JP3487218B2 - 光モジュール及び光導波路の製造方法 - Google Patents

光モジュール及び光導波路の製造方法

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JP3487218B2
JP3487218B2 JP14463699A JP14463699A JP3487218B2 JP 3487218 B2 JP3487218 B2 JP 3487218B2 JP 14463699 A JP14463699 A JP 14463699A JP 14463699 A JP14463699 A JP 14463699A JP 3487218 B2 JP3487218 B2 JP 3487218B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光モジュール及び光
導波路の製造方法に係り、特に光導波路の進路を容易に
曲げることができる光導波路を有する光モジュール及び
光導波路の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より知られている高分子の光導波路
の代表的なものは、基板の上に下側クラッド層とコア層
と上側クラッド層を形成し、コア層はほぼ正方形断面の
細いストリップライン形状を形成し、そのストリップラ
イン形状の側面にクラッド層を充填して光導波路を作成
した構造である(特開平6−273631号公報:発明
の名称「光導波路」)。ここで、コア層よりもクラッド
層は屈折率が低い樹脂を用いている。
【0003】また、コア層を転写型上で作成し、その上
にクラッド層を塗布し、そのクラッド層とコア層を転写
型から剥がし、コア層が露出した部分に更にクラッド層
を塗布するようにして製造した光導波路も知られている
(特開平9−281351号公報:発明の名称「高分子
光導波路の製造方法」)。この光導波路も、ほぼ正方形
断面の細いストリップライン形状のコア層を作成してい
る。更に、細いストリップライン形状の光導波路を作成
しているものも知られている(特開平10−14872
9号公報:発明の名称「高分子光導波路コア部のリッジ
・パターン形成方法」)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上の従来の光導波路
においては、制限された領域内をできるだけ短距離で光
を伝送するため、光の進路を直角又はそれに近い角度で
曲げることが必要となる。この場合、従来の光導波路で
は、図16(a)の平面図と、同図(b)の断面図に示
すように、基板1の上に下部クラッド層2、コア層3及
び上部クラッド層4が形成された光導波路の、ストリッ
プライン形状のコア層3を、ストリップライン形状の幅
の500倍以上の半径の曲率で徐々に曲げて進路を変え
る曲げ部5を設ける方法が用いられている。
【0005】このため、シングルモードの光導波路はそ
のストリップライン形状の幅が約10μmであるが、そ
の場合は、光の方向を直角に曲げるには5ミリメートル
の半径が必要になり、このことから基板上にこのストリ
ップライン形状を曲げるために大なる領域が占有されて
しまい、基板へのその他のチップ部品の実装領域を狭
め、実装密度を低下させるという問題がある。
【0006】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
光導波路の進路を直角に曲げることができる光導波路を
有する光モジュール及び光導波路の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の光モジュールは、クラッド層の上にコア層
を形成した2層構成のフィルムに、このフィルムの表面
に対して垂直な平面によるフィルムの断面部に鏡面が埋
め込まれ、クラッド層の面で基板に接着された平板状の
垂直鏡面フィルムと、垂直鏡面フィルムの一部を除去し
た除去部分に、有機樹脂を充填して形成した下クラッド
層と、垂直鏡面フィルムのコア層面上に、コア層の屈折
率よりも屈折率が低い材質から形成された上下接続層
と、下クラッド層の上に順に積層された、コア層のパタ
ーンとコア層を被覆する上クラッド層からなる第1及び
第2の光導波路とを有し、第1及び第2の光導波路と、
上下接続層と、垂直鏡面フィルムのコア層との間で方向
性結合器構造が形成され、かつ、第1及び第2の光導波
路のコア層のパターンが、垂直鏡面フィルムの鏡面に対
して互いに対称な方向に接続された構造を有する構成と
したものである。
【0008】 また、本発明の光導波路の製造方法は、
上記の目的を達成するため、クラッド層の上にコア層を
形成した2層構成のフィルムに、このフィルムの表面に
対して垂直な平面によるフィルムの断面部に鏡面が埋め
込まれた平板状の垂直鏡面フィルムを作成する第1の工
程と、垂直鏡面フィルムをクラッド層の面で基板に接着
する第2の工程と、垂直鏡面フィルムのうち、少なくと
も光導波路を形成する部分を除去して基板を露出させる
第3の工程と、第3の工程により露出された基板上で、
かつ、該第3の工程により除去されずに残留させた垂直
鏡面フィルムの表面の高さまで、第1及び第2の光導波
路の各下クラッド層を形成する第4の工程と、残留させ
た垂直鏡面フィルムのコア層の上の所定位置に、該コア
層の屈折率よりも屈折率が低い材質からなる上下接続層
を形成する第5の工程と、上下接続層が形成された垂直
鏡面フィルムの鏡面に対して、互いに対称に第1及び第
2の光導波路の各コア層のパターンをそれぞれ形成する
第6の工程と、第1及び第2の光導波路の各コア層のパ
ターンを被覆する上クラッド層を形成する第7の工程と
を含むことを特徴とする。
【0009】本発明の光モジュール及び光導波路の製造
方法では、第1の光導波路又は第2の光導波路のコア層
からの光を上下接続層を介して垂直鏡面で反射させて、
光路を例えば90度変えて、上下接続層を介して第2の
光導波路又は第1の光導波路のコア層へ導出させること
ができる。
【0010】 また、上記の目的を達成するため、本発
明の光モジュールは、第1のコア層を形成した1層のフ
ィルムに、このフィルムの表面に対して垂直な平面によ
るフィルムの断面部に鏡面が埋め込まれ、下クラッド層
を形成した基板の該下クラッド層に接着された平板状の
垂直鏡面フィルムと、垂直鏡面フィルムを除去した除去
部分に有機樹脂により第1のコア層と一体的に形成した
第2のコア層と、第2のコア層を加工し形成したコア層
のパターンと、第1及び第2のコア層を被覆する上クラ
ッド層とからなる第1及び第2の光導波路とを有し、第
1及び第2の光導波路の各コア層のパターンが、垂直鏡
面フィルムの鏡面に対して互いに対称方向に接続されて
いる構成としたものである。
【0011】 また、上記の目的を達成するため、本発
明の光導波路の製造方法は、第1のコア層を形成した1
層のフィルムに、このフィルムの表面に対して垂直な平
面によるフィルムの断面部に鏡面が埋め込まれた平板状
の垂直鏡面フィルムを作成する第1の工程と、基板上に
下クラッド層を形成する第2の工程と、垂直鏡面フィル
ムを下クラッド層上に接着する第3の工程と、垂直鏡面
フィルムのうち、少なくとも光導波路を形成する部分
鏡面を除去することで除去部分を形成する第4の工程
と、第4の工程により形成された除去部分に、有機樹脂
により、第4の工程により除去されずに残留させた垂直
鏡面フィルムの第1のコア層と一体化させた第2のコア
層を形成し、更に第1及び第2のコア層を、鏡面に対し
て互いに対称な第1及び第2の光導波路の各コア層のパ
ターンに加工し形成する第5の工程と、第1及び第2の
光導波路の各コア層のパターンを被覆する上クラッド層
を形成する第6の工程とを含むことを特徴とする。
【0012】本発明の光モジュール及び光導波路の製造
方法では、垂直鏡面フィルムのコア層と、第1及び第2
の光導波路のコア層の高さを合わせて、両コア層を一体
的に形成することができる。
【0013】 更に、上記の目的を達成するため、本発
明製造方法は、X線露光により屈折率が高まる材質のコ
ア層を形成した1層のフィルムに、このフィルムの表面
に対して垂直な平面による断面部に鏡面を埋め込んだ
板状の垂直鏡面フィルムを作成する第1の工程と、基板
上に下クラッド層を形成する第2の工程と、垂直鏡面フ
ィルムを下クラッド層上に形成する第3の工程と、垂直
鏡面フィルムのうち、製造する第1の光導波路及び第2
の光導波路と該垂直鏡面フィルムの鏡面との交差部分だ
けを除去し、該除去部分に有機樹脂を充填する第4の工
程と、第4の工程により除去されずに残った垂直鏡面フ
ィルムのうち、第1の光導波路及び第2の光導波路とな
る、鏡面に対して互いに対称な位置にX線を露光して屈
折率を高めることで、第1及び第2の光導波路の各コア
のパターンを下クラッド層上に形成する第5の工程
と、第1及び第2の光導波路の各コア層のパターンを被
覆する上クラッド層を形成する第6の工程とを含むこと
を特徴とする。この発明では、垂直鏡面フィルムの除去
部分が、光導波路の領域のうち垂直鏡面と光導波路の交
差部分だけとすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の各実施の形態につ
いて図面と共に説明する。図1(a)、(b)は本発明
になる光モジュールの第1の実施の形態の平面図及び断
面図を示す。同図(a)、(b)に示すように、光素子
チップ14と光ファイバー15との間に、垂直鏡面フィ
ルムの垂直鏡面12と結合し、光束を垂直鏡面12で反
射し進路を90度変える光導波路13を有する光モジュ
ールが形成されており、光導波路13の点線I及びII
で示す90度折れ曲がり部を除いた部分は、垂直鏡面フ
ィルム11が除去された除去部分17に形成されてい
る。
【0015】図1(b)は図1(a)の一点鎖線に沿う
断面図で、光導波路13の大部分は基板10上に積層さ
れた下クラッド層20、コア層21及び上クラッド層2
2により形成されているが、光導波路13の90度折れ
曲がり部は、基板10上の垂直鏡面12と上下接続層1
9から構成されており、上下接続層19はコア層21に
接続されると共に、コア層21に形成された開口を介し
て上クラッド層22に接続されている。
【0016】 また、垂直鏡面フィルム11は、後述す
るようにクラッド層の上にコア層が形成された2層の平
板状フィルムであり、その表面に垂直な鏡面12が図1
(a)に示すように、斜め格子状に形成されている。ま
た、光素子チップ14はバンプ24を介して配線16に
接続されている。更に、後述するように、光ファイバー
15は、基板10に形成されたV溝18に設けられ、光
ファイバー15のコア23は、コア層21に接続されて
いる。
【0017】次に、本実施の形態の光モジュールの製造
方法について、図2〜図8を併せ参照して説明する。図
8(a)はコア層の幅が10μmの幅のストリップライ
ン形状の光導波路を、スポットサイズ変換素子付き光素
子(レーザダイオード)のチップの10μm程度の光出
射口あるいはシングルモード光ファイバーの約10μm
の径のコアと接続しレーザ光を導くことを示す平面図で
あり、同図(b)はコア層の上に屈折率が1.50の紫
外線硬化性エポキシ樹脂を厚さ30μmで塗布し、紫外
線マスクを用い、光ファイバーと光素子のチップ実装部
分以外の部分に紫外線を露光し硬化させ、未硬化部分を
除去し、上クラッド層を形成することを示す断面図であ
る。
【0018】まず、屈折率1.50で厚さ20μmのポ
リイミドフィルムの上に、屈折率1.535のポリイミ
ドの厚さ10μmの膜を形成した、厚さ30μmの2層
構成のボリイミドフィルムを得る。次に、その30μm
厚の平板状ポリイミドフィルムを図2の斜視図に示すよ
うに、例えば3mmの幅の帯6a、6b、6cに切断
し、帯6a、6b、6cのそれぞれの切断線8に沿う一
方の断面を電解研磨等の手法により鏡面研摩した後、ア
ルミニウムを蒸着し第1の垂直鏡面7a、7b、7cを
形成する。次に、その帯6a、6b、6cを再び切断面
同士(垂直鏡面7b、7cと鏡面研磨されていない切断
面)で接着し、図3(a)に示すような1枚の平板状フ
ィルムを得る。
【0019】次に、その平板状フィルムを、貼り合わせ
た帯6a、6b、6cの垂直鏡面7a、7b、7cの方
向と直角方向の切断線9に沿って、3mmの幅の帯に再
び切断し、上記と同様に一方の断面を鏡面研磨しその断
面にアルミ蒸着して、図3(b)に示すように第2の垂
直鏡面51a、51b、51cを形成する。そして、再
び断面同士を接着して、図4(a)に示すような平板状
フィルム52を得る。こうして、垂直鏡面が格子状に形
成された平板状フィルム(垂直鏡面フィルム)52を形
成する。
【0020】続いて、この垂直鏡面フィルム52の周辺
を、垂直鏡面の長手方向に対して45度傾けた第3の切
断線53に沿って切断することにより、フィルム面に垂
直な鏡面を斜格子状に形成した、図4(b)に示す30
μm厚の垂直鏡面フィルム54(これは図1の垂直鏡面
フィルム11に相当)を作成する。
【0021】 次に、図5(a)に示すシリコン基板1
0の光ファイバーの設置部分を弗化水素酸、硝酸、硫
酸、酢酸の酸性水溶液によりケミカルエッチングして図
5(b)に示すV溝18(図7、図8の18)を形成す
る。そのV溝18の深さは、それに直径125μmのシ
ングルモード光ファイバーを設置すると、光ファイバー
のコアがシリコン基板10の上面の30μmの高さに位
置する様に加工する。すなわち、後にシリコン基板10
に接着する前述の30μm厚の垂直鏡面フィルム54の
上面に位置が合う深さにV溝18を加工する。
【0022】このシリコン基板10の上に先に作成した
垂直鏡面フィルム54をエポキシ樹脂接着剤で貼り合わ
せて、図4(c)、図5(c)に示す構造の素子を得
る。なお、図5(c)は図4(c)の一点鎖線に沿う断
面図である。続いて、この垂直鏡面フィルム54を接着
したシリコン基板10を、図5(d)に示すように、そ
の上に耐アルカリ性のエッチングレジストを塗布し、マ
スクパターンをエッチングレジストに露光し現像するこ
とでエッチングレジストパターン55を形成する。それ
を50%水酸化カリウム水溶液80部、エタノール20
部、抱水ヒドラジン10部からなるアルカリ性エッチン
グ液に浸漬し、60℃、5分間のエッチング処理を行
い、光ファイバーの設置部分と、1mm程度の方形の光
素子のチップの実装領域と、光素子の配線部分と、光導
波路の形成部分(図1(a)の17)を除去して、図5
(e)に示す断面の素子を得る。その後にエッチングレ
ジスト55を公知の手段により、図5(f)に示すよう
に剥離する。なお、図5(e)及び(f)中の垂直鏡面
56は、前記垂直鏡面7a〜7c、51a〜51cのい
ずれかである。
【0023】次に、先に露出した光素子のチップの実装
領域で、光素子のチップの微小バンプを設置する部品端
子と、そこから引き出す配線パターンを、図6(a)に
57で示すように、厚さ4μmの銅めっきパターンで形
成する。次に、図6(b)に示すように、垂直鏡面フィ
ルムの除去部分に、垂直鏡面の上面一杯まで、硬化後の
屈折率が1.50となるように成分を調整した液状エポ
キシオリゴマーと光重合開始剤を含む溶液58を充填す
る。
【0024】溶液注入後、プラットフォーム上に紫外線
マスクを設置し、その上から紫外線を照射し液状オリゴ
マーを紫外線マスクのパターンに従い硬化させる。紫外
線マスクは、図8(b)の断面図に27で示すように、
垂直鏡面フィルムの残留部分(図8(a)の平面図に3
0で示す)をマスクし、また光素子のチップの実装領域
及び光ファイバーの設置領域をマスクするパターンを形
成したマスクであり、マスクされた部分以外に紫外線を
照射して硬化させる。マスクされた部分、すなわち光素
子のチップの実装領域は、その後に、オリゴマーをイソ
プロパノール溶液で現象することで除去し、図6(c)
に示すように、硬化後オリゴマー59による下クラッド
層20のパターンを形成する。
【0025】次に、その上に屈折率1.530の紫外線
硬化樹脂をスピンコートで厚さ1μmで塗布する。そし
て、それを紫外線マスクにより、光導波路の光路を垂直
に折り返す予定地点で、図8(a)及び(b)に示すよ
うに、垂直鏡面12から162μmの幅の帯状に形成す
る上下接続領域のパターンを露光し、樹脂を硬化させた
薄膜を図6(d)に示すように形成する。この薄膜は、
上下接続層19であり、次にその上に形成するコア層2
1と格子模様の上の屈折率1.535の樹脂層との間に
方向性結合器を形成するものである。
【0026】次に、その下クラッド層20(硬化後オリ
ゴマー59)上に、屈折率1.535の紫外線硬化樹脂
を厚さ10μmで形成し、光導波路のコア層21のパタ
ーンを形成した紫外線マスクのパターンを転写して紫外
線露光し樹脂を硬化させ、現像処理で未硬化部分を溶解
除去し、図7(a)に示すように、樹脂のコア層21を
形成する。
【0027】次に、図7(b)、図8(b)に示す様
に、このコア層21の上に屈折率が1.50の紫外線硬
化性エポキシ樹脂を厚さ30μmで塗布し、紫外線マス
クを用い、光ファイバーと光素子のチップ実装部分以外
の部分に紫外線を露光し硬化させ、未硬化部分を除去
し、上クラッド層22を形成する。
【0028】こうして露出した光素子のチップの実装領
域(図8(a)の31)の部品端子(図8(a)の3
2)上に、図1(b)及び図7(c)に示すように、ス
ポットサイズ変換素子付き光素子チップで端子に直径約
26μmの微小はんだバンプ24を形成された光素子チ
ップ14を実装し、その領域に露出した銅パターンの部
品端子に光素子のチップのはんだパンプ24を接続す
る。この光素子のチップ14が微小はんだバンプ24に
より部品端子にセルフアライメントで位置合わせされ、
光素子のチップ14の出射口がコア層21の高さに位置
合わせされる。また、V溝18の位置にシングルモード
光ファイバー15を設置し、光ファイバー15のコア2
3がコア層21に位置合わせされる。
【0029】こうして形成したコア層21は、図8
(a)に示す様に、その幅が10μmの幅のストリップ
ライン形状の光導波路28a、28bを、スポットサイ
ズ変換素子付き光素子(レーザダイオード)のチップ
(図1の14)の10μm程度の光出射口、あるいはシ
ングルモード光ファイバー(図1の15)の約10μm
の径のコア(図1(b)の23)と接続しレーザ光を導
く。
【0030】更に、このストリップライン形状の光導波
路28a、28bの先には、図8(a)に示すように、
その底から開口までの距離が1.43mmある放物線
で、その開口の幅が60μmある放物線形状の光導波路
29a、29bを形成する。つまり、放物線形状の光導
波路29a、29bの底をストリップライン形状の光導
波路28a、28bに接続する。ストリップライン形状
の光導波路28aと放物線形状の光導波路29aは第1
の光導波路を構成し、ストリップライン形状の光導波路
28bと放物線形状の光導波路29bは第2の光導波路
を構成している。
【0031】放物線形状の光導波路29a、29bはこ
のストリップライン形状の光導波路28a、28bと接
続部分まで40μmの長さで重なり、また、その接続部
分から120μm先で20μmの幅になり、接続部分か
ら1390μm先で60μmの幅になる。また、図8
(a)に示すように、放物線形状の光導波路29a、2
9bの幅60μmの開口を垂直鏡面フィルムの垂直鏡面
12に接続する。垂直鏡面フィルムの垂直鏡面12は、
光束を反射し折り返し基板面のXY座標平面で光路を9
0度折り曲げる。垂直鏡面フィルムの垂直鏡面12で反
射した光束を、幅が60μmの放物線形状の開口に導
き、その開口から光束の光路に添って1.43mm先に
その放物線形状の底を形成し、その放物線形状の底を、
その走行方向が最初のスポットライン形状の光導波路の
走行方向と90度の角度を成す第2のストリップライン
形状の光導波路28a、28bに接続する。
【0032】この放物線形状の光導波路29a、29b
を用いたことにより、垂直鏡面12の位置が平行にずれ
た場合でも、光を、放物線の焦点に配置したストリップ
ラインに必ず集光するため、垂直鏡面フィルムと光導波
路のパターンの位置ずれの許容度が高い。なお、第1の
光導波路28a及び28bと、第2の光導波路29a及
び29bにより前述した図1の光導波路13が構成され
る。
【0033】このようにして、スポットサイズ変換素子
付き光素子のチップ14の光出射口、あるいは、シング
ルモード光ファイバー15のコア23から出射した光束
をストリップライン形状の光導波路28a又は28bに
導き、次に、その光導波路28a又は28bから放物線
形状の光導波路29a又は29bに導き、放物線形状の
光導波路29a又は29bの開口からの出射光を垂直鏡
面フィルムの垂直鏡面12により反射させて光路を90
度折り曲げ、その光路を次の放物線形状の光導波路29
b又は29aの開口で受け、その放物線形状の底に導い
た光束を第2のストリップライン形状の光導波路28b
又は28aに導くことで、先のストリップライン形状の
光導波路28a又は28bと90度の角度を成す第2の
ストリップライン形状の光導波路28b又は28aにレ
ーザ光を導く。
【0034】以上の光導波路の形成方法として、光硬化
性樹脂を紫外線で露光して硬化させ、未硬化部分を溶解
除去してコア層21を形成し、その上に低屈折率のクラ
ッド層22を形成したが、コア層21を形成するには、
光露光により屈折率が変化する材料を露光することで膜
面の場所により屈折率を変え、コア層21と(側面側
の)クラッド層22を形成する方法も可能である。
【0035】また、垂直鏡面フィルムは、1つの垂直鏡
面だけを形成した垂直鏡面フィルムを用い光モジュール
を作成することも可能である。また、本実施の形態の基
板はシリコン基板に限定されず、それ以外に、金属基板
に絶縁樹脂を被覆して用いることで製造可能であり、セ
ラミック基板、ガラス基板、有機樹脂基板を用いても同
様に製造可能である。
【0036】また、垂直鏡面フィルムの垂直鏡面の方向
は必ずしも光モジュールの縦横方向に45度の方向で無
くても、光素子のチップあるいは光ファイバーの開口に
接続する光導波路が垂直鏡面フィルムの垂直鏡面に斜め
の向きで接続する第1の光導波路を形成し、またその垂
直鏡面フィルムの垂直鏡面に関して第1の光導波路に対
称な位置に第2の光導波路を形成する様に垂直鏡面の角
度を設置する限りにおいて、垂直鏡面の角度は任意の角
度に配設することが可能である。
【0037】次に、この実施の形態の動作について説明
する。まず、図8を参照して、基板面上のXY座標での
光束の変換動作を説明する。
【0038】ストリップライン形状の光導波路28a、
28bの径をd(=10μm)とすると、その口から出
射する光の広がり角度(半角)は(4/π)×λ/dラ
ジアンと計算される。すなわち、波長λが1.3μmの
光をd=10μm程度の径で放物線形状の光導波路29
a、29bに入射させると、その光の広がり角度は0.
17ラジアン(9.7度)になり、放物線形状の1.4
3mm先の開口の位置で光束の幅が243μm(=0.
17×1.43mm)に広がる。
【0039】放物線形状の光導波路29a、29bの開
口の幅が60μmであるため、光束は放物線形状の側面
で反射する。そして、光束の広がり角が補正され、方物
線形状の60μmの開口では、広がり角度が0.028
ラジアンになる。この広がり角度は、100μm先で光
の広がり幅が2.8μmで、それは幅が60μmの光束
の5%程度に過ぎず、100μm先の光路ではまだ影響
が少ない。
【0040】次に、図8(b)を参照して、基板面の断
面をあらわすXZ座標平面から観察した光束の変換動作
を説明する。基板面上で放物線形状の光導波路(第1の
光導波路)に入りZ方向に伝達する光束は、上下接続領
域の厚さ2μmの上下接続層19と垂直鏡面フィルムの
コア層26とからなる方向性結合器により垂直鏡面フィ
ルムに導かれる。
【0041】この方向性結合器は、コア層26と上下接
続層19の比屈折率差が0.01程度であれば、上下接
続層19の屈折率をコア層(光導波路のコア層21と垂
直鏡面フィルムのコア層26の屈折率が等しい場合)の
屈折率で割り算した値の比屈折率をnとし、光の屈折率
をλとし、上下接続層19の厚さをdとすれば、おおむ
ね、exp(−2×π×((1−n21/2)×d/λ)
程度の率で減衰するエバネッセント光を上下接続層19
に染み出して伝達する。
【0042】コア層の屈折率を1.535とし、上下接
続層19の屈折率を1.530とするとn=0.996
7となり、λ=1.3μmとすると、上記の方向性結合
器により、光はd=1.8μmで半減し、d=6μmで
1/10以下に小さくなる。そのため、この上下接続層
19を介して光導波路から垂直鏡面フィルムのコア層2
6に光が染み出すモード結合定数κを持つ。モード結合
定数κの値は、光導波路のコア層21の厚さと垂直鏡面
フィルムのコア層26の厚さが等しい場合で、その厚さ
をtとすると、以下の式1程度になる。
【0043】 κ〜(λ/t2)×exp(−2π((1−n21/2)×d/λ) ・・・(式1) そして、コア層21から垂直鏡面フィルムに移る光束
は、上下接続層19の光の進行方向の長さzに応じて周
期的に変動する。そして、以下の式2で表される距離z
において、全光束が光導波路のコア層21と垂直鏡面フ
ィルムのコア層26のうち一方のコア層から他方のコア
層に完全に移行する。
【0044】z=(π/2)/κ ・・・(式2) ここで、n=0.9967とし、更に、波長λ=1.3
μmの光で、t=10μm、d=1μmとすると、式1
及び式2からz=229μmを得る。そのため、上下接
続層19の領域は光の進行方向に229μmの距離を有
する寸法で形成する。図8(a)のように、上下接続層
19の領域に光が斜め45度の角度で入射する場合、上
下接続層領域は、垂直鏡面フィルムの鏡面12から16
2μmの幅を有する領域を形成すればよい。
【0045】これにより、この方向性結合器を介して光
束が垂直鏡面フィルムのコア層26に移行し、垂直鏡面
フィルムの垂直鏡面12で反射され、次に、再び方向性
結合器を介して、光導波路のコア層21に移行する。
【0046】また、この光モジュールは、図9に40で
示すように光導波路同士を交差させ、それらの光導波路
のコア層は交点で一体化することができる。交差する光
導波路を進む光束同士は、矢印で示すようにお互いに独
立な方向に進むため、その交差によってお互いの光束に
信号が混ざる率は無視できる程小さいからである。な
お、図9中、点線IIIの部分は図8に示した構成であ
る。
【0047】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図10(a)は本発明になる光モジュールの
第2の実施の形態の要部の平面図、図10(b)は本発
明になる光モジュールの第2の実施の形態の断面図を示
す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し
て、その説明を省略する。図10に示す第2の実施の形
態では、図10(b)に示すように、垂直鏡面46を有
する垂直鏡面フィルムの残留部42によるコア層が、コ
ア層44と同一高さに形成されたー体のコア層とされて
いる点に特徴がある。
【0048】次に、本実施の形態の製造方法について図
11及び図12を図10と併せ参照して説明する。ま
ず、屈折率1.535のポリイミド樹脂、あるいはポリ
カーボネイト樹脂の厚さ10μmの薄膜(これを垂直鏡
面フィルムのコア層と呼ぶ)を形成した板を数ミリ幅の
帯に切断し端面を研摩し、その端面にアルミニウムを蒸
着し鏡面を形成する。次に、端面に上記の鏡面を形成し
た帯を、平面上に端面を突き合わせて貼り付ける。こう
して膜面に垂直な鏡面を斜格子状に形成した垂直鏡面フ
ィルムを作成する。
【0049】次に、図11(a)に示すように、シリコ
ン基板10の光ファイバーの設置部分にケミカルエッチ
ングによりV溝18を加工する。次に、シリコン基板1
0上に、光素子チップ14の微小バンプを設置する部品
端子と、そこから引き出す配線パターン16を、厚さ4
μmの銅めっきパターンで形成する。
【0050】次に、その上に、図11(b)に示すよう
に、屈折率1.50の紫外線硬化性エポキシ樹脂60を
厚さ26μmに塗布し、光モジュール実装部分と光ファ
イバー設置位置以外の部分を、紫外線マスク61を用い
て露光し、その後硬化させて、図11(c)に示すよう
に、紫外線硬化部分を下クラッド層43として形成す
る。
【0051】次に、図11(d)に示すように、その上
から屈折率1.50の紫外線硬化性エポキシ樹脂を数μ
mの厚さで塗布し、その樹脂により先に作成した垂直鏡
面フィルム62を貼り合わせる。続いて、厚さ10μm
の垂直鏡面フィルム62をアルカリ水溶液でケミカルエ
ッチングし、光ファイバー15の設置部分と光素子チッ
プ14の実装部分と、光導波路の形成部分を除去して、
図11(e)に示すように、それ以外の位置に垂直鏡面
46を有する垂直鏡面フィルム残留部42を残す。
【0052】次に、図12(a)に示すように、ケミカ
ルエッチング後の垂直鏡面フィルムの残留部分42の表
面一杯まで液面を合わせ、硬化後の屈折率が1.535
となる液状エポキシオリゴマーと光重合開始剤を含む溶
液63を垂直鏡面フィルム除去部分に充填した後、その
上方から紫外線マスク64を用いて、紫外線を照射し光
導波路のコア層の形に樹脂を硬化させ、このコア層の紫
外線硬化樹脂の未硬化部分と、その下の下クラッド層4
3の紫外線硬化性エポキシ樹脂の未硬化部分を溶解除去
し、コア層44と下クラッド層43とを一緒に形成す
る。このように形成したコア層44は、図10(b)及
び図12(b)に示すように、垂直鏡面フィルムの残留
部分42のコア層と同一高さに形成されたー体のコア層
になる。
【0053】次に、図12(c)に示すように、このコ
ア層44の上に屈折率が1.50の紫外線硬化性エポキ
シ樹脂65を厚さ30μm塗布し、それに、光素子チッ
プ実装領域を遮蔽する紫外線マスク66を介して紫外線
を露光し、光素子のチップの実装領域以外の部分の樹脂
を硬化させる。次に、紫外線硬化樹脂の未硬化部分を溶
解除去し、上クラッド層45を図10(b)及び図12
(d)に示すように形成する。
【0054】こうして露出した光素子のチップの実装領
域の部品端子上に、図10(b)及び図12(e)に示
すように、スポットサイズ変換素子付き光素子のチップ
で端子に直径約26μmの微小はんだバンプ24を形成
された光素子のチップ14を実装し、V溝18の位置に
はシングルモード光ファイバー15を設置し、光ファイ
バー15のコア23がコア層44に位置合わせされる。
【0055】このコア層44は、図10(a)に示す様
に、その幅が10μmの幅のストリップライン形状の光
導波路47a、47bを、スポットサイズ変換素子付き
光素子(レーザダイオード)のチップ14の10μm程
度の光出射口、あるいはシングルモード光ファイバー1
5の約10μmの径のコア23と接続しレーザ光を導
く。
【0056】光導波路のコア層44の形状は第1の実施
の形態と同様に、スポットサイズ変換素子付き光素子の
チップ14の光出射口、あるいは、シングルモード光フ
ァイバー15のコア23から出射した光束を、ストリッ
プライン形状の光導波路47a又は47bに導き、次
に、その光導波路47a又は47bから放物線形状の光
導波路48a又は48bに導き、放物線形状の光導波路
48a又は48bの開口からの出射光を、垂直鏡面フィ
ルムのコア層部分の垂直鏡面46により反射され、光路
を90度折り曲げ、その光路を次の放物線形状の光導波
路48b又は48aの開口で受け、その放物線形状の底
に導いた光束を第2のストリップライン形状の光導波路
47b又は47aに導くことで、先のストリップライン
形状の光導波路47a又は47bと90度の角度を成す
第2のストリップライン形状の光導波路47b又は47
aにレーザ光を導く。
【0057】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。図13及び図14は本発明になる光導波路の
製造方法の第3の実施の形態の各工程での説明図を示
す。同図中、図10〜図12と同一構成部分には同一符
号を付してある。本実施の形態は、第2の実施の形態と
同様に、図13(a)に示すように、配線パターン16
を形成したシリコン基板10の上に、屈折率1.50の
紫外線硬化性エポキシ樹脂を厚さ26μmに塗布し、光
素子チップの実装部分と光ファイバーの設置部分以外
を、紫外線マスクを用いて露光硬化させ、下クラッド層
69とする。次に、その下クラッド層69の上に屈折率
1.50の紫外線硬化性エポキシ樹脂接着剤により、屈
折率1.535のポリイミド製の垂直鏡面フィルム70
を貼り合わせる。
【0058】次に、垂直鏡面71を有する垂直鏡面フィ
ルム70上に、図13(b)に示すように、銅パターン
72を10μmめっきし、その上にフォトレジストを塗
布し、マスクパターンを露光し現像したエッチングレジ
ストを用いて銅をエッチングして、図13(c)に示す
ように銅パターン73を形成する。続いて、図13
(d)に示すように、その銅パターン73をマスクとし
て炭酸ガスレーザ光を照射し、光導波路形成位置に交差
する垂直鏡面部分を蒸発させ除去する。
【0059】次に、その除去した部分に図13(e)に
示すように、屈折率1.535となるポリイミドの前駆
体溶液74を充填し、これを69℃で2時間、160℃
で1時間、250℃で30分、350℃で1時間熱処理
をして、図14(a)に示すようにポリイミド75を形
成する。次に、図14(a)に示すように、銅パターン
73をマスクとして光素子チップの実装部分と光ファイ
バーの設置部分のポリイミド75を第2のレーザ光76
の照射により除去する。
【0060】次に、第2のレーザ光76の照射で開けた
窓の下の未硬化の紫外線硬化性エポキシ樹脂を溶解除去
することで、図14(a)に示すように、光素子チップ
の実装部分と光ファイバーの設置部分の下クラッド層6
9を除去する。その後に、図14(b)に示すように、
銅パターン73をエッチング除去する。
【0061】次に、ポリイミド75の上にX線マスクパ
ターンを用いて、図14(c)に示すように、ピークエ
ネルギー100eVのX線77を露光することで、ポリ
イミドフィルム内に屈折率を高めた光導波路のコア層7
8のパターンを形成する。次に、この上に、屈折率が
1.50の紫外線硬化性エポキシ樹脂を、垂直鏡面フィ
ルムの上の高さが30μmとなる様に塗布し、それに、
光素子のチップ実装領域を遮蔽する紫外線マスクを用い
て紫外線を露光し、光素子のチップの実装領域以外の部
分の紫外線硬化エポキシ樹脂を硬化させる。そして、図
14(d)に示すように、未硬化部分を溶解除去し、上
クラッド層79を形成する。
【0062】 図15は本発明になる光モジュールの第
3の実施の形態の平面図を示す。同図中、図1(a)、
図13及び図14と同一構成部分には同一符号を付し、
その説明を省略する。図15において、光導波路13は
図14(d)に示したような、基板10上に形成され
た、下クラッド層69、コア層78及び上クラッド層7
9の積層構造であり、この光導波路13の領域のうち、
垂直鏡面71と光導波路13の交差部分81だけが、垂
直鏡面フィルム70が除去され、ポリイミド75が充填
された部分である。また、光素子チップ14の実装部分
と光ファイバー15の設置部分には下クラッド層69の
除去部82が形成されている。また、図15に点線IV
示した領域は、図10(a)に示した平面構造と同様の
平面構造とされている。
【0063】この実施の形態では、ポリイミド製の垂直
鏡面フィルムの除去部分が、光素子のチップと光ファイ
バーの位置以外では、光導波路13の領域のうち垂直鏡
面と光導波路の交差部分81だけを除去するようにした
ため、除去部分が少なく、ポリイミドを除去した廃液量
を少なくできる。
【0064】なお、本発明は上記の実施の形態に限定さ
れるものではなく、例えば垂直鏡面フィルム11、54
は、図1や図4(b)に示した斜め格子状のものでなく
てもよく、例えば、垂直鏡面が平行に形成された構造で
もよい。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基板面に垂直な鏡面を斜格子状に形成した垂直鏡面フィ
ルムを作成し、コア層から上下接続層を介してその垂直
鏡面フィルムまで光を導き、その垂直鏡面で反射して光
路を屈折させるようにしたため、光を直角方向の光導波
路に容易に導くことができる。
【0066】また、本発明によれば、垂直鏡面フィルム
のコア層と光導波路のコア層の高さを合わせ両コア層を
一体に形成したため、上下接続層の形成を不要とし製造
をより簡易にでき、光モジュールの製造コストを低減で
きる。
【0067】更に、本発明によれば、垂直鏡面フィルム
の除去部分が、光素子のチップと光ファイバーの位置以
外では、光導波路の領域のうち垂直鏡面と光導波路の交
差部分だけを除去するようにしたため、除去部分が少な
く、ポリイミドを除去した廃液量を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の平面図及び断面図
である。
【図2】本発明に使用する垂直鏡面フィルムの製造方法
を説明する図である。
【図3】本発明製造方法の第1の実施の形態の各工程の
説明図(その1)である。
【図4】本発明製造方法の第1の実施の形態の各工程の
説明図(その2)である。
【図5】本発明製造方法の第1の実施の形態の各工程の
説明図(その3)である。
【図6】本発明製造方法の第1の実施の形態の各工程の
説明図(その4)である。
【図7】本発明製造方法の第1の実施の形態の各工程の
説明図(その5)である。
【図8】本発明の第1の実施の形態の要部の平面図と断
面図である。
【図9】光導波路同士が交差させ、それらの光導波路の
コア層は交点で一体化することができることを示した図
である。
【図10】本発明の第2の実施の形態の要部の平面図
と、全体構成の断面図である。
【図11】本発明製造方法の第2の実施の形態の各工程
の説明図(その1)である。
【図12】本発明製造方法の第2の実施の形態の各工程
の説明図(その2)である。
【図13】本発明製造方法の第3の実施の形態の各工程
の説明図(その1)である。
【図14】本発明製造方法の第3の実施の形態の各工程
の説明図(その2)である。
【図15】本発明の第3の実施の形態の平面図である。
【図16】光の進路を直角方向に曲げる場合の従来の光
モジュールの一例の平面図と断面図である。
【符号の説明】
10 基板 11、54、62、70 垂直鏡面フィルム 12、46、56、71 垂直鏡面 13 光導波路 14 光素子チップ 15 光ファイバー 16 配線 17 垂直鏡面フィルムの除去部分 18 V溝 19 上下接続層 20、43、69 下クラッド層 21、44、78 コア層 22、45、79 上クラッド層 23 光ファイバーのコア 25 垂直鏡面フィルムのクラッド層 26 垂直鏡面フィルムのコア層 28a、28b、47a、47b ストリップライン状
の光導波路 29a、29b、48a、48b 放物線形状の光導波
路 30、42 垂直鏡面フィルム残留部 58 液状オリゴマー 59 硬化後オリゴマー 75 ポリイミド 81 垂直鏡面フィルム除去、ポイリイミド充填部 82 下クラッド層除去部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/122 G02B 6/13

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラッド層の上にコア層を形成した2層
    構成のフィルムに、該フィルムの表面に対して垂直な平
    面による該フィルムの断面部に鏡面が埋め込まれ、前記
    クラッド層の面で基板に接着された平板状の垂直鏡面フ
    ィルムと、前記垂直鏡面フィルムの一部を除去した除去部分に、有
    機樹脂を充填して形成した下クラッド層と、 前記垂直鏡面フィルムのコア層面上に、該コア層の屈折
    率よりも屈折率が低い材質から形成された 上下接続層
    と、前記下クラッド層の上に順に積層された、コア層のパタ
    ーンと前記コア層を被覆する上クラッド層からなる 第1
    及び第2の光導波路とを有し、前記第1及び第2の光導
    波路と、前記上下接続層と、前記垂直鏡面フィルムのコ
    ア層との間で方向性結合器構造が形成され、かつ、前記
    第1及び第2の光導波路のコア層のパターンが、前記垂
    直鏡面フィルムの鏡面に対して互いに対称な方向に接続
    された構造を有することを特徴とする光モジュール。
  2. 【請求項2】 第1のコア層を形成した1層のフィルム
    に、該フィルムの表面に対して垂直な平面による該フィ
    ルムの断面部に鏡面が埋め込まれ、下クラッド層を形成
    した基板の該下クラッド層に接着された平板状の垂直鏡
    面フィルムと、 前記垂直鏡面フィルムを除去した除去部分に有機樹脂に
    より前記第1のコア層と一体的に形成した第2のコア層
    と、 前記第2のコア層を加工し形成したコア層のパターン
    と、前記第1及び第2のコア層を被覆する上クラッド層
    とからなる 第1及び第2の光導波路とを有し、前記第1
    及び第2の光導波路の各コア層のパターンが、前記垂直
    鏡面フィルムの鏡面に対して互いに対称方向に接続され
    ていることを特徴とする光モジュール。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2の光導波路は、それぞ
    れストリップライン形状の第1の光導波路部から放物線
    形状の第2の光導波路部を介して前記垂直鏡面フィルム
    の鏡面に接続されていることを特徴とする請求項1又は
    記載の光モジュール。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の光導波路は、前記第
    1の光導波路又は第2の光導波路のコア層を進んできた
    光束が、前記鏡面に反射されて直角またはそれに近い角
    度光路を変えられて前記第2の光導波路又は第1の光導
    波路のコア層を進むように形成されていることを特徴と
    する請求項1又は記載の光モジュール。
  5. 【請求項5】 クラッド層の上にコア層を形成した2層
    構成のフィルムに、該フィルムの表面に対して垂直な平
    面による該フィルムの断面部に鏡面が埋め込まれた平板
    状の垂直鏡面フィルムを作成する第1の工程と、 前記垂直鏡面フィルムを前記クラッド層の面で基板に接
    着する第2の工程と、 前記垂直鏡面フィルムのうち、少なくとも光導波路を形
    成する部分を除去して前記基板を露出させる第3の工程
    と、 前記第3の工程により露出された基板上で、かつ、該第
    3の工程により除去されずに残留させた前記垂直鏡面フ
    ィルムの表面の高さまで、第1及び第2の光導波路の各
    下クラッド層を形成する第4の工程と、 前記残留させた前記垂直鏡面フィルムの前記コア層の上
    所定位置に、該コア層の屈折率よりも屈折率が低い材
    質からなる上下接続層を形成する第5の工程と、 前記上下接続層が形成された前記垂直鏡面フィルムの鏡
    面に対して、互いに対称に前記第1及び第2の光導波路
    の各コア層のパターンをそれぞれ形成する第6の工程
    と、 前記第1及び第2の光導波路の各コア層のパターンを被
    覆する上クラッド層を形成する第7の工程とを含むこと
    を特徴とする光導波路の製造方法。
  6. 【請求項6】 第1のコア層を形成した1層のフィルム
    に、該フィルムの表面に対して垂直な平面による該フィ
    ルムの断面部に鏡面が埋め込まれた平板状の垂直鏡面フ
    ィルムを作成する第1の工程と、 基板上に下クラッド層を形成する第2の工程と、 前記垂直鏡面フィルムを前記下クラッド層上に接着する
    第3の工程と、 前記垂直鏡面フィルムのうち、少なくとも光導波路を形
    成する部分の前記鏡面 を除去することで除去部分を形成
    する第4の工程と、 前記第4の工程により形成された除去部分に、有機樹脂
    により、前記第4の工程により除去されずに残留させた
    前記垂直鏡面フィルムの第1のコア層と一体化させた第
    2のコア層を形成し、更に前記第1及び第2のコア層
    を、前記鏡面に対して互いに対称な第1及び第2の光導
    波路の各コア層のパターンに加工し形成する第5の工程
    と、 前記第1及び第2の光導波路の各コア層のパターンを被
    覆する上クラッド層を形成する第6の工程とを含むこと
    を特徴とする光導波路の製造方法。
  7. 【請求項7】 X線露光により屈折率が高まる材質のコ
    ア層を形成した1層のフィルムに、該フィルムの表面に
    対して垂直な平面による断面部に鏡面を埋め込んだ平板
    状の垂直鏡面フィルムを作成する第1の工程と、 基板上に下クラッド層を形成する第2の工程と、 前記垂直鏡面フィルムを前記下クラッド層上に形成する
    第3の工程と、 前記垂直鏡面フィルムのうち、製造する第1の光導波路
    及び第2の光導波路と該垂直鏡面フィルムの鏡面との交
    差部分だけを除去し、該除去部分に有機樹脂を充填する
    第4の工程と、 前記第4の工程により除去されずに残った前記垂直鏡面
    フィルムのうち、前記第1の光導波路及び第2の光導波
    路となる、前記鏡面に対して互いに対称な位置にX線を
    露光して屈折率を高めることで、前記第1及び第2の光
    導波路の各コア層のパターンを前記下クラッド層上に形
    成する第5の工程と、 前記第1及び第2の光導波路の各コア層のパターンを被
    覆する上クラッド層を形成する第6の工程とを含むこと
    を特徴とする光導波路の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1及び第2の光導波路は、それぞ
    れストリップライン形状の光導波路の先に放物線形状の
    底を接続し、該放物線形状の開口部を前記垂直鏡面フィ
    ルム間の前記鏡面に接続した放物線形状の光導波路を形
    成することを特徴とする請求項5乃至7のうちいずれか
    一項記載の光導波路の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1及び第2の光導波路は、前記第
    1の光導波路又は第2の光導波路のコア層を進んできた
    光束が、前記鏡面に反射されて直角またはそれに近い角
    度光路を変えられて前記第2の光導波路又は第1の光導
    波路のコア層を進むように形成されていることを特徴と
    する請求項5乃至7のうちいずれか一項記載の光導波路
    の製造方法
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