JP2017162881A - 希土類焼結磁石の製造方法 - Google Patents
希土類焼結磁石の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017162881A JP2017162881A JP2016043683A JP2016043683A JP2017162881A JP 2017162881 A JP2017162881 A JP 2017162881A JP 2016043683 A JP2016043683 A JP 2016043683A JP 2016043683 A JP2016043683 A JP 2016043683A JP 2017162881 A JP2017162881 A JP 2017162881A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rare earth
- magnetic field
- punch
- magnet
- lower punch
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
Abstract
【解決手段】本発明の希土類焼結磁石の製造方法は、ダイ2と、上パンチ3と、下パンチ4とからなる金型のキャビティ7に充填された原料粉末に横磁場を印加しプレス成形することにより成形体を作製し、次いで、該成形体に熱処理を施した後、複数個切り出し、さらに所定の形状に加工することにより作製する希土類焼結磁石の製造方法において、前記上パンチ3及び前記下パンチ4の内部に、磁性体8が配置され、プレス成形において、キャビティ7の端部における横磁場の配向がキャビティ7の高さ方向の中心部における横磁場の配向と平行に保たれていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、このような問題に鑑み、磁化方向の安定した小型磁石を提供すること、及び、このような小型磁石を歩留まりよく製造する方法を提供することを課題とする。
本発明における希土類焼結磁石の製造方法は、ダイと、上パンチと、下パンチとからなる金型のキャビティに充填された原料粉末に横磁場を印加しプレス成形することにより成形体を作製し、次いで、該成形体に熱処理を施した後、複数個切り出し、さらに所定の形状に加工することにより作製する希土類焼結磁石の製造方法において、前記上パンチ及び前記下パンチの内部に、磁性体が配置され、前記プレス成形において、前記キャビティの端部における横磁場の配向が前記キャビティの高さ方向の中心部における横磁場の配向と平行に保たれていることを特徴とする。
本発明によれば、プレス成形時に金型のキャビティの上下の位置に配置されるように、上パンチ及び下パンチの内部に磁性体が設けられている。この磁性体により、プレス成形時にブロック成形体の端部の位置における磁場方向を、キャビティの上下方向中央と同様に平行に保つことができる。これにより、ブロック成形体の端部の位置から切り出される小型磁石の着磁後のニュートラルゾーンを水平に形成することができ、製造歩留まりを向上することができる。
本発明によれば、金型を構成するダイ、上パンチ、及び下パンチを、磁性体から直接構成せずに、非磁性の超硬合金を含む材料から作製し、内部に磁性体を収納する構成とする。これにより、プレス成形時に原料粉末の金型への付着を抑制することができる。
本発明によれば、上パンチ及び下パンチの内部に収納する磁性体の大きさを必要最小限とすることができる。これにより、上パンチ及び下パンチの強度を充分保つことができる。
本発明によれば、作製する希土類焼結磁石と同一もしくは近似する組成の磁石を上パンチ及び下パンチの内部に収納する磁性体として用いることにより、プレス成型時の配向磁場を適切に設定することができる。
以下、本発明における希土類焼結磁石の製造方法について、図面を用いながら詳細に説明する。
本発明における希土類焼結磁石の製造方法は、原料となる磁石粉末を得る原料工程、ダイと、上パンチと、下パンチとからなる金型中に原料の磁石粉末を充填させる充填工程、この金型中の磁石粉末を磁場中でプレス成形し、成形体であるブロック体を得る成形工程と、ブロック体に対する熱処理工程、熱処理後のブロック体を必要なサイズに切り出し所望の形状に加工する加工工程、の各工程から構成される。
次に、本発明における希土類焼結磁石の充填工程及び成形工程において用いる金型の詳細について説明する。
図2に示す金型のうち、上パンチ3及び下パンチ4の内部には空間が形成されている。この空間に磁性体8が収容され、さらにこの磁性体8を金型内に閉じ込めておくための封止材9が収容されている。
次に、本発明で用いる磁性体8について、詳細に説明する。
本発明は、上パンチ3及び下パンチ4の内部に磁性体を配する構成となっていることに特徴を有している。このような構成により、プレス成形時にキャビティ7における磁場配向を、キャビティ7の中心部だけでなく端部でも平行に保つことができる。
焼結磁石で構成された磁性体8は、上パンチ3及び下パンチ4の内部空間との埋め込みを容易とするために、パンチと磁性体のそれぞれに面取りやRを形成してもよい。
次に、本発明において製造する希土類焼結磁石について図3に示す。
本発明の製造方法により作製される希土類焼結磁石10は、着磁後にN極11となる部分とS極12となる部分との間に生じる境界領域である無着磁領域(ニュートラルゾーン)13を有している。ここで、N極11とS極12とが上下に配置されるよう希土類焼結磁石10の向きを規定したとき、この無着磁領域13に傾きがなく水平に形成されていれば、センサ等使用する機器の要求する精度に対応することができる。
また、本発明における希土類焼結磁石の種類は特に限られず、Sm−Co系やNd−Fe−B系の材料を用いることができる。このうち特に、SmCo5や、Sm2Co17系等のSm−Co系希土類焼結磁石は、キュリー温度が高く高温特性に優れていることから、高温環境下における使用に特に適しており、好ましい態様といえる。
ここで、本発明における希土類焼結磁石の製造方法の各工程について詳述する。
(原料工程)
本発明において製造する希土類焼結磁石の原料粉末は、次のようにして得られる。まず、目的の組成に対応するサマリウム及びコバルト、また必要に応じ添加される微量元素の金属とからなる各原料を配合し、真空溶解炉等を用いて加熱溶解し合金を作製する。次いで、得られた合金を粗粉砕した後、ジェットミル等を用いて最大長が数μm程度の粒径となるまで微粉砕することにより、目的とする原料粉末を得る。
また、必要に応じて、この原料粉末にステアリン酸塩等の離型剤を適宜添加し混合してもよい。
上記の原料工程により作製した原料粉末を、図1に示す磁場中プレス成形装置を構成するダイ2、上パンチ3、下パンチ4からなる金型内に充填する。まず、ダイ2及び下パンチ4を用いて凹状の空間を形成し、これに擦り切りにより必要な原料粉末を充填する。その後、下パンチ4の位置を下げ、上パンチ3をこの凹状の空間内に押し込むことにより、キャビティ7内に原料粉末が充填された状態となる。
このキャビティ7は一つの辺が100mm以下の直方体とすることが好ましく、例えば一辺が20〜40mmの直方体とすることができる。
次に、この原料粉末を、磁場中で成形する。
ダイ2の側方から、ポールピース5を用いて横磁場を印加しながら、上パンチ3と下パンチ4とを近接させ、原料粉末をプレス成形させる。このとき、原料粉末は、水平方向に配向した状態で圧縮される。
このようにして、原料粉末をプレス成形した成形体を作製する。
さらに、この成形体を融点よりも高い温度で加熱することにより焼結する。例えば、Sm2Co17系磁石の成形体であれば、1200℃程度に加熱する。その後、時効熱処理することにより、ブロック体を作製する。
最後に、上記熱処理工程によって得られたブロック体を所望のサイズに切り出し、切削等により必要な形状に加工することにより、目的の形状の磁石を得ることができる。この磁石の形状は、直方体、円柱、円筒形状等、種々の形状とすることができる。好ましい寸法としては、例えば外寸10mm以下とすることができる。
2…ダイ
3…上パンチ
4…下パンチ
5…ポールピース
6…コイル
7…キャビティ
8…磁性体
9…封止材
10…希土類焼結磁石
11…N極
12…S極
13…無着磁領域(ニュートラルゾーン)
Claims (4)
- ダイと、上パンチと、下パンチとからなる金型のキャビティに充填された原料粉末に横磁場を印加しプレス成形することにより成形体を作製し、次いで、該成形体に熱処理を施した後、複数個切り出し、さらに所定の形状に加工することにより作製する希土類焼結磁石の製造方法において、
前記上パンチ及び前記下パンチの内部に磁性体が配置され、
前記プレス成形において、前記キャビティの端部における横磁場の配向が前記キャビティの高さ方向の中心部における横磁場の配向と平行に保たれていることを特徴とする希土類焼結磁石の製造方法。 - 前記ダイ、前記上パンチ、及び前記下パンチは、少なくとも前記原料粉末と接する箇所が非磁性の超硬合金からなることを特徴とする請求項1に記載の希土類焼結磁石の製造方法。
- 前記磁性体は、プレス成形時に磁場を印加するためのポールピースの高さの位置に揃うように前記上パンチ及び前記下パンチの内部に配置されることを特徴とする請求項1若しくは2に記載の希土類焼結磁石の製造方法。
- 前記磁性体は、前記原料粉末と同一もしくは近似する組成の合金を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の希土類焼結磁石の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016043683A JP6618836B2 (ja) | 2016-03-07 | 2016-03-07 | 希土類焼結磁石の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016043683A JP6618836B2 (ja) | 2016-03-07 | 2016-03-07 | 希土類焼結磁石の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017162881A true JP2017162881A (ja) | 2017-09-14 |
JP6618836B2 JP6618836B2 (ja) | 2019-12-11 |
Family
ID=59854121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016043683A Active JP6618836B2 (ja) | 2016-03-07 | 2016-03-07 | 希土類焼結磁石の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6618836B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2746517C1 (ru) * | 2020-03-18 | 2021-04-14 | Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт металлургии и материаловедения им. А.А. Байкова Российской академии наук (ИМЕТ РАН) | Способ изготовления спеченных редкоземельных магнитов мелких и средних типоразмеров |
CN116994873A (zh) * | 2023-08-15 | 2023-11-03 | 东莞市江合磁业科技有限公司 | 一种制作径向烧结钕铁硼圆柱的模具 |
-
2016
- 2016-03-07 JP JP2016043683A patent/JP6618836B2/ja active Active
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2746517C1 (ru) * | 2020-03-18 | 2021-04-14 | Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт металлургии и материаловедения им. А.А. Байкова Российской академии наук (ИМЕТ РАН) | Способ изготовления спеченных редкоземельных магнитов мелких и средних типоразмеров |
CN116994873A (zh) * | 2023-08-15 | 2023-11-03 | 东莞市江合磁业科技有限公司 | 一种制作径向烧结钕铁硼圆柱的模具 |
CN116994873B (zh) * | 2023-08-15 | 2024-01-19 | 东莞市江合磁业科技有限公司 | 一种制作径向烧结钕铁硼圆柱的模具 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6618836B2 (ja) | 2019-12-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN107424695B (zh) | 一种双合金纳米晶稀土永磁体及其制备方法 | |
EP2767992A1 (en) | Manufacturing method for magnetic powder for forming sintered body of rare-earth magnet precursor | |
JP6618836B2 (ja) | 希土類焼結磁石の製造方法 | |
CN105312574A (zh) | 烧结压实体的制造方法 | |
US7166171B2 (en) | Longitudinal magnetic field compacting method and device for manufacturing rare earth magnets | |
JP2007180149A (ja) | 磁場中成形装置及び金型 | |
JPH07120576B2 (ja) | 鋳造希土類―鉄系永久磁石の製造方法 | |
JP2013138127A (ja) | 希土類磁石の製造方法 | |
KR100642218B1 (ko) | 희토류계 자석 제조용 자장 프레스 장치 | |
JPS63110605A (ja) | 磁石の製造方法および装置 | |
CN103480836B (zh) | 烧结钕铁硼粉料的造粒方法 | |
JP6021096B2 (ja) | ボンド磁石の減磁量を増加させる方法 | |
JP6675278B2 (ja) | 磁石の評価方法 | |
JP4370877B2 (ja) | 永久磁石粉末の配向方法および永久磁石の製造方法 | |
JP2007311667A (ja) | 異方性焼結永久磁石及びその製造方法 | |
JP4645806B2 (ja) | 磁場中成形方法、ラジアル異方性セグメント磁石の製造方法及び磁場中成形装置 | |
WO2018038170A1 (ja) | 希土類焼結磁石とその製造方法 | |
JP2006278989A (ja) | 成形装置、成形方法、及び永久磁石 | |
JP3101799B2 (ja) | 異方性焼結永久磁石の製造方法 | |
JP2018152526A (ja) | RFeB系焼結磁石の製造方法 | |
JP4432113B2 (ja) | 成形装置及び成形方法 | |
JP4392605B2 (ja) | 成形装置及び成形方法 | |
JP2006019386A (ja) | 磁場中成形方法、ラジアル異方性リング磁石の製造方法及び磁場中成形装置 | |
JPH0997730A (ja) | 焼結永久磁石の製造方法 | |
JP3526493B2 (ja) | 異方性焼結磁石の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20170913 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190108 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190903 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190830 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191018 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191105 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20191113 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6618836 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |