JP2017162782A - 発熱ユニット - Google Patents

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【課題】発熱層と断熱層との一体性が良好な構造の発熱ユニットを提供する。【解決手段】発熱ユニット100は、導電性繊維を含むシート状の織編物により構成されて通電により発熱する発熱層10と、発熱層10に重ねて配置された断熱層20と、を備えている。発熱層10と断熱層20とに亘って樹脂が含浸することにより、断熱層20と発熱層10とが相互に接着固定されている。【選択図】図3

Description

本発明は、発熱ユニットに関する。
発熱ユニットとしては、導電性繊維を含むシート状の織編物により構成されて通電により発熱する発熱層を備えるものがある(特許文献1、2)。
このような発熱ユニットは、シート状の発熱面の全面から均一に熱を放射することができ、融雪用途、凍結防止用途、結露防止や防曇用途、防湿用途、加温用途、保温用途などの各種用途に利用されている。
特開2010−192218号公報 特開2013−191551号公報
上述した用途に発熱ユニットを用いる場合、発熱層の片面側から選択的に放熱する一方で、発熱層の反対側面から熱が逃げてしまうことを抑制できるように、発熱ユニットは、発熱層の一方の面に断熱層が設けられた構造となっていることが好適なケースが想定される。
しかしながら、そのような構造の発熱ユニットにおいて、発熱層と断熱層とをどのようにして一体化させるのかについては未検討である。例えば、融雪用途などに発熱ユニットを用いる場合には、発熱ユニット上に積もった雪が発熱ユニットから滑り落ちる際に発熱ユニットに作用する力によって、発熱層と断熱層とが相互に分離してしまうことが懸念される。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、発熱層と断熱層との一体性が良好な構造の発熱ユニットを提供するものである。
本発明によれば、導電性繊維を含むシート状の織編物により構成されて通電により発熱する発熱層と、前記発熱層に重ねて配置された断熱層と、を備え、前記発熱層と前記断熱層とに亘って樹脂が含浸することにより、前記断熱層と前記発熱層とが相互に接着固定されている発熱ユニットが提供される。
本発明によれば、発熱層と断熱層とが好適に一体化された構造の発熱ユニットを提供することができる。
第1の実施形態に係る発熱ユニットの模式的な平面図である。 図1のA部の模式的な拡大図である。 図1のB−B線に沿った模式的な断面図である。 電極部の第1電極部の構造を示す模式的な断面図である。 第1の実施形態に係る発熱ユニットの製造方法を説明するための一連の工程図である。 第2の実施形態に係る発熱ユニットの模式的な断面図である。 第3の実施形態に係る発熱ユニットの保護層の表層部を示す模式的な拡大断面図である。 第4の実施形態に係る発熱ユニットの模式的な断面図である。 電極部の第2部分の配置の一例を示す発熱ユニットの模式的な断面図である。 電極部の第2部分の配置の他の一例を示す発熱ユニットの模式的な断面図である。 第5の実施形態に係る発熱ユニットの模式的な断面図である。 第6の実施形態に係る発熱ユニットの模式的な断面図である。 第6の実施形態に係る発熱ユニットの使用例を説明するための模式的な側断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
〔第1の実施形態〕
先ず、図1から図5を用いて第1の実施形態を説明する。
図3に示すように、本実施形態に係る発熱ユニット100は、導電性繊維を含むシート状の織編物により構成されて通電により発熱する発熱層10と、発熱層10に重ねて配置された断熱層20と、を備えている。発熱層10と断熱層20とに亘って樹脂50が含浸することにより、断熱層20と発熱層10とが相互に接着固定されている。
なお、断熱層20と発熱層10とは相互に隣接して配置されていても良いし、断熱層20と発熱層10との間に他の層が介在していても良い。
発熱ユニット100が断熱層20を備えることにより、発熱層10において断熱層20が配置された側の面からの輻射熱の放散を抑制できるので、発熱層10の片面側(断熱層20が配置された側とは反対側)から選択的に放熱することができる。
そして、発熱層10と断熱層20とに亘って樹脂50が含浸している。これにより、断熱層20と発熱層10とが相互に接着固定されているので、発熱層と断熱層とが好適に一体化された構造を実現でき、発熱層10と断熱層20とが相互に分離してしまうことを抑制できる。
以下、詳細に説明する。
本実施形態の場合、発熱ユニット100は、シート状に形成されている。
発熱ユニット100は、シート状の発熱面の全面から均一に熱を放射することができ、融雪用途、凍結防止用途、結露防止や防曇用途、防湿用途、加温用途、保温用途などの各種用途に利用することができる。
このうち融雪用途に発熱ユニット100を用いる場合、例えば、建築物や建造物の表面又は近傍に貼り付け固定、又は埋設固定して用いることができる。
発熱ユニット100を建築物や建造物に設けることにより、例えば、当該発熱ユニット100が防水シートとしての機能を兼ねるようにもでき、建築物や建造物の内部への水の浸透を抑制することができる。
より具体的には、例えば、発熱ユニット100を、駅のプラットフォームの床面を構成するタイルなどの下に敷設したり、駅舎やプラットフォームの屋根に設けたり、線路脇の地中に埋め込んだりすることができる。
また、発熱ユニット100を駅のベンチや椅子の座面又は背板などの内部に埋め込んでも良い。この場合、発熱層10と断熱層20とのうち、発熱層10が、座面の上面側や背板の前面側(利用者が触れる側)に位置するように、発熱ユニット100を配置する。これにより、座面や背板における雪や氷の付着を抑制したり、ベンチや椅子に着座する利用者の体を温めたりすることができる。
或いは、発熱ユニット100を駅のプラットフォームなどに設けられたミラー(鏡)の背面側に設けても良い。この場合、発熱層10と断熱層20とのうち、発熱層10がミラー側となるように発熱ユニット100を配置することにより、ミラーへの雪などの付着を抑制することができる。
発熱層10、ひいては発熱ユニット100の平面形状は特に限定されないが、一例として、図1には、発熱層10、ひいては発熱ユニット100が平面視矩形状である例を示している。
発熱層10、ひいては発熱ユニット100は、平面状の形状のものに限らず、曲面状の形状のものであっても良いし、互いに交差する複数の平面を含む折れ曲がり形状のものであっても良い。
図1に示すように、発熱ユニット100は、発熱層10に対する通電に用いられる電極部30を備えている。
電極部30には、配線61を介して電源60が電気的に接続されている。
電源60は、配線61及び電極部30を介して発熱層10に電力を供給するものであり、電源60から発熱層10に電力が供給されることにより、発熱層10が発熱する。
より具体的には、発熱ユニット100は、例えば、一対の電極部30を備えており、各電極部30がそれぞれ発熱層10に対して電気的に接続されている。電源60から、配線61を介して、一対の電極部30間に電圧が印加されることにより、発熱層10を構成する導電性繊維に電流が流れ、導電性繊維がジュール熱を発する。
一方の電極部30は、発熱層10の一の縁辺に沿って延在しており、例えば、当該一の縁辺の両端間に亘って延在している。
他方の電極部30は、発熱層10の一の縁辺に対して対向する他の縁辺に沿って延在しており、例えば、当該他の縁辺の両端間に亘って延在している。
図2に示すように、発熱層10を構成する織編物は、例えば、それぞれ導電性繊維により構成された複数の第1糸11と、それぞれ非導電性繊維により構成された複数の第2糸12と、を備えて構成されている。
複数の第1糸11は、平面視において、互いに並列に延在している。
複数の第2糸12は、平面視において、互いに並列に延在しているとともに、それぞれ第1糸11に対して交差する方向(例えば直交する方向)に延在している。
第1糸11と第2糸12とのうち、一方(例えば第1糸11)が緯糸であり、他方(例えば第2糸12)が経糸である。
それぞれ導電性繊維により構成された複数の第1糸11は、図1の左右方向、すなわち一方の電極部30から他方の電極部30に向かう方向に延在している。
このため、一対の電極部30間に電圧が印加されることにより、各第1糸11に電流が流れて、各第1糸11が発熱する。
発熱層10を構成する織編物は、第1糸11と第2糸12とを織ることにより構成された織布であることが好ましい。
図3に示すように、電極部30は、例えば、発熱層10を構成する織編物に縫い付けられた(縫着されている)金属糸により構成された第1部分31と、第1部分31を覆っているとともに第1部分31と電気的に接続された導電性の帯状体である第2部分32と、を含んで構成されている。
電極部30がこのような構造となっていることにより、電極部30の長手寸法が大きい場合における電圧降下を抑制することができ、電極部30がその全体に亘って実質的に同電位となるようにすることができる。
第2部分32は、第1部分31を、当該第1部分31の長手方向における全域に亘って覆っていることが好ましい。
第1部分31を構成する金属糸は、金属繊維により構成された撚り糸であっても良いし、金属線であっても良い。第1部分31を構成する金属糸は、発熱層10を構成する織編物に縫い付けられることにより、発熱層10に固定されている。
第1部分31は、図3及び図4に示すように、例えば、少なくとも2本の金属糸(糸31aおよび糸31b)を織編物に縫い込むことにより構成されている。
第2部分32(帯状体)は、金属糸により構成された織編物であっても良いし、導電性テープ等であっても良い。
図4に示すように、例えば、糸31aおよび31bの各々は、発熱層10の上面側と下面側とに交互に露出するように手縫いされていてもよい。ただし、糸31aと糸31bとの一方を上糸、他方を下糸として用いて、糸31aおよび31bが発熱層10に対してミシン縫いされていてもよい。いずれの場合にも、第1部分31を構成する糸(糸31a又は31b)は、発熱層10の上面側と下面側との双方に露出(突出)している。
図3、図9及び図10の例では、第2部分32は、発熱層10の上面側に配置されており、第1部分31において発熱層10の上面側に突出している部分を覆っている。
図3、図9及び図10の例では、第1部分31の一部分及び第2部分32は、発熱層10における断熱層20側とは反対側の面(上面)から突出した突出部(発熱層10における断熱層20側とは反対側の面から突出した突出部)となっている。
第2部分32の平面形状は特に限定されないが、例えば帯状とすることができる。
第2部分32は、例えば図3に示すように、発熱層10に対して対向する(例えば平行に対向する)ように、平面状に配置することができる。
ただし、第2部分32は、例えば図9に示すように、第1部分31において発熱層10の上側に突出した部分を内包する(例えば、第1部分31において発熱層10の上側に突出した部分の上方および両側方を囲む)ように配置されていても良い。
或いは、第2部分32は、例えば図10に示すように、発熱層10の下面側にも配置されており、第1部分31において発熱層10の下面側に突出している部分を覆っていても良い。この場合に、発熱層10の下面側に配置された第2部分32も、発熱層10に対して対向する(例えば平行に対向する)ように、平面状に配置することができる。
図3に示すように、断熱層20は、発熱層10の一方の面側(図3において下側)に配置されている。本実施形態の場合、断熱層20は、ガラスウール(ガラス繊維)等の無機繊維21を含んで構成されている。断熱層20は、例えば、カレンダー装置を用いるなどして行うプレス加工によって、無機繊維21をシート状に成形したものであることが好ましい。
なお、断熱層20を構成する無機繊維21はガラス繊維に限らず、セラミック繊維又はロックウールなどであっても良い。
図3に示すように、発熱ユニット100は、発熱層10と断熱層20とに含浸している樹脂50を備えている。
樹脂50は、少なくとも発熱層10と断熱層20との境界部に存在していて、発熱層10と断熱層20とを相互に接着固定している。
好ましくは、樹脂50は、発熱層10における断熱層20側とは反対側の面から、断熱層20における発熱層10側とは反対側の面に亘って含浸している。
発熱層10の厚さと断熱層20の厚さとは、どちらが厚くても良いが、例えば、図3に示すように、発熱層10よりも断熱層20の方が厚いことが好ましい。
なお、樹脂50において、発熱層10に含浸した部分を第1樹脂50a、断熱層20に含浸した部分を第2樹脂50bと称する。
更に、発熱ユニット100は、発熱層10の他方の面側(図3において上側)に配置されたカバー層40を備えている。
カバー層40は、樹脂50(第3樹脂50c)により構成されており、電極部30の突出部を面一以上に覆っている。
すなわち、発熱ユニット100は、発熱層10に対する通電に用いられる電極部30を備え、電極部30は、発熱層10における断熱層20側とは反対側の面から突出した突出部を含み、樹脂50(第3樹脂50c)が突出部を面一以上に覆っている。
ここで、面一以上に覆うとは、樹脂50が、覆われる対象(突出部)を完全に覆うこと、部分的に覆うこと、又は、樹脂50と覆われる対象とが面一となることなどを意味する。
例えば、カバー層40の上面は平坦に形成されていることが好ましい。
(樹脂)
樹脂50の種類は、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、又は、ポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂、或いは、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、又はポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂を樹脂50として用いることができる。樹脂50が熱硬化性樹脂である場合、二液硬化型であっても良いし、一液硬化型であっても良い。
ここで、樹脂50は、金属粉を含有していても良い。金属粉を含有する樹脂50が発熱層10に含浸していることにより、発熱層10の熱伝導性を向上させることができるので、発熱層10からの発熱量の面内均一性を更に高めることができる。
金属粉を構成する金属材料の種類は特に限定されないが、金属粉の材料としては、例えば、銀、金、銅、クロム、ニッケル、鉄、マグネシウム、アルミニウム、白金、亜鉛、マンガン、タングステン、又はこれらの合金(ステンレスなど)を用いることができる。
また、樹脂50は、マイクロバルーンを含有していても良い。金属粉を含有する樹脂50が断熱層20に含浸していることにより、断熱層20の断熱性を向上させることができる。
マイクロバルーンは、内部に気体又は液体が封入された微小な中空体である。マイクロバルーンの外殻を構成する材料は、無機系又は有機系のいずれでも良い。マイクロバルーンとしては、例えば、ガラスバルーン、シリカバルーン、シラスバルーン、カーボンバルーン、フエノールバルーン、塩化ビニリデンバルーン、アルミナバールン、シリコニアバルーンなどが挙げられる。
マイクロバルーンの径は、例えば、5μm以上700μm以下程度とすることができる。
(導電性繊維)
また、第1糸11を構成する導電性繊維は、特に限定されないが、例えば、有機繊維と、有機繊維の内部と外部との少なくとも一方に保持された導電剤と、を含んで構成されたものであることが好ましい。
有機繊維は、例えば、天然繊維(綿、麻、ウール、絹など)、再生繊維(レーヨン、キュプラなど)、半合成繊維(アセテート繊維など)、或いは、合成繊維とすることができる。導電剤との密着性などの点から、導電性繊維は、少なくとも合成繊維を含んでいることが好ましい。
合成繊維としては、例えば、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維、アクリル系繊維、ポリウレタン繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、高強力・高弾性繊維(例えば、液晶ポリエステル系繊維、液晶ポリエステルアミド系繊維、アラミド繊維、高強力ポリエチレン繊維、PBO繊維など)などが挙げられる。これらの合成樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらの合成繊維のうち、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維、アクリル系重合体、高強力・高弾性繊維などで構成された繊維が、導電剤の付着性が良好である点から好ましい。
有機繊維の横断面形状は特に制限されず、丸形断面(まゆ形も含む)を有する有機繊維であってもよいし、丸形断面以外の異形断面を有する有機繊維であってもよい。異形断面繊維である場合は、その横断面形状は、例えば、方形、三角形、方形及び三角形以外の多角形、中空形、偏平形、多葉形、星形、ドッグボーン型、T字形、V字形などのいずれであってもよい。
有機繊維は、紡績糸、フィラメント糸(モノフィラメント糸、双糸、マルチフィラメント糸)、複合糸(カバーヤーン、コアヤーン)、テープヤーン、及びそれらを組み合わせた合糸などのいずれであっても良い。
また、有機繊維は、無撚糸であってもよく、撚糸(例えば片撚り糸、諸撚り糸、交撚り糸など)であってもよい。
このような有機繊維に対し、導電剤を内部に含有させ、または外部に担持させることにより、有機繊維に導電性を付与し、導電性繊維を形成することができる。
導電剤を有機繊維の内部に含有させる場合、有機繊維の形成に用いられる繊維形成材料に対し、紡糸工程において導電剤を混和することにより、有機繊維に導電性を付与することができる。有機繊維が導電性を有する限りにおいては、有機繊維中の導電剤の存在箇所は特に限定されないが、導電性を高くする観点から、繊維表面に導電剤の少なくとも一部分が露出していることが好ましい。
導電剤を有機繊維の外部に担持させる場合、コーティングなどにより導電剤を有機繊維に付着させることができる。
(導電剤)
導電剤は、有機系導電剤(例えば、ポリチオフェン系、ポリアセチレン系、ポリアニリン系、ポリピロール系など)であってもよいが、高い導電性を付与する観点から無機系導電剤が好ましい。導電剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
無機系導電剤としては、例えば、炭素類(例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカーボンブラック、人造黒鉛、膨張黒鉛、天然黒鉛、カーボンナノチューブ、フラーレンなど)、金属単体又は合金(例えば、銀、金、銅、クロム、ニッケル、鉄、マグネシウム、アルミニウム、白金、亜鉛、マンガン、タングステン、ステンレスなど)、金属化合物又はセラミックス類(例えば、硫化銅、フェライト、トルマリン、珪藻土など)などが挙げられる。
これらの無機系導電剤のうち、銀、金、銅、アルミニウムなどの金属を含む金属系導電剤、カーボンブラックやカーボンナノチューブなどの炭素系導電剤は、導電性に優れるため汎用され、カーボンナノチューブは導電性に優れるとともに耐久性や耐腐食性に優れるため特に好ましい。
第1糸11を構成する導電性繊維の好適な一例として、カーボンナノチューブが被着された有機繊維が例示される。カーボンナノチューブは樹脂材料との相溶性が良好であるため、このような第1糸11を用いることにより、発熱層10から樹脂50に対する熱伝達性が良好となるので、発熱ユニット100の全面から良好に放熱することが可能となる。
カーボンナノチューブは、特徴的な構造として、炭素の六員環配列構造を有する1枚のシート状グラファイト(グラフェンシート)が円筒状に巻かれた直径数nm程度のチューブ状構造を有する。このグラフェンシートにおける炭素の六員環配列構造には、アームチェア型構造、ジグザグ型構造、カイラル(らせん)型構造などが含まれる。上記のグラフェンシートは、炭素の六員環に五員環または七員環が組み合わさった構造を有する1枚のシート状グラファイトであってもよい。カーボンナノチューブとしては、1枚のシート状グラファイトで構成された単層カーボンナノチューブの他、上記の筒状のシートが軸直角方向に複数積層した多層カーボンナノチューブ(カーボンナノチューブの内部にさらに径の小さいカーボンナノチューブを1個以上内包する多層カーボンナノチューブ)、単層カーボンナノチューブの端部が円錐状で閉じた形状のカーボンナノコーン、内部にフラーレンを内包するカーボンナノチューブなどが知られている。これらのカーボンナノチューブは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらのカーボンナノチューブのうち、カーボンナノチューブ自体の強度の向上の点から、多層カーボンナノチューブが好ましい。さらに、放射線吸収性の点から、グラフェンシートの配列構造は、アームチェア型構造が好ましい。
導電剤の形状としては、例えば、粒子状(粉末状)、板状(又は鱗片状)、繊維状、不定形状などが挙げられる。これらの形状のうち、略球状や多角体状などの粒子状、繊維状などが汎用され、発熱層10を構成する繊維構造体の繊維間空隙に入り込み、導電性繊維と電極との接触不良を抑制できる点から、粒子状が好ましい。
導電剤が粒子状である場合、導電剤の平均粒径(カーボンナノチューブなどの異方形状の場合、長径と短径との平均径)は、10nm以上100μm以下程度の範囲から適宜選択でき、電極の機械的特性や導電性などの点から、例えば、0.3μm以上80μm以下、好ましくは0.5μm以上50μm以下、さらに好ましくは1μm以上40μm以下(特に3μm以上50μm以下)程度であってもよく、炭素系導電剤(炭素質粒子)の場合、例えば、10nm以上500nm以下、好ましくは20nm以上300nm以下、さらに好ましくは30nm以上100nm以下(特に40nm以上80nm以下)程度であってもよい。
導電剤を、分散媒とバインダーとの少なくとも一方と組み合わせて有機繊維の表面に付着させることにより、コーティング層を形成しても良い。
バインダーとしては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂などの接着性樹脂が例示できる。これらの接着性樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
なお、導電剤としてカーボンナノチューブを用いる場合、有機繊維の表面とカーボンナノチューブとは、互いの親和性により付着可能であるため、バインダーを用いることなくカーボンナノチューブによるコーティング層を形成しても良い。その場合、カーボンナノチューブは、分散液中に分散させた状態で繊維に適用することが可能である。その方法については、例えば、特許文献1に記載されている。
特に、有機繊維がポリエステル系繊維である場合、ポリエステル系繊維とカーボンナノチューブとの親和性が高いため、バインダーを用いなくてもカーボンナノチューブをポリエステル繊維の繊維表面に強固に付着させることができる。また、少量のバインダーを用いることにより、繊維表面へのカーボンナノチューブの付着強度を一層強くすることができる。
導電性繊維の繊度(総繊度)は、特に限定されないが、例えば、10dtex以上1000dtex以下の範囲から選択でき、例えば、30dtex以上500dtex以下、好ましくは50dtex以上400dtex以下、さらに好ましくは100dtex以上300dtex以下程度とすることができる。
炭素系導電剤を保持する有機繊維の市販品としては、導電剤としてカーボンナノチューブを用いる「CNTEC」(クラレリビング株式会社製)、導電剤としてカーボンブラックを用いる「クラカーボ」(クラレトレーディング株式会社製)、「Shakespeare」(BASF社製)などが挙げられる。
(非導電性繊維)
上記のように導電性繊維と非導電性繊維とを組み合わせて発熱層10を形成する場合、非導電性繊維としては、導電性繊維を構成する有機繊維を用いることができ、なかでも、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維を用いることが好ましい。非導電性繊維の繊度(総繊度)は、特に限定されないが、例えば、10dtex以上1000dtex以下の範囲から選択でき、例えば、30dtex以上500dtex以下、好ましくは50dtex以上400dtex以下、さらに好ましくは100dtex以上300dtex以下程度とすることができる。
(発熱層)
発熱層10は、上述した導電性繊維を発熱糸として含む織編物で構成される。この織編物には、織物、編物の他、レース地、網なども含まれる。これらの織編物のうち、より均一に発熱でき、発熱効率に優れる点から、織物及び編物が好ましい。
織物としては、慣用の織物(織物生地又は織布)、例えば、タフタ織などの平織、綾織又は斜紋織(ツイル織)、朱子織、パイル織、一方向性織物(UD)などが挙げられる。
編物としては、慣用の編物(編物生地又は編布)、例えば、平編(天竺編)、経編、丸編、横編、両面編、ゴム編、パイル編などが挙げられる。これらのうち、導電性繊維を電極間に配列させやすいとともに、均一な発熱を行いやすいことから、織物、特に平織物が好ましく用いられる。
発熱層10を構成する織編物を形成する糸のうち、少なくとも一部の糸が、導電性繊維で構成された発熱糸であればよい。
発熱層10における導電性繊維の割合は、編織物の種類に応じて選択でき、例えば、編織物全体に対して、例えば、1質量%以上(例えば、1重量%以上100質量%以下)、好ましくは10重量%以上100質量%以下(例えば、20重量%以上90質量%以下)、さらに好ましくは30重量%以上100質量%以下(例えば、40重量%以上80質量%以下)程度とすることができる。
織編物の単位面積当たりの重さ(目付量)は、発熱効率の点から、例えば、10g/m以上300g/m以下、好ましくは30g/m以上250g/m以下、さらに好ましくは50g/m以上200g/m以下程度とすることができる。目付量をこの範囲にすることにより、十分な発電効率を有する発熱層10を形成できる。
織編物の厚みは、例えば、0.1mm以上1mm以下、好ましくは0.15mm以上0.8mm以下、さらに好ましくは0.2mm以上0.6mm以下程度とすることができる。
(電極部)
第1部分31の金属糸を構成する金属は、特に限定されないが、例えば、銅、銀、金、クロム、ニッケル、コバルト、鉄、マグネシウム、アルミニウム、白金、スズ、亜鉛、マンガン、タングステン、ステンレスなどとすることができる。これらの金属は、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。また、合金として用いられる場合、例示した金属に加え、これらの金属以外の元素(例えばケイ素など)を含んでいてもよい。
第1部分31の金属糸は、本縫い、千鳥縫い、単環縫い、二重環縫い、縁かがり縫い、又は扁平縫いなどの縫い方で織編物に縫着されている。
第1部分31は、一本の金属糸により構成されていてもよいし、複数本の金属糸を互いに並列に縫い付けることにより構成されていてもよい。後者の場合、隣り合う金属糸間の距離は、例えば1mm以上10mm以下程度、好ましくは2mm以上8mm以下程度、より好ましくは3mm以上7mm以下程度とすることができる。
第1部分31の幅は、発熱ユニット100のサイズに応じて選択でき、0.1mm以上100mm以下、好ましくは0.2mm以上50mm以下、さらに好ましくは0.3mm以上30mm以下程度とすることができる。
第2部分32が金属糸により構成された織編物である場合、この金属糸としては、第1部分31を構成する金属糸と同様のものを用いることができる。ただし、第2部分32を構成する金属糸の材料は、第1部分31を構成する金属糸の材料よりも低い電気抵抗値を持つことが好ましい。
第2部分32を構成する織編物は、発熱層10と同様に、各種の織物、編物、レース地又は網などの構造とすることができる。
第2部分32の形状は、帯状体であれば特に限定されないが、第1部分31に対する接触性を良好にするとともに、第2部分32の導電性を良好にする観点から、第2部分32の幅は、第1部分31の幅よりも大きいことが好ましい。
第2部分32の幅は、例えば、1mm以上100mm以下、好ましくは1.5mm以上50mm以下、さらに好ましくは2mm以上30mm以下程度とすることができる。また、第2部分32の厚みは、0.01mm以上2mm以下、好ましくは0.02mm以上1.5mm以下、さらに好ましくは0.03mm以上1mm以下程度とすることができる。なお、第2部分32の幅は、その長手方向において一定となっていても良いし、長手方向における位置に応じて異なっていても良い。
第2部分32は、例えば、固定糸33(図1)を用いて、発熱層10に対して縫い付けられることによって、発熱層10に固定されていることが好ましい。第2部分32を縫い付ける固定糸33としては、例えば、金属糸と、有機繊維により構成された糸と、のうちの少なくとも一方を用いることができる。なお、図3においては、第2部分32の上面側において、固定糸33が存在しうる範囲を模式的に示している。
ただし、第2部分32は、導電性又は非導電性の固定テープ等によって発熱層10に対して固定されていても良い。固定テープを用いる場合、固定糸33は用いなくても良いし、固定糸33の上から固定テープを貼り付けてもよい。
ここで、カバー層40は、固定糸33、又は、固定テープを面一以上に覆っていることが好ましい。
なお、第2部分32は、接着剤等により発熱層10に対して固定されていてもよい。
次に、図5を用いて、発熱ユニット100を製造する方法の一例を説明する。
発熱ユニット100の製造には、例えば、図5に示される金型70を用いることができる。金型70は、例えば、下金型71と上金型72とを有している。
下金型71は、上方に向けて開口した凹部71aを有している。上金型72は、下金型71の上端開口を塞ぐ形状に形成されている。図5のように下金型71と上金型72とが組み合わされることにより、下金型71と上金型72との間にキャビティが形成される。上金型72には、硬化前の樹脂50をキャビティに導入するための導入口72aが形成されている。
発熱ユニット100を製造するには、先ず、下金型71の凹部71a内に、予めプレス成形した無機繊維21を配置し、当該無機繊維21の上に、予め作成した発熱層10を重ねて配置する。発熱層10は、予め、電極部30が取り付けられている。
次に、上金型72を下金型71に対して組み合わせて、下金型71の上端側の開口を閉塞する(図5(a))。
次に、導入口72aを介してキャビティに樹脂50を導入する。これにより、無機繊維21及び発熱層10に樹脂50が含浸するとともに、電極部30の突出部(発熱層10における断熱層20側とは反対側の面から突出した部分)が樹脂50(第3樹脂50c)によって面一以上に覆われる(図5(b))。
また、このとき、固定糸33、又は、固定テープも、樹脂50(第3樹脂50c)によって面一以上に覆われる。
次に、樹脂50を加熱するなどにより硬化させることにより、発熱ユニット100が得られる。その後、発熱ユニット100を金型70から取り出す。
なお、金型70からの発熱ユニット100の取り出し(離型)を容易にするため、金型70の内面には、予め離型剤を塗布するなどの離型処理が施されていることが好ましい。
ここで、電極部30は、発熱層10における断熱層20側の面からも突出しており、当該突出した部分が、断熱層20を押圧することとなる。このため、断熱層20において、発熱層10における断熱層20側の面から突出した電極部30の突出部と対応する部位22においては、無機繊維21の密度が、断熱層20における他の部位よりも疎となっている。
ここで、図5は、平面状の形状の発熱ユニット100の製造に好適な形状の金型70を示しているが、上述のように、発熱ユニット100は、曲面状や折れ曲がり形状などであっても良い。製造される発熱ユニット100の形状に応じて金型70の形状(キャビティの形状)を適宜に変更することにより、所望の形状の発熱ユニット100を製造することができる。
なお、平面状の発熱ユニット100を製造した後、発熱ユニット100に折り曲げ加工などの変形加工を施すことによって、発熱ユニット100を曲面状又は折れ曲がり形状などの所望の形状にすることができる。
〔第2の実施形態〕
次に、図6を用いて第2の実施形態を説明する。
本実施形態に係る発熱ユニット100は、以下に説明する点で、上記の第1の実施形態に係る発熱ユニット100と相違し、その他の点では上記の第1の実施形態に係る発熱ユニット100と同様に構成されている。
図6に示すように、本実施形態の場合、発熱ユニット100は、発熱層10における断熱層20側とは反対側の面に設けられた保護層80を備えている。より具体的には、保護層80は、カバー層40における発熱層10側とは反対側の面に設けられている。
保護層80によって、カバー層40、発熱層10、電極部30及び断熱層20を保護することができるため、発熱ユニット100の良好な耐久性が得られる。例えば、発熱ユニット100を屋外で使用する場合、保護層80によって、カバー層40、発熱層10、電極部30及び断熱層20を、風雨や日照から保護することができる。
本実施形態の場合、保護層80は、保護フィルムであり、発熱層10における断熱層20側とは反対側の面に貼り付けられている。この場合、樹脂50は、電極部30の上面(例えば第2部分32の上面)の上にも存在していることが好ましく、このようにすることにより、保護層80の貼り付け強度を十分に確保することができる。
より具体的には、例えば、保護層80は、樹脂50によって発熱層10に接着固定されている。樹脂50が硬化する前に、カバー層40の上に保護層80を配置することにより、カバー層40の表層の樹脂50によって保護層80を接着固定することができる。
保護層80の材料は、特に限定されないが、樹脂50よりも耐候性に優れる材料であることが好ましい。一例として、保護層80は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂又は塩化ビニル樹脂などにより構成することができる。また、保護層80の材料を、断熱層20よりも熱伝導率の高い材料とすることにより、発熱層10の熱を、保護層80を介して発熱面に対してより効果的に伝達することができるので、発熱面からの放熱性をより良好にすることができる。
〔第3の実施形態〕
次に、図7を用いて第3の実施形態を説明する。
本実施形態に係る発熱ユニット100は、以下に説明する点で、上記の第2の実施形態に係る発熱ユニット100と相違し、その他の点では上記の第2の実施形態に係る発熱ユニット100と同様に構成されている。
図7に示すように、本実施形態の場合、保護層80における発熱層10側とは反対側の面にはナノスケールの凹凸が形成されている。すなわち、保護層80の表面には、多数の微細な凸部81及び凹部82が形成されている。凸部81の幅寸法、並びに、凹部82の幅寸法は、例えば、10nm以上100nm以下とすることができる。また、凸部81の高さ寸法(凹部82の深さ寸法)は、例えば、10nm以上100nm以下とすることができる。
このようにナノスケールの凹凸が保護層80の表面に形成されていることにより、保護層80の表面における光の反射を抑制できるので、太陽光の反射によるギラツキなどを抑制できる。
また、このようにナノスケールの凹凸が保護層80の表面に形成されていることにより、保護層80の表面の良好な撥水性が得られる。よって、発熱ユニット100を融雪用途に用いる場合などにおいて、保護層80の表面が傾斜した状態となるように発熱ユニット100を配置することにより、保護層80の表面に対する雪や氷の付着を抑制できる。
〔第4の実施形態〕
次に、図8を用いて第4の実施形態を説明する。
本実施形態に係る発熱ユニット100は、以下に説明する点で、上記の第2の実施形態に係る発熱ユニット100と相違し、その他の点では上記の第2の実施形態に係る発熱ユニット100と同様に構成されている。
本実施形態の場合、保護層80は、保護フィルムではなく、発熱層10における断熱層20側とは反対側の面(例えば、カバー層40における発熱層10側とは反対側の面)に塗布形成された耐候性コーティング層である。
なお、本実施形態の場合も、第3の実施形態と同様に、保護層80の表面にはナノスケールの凹凸が形成されていても良い。この場合、ナノスケールの凹凸は、例えば、インプリント(インプリント加工)などにより形成することができる。
〔第5の実施形態〕
次に、図11を用いて第5の実施形態を説明する。
本実施形態に係る発熱ユニット200は、以下に説明する点で、上記の第2の実施形態に係る発熱ユニット100(図6)と相違し、その他の点では、第2の実施形態に係る発熱ユニット100と同様に構成されている。
上記の第2の実施形態に係る発熱ユニット100はシート状であるのに対し、本実施形態に係る発熱ユニット200は、ブロック状に構成されている。
本実施形態に係る発熱ユニット200は、保護フィルムである保護層80の代わりに、タイル又はアスファルトなどである保護層90を備えている。保護層90は、発熱層10における断熱層20側とは反対側の面側に配置されており、カバー層40を構成する第3樹脂50cを介して発熱層10に接着固定されている。すなわち、発熱ユニット200は、その表面側に、タイル又はアスファルトなどを一体的に備えている。
また、本実施形態の場合、断熱層20は、例えば、コンクリート又は木材などにより構成された下地層23を含んで構成されている。下地層23の表層部(発熱層10側の表層部)には、第2樹脂50bが含浸している。
ここで、下地層23がコンクリートである場合、下地層23に第2樹脂50bが含浸しているとは、下地層23の表面の微細な凹凸における凹部に第2樹脂50bが入り込んで、第2樹脂50bが下地層23の表面に対してアンカーしていること、又は、下地層23の少なくとも表層部が多孔状に(多孔質として)形成されており、多孔状の表層部に第2樹脂50bが浸透していること、などを意味する。下地層23が木材である場合も同様である。
なお、下地層23が木材により構成されている場合、下地層23の過熱を抑制するために、下地層23と発熱層10との間には、無機繊維21を介在させることも好ましい。
本実施形態の場合も、発熱ユニット200は、発熱面(図11における上面)の全面から均一に熱を放射することができる。
その他、本実施形態によっても、上記の各実施形態と同様の効果が得られる。
また、発熱ユニット200は、タイル又はアスファルトなどである保護層90を備えているため、優れた構造的強度を有するものとすることができる。また、発熱ユニット200は、コンクリート又は木材などにより構成された下地層23を備えているため、このことによっても、発熱ユニット200を、優れた構造的強度を有するものとすることができる。
〔第6の実施形態〕
次に、図12及び図13を用いて第6の実施形態を説明する。
本実施形態に係る発熱ユニット200は、図11に示す発熱ユニット200の変更例である。
図12に示すように、本実施形態の場合、発熱層10及びカバー層40は、図12に示すように、断面視においてL字状(逆L字状)に延在している。すなわち、発熱層10及びカバー層40は、断熱層20の上面及び一方の側面(図12において左側の側面)に沿ってそれぞれ延在している。断熱層20の上面を覆っている発熱層10及びカバー層40は、それらの上側に配置された保護層90によって覆われている。
また、断熱層20の一方の側面を覆っている発熱層10及びカバー層40は、保護フィルムである保護層80によって覆われている。
図13は本実施形態に係る発熱ユニット200の使用例を説明するための模式的な断面図である。
図13に示すように、発熱ユニット200は、駅のプラットフォーム150などに好適に設置することができる。
図13において、矢印C方向は軌道(レール180)側であり、矢印D方向は矢印C方向に対する反対方向である。
プラットフォーム150の表層部における軌道側の端部(縁部)は、例えば、ひさし状に矢印C方向に突出した水平突出部160となっている。
プラットフォーム150において、水平突出部160の下側に隣接する部位は、矢印C方向を向く側面151を有している。
更に、側面151の下方には、退避所170が形成されている。退避所170は、側面151よりも矢印D方向側に向けて窪んだ凹所である。退避所170の天面171は、例えば水平となっており、側面151に対して交差(例えば直交)している。
本実施形態に係る発熱ユニット200は、例えば、図13に示すように、水平突出部160の上面側に形成された凹部150aに嵌め込んで設置することができる。より具体的には、例えば、保護層90が水平突出部160の表面側に位置するとともに、保護層80が水平突出部160の突端(矢印C方向側の端面)に位置するように、発熱ユニット200を配置することができる。なお、発熱ユニット200は、水平突出部160に対して接着固定することができる。
このように水平突出部160に発熱ユニット200を設けることにより、発熱ユニット200によって水平突出部160を加熱することができる。よって、水平突出部160の上面の雪を好適に溶かすことができるとともに、当該上面における氷の発生を抑制することができる。また、水平突出部160の突端(矢印C方向側の端面)に付着した雪を溶かすことができる。更には、水平突出部160の突端部の下部におけるつらら190の形成を抑制することができる。
また、上記のように、発熱ユニット100は、平面形状のものに限らず、曲面状又は折れ曲がり形状に成形することもできる。そこで、例えば、図13に示すように、発熱ユニット100をL字状に成形し、天面171と側面151との角部に沿って接着するなどによって配設することができる。
これにより、側面151に付着した雪を溶かすことができるとともに、天面171と側面151との角部などにおけるつらら190の形成を抑制することができる。
また、保護層90をより熱伝導率の高い材料で構成することで、発熱層10の熱を、保護層90を介してより良好に発熱面(本実施形態では水平突出部160の上面)に伝達することができるため、水平突出部160の上面の雪を効果的に溶かすことが可能となる。より好適には、保護層90の材料を、断熱層20の熱伝導率よりも高い材料とすることで、発熱層10の熱をより効果的に発熱面に伝達することができる。
以上、図面を参照して各実施形態を説明したが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
例えば、上記においては、断熱層20が、無機繊維21と、無機繊維21に含浸した樹脂50(第2樹脂50b)と、により構成されている例を説明したが、断熱層20は、無機繊維21の代わりに、多孔性の樹脂シート(不図示)を含んで構成されていて、樹脂シートの孔に第2樹脂50bが含浸していてもよい。この樹脂シートは連続気泡型の樹脂により構成されている。
また、断熱層20における発熱層10側とは反対側の面には、アルミニウム箔などの金属箔等により構成された熱反射層が設けられていても良い。これにより、断熱層20から発熱層10側とは反対側への輻射熱の放散を抑制することができる。
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)導電性繊維を含むシート状の織編物により構成されて通電により発熱する発熱層と、前記発熱層に重ねて配置された断熱層と、を備え、前記発熱層と前記断熱層とに亘って樹脂が含浸することにより、前記断熱層と前記発熱層とが相互に接着固定されている発熱ユニット。
(2)前記樹脂は、前記発熱層における前記断熱層側とは反対側の面から、前記断熱層における前記発熱層側とは反対側の面に亘って含浸している(1)に記載の発熱ユニット。
(3)前記樹脂は、金属粉を含有している(1)又は(2)に記載の発熱ユニット。
(4)前記樹脂は、マイクロバルーンを含有している(1)から(3)のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
(5)前記発熱層に対する通電に用いられる電極部を備え、前記電極部は、前記発熱層における前記断熱層側とは反対側の面から突出した突出部を含み、前記樹脂が前記突出部を面一以上に覆っている(1)から(4)のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
(6)前記電極部は、前記織編物に縫い付けられた金属糸により構成された第1部分と、前記第1部分を覆っているとともに前記第1部分と電気的に接続された導電性の帯状体である第2部分と、を含んで構成されている(5)に記載の発熱ユニット。
(7)前記発熱層よりも前記断熱層の方が厚い(1)から(6)のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
(8)前記断熱層は、コンクリートにより構成されている(1)から(7)のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
(9)前記断熱層は、無機繊維を含んで構成されている(1)から(7)のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
(10)前記無機繊維はガラス繊維である(9)に記載の発熱ユニット。
(11)前記断熱層は、多孔性の樹脂シートである(1)から(7)のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
(12)前記導電性繊維は、カーボンナノチューブが被着された有機繊維である(1)から(11)のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
(13)前記発熱層における前記断熱層側とは反対側の面に設けられた保護層を備える(1)から(12)のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
(14)前記保護層は、タイル又はアスファルトにより構成されている(13)に記載の発熱ユニット。
(15)前記保護層は、前記発熱層における前記断熱層側とは反対側の面に塗布形成された耐候性コーティング層である(13)に記載の発熱ユニット。
(16)前記保護層は、前記発熱層における前記断熱層側とは反対側の面に貼り付けられた保護フィルムである(13)に記載の発熱ユニット。
(17)前記保護層が、前記発熱層と前記断熱層とに亘って含浸した前記樹脂によって、前記発熱層に接着固定されている(14)又は(16)に記載の発熱ユニット。
(18)前記保護層における前記発熱層側とは反対側の面にはナノスケールの凹凸が形成されている(13)から(17)のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
10 発熱層
11 第1糸
12 第2糸
20 断熱層
21 無機繊維
22 部位
23 下地層
30 電極部
31 第1部分
31a 糸
31b 糸
32 第2部分
33 固定糸
40 カバー層
50 樹脂
50a 第1樹脂
50b 第2樹脂
50c 第3樹脂
60 電源
61 配線
70 金型
71 下金型
71a 凹部
72 上金型
72a 導入口
80 保護層
81 凸部
82 凹部
90 保護層
100 発熱ユニット
150 プラットフォーム
151 側面
150a 凹部
160 水平突出部
170 退避所
171 天面
180 レール
190 つらら
200 発熱ユニット

Claims (18)

  1. 導電性繊維を含むシート状の織編物により構成されて通電により発熱する発熱層と、
    前記発熱層に重ねて配置された断熱層と、
    を備え、
    前記発熱層と前記断熱層とに亘って樹脂が含浸することにより、前記断熱層と前記発熱層とが相互に接着固定されている発熱ユニット。
  2. 前記樹脂は、前記発熱層における前記断熱層側とは反対側の面から、前記断熱層における前記発熱層側とは反対側の面に亘って含浸している請求項1に記載の発熱ユニット。
  3. 前記樹脂は、金属粉を含有している請求項1又は2に記載の発熱ユニット。
  4. 前記樹脂は、マイクロバルーンを含有している請求項1から3のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
  5. 前記発熱層に対する通電に用いられる電極部を備え、
    前記電極部は、前記発熱層における前記断熱層側とは反対側の面から突出した突出部を含み、
    前記樹脂が前記突出部を面一以上に覆っている請求項1から4のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
  6. 前記電極部は、
    前記織編物に縫い付けられた金属糸により構成された第1部分と、
    前記第1部分を覆っているとともに前記第1部分と電気的に接続された導電性の帯状体である第2部分と、
    を含んで構成されている請求項5に記載の発熱ユニット。
  7. 前記発熱層よりも前記断熱層の方が厚い請求項1から6のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
  8. 前記断熱層は、コンクリートにより構成されている請求項1から7のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
  9. 前記断熱層は、無機繊維を含んで構成されている請求項1から7のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
  10. 前記無機繊維はガラス繊維である請求項9に記載の発熱ユニット。
  11. 前記断熱層は、多孔性の樹脂シートを含んで構成されている請求項1から7のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
  12. 前記導電性繊維は、カーボンナノチューブが被着された有機繊維である請求項1から11のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
  13. 前記発熱層における前記断熱層側とは反対側の面に設けられた保護層を備える請求項1から12のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
  14. 前記保護層は、タイル又はアスファルトにより構成されている請求項13に記載の発熱ユニット。
  15. 前記保護層は、前記発熱層における前記断熱層側とは反対側の面に塗布形成された耐候性コーティング層である請求項13に記載の発熱ユニット。
  16. 前記保護層は、前記発熱層における前記断熱層側とは反対側の面に貼り付けられた保護フィルムである請求項13に記載の発熱ユニット。
  17. 前記保護層が、前記樹脂によって、前記発熱層に接着固定されている請求項14又は16に記載の発熱ユニット。
  18. 前記保護層における前記発熱層側とは反対側の面にはナノスケールの凹凸が形成されている請求項13から17のいずれか一項に記載の発熱ユニット。
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