JP2017158370A - 撮影装置及び撮影方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮影手段の台数を2台に抑えつつ、架空線上を走行しながら架空線の全周を鮮明に撮影できる撮影装置及び撮影方法を提供する。【解決手段】撮影装置1は、架空送電線100に乗せられたとき架空送電線100を両側から挟み込むように延びる本体部10と、本体部10に支持され、架空送電線100上を走行する走行部40と、架空送電線100の両側に位置するように本体部10に支持され、架空送電線100の異なる位置の像を反射する複数の反射鏡20と、架空送電線100の両側に位置するように本体部10に1つずつ支持され、同じ側にある複数の反射鏡20が反射した架空送電線100の像を撮影するビデオカメラ30と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、撮影装置及び撮影方法、特に、架空線を撮影する撮影装置及び撮影方法に関する。
発電所で発電された電力を広域に供給する架空送電線が知られている。架空送電線は、鉄塔の間に張り渡されており、雨、強風、太陽光、落雷等に晒されている。とりわけ、降雪地帯に設置された架空送電線には雪や氷が付着するため、強風が吹きつけると架空送電線が上下に激しく振動するギャロッピング現象が発生する。このため、架空送電線は、鉄塔に架設してからある程度の年数が経過すると、撚り線のほつれ、変形、腐食等の損傷が発生する。このような架空送電線の損傷部分を補修し、電力の安定供給を維持するためには、定期的に架空送電線の状態を点検し、損傷部分を早期に発見する必要がある。
定期的な架空送電線の点検を安全に行うために、架空送電線上を走行し、架空送電線を撮影する撮影装置の開発が行われてきた。特許文献1の走行装置は、架空送電線を撮影するビデオカメラと、架空送電線に対してビデオカメラと反対側に設置されるミラーと、を備える。
特許文献2の電線点検装置は、点検する電線の両側に対向して配置された2つのカメラを備える。
特開2004−153933号公報 特開2003−079018号公報
特許文献1の走行装置においては、ビデオカメラが架空送電線の正面側とミラーに映っている架空送電線の背面側とを一緒に撮影している。このため、特許文献1の走行装置においては、架空送電線の正面側とミラーに映っている架空送電線の反対側との両方にビデオカメラの焦点を合わせることができない、という問題があった。
特許文献2の電線点検装置は、2つのカメラで電線を両側から撮影しているため、電線の上端及び下端を真横から撮影している。このため、特許文献2の電線点検装置においては、電線の上端及び下端が死角になってしまう、という問題があった。
また、特許文献2の電線点検装置で発生する架空送電線の死角を解消するために、架空送電線の周りに3台以上のビデオカメラを等角度で配置することも考えられる。しかし、3台以上のビデオカメラを用いた場合、ビデオカメラの台数が増えるため、製造コストが増加する、という問題がある。また、重量物であるビデオカメラが3台以上アームに取り付けられているため、発生した振動を抑制することが困難となり、ビデオカメラで撮影する画像がぶれてしまう、という問題がある。
このような問題は、架空送電線上を走行しながら架空送電線を撮影する撮影装置に限られず、架空送電線以外の架空線上を走行しながら架空線を撮影する撮影装置にも共通して存在している。
本発明は、このような背景に基づいてなされたものであり、撮影手段の台数を2台に抑えつつ、架空線上を走行しながら架空線の全周を鮮明に撮影できる撮影装置及び撮影方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る撮影装置は、
架空線に乗せられたとき前記架空線を両側から挟み込むように延びる支持手段と、
前記支持手段に支持され、前記架空線上を走行する走行手段と、
前記架空線の両側に位置するように前記支持手段に支持され、前記架空線の異なる位置の像を反射する複数の反射手段と、
前記架空線の両側に位置するように前記支持手段に1つずつ支持され、同じ側にある複数の前記反射手段が反射した前記架空線の像を撮影する撮影手段と、
を備える。
前記支持手段は、前記反射手段に対する前記撮影手段の位置及び角度を調節する調節手段を備えていてもよい。
前記撮影手段は、前記走行手段の走行方向を撮影するように配置され、
前記反射手段は、前記撮影手段から前記走行手段の走行方向に離して配置されてもよい。
前記反射手段は、前記架空線の上側の像を反射する第1の反射手段と、前記架空線の下側の像を反射する第2の反射手段と、を備え、
前記撮影手段は、前記第1の反射手段及び前記第2の反射手段によりそれぞれ反射された前記架空線の像を撮影してもよい。
前記支持手段は、前記架空線を上方から両側まで覆うように形成されたカバーであり、
前記カバーの下部には、前記架空線の出し入れが可能な隙間が形成されていてもよい。
前記反射手段は、前記カバーの内面に貼り付けられていてもよい。
前記走行手段は、
前記架空線上を転動する回転ローラと、
前記回転ローラを先端部に回転可能に支持し、前記支持手段に揺動可能に支持される揺動アームと、
前記揺動アームと前記支持手段との間に設けられ、前記揺動アームに発生した振動を減衰させる振動減衰手段と、
を備えていてもよい。
前記架空線上を走行するように前記走行手段を駆動する駆動手段を備え、
前記走行手段は、前記走行手段の走行方向に並べて複数設けられており、
前記駆動手段は、前記走行手段ごとに1つずつ設けられていてもよい。
前記駆動手段及び前記撮影手段の動作を制御する制御手段と、
外部端末から前記制御手段への指示を受信し、前記撮影手段にて撮影された前記架空線の画像を前記外部端末に送信する通信手段と、
を備えていてもよい。
上記目的を達成するために、本発明の第2の観点に係る撮影方法は、
架空線の両側にそれぞれ設けられ、前記架空線の異なる位置の像を反射する複数の反射手段と、前記架空線の両側に1つずつ設けられ、同じ側にある複数の前記反射手段が反射した前記架空線の像を撮影する撮影手段と、を備える撮影装置を準備するステップと、
前記撮影装置を前記架空線上に載置するステップと、
前記撮影装置を前記架空線上で走行させつつ、前記撮影装置にて前記架空線を撮影するステップと、
を含む。
本発明によれば、撮影装置は、架空線の両側に位置するように支持手段に支持され、架空線の異なる位置の像を反射する複数の反射手段と、架空線の両側に位置するように支持手段に1つずつ支持され、同じ側にある複数の反射手段が反射した架空線の像を撮影する撮影手段と、を備えている。したがって、撮影手段の台数を2台に抑えつつ、架空線上を走行しながら架空線の全周を鮮明に撮影できる撮影装置及び撮影方法を提供できる。
本発明の実施の形態に係る撮影装置の側面図である。 本発明の実施の形態に係る撮影装置の平面図である。 本発明の実施の形態に係る撮影装置の底面図である。 本発明の実施の形態に係る撮影装置の正面図である。 本発明の実施の形態に係る撮影装置の背面図である。 本発明の実施の形態に係る撮影装置における反射鏡とビデオカメラの配置を示す模式図であって、(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は背面図である。 本発明の実施の形態に係る撮影装置の走行部を示す拡大図であって、(a)は図2の撮影装置をA−A’線で切断した断面図、(b)は本体部の上部を取り外した平面図である。 本発明の実施形態に係る撮影装置及び外部端末からなる撮影システムを示す模式図である。
以下、本発明の実施形態に係る撮影装置及び撮影方法を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面においては、同一または同等の部分に同一の符号を付している。
本発明に係る撮影装置及び撮影方法は、あらゆる種類の架空線の撮影に適用できるが、理解を容易にするために、実施の形態においては架空送電線の撮影に適用した例について説明する。なお、本発明の架空線には、架空送電線、架空地線、架空配電線等の電線、水道管、ガス管、送油管等の配管、ロープウェイの索条、エレベータのワイヤロープが含まれるものとする。
図8に示すように、撮影装置1は、両側に配置された2台のビデオカメラ30を備えており、ビデオカメラ30ごとに2つの反射鏡20を備えている。そして、撮影装置1は、架空送電線100上に乗せられ、架空送電線100上を走行しながら架空送電線100を撮影する。なお、本明細書においては、撮影装置1が架空送電線100に沿って走行する走行方向をZ軸、撮影装置1の走行方向と同じ水平面上にあって、撮影装置1の走行方向に垂直な方向をX軸、Z軸及びX軸に対して垂直な上下方向をY軸とする直交座標系を使用する。
図1〜5を参照して、本発明の実施の形態に係る撮影装置1を説明する。図1は撮影装置1の側面図、図2は撮影装置1の平面図、図3は撮影装置1の底面図、図4は撮影装置1の正面図、図5は撮影装置1の背面図である。
撮影装置1は、鉄塔の間に架設された架空送電線100上を走行しつつ、架空送電線100の外観を撮影する装置である。撮影装置1は、本体部10、反射鏡20、ビデオカメラ30、走行部40、駆動部50、制御部60、通信部70を備える。
本体部10は、撮影装置1が架空送電線100に乗っている状態で、架空送電線100を上方から覆い、架空送電線100の両側の側方に向かって延びるように構成される。撮影装置1の背面図である図5に示すように、反射鏡20は、本体部10の内面に支持されており、架空送電線100の像をビデオカメラ30に向けて反射する。ビデオカメラ30は、本体部10に支持されており、反射鏡20で反射された架空送電線100の像を撮影する。
走行部40は、本体部10の上部に支持されており、架空送電線100上を走行する。駆動部50は、走行部40に支持されており、架空送電線100上を走行するように走行部40を駆動する。制御部60は、ビデオカメラ30、駆動部50の動作を制御する。通信部70は、外部端末200等との間でデータの通信を行う。
本体部10は、反射鏡20、ビデオカメラ30、走行部40、駆動部50、制御部60、通信部70を支持する支持手段である。本体部10は、架空送電線100の上方を覆う上部11と、架空送電線100の両側をそれぞれ覆う第1の側部12及び第2の側部13と、を備えている。
本体部10の上部11は、架空送電線100の上方に位置する部材である。撮影装置1の底面図である図3に示すように、上部11の内面には、走行部40を揺動可能に支持する走行部支持部11a、11bが設けられている。第1の側部12、第2の側部13は、上部11の両側端からそれぞれ下方に向かって延在しており、架空送電線100の両側を包み込むように覆っている。撮影装置1の正面図、背面図である図4、5に示すように、本体部10は、架空送電線100に沿った方向から観察すると概ねコの字状に形成されている。
第1の側部12、第2の側部13は、架空送電線100を含む鉛直面に対して対称な形状を有している。そこで、以下においては第1の側部12の形状を中心に説明する。
第1の側部12は、上側傾斜部12a、中間部12b、下側傾斜部12cを備えている。上側傾斜部12aは、上部11の側端部から外向きに広がるように下方へと延びている。中間部12bは、上側傾斜部12aの下端部から概ね鉛直方向に下方へと延びている。下側傾斜部12cは、中間部12bの下端部から内向きに窄まるように下方へと延びている。
上側傾斜部12a、中間部12b、下側傾斜部12cは、架空送電線100の長手方向の端部が、いずれも架空送電線100に向かって径方向内側に窄まるように形成されている。撮影装置1の背面図である図5に示すように、上側傾斜部12aの前端部の内面、下側傾斜部12cの前端部の内面には、それぞれ反射鏡20が貼り付けられている。上側傾斜部12aの前端部、下側傾斜部12cの前端部は、反射鏡20が架空送電線100の像を適切な向きに反射するように形成されている。
第2の側部13についても、上側傾斜部13a、中間部13b、下側傾斜部13cを備える。上側傾斜部13a、中間部13b、下側傾斜部13cと、上側傾斜部12a、中間部12b、下側傾斜部12cとは、それぞれ架空送電線100を含む鉛直面に対して対称である。
第1の側部12の下端部すなわち下側傾斜部12cの下端部と、第2の側部13の下端部とは、架空送電線100を含む鉛直面に向かって内向きに延びており、互いに対向するように配置されている。第1の側部12の下端部と第2の側部13の下端部との間には、隙間14が形成されている。本体部10の隙間14は、架空送電線100を本体部10の内側に出し入れできるような幅で形成されている。
第1の側部12の後端部、第2の側部13の後端部には、架空送電線100に沿って延びる第1の延長部15、第2の延長部16が延在している。第1の延長部15、第2の延長部16は、ビデオカメラ30を支持し、ビデオカメラ30の位置、角度を調節する調節手段である。第1の延長部15の先端部、第2の延長部16の先端部には、ビデオカメラ30を着脱自在に取り付ける取付部が設けられている。
第1の延長部15、第2の延長部16には、それぞれ基端部に3つ以上の貫通孔が長さ方向に等間隔で設けられている。第1の側部12、第2の側部13にも、それぞれ2つの貫通孔が設けられている。第1の延長部15、第2の延長部16の貫通孔と第1の側部12、第2の側部13の貫通孔とにピンを挿通することにより、第1の延長部15、第2の延長部16は本体部10に固定されている。第1の延長部15、第2の延長部16の貫通孔の位置を調整することにより、第1の延長部15、第2の延長部16は、架空送電線100に沿った方向に長さを調節できる。
本体部10は、全体として反射鏡20、架空送電線100を上方から両側に向かって覆うカバーである。本体部10は、架空送電線100の周りを覆うことで、架空送電線100の周囲の風景、太陽光、雨風等の外乱がビデオカメラ30による撮影に与える影響を排除している。本体部10の内面は、全体が灰色に着色されている。本体部10の内面が灰色であるため、画像処理の際、ビデオカメラ30にて撮影された画像から架空送電線100のみを抽出しやすい。
反射鏡20は、架空送電線100の像をビデオカメラ30に向けて反射する反射手段である。反射鏡20は、本体部10の第1の側部12の内面、第2の側部13の内面にそれぞれ接着剤等により貼り付けられている。第1の側部12、第2の側部13に設けられた反射鏡20は、架空送電線100を含む鉛直面に対して対称となるように配置されている。このため、以下においては第1の側部12に設けられた反射鏡20を中心に説明する。
図5に示すように、第1の側部12に設けられた反射鏡20は、第1の反射鏡21Lと、第2の反射鏡22Lを備える。第1の反射鏡21Lは、第1の側部12のうち、架空送電線100よりも上方に位置するように配置されている第1の反射手段である。第2の反射鏡22Lは、第1の側部12のうち、架空送電線100よりも下方に位置するように配置されている第2の反射手段である。
第1の反射鏡21Lと第2の反射鏡22Lとは、架空送電線100を含む水平面に対して対称となるように配置されている。撮影装置1が架空送電線100上に乗せられているとき、架空送電線100と第1の反射鏡21Lとの間の距離と、架空送電線100と第2の反射鏡22Lとの間の距離は、同一である。
第2の側部13に設けられた反射鏡20についても、同様に第1の反射鏡21R、第2の反射鏡22Rを備えている。第1の反射鏡21L、21R及び第2の反射鏡22L、22Rは、いずれもカバー部10の内面に貼り付けられている。
ビデオカメラ30は、第1の反射鏡21L、21R及び第2の反射鏡22L、22Rが反射した架空送電線100の像を撮影する撮影手段である。図2、3に示すように、ビデオカメラ30は、第1のビデオカメラ31、第2のビデオカメラ32を備える。第1のビデオカメラ31は、本体部10の第1の側部12から延びる第1の延長部15の支持部に着脱自在に取り付けられている。第2のビデオカメラ32は、本体部10の第2の側部13から延びる第2の延長部16の支持部に着脱自在に取り付けられている。第1のビデオカメラ31、第2のビデオカメラ32は、架空送電線100を含む鉛直面に対して、互いに対称となるように配置されている。第1のビデオカメラ31、第2のビデオカメラ32は、第1の延長部15、第2の延長部16の長さを調節することで、第1の反射鏡21L、21R、第2の反射鏡22L、22Rに対する位置を調節できる。
第1の延長部15の取付部、第2の延長部16の取付部は、いずれも第1の延長部15、第2の延長部16に対して第1のビデオカメラ31、第2のビデオカメラ32を上下方向(Y軸方向)、左右方向(X軸方向)に首振り可能に構成されている。このため、架空送電線100の全周が第1の反射鏡21L、21R、第2の反射鏡22L、22Rを介して第1のビデオカメラ31、第2のビデオカメラ32に映り込むように、第1の反射鏡21L、21R、第2の反射鏡22L、22Rに対する第1のビデオカメラ31、第2のビデオカメラ32の向きを調整できる。
第1のビデオカメラ31、第2のビデオカメラ32は、撮影装置1を5〜10cm/secの速度で走行させた場合に、少なくとも1秒間に60〜120フレームの画像を撮影する。第1のビデオカメラ31、第2のビデオカメラ32で撮影された画像は、制御部60の内部メモリに記憶される。
図6(a)〜(c)を参照して、架空送電線100に対する反射鏡20及びビデオカメラ30の配置について説明する。
反射鏡20とビデオカメラ30の配置を示す側面図である図6(a)に示すように、第1の反射鏡21Lは、架空送電線100の上側の像を第1のビデオカメラ31に向けて反射する。第2の反射鏡22Lは、架空送電線100の下側の像を第1のビデオカメラ31に向けて反射する。これにより、第1のビデオカメラ31は、架空送電線100の上側の像と下側の像の両方を撮影できる。
反射鏡20とビデオカメラ30の配置を示す平面図である図6(b)に示すように、第1のビデオカメラ31、第2のビデオカメラ32は、それぞれ架空送電線100に沿った向きでそれぞれ第1の反射鏡21L、21Rで反射された架空送電線100の像を撮影する。反射鏡20とビデオカメラ30の配置を示す背面図である図6(c)に示すように、第1のビデオカメラ31は、第1の反射鏡21L、第2の反射鏡22Lで反射された架空送電線100の像を撮影し、第2のビデオカメラ32も、第1の反射鏡21R、第2の反射鏡22Rで反射された架空送電線100の像を撮影する。
第1のビデオカメラ31と第1の反射鏡21Lとの間の距離と、第1のビデオカメラ31と第2の反射鏡22Lとの間の距離は、同一である。また、前述のように、撮影装置1が架空送電線100上に乗せられているとき、架空送電線100と第1の反射鏡21Lとの間の距離と、架空送電線100と第2の反射鏡22Lとの間の距離は、同一である。このため、第1のビデオカメラ31は、第1の反射鏡21Lにより反射された架空送電線100の像と、第2の反射鏡22Lにより反射された架空送電線100の像との両方にピントを合わせることができる。
第1のビデオカメラ31と同様にして、第2のビデオカメラ32と第1の反射鏡21Rとの間の距離と、第2のビデオカメラ32と第2の反射鏡22Rとの間の距離は、同一である。このため、第2のビデオカメラ32も、第1の反射鏡21Rにより反射された架空送電線100の像と、第2の反射鏡22Rにより反射された架空送電線100の像との両方にピントを合わせることができる。
本体部10は、第1の反射鏡21L、21R、第2の反射鏡22L、22R、及び架空送電線100を覆うように形成されている。第1の側部12の上側傾斜部12a及び下側傾斜部12c、第2の側部13の上側傾斜部13a及び下側傾斜部13cは、それぞれ内面に貼り付けられた第1の反射鏡21L、21R、第2の反射鏡22L、22Rにて反射された架空送電線100の像に第1のビデオカメラ31、第2のビデオカメラ32がピントを合わせることができるように形成されている。
再び図5を参照すると、照明部35は、本体部10の内面に設けられ、被写体である架空送電線100に必要な照明を与える。照明部35は、複数の発光ダイオード(light emitting diode:LED)で構成されている。照明部35は、本体部10の内面から延びるアームに、発光ダイオードの発光面が本体部10の内面に向くように支持されている。このように、照明部35は、本体部10内で架空送電線100を間接的に照明できるため、反射鏡20からの架空送電線100の像が照明光により白くつぶれてしまうことがない。
走行部40は、架空送電線100上を走行する走行手段である。走行部40は、第1の走行部41、第2の走行部42を備える。第1の走行部41、第2の走行部42は、架空送電線100に沿った方向に前後に配置されている。第1の走行部41、第2の走行部42は、本体部10の上部11の内面に設けられた走行部支持部11a、11bに支持されている。第1の走行部41、第2の走行部42は、架空送電線100に垂直な向きにある鉛直面に対して対称となるように配置されているが、その作動機構は同一である。このため、以下においては第1の走行部41を中心に説明する。
走行部40の拡大図である図7(a)、(b)に示すように、第1の走行部41は、回転ローラ43、揺動アーム44、サスペンション45を備える。回転ローラ43は、架空送電線100上を転動する。回転ローラ43は、揺動アーム44の先端部に回転可能に支持されている。揺動アーム44は、その基端部が本体部10の上部11の走行部支持部11a、11bに揺動可能に支持されている。サスペンション45は、揺動アーム44と本体部10との間に取り付けられている。サスペンション45は、架空送電線100に設置された難着雪リング、捻れ防止ダンパ等を乗り越えることにより発生した衝撃を吸収し、振動を減衰させる。
回転ローラ43は、中心部に回転軸43aが固定されている。図7(b)に示すように、回転ローラ43の外周部は、その中心部が径方向内側に向けてV字状に形成されたV字溝43bを備えている。回転ローラ43の外周部に形成されたV字溝43bは、架空送電線100が入り込めるように形成されている。回転ローラ43のV字溝43bには、V字溝43bの形状に合わせて形成された滑り止めのゴムが取り付けられている。
揺動アーム44は、一対のアーム部材を複数の梁で接続した部材である。その先端部に回転ローラ43の回転軸43aを回転可能に支持する貫通孔44aが形成されている。揺動アーム44の基端部には貫通孔44bが設けられており、貫通孔44bには回転軸44cが挿通されている。回転軸44cは、本体部10の上部11の走行部支持部11a、11bに支持されており、揺動アーム44は、貫通孔44bにより回転軸44cの周りに回転可能に支持されている。
サスペンション45は、架空送電線100からの衝撃を吸収するスプリング46と、撮影装置1に発生した振動を減衰させるダンパ47と、を備える。サスペンション45は、本体部10の上部11と揺動アーム44とを接続している。サスペンション45の一端部は、本体部10の上部11に支持され、サスペンション45の他端部は、揺動アーム44の基端部付近に支持されている。サスペンション45は、揺動アーム44を架空送電線100の鉛直面に対して傾斜した向きに支えると共に、架空送電線100の難着雪リング、ねじれ防止ダンパ等から加えられた衝撃を吸収し、振動を抑制している。
駆動部50は、回転ローラ43の回転軸43aを駆動するモータ51と、モータ51に電力を供給するバッテリ(図示せず)と、本体部10の碍子等への接触を検知するセンサ(図示せず)と、備える駆動手段である。モータ51は、揺動アーム44の先端に固定され、モータ51の回転軸は、回転ローラ43の回転軸43aに回転可能に接続されている。回転ローラ43ごとに設けられたモータ51は、互いに同期して回転するように構成されている。撮影装置1においては、複数のモータ51を併存させているため、一方のモータ51が故障した場合、他方のモータ51のみを駆動し、撮影装置1の走行を継続させることができる。
バッテリは、本体部10の上部11に配置され、モータ51に電力を供給するためにケーブル(図示せず)を介してモータ51に電気的に接続されている。また、センサは、本体部10の上部11の端部に設けられており、碍子等に本体部10が接触したことを制御部60に通知する。
制御部60は、モータ51の動作を制御するモータ制御部と、ビデオカメラ30の動作を制御するビデオカメラ制御部と、架空送電線100の画像を記憶する内部メモリを備える制御手段である。モータ制御部は、モータ51の動作を制御するマイコンである。モータ制御部は、一定速度で撮影装置1が架空送電線100上を走行するように、モータ51を制御する。
ビデオカメラ制御部は、ビデオカメラ30の動作を制御している。外部端末200から撮影を開始するようにとの指示を受けると、ビデオカメラ制御部は、ビデオカメラ30が外部端末200により設定されたフレームレート等の条件で架空送電線100を撮影するように制御する。ビデオカメラ制御部は、ビデオカメラ30により撮影された架空送電線100の画像を内部メモリに提供する。
内部メモリは、ビデオカメラ30で撮影された架空送電線100の画像を記憶する。内部メモリに保存された画像は、撮影装置1の図示しないインターフェースから読み出し、外部のコンピュータに記憶する。ビデオカメラ30で撮影された架空送電線100の画像は、その後の作業者の目視による点検作業の便宜を考慮して、撮影日時、GPSによる位置情報と関連付けて内部メモリに記憶する。
制御部60は、センサから碍子等に本体部10が接触したことを通知されると、撮影装置1が架空送電線100の撮影を終了したと判断する。そこで、モータ制御部は、モータ51の駆動を停止させ、ビデオカメラ制御部は、ビデオカメラ30の撮影を中止する。
撮影装置1には、ケーブルを介して外部端末200に接続可能なインターフェースが設けられている。撮影装置1のインターフェースと外部端末200とをケーブルを介して接続することにより、内部メモリに記憶された画像をコンピュータ等の内部に取り込むことができる。
通信部70は、制御部60と外部端末200との間の通信を行う通信手段である。通信部70は、本体部10の上部11の上面に固定されている送受信用のアンテナを含む。図8に示すように、通信部70は、無線通信により外部端末200に向けて画像データ、走行状態に関する情報(撮影装置1の速度、左右への傾き、揺れ、回転ローラ43のスリップの有無といった情報)等をリアルタイムで送信し、外部端末200から制御部60への指示信号、現在日時、GPSによる位置情報等を受信する。
外部端末200は、第1のビデオカメラ31、第2のビデオカメラ32が撮影した架空送電線100の画像を並べて、外部端末200に設けられた表示パネル201に表示する。外部端末200には、スマートフォン、タブレット、パソコン等が含まれている。外部端末200には、撮影装置1とデータの送受信を行うために専用のアプリケーションがインストールされている。
次に、撮影装置1を用いて架空送電線100を撮影する手順について説明する。
架空送電線100の撮影前に撮影装置1の準備を行う。作業者は撮影装置1の回転ローラ43を架空送電線100上に乗せ、架空送電線100上に撮影装置1を設置する。このとき、架空送電線100が回転ローラ43のV字溝43bに入り込んでいるため、回転ローラ43が架空送電線100から脱輪することを防止できる。
次いで、外部端末200から撮影装置1に対して、架空送電線100を走行しつつ、架空送電線100の全周の撮影を開始するよう指示する。すると、撮影装置1は、架空送電線100を走行しつつ、架空送電線100の撮影を行う。撮影された架空送電線100の画像は、撮影装置1に設けられた内部メモリに記憶される。
撮影装置1が架空送電線100上に乗せられているとき、架空送電線100と第1の反射鏡21L、21Rとの間の距離と、架空送電線100と第2の反射鏡22L、22Rとの間の距離は、同一である。また、第1のビデオカメラ31と第1の反射鏡21Lとの間の距離と、第1のビデオカメラ31と第2の反射鏡22Lとの間の距離は、同一である。このため、第1のビデオカメラ31は、第1の反射鏡21Lから反射される架空送電線100の像と、第2の反射鏡22Lから反射される架空送電線100の像の両方に完全に焦点を合わせることができる。同様にして第2のビデオカメラ32についても、第1の反射鏡21Rから反射される架空送電線100の像と、第2の反射鏡22Rから反射される架空送電線100の像の両方に完全に焦点を合わせることができる。
撮影装置1は、架空送電線100を上方から側方まで覆っており、内面に第1の反射鏡21L、21R、第2の反射鏡22L、22Rが貼り付けられた本体部10を備えている。このため、ビデオカメラ30に撮影装置1の周囲の風景が映り込んだり、太陽光が射し込んだりしない。このため、風景、太陽光等の外乱の影響を排除しつつ、架空送電線100の鮮明な画像を安定して取得できる。
また、撮影装置1においては、回転ローラ43が揺動アーム44に回転可能に支持され、揺動アーム44が本体部10の上部11に揺動可能に支持され、揺動アーム44と本体部10との間にサスペンション45が設けられている。このため、撮影装置1が架空送電線100に取り付けられた難着雪リング、ねじれ防止ダンパ等を乗り越える際に発生する振動を抑制できる。撮影装置1は、前述のとおり振動を抑制しているため、架空送電線100の全周をぶれずに撮影できる。
このようにして、撮影装置1は、鉄塔の間に架設された架空送電線100を走行しつつ、架空送電線100の全周にピントを合わせて撮影していく。その後、撮影装置1は、架空送電線100に取り付けられた碍子に接触する。撮影装置1は、センサ等により碍子への接触を検知すると、モータ51の駆動を停止し、架空送電線100の撮影を停止する。
架空送電線100の撮影が終了すると、作業者は、撮影装置1を引き上げ、架空送電線100から取り外す。そして、作業者は、撮影装置1とコンピュータ等とをケーブルを介して接続し、撮影された架空送電線100の画像をコンピュータ等に取り込む。
次いで、作業者は、コンピュータ等に取り込まれた画像を画面に表示させ、架空送電線100の全周の外観を目視で点検していく。撮影装置1は、第1のビデオカメラ31、第2のビデオカメラ32を用いて架空送電線100の全周を鮮明に撮影しているため、作業者は、架空送電線100の損傷状態を適切に判定できる。
撮影装置1を用いて架空送電線100を撮影することにより、作業者は、架空送電線100に吊された移動用の宙乗り機に乗りながら架空送電線100の全周を目視せずとも、コンピュータ等の表示パネルを通して簡単に架空送電線100の外観を点検できる。このため、架空送電線100の点検作業を安全に実施できる。
以上説明したとおり、撮影装置1は、架空送電線100の異なる位置の像を反射する複数の反射鏡20が本体部10の両側に設けられており、複数の反射鏡20が反射した架空送電線100の像を撮影するビデオカメラ30が、本体部10の両側に1つずつ設けられている。このため、撮影装置1は、2台のビデオカメラ30を用いて架空送電線100の全周を鮮明に撮影できる。
撮影装置1は、架空送電線100と第1の反射鏡21L、21Rとの間の距離と、架空送電線100と第2の反射鏡22L、22Rとの間の距離は、同一であり、ビデオカメラ30と第1の反射鏡21L、21Rとの間の距離と、ビデオカメラ30と第2の反射鏡22L、22Rとの間の距離は、同一である。このため、ビデオカメラ30は、第1の反射鏡21L、21Rから反射される架空送電線100の像と、第2の反射鏡22L、22Rから反射される架空送電線100の像の両方に焦点を合わせることができるため、撮影装置1は、2台のビデオカメラ30を用いて架空送電線100の全周にピントの合った状態で撮影できる。
撮影装置1は、架空送電線100を上方から側方まで覆い、第1の反射鏡21L、21R、第2の反射鏡22L、22Rが内面に貼り付けられたカバー状の本体部10を備えている。このため、ビデオカメラ30に周囲の風景が映り込んだり、太陽光が射し込んだりすることがないため、風景、太陽光等の外乱の影響を排除した架空送電線100の画像を取得できる。
撮影装置1は、回転ローラ43が揺動アーム44に回転可能に支持され、揺動アーム44が本体部10に揺動可能に支持され、揺動アーム44と本体部10との間にサスペンション45が設けられている。このため、撮影装置1が架空送電線100に取り付けられた難着氷リング、ねじれ防止ダンパ等を乗り越える際に発生する振動を抑制できるため、架空送電線100の画像をぶれることなく取得できる。
本発明においては、架空送電線100を含む架空線との関係で反射鏡20、ビデオカメラ30の位置関係を特定しているが、架空線の位置は、回転ローラ43の下端部を基準とする所定の位置であって、回転ローラ43を架空線上に乗せたときに架空線が存在する位置のことである。
なお、上記の実施形態は例示であり、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の趣旨を逸脱しない範囲でさまざまな実施の形態が可能である。各実施の形態や変形例で記載した構成要素は自由に組み合わせることが可能である。また特許請求の範囲に記載した発明と均等な発明も本発明に含まれる。
上記実施の形態においては、反射鏡20及びビデオカメラ30はカバーである本体部10に支持されていたが、本発明はこのようなものに限定されない。本体部10は、カバーに限られず、例えば、反射鏡20及びビデオカメラ30を支持するフレームであってもよい。また、カバーの形状についても、反射鏡20及びビデオカメラ30を支持することができれば、いかなるサイズ、形状であってもよい。例えば、本体部10のカバーを直方体、紡錘形等の形状に形成してもよい。
上記実施の形態においては、モータ制御部は、撮影装置1が一定速度で走行するようにモータ51を一定の回転速度で回転させているが、本発明はこのようなものに限定されない。例えば、外部端末200からの指示により、モータ制御部がモータ51の回転速度を適宜調節し得るように構成してもよい。
また、上記変形例に関連して、撮影装置1に架空送電線100上の障害物を感知するセンサ、架空送電線100の傾きを検知するセンサ等を設けておき、センサが架空送電線100上の障害物を検知したり、架空送電線100の閾値以上の傾きを検知したりした場合、モータ制御部がモータ51の回転速度を自動的に抑制するように構成してもよい。このようなセンサとして電子ひげ等を採用することができる。
上記実施の形態においては、走行部40は、架空送電線100上を転動する回転ローラ43と、回転ローラ43を回転可能に支持する揺動アーム44と、揺動アームの動きを制御するサスペンション45を備えているが、本発明はこのようなものに限定されない。走行部40は、架空送電線100上を安定して走行できさえすれば、いかなる構成であってもよい。例えば上下一対の回転ローラ43で架空送電線100を挟み込むように構成してもよい。また、走行部40に設けられる回転ローラ43の数は、3つ以上であってもよい。
上記実施の形態においては、各々の回転ローラ43にモータ51を接続しているが、本発明はこのようなものに限定されない。例えば、撮影装置1に1つのモータ51のみを搭載し、1つのモータ51の回転軸と各々の回転ローラ43の回転軸43aとをギア及びチェーン、プーリー及びベルト等により機械的に接続し、1つのモータ51の回転軸の回転を各々の回転ローラ43に伝達するように構成してもよい。
上記実施の形態においては、回転ローラ43に接続されたモータ51により回転ローラ43の回転を駆動していたが、本発明はこのようなものに限定されない。例えば、撮影装置1の本体部10、走行部40等に牽引ロープを接続しておき、鉄塔等に設置されたウィンチにより巻き上げることで、撮影装置1が架空送電線100上を走行するように構成してもよい。
上記実施の形態においては、撮影された画像は内部メモリに記憶されているが、本発明はこのようなものに限定されない。例えば、撮影装置1の通信部70を用いて、撮影された画像をリアルタイムで架空送電線100から離れた事業所のコンピュータ、サーバー等に送信してもよい。また、外部端末200に送信された撮影データを外部端末200の内部メモリに保存するようにしてもよい。
上記実施の形態においては、架空送電線100の点検を実施するために、ビデオカメラ30が架空送電線100の全周を撮影しているだけであるが、本発明はこのようなものに限定されない。例えば、撮影装置1に架空送電線100の腐食状態を検知するセンサ、架空送電線100の表面粗さを検知するセンサ等を設けてもよい。
上記実施の形態においては、外部端末200を用いて撮影装置1の走行及び撮影を開始するよう指示を与えていたが、本発明はこのようなものに限定されない。例えば、撮影装置1に走行及び撮影を開始するためのスタートボタンを設けておき、撮影装置1を架空送電線100にセットした作業者がスタートボタンを押下するように構成してもよい。また、オペレータが事業所のパソコン等から通信回線を介して撮影装置1を遠隔操作するように構成してもよい。
上記実施形態においては、架空送電線100に接触しているのは回転ローラ43のみであったが、本発明はこのようなものに限定されない。降雪地帯等においては、架空送電線100に付着した雪氷をこそげ落とすヘラ、ブラシ等を回転ローラ43の進行方向前方に位置するように揺動アーム44に設けてもよい。また、ヒータ、温風送出口等を回転ローラ43のV字溝43bの表面部又は回転ローラ43の進行方向前方に位置するように揺動アーム44に設けて、架空送電線100に付着した雪氷を溶かしつつ走行するように構成してもよい。
上記実施の形態においては、本体部10はカバーのみから構成されていたが、本発明はこのようなものに限定されない。例えば、撮影装置1の重心を架空送電線100よりも確実に下方に位置させ、撮影装置1の上下反転を防止するように、本体部10の下端部に適宜バラストを設けてもよい。
上記実施の形態においては、本体部10の隙間14は開放したままであるが、本発明はこのようなものに限定されない。例えば、第1の側部12の下端部と第2の側部13の下端部との間に、本体部10の隙間14に延びるように落下防止ケーブルを着脱自在に取り付けてもよい。本体部10の隙間14に延びるように落下防止ケーブルを取り付けることにより、万が一撮影装置1の体勢が崩れたとしても、隙間14を通って架空送電線100から落下することを防止できる。
上記実施の形態においては、撮影装置1を架空送電線100の撮影に用いる例を示したが、本発明はこのようなものに限定されない。例えば、撮影装置1を架空地線、架空配電線等の他の電線、水道管、ガス管、送油管等の配管、ロープウェイの索条、エレベータのワイヤロープ等のあらゆる架空線の撮影に用いてもよい。
上記変形例に関連して、撮影装置1をエレベータのワイヤロープに適用する場合、撮影装置1を建屋に固定し、撮影装置1に対してワイヤロープが移動するように構成してもよい。この場合、走行部40の回転ローラ43は、ワイヤロープの移動をガイドするガイド手段として機能する。
1 撮影装置
10 本体部
11 上部
11a、11b 走行部支持部
12 第1の側部
12a 上側傾斜部
12b 中間部
12c 下側傾斜部
13 第2の側部
13a 上側傾斜部
13b 中間部
13c 下側傾斜部
14 隙間
15 第1の延長部
16 第2の延長部
20 反射鏡
21L、21R 第1の反射鏡
22L、22R 第2の反射鏡
30 ビデオカメラ
31 第1のビデオカメラ
32 第2のビデオカメラ
35 照明部
40 走行部
41 第1の走行部
42 第2の走行部
43 回転ローラ
43a 回転軸
43b V字溝
44 揺動アーム
44a、44b 貫通孔
44c 回転軸
45 サスペンション
46 スプリング
47 ダンパ
50 駆動部
51 モータ
60 制御部
70 通信部
100 架空送電線
200 外部端末
201 表示パネル

Claims (10)

  1. 架空線に乗せられたとき前記架空線を両側から挟み込むように延びる支持手段と、
    前記支持手段に支持され、前記架空線上を走行する走行手段と、
    前記架空線の両側に位置するように前記支持手段に支持され、前記架空線の異なる位置の像を反射する複数の反射手段と、
    前記架空線の両側に位置するように前記支持手段に1つずつ支持され、同じ側にある複数の前記反射手段が反射した前記架空線の像を撮影する撮影手段と、
    を備える撮影装置。
  2. 前記支持手段は、前記反射手段に対する前記撮影手段の位置及び角度を調節する調節手段を備える、
    請求項1に記載の撮影装置。
  3. 前記撮影手段は、前記走行手段の走行方向を撮影するように配置され、
    前記反射手段は、前記撮影手段から前記走行手段の走行方向に離して配置される、
    請求項1又は2に記載の撮影装置。
  4. 前記反射手段は、前記架空線の上側の像を反射する第1の反射手段と、前記架空線の下側の像を反射する第2の反射手段と、を備え、
    前記撮影手段は、前記第1の反射手段及び前記第2の反射手段によりそれぞれ反射された前記架空線の像を撮影する、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮影装置。
  5. 前記支持手段は、前記架空線を上方から両側まで覆うように形成されたカバーであり、
    前記カバーの下部には、前記架空線の出し入れが可能な隙間が形成されている、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮影装置。
  6. 前記反射手段は、前記カバーの内面に貼り付けられている、
    請求項5に記載の撮影装置。
  7. 前記走行手段は、
    前記架空線上を転動する回転ローラと、
    前記回転ローラを先端部に回転可能に支持し、前記支持手段に揺動可能に支持される揺動アームと、
    前記揺動アームと前記支持手段との間に設けられ、前記揺動アームに発生した振動を減衰させる振動減衰手段と、
    を備える、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮影装置。
  8. 前記架空線上を走行するように前記走行手段を駆動する駆動手段を備え、
    前記走行手段は、前記走行手段の走行方向に並べて複数設けられており、
    前記駆動手段は、前記走行手段ごとに1つずつ設けられている、
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮影装置。
  9. 前記駆動手段及び前記撮影手段の動作を制御する制御手段と、
    外部端末から前記制御手段への指示を受信し、前記撮影手段にて撮影された前記架空線の画像を前記外部端末に送信する通信手段と、
    を備える、
    請求項8に記載の撮影装置。
  10. 架空線の両側にそれぞれ設けられ、前記架空線の異なる位置の像を反射する複数の反射手段と、前記架空線の両側に1つずつ設けられ、同じ側にある複数の前記反射手段が反射した前記架空線の像を撮影する撮影手段と、を備える撮影装置を準備するステップと、
    前記撮影装置を前記架空線上に載置するステップと、
    前記撮影装置を前記架空線上で走行させつつ、前記撮影装置にて前記架空線を撮影するステップと、
    を含む撮影方法。
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