JP2017160278A - ゴム組成物の製造方法、ゴム組成物、及び配合物 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリカの歩留り比率が高いゴム組成物を得ることができるゴム組成物の製造方法を提供すること
【解決手段】 ゴムラテックス(A)、シリカ粒子(B)を含むゴム組成物の製造方法であって、(A)及び(B)を凝固剤(D)に接触させ共凝固させる際に、(A)及び(B)の全量を(D)に接触させ終わるまでに、水溶性高分子化合物(C)を添加することを特徴とし、かつ、(A)100重量部(固形分換算)に対して、(B)が20〜200重量部(固形分換算)、(C)が0.05〜10重量部(固形分換算)、(D)が5〜50重量部(固形分換算)であることを特徴とするゴム組成物の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】 ゴムラテックス(A)、シリカ粒子(B)を含むゴム組成物の製造方法であって、(A)及び(B)を凝固剤(D)に接触させ共凝固させる際に、(A)及び(B)の全量を(D)に接触させ終わるまでに、水溶性高分子化合物(C)を添加することを特徴とし、かつ、(A)100重量部(固形分換算)に対して、(B)が20〜200重量部(固形分換算)、(C)が0.05〜10重量部(固形分換算)、(D)が5〜50重量部(固形分換算)であることを特徴とするゴム組成物の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、シリカの歩留り比率が高いゴム組成物の製造方法に関する。さらには該製造方法により得られたゴム組成物、及び該ゴム組成物を含む配合物に関する。
各種ゴム材料の強度や耐摩耗性を向上させる目的で、固形ゴムとカーボンブラック粒子を混練りしたゴム組成物(以下、カーボンドライマスターバッチと呼称し、C−DMBと略称する。)が古くから様々な分野で利用されてきた。また、固形ゴムとシリカ粒子を混練りしたゴム組成物(以下、シリカドライマスターバッチと呼称し、Si−DMBと略称する。)も古くからC−DMBと類似の性能を有する材料として広く知られていた。
1990年代前半にタイヤメーカーによって、Si−DMBをタイヤトレッドゴムに利用した場合、エネルギーロスが少なく、燃費を節約できる効果を有していることが見出され、それ以来、Si−DMBは、エネルギーロスの少ないゴム組成物として、繰り返し変形を受けるタイヤトレッドゴムや動力伝動系のゴム製品などに広く利用されるようになった。
しかしながら、シリカ粒子はカーボンブラック粒子に比べて固形ゴムに対する化学的親和性が低いため、Si−DMBはシリカ粒子を固形ゴム中に均一に分散させる工程、すなわち混練工程で多大な時間と動力エネルギーを必要とされ、その大幅な低減が強く望まれてきた。
そのひとつの手段として、固形ゴムの替わりに、合成ゴムラテックスや天然ゴムラテックス等の水分散性ゴムラテックスとシリカ粒子の水分散スラリーとをあらかじめ液状状態で均一に混合させ、その後、酸や無機金属塩などで凝固し、沈殿、脱水、洗浄、乾燥工程を順次経て製造させる方法が提案されており、この方法により製造されたゴム組成物(以下、シリカウエットマスターバッチと呼称し、Si−WMBと略称する)は、1970年代以降、多くの先行技術により良く知られた技術概念である。
例えば、特許文献1〜12には、シリカ粒子の性状、シリカ粒子の水分散スラリーの撹拌方法、シランカップリング剤の利用、塩析剤の種類や使用方法など、Si−WMBについて多面的な技術情報が開示されている。
しかるに、シリカ粒子表面の親水性が非常に強いためか、Si−WMBにおけるシリカ粒子の歩留まり比率(配合したシリカ粒子の固形分重量に対するSi−WMB中に留まっているシリカ粒子の固形分重量の割合)は非常に低い。特に、特許文献11には、シリカ粒子をあらかじめシランカップリング剤で処理しておかないと、40%程度の低い歩留まり比率しか得られないとの記述がある。一般にシランカップリング剤は高価であると言われており、そのためかは定かではないが、本発明者らの知る範囲において、現在、Si−WMBは商業ベースの量産されていないのが実態である。
本発明の目的は、シリカの歩留り比率が高いゴム組成物の製造方法を提供することにある。
本発明は、ゴムラテックス(A)、シリカ粒子(B)を含むゴム組成物の製造方法であって、(A)及び(B)を凝固剤(D)に接触させ共凝固させる際に、(A)及び(B)の全量を(D)に接触させ終わるまでに、水溶性高分子化合物(C)を添加することを特徴とし、かつ、(A)100重量部(固形分換算)に対して、(B)が20〜200重量部(固形分換算)、(C)が0.05〜10重量部(固形分換算)、(D)が5〜50重量部(固形分換算)であることを特徴とするゴム組成物の製造方法を提供する。
本発明によれば、シリカの歩留り比率が高いゴム組成物を得ることができるゴム組成物の製造方法を提供することができる。
本実施形態に係るゴム組成物の製造方法は、ゴムラテックス(A)、シリカ粒子(B)を含むゴム組成物の製造方法であって、(A)及び(B)を凝固剤(D)に接触させ共凝固させる際に、(A)及び(B)の全量を(D)に接触させ終わるまでに、水溶性高分子化合物(C)を添加することを特徴とし、かつ、(A)100重量部(固形分換算)に対して、(B)が20〜200重量部(固形分換算)、(C)が0.05〜10重量部(固形分換算)、(D)が5〜50重量部(固形分換算)であることを特徴とする。
ゴムラテックス(A)としては、乳化重合共役ジエン系ゴムラテックス、天然ゴムラテックスやその変性ラテックスが挙げられる。更に、溶液重合スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、溶液重合ポリブタジエンゴム、溶液重合アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムなどの固形ゴムを各ゴムの良溶媒で溶解し、それを乳化剤や界面活性剤を用いて水中で強制乳化物としたゴムラテックス等も挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。中でも、乳化重合共役ジエン系ゴムラテックスを含むことが好ましい。
乳化重合共役ジエン系ゴムラテックスとしては、公知のポリブタジエン乳化重合体ラテックス、スチレン−ブタジエン系乳化共重合体ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン系乳化共重合体ラテックス、スチレン−ブタジエン−ビニルピリジン系乳化共重合体ラテックスなどを1種または2種以上使用することができる。特に好ましくは、スチレン−ブタジエン系乳化共重合体ラテックスである。
また、乳化共重合体ラテックスを得るに際し、スチレン、ブタジエン、アクリロニトリル、ビニルピリジンに加え、官能基を有する公知の共重合可能なモノマーを共重合させることも可能である。そのようなモノマーとして具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸単量体並びにこれらの無水物、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等の不飽和エポキシ系単量体、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等の水酸基含有不飽和単量体等を挙げることができ、それぞれ1種または2種以上使用することができる。
シリカ粒子(B)としては、珪酸ナトリウム水溶液、すなわち水ガラスに酸を添加することや、炭酸ガスを吹き込むことで、シリカ粒子を析出させて製造した湿式法のシリカ水分散スラリー、湿式法のシリカ水分散スラリーから乾燥して得られたシリカ粉体を再度水に分散したシリカ水分散スラリー、乾式法で製造された乾式シリカ粉体を水に分散させたシリカ水分散スラリーが挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。
水溶性高分子化合物(C)としては、ポリアルキレンオキサイド、ポリアクリルアミド、アクリルアミド−不飽和カルボン酸塩共重合体、アルカリ可溶型アクリル系エマルジョン、およびそれらの変性物が挙げられ、これらを1種、または2種以上使用することができる。好ましくはポリアルキレンオキサイド、ポリアクリルアミド、アクリルアミド−不飽和カルボン酸塩共重合体である。特にポリアルキレンオキサイドの使用が好ましい。さらに好ましくは、ポリエチレンオキサイドである。
凝固剤(D)は、鉱酸、酢酸等の酸や、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミの硫酸塩、塩化物、水酸化物などが使用できる。中でも、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸アルミニウムが好ましく、塩化ナトリウムがより好ましい。
本発明においては、ゴムラテックス(A)、シリカ粒子(B)、水溶性高分子化合物(C)、凝固剤(D)を含有し、(A)の100重量部(固形分換算)に対して、(B)が20〜200重量部(固形分換算)、(C)が0.05〜10重量部(固形分換算)、(D)が5〜50重量部(固形分換算)であることが必要である。
シリカ粒子(B)が20重量部(固形分換算)未満では実質的なシリカ含有量が少なく、また、200重量部(固形分換算)を超えるとシリカ粒子の歩留まり率が劣る。好ましくは、50〜180重量部(固形分換算)である。
水溶性高分子化合物(C)が0.05重量部(固形分換算)未満ではシリカ粒子の歩留まり率が劣り、10重量部(固形分換算)を超えても、添加量に見合いする性能の向上幅が小さい。好ましくは0.1〜5重量部(固形分換算)である。
凝固剤(D)が5重量部(固形分換算)未満ではシリカ粒子の歩留まり率が劣り、50重量部(固形分換算)を超えても、添加量に見合いする性能の向上幅が小さい。好ましくは10部〜40部(固形分換算)である。
本発明においては、シリカ粒子の歩留まり率の観点から、ゴムラテックス(A)及びシリカ粒子(B)を凝固剤(D)に接触させ共凝固させる際に、(A)及び(B)の全量を(D)に接触させ終わるまでに、水溶性高分子化合物(C)を添加することが必要である。中でも(A)及び(B)を(D)に接触させる前に、(C)を(D)に添加することがより好ましい。
本発明において共凝固させる際の条件に特に制限はなく、pHは一般的に4〜10の条件で実施されるが、シリカ粒子の歩留まり率の観点からpH5〜9で共凝固させることが好ましく、pH6〜8で共凝固させることがより好ましい。また、温度は一般的に0〜99℃の条件で実施されるが、シリカ粒子の歩留まり率の観点から5℃〜80℃の条件で共凝固させることが好ましく、10℃〜60℃の条件で共凝固させることがより好ましい。
本発明においては、公知の攪拌機、ミキサーなどを用いて混合することができる。
本発明のゴム組成物は、共凝固させた後に、水洗、脱水、乾燥等を行うことにより製造することができるが、これらの工程については特に制限されるものではなく、一般的に用いられている方法を用いることが可能である。
本発明のゴム組成物は、本発明のゴム組成物の製造方法により得られる。また、本発明の配合物は本発明のゴム組成物を含む。
本発明のゴム組成物には公知の添加剤を配合することができる。公知の添加剤としては、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、充填剤、可塑剤、老化防止剤などが挙げられ、これらを単独または2 種以上の混合物として使用することができる。
加硫剤は、例えば、硫黄、トリメチルチオ尿素、N,N’−ジエチルチオ尿素などの有機含硫黄化合物などがある。
加硫促進剤は、例えば、住友化学(株)製の商品名「ソクシノールDM」(MBTS)、同社製の「ソクシノールPX」(ZnEPDC)、同社製の「ソクシノールPZ」(ZnMDC)、同社製の「ソクシノールEZ」(ZnEDC)、同社製の「ソクシノールBZ」(ZnBDC)、同社製の「ソクシノールMZ」(ZnMBT)、同社製の「ソクシノールTT」(TMTD)等がある。
加硫促進助剤は、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸等の脂肪酸、亜鉛華等の金属酸化物などがある。
充填剤としては、例えば、カーボンブラック、カオリンクレー、ハードクレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ藻土などが挙げられる。
シランカップリング剤は。たとえば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシ−エトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド、ビス−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィド、γ−トリメトキシシリルプロピルジメチルチオカルバミルテトラスルフィド、γ−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィド等がある。
可塑剤は、例えば、パラフィン系オイル、エステル系オイル、オレフィン系オイルなどが挙げられる。
老化防止剤は、例えば、2−メルカプトベンゾイミダゾールなどのイミダゾール類、例えば、フェニル−α−ナフチルアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミンなどのアミン類、例えば、ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、スチレン化フェノールなどのフェノール類などがある。
本発明の配合物は、本発明のゴム組成物に上述の添加剤等を配合することにより、例えばトレッドゴム用配合物として使用することができる。
以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、特段の断りが無い限り、%や部は重量を基準とする。
(ゴムラテックス(A)の重合転化率の測定)
反応槽内より採取した反応液を秤量し、150℃で1時間乾燥後、再度秤量して固形分量を測定して、次式より算出することができる。
重合転化率(%)=[(固形分量(g)−反応液に含まれる単量体以外の固形分量(g))/反応系に添加した単量体成分量(g)]×100
反応槽内より採取した反応液を秤量し、150℃で1時間乾燥後、再度秤量して固形分量を測定して、次式より算出することができる。
重合転化率(%)=[(固形分量(g)−反応液に含まれる単量体以外の固形分量(g))/反応系に添加した単量体成分量(g)]×100
(ゴムラテックス(A)の重量平均粒子径の測定)
得られたゴムラテックス(A)を、日本電子製の電子顕微鏡JEM−1400のクライオトランスフォルダーで凍結乾燥後、電子顕微鏡JEM−1400で写真撮影した。画像解析処理(装置名:旭化成(株)製 IP−1000PC)を用いて個々の粒子面積を計測し、その円相当径(半径)を求め、ゴムラテックス(A)の重量平均粒子径を算出した。
得られたゴムラテックス(A)を、日本電子製の電子顕微鏡JEM−1400のクライオトランスフォルダーで凍結乾燥後、電子顕微鏡JEM−1400で写真撮影した。画像解析処理(装置名:旭化成(株)製 IP−1000PC)を用いて個々の粒子面積を計測し、その円相当径(半径)を求め、ゴムラテックス(A)の重量平均粒子径を算出した。
(ゴム組成物中のシリカ粒子の歩留まり部数、シリカ粒子の歩留まり比率)
製造したゴム組成物を空の白金るつぼに入れて秤量した後、白金るつぼを800℃に設定された電気炉に入れて10時間燃焼させる。10時間後に白金るつぼを電気炉から取り出して再度秤量する。そして、燃焼前の重量と燃焼後の重量の差をゴム組成物中のラテックスの歩留まり量、燃焼後の重量をシリカ粒子の歩留まり量とし、次式より、ラテックスの歩留まり部数100重量部に対するシリカ粒子の歩留まり部数(固形分換算)を算出した。
シリカ粒子の歩留まり部数(重量部)=(シリカの歩留まり量(g)/ラテックスの歩留まり量(g))×100
次に、算出したシリカ粒子の歩留まり部数(固形分換算)とゴムラテックスの配合部数100重量部に対するシリカ粒子の配合部数(固形分換算)から、次式より、シリカ粒子の歩留まり比率を算出した。
シリカ粒子の歩留まり比率=(シリカ粒子の歩留まり部数(重量部)/シリカ粒子の配合部数(重量部))
製造したゴム組成物を空の白金るつぼに入れて秤量した後、白金るつぼを800℃に設定された電気炉に入れて10時間燃焼させる。10時間後に白金るつぼを電気炉から取り出して再度秤量する。そして、燃焼前の重量と燃焼後の重量の差をゴム組成物中のラテックスの歩留まり量、燃焼後の重量をシリカ粒子の歩留まり量とし、次式より、ラテックスの歩留まり部数100重量部に対するシリカ粒子の歩留まり部数(固形分換算)を算出した。
シリカ粒子の歩留まり部数(重量部)=(シリカの歩留まり量(g)/ラテックスの歩留まり量(g))×100
次に、算出したシリカ粒子の歩留まり部数(固形分換算)とゴムラテックスの配合部数100重量部に対するシリカ粒子の配合部数(固形分換算)から、次式より、シリカ粒子の歩留まり比率を算出した。
シリカ粒子の歩留まり比率=(シリカ粒子の歩留まり部数(重量部)/シリカ粒子の配合部数(重量部))
(ゴムラテックス(A)の製造)
ステンレス製耐圧重合反応機に、減圧下で純水200重量部、不均化ロジン酸カリウム4.5重量部、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物0.45重量部、ブタジエン74重量部、スチレン26部、t−ドデシルメルカプタン0.2重量部、第三リン酸ナトリウム0.65重量部、エチレンジアミン四酢酸0.07重量部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.15重量部、パラメンタンハイドロパーオキサイド0.10重量部、硫酸第一鉄7水塩0.05重量部を仕込み5℃で重合を開始した。重合開始から6時間後に重合転化率0.57を確認し、重合開始から7時間後にジエチルヒドロキシアミン0.5重量部を添加して重合を停止させた。この時の重合転化率は0.62であった。水蒸気蒸留によって未反応単量体を除去した後、純水で固形分濃度を20.0重量%に調整し、ゴムラテックス(A)を得た。
ゴムラテックス(A)の重量平均粒子径は60nmであった。
ステンレス製耐圧重合反応機に、減圧下で純水200重量部、不均化ロジン酸カリウム4.5重量部、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物0.45重量部、ブタジエン74重量部、スチレン26部、t−ドデシルメルカプタン0.2重量部、第三リン酸ナトリウム0.65重量部、エチレンジアミン四酢酸0.07重量部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.15重量部、パラメンタンハイドロパーオキサイド0.10重量部、硫酸第一鉄7水塩0.05重量部を仕込み5℃で重合を開始した。重合開始から6時間後に重合転化率0.57を確認し、重合開始から7時間後にジエチルヒドロキシアミン0.5重量部を添加して重合を停止させた。この時の重合転化率は0.62であった。水蒸気蒸留によって未反応単量体を除去した後、純水で固形分濃度を20.0重量%に調整し、ゴムラテックス(A)を得た。
ゴムラテックス(A)の重量平均粒子径は60nmであった。
(シリカ粒子(B))
撹拌機付きステンレス容器に純水79重量部を用意し、撹拌しながら東ソー社製「ニプシールVN3」21重量部(約5重量%の水分を含む)を添加したシリカ水分散スラリー(固形分濃度は20.0重量%)。
撹拌機付きステンレス容器に純水79重量部を用意し、撹拌しながら東ソー社製「ニプシールVN3」21重量部(約5重量%の水分を含む)を添加したシリカ水分散スラリー(固形分濃度は20.0重量%)。
(水溶性高分子化合物(C))
水99重量部に住友精化社製「PEO−8」1重量部を溶解した1重量%ポリエチレンオキサイド水溶液。
水99重量部に住友精化社製「PEO−8」1重量部を溶解した1重量%ポリエチレンオキサイド水溶液。
(凝固剤(D))
D−1:純水90重量部に塩化ナトリウム10重量部を溶解した10重量%塩化ナトリウム水溶液。
D−2:純水99重量部に塩化カルシウム1重量部を溶解した1重量%塩化カルシウム水溶液。
D−1:純水90重量部に塩化ナトリウム10重量部を溶解した10重量%塩化ナトリウム水溶液。
D−2:純水99重量部に塩化カルシウム1重量部を溶解した1重量%塩化カルシウム水溶液。
(老化防止剤乳化水分散液の製造)
撹拌機をセットしたジャケット付きステンレス容器にスチレン化フェノール76.3重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム23.7重量部、純水160重量部を入れてジャケットに温水を流して60℃まで加温し、30分間撹拌して乳化させたのち室温まで冷却し、固形分濃度が38.5重量%の老化防止剤水分散液を製造した。
撹拌機をセットしたジャケット付きステンレス容器にスチレン化フェノール76.3重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム23.7重量部、純水160重量部を入れてジャケットに温水を流して60℃まで加温し、30分間撹拌して乳化させたのち室温まで冷却し、固形分濃度が38.5重量%の老化防止剤水分散液を製造した。
(ゴム組成物の製造)
実施例1〜4、比較例1〜3
表1に示す割合にて、25℃に調整した凝固剤(D)を攪拌機付きステンレス容器に準備し、水溶性高分子化合物(C)を添加し撹拌した。そこへ、ゴムラテックス(A)、シリカ粒子(B)、及び老化防止剤乳化水分散液を添加して15分間撹拌し、共凝固させてゴム組成物を得た。その後、得られたゴム組成物を100メッシュのステンレス金網でろ過し、ゴム組成物100重量部に対して2500重量部の60℃温水で3回洗浄した。メッシュに残った洗浄済みの残渣を110℃、6時間乾燥させた。得られたゴム組成物中のシリカ歩留り部数、シリカ歩留り比率を表1にまとめて示した。
実施例1〜4、比較例1〜3
表1に示す割合にて、25℃に調整した凝固剤(D)を攪拌機付きステンレス容器に準備し、水溶性高分子化合物(C)を添加し撹拌した。そこへ、ゴムラテックス(A)、シリカ粒子(B)、及び老化防止剤乳化水分散液を添加して15分間撹拌し、共凝固させてゴム組成物を得た。その後、得られたゴム組成物を100メッシュのステンレス金網でろ過し、ゴム組成物100重量部に対して2500重量部の60℃温水で3回洗浄した。メッシュに残った洗浄済みの残渣を110℃、6時間乾燥させた。得られたゴム組成物中のシリカ歩留り部数、シリカ歩留り比率を表1にまとめて示した。
表1から明らかなように、本発明のゴム組成物の製造方法を使用した実施例1〜4は、いずれもシリカの歩留り比率が高いゴム組成物を得ることができた。
比較例1〜3は、水溶性高分子化合物(C)を含んでおらず、シリカの歩留り比率の高いゴム組成物を得ることができなかった。
比較例1〜3は、水溶性高分子化合物(C)を含んでおらず、シリカの歩留り比率の高いゴム組成物を得ることができなかった。
上記のとおり、本発明のゴム組成物の製造方法によって、シリカの歩留り比率が高いゴム組成物が得られることから、シリカ粒子の配合が必要なゴム組成物の製造工程において、作業性の大幅な改善と混練工程での必要動力エネルギーの大幅な低減にも寄与できる。すなわち、環境側面、省エネルギー側面において優れたゴム組成物の実用製造技術を提供することができる。
Claims (6)
- ゴムラテックス(A)、シリカ粒子(B)を含むゴム組成物の製造方法であって、(A)及び(B)を凝固剤(D)に接触させ共凝固させる際に、(A)及び(B)の全量を(D)に接触させ終わるまでに、水溶性高分子化合物(C)を添加することを特徴とし、かつ、(A)100重量部(固形分換算)に対して、(B)が20〜200重量部(固形分換算)、(C)が0.05〜10重量部(固形分換算)、(D)が5〜50重量部(固形分換算)であることを特徴とするゴム組成物の製造方法。
- ゴムラテックス(A)及びシリカ粒子(B)を凝固剤(D)に接触させる前に、水溶性高分子化合物(C)を(D)に添加することを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物の製造方法。
- ゴムラテックス(A)が、乳化重合共役ジエン系ゴムラテックスを含む請求項1又は2に記載のゴム組成物の製造方法。
- 水溶性高分子化合物(C)がポリアルキレンオキサイドである請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法により得られたゴム組成物。
- 請求項5に記載のゴム組成物を含む配合物。
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