JP2017159412A - クロップシャーの切断制御方法およびクロップシャーの切断制御装置 - Google Patents

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大地 真野
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Abstract

【課題】被切断材の搬送速度が変化した場合であっても、目標とする位置で被切断材を精度よく切断することができる、切断精度の高いクロップシャーの切断制御方法およびクロップシャーの切断制御装置を提供すること。
【解決手段】クロップシャーの切断制御方法は、予め設定された搬送装置による被切断材の搬送速度パターンと、搬送中の被切断材の形状不良部を切断するクロップシャーの回転速度と、クロップシャーの上流側に配置された被切断材検出器からクロップシャーまでの距離と、予め設定された被切断材の切断長さと、に基づいてクロップシャーの切断タイミングを算出するステップと、切断タイミングに基づいてクロップシャーを制御するステップと、を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、鋼板の先尾端における形状不良部を切断するクロップシャーの切断制御方法およびクロップシャーの切断制御装置に関する。
鋼板の圧延ラインに設置されるクロップシャーの切断制御方法として、例えば特許文献1では、クロップシャーの上流側に配置された被切断材検出器によって被切断材(鋼板)の位置を検出した後に、当該被切断材検出器からクロップシャーまでの距離と、被切断材速度検出器によって検出した被切断材搬送速度を用いて、クロップシャーの切断タイミングを算出する方法が提案されている。また、例えば特許文献2では、被切断材の切断長実績を記憶しておき、当該切断長実績と切断長設定値との偏差に基づいてクロップシャーの切断タイミングを補正する方法が提案されている。
特開2012−66313号公報 特開2007−307672号公報
しかしながら、前記したような従来の切断制御方法では、被切断材の搬送速度を一定と仮定してクロップシャーの切断タイミングを算出している。すなわち、図5に示すように、搬送中の被切断材をクロップシャーで切断すると、切断の前後で搬送速度が変化する(図中実線の「テーブル搬送速度実績」参照)が、従来はこのような搬送速度の変化については考慮せず、被切断材の搬送速度を一定と仮定(図中破線の「テーブル搬送速度予測」参照)した上で切断タイミングを決定していた。従って、同図の斜線ハッチングで示すように、搬送速度の変化に応じた被切断材の切断長誤差が発生していた。
例えば特許文献1では、被切断材の位置検出後の搬送速度を検出し、クロップシャーの切断タイミングに反映しているが、クロップシャー起動後における搬送速度については考慮していないため、前記したような被切断材の切断長誤差が発生するという問題があった。また、特許文献2では、当材の切断長実績を用いて次材の切断長を補正しているが、全ての被切断材の搬送速度が一定という仮定の下で補正を行っているため、搬送速度が変更された場合やオペレータによって手動で搬送速度が変更された場合は、クロップシャーの切断タイミングの算出結果に乖離が生じるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、被切断材の搬送速度が変化した場合であっても、目標とする位置で被切断材を精度よく切断することができる、切断精度の高いクロップシャーの切断制御方法およびクロップシャーの切断制御装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るクロップシャーの切断制御方法は、予め設定された搬送装置による被切断材の搬送速度パターンと、搬送中の前記被切断材の形状不良部を切断するクロップシャーの回転速度と、前記クロップシャーの上流側に配置された被切断材検出器から前記クロップシャーまでの距離と、予め設定された前記被切断材の切断長さと、に基づいて前記クロップシャーの切断タイミングを算出するステップと、前記切断タイミングに基づいて前記クロップシャーを制御するステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係るクロップシャーの切断制御方法は、上記発明において、前記切断タイミングで切断を開始した後の前記被切断材の搬送速度と前記搬送速度パターンとの間に速度差が生じた場合、前記速度差に基づいて前記搬送装置の搬送速度を変更するステップをさらに含むことを特徴とする。
また、本発明に係るクロップシャーの切断制御方法は、上記発明において、前記被切断材の切断前において、予め設定された前記クロップシャーの設定回転速度に対して、前記被切断材の諸元および各設備の諸元を考慮した前記クロップシャーの予測回転速度を算出し、前記予測回転速度が前記被切断材の切断が不可能となる切断補償速度を下回る場合、前記切断補償速度以上となるように前記クロップシャーの回転速度を制御するステップを更に含むことを特徴とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るクロップシャーの切断制御装置は、被切断材を搬送する搬送装置と、搬送中の前記被切断材の形状不良部を切断するクロップシャーと、前記クロップシャーの上流側に配置され、搬送中の前記被切断材の位置を検出する被切断材検出器と、前記クロップシャーの動作を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、予め設定された前記搬送装置による前記被切断材の搬送速度パターンと、前記クロップシャーの回転速度と、前記被切断材検出器から前記クロップシャーまでの距離と、予め設定された前記被切断材の切断長さと、に基づいて前記クロップシャーの切断タイミングを算出し、前記切断タイミングに基づいて前記クロップシャーを制御することを特徴とする。
本発明によれば、搬送速度パターンをクロップシャーの切断タイミングの演算に組み込むことにより、被切断材ごとに精度よく切断タイミングを決定することができるため、被切断材の搬送速度が変化した場合であっても、適切な位置で被切断材を切断することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るクロップシャーの切断制御装置の構成を模式的に示す概略図である。 図2は、搬送装置による被切断材の搬送速度パターンの一例を示す図である。 図3は、本発明の実施形態に係るクロップシャーの切断制御方法を示すフローチャートである。 図4は、本発明の実施形態に係るクロップシャーの切断制御方法における被切断材の搬送速度と、クロップシャーの回転速度との関係を示す図である。 図5は、従来技術に係るクロップシャーの切断制御方法における被切断材の搬送速度と、クロップシャーの回転速度との関係を示す図である。
以下、本発明に係るクロップシャーの切断制御方法およびクロップシャーの切断制御装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、以下の実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[クロップシャーの切断制御装置]
実施形態に係るクロップシャーの切断制御装置(以下、単に「切断制御装置」という)について、図1および図2を参照しながら説明する。
切断制御装置は、熱延鋼板等の圧延ラインに設置されたクロップシャーの切断動作を制御するものである。切断制御装置1は、図1に示すように、主幹盤10と、搬送装置20と、クロップシャー30と、被切断材検出器41と、回転角検出器42と、制御装置50と、ドライブ装置61と、モータ62と、速度検出装置70と、を少なくとも備えている。なお、以降の説明では、クロップシャー30の切断対象となる鋼板のことを「被切断材W」と表記する。
主幹盤10は、例えばプロセスコンピュータ等で構成され、図1に示すように、制御装置50に対して搬送速度パターンを出力する。ここで、搬送速度パターンとは、搬送装置20によって搬送される被切断材Wの搬送速度のパターンのことであり、主幹盤10に予め記憶されている。搬送速度パターンは一定速度ではなく、例えば図2に示すように、被切断材Wの粗圧延が完了してクロップシャー30によって形状不良部が切断されるまでの間に変化する。
図2で例示した搬送速度パターンでは、粗圧延完了から所定時間までは一定速度であり(一定速度域)、クロップシャー30による切断の所定時間前から所定時間後までの間は減速し(減速域)、その後搬送を停止している(停止域)。本実施形態に係る切断制御装置1は、このような切断状況に応じて変化する搬送速度パターンを考慮してクロップシャー30の切断タイミングを算出し、クロップシャー30の制御を行う。なお、クロップシャー30の切断タイミングとは、具体的には適切な位置で被切断材Wを切断する際にクロップシャー30を起動するタイミング(起動タイミング)のことを示している。
搬送装置20は、例えば複数の搬送ロールによって構成され、図1に示すように、搬送速度パターン(図2参照)に従って被切断材Wの搬送を行う。搬送装置20は、制御装置50と接続されており、制御装置50の搬送速度制御部55によって、その搬送速度が制御可能に構成されている。なお、以降の説明および図(例えば図2,4,5参照)では、搬送装置20による被切断材Wの搬送速度のことを「テーブル搬送速度」と表記する場合がある。
搬送装置20は、図1に示すように、回転数検出ロール21を備えている。回転数検出ロール21は、搬送装置20の搬送ロールの回転数を検出し、当該回転数を示す信号を速度検出装置70に対して出力する。
クロップシャー30は、図1に示すように、圧延ライン上に配置され、搬送装置20によって搬送される被切断材Wの先尾端の形状不良部を切断する。クロップシャー30は、具体的にはドラム型クロップシャーであり、被切断材Wを隔てて設けられる一対の回転ドラム31の周囲に複数のシャーブレード32がそれぞれ設けられている。また、クロップシャー30は、モータ62によって所定の回転数で回転駆動される。なお、以降の説明および図(例えば図4,5参照)では、クロップシャー30の回転ドラム31の回転速度のことを「シャー回転速度」と表記する場合がある。
被切断材検出器41は、図1に示すように、クロップシャー30の上流側に配置され、被切断材W(具体的には先尾端)を検出する。そして、被切断材検出器41は、当該検出信号を制御装置50の切断タイミング算出部51に対して出力する。
回転角検出器42は、図1に示すように、クロップシャー30の上方に配置され、クロップシャー30のシャーブレード32の回転角(以下、「シャー角度」という)を検出する。そして、回転角検出器42は、当該シャー角度を示す信号を制御装置50の切断タイミング算出部51に対して出力する。
制御装置50は、クロップシャー30および搬送装置20の動作を制御するものである。制御装置50は、具体的にはパーソナルコンピュータやワークステーション等の汎用の情報処理装置によって実現されるものであり、例えばCPU、ROM、RAM等を主要構成部品としている。
制御装置50は、図1に示すように、切断タイミング算出部51と、クロップシャー制御部52と、差分算出部53と、搬送速度算出部54と、搬送速度制御部55と、回転速度算出部56と、を備えている。なお、制御装置50の各部の具体的機能については後記する。
ドライブ装置61は、モータ62の動作を制御するものである。ドライブ装置61は、図1に示すように、制御装置50およびモータ62と接続されており、制御装置50のクロップシャー制御部52の指示に従ってモータ62の回転数を制御する。
モータ62は、クロップシャー30の回転ドラム31を回転させるものである。モータ62は、図1に示すように、ドライブ装置61および回転ドラム31と接続されており、ドライブ装置61の制御に従って回転ドラム31を回転させる。
速度検出装置70は、搬送装置20の搬送速度を検出するものである。速度検出装置70は、回転数検出ロール21から入力された搬送ロールの回転数を、当該搬送ロールの径等に基づいて速度に換算することにより搬送速度を検出する。そして、速度検出装置70は、当該搬送速度を示す信号(図1の「搬送速度実績」参照)を制御装置50の差分算出部53に対して出力する。
[クロップシャーの切断制御方法]
実施形態に係る切断制御装置1によるクロップシャー30の切断制御方法について、図1、図3および図4を参照しながら説明する。
まず、主幹盤10から制御装置50の切断タイミング算出部51に対して、搬送速度パターン(図2参照)が入力される(図3のステップS1、搬送速度パターン入力ステップ)。
続いて、制御装置50の切断タイミング算出部51は、クロップシャー30による被切断材Wの切断タイミングを算出する(図3のステップS2、切断タイミング算出ステップ)。切断タイミング算出部51は、搬送速度パターンと、クロップシャー30の回転速度と、被切断材検出器41からクロップシャー30までの距離と、被切断材Wの切断長さと、に基づいてクロップシャー30の切断タイミングを算出する。
ここで、クロップシャー30の回転速度は、予め設定された値である。また、被切断材検出器41からクロップシャー30までの距離とは、具体的には被切断材検出器41が配置された位置、すなわち被切断材Wの先尾端(図1では先端)の位置から、回転したクロップシャー30が被切断材Wを切断する位置(以下、「シャー切断点」という)までの距離のことを示している。また、被切断材Wの切断長さは、予め設定された値であり、図1の符号Pで示した被切断材Wが切断される位置(以下、「目標切断位置」という)から、被切断材Wの先尾端(図1では尾端)までの長さのことを示している。
最後に、制御装置50のクロップシャー制御部52は、算出された切断タイミングに基づいてクロップシャー30を制御し、被切断材Wの先尾端(同図では尾端)の形状不良部を切断する(図3のステップ3、切断制御ステップ)。
(切断タイミングの算出方法)
以下、図3のステップS2(切断タイミング算出ステップ)におけるクロップシャー30の切断タイミングの具体的な算出方法について説明する。
まず、制御装置50の切断タイミング算出部51は、予め設定されたクロップシャー30の回転速度および回転ドラム31の径に基づいて、クロップシャー30が回転を開始してから、シャーブレード32がシャー切断点に到達するまでの時間t1を算出する。
続いて、切断タイミング算出部51は、被切断材Wの先尾端の位置からシャー切断点までの距離と、被切断材Wの切断長さとを加算することにより、被切断材Wの目標切断位置(図1の符号P参照)からクロップシャー30のシャー切断点までの距離を算出する。そして、切断タイミング算出部51は、被切断材Wの目標切断位置(図1の符号P参照)からクロップシャー30のシャー切断点までの距離と、搬送速度パターンにおける搬送速度とに基づいて、クロップシャー30が回転を開始してから、目標切断位置がシャー切断点に到達するまでの時間t2を算出する。
最後に、切断タイミング算出部51は、前記した時間t1と時間t2とが一致するようなタイミング、すなわちクロップシャー30によって切断を開始するタイミング(クロップシャー30を起動するタイミング)を算出し、当該切断タイミングを示す信号をクロップシャー制御部52に出力する。
以上のような処理を行う切断制御装置1および切断制御方法によれば、搬送速度パターンをクロップシャー30の切断タイミングの演算に組み込むことにより、被切断材Wごとに精度よく切断タイミングを決定することができるため、被切断材Wの搬送速度が変化した場合であっても、目標とする位置で被切断材Wを精度よく切断することができる。従って、クロップ量が削減され、歩留まりが向上する。
(変形例1)
ここで、搬送装置20は、予め設定された搬送速度パターン(図2参照)に従って被切断材Wの搬送を行うが、前記切断タイミングに従ってクロップシャー30を起動して被切断材Wの切断を開始した後(但し切断完了前)に、例えば外乱等により、搬送速度パターンと、被切断材Wが実際に搬送される速度(以下、実搬送速度という)とにずれが発生する可能性もある。このような場合、本実施形態に係る切断制御装置1は、両者の速度差に応じて搬送装置20の搬送速度を変化させる制御を行う。以下、具体的な制御方法について説明する。
まず切断制御装置1は、回転数検出ロール21および速度検出装置70を利用して、被切断材Wの実搬送速度を算出する。続いて、制御装置50の差分算出部53は、被切断材Wの実搬送速度と搬送速度パターンとの速度差を算出する。続いて、搬送速度算出部54は、前記した速度差に基づいて搬送速度の変更量を算出する。最後に、搬送速度制御部55は、算出された搬送速度の変更量に従って、搬送装置20の搬送速度を変更する。
以上のような処理を行う切断制御装置1および切断制御方法によれば、クロップシャー30の起動後に被切断材Wの実際の搬送速度を検出し、それに応じて搬送速度を変更するため、予め設定された搬送速度パターンと異なる挙動をした場合においても、目標とする位置で被切断材Wを精度よく切断することができる。従って、クロップ量が削減され、歩留まりが向上する。
(変形例2)
ここで、クロップシャー30は、被切断材Wの切断時に、予め設定されたシャー回転速度(以下、「設定回転速度」という)で回転するが、様々な要因により意図したシャー回転速度とならない場合がある。例えば被切断材Wの切断に必要なエネルギーは、被切断材Wの諸元(厚さ、幅、硬さ等)と設備諸元(回転ドラム径、シャーブレード長、回転ドラム上下間隔、モータ容量等)とによって異なるため、必要エネルギーが大きい程、シャー回転速度の減速度も大きくなり、設定回転速度からのずれが大きくなる。
また、シャー回転速度には、切断補償速度Vmin(図4参照)が存在し、この切断補償速度Vminを下回ると被切断材Wを切断することが不可能となる。このような場合、本実施形態に係る切断制御装置1は、切断補償速度Vminを下回らないようにシャー回転速度の制御を行う。以下、具体的な制御方法について説明する。
まず切断制御装置1は、被切断材Wの切断前に、制御装置50の回転速度算出部56によって、予め設定されたクロップシャー30の設定回転速度に対して、被切断材Wの諸元および各設備の諸元を考慮したクロップシャー30の予測回転速度Vcp(図4参照)を算出する。続いて、回転速度算出部56は、図4に示すように、予測回転速度Vcpが切断補償速度Vminを下回る場合、切断補償速度Vmin以上となるようなクロップシャー30の目標回転速度Vcを算出する。最後に、クロップシャー制御部52は、当該目標回転速度Vcとなるようにクロップシャー30の回転速度を制御する。
以上のような処理を行う切断制御装置1および切断制御方法によれば、切断補償速度Vminを下回らないようにシャー回転速度の制御を行うため、被切断材Wの諸元や設備諸元に拘らず、目標とする位置で被切断材Wを精度よく切断することができる。従って、クロップ量が削減され、歩留まりが向上する。
(変形例3)
ここで、前記した切断制御装置1の変形例1では、搬送速度パターンと実搬送速度とにずれが発生した場合に、両者の速度差に応じて搬送装置20の搬送速度を変更する制御を行っていたが、両者の速度差に応じてクロップシャー30の切断タイミングを再計算してもよい。
この場合、例えば制御装置50の切断タイミング算出部51は、クロップシャー30の回転速度と、回転ドラム31の径とに基づいて、クロップシャー30が回転を開始してから、シャーブレード32がシャー切断点に到達するまでの時間t1を算出する。
続いて、切断タイミング算出部51は、被切断材Wの目標切断位置(図1の符号P参照)からクロップシャー30のシャー切断点までの距離と、搬送速度パターンにおける搬送速度とに加えて、差分算出部53によって算出された速度差に基づいて、クロップシャー30が回転を開始してから、目標切断位置がシャー切断点に到達するまでの時間t2を再度算出する。そして、切断タイミング算出部51は、前記した時間t1と時間t2とが一致するような切断タイミングを算出し、そのタイミングを示す値をクロップシャー制御部52に出力する。
なお、切断タイミング算出部51は、クロップシャー30のシャー角度から前記した時間t1を算出することも可能である。この場合、切断タイミング算出部51は、回転角検出器42によって検出されたシャー角度からシャー切断点までの距離を算出し、当該距離とクロップシャー30の回転速度とに基づいて時間t1を算出する。
以上のような処理を行う切断制御装置1および切断制御方法によれば、クロップシャー30の起動後に被切断材Wの実際の搬送速度を検出し、それに応じて搬送速度を変更するため、予め設定された搬送速度パターンと異なる挙動をした場合においても、目標とする位置で被切断材Wを精度よく切断することができる。従って、クロップ量が削減され、歩留まりが向上する。
以上、本発明に係るクロップシャーの切断制御方法およびクロップシャーの切断制御装置について、発明を実施するための形態により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
1 切断制御装置
10 主幹盤
20 搬送装置
21 回転数検出ロール
30 クロップシャー
31 回転ドラム
32 シャーブレード
41 被切断材検出器
42 回転角検出器
50 制御装置
51 切断タイミング算出部
52 クロップシャー制御部
53 差分算出部
54 搬送速度算出部
55 搬送速度制御部
56 回転速度算出部
61 ドライブ装置
62 モータ
70 速度検出装置
W 被切断材

Claims (4)

  1. 予め設定された搬送装置による被切断材の搬送速度パターンと、搬送中の前記被切断材の形状不良部を切断するクロップシャーの回転速度と、前記クロップシャーの上流側に配置された被切断材検出器から前記クロップシャーまでの距離と、予め設定された前記被切断材の切断長さと、に基づいて前記クロップシャーの切断タイミングを算出するステップと、
    前記切断タイミングに基づいて前記クロップシャーを制御するステップと、
    を含むことを特徴とするクロップシャーの切断制御方法。
  2. 前記切断タイミングで切断を開始した後の前記被切断材の搬送速度と前記搬送速度パターンとの間に速度差が生じた場合、前記速度差に基づいて前記搬送装置の搬送速度を変更するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のクロップシャーの切断制御方法。
  3. 前記被切断材の切断前において、予め設定された前記クロップシャーの設定回転速度に対して、前記被切断材の諸元および各設備の諸元を考慮した前記クロップシャーの予測回転速度を算出し、前記予測回転速度が前記被切断材の切断が不可能となる切断補償速度を下回る場合、前記切断補償速度以上となるように前記クロップシャーの回転速度を制御するステップを更に含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクロップシャーの切断制御方法。
  4. 被切断材を搬送する搬送装置と、
    搬送中の前記被切断材の形状不良部を切断するクロップシャーと、
    前記クロップシャーの上流側に配置され、搬送中の前記被切断材の位置を検出する被切断材検出器と、
    前記クロップシャーの動作を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    予め設定された前記搬送装置による前記被切断材の搬送速度パターンと、前記クロップシャーの回転速度と、前記被切断材検出器から前記クロップシャーまでの距離と、予め設定された前記被切断材の切断長さと、に基づいて前記クロップシャーの切断タイミングを算出し、前記切断タイミングに基づいて前記クロップシャーを制御することを特徴とするクロップシャーの切断制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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