JP5140974B2 - 共役ジエン系重合体及び共役ジエン系重合体組成物 - Google Patents
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かかる状況のものと、本発明が解決しようとする課題は、充填剤を配合、特にシリカを配合した場合、省燃費性に優れた重合体組成物を得ることができる共役ジエン系重合体、及び、該共役ジエン系重合体とシリカとを配合してなる重合体組成物を提供することにある。
[式中、R 6 、R 7 及びR 8 はそれぞれ独立に、炭素原子数が1〜4の炭化水素基又は炭素原子数が1〜4の炭化水素オキシ基を表し、R 6 、R 7 及びR 8 の少なくとも1つは炭素原子数が1〜4の炭化水素オキシ基であり、nは0〜10の整数を表し、A 2 は下式(II)で表される基を表す。]
[式中、R 3 及びR 4 はそれぞれ独立に、窒素原子、酸素原子又はケイ素原子を有していてもよい炭素原子数が1〜6の炭化水素基を表し、R 3 及びR 4 は結合して環構造を形成していてもよい。]
[式中、R 6 、R 7 及びR 8 はそれぞれ独立に、炭素原子数が1〜4の炭化水素基又は炭素原子数が1〜4の炭化水素オキシ基を表し、R 6 、R 7 及びR 8 の少なくとも1つは炭素原子数が1〜4の炭化水素オキシ基であり、nは0〜10の整数を表し、A 2 は下式(II)で表される基を表す。]
[式中、R 3 及びR 4 はそれぞれ独立に、窒素原子、酸素原子又はケイ素原子を有していてもよい炭素原子数が1〜6の炭化水素基を表し、R 3 及びR 4 は結合して環構造を形成していてもよい。]
(工程1):アルカリ金属触媒の存在下、炭化水素溶媒中で、共役ジエンを含む単量体を重合させ、該触媒由来のアルカリ金属を末端に有する共役ジエン系重合体を得る工程
(工程2):該共役ジエン系重合体の濃度が5〜20重量%であり、30〜200rpmの撹拌速度で撹拌された炭化水素溶液に、(工程1)で用いたアルカリ金属触媒のアルカリ金属1モルあたり0.8〜2モルの下式(IV)で表されるケイ素化合物を、炭化水素溶液の単位体積及び単位時間あたり6ミリモル/秒/m 3 以上10000ミリモル/秒/m 3 以下の添加速度で添加して、該共役ジエン系重合体を該ケイ素化合物で変性する工程
[式中、R6、R7及びR8はそれぞれ独立に、炭素原子数が1〜4の炭化水素基又は炭素原子数が1〜4の炭化水素オキシ基を表し、R6、R7及びR8の少なくとも1つは炭素原子数が1〜4の炭化水素オキシ基であり、nは0〜10の整数を表し、A2は下式(II)で表される基を表す。]
[式中、R 3 及びR 4 はそれぞれ独立に、窒素原子、酸素原子又はケイ素原子を有していてもよい炭素原子数が1〜6の炭化水素基を表し、R 3 及びR 4 は結合して環構造を形成していてもよい。]
[式中、R6、R7及びR8はそれぞれ独立に、炭素原子数が1〜4の炭化水素基又は炭素原子数が1〜4の炭化水素オキシ基を表し、R6、R7及びR8の少なくとも1つは炭素原子数が1〜4の炭化水素オキシ基であり、nは0〜10の整数を表し、A2は下式(II)で表される基を表す。]
[式中、R 3 及びR 4 はそれぞれ独立に、窒素原子、酸素原子又はケイ素原子を有していてもよい炭素原子数が1〜6の炭化水素基を表し、R 3 及びR 4 は結合して環構造を形成していてもよい。]
[式中、R3及びR4はそれぞれ独立に、窒素原子、酸素原子又はケイ素原子を有していてもよい炭素原子数が1〜6の炭化水素基を表し、R3及びR4は結合して環構造を形成していてもよい。]
R 3 及びR 4 は結合していてもよく、R 3 及びR 4 が結合した基としては、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などのアルキレン基;オキシジエチレン基、オキシジプロピレン基などのオキシアルキレン基;−CH 2 CH 2 −NH−CH 2 −で表される基、−CH 2 CH 2 −N=CH−で表される基などの含窒素基などをあげることができる。
R 3 及びR 4 として好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、トリメチルシリル基である。また、R 3 及びR 4 が結合した基として好ましくは、−CH 2 CH 2 −NH−CH 2 −で表される基、−CH 2 CH 2 −N=CH−で表される基である。
式(II)で表される基としては、非環状アミノ基、環状アミノ基をあげることができる。該非環状アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、ジ(メトキシメチル)アミノ基、ジ(メトキシエチル)アミノ基、ジ(エトキシメチル)アミノ基、ジ(エトキシエチル)アミノ基、ジ(t−ブチルジメチルシリル)アミノ]基、[ジ(トリメチルシリル)アミノ基などを例示することができる。該環状アミノ基としては、1−ピロリジニル基、ピペリジノ基、1−ヘキサメチレンイミノ基、1−ヘプタメチレンイミノ基、1−オクタメチレンイミノ基、1−デカメチレンイミノ基、1−ドデカメチレンイミノ基、1−テトラデカメチレンイミノ基、1−オクタデカメチレンイミノ基などの1−ポリメチレンイミノ基をあげることができる。また、環状アミノ基としては、1−イミダゾリル基、4,5−ジヒドロ−1−イミダゾリル基、1−イミダゾリジニル基、1−ピペラジニル基、モルホリノ基などもあげることができる。
A 2 としてより好ましくは非環状アミノ基である。
また、経済性を高める観点から、好ましくは200rpm以下である。また、ケイ素化合物を添加する際の炭化水素溶液の温度としては、通常35〜65℃である。
R9 aML4-a
(式中、R9はアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基または芳香族炭化水素基を表し、Mはケイ素原子またはスズ原子を表し、Lはハロゲン原子を表し、aは0〜2の整数を表す。)
(工程3):(工程2)で得られた共役ジエン系重合体とシリカとを配合する工程
物性測定は次の方法で行った。
JIS K6300(1994)に従って、100℃にて測定した。
赤外分光分析法により、ビニル基の吸収ピークである910cm-1付近の吸収強度より求めた。
JIS K6383(1995)に従って、屈折率から求めた。
ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)法を用いて、下記の条件(1)〜(8)により測定を行った。
(1)装置:東ソー製HLC−8020
(2)分離カラム:東ソー製GMH−XL(2本直列)
(3)測定温度:40℃
(4)キャリア:テトラヒドロフラン
(5)流量:0.6mL/分
(6)注入量:5μL
(7)検出器:示差屈折
(8)分子量標準:標準ポリスチレン
粘弾性測定装置(東洋精機製)を使用し、歪み1%及び周波数10Hzの条件下で、温度70℃の損失正接(tanδ(70℃))を測定した。この値が小さいほど、省燃費性に優れる。
内容積20リットルのステンレス製重合反応器を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換した後、ヘキサン(比重0.68g/cm3)10.2kg、1,3−ブタジエン608g、スチレン192g、テトラヒドロフラン6.1ml、エチレングリコールジエチルエーテル5.0mlを投入した。次に、n−ブチルリチウム13.8mmolをn−ヘキサン溶液として投入し、重合反応器内の温度を65℃に調整し、1,3−ブタジエンとスチレンとを重合反応器に供給して、3時間重合を行い、重合体溶液を得た。3時間の重合での1,3−ブタジエンの供給量は912g、スチレンの供給量は288gであった。
n−ブチルリチウム20.7mmolをn−ヘキサン溶液として投入して重合を開始したこと、及び、[3−(ジエチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン18.2mmolを、ヘキサン50mlの溶液として、重合体溶液に10分間かけて添加したこと以外は、実施例1と同様に行った。得られた重合体の物性測定結果及び加硫されたシートの省燃費性評価結果を表1に示す。
内容積20リットルのステンレス製重合反応器を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換した後、ヘキサン(比重0.68g/cm3)10.2kg、1,3−ブタジエン608g、スチレン192g、テトラヒドロフラン6.1ml、エチレングリコールジエチルエーテル5.0mlを投入した。次に、n−ブチルリチウム16.7mmolをn−ヘキサン溶液として投入し、重合反応器内の温度を65℃に調整し、1,3−ブタジエンとスチレンとを重合反応器に供給して、3時間重合を行い、重合体溶液を得た。3時間の重合での1,3−ブタジエンの供給量は912g、スチレンの供給量は288gであった。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを、テトラヒドロフラン50mlの溶液として、重合体溶液に10分間かけて添加したこと以外は、比較例2と同様に行った。得られた重合体の物性測定結果及び加硫されたシートの省燃費性評価結果を表2に示す。
Claims (4)
- アルカリ金属触媒の存在下、炭化水素溶媒中で、共役ジエンを含む単量体を重合させ、該触媒由来のアルカリ金属を末端に有する共役ジエン系重合体を得、次いで、当該共役ジエン系重合体の炭化水素溶液に、下式(IV)で表されるケイ素化合物を添加して、該共役ジエン系重合体を該ケイ素化合物で変性することにより得られた共役ジエン系重合体であって、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定によって得られる分子量分布曲線の全面積を100%として、最も低分子量側の分子量ピークのピーク面積が50%以上95%以下であることを特徴とする共役ジエン系重合体。
[式中、R 6 、R 7 及びR 8 はそれぞれ独立に、炭素原子数が1〜4の炭化水素基又は炭素原子数が1〜4の炭化水素オキシ基を表し、R 6 、R 7 及びR 8 の少なくとも1つは炭素原子数が1〜4の炭化水素オキシ基であり、nは0〜10の整数を表し、A 2 は下式(II)で表される基を表す。]
[式中、R 3 及びR 4 はそれぞれ独立に、窒素原子、酸素原子又はケイ素原子を有していてもよい炭素原子数が1〜6の炭化水素基を表し、R 3 及びR 4 は結合して環構造を形成していてもよい。] - 式(IV)のR 6 、R 7 及びR 8 が全て、炭素原子数が1〜4の炭化水素オキシ基であることを特徴とする請求項1に記載の共役ジエン系重合体。
- 請求項1又は2に記載の共役ジエン系重合体とシリカとを配合してなる共役ジエン系重合体組成物。
- 共役ジエン系重合体の配合量100重量部あたり、シリカの配合量が10〜150重量部であることを特徴とする請求項3に記載の共役ジエン系重合体組成物。
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