JP2017160218A - 低減された眼刺激性を有するオーキシン系カルボン酸の水性除草剤濃縮物 - Google Patents
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Abstract
Description
酸の一般に使用されるアンモニウム塩の水性除草剤濃縮物の眼刺激性を低減させるための
コリン塩の使用に関する。
ション及び住宅地域において広範に使用されている。そのような濃縮物の活性成分は、多
くの場合、カルボン酸、より詳細にはそれらの塩である。水性濃縮物は、噴霧又は他の手
段による散布の前に水で希釈することを意図した、本質的に水中の活性成分の比較的高濃
度の溶液である。典型的に、前記水性濃縮物は、散布前にそれ自体の体積の10から10
0倍の水で希釈される。
−DB、MCPA、MCPB、メコプロップ及びクロメプロップ、安息香酸、例えばジカ
ンバ及びクロランベン、ピコリン酸、例えばアミノピラリド、ピクロラム及びクロピラリ
ド、ピリジニルオキシ酢酸、例えばトリクロピル及びフルロキシピル、並びにキノリンカ
ルボン酸、例えばキンクロラック及びキンメラック、などは、酸形態では比較的水不溶性
である。従って、これらの除草剤は、多くの場合、水溶液塩の水性濃縮物として調合され
る。水性除草剤濃縮物の調製に使用されるこれらの除草剤カルボン酸の一般に使用されて
いる塩としては、例えば、アンモニウム、イソプロピルアンモニウム、ジメチルアンモニ
ウム、トリエチルアンモニウム、モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウ
ム、トリエタノールアンモニウム、トリイソプロパノールアンモニウムなどが挙げられ、
本明細書では、それらを総称してアンモニウム塩と呼ぶ。
の欠点は、そのような製剤を取り扱う任意の者の眼へと偶発的にはねた又は別様に注入さ
れた場合にそれらが刺激性であり得る点である。この性質は、たとえ活性成分それ自体が
そのような危険をもたらさなかった場合でも、特定の市場ではそれらの有用性を限定する
製品のラベルの制限することにつながり得る。
nces)によって推奨されている食事摂取基準(Dietary Reference
Intakes)に基づき最適な健康に必要な哺乳動物のための必須栄養素である。コ
リンは、一般に、N,N,N−トリメチル−エタノールアンモニウムカチオンと対イオン
X−、例えばクロライド(コリンクロライド)、ヒドロキシド(コリンヒドロキシド)又
はタルトレート(コリンタルトレート)など、とを含有する様々な第四級アンモニウム塩
を指す。
塩を容易に形成し、この塩は、下記構造
を有し、水溶性濃縮物を容易に形成する。国際公開第2008/106107号A1パン
フレットに開示されているように、この濃縮物は、水で希釈され、感受性のある植物に発
芽後に散布されたとき、良好な雑草防除をもたらす。
であるが、眼への刺激が少なく、従って、それを取り扱い散布する者がより安全に使える
除草剤カルボン酸誘導体を有することが望ましい。
ン系カルボン酸の一般に使用されるアンモニウム塩より眼への刺激が少ないことを、驚く
べきことに、今般、発見した。これらのコリン塩は、商業的に使用されているカルボン酸
除草剤アンモニウム塩、例えばイソプロピルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、トリ
エチルアンモニウム、モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエ
タノールアンモニウム、トリイソプロパノールアンモニウム塩などに酸当量ベースで匹敵
する除草剤活性を有するが、眼刺激は低減される。さらに、前記コリン塩は、水性濃縮物
として簡便に調合することができる。
の一般に使用されるアンモニウム塩の水性除草剤濃縮物の眼刺激性を低減する方法に関し
、この方法は、前記オーキシン系カルボン酸のアンモニウム塩としてN,N,N−トリメ
チルエタノールアンモニウムカチオンを使用することを含む。
眼刺激性の水性除草剤濃縮混合物を生じさせる除草剤オーキシン系カルボン酸のコリン塩
との混合物に関する。
方法に関し、この方法は、前記オーキシン系除草剤のアンモニウム塩としてN,N,N−
トリメチルエタノールアンモニウムカチオンを使用することを含む。
除草剤であり、並びに安息香酸除草剤、例えばクロランベン、ジカンバ、2,3,6−T
BA及びトリカンバ;ピリジンカルボン酸除草剤、例えばアミノピラリド、クロピラリド
及びピクロラム;ピリジニルオキシ酢酸除草剤、例えばトリクロピル及びフルロキシピル
;キノリンカルボン酸除草剤、例えばキンクロラック及びキンメラック;フェノキシ酢酸
除草剤、例えば4−CPA、2,4−D、3,4−D及びMCPA;フェノキシ酪酸除草
剤、例えば4−CPB、2,4−DB、3,4−DB及びMCPB;フェノキシプロピオ
ン酸除草剤、例えばクロプロップ、4−CPP、ジクロプロップ、3,4−DP、フェノ
プロップ、メコプロップ及びメコプロップ−P、を含むことを意図したものである。好ま
しい除草剤オーキシン系カルボン酸は、2,4−D、トリクロピル、アミノピラリド、ク
ロピラリド、フルロキシピル、ピクロラム及びジカンバである。
の化合物を指す。
除草剤オーキシン系カルボン酸のコリン塩は、次の一般式
(式中、Rは、置換フェニル、ピリジニル、ピリミジニル又はキノリニル基であり、Xは
、O又は単結合であり、R’は、H又はCH3であり、及びnは、0から3である)。
の化合物を指す。
縮物と比較して低減された眼刺激性を有する、1つ又はそれ以上の除草剤オーキシン系カ
ルボン酸コリン塩から成る水性濃縮物に関する。前記コリン塩は、商業的に使用されてい
るカルボン酸除草剤アンモニウム塩に酸当量ベースで匹敵する除草剤活性を有するが、眼
刺激は低減される。さらに、前記コリン塩は、水性濃縮物として簡便に調合することがで
きる。
酸を完全に中和するために十分なコリンヒドロキシドとを反応させることによって簡便に
調製することができる。補助溶剤を場合により利用して、除草剤オーキシン系カルボン酸
を水中のコリンヒドロキシドと混合して、所望の水性濃縮物を生じさせる。
眼刺激性の水性除草剤濃縮を生じさせる除草剤オーキシン系カルボン酸コリン塩との混合
物に関する。前記有機亜リン酸除草剤は、グルホシネート及びグリホサートを、例えばア
ンモニウム、イソプロピルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウ
ム、トリメチルスルホニウム、ナトリウム、カリウムなどから選択されるそれらの一般に
使用されている塩形態で含み得る。これらの水性濃縮混合物は、除草剤オーキシン系カル
ボン酸アンモニウム塩を含有する混合物と比較して低減された眼刺激性を呈示する。
方法に関し、この方法は、前記オーキシン系除草剤のアンモニウム塩としてN,N,N−
トリメチルエタノールアンモニウムカチオン(コリン)を使用することを含む。驚くべき
ことに、例えばトリクロピルコリン塩は、−10℃ほどもの低い温度ででさえ任意の公知
トリクロピル塩より有意に高い水溶性を有することが判明した。例えば、トリクロピルコ
リン塩の水溶性は、酸当量又は活性性成分ベースで、商業的に使用されているトリクロピ
ルトリエチルアンモニウム塩の水溶性より大きい。トリクロピルコリン塩のこの予想外の
高い水溶性は、より高濃度の製剤の製造を可能にする。高強度製剤は、様々な経済的及び
環境的理由のために望ましい。例えば、出荷及び取扱い費用を低減させるために並びに処
分すべき梱包材の量を低減させるために、高強度製剤を提供することは望ましい。
して又は他の除草剤に対して耐性又は抵抗性にされた多くの作物において望ましくない植
生を防除するために一般に使用することができる。多くのグリホサート及びグルホシネー
ト耐性作物も、単独で又はこれらの化合物と併用で、処理することができる。そのような
作物(例えば、トウモロコシ、大豆及び綿)は、オーキシン系除草剤、例えば2,4−ジ
クロロフェノキシ酢酸、に対して耐性にされている。これらの活性成分を使用して、その
ような耐性作物又は他のオーキシン耐性作物を処理することができる。
業上許容されるアジュバント又は担体と共に除草有効量の前記水性濃縮物を含有する混合
物でそれらを使用することが好ましい。適するアジュバント又は担体は、価値のある作物
に対して、特に作物の存在下で選択的雑草防除のためにそれらの組成物を散布する際に用
いられる濃度で、植物毒性であってはならず、及び前記水性濃縮物又は他の組成物成分と
化学反応してはならない。そのような混合物は、雑草若しくはそれらの所在地への直接散
布用に設計される場合があり、又は散布前に追加の担体及びアジュバントで通常は希釈さ
れる濃縮物若しくは製剤である場合がある。
。前記界面活性剤は、特性の点ではアニオン性、カチオン性又は非イオン性であり得、及
び乳化剤、湿潤剤、懸濁剤として又は他の目的に利用することができる。典型的な界面活
性剤としては、アルキル硫酸塩、例えばラウリル硫酸ジエタノールアンモニウム;アルキ
ルアリールスルホン酸塩、例えばドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム;アルキルフェ
ノール−アルキレンオキシド付加生成物、例えばノニルフェノール−C18エトキシレー
ト;アルコール−アルキレンオキシド付加生成物、例えばトリデシルアルコール−C16
エトキシレート;石鹸、例えばステアリン酸ナトリウム;アルキルナフタレンスルホン酸
塩、例えばジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム;スルホコハク酸塩のジアルキルエ
ステル、例えばジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム;ソルビトールエス
テル、例えばオレイン酸ソルビトール;第四級アミン、例えばラウリルトリメチルアンモ
ニウムアンモニウムクロライド;脂肪酸のポリエチレングリコールエステル、例えばステ
アリン酸ポリエチレングリコール;エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコ
ポリマー;並びにモノ及びジアルキルリン酸エステルの塩が挙げられる。
イオン封鎖剤、中和剤及び緩衝液、腐食防止剤、染料、着臭剤、展着剤、浸透助剤、固着
剤、分散剤、増粘剤、凝固点降下剤、抗菌剤などが挙げられる。前記組成物は、他の相溶
性成分、例えば、他の除草剤、植物成長調節剤、殺真菌剤、殺虫剤なども含有することが
あり、並びに液体肥料として調合することができる。
から80重量パーセントの濃度で存在する。そのような組成物は、典型的に、散布前に水
で希釈される。通常、雑草又は雑草の所在地に散布される希釈組成物は、一般に0.00
1から2重量パーセント活性成分を含有し、及び好ましくは0.01から1重量パーセン
トを含有する。
によって、及び当業者に公知の他の従来の手段によって散布することができる。
ムへの制限と見なしてはならない。
量%)を室温で、水中等モル量で併せ、溶液が形成されるまで混合して、除草剤オーキシ
ン系カルボン酸のコリン塩の水性濃縮物を得る。当業者に周知であるように、追加の不活
性成分をそれらのサンプルに添加してもよい。
Guideline for the Testing of Chemicals, Procedure 405 (2002))、(2)米国EPA
健康影響試験ガイドライン、OPPTS 870.2400(1998)(U.S. EPA Health Effects Test Guid
elines, OPPTS 870.2400 (1998))、(3)JMAFF 12−Nouan−1847(2
000)及び(4)欧州共同体官報、毒性判定法、パートB.5(眼刺激)、指令200
4/73/ED、2004年4月29日(Official Journal of the European Communitie
s, Methods for the Determination of Toxicity, Part B.5 (Eye Irritation), Directi
ve 2004/73/ED, 29 April 2004)に明記されているガイドライン試験要件に従って、眼刺
激試験を行った。
眼刺激を生じさせる可能性を判定した。前記材料を単回投与で各動物の一方の眼の結膜嚢
(conjuctival sac)に適用した。他方の眼は未処置のままであり、対照
としての役割を果たした。角膜、虹彩及び結膜の刺激を試験材料の適用の21日後に評価
した。得られた最大刺激スコアは、角膜混濁については4、虹彩炎については2及び結膜
炎については10である(これらの値は、評価した角膜の面積又は計算に用いた追加の要
因を考慮に入れていない)。
を報告する。次の9つの水性濃縮物を用いて試験を行った:(1)2,4−Dコリン塩(
456グラム 酸当量毎リットル(gae/L))、(2)2,4−Dコリン塩(538
.5gae/L)、(3)2,4−D DMA(ジメチルアンモニウム塩、456gae
/L)、(4)2,4−D DMA(683gae/L)、(5)2,4−D DMEA
(ジメチルエタノールアンモニウム、456gae/L)、(6)2,4−D IPA(
イソプロピルアンモニウム、456gae/L)、(7)2,4−D TIPA(トリイ
ソプロパノールアンモニウム、456gae/L)、(8)グリホサートDMA(ジメチ
ルアンモニウム、240gae/L)と混合した2,4−Dコリン(228gae/L)
及び(9)グリホサートDMA(240gae/L)と混合した2,4−D EMEA(
228gae/L)。表1に示すように、2,4−Dコリン(サンプル1及び2)、及び
グリホサートDMAと混合した2,4−Dコリン(サンプル8)は、他の2,4−Dアミ
ン製剤と比較して、適用21日後に存在する刺激の最少量を有した。グリホサートDMA
と混合した2,4−Dコリン(サンプル8)は、21日後に存在する刺激を有さず、単独
での2,4−Dコリンは、21日後に最少の結膜炎を有した又は結膜炎を有さなかった(
スコア1)。その他の2,4−Dアミン製剤は、21日後に1〜4の範囲の角膜混濁、0
〜2の範囲の虹彩炎及び1〜6の範囲の結膜炎を有した。
反応させることにより、トリクロピルコリン塩を調製した。追加の不活性成分を添加して
、360g/L トリクロピル酸当量を含有する濃縮物をコリン塩の形態で調製した(サ
ンプル10)。サンプル10製剤中の不活性成分の組成及び量は、360g/L トリク
ロピル酸当量を含有するトリエチルアンモニウム塩の形態の市販のGarlon(登録商
標)3A除草剤(サンプル11)中の不活性成分の組成及び量と同一であった。
。実施例2において説明したように試験材料製剤をニュージーランドシロウサギ(1製剤
につき3匹の動物)に投与して、眼刺激を生じさせる可能性を判定した。
456gae/L 2,4−D DMA塩)の低温安定性と比較した。サンプル3は、−
10℃の温度で固体であったのに対し、サンプル1は、−20℃ほどもの低い温度で均質
の透明な液体のままであった。これは低温での大きく改善された可溶性を示している。
Claims (5)
- モノ−、ジ又はトリアルキルアミンから誘導されるオーキシン系カルボン酸の一般に使
用されるアンモニウム塩の水性除草剤濃縮物の眼刺激性を低減する方法であって、前記オ
ーキシン系カルボン酸のアンモニウム塩としてN,N,N−トリメチルエタノールアンモ
ニウムカチオンを使用することを含む方法。 - 前記オーキシン系カルボン酸が、2,4−D、トリクロピル、アミノピラリド、クロピ
ラリド、フルロキシピル、ピクロラム又はジカンバである、請求項1に記載の方法。 - 前記オーキシン系カルボン酸のN,N,N−トリメチルエタノールアンモニウム塩との
混合物で除草剤グリホサート又はグルホシネート塩をさらに含む、請求項1に記載の方法
。 - オーキシン系除草剤のアンモニウム塩の水溶性を改善する方法であって、前記オーキシ
ン系除草剤のアンモニウム塩としてN,N,N−トリメチルエタノールアンモニウムカチ
オンを使用することを含む方法。 - 前記オーキシン系カルボン酸が、2,4−D、トリクロピル、アミノピラリド、クロピ
ラリド、フルロキシピル、ピクロラム又はジカンバである、請求項4に記載の方法。
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