JP2017157755A - 光検出器及び光検出器の製造方法 - Google Patents

光検出器及び光検出器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】小型で、低周波のノイズが除去される光検出器を提供する。【解決手段】光を検出する光検出器において、半導体材料により形成された、不純物元素がドープされた第1電極22と、第1電極の上に半導体材料により形成された誘電体と、誘電体の上に半導体材料により形成された、不純物元素がドープされた第2電極24と、第2電極の上に半導体材料により形成された活性層25と、活性層の上に形成された第3電極26と、を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、光検出器及び光検出器の製造方法に関するものである。
光検出器として、赤外線を検出するための量子井戸型赤外線検出器(QWIP:Quantum Well Infrared Photodetector)、または、量子ドット型赤外線検出器(QDIP:Quantum Dot Infrared Photodetector)等がある。これらの赤外線検出器は、赤外線を検出する活性層の両面を上部コンタクト層と下部コンタクト層により挟んだ構造のものである。このような赤外線検出器と、信号処理用の集積回路素子である信号処理回路素子とをInバンプを介しハイブリッド接続することにより、赤外線検出装置が作製される。
一般的には、赤外線検出器の表面側は、読み出し回路がInバンプを介しハイブリッド接続されているため、赤外線検出器の裏面側から赤外線検出器に入射した赤外線が検出される。具体的には、赤外線検出器の裏面側から入射した赤外線は、赤外線検出器の表面側に形成された光結合構造(グレーティングカプラ)により回折、反射され、活性層において検出される。このような光結合構造は、回折格子と、回折格子の上に形成された金属反射膜により形成されている。赤外線検出器は、赤外線を検出するための画素が複数設けられており、画素と画素の間には、赤外線検出器の表面側より、各々の画素を分離するための画素分離溝が形成されている。
赤外線検出器は、物体の熱輻射によって放出される赤外線が赤外線検出器に入射し、入射した赤外線の強度分布を電気信号分布に変換する素子であり、例えば、そのような赤外線検出素子を2次元状に配列したいわゆるフォーカルプレーンアレイ(FPA)型の赤外線撮像装置により、赤外線画像を得ることができる。赤外線画像は、可視光領域での撮像装置などとは異なり、暗闇の中においても対象物体を撮像可能であるため、セキュリティ分野等において用いられている。また、対象物体から放出される赤外線の強度は、その対象物体の温度の関数であることから、撮像物体中での赤外線放射強度分布より、その物体中での温度分布を反映した画像が得られる。このため、医療分野等においても期待されている。
赤外線検出素子を平面上に2次元アレイ状に配置したFPA型赤外線撮像装置においては、赤外線検出素子に入射する赤外線の強度分布を電気信号分布に変換して、赤外線を検出し、赤外線画像を得る。この際、図1に示されるようなダイレクト−インジェクション(DI)回路と呼ばれる電流−電圧変換回路が用いられることが多い。ダイレクト−インジェクション回路には、赤外線検出素子910、蓄積コンデンサ920、スイッチ931、932となるトランジスタ等が用いられている。ダイレクト−インジェクション回路を用いた赤外線検出素子910における赤外線検出方法は、最初に、スイッチ932を開き、スイッチ931を閉じて、静電容量Cの蓄積コンデンサ920を充電する。この後、スイッチ931を開き、スイッチ932を閉じることにより、蓄積コンデンサ920よりスイッチ932を介し赤外線検出素子910に電流Iが流れ、蓄積コンデンサ920において電圧降下ΔVが生じる。赤外線検出素子910は、入射した赤外線の光量に応じて抵抗値が変化するため、これに対応して電流Iが変化し、電圧降下ΔVの値も変化する。この電圧降下ΔVの値を検出し、検出された電圧降下ΔVの値に基づき、赤外線検出素子910に入射した赤外線の光量を検出する。尚、スイッチ932が閉じられている時間、即ち、蓄積時間をtとした場合、電圧降下ΔVの値は、ΔV=(t/C)×Iとなる。
ところで、赤外線検出器に限らず一般に半導体素子では、半導体素子の中を流れる電流は、例えば、赤外線検出器では、赤外線検出器に入射する赤外線の強度によって変化されるのみならず、素子バイアスの揺らぎ等の要因によっても変動し、これがノイズとなる。
具体的には、図1に示されるようなダイレクト−インジェクション回路においては、ノイズの周波数成分の周期が蓄積時間tよりも十分短い場合、電流Iの変動は、山と谷が打ち消し合い、出力される信号には影響がないため、ノイズとしては検出されない。これに対し、ノイズの周波数成分の周期が蓄積時間tよりも長い場合、電流Iの変動は、山と谷が打ち消しあう前に、スイッチ932が開かれてしまうため、出力される信号に影響を与え、ノイズとして検出される。従って、ダイレクト−インジェクション回路において、ノイズとして問題となるのは、蓄積時間tよりも周期が長いノイズ、即ち、蓄積時間tを周期とする周波数よりも低い周波数のノイズである。
一般的に、ノイズを除去するための方法としては、図2に示されるように、電気配線と接地電位との間にバイパスコンデンサ940を設ける方法がある。これにより、ノイズとなる成分をバイパスコンデンサ940を介して接地電位に逃がし、信号成分に含まれるノイズを抑制することができる。このようなバイパスコンデンサ940は、効率よくノイズを除去するためには、できるだけノイズの発生源に近接して設置される。
また、上記のように、ダイレクト−インジェクション回路において問題となるノイズは、周期が蓄積時間tよりも長く、周波数の低いノイズである。このような周波数の低いノイズを取り除くためには、バイパスコンデンサ940の静電容量は大きいものが好ましい。
特開平8−166284号公報 特開平11−337406号公報 特開平11−108757号公報
しかしながら、静電容量の大きなコンデンサは形状も大きくなるため、光検出器の大型化を招く。このため、小型で、低周波のノイズが除去される光検出器が求められている。
本実施の形態の一観点によれば、光を検出する光検出器において、半導体材料により形成された、不純物元素がドープされた第1電極と、前記第1電極の上に半導体材料により形成された誘電体と、前記誘電体の上に半導体材料により形成された、不純物元素がドープされた第2電極と、前記第2電極の上に半導体材料により形成された活性層と、前記活性層の上に形成された第3電極と、を有することを特徴とする。
開示の光検出器によれば、小型で、低周波のノイズを除去することができる。
赤外線検出器の説明図 赤外線検出器におけるバイパスコンデンサの説明図 第1の実施の形態における赤外線検出装置の斜視図 第1の実施の形態における赤外線検出器の構造図 第1の実施の形態における赤外線検出器の斜視図 バイパスコンデンサを形成している容量形成層の膜厚と静電容量との相関図 第1の実施の形態における赤外線検出器の回路図 第1の実施の形態における赤外線検出器の製造方法の工程図(1) 第1の実施の形態における赤外線検出器の製造方法の工程図(2) 第1の実施の形態における赤外線検出器の製造方法の工程図(3) 第1の実施の形態における赤外線検出素子が1つの赤外線検出器の構造図 第2の実施の形態における赤外線検出器の構造図 第2の実施の形態における赤外線検出器の製造方法の工程図(1) 第2の実施の形態における赤外線検出器の製造方法の工程図(2) 第2の実施の形態における赤外線検出器の製造方法の工程図(3) 第2の実施の形態における他の赤外線検出器の構造図 第2の実施の形態における赤外線検出素子が1つの赤外線検出器の構造図 第2の実施の形態における赤外線検出素子が1つの他の赤外線検出器の構造図 第3の実施の形態における赤外線検出器の構造図 第3の実施の形態における赤外線検出器の製造方法の工程図(1) 第3の実施の形態における赤外線検出器の製造方法の工程図(2) 第3の実施の形態における赤外線検出器の製造方法の工程図(3)
実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
〔第1の実施の形態〕
ところで、冷却型の赤外線検出器は、冷却時における結露防止のために、密閉された真空冷却容器内に設置されている。尚、真空冷却容器における冷却温度は、例えば、液体窒素温度(77K)である。
バイパスコンデンサ940は、真空冷却容器の外に接続すると、赤外線検出器までの距離が長くなり、ノイズの除去が効率的に行われない。従って、ノイズの除去を効率的に行うためには、バイパスコンデンサ940は、真空冷却容器内に設置することが好ましい。真空冷却容器内に設置されるバイパスコンデンサ940に、独立した部品の誘電体と金属等により形成されたコンデンサを用い、冷却の際の降温と昇温を繰り返すと、誘電体と金属との熱膨張率差等により、破壊される場合がある。また、比較的静電容量の大きいコンデンサは、大きさも大きいため、光検出器が大型化してしまう。従って、冷却型の赤外線検出器においては、小型で、信頼性が高く、低周波のノイズを除去することのできる赤外線検出器が求められている。
(光検出器)
次に、第1の実施の形態における光検出器について説明する。尚、本願においては、可視光、赤外線(赤外光)及び紫外線(紫外光)のうちのいずれかを含むものを光と記載する場合がある。
本実施の形態における赤外線検出装置は、図3及び図4に示されるように、赤外線検出器10と信号処理回路素子70とをInバンプを用いたFCB(フリップチップボンディング)により接合することにより形成されている。即ち、信号処理回路素子70は、Si基板等により形成されており、信号処理回路素子70の一方の面70aには、不図示の半導体回路、配線、下地金属膜等が形成されている。本実施の形態における赤外線検出装置は、赤外線検出器10の一方の面10aと信号処理回路素子70の一方の面70aとを対向させた状態で、In等の接合金属材料により形成されたバンプ接合部80により接合されている。これにより、赤外線検出器10と信号処理回路素子70とが、Inにより形成されたバンプ接合部80により、画素ごとに電気的に接合される。この赤外線検出装置においては、赤外線は赤外線検出器10の他方の面10bとなる半導体基板20側より入射し、不図示の回折格子や金属反射膜において反射され、活性層25に入射することにより検出される。検出された赤外線は、電気信号に変換され、バンプ接合部80を介し、信号処理回路素子70に送られる。
図4及び図5に示されるように、赤外線検出器10は、半導体基板20の上に、半導体層をエピタキシャル成長させることにより形成されている。具体的には、半導体基板20の上に、バッファ層21、容量電極層22、容量形成層23、下部コンタクト層24、活性層25、上部コンタクト層26を積層することにより形成されている。半導体基板20は、不純物元素がドープされていない半絶縁性GaAs基板が用いられ、バッファ層21は、不純物元素のドープされていないGaAsにより形成されている。容量電極層22は、不純物元素としてSiが1×1018/cmの濃度でドープされた膜厚が約500nmのn−GaAsにより形成されており、容量形成層23は、不純物元素のドープされていない膜厚が15nmのGaAsにより形成されている。下部コンタクト層24及び上部コンタクト層26は、不純物元素としてSiが1×1018/cmの濃度でドープされた膜厚が約500nmのn−GaAsにより形成されている。活性層25は、赤外線を検知する層であり、GaAsやAlGaAs等の化合物半導体を用いた量子井戸構造や量子ドット構造により形成されている。
赤外線検出器10においては、赤外線検出器10の一方の面10aには、画素30を分離する画素分離溝31が形成されている。また、各々の画素30には、上部コンタクト層26の表面に、凹凸を形成することにより不図示の回折格子や金属反射膜等が形成されている。画素分離溝31は、赤外線検出器10の一方の面10aより、画素30と画素30との間の上部コンタクト層26及び活性層25を除去することにより形成されている。
本実施の形態における赤外線検出器10には、バイアス接続部32と接地電位接続部33が形成されている。バイアス接続部32は、画素分離溝31と同じ深さの第1の分離溝34により分離された上部コンタクト層26及び活性層25により形成されている。第1の分離溝34は、下部コンタクト層24の表面が露出するまで、上部コンタクト層26及び活性層25を除去することにより形成される。第1の分離溝34により露出したバイアス接続部32の側面には、上部コンタクト層26及び活性層25の側面を覆う絶縁膜40が形成されている。また、第1の分離溝34の底面となる下部コンタクト層24の上から、バイアス接続部32の側面を覆う絶縁膜40の上、バイアス接続部32の上面となる上部コンタクト層26の上には、金属により第1の配線層41が形成されている。バイアス接続部32の上面における第1の配線層41の上にはバンプ接合部80が形成されており、バンプ接合部80により信号処理回路素子70におけるバイアス回路と接続されている。
接地電位接続部33は、第2の分離溝35により分離された上部コンタクト層26、活性層25、下部コンタクト層24及び容量形成層23により形成されている。第2の分離溝35は、容量電極層22の表面が露出するまで、上部コンタクト層26、活性層25、下部コンタクト層24及び容量形成層23を除去することにより形成される。第2の分離溝35により露出した接地電位接続部33の側面には、上部コンタクト層26、活性層25、下部コンタクト層24及び容量形成層23の側面を覆う絶縁膜40が形成されている。第2の分離溝35の底面となる容量電極層22の上から、接地電位接続部33の側面を覆う絶縁膜40の上、接地電位接続部33の上面となる上部コンタクト層26の上には、金属により第2の配線層42が形成されている。接地電位接続部33の上面における第2の配線層42の上にはバンプ接合部80が形成されており、バンプ接合部80により信号処理回路素子70における接地電極と接続されている。
図6は、下部コンタクト層24、容量形成層23、容量電極層22により形成されるバイパスコンデンサにおける容量形成層23の厚さdとの静電容量Cとの関係を示す。容量形成層23は、不純物元素がドープされていないGaAs(比誘電率:13.18)により形成されており、絶縁性が高いため誘電体膜として用いることができる。赤外線検出器10は、画素のピッチが20μm、2次元状に640×480画素形成されているとすると、形成されるバイパスコンデンサの面積は、9.6mm×12.8mmとなる。図6より、容量形成層23の厚さdを15nm程度にすることにより、静電容量が約1μFとなる静電容量の大きなバイパスコンデンサを得ることができる。尚、本願においては、下部コンタクト層24、容量形成層23及び容量電極層22の薄膜により形成されるバイパスコンデンサをキャパシタと記載する場合がある。
図7は、本実施の形態における赤外線検出器の回路図である。赤外線検出器10には、画素となる赤外線検出素子110とバイパスコンデンサ120が形成されている。本実施の形態においては、上部コンタクト層26、活性層25、下部コンタクト層24により、図7に示される画素となる赤外線検出素子110が形成される。また、下部コンタクト層24、容量形成層23、容量電極層22により平行平板型のバイパスコンデンサ120が形成される。信号処理回路素子70にはスイッチとなるトランジスタ132、蓄積コンデンサ140等が形成されている。信号処理回路素子70においては、スイッチとなるトランジスタ132一方の側と蓄積コンデンサ140の一方の側とが接続されており、蓄積コンデンサ140の他方の側は接地電極に接続されている。
赤外線検出器10において、画素となる赤外線検出素子110の一方の側とバイパスコンデンサ120の一方の側とは、共通の電極層となる下部コンタクト層24により接続されている。下部コンタクト層24は、バンプ接合部80を介し、信号処理回路素子70における不図示のバイアス回路に接続されている。
画素となる赤外線検出素子110の他方の側となる上部コンタクト層26の側は、バンプ接合部80を介し、信号処理回路素子70に形成されたスイッチとなるトランジスタ132の他方の側と接続されている。バイパスコンデンサ120の他方の側となる容量電極層22は、バンプ接合部80を介し、蓄積コンデンサ140の他方の側及び信号処理回路素子70における接地電極と接続されている。
本実施の形態においては、バイパスコンデンサ120は、赤外線検出素子110と同じ半導体基板の上に、同じ材料のGaAsにより形成されているため、熱膨張率差がない。このため、冷却の際に降温と昇温を繰り返しても破壊等されることがない。また、バイパスコンデンサ120は、赤外線検出素子110と同じ半導体基板の上に、一体として形成されているため、大型化することなく、大きな静電容量のものを形成することができる。また、バイパスコンデンサ120の上に赤外線検出素子110が形成されており、バイパスコンデンサ120と赤外線検出素子110とは極めて近い位置に形成される。よって、効率よくノイズを除去することができる。
尚、本願においては、容量電極層22を第1電極、下部コンタクト層24を第2電極、上部コンタクト層26を第3電極と記載する場合がある。
(光検出器の製造方法)
次に、本実施の形態における光検出器の製造方法について、図8〜図10に基づき説明する。
最初に、図8(a)に示すように、半導体基板20の上に、バッファ層21、容量電極層22、容量形成層23、下部コンタクト層24を積層し、更に、図8(b)に示すように、活性層25、上部コンタクト層26を積層する。バッファ層21、容量電極層22、容量形成層23、下部コンタクト層24、活性層25、上部コンタクト層26は、半導体基板20の上に、分子線エピタキシャル(MBE)法等によるエピタキシャル成長により、順に形成する。
半導体基板20は、不純物元素がドープされていない半絶縁性GaAs基板が用いられ、バッファ層21は、不純物元素のドープされていないGaAsにより形成されている。容量電極層22は、不純物元素としてSiが1×1018/cmの濃度でドープされた膜厚が約500nmのn−GaAsにより形成されており、容量形成層23は、不純物元素のドープされていない膜厚が15nmのGaAsにより形成されている。下部コンタクト層24及び上部コンタクト層26は、不純物元素としてSiが1×1018/cmの濃度でドープされた膜厚が約500nmのn−GaAsにより形成されている。活性層25は、量子井戸構造や量子ドット構造により形成された赤外線を検知する層であり、GaAsやAlGaAs等の化合物半導体により形成されている。
次に、図8(c)に示すように、上部コンタクト層26、活性層25を除去することにより、画素分離溝31、第1の分離溝34、第2の分離溝35の一部を形成する。具体的には、上部コンタクト層26の上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行うことにより、画素分離溝31、第1の分離溝34、第2の分離溝35が形成される領域に開口を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、RIE(Reactive Ion Etching)等のドライエッチングにより、レジストパターンが形成されていない領域の上部コンタクト層26、活性層25を除去し、下部コンタクト層24を露出させる。これにより、画素分離溝31、第1の分離溝34、後述する第2の分離溝35の一部が形成され、画素分離溝31により赤外線検出素子は画素30ごとに分離される。また、第1の分離溝34により分離された上部コンタクト層26、活性層25により、バイアス接続部32が形成される。
次に、図9(a)に示すように、第2の分離溝35が形成される領域において、更に、下部コンタクト層24、容量形成層23を除去することにより第2の分離溝35を形成する。具体的には、上部コンタクト層26及び下部コンタクト層24の上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行うことにより、第2の分離溝35が形成される領域に開口を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、RIE等のドライエッチングにより、レジストパターンが形成されていない領域の下部コンタクト層24、容量形成層23を除去し、容量電極層22を露出させる。これにより、第2の分離溝35を形成され、第2の分離溝35により分離された上部コンタクト層26、活性層25、下部コンタクト層24、容量形成層23により、接地電位接続部33が形成される。この後、不図示のレジストパターンは、有機溶剤等により除去する。
次に、図9(b)に示すように、第1の分離溝34により分離されたバイアス接続部32の側面及び第2の分離溝35により分離された接地電位接続部33の側面に、絶縁膜40を形成する。具体的には、ALD(Atomic Layer Deposition)等により、SiOまたはSiN膜を成膜することにより、上部コンタクト層26、画素分離溝31、第1の分離溝34、第2の分離溝35の側壁を覆う絶縁膜を形成する。この後、成膜された絶縁膜の上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行う。これにより、第1の分離溝34により分離されたバイアス接続部32の側面及び第2の分離溝35により分離された接地電位接続部33の側面の絶縁膜の上に不図示のレジストパターンを形成する。この後、レジストパターンの形成されていない領域の絶縁膜を除去することにより、第1の分離溝34の底面となる下部コンタクト層24、第2の分離溝35の底面となる容量電極層22、上部コンタクト層26等を露出させる。これにより、第1の分離溝34により分離されたバイアス接続部32の側面及び第2の分離溝35により分離された接地電位接続部33の側面に、絶縁膜40を形成する。この後、不図示のレジストパターンは、有機溶剤等により除去する。
次に、図9(c)に示すように、バイアス接続部32の側面を覆う絶縁膜40の上に、下部コンタクト層24と上部コンタクト層26とを接続する第1の配線層41を形成する。同時に、接地電位接続部33を覆う側面の絶縁膜40の上に、容量電極層22と上部コンタクト層26とを接続する第2の配線層42を形成する。具体的には、第1の分離溝34の底面となる下部コンタクト層24の上、第2の分離溝35の底面となる容量電極層22の上、上部コンタクト層26の上、絶縁膜40の上に、スパッタリング等によりAu膜等を成膜することにより金属膜を形成する。この後、成膜された金属膜の上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行うことにより、第1の配線層41及び42が形成される領域の上に、不図示のレジストパターンを形成する。この後、レジストパターンの形成されていない領域の金属膜をRIE等により除去することにより、バイアス接続部32の側面を覆う絶縁膜40の上に第1の配線層41を形成し、接地電位接続部33の側面を覆う絶縁膜40の上に第2の配線層42を形成する。第1の配線層41は、第1の分離溝34の底面となる下部コンタクト層24の上から、バイアス接続部32の側面を覆う絶縁膜40の上、バイアス接続部32の上面となる上部コンタクト層26の上に形成される。第2の配線層42は、第2の分離溝35の底面となる容量電極層22の上から、接地電位接続部33の側面を覆う絶縁膜40の上、接地電位接続部33の上面となる上部コンタクト層26の上に形成される。この後、不図示のレジストパターンは、有機溶剤等により除去する。
次に、図10(a)に示すように、画素30となる赤外線検出素子の上部コンタクト層26の上、バイアス接続部32の上面の第1の配線層41の上、接地電位接続部33の上面の第2の配線層42の上に、バンプ接合部80を形成する。具体的には、上部コンタクト層26、第1の配線層41、第2の配線層42の上にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行うことにより、バンプ接合部80が形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、In膜を真空蒸着により成膜した後、有機溶剤に浸漬させることにより、レジストパターンの上に成膜されているIn膜をレジストパターンとともに除去する。これにより、残存するIn膜によりバンプ接合部80が形成される。
次に、図10(b)に示すように、バンプ接合部80が形成されている赤外線検出器10の一方の面10aと信号処理回路素子70の一方の面70aとをバンプ接合部80におけるInによるフリップチップボンディング(FCB)により接合する。これにより、各々の画素30となる赤外線検出素子の上部コンタクト層26は、バンプ接合部80を介し、信号処理回路素子70に接続される。また、赤外線検出器10における下部コンタクト層24は、第1の配線層41を介し、バンプ接合部80により、信号処理回路素子70における不図示のバイアス回路に接続される。また、赤外線検出器10における容量電極層22は、第2の配線層42を介し、バンプ接合部80により、信号処理回路素子70における不図示の接地電極に接続される。
以上の工程により、本実施の形態における赤外線検出器を作製することができる。
上記においては、画素30となる赤外線検出素子が複数の場合について説明したが、図11に示されるように、画素30となる赤外線検出素子は1つであってもよい。この場合には、上記の製造方法において、画素30となる赤外線検出素子を1つにすればよい。
また、上記においては、活性層25が量子井戸構造や量子ドット構造により形成される赤外線検出器について説明した。しかしながら、本実施の形態における赤外線検出器は、半導体基板20がGaAs基板であれば、バイパスコンデンサ及び赤外線検出素子は、GaAs、AlAs、エピタキシャル結晶成長が可能な組成比のAlGaAs混晶、InGaP混晶等により形成してもよい。また、半導体基板20がInP基板であれば、バイパスコンデンサ及び赤外線検出素子は、エピタキシャル結晶成長が可能な組成比のInGaAs混晶やInAlAs混晶等により形成してもよい。また、半導体基板がGaSb基板であれば、バイパスコンデンサ及び赤外線検出素子は、InAs、AlSb、GaSb、エピタキシャル結晶成長が可能な組成比のInGaSb混晶、InAsSb混晶、InGaAsSb混晶等により形成してもよい。また、半導体基板がGaP基板であれば、バイパスコンデンサ及び赤外線検出素子は、GaP、AlP、エピタキシャル結晶成長が可能な組成比のAlGaP混晶等により形成してもよい。また、半導体基板がCdTe基板であれば、HgTe、CeTe、エピタキシャル結晶成長が可能な組成比のHgCdTe混晶等により形成してもよい。
即ち、容量電極層22、容量形成層23、下部コンタクト層24、上部コンタクト層26等は、GaAs、AlAs、InAs、GaP、AlP、InP、GaSb、AlSb、InSb、CdTe、HgTeのうちのいずれかを含む材料により形成してもよい。また、これらの任意の組み合わせの混晶であってもよい。
また、活性層25は、GaAs、AlAs、InAs、GaP、AlP、InP、GaSb、AlSb、InSb、CdTe、HgTeのうちのいずれかを含む材料、または、これらの混晶を用いた量子井戸構造や量子ドット構造により形成してもよい。また、活性層25は、GaAs、AlAs、InAs、GaP、AlP、InP、GaSb、AlSb、InSb、CdTe、HgTeのうちのいずれかを含む材料、例えば、これらの任意の組み合わせの混晶を用いた超格子構造により形成してもよい。また、赤外線検出素子は、HgCdTeにより形成してもよい。
〔第2の実施の形態〕
(光検出器)
次に、第2の実施の形態における光検出器について説明する。本実施の形態における赤外線検出器は、図12に示すように、接地電位接続部33を形成することなく、容量電極層22に直接、接地電極に接続される配線を接続した構造のものである。
(光検出器の製造方法)
次に、本実施の形態における光検出器の製造方法について、図13〜図15に基づき説明する。
最初に、図13(a)に示すように、半導体基板20の上に、バッファ層21、容量電極層22、容量形成層23、下部コンタクト層24を積層し、更に、図13(b)に示すように、活性層25、上部コンタクト層26を積層する。
次に、図13(c)に示すように、上部コンタクト層26、活性層25を除去することにより、画素分離溝31及び第1の分離溝34等を形成する。
次に、図14(a)に示すように、第1の分離溝34により分離されたバイアス接続部32の側面に、絶縁膜40を形成する。
次に、図14(b)に示すように、バイアス接続部32の側面の絶縁膜40の上に第1の配線層41を形成する。
次に、図14(c)に示すように、画素30となる赤外線検出素子の上部コンタクト層26の上、バイアス接続部32の上面の第1の配線層41の上に、バンプ接合部80を形成する。
次に、図15(a)に示すように、バンプ接合部80が形成されている赤外線検出器11の一方の面11aと信号処理回路素子70の一方の面70aとをバンプ接合部80におけるInによるフリップチップボンディング(FCB)により接合する。
次に、図15(b)に示すように、半導体基板20及びバッファ層21を研削等により除去し、容量電極層22を露出させ、容量電極層22に不図示の接地電極に接続する。容量電極層22を接地電極に接続するための配線としては、ワイヤボンディングにより形成されるボンディングワイヤや銀ペースト等の導電性ペーストが挙げられる。
以上の工程により、本実施の形態における赤外線検出器を作製することができる。
また、本実施の形態における光検出器は、図16に示すように、半導体基板20及びバッファ層21に不純物元素がドープされており、半導体基板20には、不図示の接地電極に接続される配線が接続されているものであってもよい。不純物元素がドープされた半導体基板20及びバッファ層21は導電性を有するため、半導体基板20に接地電極に接続される配線を接続することにより、半導体基板20及びバッファ層21を介し、容量電極層22を接地電極に接続することができる。このような構造においても、接地電位接続部33を形成する必要がない。
図16に示す光検出器は、上記の製造方法において、図15(a)に示される工程まで行うことにより製造することができる。尚、半導体基板20には不純物元素がドープされたGaAs基板を用い、バッファ層21には不純物元素をドープする。この構造の光検出器は、半導体基板20及びバッファ層21を研削等により除去する工程を省くことができるため、低コストで光検出器を作製することができる。
上記においては、画素30となる赤外線検出素子が複数の場合について説明したが、図17、図18に示されるように、画素30となる赤外線検出素子は1つであってもよい。この場合には、上記の製造方法において、画素30となる赤外線検出素子を1つにすればよい。
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
〔第3の実施の形態〕
(光検出器)
次に、第3の実施の形態における光検出器について説明する。
本実施の形態における赤外線検出装置は、赤外線検出器210と信号処理回路素子70とをInのバンプを用いたFCBにより接合することにより形成されている。具体的には、赤外線検出器210と信号処理回路素子70とが、Inにより形成されたバンプ接合部80により、画素ごとに電気的に接合されている。
図19に示されるように、本実施の形態における赤外線検出器210は、半導体基板20の上に、半導体層をエピタキシャル成長させることにより形成されている。具体的には、半導体基板20の上に、バッファ層21、第1の容量電極層220、容量形成層221、第2の容量電極層222、高抵抗層223、下部コンタクト層24、活性層25、上部コンタクト層26を積層することにより形成されている。
第1の容量電極層220及び第2の容量電極層222は、不純物元素としてSiが1×1018/cmの濃度でドープされた膜厚が約500nmのn−GaAsにより形成されている。容量形成層221及び高抵抗層223は、不純物元素のドープされていない膜厚が15nmのGaAsにより形成されている。
赤外線検出器210においては、赤外線検出器210の一方の面210aには、画素30を分離する画素分離溝31が形成されている。また、各々の画素30には、上部コンタクト層26の表面に凹凸を形成することにより不図示の回折格子や金属反射膜等が形成されている。画素分離溝31は、赤外線検出器210の一方の面210aより、画素30と画素30との間の上部コンタクト層26及び活性層25を除去することにより形成されている。尚、赤外線は赤外線検出器210の他方の面210bとなる半導体基板20側より入射する。
本実施の形態における赤外線検出器210には、バイアス接続部232と接地電位接続部233が形成されている。バイアス接続部232は、第1の分離溝234により分離された上部コンタクト層26、活性層25、下部コンタクト層24、高抵抗層223、第2の容量電極層222及び容量形成層221により形成されている。第1の分離溝234は、第1の容量電極層220の表面が露出するまで、上部コンタクト層26、活性層25、下部コンタクト層24、高抵抗層223、第2の容量電極層222及び容量形成層221を除去することにより形成される。
第1の分離溝234により露出したバイアス接続部232の側面には、上部コンタクト層26、活性層25、下部コンタクト層24、高抵抗層223、第2の容量電極層222及び容量形成層221の側面を覆う絶縁膜240が形成されている。また、第1の分離溝234により露出した画素30側の側面には、下部コンタクト層24、高抵抗層223、第2の容量電極層222及び容量形成層221の側面を覆う絶縁膜240が形成されている。
第1の分離溝234の底面の第1の容量電極層220の上、第1の分離溝234の側壁の絶縁膜240の上、バイアス接続部232の上部コンタクト層26の上、画素30となる赤外線検出素子の下部コンタクト層24の上には、第1の配線層241が形成されている。第1の配線層241は金属により形成されており、バイアス接続部232の上面における第1の配線層241の上にはバンプ接合部80が形成されており、バンプ接合部80を介し信号処理回路素子70におけるバイアス回路と接続されている。従って、第1の配線層241により、画素30となる赤外線検出素子の下部コンタクト層24、第1の容量電極層220、バイアス接続部232の上に形成されたバンプ接合部80が電気的に接続される。
接地電位接続部233は、第2の分離溝235により分離された上部コンタクト層26、活性層25、下部コンタクト層24及び高抵抗層223により形成されている。第2の分離溝235は、第2の容量電極層222の表面が露出するまで、上部コンタクト層26、活性層25、下部コンタクト層24及び高抵抗層223を除去することにより形成される。接地電位接続部233の側面には、第2の分離溝235により露出した上部コンタクト層26、活性層25、下部コンタクト層24及び高抵抗層223の側面を覆う絶縁膜240が形成されている。第2の分離溝235の底面となる第2の容量電極層222の上から、接地電位接続部233の側面を覆う絶縁膜240の上、接地電位接続部233の上面となる上部コンタクト層26の上には、金属により第2の配線層242が形成されている。接地電位接続部233の上面における第2の配線層242の上にはバンプ接合部80が形成されており、バンプ接合部80を介し信号処理回路素子70における接地電極と接続されている。
本実施の形態においては、上部コンタクト層26、活性層25、下部コンタクト層24により、画素30となる赤外線検出素子が形成される。また、第2の容量電極層222、容量形成層221、第1の容量電極層220により平行平板型のバイパスコンデンサが形成される。
(光検出器の製造方法)
次に、本実施の形態における光検出器の製造方法について、図20〜図22に基づき説明する。
最初に、図20(a)に示すように、半導体基板20の上に、バッファ層21、第1の容量電極層220、容量形成層221、第2の容量電極層222、高抵抗層223、下部コンタクト層24を積層する。更に、図20(b)に示すように、活性層25、上部コンタクト層26を積層する。バッファ層21、第1の容量電極層220、容量形成層221、第2の容量電極層222、高抵抗層223、下部コンタクト層24、活性層25、上部コンタクト層26は、半導体基板20の上に、MBE法等によるエピタキシャル成長により形成する。
第1の容量電極層220及び第2の容量電極層222は、不純物元素としてSiが1×1018/cmの濃度でドープされた膜厚が約500nmのn−GaAsにより形成されている。容量形成層221及び高抵抗層223は、不純物元素のドープされていない膜厚が約15nmのGaAsにより形成されている。な、不純物元素のドープされていないGaAsは抵抗が高いため絶縁性を有する。本実施の形態においては、高抵抗層223は、絶縁性を有していればよいため、バンドギャップの広い他の半導体材料や絶縁体材料により形成してもよい。
次に、図20(c)に示すように、上部コンタクト層26、活性層25を除去することにより、画素30を分離する画素分離溝31、後述する第1の分離溝234の一部、第2の分離溝235の一部を形成する。
次に、図21(a)に示すように、第1の分離溝234が形成される領域において、更に、下部コンタクト層24、高抵抗層223、第2の容量電極層222及び容量形成層221を除去することにより第1の分離溝234を形成する。
次に、図21(b)に示すように、第2の分離溝235が形成される領域において、更に、下部コンタクト層24、高抵抗層223を除去することにより第2の分離溝235を形成する。
次に、図21(c)に示すように、バイアス接続部232を形成するための第1の分離溝234の両側の側壁及び第2の分離溝235により分離された接地電位接続部233の側面に、絶縁膜240を形成する。
次に、図22(a)に示すように、バイアス接続部232を形成するための第1の分離溝234の両側の側壁における絶縁膜240の上に第1の配線層241を形成し、接地電位接続部233の側面の絶縁膜240の上に第2の配線層242を形成する。これにより、第1の分離溝234の底面の第1の容量電極層220の上、第1の分離溝234の側壁の絶縁膜240の上、バイアス接続部232の上面の上部コンタクト層26の上、画素30の下部コンタクト層24の上には、第1の配線層241が形成される。従って、第1の配線層241により、画素30となる赤外線検出素子の下部コンタクト層24、第1の容量電極層220とが電気的に接続される。また、第2の分離溝235の底面となる第2の容量電極層222の上から、接地電位接続部233の側面を覆う絶縁膜240の上、接地電位接続部233の上部コンタクト層26の上には、第2の配線層242が形成される。
次に、図22(b)に示すように、画素30となる赤外線検出素子の上部コンタクト層26の上、及び、バイアス接続部232の上面の第1の配線層241の上、接地電位接続部233の上面の第2の配線層242の上に、バンプ接合部80を形成する。
次に、図22(c)に示すように、バンプ接合部80が形成されている赤外線検出器210の一方の面210aと信号処理回路素子70の一方の面70aとをバンプ接合部80におけるInによるフリップチップボンディング(FCB)により接合する。
以上の工程により、本実施の形態における赤外線検出器を作製することができる。
上記においては、画素30となる赤外線検出素子が複数の場合について説明したが、画素30となる赤外線検出素子は1つであってもよい。この場合の製造方法は、上記における製造方法において、画素30となる赤外線検出素子を1つ形成すればよい。
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
以上、実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
上記の説明に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
光を検出する光検出器において、
半導体材料により形成された第1電極と、
前記第1電極の上に半導体材料により形成された誘電体と、
前記誘電体の上に半導体材料により形成された第2電極と、
前記第2電極の上に半導体材料により形成された活性層と、
前記活性層の上に半導体材料により形成された第3電極と、
を有し、
前記第1電極、前記第2電極、前記第3電極には、不純物元素がドープされており、
前記第1電極、前記誘電体、前記第2電極によりキャパシタが形成されることを特徴とする光検出器。
(付記2)
光を検出する複数の画素を有しており、
複数の前記画素は、画素分離溝により分離されていることを特徴とする付記1に記載の光検出器。
(付記3)
前記第1電極、前記誘電体、前記第2電極及び前記第3電極は、GaAs、AlAs、InAs、GaP、AlP、InP、GaSb、AlSb、InSb、CdTe、HgTeのうちのいずれかを含む材料により形成されていることを特徴とする付記1または2に記載の光検出器。
(付記4)
前記活性層は、量子井戸構造または量子ドット構造により形成されていることを特徴とする付記1から3のいずれかに記載の光検出器。
(付記5)
前記活性層は、GaAs、AlAs、InAs、GaP、AlP、InP、GaSb、AlSb、InSb、CdTe、HgTeのうちのいずれかを含む材料の超格子構造により形成されていることを特徴とする付記1から3のいずれかに記載の光検出器。
(付記6)
前記第3電極の上には、バンプ接合部が形成されており、
前記光検出器は、前記バンプ接合部において信号処理回路素子と接合されるものであって、
前記第1電極の側から入射した光を検出するものであることを特徴とする付記1から5のいずれかに記載の光検出器。
(付記7)
第1の分離溝により分離された前記第3電極及び前記活性層により形成されるバイアス接続部と、
前記第1の分離溝の底面における前記第2電極と前記バイアス接続部の上に形成されたバンプ接合部とを接続する第1の配線層と、
を有することを特徴とする付記6に記載の光検出器。
(付記8)
第2の分離溝により分離された前記第3電極、前記活性層、前記第2電極及び前記誘電体により形成される接地電位接続部と、
前記第2の分離溝の底面における前記第1電極と前記接地電位接続部の上に形成されたバンプ接合部とを接続する第2の配線層と、
を有することを特徴とする付記7に記載の光検出器。
(付記9)
前記第1電極は接地されていることを特徴とする付記1から7のいずれかに記載の光検出器。
(付記10)
前記第1電極は、不純物のドープされた半導体基板の上に形成されており、
前記第1電極は、接地されている前記半導体基板を介して、接地されることを特徴とする付記7に記載の光検出器。
(付記11)
前記光は赤外線であって、
前記光検出器は赤外線検出器であることを特徴とする付記1から10のいずれかに記載の光検出器。
(付記12)
光を検出する光検出器の製造方法において、
基板の上に、半導体材料により第1電極、誘電体、第2電極、活性層、第3電極を順に積層して形成する工程と、
前記活性層及び前記第3電極に画素分離溝を形成する工程と、
を有し、
前記第1電極、前記第2電極、前記第3電極には、不純物元素がドープされており、
前記第1電極、前記誘電体、前記第2電極によりキャパシタが形成されることを特徴とする光検出器の製造方法。
10 赤外線検出器
10a 一方の面
10b 他方の面
20 半導体基板
21 バッファ層
22 容量電極層
23 容量形成層
24 下部コンタクト層
25 活性層
26 上部コンタクト層
30 画素
31 画素分離溝
32 バイアス接続部
33 接地電位接続部
34 第1の分離溝
35 第2の分離溝
40 絶縁膜
41 配線層
42 配線層
70 信号処理回路素子
80 バンプ接合部
110 赤外線検出素子
120 バイパスコンデンサ
132 トランジスタ
140 蓄積コンデンサ

Claims (9)

  1. 光を検出する光検出器において、
    半導体材料により形成された、不純物元素がドープされた第1電極と、
    前記第1電極の上に半導体材料により形成された誘電体と、
    前記誘電体の上に半導体材料により形成された、不純物元素がドープされた第2電極と、
    前記第2電極の上に半導体材料により形成された活性層と、
    前記活性層の上に形成された第3電極と、
    を有することを特徴とする光検出器。
  2. 光を検出する複数の画素を有しており、
    複数の前記画素は、画素分離溝により分離されていることを特徴とする請求項1に記載の光検出器。
  3. 前記第1電極、前記誘電体、前記第2電極及び前記第3電極は、GaAs、AlAs、InAs、GaP、AlP、InP、GaSb、AlSb、InSb、CdTe、HgTeのうちのいずれかを含む材料により形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光検出器。
  4. 前記活性層は、量子井戸構造または量子ドット構造により形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光検出器。
  5. 前記活性層は、GaAs、AlAs、InAs、GaP、AlP、InP、GaSb、AlSb、InSb、CdTe、HgTeのうちのいずれかを含む材料の超格子構造により形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光検出器。
  6. 前記第3電極の上には、バンプ接合部が形成されており、
    前記光検出器は、前記バンプ接合部において信号処理回路素子と接合されるものであって、
    前記第1電極の側から入射した光を検出するものであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光検出器。
  7. 第1の分離溝により分離された前記第3電極及び前記活性層により形成されるバイアス接続部と、
    前記第1の分離溝の底面における前記第2電極と前記バイアス接続部の上に形成されたバンプ接合部とを接続する第1の配線層と、
    を有することを特徴とする請求項6に記載の光検出器。
  8. 第2の分離溝により分離された前記第3電極、前記活性層、前記第2電極及び前記誘電体により形成される接地電位接続部と、
    前記第2の分離溝の底面における前記第1電極と前記接地電位接続部の上に形成されたバンプ接合部とを接続する第2の配線層と、
    を有することを特徴とする請求項7に記載の光検出器。
  9. 光を検出する光検出器の製造方法において、
    基板の上に、半導体材料により第1電極、誘電体、第2電極、活性層、第3電極を順に積層して形成する工程と、
    前記活性層及び前記第3電極に画素分離溝を形成する工程と、
    を有し、
    前記第1電極、前記第2電極、前記第3電極には、不純物元素がドープされており、
    前記第1電極、前記誘電体、前記第2電極によりキャパシタが形成されることを特徴とする光検出器の製造方法。
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