JP5233440B2 - 共役ジエン系重合体の製造方法、共役ジエン系重合体および重合体組成物 - Google Patents

共役ジエン系重合体の製造方法、共役ジエン系重合体および重合体組成物 Download PDF

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Description

本発明は、共役ジエン系重合体の製造方法、共役ジエン系重合体および重合体組成物に関するものである。
近年、自動車に対する省燃費化の要求が強くなっており、タイヤについても転動抵抗を小さくすることにより、省燃費化をはかることが求められている。材料面からタイヤの転動抵抗を小さくする方法としては、より反発弾性の高い材料をタイヤ用材料に用いることが、一般的な手法として行われている。
タイヤ用材料としては、具体的には、ポリブタジエンやブタジエン−スチレン共重合体等の共役ジエン系重合体をゴム成分とし、カーボンブラックやシリカを補強剤として含有する重合体組成物が、従来から用いられており、この重合体組成物の反発弾性を高めるために、ゴム成分に用いる共役ジエン系重合体の検討が種々なされている。
例えば、特許文献1では、ジアルキルアミノ基がアルキレン基を介してアクリルアミドの窒素原子に結合したアクリルアミド化合物により、ブタジエン−スチレン共重合を変性した共役ジエン系重合体が提案されている。また、特許文献2には、ジアルキルアミノ基とトリアルコキシシリル基とがアルキレン基を介して結合したトリアルコキシシラン化合物により、ブタジエン−スチレン共重合を変性した共役ジエン系重合体が提案されている。
特開平1−217047号公報 特開2005−290355号公報
しかしながら、上記アクリルアミド化合物をゴム成分として用いた重合体組成物の反発弾性は、補強剤としてシリカを配合した場合、必ずしも十分満足のいくものではなかった。また、上記トリアルコキシシラン化合物をゴム成分として用いた重合体組成物の反発弾性は、補強剤としてシリカを配合した場合、良好であるものの、補強剤としてカーボンブラックを配合した場合、必ずしも十分満足のいくものではなかった。
かかる状況のもと本発明が解決しようとする課題は、補強剤としてカーボンブラックを配合した場合であっても、シリカを配合した場合であっても、反発弾性の高い重合体組成物を得ることができる変性ジエン系重合体の製造方法、該製造方法により製造されてなる変性ジエン系重合体、および、該変性ジエン系重合体を配合した重合体組成物を提供することにある。
本発明の第一は、下記工程1および工程2を有する共役ジエン系重合体の製造方法にかかるものである。
(工程1):アルカリ金属触媒の存在下、炭化水素溶媒中で、共役ジエンを含む単量体を重合させ、共役ジエンに基づく単量体単位を有する重合体鎖の一端に、該触媒由来のアルカリ金属を有する重合体を得る工程。
(工程2):工程1で得られた重合体と下式(A)で表されるトリアルコキシシラン化合物とを反応させる工程。
Figure 0005233440

(式中、Mは酸素原子または硫黄原子を表し、R1、R2およびR3はそれぞれ独立の炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、mは1〜5の整数を表し、nは0〜5の整数を表す。)
本発明の第二は、上記の製造方法で製造されてなる共役ジエン系重合体にかかるものである。
本発明の第三は、上記共役ジエン系重合体を含むゴム成分とカーボンブラックおよび/またはシリカとを含有する重合体組成物であって、カーボンブラックおよびシリカの総含有量が、ゴム成分100重量部あたり、5〜200重量部である重合体組成物にかかるものである。
本発明により、補強剤としてカーボンブラックを配合した場合であっても、シリカを配合した場合であっても、反発弾性の高い重合体組成物を得ることができる変性ジエン系重合体の製造方法、該製造方法により製造されてなる変性ジエン系重合体、および、該変性ジエン系重合体を配合した重合体組成物を提供することができる。
本発明の製造方法は、下記工程1および工程2を有する共役ジエン系重合体の製造方法である。
(工程1):アルカリ金属触媒の存在下、炭化水素溶媒中で、共役ジエンを含む単量体を重合させ、共役ジエンに基づく単量体単位を有する重合体鎖の一端に、該触媒由来のアルカリ金属を有する重合体を得る工程。
(工程2):工程1で得られた重合体と下式(A)で表されるトリアルコキシシラン化合物とを反応させる工程。
Figure 0005233440

(式中、Mは酸素原子または硫黄原子を表し、R1、R2およびR3はそれぞれ独立の炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、mは1〜5の整数を表し、nは0〜5の整数を表す。)
工程1で用いられるアルカリ金属触媒としては、アルカリ金属、有機アルカリ金属化合物、アルカリ金属と極性化合物との錯体、アルカリ金属を有するオリゴマーなどをあげることができる。該アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどをあげることがでる。該有機アルカリ金属化合物としては、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、iso−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−オクチルリチウム、n−デシルリチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、2−ブチル−フェニルリチウム、4−フェニル−ブチルリチウム、シクロヘキシルリチウム、4−シクロペンチルリチウム、ジメチルアミノプロピルリチウム、ジエチルアミノプロピルリチウム、t−ブチルジメチルシリロキシプロピルリチウム、N−モルホリノプロピルリチウム、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピペリジド、リチウムヘプタメチレンイミド、リチウムドデカメチレンイミド、1,4−ジリチオ−2−ブテン、ナトリウムナフタレニド、ナトリウムビフェニリド、カリウムナフタレニドなどをあげることができる。また、アルカリ金属と極性化合物との錯体としては、カリウム−テトラヒドロフラン錯体、カリウム−ジエトキシエタン錯体などをあげることができ、アルカリ金属を有するオリゴマーとしては、α−メチルスチレンテトラマーのナトリウム塩をあげることができる。これらの中でも、有機リチウム化合物又は有機ナトリウム化合物が好ましく、炭素原子数が2〜20の有機リチウム化合物又は有機ナトリウム化合物がより好ましい。
工程1の共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエンなどをあげることができ、これらは1種でもよく、2種以上でもよい。製造での入手容易性の観点から、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。
工程1では、共役ジエンと他の単量体との共重合を行ってもよい。他の単量体としては、芳香族ビニル化合物、ビニルニトリル、不飽和カルボン酸エステルなどがあげられる。芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルナフタレンを例示することができる。また、ビニルニトリルとしては、アクリロニトリルなどを、不飽和カルボン酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどを例示することができる。これらの中では、芳香族ビニル化合物が好ましく、入手容易性の観点から、スチレンが好ましい。
工程1で用いられる炭化水素溶媒は、アルカリ金属触媒を失活させない溶媒であり、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、脂環族炭化水素などをあげることができる。該脂肪族炭化水素としては、プロパン、n−ブタン、iso−ブタン、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、プロペン、1−ブテン、iso−ブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセンなどをあげることができる。また、芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンをあげることができ、脂環族炭化水素としては、シクロペンタン、シクロヘキサンなどがあげられる。これらは単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いられる。これらの中では、炭素原子数が3〜12の炭化水素が好ましい。
工程1では、共役ジエン単位のビニル結合量を調整する剤、共役ジエン系重合体鎖中での共役ジエン単位と共役ジエン以外の単量体に基づく単量体単位の分布を調整する剤の存在下で行ってもよい。このような剤としては、エーテル化合物、第三級アミンなどをあげることができる。該エーテル化合物としては、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサンなど環状エーテル;ジエチルエーテル、ジブチルエーテルなどの脂肪族モノエーテル;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどの脂肪族ジエ−テル;ジフェニルエーテル、アニソールなどの芳香族エーテルなどがあげられる。該第三級アミンとして、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、キノリンなどをあげることができる。これらは単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
工程1の重合温度は、通常0〜150℃であり、好ましくは室温〜100℃である。また、重合時間は、通常5分〜10時間であり、好ましく30分〜6時間である。
工程2で用いられるトリアルコキシシラン化合物は、下式(A)で表される化合物である。
Figure 0005233440

(式中、Mは酸素原子または硫黄原子を表し、R1、R2およびR3はそれぞれ独立の炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、mは1〜5の整数を表し、nは0〜5の整数を表す。)
式(A)中、Mは酸素原子または硫黄原子を表し、好ましくは、酸素原子である。
式(A)中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立の炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。該アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などをあげることができる。好ましくは、メチル基、エチル基である。
式(A)中、mは1〜5の整数を表し、好ましくは、2〜4である。また、nは0〜5の整数を表し、好ましくは、3または4である。
式(A)で表される化合物としては、1−トリメトキシシリルプロピル−2−ピロリジノン、1−トリエトキシシリルプロピル−2−ピロリジノン、1−トリメトキシシリルブチル−2−ピロリジノン、1−トリエトキシシリルブチル−2−ピロリジノン、1−トリメトキシシリルプロピル−2−ピペリドン、1−トリエトキシシリルプロピル−2−ピペリドン、1−トリメトキシシリルブチル−2−ピペリドン、1−トリエトキシシリルブチル−2−ピペリドン、N−トリメトキシシリルプロピル−ε−カプロラクタム、N−トリエトキシシリルプロピル−ε−カプロラクタム、N−トリメトキシシリルブチル−ε−カプロラクタム、N−トリエトキシシリルブチル−ε−カプロラクタムおよびこれらの対応のチオカルボニル基含有化合物などがあげられる。好ましくは、1−トリメトキシシリルプロピル−2−ピロリジノン、1−トリメトキシシリルプロピル−2−ピペリドン、N−トリメトキシシリルプロピル−ε−カプロラクタムである。
工程2において、式(A)で表される化合物の使用量は、工程1で使用したアルカリ金属触媒のアルカリ金属1モルあたり、通常0.06〜10モルである。該使用量は、反発弾性を高める観点から、好ましくは0.1モル以上であり、より好ましくは0.2モル以上である。また、該使用量は、経済性を高める観点から、好ましくは5モル以下であり、より好ましくは2モル以下である。
工程2の反応は、通常、炭化水素溶媒中で行われ、該炭化水素溶媒としては、工程1で用いられる炭化水素溶媒として例示した化合物をあげることできる。また、工程1終了後の反応液に式(A)で表される化合物を添加して行ってもよい。
工程2の反応温度は、通常−80〜150℃であり、好ましくは0〜100℃である。また、反応時間は、通常1分〜5時間であり、好ましく5分〜3時間である。
工程2終了後、反応液に、水、アルコールなどの活性水素を有する化合物を添加し、公知の回収方法、例えば、(1)共役ジエン系重合体の反応液に凝固剤を添加する方法、(2)共役ジエン系重合体の反応液にスチームを添加する方法によって、反応液から共役ジエン系重合体を回収することができる。回収した共役ジエン系重合体は、バンドドライヤーや押出型ドライヤーなどの公知の乾燥機で乾燥してもよい。
共役ジエン系重合体のムーニー粘度(ML1+4100℃)は、好ましくは、10〜200である。該ムーニー粘度は、引張強度を高める観点から、好ましく20以上である。また、加工性、引張強度を高める観点から、好ましくは150以下である。該ムーニー粘度は、JIS K6300(1994)に従い、100℃にて測定される。
共役ジエン系重合体において、共役ジエンに基づく単量体単位(以下、共役ジエン単位と記す。)に由来するビニル結合の含有量は、共役ジエン単位の含有量を100モル%として、反発弾性を高める観点から、好ましくは70モル%以下であり、より好ましくは60モル%以下である。また、柔軟性、タイヤのグリップ性能を高める観点から、好ましくは10モル%以上であり、より好ましくは15モル%以上である。該ビニル結合の含有量は、赤外分光分析法により、ビニル基の吸収ピークである910cm-1付近の吸収強度より求められる。
共役ジエン系重合体は、引張強度を高める観点から、芳香族ビニルに基づく単量体単位(芳香族ビニル単位)を有していることが好ましく、芳香族ビニル単位の含有量としては、共役ジエン単位と芳香族ビニル単位との総量を100重量%として、好ましくは10重量%以上(共役ジエン単位の含有量は90重量%以下)であり、より好ましくは15重量%以上(共役ジエン単位の含有量は85重量%以下)である。また、反発弾性を高める観点から、芳香族ビニル単位の含有量は、好ましくは50重量%以下(共役ジエン単位の含有量は50重量%以上)であり、より好ましくは45重量%以下(共役ジエン単位の含有量は55重量%以上)である。
共役ジエン系重合体は、他のゴム成分や添加剤などを配合して、重合体組成物にして用いることができる。
他のゴム成分としては、従来のスチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレン共重合体、ブチルゴムなどをあげることができる。また、天然ゴム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−オクテン共重合体などもあげることができる。これらのゴム成分は、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の共役ジエン系重合体の含有量は、全ゴム成分量を100重量%として、反発弾性をより高める観点から、好ましくは10重量%以上であり、より好ましくは20重量%以上であり、更に好ましくは50重量%以上である。
添加剤としては、公知のものを用いることができ、硫黄などの加硫剤;チアゾール系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤などの加硫促進剤;ステアリン酸、酸化亜鉛などの加硫活性化剤;有機過酸化物;カーボンブラック、シリカなどの補強剤;炭酸カルシウム、タルクなどの充填剤;シランカップリング剤;伸展油;加工助剤;老化防止剤;滑剤を例示することができる。
カーボンブラックおよび/またはシリカを配合する場合、重合体組成物中のカーボンブラックとシリカの総含有量は、ゴム成分100重量部あたり、通常、5〜200重量部である。該含有量は、引張強度を高める観点から、好ましくは10重量部以上であり、より好ましくは30重量部以上である。また、柔軟性、反発弾性を高める観点から、好ましくは150重量部以下であり、より好ましくは100重量部以下である。
加硫剤を配合する場合、重合体組成物中の加硫剤の含有量は、ゴム成分100重量部あたり、通常、0.1〜10重量部である。該含有量は、引張強度を高める観点から、好ましくは0.3重量部以上であり、より好ましくは0.5重量部以上である。また、反発弾性を高める観点から、好ましくは8重量部以下であり、より好ましくは5重量部以下である。
共役ジエン系重合体に、他のゴム成分や添加剤などを配合して重合体組成物を製造する方法としては、公知の方法、例えば、各成分をロールやバンバリーのような公知の混合機で混練する方法を用いることができる。
混練条件としては、加硫剤以外の添加剤を配合する場合、混練温度は、通常50〜200℃であり、好ましくは80〜190℃であり、混練時間は、通常30秒〜30分であり、好ましくは1分〜30分である。加硫剤を配合する場合、混練温度は、通常100℃以下であり、好ましくは室温〜80℃である。また、加硫剤を配合した組成物は、通常、プレス加硫などの加硫処理を行って用いられる。加硫温度としては、通常120〜200℃、好ましくは140〜180℃である。
本発明の共役ジエン系重合体を含有する重合体組成物、該重合体組成物の加硫物は、反撥弾性に優れる。そのため、本発明の共役ジエン系重合体、該共役ジエン系重合体を含有する重合体組成物、および、該重合体組成物の加硫物は、タイヤ、靴底、床材、防振ゴムなどに、好適に使用される。
以下に実施例により本発明を具体的に説明する。
重合体の物性は、以下の方法に従って測定した。
1.ムーニー粘度(ML1+4100℃)
JIS K6300(1994)に従い、100℃にて測定した。
2.ビニル基の含量
赤外分光分析法により測定した。具体的には赤外分光計におけるビニル基の吸収ピークである910cm-1付近の吸収強度より求めた。
3.スチレン単位の含量
JIS K6383(屈折率法)に従いって測定した。
4.反撥弾性
JIS K6255に従い、60℃で、リュプケ式反発弾性試験機を用いて測定した。
実施例1
(共役ジエン系重合体の製造)
内容積20リットルのステンレス製重合反応機を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換した。次にヘキサン10.2kg、1,3−ブタジエン1560g、スチレン440g、テトラヒドロフラン328g、n−ブチルリチウム12.5ミリモルを添加し、攪拌下に65℃で3時間重合を行った。重合終了後、1−トリメトキシシリルプロピル−2−ピロリジノン3.09g添加した。15分間攪拌した後、10mlのメタノールを加えて、更に5分間攪拌した。その後、重合反応容器の内容物を取り出し、10gの2,6−ジ−t−フチル−p−クレゾール(住友化学社製のスミライザーBHT:以下同様)を加え、ヘキサンの大部分を蒸発させ、55℃で12時間減圧乾燥し、重合体を得た。重合体の物性測定結果を表1に示す。
(重合体組成物の調製(カーボンブラック配合))
得られた重合体100重量部、カーボンブラック(三菱化学社製、商品名:N−339)50重量部、伸展油(共同石油社製、商品名:X−140)10重量部、老化防止剤(住友化学社製、商品名:アンチゲン3C)1重量部、亜鉛華4重量部、ステアリン酸2重量部、加硫促進剤(住友化学社製、商品名:ソクシノールCZ)1重量部、ワックス(大内新興化学工業社製、商品名:サンノックN)1.5重量部、硫黄1.75重量部を、ラボプラストミルにて混練し、得られた重合体組成物を、6インチロールでシート状に成形した。次に、該シート状の重合体組成物を160℃で15分加熱して加硫させ、加硫されたシートの反発弾性を評価した。評価結果を表1に示す。
(重合体組成物の調製(シリカ/カーボンブラック配合))
得られた重合体100重量部、シリカ(デグッサ社製、商品名:ウルトラシルVN3−G)78.4重量部、カーボンブラック(三菱化学社製、商品名:N−339)6.4重量部、シランカップリング剤(デグッサ社製、商品名:Si69)6.4重量部、伸展油(共同石油社製、商品名:X−140)47.6重量部、老化防止剤(住友化学社製、商品名:アンチゲン3C)1.5重量部、亜鉛華2重量部、ステアリン酸2重量部、加硫促進剤(住友化学社製、商品名:ソクシノールCZ)1重量部、加硫促進剤(住友化学社製、商品名:ソクシノールD)1重量部、ワックス(大内新興化学工業社製、商品名:サンノックN)1.5重量部、硫黄1.4重量部を、ラボプラストミルにて混練し、得られた重合体組成物を、6インチロールでシート状に成形した。次に、該シート状の重合体組成物を160℃で45分加熱して加硫させ、加硫されたシートの反発弾性を評価した。評価結果を表1に示す。
実施例2
n−ブチルリチウムの添加量を15.4ミリモルに変更したこと、および1−トリメトキシシリルプロピル−2−ピロリジノンに変えて、1−トリメトキシシリルプロピル−2−ピペリドン4.02gを添加したこと以外、実施例1と同様に行なった。得られた重合体および加硫されたシートの物性測定結果を表1に示す。
実施例3
n−ブチルリチウムの添加量を15.4ミリモルに変更したこと、および1−トリメトキシシリルプロピル−2−ピロリジノンに変えて、N−トリメトキシシリルプロピル−ε−カプロラクタム4.24gを添加したこと以外、実施例1と同様に行なった。得られた重合体および加硫されたシートの物性測定結果を表1に示す。
比較例1
n−ブチルリチウムの添加量を8.5ミリモルに変更したこと、および1−トリメトキシシリルプロピル−2−ピロリジノンに変えて、四塩化珪素0.16ミリモルおよびN,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド1.26gを添加したこと以外、実施例1と同様に行なった。得られた重合体および加硫されたシートの物性測定結果を表1に示す。
Figure 0005233440

Claims (3)

  1. 下記工程1および工程2を有する共役ジエン系重合体の製造方法。
    (工程1):アルカリ金属触媒の存在下、炭化水素溶媒中で、共役ジエンを含む単量体を重合させ、共役ジエンに基づく単量体単位を有する重合体鎖の一端に、該触媒由来のアルカリ金属を有する重合体を得る工程。
    (工程2):工程1で得られた重合体と下式(A)で表されるトリアルコキシシラン化合物とを反応させる工程。
    Figure 0005233440

    (式中、Mは酸素原子または硫黄原子を表し、R1、R2およびR3はそれぞれ独立の炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、mは1〜5の整数を表し、nは0〜5の整数を表す。)
  2. 請求項1に記載の製造方法で製造されてなる共役ジエン系重合体。
  3. 請求項2に記載の共役ジエン系重合体を含むゴム成分とカーボンブラックおよび/またはシリカとを含有する重合体組成物であって、カーボンブラックおよびシリカの総含有量が、ゴム成分100重量部あたり、5〜200重量部である重合体組成物。
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