JP2017157339A - 透明導電フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Kotaro Kumagai
弘太郎 熊谷
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Abstract

【課題】タッチパネルなどへの適用の際に要求される高い導電率及び透過性を備える透明導電フィルムを、低コストで実現することを課題とする。【解決手段】官能基で修飾されたカーボンナノチューブ、銅や銀などの導電性物質、及びナノセルロースで形成させた複合体を用いることで、高い導電率と透過率を有するカーボンナノチューブフィルムを低コストで実現した。【選択図】図1

Description

本発明は、カーボンナノチューブを利用した透明導電フィルム及びその製造方法に関するものである。
カーボンナノチューブは、近年、様々な分野において利用が注目され、その光学的及び電気的な性質ゆえに、透明導電フィルムの分野において大きな注目を集めている。さらに、高純度のカーボンナノチューブには商業的有用性が期待されており、柔軟性のある電子デバイス、例えば、容量性タッチスクリーン、LCDs、太陽電池等における、将来の応用可能性が期待されている。
もっとも、カーボンナノチューブ薄膜の導電率は、カーボンナノチューブ自体の導電率と比べ大きく低下するという問題があった。そこで、従来、カーボンナノチューブを利用した実用的な透明導電フィルムを実現するために、様々な手法が検討されてきた。例えば、硝酸などの酸化剤をドープする手法が考案されたが、ドーパントが揮発することで徐々にカーボンナノチューブ薄膜から遊離してしまい、抵抗値が高くなるという課題があった。
そこで、eDips法によって製造された単層カーボンナノチューブを利用したカーボンナノチューブ薄膜上に、真空蒸着法によってヨウ化銅などのハロゲン金属を成長させる手法が考案された(非特許文献1)。しかし、この手法では、パルス焼成や真空蒸着法を行うための特殊な機械装置が必要となり、製造コストが高いという問題があった。
他方で、低コストで透明導電フィルムを製造する手法として、酸処理を行った単層カーボンナノチューブに対して、TEMPO酸化ナノセルロースをカーボンナノチューブの分散補助剤として利用した透明導電フィルムが考案された(非特許文献2)。しかし、この手法で実現された透明導電フィルムは、シート抵抗値が1.2kΩ/sqと大きく、また、透過率も70%Tと低く、ITOを利用して作製された透明導電フィルムの性能(シート抵抗値が50Ω/sq以下、透過率90%T程度)と比較すると、透明導電フィルムとして用いるには性能が不十分であった。
Ying Z et al., Carbon 2015, 87:61-69 Hirotaka K et al., /Biomacromolecules 2013, 14: 1160−1165
本発明は、タッチパネルなどへの適用の際に要求される高い導電率及び透過率を備える透明導電フィルムを、低コストで実現することを課題とする。
本発明者は、従来のTEMPO酸化ナノセルロースをカーボンナノチューブの分散補助剤として利用した透明導電フィルムの導電率や透過率が不十分であった理由は、フィルム上におけるカーボンナノチューブ同士のネットワーク形成が不十分であったことにあるとの考察の下、カルボキシル基やカルボニル基などの官能基で修飾されたカーボンナノチューブ、銅や銀などの導電性物質、及びナノセルロースで形成させた複合体を用いることで、導電率と透過率の高いカーボンナノチューブフィルムを実現し、本発明を完成させた。
さらに、本発明者は、本発明を低コストで実現するために、真空蒸着法やパルス焼成を行わず、また、従来、フィルム上にカーボンナノチューブを均一に展開するために分散剤などを用いて行われてきたカーボンナノチューブの分散工程をより簡易な方法で行うことで、導電率と透過率の高いカーボンナノチューブフィルムを低コストで製造することを実現し、本発明を完成させた。
本発明の作用メカニズムの詳細は明らかではないが、以下のようなものが考えられる。すなわち、カルボキシル基やカルボニル基などの官能基で修飾されたカーボンナノチューブと導電性物質(例えば、銅や銀。)の陽イオン(例えば、銅イオンや銀イオン。)とをイオン結合させることで導電性物質とカーボンナノチューブとを安定的に結合させることができる。他方で、ナノセルロースの水酸基と導電性物質とが錯体又は擬似錯体を形成することでナノセルロースに導電性物質を安定的に固定させることができる。そのため、カルボキシル基やカルボニル基で修飾されたカーボンナノチューブと導電性物質とナノセルロースとを混合することで、ナノセルロース上に、カーボンナノチューブと導電性物質を均一に展開することができる(図1参照)。この結果、ナノセルロース上にカーボンナノチューブと導電性物質の均一なネットワークが形成されるため、これを塗布したフィルム上ではカーボンナノチューブが有するπ電子の輸送をスムーズに行うことができ、したがって、高い導電率と透過率を実現することができる。
本発明によれば、導電率と透過率の高いカーボンナノチューブフィルムを実現することができ、また、これを低コストで実現することができる。
図1は、カルボキシル基で修飾されたカーボンナノチューブと銅とナノセルロースとの複合体を示す図である。ナノセルロース上で、カーボンナノチューブと銅の均一なネットワークが形成されている。
以下、本発明の実施形態を説明する。ただし、以下の実施形態は、発明内容の理解を助けるためのものであり、本発明を限定するものではない。
本発明における透明導電フィルムは、官能基で修飾されたカーボンナノチューブと導電性物質とナノセルロースとの複合体を含む。
本発明に使用できるカーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、又はこれらの混合物が挙げられる。カーボンナノチューブの平均の直径は、1nm〜1μm程度であればよく、好ましくは1nm〜50nmである。また平均の長さは、100nm〜1000μm程度であればよく、好ましくは、100nm〜50μmである。
本発明に使用できる官能基で修飾されたカーボンナノチューブとは、カルボキシル基又はカルボニル基などの含酸素官能基のうち1種類又は2種類以上の官能基で修飾されたカーボンナノチューブを意味する。本発明の作用効果を奏するのであれば、カーボンナノチューブが他の種類の官能基で修飾されていても良い。
本発明に使用できる導電性物質とは、本発明の作用効果を奏するものであれば特に限定されないが、例えば、陽イオンとなる導電性物質が挙げられ、好ましくは、銅や銀が挙げられる。
本発明に使用できるナノセルロースは、市販のセルロースを、アトライター、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ブレードミル等の微細化処理装置を用いて、平均の直径が1nm〜800nm程度であり、平均の長さが100nm〜1000μm程度になるまで微細化したものである。
本発明では、官能基で修飾されたカーボンナノチューブと導電性物質とナノセルロースを、溶媒とともに混合して得たカーボンナノチューブ/導電性物質/ナノセルロース混合液を、PETなどのフィルムへ塗布した後、乾燥工程や酸化工程等を経ることで、透明導電フィルムを作製することができる。
本発明に使用できる溶媒とは、カーボンナノチューブを分散させられるものであれば良く、例えば、親水性溶媒(水、アルコール等の極性溶媒、又はこれらの組み合わせ)が挙げられる。
本発明における、フィルムへのカーボンナノチューブ/導電性物質/ナノセルロース混合液の塗布工程としては、濾過法、ディップキャスティング法、スプレーコーティング法、スピンコーティング法、ラングミュア−ブロジェット法、スライディング法、ワイヤーバーコーティング法(メイヤーロッドコーティング法)のいずれを用いてもよい。
本発明により実現される透明導電フィルムのシート抵抗値は、約100〜600Ω/sqであり、高い導電率を有する。また、本発明により実現される透明導電フィルムの透過率は、約70〜95%Tであり、高い透明性を有する。
以下、本発明の実施例及び比較例を説明する。ただし、以下の実施例及び比較例は、発明の内容の理解を助けるためのものであり、本発明を限定するものではない。
(実施例1)
<透明導電フィルムの作製>
1)カーボンナノチューブ入り流撒水溶液の作製
0.5M(M=mol/L)硫酸水溶液200mlに、カーボンナノチューブ(日本ゼオン社製スーパーグロース)を100mgを入れ、約10分間、超音波処理を行った。
2)過マンガン酸カリウム入り流撒水溶液の調製
0.5M硫酸水溶液200mlに、過マンガン酸カリウムを100mg入れ、約10分間、超音波処理を行った。
3)含酸素官能基付与カーボンナノチューブの作製
温度を150℃に設定したオイルバスの中に、1)で調製したカーボンナノチューブ入り硫酸水溶液200mlを入れ、そこに、2)で調製した過マンガン酸カリウム入り硫酸水溶液200mlを、ビュレットを使用して一滴ずつ滴下し還流させた。過マンガン酸カリウム入り硫酸水溶液の滴下終了から約5時間経過し、溶液が室温まで下がった段階で、当該溶液に0.1M塩酸10mlを滴下し、撹拌の上、溶液中の酸化マンガンを溶解させた。その後、数回濾過をし、カーボンナノチューブを得た。
4)含酸素官能基付与カーボンナノチューブ分散液の調製
3)で作製した含酸素官能基付与カーボンナノチューブ10mgを、50mLのイオン交換水に入れ、超音波処理を約20分間行い、含酸素官能基付与カーボンナノチューブ分散液を調製した。
5)銅/ナノセルロース分散液の調製
市販のセルロース(ダイセル社製)を、アトライターを用いて微細化して得たナノセルロース25mgに対して、10mM硝酸銅を15mlを滴下し、十分に攪拌を行った。その後、定温乾燥機を用いて80℃で一晩静置した。
6)カーボンナノチューブ/銅/ナノセルロース混合液の調製
4)で作製した含酸素官能基付与カーボンナノチューブ分散液50mlを、5)で調製した銅/ナノセルロース分散液に加え、超音波処理を約30分間行い、含酸素官能基付与カーボンナノチューブを溶液中に分散させた。その後、定温乾燥機を用いて80℃で一晩静置し、カーボンナノチューブ/銅/ナノセルロース混合液を調製した。
7)混合液塗布フィルムの作製
6)で調製したカーボンナノチューブ/銅/ナノセルロース混合液を、カーボンナノチューブの濃度を0.001wt%となるよう水で希釈し、希釈混合液500mLを調製した。その後、ワイヤーバーコーティング装置を用いて、PETフィルム上に塗布し、混合液塗布フィルムを作製した。
8)透明導電フィルムの乾燥・洗浄
7)で作製された混合液塗布フィルムを、まず、自然状態で秒速0.4メートルの風速で10分間乾燥し、次に、凝集を防ぐために120℃で10分間乾燥させた。続いて、当該乾燥させたフィルムを、脱イオン化水で洗浄し、次いで、95wt%エタノールで洗浄した。
9)カーボンナノチューブ/銅/ナノセルロース含有透明導電フィルムの固定
8)の工程を経たフィルムの表面に、フィルム形成剤として10wt%酢酸セルロースを塗布した後、オーブンを用いて120℃で乾燥させた。カーボンナノチューブ/銅/ナノセルロース含有透明導電フィルムは、その後、テープでPETフィルムから剥がされ、様々な軟性フィルムの表面に移された後、恒久的に固定された。
<シート抵抗値の測定>
実施例1の透明導電フィルムのシート抵抗値を、室温で、表面抵抗計(Loresta EP, Model MCP-T360,Mitsubishi Chemical Co., Japan)を用いて4点プローブ導電性測定によって測定したところ、シート抵抗値は、約300Ω/sqであった。
<透過率の測定>
実施例1の透明導電フィルムの波長550nmにおける光透過率をC−570UV/VIS/NIR分光光度計(Jasco Co., Tokyo, Japan)を用いて測定したところ、約80%Tであった。なお、全ての可視領域における透過率は、比較的同等であった。

Claims (1)

  1. 官能基で修飾されたカーボンナノチューブと銅とナノセルロースとの複合体を含む、透明導電フィルム
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