JP2017161709A - 導光部材及びその製造方法 - Google Patents

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大地 酒井
Daichi Sakai
大地 酒井
黒田 敏裕
Toshihiro Kuroda
敏裕 黒田
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Abstract

【課題】効率的に所定の箇所(光入出射部)から光を出射させることができ、光路の光入出射部の位置を良好に視認することができる導光部材を提供すること。【解決手段】ベース基板と、その上に配置され、一端側に光入出射部を、他端側に再帰ミラーを備える第1光路と、を有する導光部材であって、前記再帰ミラーは、前記ベース基板に対して垂直で、かつ前記第1光路の光軸に対してそれぞれ異なる角度で傾斜した2つの反射面A及び反射面Bを少なくとも有し、前記反射面Aと前記反射面Bは、前記第1光路を伝搬する光のうち、前記光入出射部方向から前記再帰ミラー方向へ伝搬する光を、反射面A、反射面Bの順、又は反射面B、反射面Aの順で反射させて前記光入出射部方向に光路変換する導光部材。【選択図】図1

Description

本発明は導光部材及びその製造方法に関する。
一般的に光ファイバは、多量の情報の高速通信が可能であることから、家庭用、産業用の情報通信に広く利用されている。また、例えば、自動車には、各種電装品(例えば、カーナビゲーションシステム等)が装備されているが、それらの電装品の光通信にも採用されている。
また、情報容量の増大に伴い、幹線やアクセス系といった通信分野のみならず、ルータやサーバ内の情報処理にも光信号を用いる光インターコネクション技術の開発が進められている。具体的には、ルータやサーバ装置内のボード間あるいはボード内の短距離信号伝送に光を用いるために、光伝送路として、光ファイバに比べ、配線の自由度が高く、かつ高密度化が可能な光導波路(例えば、特許文献1及び2参照)が用いられている。
このような光路(光ファイバや光導波路)は、一方端に発光素子を配置し、もう一方端に受光素子を配置した光デバイスとすることによって光信号の送受信が行われる。
特開平6−258537号公報 特開2003−195079号公報
上記のような光デバイスにおいて、光路と、各種光学素子(発光素子や受光素子)とは、光の損失が小さくなるように高精度に位置合わせされる必要がある。位置合わせする一つの方法として、例えば、実際に光を入力する部位や出力する部位を視認して各種光学素子を実装する方法がある。しかし、光路は光信号を伝搬させるために透明であることが多く視認しにくい。また、実際に光が伝搬する光路は、該光路の屈折率よりもやや小さい透明なクラッドで覆われていることが多く、この構成がさらに視認性の低下につながっている。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、効率的に所定の箇所(光入出射部)から光を出射させることができ、光路の光入出射部の位置を良好に視認することができる導光部材を提供することを目的とする。
本発明は、以下のものに関する。
(1) ベース基板と、その上に配置され、一端側に光入出射部を、他端側に再帰ミラーを備える第1光路と、を有する導光部材であって、前記再帰ミラーは、前記ベース基板に対して垂直で、かつ前記第1光路の光軸に対してそれぞれ異なる角度で傾斜した2つの反射面A及び反射面Bを少なくとも有し、前記反射面Aと前記反射面Bは、前記第1光路を伝搬する光のうち、前記光入出射部方向から前記再帰ミラー方向へ伝搬する光を、反射面A、反射面Bの順、又は反射面B、反射面Aの順で反射させて前記光入出射部方向に光路変換する導光部材。
(2) 一端側に光入出射部を、他端側に再帰ミラーを有する第1光路を有し、前記再帰ミラーは、前記第1光路を伝搬する光のうち、前記光入出射部方向から前記再帰ミラー方向へ伝搬する光を、前記光入出射部方向に光路変換し、前記第1光路は、前記再帰ミラーから前記光入出射部にかけて光軸垂直断面積を小さくするテーパ部を有する導光部材。
(3) 前記光が、前記光入出射部から入射される(1)又は(2)に記載の導光部材。
(4) 前記光入出射部が、光路変換ミラーである(1)〜(3)のいずれか一項に記載の導光部材。
(5) 前記再帰ミラーが前記第1光路に直接設けられてなる(1)〜(4)のいずれか一項に記載の導光部材。
(6) 一端側に光入出射部を、他端側に再帰ミラーを備える、(1)〜(5)のいずれか一項に記載の前記第1光路と、一端側に光入出力部を備え、他端側に再帰ミラーを備えない第2光路と、が併設された導光部材であって、前記第1光路の光入出射部と前記第2光路の光入出力部との位置の相関が確保され、前記第1光路の光入出射部が、前記第2光路の光入出力部の位置を認識するための位置認識マーカである導光部材。
(7) 前記第1光路の光入出射部と前記第2光路の光入出力部が、同一平面上に配置される(6)に記載の導光部材。
(8) 前記第1光路の上面及び側面を覆い、かつ前記再帰ミラーを露出するように保護層が設けられる(1)〜(7)のいずれか一項に記載の導光部材。
(9) (1)〜(8)のいずれか一項に記載の導光部材の製造方法であって、再帰ミラーがフォトリソグラフィー加工によって形成される導光部材の製造方法。
(10) 前記第1光路と前記再帰ミラーが同時に形成される(9)に記載の導光部材の製造方法。
本発明によれば、第1光路を伝搬する光を再帰ミラーによって反射させ、効率的に所定の箇所(光入出射部)から光を出射させることができ、光路の光入出射部の位置を良好に視認することができる。
本発明の導光部材の第1の実施形態を示す斜視図である。 本発明の導光部材の第1の実施形態を示す平面図である。 本発明の導光部材の第1の実施形態を示す平面図である。 本発明の導光部材の第2の実施形態を示す平面図である。 本発明の導光部材の第2の実施形態を示す平面図である。 本発明の導光部材の第2の実施形態を示す平面図である。 本発明の導光部材の第2の実施形態を示す平面図である。 本発明の導光部材に用いる再帰ミラーの変形例を示す平面図である。 本発明の導光部材に用いる再帰ミラーの別の変形例を示す平面図である。
<第1の実施形態>
(請求項1の説明)
本発明の導光部材の第1の実施形態を、図1〜図3を用いて説明する。図1〜図3に示すように、本実施の形態の導光部材は、ベース基板3と、その上に配置され、一端側に光入出射部101を、他端側に再帰ミラー102、103を備える第1光路1と、を有する導光部材であって、前記再帰ミラー102、103は、前記ベース基板3に対して垂直で、かつ前記第1光路の光軸105に対してそれぞれ異なる角度で傾斜した2つの反射面A102及び反射面B103を少なくとも有し、前記反射面A102と前記反射面B103は、前記第1光路1を伝搬する光のうち、前記光入出射部方向から前記再帰ミラー方向へ伝搬する光を、反射面A102、反射面B103の順、又は反射面B103、反射面A102の順で反射させて前記光入出射部方向に光路変換する導光部材である。以下、具体的に説明する。
本実施の形態の導光部材は、図1に示すようにベース基板3上に第1光路1を有し、第1光路1の一端には光入出射部101を、もう一方の端部方向には、再帰ミラー102、103を有する。再帰ミラー102、103は、ベース基板3に対して垂直で、かつ第1光路1の光軸105に対してそれぞれ異なる角度で傾斜した2つの反射面A102及び反射面B103を少なくとも有する。反射面A102と反射面B103は、第1光路1を伝搬する光のうち、再帰ミラー方向へ伝搬する光を、反射面A102、反射面B103の順、又は反射面B103、反射面A102の順で反射させて光入出射部101方向に光路変換する角度及び位置で配置される。図1には後述する保護層4を図示していないが、保護層4を設けてもよい。
例えば、本実施の形態の一例である図2や図3に示すように、光入出射部101から再帰ミラー方向へ入射された光は、第1光路1中を広がりながら、又は壁面で反射しながら伝搬する。伝搬する光の少なくとも一部は反射面A102へ、少なくとも別の一部は反射面B103へ伝搬する。次に、反射面A102(反射面B103)で反射された光は反射面B103(反射面A102)へ伝搬し、反射面B103(反射面A102)で反射された光は再度第1光路1を伝搬して光入出射部101から出射される。
ベース基板3上に第1光路1を設けることによって、第1光路1を所定の位置に設置できるとともに、再帰ミラーも所定の位置に設置できるため、再帰ミラーと第1光路1の位置を精度良く配置できる。また、反射面A102及び反射面B103を第1光路1の光軸105に対して所定の角度に傾斜させて配置することができる。これにより、第1光路1を伝搬する光のうち再帰ミラー方向に伝搬する光を効率的に光入出射部101方向に導くことができる。また、後述する第2の実施形態である、図4〜図7に示すように、再帰ミラーを有しない光入出力部201を有する第2光路2と併設する場合には、第1光路1と第2光路2とを位置精度良く配置できる。
再帰ミラーは、第1光路1の光軸105に対してそれぞれ異なる角度で傾斜した少なくとも2つの反射面A102及び反射面B103からなる。少なくとも2つの反射面を用いて光入出射部101方向に再帰反射(再帰ミラー102、103による反射)させることによって、反射面A102及び反射面B103は屈折率差を利用した内面反射による再帰反射が可能となる。特に、反射面A102及び反射面B103を構成する部材と、空気層との屈折率差を利用した再帰反射であると、大きな屈折率差を確保しやすく、効率良く光入出射部101から光を出力できる。なお、反射する順番は反射面A102の後に反射面B103による反射が行われても、反射面B103の後に反射面A102による反射が行われてもよい。本実施の形態の一例である図2や図3に示すように、それらが共存していてもよい。
なお、本実施の形態における再帰ミラー102、103は、上述のような内面反射でも、反射金属層を利用した反射でもよいが、高反射率である点、工程が少なく形成が容易である点から屈折率差を利用した内面反射が好ましい。
(請求項2の説明)
また、図1〜図3に示すように、本実施の形態の導光部材は、一端側に光入出射部101を、他端側に再帰ミラー102、102を有する第1光路1を有し、前記再帰ミラー102、103は、前記第1光路1を伝搬する光のうち、前記光入出射部方向から前記再帰ミラー方向へ伝搬する光を、前記光入出射部方向に光路変換し、前記第1光路1は、前記再帰ミラー102、103から前記光入出射部101にかけて光軸垂直断面積を小さくするテーパ部104を有する導光部材である。以下、具体的に説明する。
本実施の形態の導光部材は、一端に光入出射部101を有する第1光路1と、もう一方の端部方向に、再帰ミラーを有し、再帰ミラーは、第1光路1を伝搬する光のうち、光入出射部101方向から再帰ミラー方向へ伝搬する光を、光入出射部101方向の第1光路1へ光路変換する再帰ミラーであって、第1光路1は、再帰ミラーから前記光入出射部101にかけて光軸垂直断面積を小さくするテーパ部104を有する。
第1光路1に、再帰ミラー102、103から光入出射部101にかけて光軸垂直断面積を小さくするテーパ部104を設けることによって、再帰反射した光を集光することができ、光入出射部101から高光量で出力することが可能となる。
また、再帰ミラーから光入出射部101にかけて光軸垂直断面積を小さくするテーパ部104は、光入出射部101から再帰ミラー102、103にかけて光軸垂直断面積を大きくするテーパ部104と換言することができる。この観点からは、第1光路1に入射や伝搬可能な光の角度範囲が広がることによって、再帰ミラー方向へ伝搬する光の量が増える。これにより、再帰反射される光の量が増えるため、結果的に光入出射部101から高光量で出力することができる。
図2に示すような第1の実施形態の例では、該テーパ部104を用いて、第1光路1を再帰ミラー方向へ伝搬する光を平行光に近づけることもできる。平行光に近い光は光軸105に対して45°傾斜した平坦面からなる反射面A102と、光軸105に対して同じく45°傾斜し、かつ反射面A102と90°の平坦面からなる反射面B103によって効率の良い再帰反射が可能となる。
図3に示すような第1の実施形態の例では、光路中を再帰ミラー方向に放射状に伝搬する光の伝搬を可能な限り妨げないようにテーパ部104を設けたものである。このときの反射面A102及び反射面B103は、非平面(曲面)であって、一方の反射面によって反射される光が、もう一方の反射面によって光入出射部101に向かって反射(光軸105に対しては傾斜している)すると効率の良い再帰反射が可能となるため好ましい。
なお、第1の実施形態の図2の例と図3の例とは、第1光路1及び再帰ミラー102、103を設けるスペースや必要な光量によって適宜選択できるが、それらを複合した構造であってもよい。
(請求項3の説明)
本実施の形態の導光部材は、再帰ミラー方向に伝搬する光が、光入出射部101から入射されると良い。光入出射部101に照明光等の光を照射すると、導光部材を視認するための照明光をそのまま利用して光入出射部101が明るく視認できるため後述のような位置認識マーカとしても使用できる。
(請求項4の説明)
本実施の形態の導光部材は、光入出射部101が、光路変換ミラー5であってもよい。光路変換ミラー5とすることによって、再帰反射した光の迷光(光路外に漏れた光)を低減することもできる。位置認識マーカとして使用する場合には、光入出射部101とその周囲のコントラストが容易に確保できることを意味する。
(請求項5の説明)
本実施の形態の導光部材は、再帰ミラーが第1光路1に直接設けられていると良い。直接設けることによって、第1光路1と再帰ミラーの高い位置精度が確保でき、効率の良い再帰反射が可能となる。
<第2の実施形態>
(請求項6の説明)
本発明の導光部材の第2の実施形態を、図4〜図7を用いて説明する。図4〜図7に例を示すように、本実施の形態の導光部材は、一端側に光入出射部101を、他端側に再帰ミラー102、103を備える第1光路と、一端側に光入出力部を備え、他端側に再帰ミラーを備えない第2光路と、が併設された導光部材であって、前記第1光路の光入出射部と前記第2光路の光入出力部との位置の相関が確保され、前記第1光路の光入出射部が、前記第2光路の光入出力部の位置を認識するための位置認識マーカである導光部材である。以下、具体的に説明する。
本実施の形態の導光部材は、図4〜図7に例を示すように、再帰ミラー102、103を有する第1光路1と、再帰ミラー102、103を具備しない光入出力部201を有する第2光路2が併設されている。また、光入出射部101と光入出力部201とは、位置の相関が確保されており、光入出射部101が、光入出力部201の位置を認識するための位置認識マーカとなっている。
光入出力部201を有する第2光路2は、光信号を伝搬するための光路等が挙げられる。第1光路1に設けられた光入出射部101と、第2光路2に設けられた光入出力部201との位置の相関が確保されていれば、明るく視認可能な光入出射部101を用いて間接的に光入出力部201の位置が把握できる。このため、光入出射部101を光入出力部201の位置を認識するための位置認識マーカとして使用できる。一般に第2光路2に設けられた光入出力部201を明るく視認するためには、該光入出力部201と対をなすもう一方の光入出力部から光を入射しなければならない。この場合、例えば、第2光路2の長さが長い場合や、該光入出力部201と異なる角度に光を入出力する場合では、該光入出力部201を視認するための照明とは異なる別の照明が必要となる。本実施の形態の場合、光入出射部101を認識するための照明光をそのまま利用できるため、別の照明は不要である。
(請求項7の説明)
本実施の形態において、第1光路1に設けられる光入出射部101と、第2光路2に設けられる光入出力部201は、同一平面上に配置されると良い。これにより、例えば、光入出射部101を位置認識マーカとして各種光学素子や、電気配線板等の実装を行う場合、実装部位(光入出力部201)と同一方向からの視認、同一焦点距離での視認が可能となり作業性の向上や位置合わせ精度の向上が図れるため良い。
(請求項8の説明)
本実施の形態において、第1の光路には、その上面及び側面を覆い、かつ再帰ミラーを露出するように保護層4が設けられると良い。保護層4を設けることによって異物等の付着や破損を抑制できる。このとき再帰ミラーを露出するように保護層4を設けることによって、空気反射型の再帰ミラーを得られる。
<第1及び第2の実施形態の製造方法>
(請求項9の説明)
上記第1及び第2の実施形態の導光部材の製造方法としては、再帰ミラーをフォトリソグラフィー加工によって形成するのが好ましい。フォトリソグラフィー加工を用いることによって、所定の位置、所定の形状、所定の角度の再帰ミラーを形成しやすくすることができる。
(請求項10の説明)
また、再帰ミラーは、第1光路1と同時に形成されると良い。つまり、第1光路と再帰ミラーが同一工程で一括して形成されるのが好ましい。これにより、第1光路1と再帰ミラーの位置精度を確保しやすく、効率的に再帰反射が可能となる。
さらに、第1光路1と第2光路2を同時に形成すると、それらの位置精度が確保しやすいため好ましい。さらに、第1光路1の光入出射部101と第2光路2の光入出力部201を同時に形成すると、それらの位置の相関が確保しやすい。
<各部材の説明>
以下に上記の第1及び第2の実施の形態(以下、これらを併せて「本実施の形態」ということがある。)の導光部材に用いられる各部材について詳細に説明する。
[ベース基板]
ベース基板3は、第1光路1、第2光路2が形成される土台部分である。その材質は特に限定はなく、シリコン基板、ガラス基板、ガラスエポキシ樹脂基板、樹脂基板、プラスチック基板、金属基板、樹脂層付き基板、金属層付き基板、プラスチックフィルム、樹脂層付きプラスチックフィルム、金属層付きプラスチックフィルム、電気配線板、それらの複合板等が用いられる。第1光路1や第2光路2側が、第1光路1や第2光路2を伝搬する光に対して損失等の悪影響の出ない範囲で透明性を有していると良く、さらに第1光路1、第2光路2よりも低屈折率であると、第1光路1や第2光路2を伝搬する光がベース基板3側に漏れ出すことを抑制できるため良い。以上の観点から、ガラス基板、樹脂基板、プラスチック基板がより好適である。樹脂からなる再帰ミラーを、フォトリソグラフィー加工を用いて形成する場合には、接着性を確保しやすく、製造中のハンドリング性が高い観点から、形成面側が樹脂基板、プラスチック基板であるとさらに好適である。
また、第1光路1に設けられた光入出射部101を位置認識用マーカとして用いる場合には、照明光に対するベース基板3の透過率を第1光路1の透過率よりも低くし、コントラストを向上させることもできる。
光路変換ミラー5を有し、光が該ベース基板3を透過する場合には、透過に悪影響のない範囲でベース基板3の厚み方向に透過性を有していると良い。
[第1光路・第2光路・光軸・テーパ部]
第1光路1は、光入出射部101と再帰ミラーとを結び、光が伝搬する領域である。第2光路2は、一端に光入出力部201を有し、光が伝搬する領域である。第2光路2には、別の一端に該光入出力部201と対をなす別の光入出力部を有していてもよい。第1光路1及び第2光路2は、伝搬する光に対して透明性を有していると良い。第1光路1は、第1光路1の外部よりも屈折率が高いと、外部に光が漏れるのを抑制し、光が第1光路1内を伝搬できるため好ましい。
第1光路1と第2光路2は同一の材質であっても、異なる材質であってもよいが、光の透過性の観点から同一の材質であると良い。さらに同時に形成されると位置の相関が確保しやすいため好ましい。これによって同一高さの光入出射部101と光入出力部201を得られやすく、さらに位置の相関を確保しやすい。
本実施の形態における第1光路1の光軸105とは、図2や図3に示すように第1光路1が直線の場合は、対向する光路壁面の中心線を指し、第1光路1のテーパ部104においては、対向する壁面の角の2等分線を指し、第1光路1が曲線の場合には、曲線内側の壁面の曲率と、曲線外側の壁面の曲率との平均曲率の円上を指す。
第1光路1に設けられるテーパ部104とは、上記の光軸105に対して垂直な平面における光路の断面積が光軸方向(図中X方向)に移動するにしたがって滑らかに変化する領域を指し、光入出射部101方向に向かい小さくなるように設けられる。
テーパ角(テーパ部104の側壁と光軸105のなす角)は、特に限定はないが、0°超〜65°以下であると好ましく、光入出射部101から出力する光量を多くし、かつ省スペースで設ける観点から0.1°以上〜30°以下であるとより好ましい。
第1の実施の態様においては、0.1°以上〜10°以下であるとさらに好ましい。
また、第2の実施の態様における2つの反射面からなる再帰ミラーが屈折率差を利用した反射の場合、さらに下記の式1によって算出される角度±5°の範囲であると、最も省スペースで光入出射部101から出力する光量を最大に近い値が得られる。
式1;90°−2・sin−1(n/n)
*n;再帰ミラーの第1光路側材料の屈折率
*n;再帰ミラーの第1光路と反対側の屈折率
[光入出射部・光入出力部]
第1光路1の一端に設けられる光入出射部101は、図5や図7に示すような光軸105に対して垂直な端面であっても、図4や図6に示すような光路変換ミラー5であってもよい。第2光路2に設けられる一方の光入出力部201は、光入出射部101と位置の相関が確保されていると好ましく、平行面であるとより好ましく、同一平面上であるとさらに好ましい。以上の観点から、光入出射部101が端面である場合には、光入出力部201も端面であり、光入出射部101が光路変換ミラー5である場合には、光入出力部201も光路変換ミラー5であると良い。
光路変換ミラー5を光入出射部101及び光入出力部201とする場合、該光路変換ミラー5によって光路変換される光の方向と、光軸105との交点を通り、光路変換される光の方向と垂直な面を光入出射部101及び光入出力部201とする。具体的には、光路変換ミラー5が光軸に対して45°傾斜した傾斜面からなり、光軸に対して90°に光路変換するミラーの場合、傾斜面が光入出射部101及び光入出力部201とする。
[再帰ミラー・反射面A、反射面B]
本実施の形態における再帰ミラーとは、第1光路1を再帰ミラー方向へ伝搬する光を再帰反射し、光入出射部101方向に反射するミラーであって、再帰ミラー方向へ伝搬する光の光軸105に対して同軸反対方向に反射するミラーである。
光軸105に対して傾斜した反射面A102と、ベース基板法線方向から見たときに、光軸105に対して反射面A102と線対称(空間的には面対称)の反射面B103を有していると、効率的に光入出射部101へ光を反射させることができる。本実施の形態では、反射面A102と反射面B103との合計2回の反射で再帰反射させているが、3回以上の反射で再帰反射させてもよい。3回以上の反射で再帰反射させる場合には、反射面A102と反射面B103との間に別の反射面を配置することによってできる。
また、反射面A102と反射面B103は、ベース基板3と第1光路1の界面から第1光路1側に形成されると良い。これにより、第1光路1から再帰ミラー方向に伝搬する光のうちベース基板3内を伝搬する光(迷光)を反射させないため、光入出射部101から確実に光を出射できる。これは位置認識マーカとして使用する際のコントラスト向上につながる。
光軸105と反射面A102とのなす角は、30°〜60°の範囲であるのが好ましく、35°〜55°であれがより好ましい。第1の実施形態の一例である、図2に示すような場合は、43°〜47°であればさらに好ましく、図3に示すような場合は、35°〜47°の範囲で変化する曲面であるのが好ましい。
ここで、第1の実施形態の一例である、図3に示す場合の曲面の角度について、光が光入出射部101から入射される場合を用いて、さらに詳細に説明する。ベース基板3の法線方向から見たとき、光入出射部101と光軸105との交点A、光軸105上の任意の点B、点Bを通り光軸105に垂直な線上の任意の点Cとする。
点Cを通り、∠ACBの2等分線に対して垂直な線が接線となるように描いた曲面が反射面B103である。反射面A102は、ベース基板法線方向から見たときに反射面B103と光軸105に対して線対称(空間的には面対称)である。これにより、光入出射部101から入射した光が2回の反射で効率的に元の位置(光入出射部101)から出力できる。
また、上記の反射面A102及び反射面B103が屈折率差を利用した全反射を利用する場合には、光軸105と反射面B103との接続点における角度を45°とし、∠ACBの半角が反射面B103の全反射条件を満たす角度まで、反射面B103を設けそれに合わせて第1光路1のテーパ部104の角度を広げると、光入出射部101からの光量が増大する。
なお、光の入射位置によって反射面A102及び反射面B103の角度や曲率を変えてもよい。
本実施の形態において、光入出射部101と再帰ミラー(再帰ミラーと光軸105との交点)との距離は、特に限定はないが、光入出射部101の光軸垂直方向の幅の1/2倍以上〜10000倍以下であると良く、2倍以上〜1000倍以下であると、光入射部での輝度のムラが少なく、高光量で出射させられるためより良く、5倍以上〜100倍以下であると、形状の加工が容易で、さらに省スペースで設置できるとともに、高光量で出射させられるためさらに良い。
[光路変換ミラー]
本実施の形態に用いられる光路変換ミラー5は、第1光路1、第2光路2を伝搬する光の光軸を変化させる部位、又は外部からの光の光軸を変化させて第1光路1、第2光路2に入射するための部位である。光軸に対して45°傾斜した傾斜面が好適である。光路変換ミラー5は、屈折率差を利用した全反射(空気反射)ミラーであっても、傾斜面に反射金属層を有する金属反射ミラーであってもよい。
45°の傾斜面であるとベース基板3の法線方向からの光を第1光路1や第2光路2に効率的に変換できる。又は第1光路1や第2光路2からの光をベース基板3の法線方向に光路変換できる。本実施例では、45°の傾斜面を例示しているが、必要に応じて適宜角度を選択できる。
光路変換ミラー5は本実施の形態に記載のように、第1光路1や第2光路2に直接設けられていると良い。直接設けることによって光入出射部101の輪郭が明瞭になるため、及び良好に光を光路変換できるため良い。
[保護層]
本実施の形態の導光部材には、第1光路1の上面及び側面を保護する保護層4を設けてもよい。保護層4を設けることによって、第1光路1の異物付着や破断等を抑制できる。また、保護層4は第2光路2の上面及び側面を保護するように設けられていてもよい。さらに第1光路1の保護層4と第2光路2の保護層4を一連の保護層4で保護すると、光入出射部101と光入出力部201との位置関係を良好に保持することができるため好ましい。
保護層4の材質としては特に限定はないが、第1光路1を伝搬する光や第2光路2を伝搬する光の波長に対して、その伝搬に悪影響の出ない範囲で透明性を有していると良く、第1光路1や第2光路2を構成する材質の屈折率よりも低い屈折率の材質であると、第1光路1又は第2光路2を伝搬する光が保護層4へ漏れ出すことを抑制できるためより好ましい。上記の観点から、ガラス、樹脂等が好適であり、特に第1光路1や第2光路2を埋設する観点からは、樹脂であることが好ましい。
なお、再帰ミラーや光路変換ミラー5に、空気層との屈折率差を利用した空気反射型のミラーとする場合には、保護層4に開口部401を設け、反射面に保護層4が直接触れないように配置する。
保護層4に感光性を有する樹脂等を用いる場合、フォトリソグラフィー加工によって再帰ミラーや光路変換ミラー5の反射面が露出するように開口部401を設けられるため好ましい。
なお、保護層4を設ける場合、第1光路1に設けられた光路変換ミラー5は、図4や図6に示すように、保護層4の開口部401内に光路変換ミラー5が内包されるような構造とすることが好ましい。このとき保護層4の開口部401を形成する側面とベース基板3(第1光路1の底面)のなす角は、光路変換ミラー5の傾斜面とベース基板3(第1光路1の底面)のなす角と非平行であることが好ましい。これによって再帰ミラーによって反射はするが、光入出射部101から出射されない光(迷光成分)を低減することが可能となる。これは光入出射部101とその周囲のコントラストを大きくすることとなる。
[フォトリソグラフィー加工]
本実施の形態において、再帰ミラーはフォトリソグラフィー加工によって形成されると良い。フォトリソグラフィー加工の方法としては特に限定はないが、ベース基板3上に再帰ミラー形成層を形成したあとに、再帰ミラー形成層に活性光線を照射して未硬化部と硬化部を作製し、現像処理によって未硬化部を除去する方法や、ベース基板3上に再帰ミラー形成層を形成し、該再帰ミラー形成層上にパターン化したエッチングレジスト層を形成(活性光線の照射及びエッチングによってパターン化する)する。その後にエッチングレジスト層を利用して現像等によって再帰ミラー形成層を形成する方法などが用いられる。
工程が少なく、容易に形成できる観点から前者であると好ましい。このとき再帰ミラー形成層は感光性を有する樹脂であることが好ましい。
再帰ミラーをフォトリソグラフィー加工によって形成すると、ベース基板3に対して垂直な反射面A102や反射面B103を形成しやすく、反射面A102と反射面B103の位置・角度・形状を所望の通りに形成しやすいため好ましい。
特にフォトリソグラフィー加工には、例えば再帰ミラーを構成するパターン、露光量の過不足や過不足の現像条件等によって太りや細りが発生したとしても、反射面A102と反射面B103の角度は保持しやすい利点がある。
また再帰ミラーは第1光路1と同時に形成されると良い。同時に形成することによって第1光路1と再帰ミラーとの位置の相関が確保しやすく、良好な再帰反射が可能となる。以上の観点から、再帰ミラーと第1光路1は同一の層から形成されると良い。
また再帰ミラーは第2光路2と同時に形成されると良い。同時に形成することによって第2光路2と再帰ミラーとの位置の相関が確保しやすい。以上の観点から、再帰ミラーと第2光路2は同一の層から形成されると良い。
[光路変換ミラー形成方法]
本実施の形態の第1光路1や第2光路2に設けられる光路変換ミラー5の形成方法は特に限定はないが、レーザーアブレーションやダイシング等によって形成できる。このとき第1光路1と第2光路2に設ける光路変換ミラー5は同時に形成されると良い。ダイシングによって形成する場合、傾斜面を有するダイシングブレードでダイシングブレードを回転しながら光軸に対して垂直方向に移動し、光路変換ミラー5が形成される。厳密には第1光路1と第2光路2に形成される光路変換ミラー5は段階的に形成されるが、光路変換ミラー5の位置関係は保持されている。この場合、広義に同時に形成されるとする。
[位置認識マーカ]
本実施の形態において、図4〜図7に示すように、光入出射部101を第2光路2に設けられた光入出力部201の位置認識マーカとして用いる場合、第2光路2の両側に第1光路1をそれぞれ配置すると良い。これにより、第2光路2の光入出力部201の位置を2つの光入出射部101で認識できるため、より正確に認識できる。図4〜図7には、2つの第1光路の間に2つの第2光路が配置されているが、第2光路は1つでも3つ以上あってもよい。
[導光部材の変形例]
本実施の形態における導光部材は、図8に示すように、再帰ミラーが第1光路1の幅よりも大きく設けられたものや、図9に示すように、再帰ミラーが円や楕円を描くものも用いられる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されない。
(実施例1)
<図4に示す導光部材の作製>
[ベース基板の作製]
厚さ;25μm、縦100mm、横100mmサイズのポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社製、商品名;カプトンEN、「カプトン」は登録商標。)上の全面に、キャリアフィルムつきの感光性透明樹脂(日立化成株式会社製、商品名;C73、屈折率;1.536、厚み;15μm)を真空加圧式ラミネータ(商品名:MVLP−500、株式会社名機製作所製)を用いて、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.7MPa、温度70℃、加圧時間30秒の条件で加熱圧着した。その後、紫外線露光機(商品名:EV−800、日立ビアメカニクス製)を用いて、キャリアフィルム越しに紫外線(波長365nm)を4J/cm照射した。次いでキャリアフィルムを剥離し、170℃で1時間加熱硬化して一方面に透明樹脂を有するベース基板を作製した。
[再帰ミラー、第1光路、第2光路の作製]
ベース基板の透明樹脂上に、キャリアフィルム付きの感光性透明樹脂(日立化成株式会社製、商品名;AD193、屈折率;1.557)を、樹脂面がベース基板側になるように、真空加圧式ラミネータ(商品名:MVLP−500、株式会社名機製作所製)を用いて、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.7MPa、温度70℃、加圧時間30秒の条件で加熱圧着した。
その後、再帰ミラー、第1光路、第2光路のパターン形状の開口部を有するネガ型フォトマスクを介し、紫外線露光機(商品名:EV−800、日立ビアメカニクス株式会社製)を用いて、キャリアフィルム越しに紫外線(波長365nm)を3.5J/cm照射した。
その後、キャリアフィルムを剥離し、スプレー法を用いて1質量%の炭酸カリウム水溶液を用いて現像し、その後、1質量%の硫酸水溶液で中和し、さらに純水で洗浄した。
その後、上記露光機を用いて(波長365nm)を4J/cm照射して更なる光硬化を行ったあとに、170℃で1時間、加熱硬化して再帰ミラーと、第1光路と、第2光路とを作製した。
[パターン形状]
第1光路の形状は、ベース基板法線方向から見たときに、光入出射部(後に形成)のコア幅(図中Y方向)が、50μmの直線(直線部の長さ100μm(X方向))であり、テーパ部の光軸方向の長さが700μmであり、テーパ角が2°であり、平面からなる反射ミラーAと反射ミラーBとのなす角が90°の再帰ミラーが形成されていた。再帰ミラーを有する第1光路は第2光路の両脇に2つ設けられている。
第1光路の光軸と平行に第2光路が形成され、近接する第1光路と第2光路の距離は750μmであった。第2光路は2本配置され、そのピッチは250μmであった。また、第2光路の長さは50mmであった。
第1光路の高さ及び第2光路の高さはともに50μmであった。第1光路に設けられた再帰ミラー(反射面A、反射面B)の高さも50μmであった。
[光路変換ミラーの作製]
上記で得られた第1光路の直線部及び第2光路に、45°の傾斜面を有するダイシングブレードを備えたダイシングソー(DAC552、株式会社ディスコ製)を用いてベース基板にダイシングブレードの先端が切り込む深さで切削加工し、第1光路の底面(ベース基板の表面)とのなす角が45°の光路変換ミラーを形成して光路変換ミラー付きの導光部材とした。ベース基板の法線方向から見たときの光路変換ミラーは、幅50μm、長さ50μmであって、光路変換ミラー中心からテーパ部の開始部分までの距離(X方向)は50μmであった。第1光路と第2光路に設けられた光路変換ミラーの光軸は、第1光路の光軸に対して垂直に配置されていた。
[保護層の作製]
上記で得られた光路変換ミラーを有する導光部材に保護層としてキャリアフィルム付きの感光性透明樹脂(日立化成株式会社製、商品名;C73、屈折率;1.536、樹脂層の厚み;60μm)を、樹脂面が第1光路形成面側になるように、真空加圧式ラミネータ(商品名:MVLP−500、株式会社名機製作所製)を用いて、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.7MPa、温度70℃、加圧時間30秒の条件で加熱圧着した。このとき第1光路の側面及び上面、第2光路の側面及び上面、第1光路と第2光路に設けられた光路変換ミラー、第1光路に設けられた再帰ミラーを覆うように埋設した。
次いで、光路変換ミラーと、再帰ミラー(反射面A、反射面B)を内包する矩形の遮光部を有するネガ型フォトマスクを介し、紫外線露光機(商品名:EV−800、日立ビアメカニクス株式会社製)を用いて、キャリアフィルム越しに紫外線(波長365nm)を1J/cm照射した。
その後、キャリアフィルムを剥離し、スプレー法を用いて1質量%の炭酸カリウム水溶液を用いて現像し、その後、1質量%の硫酸水溶液で中和し、さらに純水で洗浄した。
その後、上記露光機を用いて(波長365nm)を4J/cm照射して更なる光硬化を行ったあとに、170℃で1時間、加熱硬化して保護層を形成した。
[開口部の形状]
形成された保護層には、再帰ミラー(反射面A、反射面B)を内包する開口部と、2つの第1光路及び2つの第2光路に設けられた光路変換ミラーを内包する開口部が形成され、空気反射型の光路変換ミラー及び再帰ミラーを得た。開口部の側面はベース基板の平面に対して垂直面からなっていた。
[もう一方の光入出力部の作製]
次に矩形のダイシングブレードを備えたダイシングソー(DAC552、株式会社ディスコ製)を用いて外形加工を行った。第2光路に設けられた光路変換ミラーから外形線上に設けた端面までの距離は40mmであった。第2光路に設けられた光路変換ミラー(光入出力部)と対をなす光入出力部は端面に設けられている。
[光入出射部の視認性]
上記で得られた導光部材の第1光路形成面と反対の面から、落射照明を用いて第1光路に設けられた光路変換ミラー(光入出射部)を認識したところ、第1光路に設けられた光路変換ミラー(光入出射部)は明るく視認され、輪郭も明瞭に視認可能であった。一方、第2光路に設けられた光路変換ミラー(光入出力部)は暗く、特に光路変換ミラーのベース基板と接する辺の視認性は良くなかった。
2つの第1光路に設けられた光路変換ミラー(光入出射部)を位置認識マーカとして、その位置を元に、第2光路に設けられた光路変換ミラー(光入出力部)の位置を算出し、該位置に光ファイバGI50を用いて850nmの光をベース基板法線方向(光入出射部視認方向)から光を入射したところ、もう一方の光入出力部から良好に光が出力された。
もう一方の光入出力部から別の照明光を入射し、光入出力部の位置を確認したところ、第1光路に設けられた光入出射部の位置を元に算出した第2光路に設けられた光入出力部の位置と同一箇所であった。
(実施例2)
<図5に示す導光部材の作製>
実施例1において、光路変換ミラーを形成せず、保護層に設けられる開口部は再帰ミラーを内包する開口部のみとした。また、実施例1と同様に外形加工を行う際に、さらに第1光路の直線部分が50μmとなるように光軸垂直方向に外形加工を行い、端面の光入出射部及び光入出力部を設けた。その他は実施例1と同様に行い、図5に示す導光部材を作製した。光入出射部及び光入出力部は同一平面に設けられている。
[光入出射部の視認性]
上記で得られた導光部材の光入出射部及び光入出力部を図中のX方向から落射照明を用いて光入出射部を視認したところ、第1光路に設けられた光入出射部は明るく視認され、輪郭もやや明瞭であり視認可能であった。一方、第2光路に設けられた光入出力部は暗く、輪郭の視認性は良くなかった。
2つの第1光路に設けられた光入出射部を位置認識マーカとして、その位置を元に、第2光路に設けられた光入出力部の位置を算出し、該位置に光ファイバGI50を用いて850nmの光を光入出射部視認方向から光を入射したところ、もう一方の光入出力部から良好に光が出力された。
もう一方の光入出力部から別の照明光を入射し、光入出力部の位置を確認したところ、第1光路に設けられた光入出射部の位置を元に算出した第2光路に設けられた光入出力部の位置と同一箇所であった。
(実施例3)
<図6に示す導光部材の作製>
実施例1において、ベース基板法線方向から見たときに、テーパ角を10°とし、反射面Aと第1光路の光軸との接続部分の角度が45°であって、∠ACBの2等分線に対して垂直な線が接線となるように描いた曲面となるような曲面の反射面A(光軸から最も離れた反射面の接線と光軸のなす角は40°であり、接線と光軸のなす角は、光軸から離れるにしたがって45°〜40°に変化している)と、光軸に対して線対称の曲面からなる反射面Bとし、空気反射型の再帰ミラーとするために保護層の開口部位置を調整し、光路変換ミラーの中心がテーパ角の辺の延長線と光軸との交点になるように配置した以外は同様の方法で導光部材を作製した。
第1光路の屈折率;1.557と、空気の屈折率;1.000から鑑み、2つの反射面からなるときの全反射条件を満たす最小の光軸と反射面の接線のなす角が39.96°であるため、本実施例では40°までとした。
[光入出射部の視認性]
上記で得られた導光部材の第1光路形成面と反対の面から、落射照明を用いて第1光路に設けられた光路変換ミラー(光入出射部)を認識したところ、第1光路に設けられた光路変換ミラー(光入出射部)は特に明るく視認され、輪郭も明瞭に視認可能であった。一方、第2光路に設けられた光路変換ミラー(光入出力部)は暗く、特に光路変換ミラーのベース基板と接する辺の視認性は良くなかった。
2つの第1光路に設けられた光路変換ミラー(光入出射部)を位置認識マーカとして、その位置を元に、第2光路に設けられた光路変換ミラー(光入出力部)の位置を算出し、該位置に光ファイバGI50を用いて850nmの光をベース基板法線方向(光入出射部視認方向)から光を入射したところ、もう一方の光入出力部から良好に光が出力された。もう一方の光入出力部から別の照明光を入射し、光入出力部の位置を確認したところ、第1光路に設けられた光入出射部の位置を元に算出した第2光路に設けられた光入出力部の位置と同一箇所であった。
(実施例4)
<図7に示す導光部材の作製>
実施例3において、光路変換ミラーを形成せず、保護層に設けられる開口部は再帰ミラーを内包する開口部のみとした。また、実施例3と同様に外形加工を行う際に、さらに第1光路の直線部分が50μmとなるように光軸垂直方向に外形加工を行い、端面の光入出射部及び光入出力部を設けた。端面の光入出射部の中心は、テーパ角の辺の延長線と光軸との交点になるように配置した。その他は実施例3と同様に行い、図7に示す導光部材を作製した。光入出射部及び光入出力部は同一平面に設けられている。
[光入出射部の視認性]
上記で得られた導光部材の光入出射部及び光入出力部を図中のX方向から落射照明を用いて光入出射部を視認したところ、第1光路に設けられた光入出射部は特に明るく視認され、輪郭もやや明瞭であり視認可能であった。一方、第2光路に設けられた光入出力部は暗く、輪郭の視認性は良くなかった。
2つの第1光路に設けられた光入出射部の位置を元に、第2光路に設けられた光入出力部の位置を算出し、該位置に光ファイバGI50を用いて850nmの光を光入出射部視認方向から光を入射したところ、もう一方の光入出力部から良好に光が出力された。
もう一方の光入出力部から別の照明光を入射し、光入出力部の位置を確認したところ、第1光路に設けられた光入出射部の位置を元に算出した第2光路に設けられた光入出力部の位置と同一箇所であった。
(比較例1)
実施例1において、第1光路を全て直線とし(テーパ部を設けない)、再帰ミラー(反射面A及び反射面B)形成位置に、再帰ミラーを形成せず、第1光路の光軸に対して垂直面を有する第1光路とした以外は同様の方法で導光部材を作製した。
[光入出射部の視認性]
実施例1と同様に第1光路形成面と反対の面から、落射照明を用いて第1光路に設けられた光路変換ミラー(光入出射部)を認識したところ、明るい光入出射部として視認することが困難であった。光入出射部の位置も認識できなかった。
(比較例2)
実施例2において、第1光路を全て直線とし(テーパ部を設けない)、再帰ミラー(反射面A及び反射面B)形成位置に、再帰ミラーを形成せず、第1光路の光軸に対して垂直面を有する第1光路とした以外は同様の方法で導光部材を作製した。
[光入出射部の視認性]
上記で得られた導光部材の光入出射部及び光入出力部を図中のX方向から落射照明を用いて光入出射部を視認したところ、第1光路に設けられた光入出射部は暗く、明るい光入出射部として視認することが困難であった。光入出射部の位置も認識できなかった。
本発明の導光部材は、第1光路を伝搬する光を再帰ミラーによって反射させ、光入出射部から光を出射させることができ、光路の光入出射部の位置を良好に視認することができるもので、光モジュール、光インターコネクション、光学部材、光導波路、光検出ユニットなどの幅広い分野に適用可能である。
1.第1光路
101.光入出射部
102.反射面A(再帰ミラー)
103.反射面B(再帰ミラー)
104.テーパ部
105.第1光路の光軸
106.伝搬する光の一部
107.第1光路の直線部
2.第2光路
201.光入出力部
3.ベース基板
301.ベース基板に設けられた切削痕
4.保護層
401.開口部
5.光路変換ミラー

Claims (10)

  1. ベース基板と、その上に配置され、一端側に光入出射部を、他端側に再帰ミラーを備える第1光路と、を有する導光部材であって、
    前記再帰ミラーは、前記ベース基板に対して垂直で、かつ前記第1光路の光軸に対してそれぞれ異なる角度で傾斜した2つの反射面A及び反射面Bを少なくとも有し、
    前記反射面Aと前記反射面Bは、前記第1光路を伝搬する光のうち、前記光入出射部方向から前記再帰ミラー方向へ伝搬する光を、反射面A、反射面Bの順、又は反射面B、反射面Aの順で反射させて前記光入出射部方向に光路変換する導光部材。
  2. 一端側に光入出射部を、他端側に再帰ミラーを有する第1光路を有し、
    前記再帰ミラーは、前記第1光路を伝搬する光のうち、前記光入出射部方向から前記再帰ミラー方向へ伝搬する光を、前記光入出射部方向に光路変換し、
    前記第1光路は、前記再帰ミラーから前記光入出射部にかけて光軸垂直断面積を小さくするテーパ部を有する導光部材。
  3. 前記光が、前記光入出射部から入射される請求項1又は2に記載の導光部材。
  4. 前記光入出射部が、光路変換ミラーである請求項1〜3のいずれか一項に記載の導光部材。
  5. 前記再帰ミラーが前記第1光路に直接設けられてなる請求項1〜4のいずれか一項に記載の導光部材。
  6. 一端側に光入出射部を、他端側に再帰ミラーを備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の前記第1光路と、一端側に光入出力部を備え、他端側に再帰ミラーを備えない第2光路と、が併設された導光部材であって、
    前記第1光路の光入出射部と前記第2光路の光入出力部との位置の相関が確保され、
    前記第1光路の光入出射部が、前記第2光路の光入出力部の位置を認識するための位置認識マーカである導光部材。
  7. 前記第1光路の光入出射部と前記第2光路の光入出力部が、同一平面上に配置される請求項6に記載の導光部材。
  8. 前記第1光路の上面及び側面を覆い、かつ前記再帰ミラーを露出するように保護層が設けられる請求項1〜7のいずれか一項に記載の導光部材。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の導光部材の製造方法であって、再帰ミラーがフォトリソグラフィー加工によって形成される導光部材の製造方法。
  10. 前記第1光路と前記再帰ミラーが同時に形成される請求項9に記載の導光部材の製造方法。
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