけるステップ部を拡大した断面模式図である。 本発明を適用した一実施形態である気相成長装置の断面模式図である。 実施例のPL波長分布を示すグラフである。 実施例のPL強度分布を示すグラフである。 比較例のPL波長分布を示すグラフである。 比較例のPL強度分布を示すグラフである。
以下、本発明を適用した一実施形態である基板保持部材と、これを備えた気相成長装置について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
<基板保持部材>
先ず、本発明を適用した一実施形態である基板保持部材の構成について説明する。図1は、本発明を適用した一実施形態である基板保持部材1の断面模式図である。図1に示すように、本実施形態の基板保持部材1は、プレート部2と、基板支持凸部3と、ステップ部(段差)4と、外周包囲部5と、を備え概略構成されている。
本実施形態の基板保持部材1は、基板6面に平行な方向に原料ガスを供給しながら基板6上に化合物半導体薄膜を気相成長させる気相成長装置に用いることができ、基板6を保持しつつ、加熱することができる。
プレート部2は、ヒーター(図示略)により加熱されている。プレート部2により、ヒーター(図示略)の熱を間接的に基板6に伝えることで、基板6を加熱可能とされている。
プレート部2の形状としては、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、円盤状等が挙げられる。また、例えば、プレート部2を平面視した際は、プレート部2の上面2aが円形であってもよい。
プレート部2の材質としては、基板6に熱を間接的に伝えることができるものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、シリコンカーバイド、グラファイト、シリコンカーバイドでコーティングしたグラファイト、石英、窒化アルミニウム、窒化ボロン等が挙げられる。
基板支持凸部3は、プレート部2の上面2aに設けられている。図2に示すように、基板支持凸部3は、基板6の中心6dを重心としてなる正三角形の各頂点に対応する位置に設けられている。基板支持凸部3は、プレート部2の上面2aから上方に突出している。基板支持凸部3により、基板6の底面6bとプレート部2の上面2aとが離間するように、基板6を支持可能とされている。基板支持凸部3の位置を上記の3カ所のみにすることで、基板を安定して支持するとともに、基板支持凸部3と基板6との間での接触による熱伝導を抑えることができる。
基板支持凸部3の材料としては、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、シリコンカーバイド、グラファイト、シリコンカーバイドでコーティングしたグラファイト、石英、窒化アルミニウム、窒化ボロン等が挙げられる。基板支持凸部3は、プレート部2と同材質で一体化されていても良いし、同材質又は別材質で分離されていても良い。
基板支持凸部3の形状としては、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、円柱状であることが好ましい。基板支持凸部3の形状が円柱状であることにより、基板の接触面積を小さくすることができる。
基板支持凸部3の高さとしては、基板6の材質や直径、薄膜成長する際の基板6の加熱温度等の条件により、適宜設定することができる。具体的には、例えば、50〜200μmが好ましく、80〜120μmがより好ましい。基板支持凸部3の高さが50μm以上であることにより、基板の一部が基板プレートに接触することを防止できる。また、基板支持凸部3の高さが200μm以下であることにより、基板の加熱効率を適切に維持できる。
また、基板支持凸部3の形状が円柱状の場合、基板支持凸部3の直径としては、基板6の材質や直径、薄膜成長する際の基板6の加熱温度等の条件により、適宜設定することができる。具体的には、例えば、0.1〜5mmが好ましく、0.5〜1mmがより好ましい。基板支持凸部3の直径が、0.1mm以上であることにより、基板支持凸部3の加工を容易にし、かつ、使用中の基板支持凸部3の破損を防止することができる。また、基板支持凸部3の直径が、5mm以下であることにより、基板支持凸部3と基板6との間での接触による熱伝導を抑えることができる。さらに、0.5mm以上、1mm以下であることにより、上記効果をより顕著に得ることができる。
ステップ部4は、プレート部2の上面2aに設けられている。本実施形態の基材保持部材1では、図2に示すように、ステップ部4が、リング状の1段目の段差(以下、「第1ステップ部」ともいう)4aと、2段目の段差(以下、「第2ステップ部」ともいう)4bとからなる2段の段差である場合を一例として説明する。
なお、本実施形態の基板保持部材1では、プレート部2の上面2aに対して平行な上面を有する段差(ステップ部)を1段として数えているが、図2に示すようにプレート部2を平面視した際に、プレート部2の外周部にリング状の段差(ステップ部)の上面が認識可能であるとともに、図3に示すようにプレート部2を断面視した際に、1段目の段差(第1ステップ部)4aと2段目の段差(第2ステップ部)4bとの上面が不連続であれば(換言すると、図3中に示すように、「高さa」および「高さb−a」に相当するような略垂直な面成分が認識可能であれば)、これに限定されない。例えば、各段差4a,4bの上面が、プレート部2の上面2aに対して傾斜(すなわち、並行でない)していてもよい。
ところで、従来の基板保持部材では、基板に供給される原料ガスにより、基板の温度が低下する点については考慮されていなかった。そのため、基板面に対して平行な方向に原料ガスを供給しながら気相成長させる場合、基板の外周部に低温の原料ガスが最初に接触するため、基板の中央部に比べて外周部の温度が局所的に低下するといった問題があった。
上記問題を解決するため、本実施形態の基板保持部材1では、プレート部2の上面2aにステップ部4を設けている。ステップ部4により、基板6の底面6bの外周部とプレート部2の上面2aとが近づくことで、基板6の中央部に比べて外周部の加熱効率を上げることができる。そのため、基板6面に平行な方向に原料ガスを供給しながら気相成長させる際に、基板6の中央部に比べて外周部の温度が局所的に低下するのを抑制することができる。
また、基板が加熱され、基板上に薄膜の成長が進むと、異種材料の熱膨張差等により、基板の中央部がプレート部側に凹んだ形状(お椀型)に変形する場合がある。従来の基板保持部材では、基板がお椀型に変形した場合、基板の中央部がプレート部に近づき、外周部がプレート部から離れるため、基板の中央部と外周部の温度差が大きくなるといった問題があった。
上記問題に対しても、ステップ部4により、基板6の底面6bの外周部とプレート部2の上面2aとを近づけることで、基板6における中央部と外周部との温度差を緩和することができる。
ステップ部4は、図2及び図3に示すように、プレート部2の上面2aから1段目の段差4aの上面までの高さをa、プレート部2の上面2aから2段目の段差4bの上面までの高さをb、プレート部2の上面2aから基板6の底面6bまでの高さをc、1段目の段差4aにおける、ステップ部4に囲まれた円の中心側の端から外周側の端までの距離(すなわち、リング状の第1ステップ部4aの外径と内径の差)をd、2段目の段差4bにおける、ステップ部4に囲まれた円の中心側の端から外周側の端までの距離(すなわち、リング状の第2ステップ部4bの外径と内径の差)をe、ステップ部4により囲まれる円の中心から基板支持凸部3までの距離をf、基板6の半径をgとした際に、下記式(1)、(2)、(3)、(4)の関係を満たすことが好ましい。なお、基板6は、基板6の中心とステップ部4により囲まれる円の中心とが重なるように載置する。これにより、基板6面に平行な方向に原料ガスを供給しながら基板6上に化合物半導体薄膜を気相成長させる際に、基板6の外周部の局所的な温度低下をより顕著に抑制することができる。
c>b>a ・・・(1)
a≠b≠0 ・・・(2)
0.8×g≦f≦0.98×g ・・・(3)
(g−f)>(d+e) ・・・(4)
図1に示すように、外周包囲部5は、プレート部2の上面2aであって、基板6の外周を囲むように設けられている。外周包囲部5により、プレート部2上に載置された基板6がプレート部2から位置がずれるのを防止可能とされている。
外周包囲部5の形状としては、基板6の位置ずれを防止することができる形状であれば、特に限定されない。例えば、平面視した際に、基板6の形状が円形の場合は、基板6の外周を囲むようなリング状であってもよい。
外周包囲部5の材料としては、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、シリコンカーバイド、グラファイト、シリコンカーバイドでコーティングしたグラファイト、石英、窒化アルミニウム、窒化ボロン等が挙げられる。外周包囲部5は、プレート部2と同材質で一体化されていても良いし、同材質又は別材質で分離されていても良い。
外周包囲部5の高さは、支持する基板6の厚みや基板径により適宜設定することができる。具体的には、例えば、室温で設置した基板6の上面6aと同じ高さにすることが好ましいが、外周包囲部5の高さが基板6の上面6aの高さよりも最大で0.5mm高くてもよい。
本実施形態の基板保持部材1により支持される基板6としては、具体的には、例えば、サファイア、シリコン、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、シリコンカーバイド、石英等からなる基板が挙げられる。
基板6の形状としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、2〜8インチサイズの円盤状等が挙げられる。基板6はオリフラ6cを有していてもよく、図2に示すように基板6の中心からオリフラまでの距離をhとした際に、下記式(5)の関係を満たすことが好ましい。これにより、基板が基板中心を軸に回転方向に移動した際にも支持部材3から落ちることなく保持することができる。
f<h ・・・(5)
<気相成長装置>
次に、上述した基板保持部材1を備える本実施形態の気相成長装置11について説明する。図4は、本実施形態の気相成長装置11の断面模式図である。図4に示すように、本実施形態の気相成長装置11は、基板保持部材1と、チャンバー12と、回転軸13と、サセプタ14と、ガス導入部15と、ガス排出部16と、ヒーター17とを備えて概略構成されている。
本実施形態の気相成長装置11は、基板6上に化合物半導体薄膜を気相成長させるのに用いることができる。なお、上述した基板保持部材1については説明を省略する。
チャンバー12は、気相成長により基板6上に化合物半導体薄膜を成膜するための反応炉として機能する。チャンバー12の材質及び形状としては、具体的には、例えば、ステンレス鋼で覆われた偏平円筒状等が挙げられる。
回転軸13は、チャンバー12の底面部分を貫通するようにして設けられている。回転軸13により、サセプタ14を回転可能とされている。
サセプタ14は、回転軸13により支持されている円盤状の部材である。サセプタ14の上面外周部には、平面視した際に円形の凹部(図示略)が等間隔に複数設けられており、この凹部に基板保持部材1が載置されている。また、平面視した際に、各基板保持部材1は、回転軸13を中心とした同一円の円周上に等間隔に並んで載置されている。
回転軸13によりサセプタ14を回転駆動することにより、回転軸13を中心として基板保持部材1が公転するとともに、基板保持部材1が自転することにより、基板保持部材1に載置された基板6がチャンバー12内を自公転する状態になる。
ガス導入部15は、チャンバー12の中央に設けられている。ガス導入部15により、化合物半導体薄膜を気相成長させるための原料となるガス(以下、「原料ガス」と記載することがある)をチャンバー12内に供給可能とされている。ガス導入部15により供給された原料ガスは、対向部材18及びカバー部材19により流路が形成され、基板6面に平行な方向で供給される。
ガス排出部16は、チャンバー12の外周部に設けられている。ガス排出部16により、気相成長により発生した排気ガスをチャンバー12から排出可能とされている。
ヒーター17は、サセプタ14の下方であって、回転軸13を囲むようにして設けられている。ヒーター17により、基板保持部材1のプレート部2(図1を参照)を加熱可能とされている。
ところで、ガス導入部からチャンバー内に供給される原料ガスの温度は、基板に到達するまで分解反応が起こらないようにするため、基板を加熱する温度に比べて十分に低い。そのため、従来の気相成長装置では、原料ガスが基板の外周部と最初に接触することで、基板の中央部に比べて外周部の温度が局所的に低下するといった問題があった。
上記問題を解決するため、本実施形態の気相成長装置11は、上述したステップ部4(図1を参照)を有する基板保持部材1を備えている。ステップ部4により、基板6の中央部に比べて外周部の加熱効率を上げることで、外周部の局所的な温度低下を抑制することができる。そのため、基板6上に成長する薄膜の結晶品質を向上させることができる。
また、基板が加熱され、基板上に薄膜の成長が進むと、異種材料の熱膨張差等により、基板の中央部がプレート部側に凹んだ形状(お椀型)に変形する場合がある。従来の気相成長装置では、基板がお椀型に変形した場合、基板の中央部がプレート部に近づき、外周部がプレート部から離れるため、基板の中央部と外周部の温度差が大きくなるといった問題があった。
上記問題に対しても、ステップ部4により、基板6の底面6b(図1を参照)の外周部とプレート部2(図1を参照)の上面2a(図1を参照)とを近づけることで、基板6における中央部と外周部との温度差を緩和することができる。そのため、基板6上に成長する薄膜の結晶品質を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態の基板保持部材1によれば、プレート部2が、基板6の底面6bの外周部とプレート部2の上面2aとを近づける2段のステップ部4(4a,4b)を有するため、基板6の外周部において、基板6とプレート部2との距離が短くなり、基板6の中央部に比べて外周部の加熱効率を上げることができる。そのため、基板6面に平行な方向に原料ガスを供給しながら基板6上に化合物半導体薄膜を気相成長させる際に、基板6の中央部に比べて外周部の温度が局所的に低下するのを抑制することができる。
さらに、基板6が加熱されることにより、基板6の中央部がプレート部側に凹んだ形状に変形した際に、ステップ部4により、基板6の底面6bの外周部とプレート部2の上面2aとを近づけることで、基板6における中央部と外周部との温度差を緩和することができる。
また、本実施形態の基板保持部材1によれば、基板支持凸部3が、プレート部2の上面2aであって、基板6の中心を重心としてなる正三角形の各頂点に対応する位置に設けられているため、基板6を支持する箇所を3カ所のみにすることで、基板支持凸部3と基板6との間での接触熱伝導を抑えることができる。
また、本実施形態の気相成長装置11によれば、上述した基板保持部材1を備えるため、基板6面に平行な方向に原料ガスを供給しながら基板6上に化合物半導体薄膜を気相成長させる際に、基板6の外周部の局所的な温度低下を抑制することができ、基板6上に成長する薄膜の結晶品質を向上させることができる。すなわち、基板6の外周部と中央部との温度差を低減することができ、基板6上に成長する薄膜の結晶品質を向上させることができる。
さらに、基板6が加熱されることにより、基板6の中央部がプレート部側に凹んだ形状に変形した際に、ステップ部4により、基板6の底面6bの外周部とプレート部2の上面2aとを近づけることで、基板6における中央部と外周部との温度差を緩和することができる。そのため、基板6上に成長する薄膜の結晶品質を向上させることができる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
また、上述した基板保持部材1では、ステップ部4が2段である例について説明したが、この形態に限定されない。例えば、ステップ部4が3段以上であってもよい。
また、上述した基板保持部材1では、基板支持凸部3が、基板6の中心を重心としてなる正三角形の各頂点に対応する位置に設けられている例について説明したが、この形態に限定されない。
<実施例>
以下、本発明の効果を実施例及び比較例を用いて詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(薄膜成長)
気相成長装置を用いて、1.3mm厚の6インチサファイア基板上にLED構造の薄膜成長を実施した。実施例では、上述した図1に示す基板保持部材1を用いた。一方、比較例では、ステップ部が1段であること以外は実施例と同様の基板保持部材を用いた。
表1に、実施例及び比較例において使用した基板保持部材の寸法を示す。なお、プレート部の上面から1段目の段差の上面までの高さをa、プレート部の上面から2段目の段差の上面までの高さをb、プレート部の上面から基板の底面までの高さをc、1段目の段差における、ステップ部に囲まれた円の中心側の端から外周側の端までの距離をd、2段目の段差における、ステップ部4に囲まれた円の中心側の端から外周側の端までの距離をe、ステップ部により囲まれる円の中心から基板支持凸部までの距離をfとした。また、基板を、基板の中心とステップ部により囲まれる円の中心とが重なるように載置した。比較例では、ステップ部が1段であるため、aとbの値は同じである。
Figure 2017163022
表1に示した2種類の基板保持部材を同時にサセプタに設置し、それぞれ同じ仕様の6インチサファイア基板を載置して青色LED構造の薄膜を同時に成長した。LED構造における活性層は窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム(InN)とGaNの混晶(InGaN)で構成される多重量子井戸(MQW)構造となっている。
(PL発光波長及びPL発光強度の面内分布の測定)
実施例及び比較例で成長させたLED構造の薄膜に対して、MQWからのPL発光波長とPL発光強度の面内分布を比較した。面内分布の測定は、それぞれの基板に対し、フォトルミネッセンス(PL)マッピング装置(ナノメトリクス社製)を使用して行った。
図5〜8に、基板中心を通る直線上におけるPL発光波長及びPL発光強度の面内分布の測定結果を示す。
実施例では、図5及び図6に示すように、基板外周部において、波長が6nmの範囲以上シフトせず、強度の変動も10%内で安定していることがわかった。基板端から内側へ3mmの領域(4b)と、基板端内側3mmから6mmの領域(4a)では、波長の傾き(変化率)が違うため、aおよびbの値はそれに対応した値でなければならない。この例では、b=80μm,a=20μmの設計で、波長均一性は良好となった。またd=eの場合には、少なくともb>2aとしなければならないことを確認した。
一方、比較例では、図7及び図8に示すように、波長測定の結果において、基板外周幅20mmで著しく長波にシフトし、強度測定の結果では外周幅30mmで大幅に低下していることがわかった。なお、基板の外周部に設けたステップ部は、プレート部上面から外周側半径方向に一次関数的な形状では、直線的でない波長変化形状に合わせた肉盛形状とすると加工が必要となるが、複雑な形状であれば加工状困難で精度が得られにくい。また、段形状、特にプレート部上面と平行な段形状の加工がより簡易的で功利的であると考えられる。また、段数は、2段以上の多段でも効果的であると考えられる。
以上の結果から、本発明に係る実施例の基板保持部材を用いることで、成長する薄膜の結晶品質を向上させることができることを確認できた。
本発明の基板載置台及び気相成長装置は、基板面に対して平行な方向に原料ガスを供給しながら、基板上に化合物半導体薄膜を気相成長させる際に適した装置等に利用可能性を有する。
1…基板保持部材
2…プレート部
2a…上面
3…基板支持凸部
4…ステップ部(段差)
4a,21a,22a,23a…1段目の段差(第1ステップ部)
4aa,21aa,22aa,23aa…上面
4b,21b,22b,23b…2段目の段差(第2ステップ部)
4ba,21ba,22ba,23ba…上面
5…外周包囲部
6…基板
6a…上面
6b…底面
6c…オリフラ
6d…中心
11…気相成長装置
12…チャンバー
13…回転軸
14…サセプタ
15…ガス導入部
16…ガス排出部
17…ヒーター
18…対向部材
19…カバー部材
21ab,21bb,22bb…側面

Claims (7)

  1. 基板面に対して平行な方向に原料ガスを供給しながら前記基板上に化合物半導体薄膜を気相成長させる際に用いられる、基板保持部材であって、
    前記基板の底面側から当該基板を加熱するプレート部と、
    前記プレート部の上面に設けられ、前記基板の底面と前記プレート部の上面とが離間した状態で当該基板の底面を支持する基板支持凸部と、を備え、
    前記プレート部は、前記基板の底面の外周部と前記プレート部の上面とを近づける2段以上の段差を有する、基板保持部材。
  2. 前記基板支持凸部が、前記プレート部の上面であって、前記基板の中心を重心としてなる正三角形の各頂点に対応する位置に設けられている、請求項1に記載の基板保持部材。
  3. 前記段差は、リング状の2段の段差であり、前記リングの中心側の段差を1段目の段差とし、前記リングの外周側の段差を2段目の段差とするとき、
    前記プレート部の上面から前記1段目の段差の上面までの高さをa、
    前記プレート部の上面から前記2段目の段差の上面までの高さをb、
    前記プレート部の上面から前記基板の底面までの高さをc、
    前記1段目の段差における、前記リングの中心側の端から外周側の端までの距離をd、
    前記2段目の段差における、前記リングの中心側の端から外周側の端までの距離をe、
    前記リングの中心から前記基板支持凸部までの距離をf、
    前記基板の半径をg、とした際に、下記式(1)、(2)、(3)、(4)の関係を満たす、請求項2に記載の基板保持部材。
    c>b>a ・・・(1)
    a≠b≠0 ・・・(2)
    0.8×g≦f≦0.98×g ・・・(3)
    (g−f)>(d+e) ・・・(4)
  4. 前記基板の中心からオリフラまでの距離をhとした際に、下記式(5)の関係を満たす、請求項3に記載の基板保持部材。
    f<h ・・・(5)
  5. 前記基板支持凸部が円柱状である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の基板保持部材。
  6. 前記プレート部の上面に設けられ、前記基板の外周を囲む外周包囲部をさらに備える、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の基板保持部材。
  7. 請求項1に記載の基板保持部材を備える気相成長装置。
JP2016046908A 2016-03-10 2016-03-10 基板保持部材及び気相成長装置 Active JP6732483B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016046908A JP6732483B2 (ja) 2016-03-10 2016-03-10 基板保持部材及び気相成長装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016046908A JP6732483B2 (ja) 2016-03-10 2016-03-10 基板保持部材及び気相成長装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017163022A true JP2017163022A (ja) 2017-09-14
JP6732483B2 JP6732483B2 (ja) 2020-07-29

Family

ID=59858012

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016046908A Active JP6732483B2 (ja) 2016-03-10 2016-03-10 基板保持部材及び気相成長装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6732483B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019206751A (ja) * 2018-05-23 2019-12-05 信越化学工業株式会社 化学気相成長装置および被膜形成方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007067394A (ja) * 2005-08-05 2007-03-15 Tokyo Electron Ltd 基板処理装置およびそれに用いる基板載置台
JP2010129764A (ja) * 2008-11-27 2010-06-10 Nuflare Technology Inc サセプタ、半導体製造装置および半導体製造方法
JP2015122443A (ja) * 2013-12-24 2015-07-02 昭和電工株式会社 SiCエピタキシャルウェハの製造装置およびSiCエピタキシャルウェハの製造方法
JP2015159248A (ja) * 2014-02-25 2015-09-03 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置
JP2015195259A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 豊田合成株式会社 サセプターおよび気相成長装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007067394A (ja) * 2005-08-05 2007-03-15 Tokyo Electron Ltd 基板処理装置およびそれに用いる基板載置台
JP2010129764A (ja) * 2008-11-27 2010-06-10 Nuflare Technology Inc サセプタ、半導体製造装置および半導体製造方法
JP2015122443A (ja) * 2013-12-24 2015-07-02 昭和電工株式会社 SiCエピタキシャルウェハの製造装置およびSiCエピタキシャルウェハの製造方法
JP2015159248A (ja) * 2014-02-25 2015-09-03 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置
JP2015195259A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 豊田合成株式会社 サセプターおよび気相成長装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019206751A (ja) * 2018-05-23 2019-12-05 信越化学工業株式会社 化学気相成長装置および被膜形成方法
US11885022B2 (en) 2018-05-23 2024-01-30 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Method of forming a film on a substrate by chemical vapor deposition

Also Published As

Publication number Publication date
JP6732483B2 (ja) 2020-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6169809B2 (ja) エピタキシャルウェハ成長装置
JP5933202B2 (ja) エピタキシャルウェハの製造装置及び製造方法
US20160068996A1 (en) Susceptor and pre-heat ring for thermal processing of substrates
JP4661982B2 (ja) エピタキシャル成長用サセプタ
TWM531052U (zh) 具有31個容置區的排列組態之晶圓載具
JP5865625B2 (ja) エピタキシャルウェハの製造装置及び製造方法
TWM531053U (zh) 具有14個容置區的排列組態之晶圓載具
WO2020215790A1 (zh) 一种用于金属有机物化学气相沉积的承载盘
TWM531054U (zh) 具有36個容置區的排列組態之晶圓載具
JP6602145B2 (ja) 基板載置台及び気相成長装置
JP2005260095A (ja) エピタキシャル成長装置
JP2003218039A (ja) 熱処理装置および熱処理方法
JP2017163022A (ja) 基板保持部材及び気相成長装置
JP2000103696A (ja) シリコンエピタキシャルウェ―ハおよびその製造方法
JP6986872B2 (ja) ウェハ支持台、化学気相成長装置、及び、SiCエピタキシャルウェハの製造方法
WO2012172920A1 (ja) 基板支持装置及び気相成長装置
JP2005311290A (ja) サセプタ
JP2009176959A (ja) サセプタ及び気相成長装置並びに気相成長方法
JP2010034185A (ja) 気相成長装置用のサセプタ及びエピタキシャルウェーハの製造方法
TW201725620A (zh) 單晶碳化矽基板之加熱處理容器及蝕刻方法
JP2010034337A (ja) 気相成長装置用のサセプタ
JP4517370B2 (ja) プラズマエッチング装置用シリコンリング
TW202044354A (zh) 在晶圓的正面上沉積磊晶層的方法和實施該方法的裝置
JP4758385B2 (ja) 気相成長装置及び気相成長方法
JP2010028013A (ja) 気相成長装置用のサセプタ

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20181102

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190917

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200508

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200609

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200708

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6732483

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250