JP2017160382A - 粘着剤組成物及び粘着シート - Google Patents

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勇毅 東出
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太郎 川口
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Mitsunori Hagiwara
充紀 萩原
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宏人 中野
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Abstract

【課題】ITOフィルムを腐食し難く、かつ、耐久性に優れた粘着剤組成物及び粘着シートの提供。【解決手段】酸価が4.0mgKOH/g以下であり、水酸基を有する単量体に由来する構成単位及びアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を有し、前記水酸基を有する単量体に由来する構成単位の含有率が、全構成単位に対して0.01質量%〜1質量%の範囲である(メタ)アクリル系共重合体と、トリレンジイソシアネート系化合物と、前記(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して0.1質量部〜10質量部の範囲のエポキシ架橋剤と、イミダゾール化合物と、を含む粘着剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、粘着剤組成物及び粘着シートに関する。
携帯電話、携帯端末等の画像表示部は、液晶表示装置が組み込まれているものが多い。
一般に、液晶表示装置は、液晶セルと、偏光板、位相差板、輝度向上フィルム等の光学フィルムと、を備えている。近年では、更にタッチパネルを備えた液晶表示装置が増えている。液晶セルと光学フィルム、光学フィルム同士、又は光学フィルムとタッチパネルは、粘着剤組成物から形成される粘着剤層を介して貼合される。
偏光板等の光学フィルムは、通常、収縮率の異なる部材を積層して構成されるため、温度又は湿度の変化によって反りが発生し、粘着剤層と光学フィルムとの界面で剥がれや発泡が生じることがある。そのため、偏光板に用いられる粘着剤組成物(以下、「偏光板用粘着剤組成物」ともいう。)には、高温環境下又は高温高湿環境下に曝された場合であっても、剥がれや発泡が生じ難い性質が求められている。
耐久性に優れる偏光板用粘着剤組成物として、例えば、特定量のカルボキシ基含有モノマーを含み、かつ、特定の重量平均分子量及び分子量分布を有する(メタ)アクリル系ポリマーと、特定量のエポキシ架橋剤と、イソシアネート化合物と、を含有する偏光板用粘着剤組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−196003号公報
近年、タッチパネルの入力方式は、静電容量方式が主流になっている。静電容量方式では、偏光板用粘着剤組成物が、タッチパネルを構成する酸化インジウムスズ(ITO)フィルムと接触する態様で使用される。そのため、粘着剤組成物には、ITOを腐食し難い性質が求められる。
上述の点に関し、特許文献1に記載された偏光板用粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系ポリマーがカルボキシ基含有モノマーに由来する酸性基を含むため、該酸性基によるITOの腐食という問題が生じる。
一般的に、粘着剤組成物に含まれる酸性基が少なければ、ITOの腐食は抑制できる。
しかし、従来の偏光板用粘着剤組成物では、粘着剤層としたときに十分に柔らかくし、密着性を高めて、偏光板を剥がれ難くするため、特許文献1に記載された粘着剤組成物のように、酸性基が比較的多い(メタ)アクリル系ポリマーを用いている。
一方、酸性基を少なくし、単に水酸基を多くした(メタ)アクリル系ポリマーを用いた粘着剤組成物は、凝集力が過度に高くなり、粘着剤層としたときに硬くなりすぎるため、温度又は湿度の変化によって偏光板に反りが発生した場合に追従できず、剥がれが生じ易くなる。
このように、従来の技術では、ITOを腐食し難くすることと、温度又は湿度の変化によって偏光板に反りが発生した場合に剥がれを生じ難くすることとは、両立が困難であるのが現状である。
また、近年では、偏光板用粘着剤組成物に対して、より苛酷な環境下でも剥がれが生じ難い性質、即ち、今まで以上に高い耐久性が求められており、特許文献1に記載された偏光板用粘着剤組成物が有する耐久性では、十分とはいえず、更に改善の余地がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、ITOを腐食し難く、かつ、耐久性に優れた粘着剤組成物及び粘着シートを提供することを課題とする。
課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 酸価が4.0mgKOH/g以下であり、水酸基を有する単量体に由来する構成単位及びアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を有し、前記水酸基を有する単量体に由来する構成単位の含有率が、全構成単位に対して0.01質量%〜1質量%の範囲である(メタ)アクリル系共重合体と、トリレンジイソシアネート系化合物と、前記(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して0.1質量部〜10質量部の範囲のエポキシ架橋剤と、イミダゾール化合物と、を含む粘着剤組成物。
<2> 前記トリレンジイソシアネート系化合物の含有量が、前記(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して5質量部〜50質量部の範囲である<1>に記載の粘着剤組成物。
<3> 前記イミダゾール化合物の含有量が、前記(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して0.01質量部〜1.5質量部の範囲である<1>又は<2>に記載の粘着剤組成物。
<4> 前記(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して0.01質量部〜1質量部の範囲のシランカップリング剤を更に含む<1>〜<3>のいずれか1つに記載の粘着剤組成物。
<5> 架橋後における30℃の貯蔵弾性率(G’)の値が1.5×10Pa〜1.0×10Paの範囲である<1>〜<4>のいずれか1つに記載の粘着剤組成物。
<6> <1>〜<5>のいずれか1つに記載の粘着剤組成物から形成された粘着剤層を有する粘着シート。
本発明によれば、ITOを腐食し難く、かつ、耐久性に優れた粘着剤組成物及び粘着シートを提供できる。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本明細書において、粘着剤組成物中の各成分の量は、各成分に該当する物質が粘着剤組成物中に複数存在する場合には、特に断らない限り、粘着剤組成物中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートの両方を包含する用語であり、「(メタ)アクリル」は、アクリル及びメタクリルの両方を包含する用語である。
本明細書において「水酸基を有する単量体に由来する構成単位」とは、水酸基を有する単量体が付加重合して形成される構成単位を意味する。
本明細書において「アルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位」とは、アルキル(メタ)アクリレートが付加重合して形成される構成単位を意味する。
本明細書における「耐久性」とは、高温環境下又は高温高湿環境下に曝されたときに、剥がれが生じ難く、かつ、発泡を抑制し得る性質をいう。
本明細書において、「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
[粘着剤組成物]
本発明の粘着剤組成物は、酸価が4.0mgKOH/g以下であり、水酸基を有する単量体に由来する構成単位及びアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を有し、水酸基を有する単量体に由来する構成単位の含有率が、全構成単位に対して0.01質量%〜1質量%の範囲である(メタ)アクリル系共重合体と、トリレンジイソシアネート系化合物と、(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して0.1質量部〜10質量部の範囲のエポキシ架橋剤と、イミダゾール化合物と、を含む粘着剤組成物である。
本発明の粘着剤組成物は、ITOを腐食し難く、かつ、耐久性に優れる。
本発明の粘着剤組成物がこのような効果を奏し得る理由については、明らかではないが、本発明者は、以下のように推測している。
本発明の粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系共重合体の酸価が4.0mgKOH/g以下と低いため、例えば、静電容量方式のタッチパネルの貼り合わせに用いた場合にITOを腐食し難い。
粘着剤組成物に含まれる(メタ)アクリル系共重合体の酸価を低くすると、粘着剤層としたときに硬くなりすぎるため、温度又は湿度の変化によって偏光板に反りが発生した場合に追従できず、剥がれが生じ易くなる傾向がある。
このような傾向に対し、本発明の粘着剤組成物では、(メタ)アクリル系共重合体中の水酸基の量を特定の範囲内に設定し、かつ、エポキシ架橋剤とイミダゾール化合物とを併用することで、粘着剤層としたときの被着体との密着性を高めるとともに、トリレンジイソシアネート系化合物を含むことで、粘着剤層に適度な硬さを与えて、温度又は湿度の変化による被着体の収縮による応力の発生を抑制し、剥がれを生じ難くする。
詳述すると、本発明の粘着剤組成物は、水酸基を有する単量体に由来する構成単位の含有率が、全構成単位に対して0.01質量%〜1質量%の範囲である(メタ)アクリル系共重合体、即ち、水酸基が比較的少ない(メタ)アクリル系共重合体を含むため、(メタ)アクリル系共重合体と架橋剤との反応が適度に調整され、全体としては適度に硬く、部分的に柔らかい粘着剤層となる。
粘着剤層が全体として硬くならないため、剥がれが生じ難くなり、粘着剤層が部分的に柔らかくなるため、被着体(偏光板、タッチパネル、光学フィルム、液晶セル等)との密着性が良好となり、剥がれが生じ難くなる。
また、本発明の粘着剤組成物は、トリレンジイソシアネート系化合物を含むため、形成される粘着剤層には、(メタ)アクリル系共重合体がトリレンジイソシアネート系化合物によって化学的に架橋された架橋体と、トリレンジイソシアネート系化合物と環境中の水とが反応して形成されたトリレンジイソシアネート系化合物の縮合体と、が存在することになる。
架橋体は比較的柔らかいため、粘着剤層中に架橋体が存在すると、粘着剤層が部分的に柔らかくなるため、被着体との密着性が良好となり、剥がれが生じ難くなる。
一方、トリレンジイソシアネート系化合物の縮合体は比較的硬いため、粘着剤層中に縮合体が存在すると粘着剤層が全体としては適度に硬くなり、剥がれの原因となる応力の発生、即ち、被着体の収縮と発泡とを抑制できる。
本発明の粘着剤組成物に含まれる架橋触媒であるイミダゾール化合物は、エポキシ架橋剤の硬化剤としても機能し得る。
エポキシ架橋剤とイミダゾール化合物との反応により形成される反応物は、被着体と粘着剤層との界面付近に存在し、被着体と粘着剤層との密着性に寄与する。
本発明の粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下のエポキシ架橋剤を含むため、エポキシ架橋剤とイミダゾール化合物との反応物の量が適度となり、被着体と粘着剤層との密着性が向上するため、剥がれが生じ難くなる。
以上のように、本発明の粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系共重合体と架橋剤との反応により形成される架橋体と、トリレンジイソシアネート系化合物の縮合体と、エポキシ架橋剤とイミダゾール化合物との反応により形成される反応物とにより、硬さと柔らかさとを適度に併せ持ち、密着性に優れる粘着剤層を形成できるため、高温環境下又は高温高湿環境下に曝された場合であっても、剥がれや発泡を抑制できる。
〔(メタ)アクリル系共重合体〕
本発明の粘着剤組成物は、酸価が4.0mgKOH/g以下であり、水酸基を有する単量体に由来する構成単位及びアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を有し、前記水酸基を有する単量体に由来する構成単位の含有率が、全構成単位に対して0.01質量%〜1質量%の範囲の(メタ)アクリル系共重合体を含む。
(メタ)アクリル系共重合体は、酸価が4.0mgKOH/g以下である。
本発明の粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系共重合体の酸価が4.0mgKOH/g以下であるため、例えば、静電容量方式のタッチパネルの貼り合わせに用いた場合に、ITOを腐食し難い。
(メタ)アクリル系共重合体の酸価は、ITOの腐食をより効果的に抑制する観点から、好ましくは3.0mgKOH/g以下であり、より好ましくは2.5mgKOH/g以下であり、更に好ましくは1.0mgKOH/g以下であり、特に好ましくは0mgKOH/gである。
本明細書において、「(メタ)アクリル系共重合体の酸価」は、下記の計算式によって算出した値である。なお、下記の計算式において、56.1はKOHの分子量である。
酸価(mgKOH/g)=(A/B)×56.1×10×C
A:(メタ)アクリル系共重合体に使用される全単量体中の、カルボキシ基を有する単量体の含有率(質量%)
B:(メタ)アクリル系共重合体に使用されるカルボキシ基を有する単量体の分子量
C:(メタ)アクリル系共重合体に使用されるカルボキシ基を有する単量体1分子中のカルボキシ基の数
(メタ)アクリル系共重合体に使用されるカルボキシ基を有する単量体が2種以上である場合には、それぞれの単量体について上記の計算式により酸価を求め、得られた値を合計して酸価を求める。
<水酸基を有する単量体に由来する構成単位>
(メタ)アクリル系共重合体は、水酸基を有する単量体に由来する構成単位を有しており、該水酸基と架橋剤(即ち、後述のトリレンジイソシアネート系化合物及びエポキシ架橋剤)とが架橋反応するため、粘着剤組成物の凝集力が高くなり、粘着力が向上するため、高温環境下又は高温高湿環境下において、被着体と粘着剤層との間で生じ得る発泡を抑制できる。
水酸基を有する単量体としては、例えば、水酸基及びエチレン性不飽和結合基を有する単量体が挙げられる。
水酸基を有する単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−メチル−3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,3−ジメチル−3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−3−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−3−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、アリルアルコール、メタリルアルコール等が挙げられる。
これらの中でも、水酸基を有する単量体としては、他の単量体との相溶性及び共重合性が良好である点、並びに架橋剤との架橋反応が良好である点から、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートがより好ましい。具体的には、水酸基を有する単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが好ましく、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートがより好ましい。
(メタ)アクリル系共重合体は、水酸基を有する単量体に由来する構成単位を1種のみ有していてもよく、2種以上有していてもよい。
(メタ)アクリル系共重合体は、水酸基を有する単量体に由来する構成単位を全構成単位に対して0.01質量%〜1質量%の範囲で有している。
(メタ)アクリル系共重合体は、水酸基を有する単量体に由来する構成単位の含有率が全構成単位に対して0.01質量%以上であるため、粘着剤層としたときに柔らかくなりすぎず、例えば、光学フィルムからのガスの発生(発泡)を抑制できる。また、(メタ)アクリル系共重合体は、水酸基を有する単量体に由来する構成単位の含有率が全構成単位に対して1質量%以下であるため、凝集力が高くなりすぎず、粘着剤層としたときに硬くならず、被着体との密着性不足による剥がれが生じ難くなる。
(メタ)アクリル系共重合体は、水酸基を有する単量体に由来する構成単位を全構成単位に対して0.02質量%〜0.8質量%の範囲で有していることが好ましく、0.03質量%〜0.6質量%の範囲で有していることがより好ましく、0.05質量%〜0.4質量%の範囲で有していることが更に好ましい。
<アルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位>
(メタ)アクリル系共重合体は、アルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を有している。
アルキル(メタ)アクリレートのアルキル部位は、直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれであってもよい。アルキル部位の炭素数は、好ましくは1〜18の範囲であり、より好ましくは1〜8の範囲であり、更に好ましくは1〜4である。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート及びn−ブチル(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも1種が好ましく、メチルアクリレート及びn−ブチルアクリレートから選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
(メタ)アクリル系共重合体は、アルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を1種のみ有していてもよく、2種以上有していてもよい。
(メタ)アクリル系共重合体は、アルキル(メタ)アクリレートを主成分とした共重合体であることが好ましい。ここで、「アルキル(メタ)アクリレートを主成分とした共重合体」とは、共重合体中の構成単位100質量%に対して、アルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を50質量%以上有する共重合体である。
(メタ)アクリル系共重合体におけるアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位の含有率は、粘着性及び粘弾性を調整し易いという観点から、(メタ)アクリル系共重合体の全構成単位に対して80質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましく、95質量%以上が特に好ましい。
<カルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位>
(メタ)アクリル系共重合体は、該(メタ)アクリル系共重合体の酸価が4.0mgKOH/g以下となる範囲で、既述の水酸基を有する単量体に由来する構成単位及びアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位に加えて、更にカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位を有していてもよい。
カルボキシ基を有する単量体としては、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル系単量体が挙げられる。カルボキシ基を有する(メタ)アクリル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、桂皮酸、コハク酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、マレイン酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フマル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,2−ジカルボキシシクロヘキサンモノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリル系共重合体がカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位を有する場合、(メタ)アクリル系共重合体におけるカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位の含有率は、酸価を低くしてITOの腐食を抑制する観点から、(メタ)アクリル系共重合体の全構成単位に対して0.2質量%以下が好ましく、0.05質量%以下がより好ましい。特に好ましくは、(メタ)アクリル系共重合体におけるカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位の含有率が0質量%、即ち、(メタ)アクリル系共重合体がカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位を有しない態様である。
<その他の単量体に由来する構成単位>
(メタ)アクリル系共重合体は、水酸基を有する単量体に由来する構成単位及びアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位、並びに任意の構成単位であるカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位以外に、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、その他の単量体に由来する構成単位を有していてもよい。
その他の単量体としては、芳香族環を有する(メタ)アクリル系単量体、窒素原子を有する(メタ)アクリル系単量体、その他の共重合性単量体等が挙げられる。
芳香族環を有する(メタ)アクリル系単量体としては、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド(EO)変性クレゾール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド(EO)変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル化β−ナフトールアクリレート、ビフェニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
窒素原子を有する(メタ)アクリル系単量体としては、アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−エチル、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
その他の共重合性単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、これらの各種誘導体等が挙げられる。
<(メタ)アクリル系共重合体の含有率>
本発明の粘着剤組成物中の(メタ)アクリル系共重合体の含有率は、粘着力の観点から、粘着剤組成物の全固形分に対して、70質量%〜95質量%の範囲が好ましい。
<(メタ)アクリル系共重合体の物性>
(メタ)アクリル系共重合体のガラス転移温度(Tg)は、粘着剤組成物に十分な凝集力を与え、粘着力を向上させ、発泡を生じ難くする観点から、−80℃以上が好ましく、−60℃以上がより好ましい。また、(メタ)アクリル系共重合体のガラス転移温度(Tg)は、粘着剤組成物に被着体への十分な密着性を与え、剥がれを生じ難くする観点から、−20℃以下が好ましく、−40℃以下がより好ましい。
(メタ)アクリル系共重合体のガラス転移温度(Tg)は、下記式の計算により求められる絶対温度(K)をセルシウス温度(℃)に換算した値である。
式中、Tg、Tg、・・・・・及びTgは、単量体1、単量体2、・・・・・及び単量体nそれぞれの単量体を単独重合体としたときの絶対温度(K)で表されるガラス転移温度である。m、m、・・・・・及びmは、それぞれの単量体のモル分率である。
なお、「単独重合体としたときの絶対温度(K)で表されるガラス転移温度」は、その単量体を単独で重合して製造した単独重合体の絶対温度(K)で表されるガラス転移温度をいう。単独重合体のガラス転移温度は、その単独重合体を、示差走査熱量測定装置(DSC)(製品名:EXSTAR6000、セイコーインスツルメンツ社)を用い、窒素気流中、測定試料10mg、昇温速度10℃/分の条件で測定を行い、得られたDSCカーブの変曲点を、単独重合体のガラス転移温度としたものである。
代表的な単量体の「単独重合体のセルシウス温度(℃)で表されるガラス転移温度」は、メチルアクリレートが5℃であり、エチルアクリレートが−27℃であり、n−ブチルアクリレートが−57℃であり、2−エチルヘキシルアクリレートが−76℃であり、2−ヒドロキシエチルアクリレートが−15℃であり、4−ヒドロキシブチルアクリレートが−39℃であり、t−ブチルアクリレートが41℃であり、アクリル酸が163℃である。例えば、これら代表的な単量体を用いることで、(メタ)アクリル系共重合体のガラス転移温度(Tg)を適宜調整することが可能である。
なお、絶対温度(K)から273を引くことで絶対温度(K)をセルシウス温度(℃)に換算可能であり、セルシウス温度(℃)に273を足すことでセルシウス温度(℃)を絶対温度(K)に換算可能である。
(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)は、特に制限されず、例えば、70万〜200万の範囲が好ましく、100万〜150万の範囲がより好ましい。
重量平均分子量は、重合反応温度、時間、有機溶媒の量等により調整できる。
(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量が70万〜200万の範囲であると、粘着剤組成物の粘度が適度に低くなり、塗布性が良好となる。
(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)は、下記の方法により測定される値である。
−重量平均分子量(Mw)の測定方法−
下記(1)〜(3)に従って測定する。
(1)(メタ)アクリル系共重合体溶液を剥離紙に塗布し、100℃で2分間乾燥し、フィルム状の(メタ)アクリル系共重合体を得る。
(2)上記(1)で得られたフィルム状の(メタ)アクリル系共重合体をテトラヒドロフランに固形分が0.2質量%になるように溶解させる。
(3)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、下記の条件にて、標準ポリスチレン換算値として、(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)を測定する。
(条件)
GPC :HLC−8220 GPC〔東ソー(株)〕
カラム :TSK−GEL GMHXL 4本使用〔東ソー(株)〕
移動相溶媒:テトラヒドロフラン
流速 :0.6ml/min
カラム温度:40℃
<(メタ)アクリル系共重合体の製造方法>
(メタ)アクリル系共重合体の製造方法は、特に制限されない。(メタ)アクリル系共重合体は、既述の単量体、即ち、水酸基を有する単量体と、アルキル(メタ)アクリレートと、必要に応じて他の単量体と、を重合することで製造できる。
(メタ)アクリル系重合体の重合方法は、特に限定されず、通常用いられる重合方法から適宜選択できる。重合方法としては、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法等が挙げられる。これらの中でも、重合方法としては、製造が比較的簡単かつ短時間で行えることから、溶液重合法が好ましい。
溶液重合法では、一般に、重合槽内に所定の有機溶剤、単量体、重合開始剤、及び必要に応じて連鎖移動剤を仕込み、窒素気流中、有機溶剤の還流温度で、撹拌しながら数時間加熱反応させる。この場合、有機溶剤、単量体、重合開始剤及び/又は連鎖移動剤の少なくとも一部を逐次添加してもよい。なお、(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量は、反応温度、時間、溶剤量、触媒の種類又は量を調整することにより、所望の値にできる。
(メタ)アクリル系共重合体の製造に用いられる重合用の有機溶媒としては、芳香族炭化水素化合物、脂肪系又は脂環族系炭化水素化合物、エステル化合物、ケトン化合物、グリコールエーテル化合物、アルコール化合物等が挙げられる。
これらの有機溶媒は、1種単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
重合開始剤としては、通常の重合方法で使用できる有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。
〔トリレンジイソシアネート系化合物〕
本発明の粘着剤組成物は、トリレンジイソシアネート系化合物を含む。
本発明の粘着剤組成物において、トリレンジイソシアネート系化合物は、架橋剤として機能する。
トリレンジイソシアネート系化合物としては、トリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートの2量体、トリレンジイソシアネートとポリオールとのアダクト体、トリレンジイソシアネートの3量体又は5量体であるイソシアヌレート体、トリレンジイソシアネートのビュレット体等の各種トリレンジイソシアネートに由来するトリレンジイソシアネート系化合物が挙げられる。
これらの中でも、トリレンジイソシアネート系化合物としては、反応性に優れ、架橋密度を高めることができる点、及び(メタ)アクリル系共重合体との相溶性に優れる点から、トリレンジイソシアネートとポリオールとのアダクト体が好ましく、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体が特に好ましい。
トリレンジイソシアネート系化合物としては、上市されている市販品を用いてもよい。
市販品の例としては、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体として、東ソー(株)の「コロネート(登録商標)L」、トリレンジイソシアネートのイソシアヌレート体として、東ソー(株)の「コロネート(登録商標)2030」等(いずれも商品名)が挙げられる。
本発明の粘着剤組成物は、トリレンジイソシアネート系化合物を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
本発明の粘着剤組成物におけるトリレンジイソシアネート系化合物の含有量は、特に限定されない。例えば、粘着剤組成物におけるトリレンジイソシアネート系化合物の含有量は、既述の(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して、5質量部〜50質量部の範囲が好ましく、10質量部〜30質量部の範囲がより好ましく、15質量部〜30質量部の範囲が更に好ましい。
粘着剤組成物におけるトリレンジイソシアネート系化合物の含有量が、上記の範囲内であると、粘着剤層としたときに適度に硬くなり、高温環境下又は高温高湿環境下に曝された被着体(例えば、偏光板)に発生し得る収縮による応力の発生を抑制できる。より詳細には、トリレンジイソシアネート系化合物の含有量が上記の範囲内であると、既述の(メタ)アクリル系共重合体の水酸基とトリレンジイソシアネート系化合物との架橋反応による硬化だけでなく、トリレンジイソシアネート系化合物と環境中の水との縮合反応による硬化も生じる。2つの硬化が生じることで、高温環境下又は高温高湿環境下に曝された被着体の収縮による剥がれを効果的に抑制し得る適度な硬さの粘着剤層となる。
〔エポキシ架橋剤〕
本発明の粘着剤組成物は、既述の(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して0.1質量部〜10質量部の範囲のエポキシ架橋剤を含む。
本発明の粘着剤組成物において、エポキシ架橋剤は、(メタ)アクリル系共重合体が有する水酸基に代表される官能基と反応して架橋する。
また、本発明の粘着剤組成物では、後述の架橋触媒であるイミダゾール化合物がエポキシ架橋剤の硬化剤としても機能し得る。エポキシ架橋剤とイミダゾール化合物とが反応し、形成される反応物は、被着体と粘着剤層との界面付近に存在し、被着体と粘着剤層との密着性に寄与する。粘着剤組成物におけるエポキシ架橋剤の含有量が、既述の(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して0.1質量部以上であると、エポキシ架橋剤とイミダゾール化合物との反応物の量が適度となり、被着体と粘着剤層との密着性が向上するため、剥がれが生じ難い。
粘着剤組成物におけるエポキシ架橋剤の含有量が、既述の(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して10質量部以下であると、(メタ)アクリル系共重合体との相溶性が良好となるため、形成される粘着剤層が白化し難く、タッチパネル、光学フィルム等の透明性が要求される物品の貼り合わせに好適に使用できる。
エポキシ架橋剤としては、特に限定されない。
例えば、エポキシ架橋剤の官能基数は、2以上が好ましく、2以上6以下がより好ましい。また、エポキシ架橋剤のエポキシ当量は、300以下が好ましく、200以下がより好ましく、150以下が更に好ましく、95以上110以下が特に好ましい。
ここで、「官能基数」とは、エポキシ架橋剤1分子中のエポキシ基の数を指す。「エポキシ当量(単位:g/eq)」とは、官能基1個当たりのエポキシ架橋剤の分子量の値を指す。エポキシ当量が小さく、官能基数が多いほど、架橋剤としての架橋効果が高いことを意味する。
エポキシ架橋剤としては、上市されている市販品を用いてもよい。
市販品の例としては、三菱ガス化学(株)のTETRAD−X(商品名、N,N,N,N−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン)、TETRAD−C〔商品名、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン〕、ナガセケムテックス(株)のデナコール(登録商標)EX−201(商品名、レゾルシノールジグリシジルエーテル)、デナコール(登録商標)EX−313(商品名、グリセロールポリグリシジルエーテル)等が挙げられる。
本発明の粘着剤組成物は、エポキシ架橋剤を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
粘着剤組成物におけるエポキシ架橋剤の含有量は、耐久性がより向上する観点から、既述の(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して、0.2質量部〜5質量部の範囲がより好ましく、0.5質量部〜3質量部の範囲が更に好ましい。
〔イミダゾール化合物〕
本発明の粘着剤組成物は、イミダゾール化合物を含む。
本発明において、イミダゾール化合物は、架橋触媒として機能するとともに、既述のエポキシ架橋剤の硬化剤としても機能する。
本発明の粘着剤組成物は、イミダゾール化合物をエポキシ架橋剤とともに含むことで、ガラスとの密着性が向上し、例えば、偏光板が組み込まれた表示装置(例えば、液晶表示装置)が高温環境下又は高温高湿環境下に曝されても、粘着剤層と偏光板又は液晶セルとの間が剥がれ難くなる。
一般的に、架橋性官能基として、酸性基を有さず水酸基を有する(メタ)アクリル系共重合体は、架橋剤との反応性が悪く、養生時間が長くなる傾向にある。そのため、架橋性官能基として水酸基のみを用いた場合、養生時間が長くなり、架橋反応が終わらない場合がある。
本発明の粘着剤組成物は、架橋剤としてトリレンジイソシアネート系化合物を含み、かつ、架橋触媒としてイミダゾール化合物を含むことで、養生時間を短縮できる。
イミダゾール化合物としては、分子中に少なくとも1つのイミダゾール環を有する化合物であれば、特に限定されず、例えば、養生時間を短縮し、かつ、ポットライフを長くする観点から、N置換イミダゾール化合物が好ましい。
N置換イミダゾール化合物としては、分子中に少なくとも1つのイミダゾール環を有し、かつ、イミダゾール環の窒素原子上に水素原子を有さない化合物であれば、特に限定されない。
N置換イミダゾール化合物としては、例えば、下記の一般式(I)で表される化合物が挙げられる。
一般式(I)中、R、R、及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、Rは、置換基を表す。
、R、及びRとしては、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基が好ましい。
としては、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基が好ましい。
及びR、又は、R及びRは、互いに連結して環状構造を形成してもよい。
、R、R、及びRにおけるアルキル基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。R、R、R、及びRにおけるアルキル基としては、炭素数1〜2のアルキル基(即ち、メチル基又はエチル基)が好ましい。
、R、R、及びRにおけるアリール基としては、炭素数が6〜10のアリール基が好ましく、フェニル基又はナフチル基がより好ましい。
、R、R、及びRにおけるアラルキル基としては、炭素数1〜2のアルキレン基と炭素数6〜10のアリール基とからなる基が好ましく、ベンジル基又はフェニルエチル基がより好ましい。
一般式(I)で表されるN置換イミダゾール化合物は、養生時間を短縮し、かつ、ポットライフを長くする観点から、好ましくは、Rがアルキル基又はアラルキル基であって、R、R、及びRが、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基である。
中でも、一般式(I)で表されるN置換イミダゾール化合物としては、1,2−ジメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、及び1−ベンジル−2−フェニルイミダゾールからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物がより好ましい。
また、R及びRが互いに連結して5〜6員の飽和脂肪族環を形成し、R及びRが互いに連結して6員の芳香族環を形成する態様も好ましく、養生時間短縮の観点から、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾールがより好ましい。
N置換イミダゾール化合物としては、上市されている市販品を用いてもよい。
市販品の例としては、四国化成工業(株)の「キュアゾール(登録商標)1B2MZ」、「キュアゾール(登録商標)1B2PZ」、「キュアゾール(登録商標)TBZ」、「キュアゾール(登録商標)1,2DMZ」(いずれも商品名)等が挙げられる。
本発明の粘着剤組成物は、イミダゾール化合物を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
粘着剤組成物におけるイミダゾール化合物の含有量は、特に限定されない。例えば、粘着剤組成物におけるイミダゾール化合物の含有量は、養生時間を短縮し、かつ、ポットライフを長くする観点から、既述の(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して0.01質量部〜1.5質量部の範囲が好ましく、0.05質量部〜1.2質量部の範囲がより好ましく、0.1質量部〜1.0質量部の範囲が更に好ましく、0.3質量部〜0.7質量部の範囲が特に好ましい。
〔シランカップリング剤〕
本発明の粘着剤組成物は、既述の(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して、0.01質量部〜1質量部の範囲のシランカップリング剤を更に含むことが好ましい。
本発明の粘着剤組成物は、上記のような特定量のシランカップリング剤を更に含むことで、粘着剤層としたときに優れた接着性を示し、偏光板が組み込まれた表示装置(例えば、液晶表示装置)が高温環境下又は高温高湿環境下に曝されても、粘着剤層と偏光板又は液晶セルとの間がより剥がれ難くなる。
シランカップリング剤としては、重合性不飽和基含有シラン化合物(ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、及び3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等)、メルカプト基含有シラン系化合物(3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン等)、エポキシ構造を有するシラン化合物〔2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等〕、アミノ基含有シラン化合物〔3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等〕、トリス−(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートなどが挙げられる。
シランカップリング剤としては、上市されている市販品を用いてもよい。
市販品の例としては、信越化学工業(株)の「KBM−403」、「KBM−303」、「KBM−402」、「KBE−402」、「KBE−403」(いずれも商品名)等が挙げられる。これらの市販品は、いずれもエポキシ構造を有するシラン化合物である。
本発明の粘着剤組成物がシランカップリング剤を更に含む場合、シランカップリング剤を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
本発明の粘着剤組成物がシランカップリング剤を更に含む場合、粘着剤組成物におけるシランカップリング剤の含有量は、耐久性をより向上させる観点から、既述の(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して0.02質量部〜0.7質量部の範囲がより好ましく、0.1質量部〜0.5質量部の範囲が更に好ましい。
〔その他の成分〕
本発明における粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系共重合体、トリレンジイソシアネート系化合物、イミダゾール化合物、及びエポキシ架橋剤、並びに任意成分であるシランカップリング剤以外に、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、溶剤、その他の架橋剤、耐候性安定剤、タッキファイヤー、可塑剤、軟化剤、剥離助剤、染料、顔料、無機充填剤、界面活性剤、酸化防止剤、金属腐食防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤などを含んでいてもよい。
<溶剤>
本発明における粘着剤組成物は、偏光板等の光学フィルム、タッチパネル、液晶セルなどに対する塗布性向上の観点から、溶剤を含んでいてもよい。
溶剤としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類、ジクロロメタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酢酸エチル等のエステル類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに等のポリオール類、これらの誘導体などの有機溶媒が挙げられる。
<その他の架橋剤>
本発明における粘着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、トリレンジイソシアネート系化合物及びエポキシ架橋剤以外のその他の架橋剤を含んでいてもよい。
その他の架橋剤としては、特に限定されず、例えば、トリレンジイソシアネート系化合物以外のポリイソシアネート化合物、ポリアジリジン化合物、及び金属キレート化合物が挙げられる。
本発明における粘着剤組成物は、その他の架橋剤を含む場合、その他の架橋剤を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
[粘着剤組成物の物性]
本発明の粘着剤組成物は、耐久性をより高める観点から、架橋後における30℃の貯蔵弾性率(G’)の値が、好ましくは1.5×10Pa〜1.0×10Paの範囲であり、より好ましくは2.0×10Pa〜5.0×10Paである。
粘着剤組成物の架橋後における30℃の貯蔵弾性率(G’)の値が、1.5×10Pa以上であると、粘着剤層が十分な硬さを有し、応力の発生を十分に抑制できるため、剥がれが生じ難い。また、粘着剤組成物の架橋後における30℃の貯蔵弾性率(G’)の値が、1.0×10Pa以下であると、粘着剤層が硬すぎないため、被着体との密着性不足による剥がれが生じ難い。
粘着剤組成物の貯蔵弾性率(G’)は、測定装置として動的粘弾性測定装置を用い、評価温度:30℃、使用コーン:8mmφ、測定ギャップ:0.6mmにて、貯蔵弾性率測定サンプルに対して、周波数1Hzでせん断応力を与えながら測定する。
動的粘弾性測定装置としては、Anton Paar社のPhysica MCR301(製品名)を好適に用いることができる。但し、測定装置は、これに限定されない。
〔粘着シート〕
本発明の粘着シートは、既述の粘着剤組成物から形成された粘着剤層を有する。
本発明の粘着シートは、基材を有しない無基材タイプの粘着シートでもよく、光学フィルム等の基材の少なくとも片面に粘着剤層を有する有基材タイプの粘着シートでもよい。
既述の粘着剤組成物から形成された粘着剤層は、高温環境下又は高温高湿環境下に曝されても、被着体との界面で浮き又は剥がれが生じ難いため、本発明の粘着シートは、耐久性に優れる。
粘着剤層の厚さは、特に限定されず、例えば、用途、要求される性能によって適宜設定できる。粘着剤層の厚さとしては、例えば、1μm〜100μmの範囲が挙げられる。
本発明の粘着シートを光学用途に使用する場合、粘着剤層は、透明性が高いことが好ましい。具体的には、JIS K 7361(1997年)に従って測定される可視光波長領域における粘着剤層の全光線透過率は、85%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。
また、JIS K 7136(2000年)に従って測定される粘着剤層のヘイズは、2.5%以下が好ましく、2.0%以下がより好ましく、1.5%以下が更に好ましい。
本発明の粘着シートの露出した粘着剤層は、剥離フィルムによって保護されていてもよい。剥離フィルムとしては、粘着剤層からの剥離を容易に行えるものであれば、特に限定されず、例えば、少なくとも片面に剥離処理剤による易剥離処理が施された樹脂フィルムが挙げられる。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルムが挙げられる。剥離処理剤として、フッ素系樹脂、パラフィンワックス、シリコーン、長鎖アルキル基化合物等が挙げられる。剥離フィルムは、粘着シートを実用に供するまでの間、粘着剤層の表面を保護し、使用時に剥離される。
本発明の粘着シートは、例えば、既述の粘着剤組成物を剥離フィルムや基材に塗布し、乾燥後に一定期間養生することによって粘着剤層を形成して作製できる。
養生の条件は、例えば、雰囲気温度23℃、相対湿度50%の環境下で1日間〜10日間に設定できる。粘着剤層を養生することにより、(メタ)アクリル系共重合体をトリレンジイソシアネート系化合物によって十分に架橋された状態にできる。
無基材タイプの粘着シートは、例えば、剥離フィルムの剥離処理面に粘着剤組成物を塗布し、乾燥させ、粘着剤組成物の層を形成し、得られた層の、剥離フィルムと接しない露出した面に、別の剥離フィルムを剥離処理面が接するように重ね、養生して粘着剤層を形成する方法により作製できる。
有基材タイプの粘着シートは、粘着剤組成物を光学フィルム等の基材に塗布する方法により作製してもよいし、粘着剤組成物を剥離フィルムに塗布する方法により作製してもよい。具体的には、有基材タイプの粘着シートは、例えば、剥離フィルムの剥離処理面に粘着剤組成物を塗布し、乾燥させ、粘着剤組成物の層を形成し、得られた層の剥離フィルムと接しない露出した面に基材を貼合し、養生して粘着剤層を形成する方法により作製できる。
有基材タイプの粘着シートの基材としては、光学フィルムを例示できる。光学フィルムとしては、具体的には、液晶表示装置に使用される光学フィルムが挙げられ、より具体的には、偏光板、位相差板、反射防止フィルム、視野角拡大フィルム、輝度向上フィルム、ITOフィルム等の光学フィルムが挙げられる。
これらの中でも、有基材タイプの粘着シートの基材としては、光学フィルムが好ましく、偏光板がより好ましい。
偏光板は、少なくとも偏光子を有していればよく、偏光子の片面に保護フィルムを有する偏光板、偏光子の両面に保護フィルムを有する偏光板等を使用できる。
偏光板の偏光子としては、例えば、ヨウ素が吸着配向されたポリビニルアルコール(PVA)フィルムが使用され、偏光子の保護フィルムとしては、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、アクリルフィルム等が使用される。
偏光板を基材とする場合、粘着剤層は、PVAフィルム上に形成してもよく、TACフィルム上に形成してもよい。
剥離フィルム又は基材に粘着剤組成物を塗布する方法としては、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター等を用いた公知の方法が挙げられる。
本発明の粘着シートは、液晶表示装置の光学フィルム等の貼合に好適に用いることができる。すなわち、本発明の粘着シートは、偏光板、位相差板、反射防止フィルム、視野角拡大フィルム、輝度上昇フィルム、ITOフィルム等の光学フィルム同士の貼合、及び光学フィルムと、液晶セル、ガラス基板、保護フィルム等との貼合に好適に用いることができる。また、本発明の粘着シートは、タッチパネルと、液晶セル、ガラス基板、保護フィルム等との貼合に好適に用いることができる。
本発明の粘着シートの例としては、粘着剤層の両面に剥離フィルムを貼り合せた構造(剥離フィルム/粘着剤層/剥離フィルム)を備えた無基材タイプの粘着シート、及び粘着剤層の一方の面に光学フィルム、他方の面に剥離フィルムを貼り合せた構造(光学フィルム/粘着剤層/剥離フィルム)を備えた有基材タイプの粘着シートが挙げられる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[(メタ)アクリル系共重合体の製造]
<製造例1>
温度計、撹拌機、窒素導入管、及び還流冷却管を備えた反応器内に、アルキル(メタ)アクリレートとして、n−ブチルアクリレート(BA)92.49質量部及びメチルアクリレート(MA)7.5質量部と、水酸基を有する単量体として2−ヒドロキシエチルアクリレート(2HEA)0.01質量部と、溶剤として酢酸エチル110質量部と、を入れて混合した後、反応器内を窒素置換した。その後、反応器内の混合物を撹拌しながら70℃に昇温した後に、重合開始剤としてアゾビスジメチルバレロニトリル(ABVN)0.04質量部と、溶剤として酢酸エチル40質量部と、を逐次添加し、6時間保持して重合反応させた。重合反応終了後、溶剤としての酢酸エチルで希釈し固形分を40.0質量%に調整し、(メタ)アクリル系共重合体(BA/MA/2HEA共重合体)の溶液を得た。
<製造例2〜11>
下記の表1に示す単量体組成としたこと以外は、前述の製造例1と同様にして、(メタ)アクリル系共重合体の溶液を得た。
得られた(メタ)アクリル系共重合体のうち、製造例2〜8の(メタ)アクリル系共重合体は、酸価が4.0mgKOH/g以下であり、水酸基を有する単量体に由来する構成単位及びアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を有し、水酸基を有する単量体に由来する構成単位の含有率が、全構成単位に対して0.01質量%〜1質量%の範囲であるため、本発明における(メタ)アクリル系共重合体に包含される。
製造例1〜11の(メタ)アクリル系共重合体の単量体組成(単位:質量%)、酸価(単位:mgKOH/g)、ガラス転移温度(単位:℃)、及び重量平均分子量(Mw、単位:万)を、下記の表1に示す。なお、製造例1〜11の(メタ)アクリル系共重合体の酸価、ガラス転移温度、及び重量平均分子量は、既述の方法により求めた。
例えば、製造例9の(メタ)アクリル系共重合体の酸価は、以下のようにして、算出した。
(1/72.1)×56.1×10×1=7.8
ここで、「AA」の分子量は72.1であり、「AA」1分子中のカルボキシ基の数は1である。
表1中、「BA」は「n−ブチルアクリレート」、「MA」は「メチルアクリレート」、「2HEA」は「2−ヒドロキシエチルアクリレート」、「AA」は「アクリル酸」、「4HBA」は「4−ヒドロキシブチルアクリレート」を表す。
[粘着剤組成物の調製]
<実施例1>
製造例1にて得られた(メタ)アクリル系共重合体の溶液250.0質量部(固形分としては100.0質量部)と、トリレンジイソシアネート系化合物としてコロネート(登録商標)L(商品名、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体、東ソー(株))20.0質量部(有効成分としては15.0質量部)と、エポキシ架橋剤としてTETRAD−X(商品名、三菱ガス化学(株))1.5質量部(有効成分としては1.5質量部)と、シランカップリング剤(SC剤)としてKBM−403(商品名、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株))0.4質量部(有効成分としては0.4質量部)と、イミダゾール化合物としてキュアゾール(登録商標)TBZ(商品名、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、四国化成工業(株))0.5質量部と、を十分に攪拌混合して、実施例1の粘着剤組成物を得た。
<実施例2〜21>
下記の表2に示す粘着剤組成物の組成としたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜21の粘着剤組成物を得た。
<比較例1〜8>
下記の表2に示す粘着剤組成物の組成としたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1〜8の粘着剤組成物を得た。
[粘着シートサンプルの作製]
上記で得られた実施例及び比較例の各粘着剤組成物を用い、以下の手順にて粘着シートサンプルを作製した。
まず、シリコーン系離型剤で表面処理された剥離フィルム(商品名:100E−0010NO23、藤森工業(株))の表面処理面に、乾燥後の塗布量が20g/cmとなるように粘着剤組成物を塗布した。次いで、粘着剤組成物塗布後の剥離フィルムを、加熱温度100℃、加熱時間90秒間の条件で、熱風循環式乾燥機を用いて乾燥させ、剥離フィルム上に層(以下、「粘着剤層」と称する。)を形成した。続いて、トリアセチルセルロース(TAC)/ポリビニルアルコール(PVA)/TAC構造の偏光板の一方の面と、剥離フィルム上の粘着剤層の面と、を重ねて貼り合せ、加圧ニップロールに通して圧着した。圧着後、オートクレーブ処理(処理温度:50℃、圧力:5kg/cm、処理時間:20分間)を施し、35℃、45%RHの条件下で96時間養生させ、剥離フィルム/粘着剤層/偏光板の積層構造を有する粘着シートサンプルを作製した。
[評価]
1.ITOフィルムの腐食性
(腐食性評価サンプルの作製)
ITOフィルム〔商品名:テトライトTCF(登録商標) KB300N03−125−U3/P、尾池工業(株)〕を30mm×95mmの大きさに切断した。切断したITOフィルムの導電処理された面の両端部に、銀ペースト〔商品名:ドータイト(登録商標) FA-401CA、藤倉化成(株)〕を、幅が15mmになるように薄く塗り、140℃で15分間焼成した。
次に、上記にて作製した粘着シートサンプルを30mm×75mmに切断した後、剥離フィルムを剥離し、粘着剤層を露出させた。露出した粘着剤層が銀ペーストと銀ペーストとの間を埋めるように、粘着シートサンプルをITOフィルムの導電処理された面に貼り付けた後、20mm×95mmの大きさに切断した。切断後、オートクレーブ処理(処理温度:40℃、圧力:0.5MPa、処理時間:30分間)を施し、腐食性評価サンプルを得た。
(評価試験)
上記にて得られた腐食性評価サンプルの両端の銀ペースト部分に、テスターのリード棒をあて、試験前の抵抗値を測定した。次いで、腐食性評価サンプルに対して、60℃、90%RHの環境下で250時間放置する腐食防止性試験を行った。試験終了後、23℃、50%RHの環境下で、腐食性評価サンプルの両端の銀ペースト部分にテスターのリード棒をあて、試験後の抵抗値を測定した。そして、試験前の抵抗値と試験後の抵抗値とから、抵抗値の変化率を以下の式により算出した。
抵抗値の変化率(%)=[(試験後の抵抗値−試験前の抵抗値)÷試験前の抵抗値]×100
上記の式より算出される抵抗値の変化率(%)の値に基づき、下記の評価基準に従って、粘着剤組成物によるITOフィルムの腐食性を評価した。抵抗値の変化率(%)の値が小さいほど、粘着剤組成物によるITOフィルムの腐食が少ないこと、即ち、粘着剤組成物がITOフィルムを腐食し難いことを示す。
なお、評価結果が[A]又は[B]であれば、実用上問題ない。
−評価基準−
A:抵抗値の変化率が10%未満である。
B:抵抗値の変化率が10%以上20%未満である。
C:抵抗値の変化率が20%以上である。
2.耐久性
(耐久性評価サンプルの作製)
上記にて作製した粘着シートサンプルを、長辺が偏光板の吸収軸に対して45゜になるように切断し、140mm×260mm(長辺)の大きさの試験片を作製した。
試験片の剥離フィルムを剥離し、粘着剤層を露出させた後、粘着剤層の露出した面が、厚さ0.7mmの無アルカリガラス板「#1737」(コーニング社)の片側の面に接するように、ラミネーターを用いて貼付した。貼付後、オートクレーブ処理(処理温度:50℃、圧力:5kg/cm、処理時間:20分間)を施し、23℃、50%RHの条件下で24時間放置し、偏光板/粘着剤層/無アルカリガラス板の積層構造を有する耐久性評価サンプルを得た。
(評価試験)
2−1.高温条件(80℃)
上記にて得られた耐久性評価サンプルを、80℃の高温環境下に500時間放置した。放置後の耐久性評価サンプルの外観を目視により観察し、下記の評価基準に従って、粘着剤組成物の高温条件(80℃)での耐久性を評価した。
なお、評価結果が[A]又は[B]であれば、実用上問題ない。
−評価基準−
A:発泡及び剥がれが全く確認されなかった。
B:発泡がほとんど確認されず、かつ、2辺において外周端部から0.5mm以上の位置に剥がれが確認されなかった。
C:発泡が顕著に確認されたか、又は、2辺において外周端部から0.5mm以上の位置に剥がれが確認された。
2−2.高温条件(95℃)
上記にて得られた耐久性評価サンプルを、95℃の高温環境下に500時間放置した。放置後の耐久性評価サンプルの外観を目視により観察し、上記の高温条件(80℃)での耐久性の評価基準と同様の評価基準に従って、粘着剤組成物の高温条件(95℃)での耐久性を評価した。
なお、評価結果が[A]又は[B]であれば、実用上問題ない。
2−3.高温高湿条件(60℃×90%RH)
上記にて得られた耐久性評価サンプルを、60℃×90%RHの高温高湿環境下に500時間放置した。放置後の耐久性評価サンプルの外観を目視により観察し、上記の高温条件(80℃)での耐久性の評価基準と同様の評価基準に従って、粘着剤組成物の高温高湿条件(60℃×90%RH)での耐久性を評価した。
なお、評価結果が[A]又は[B]であれば、実用上問題ない。
[貯蔵弾性率(G’)の測定]
(貯蔵弾性率測定サンプルの作製)
上記にて得られた実施例及び比較例の各粘着剤組成物を用い、以下の手順にて、貯蔵弾
性率測定サンプルを作製した。
まず、シリコーン系離型剤で表面処理された剥離フィルムA(商品名:100E−0010NO23、藤森工業(株))の表面処理面に、乾燥後の膜厚が20μmとなるように粘着剤組成物を塗布した。次いで、剥離フィルム上に形成された粘着剤組成物の塗布膜を、熱風循環式乾燥機を用いて、加熱温度100℃、加熱時間90秒間の条件で乾燥させ、剥離フィルム上に層(以下、「粘着剤層」と称する。)を形成した。続いて、剥離フィルム上に形成された粘着剤層の面と、シリコーン系離型剤で表面処理された剥離フィルムB(商品名:25E−0010BD、藤森工業(株))の表面処理面と、を貼り合わせ、剥離フィルムA/粘着剤層(膜厚:20μm)/剥離フィルムBの積層構造を有する粘着シートサンプルを得た。
次いで、得られた粘着シートサンプルの剥離フィルムBを剥離し、粘着剤層を露出させた。露出した粘着剤層の面にコロナ処理を施した後、粘着シートサンプルを2つに折り畳み、粘着剤層同士を貼り合わせ、剥離フィルムA/粘着剤層(膜厚:40μm)/剥離フィルムAの積層構造を有する粘着シートサンプルを得た。
次いで、得られた粘着シートサンプルの一方の剥離フィルムAを剥離し、粘着剤層を露出させた。露出した粘着剤層の面にコロナ処理を施した後、粘着シートサンプルを2つに折り畳み、粘着剤層同士を貼り合わせ、剥離フィルムA/粘着剤層(膜厚:80μm)/剥離フィルムAの積層構造を有する粘着シートサンプルを得た。
上記の操作(粘着シートサンプルからの剥離フィルムAの剥離、露出した粘着剤層へのコロナ処理、及び粘着剤層同士の貼り合わせ)を、粘着剤層の膜厚が640μmになるまで繰り返し、得られた粘着シートサンプルを貯蔵弾性率測定サンプルとした。
(測定)
上記にて得られた貯蔵弾性率測定サンプルを用い、以下の条件にて、貯蔵弾性率(G’)を測定した。
測定装置として動的粘弾性測定装置(製品名:Physica MCR301、Anton Paar社)を用い、評価温度:30℃、使用コーン:8mmφ、測定ギャップ:0.6mmにて、貯蔵弾性率測定サンプルに対して、周波数1Hzでせん断応力を与えながら、貯蔵弾性率(G’)(単位:Pa)を測定した。
実施例1〜21及び比較例1〜8の粘着剤組成物の組成、各評価結果、及び貯蔵弾性率(G’)の測定結果を表2に示す。
表2におけるイソシアネート系化合物a、b、及びcの詳細は、以下のとおりである。
イソシアネート系化合物a:コロネート(登録商標)L(商品名、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体、東ソー(株))
イソシアネート系化合物b:タケネート(登録商標)D−110N(商品名、キシレンジイソシアネート系化合物、三井化学(株))
イソシアネート系化合物c:スミジュール(登録商標)N−75(商品名、ヘキサメチレンジイソシアネート系化合物、住化コベストロウレタン(株))
表2におけるエポキシ架橋剤d、e、f、及びgの詳細は、以下のとおりである。
エポキシ架橋剤d:TETRAD−X(商品名、N,N,N,N−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、三菱ガス化学(株))
エポキシ架橋剤e:TETRAD−C(商品名、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、三菱ガス化学(株))
エポキシ架橋剤f:デナコール(登録商標)EX−201(商品名、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ナガセケムテックス(株))
エポキシ架橋剤g:デナコール(登録商標)EX−313(商品名、グリセロールポリグリシジルエーテル、ナガセケムテックス(株))
表2における架橋剤触媒h、i、及びjの詳細は、以下のとおりである。
架橋触媒h:キュアゾール(登録商標)TBZ(商品名、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、四国化成工業(株))
架橋触媒i:キュアゾール(登録商標)1B2MZ(商品名、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、四国化成工業(株))
架橋触媒j:キュアゾール(登録商標)1B2PZ(商品名、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、四国化成工業(株))
表2では、「シランカップリング剤」を「SC剤」と表記する。
表2中の「−」は、該当するものがないことを意味する。
表2において、「ND」は、ヘイズにより評価不能であったことを表す。
表2の結果より、実施例1〜21の粘着剤組成物は、いずれもITOを腐食し難いことが明らかとなった。また、実施例1〜21の粘着剤組成物を用いた耐久性評価サンプルは、高温条件下又は高温高湿条件下に曝された場合であっても、剥がれ難いことが明らかとなった。さらに、実施例1〜21の粘着剤組成物は、高温条件下又は高温高湿条件下で発生し得る発泡を抑制できることも明らかとなった。
一方、(メタ)アクリル系共重合体の酸価が4.0mgKOH/gを超える比較例1の粘着剤組成物は、ITOを腐食し易いことが明らかとなった。
(メタ)アクリル系共重合体中の水酸基を有する単量体に由来する構成単位の含有率が、0.01質量%未満である比較例2と1質量%を超える比較例3の粘着剤組成物を用いた耐久性評価サンプルは、高温条件下又は高温高湿条件下に曝された場合に、発泡し易いことが明らかとなった。
トリレンジイソシアネート系化合物の代わりにキシレンジイソシアネート系化合物を含む比較例4の粘着剤組成物から形成された粘着剤層は、(メタ)アクリル系共重合体とキシレンジイソシアネート系化合物との相溶性が悪く、ヘイズが発生したため、耐久性を評価できなかった。
また、トリレンジイソシアネート系化合物の代わりにヘキサメチレンジイソシアネート系化合物を含む比較例5の粘着剤組成物から形成された粘着剤層は、貯蔵弾性率が低く、95℃の苛酷な温度条件下では、剥がれ易いことが明らかとなった。
エポキシ架橋剤の含有量が(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して0.1質量部未満である比較例6の粘着剤組成物を用いた耐久性評価サンプルは、95℃の苛酷な温度条件下では、剥がれ易いことが明らかとなった。
また、エポキシ架橋剤の含有量が(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して10質量部を超える比較例7の粘着剤組成物を用いた耐久性評価サンプルは、ヘイズのため、耐久性が評価できなかった。
エポキシ架橋剤の含有量が(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して10質量部を超え、かつ、架橋触媒であるイミダゾール化合物を含まない比較例8の粘着剤組成物を用いた耐久性評価サンプルは、95℃の苛酷な温度条件下では、剥がれ易いことが明らかとなった。

Claims (6)

  1. 酸価が4.0mgKOH/g以下であり、水酸基を有する単量体に由来する構成単位及びアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を有し、前記水酸基を有する単量体に由来する構成単位の含有率が、全構成単位に対して0.01質量%〜1質量%の範囲である(メタ)アクリル系共重合体と、
    トリレンジイソシアネート系化合物と、
    前記(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して0.1質量部〜10質量部の範囲のエポキシ架橋剤と、
    イミダゾール化合物と、
    を含む粘着剤組成物。
  2. 前記トリレンジイソシアネート系化合物の含有量が、前記(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して5質量部〜50質量部の範囲である請求項1に記載の粘着剤組成物。
  3. 前記イミダゾール化合物の含有量が、前記(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して0.01質量部〜1.5質量部の範囲である請求項1又は請求項2に記載の粘着剤組成物。
  4. 前記(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して0.01質量部〜1質量部の範囲のシランカップリング剤を更に含む請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
  5. 架橋後における30℃の貯蔵弾性率G’の値が1.5×10Pa〜1.0×10Paの範囲である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の粘着剤組成物から形成された粘着剤層を有する粘着シート。
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