JP2017156531A - 偏光板保護フィルム - Google Patents
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Abstract
Description
前記ポリマー層の層厚が1〜10μmの範囲内であり、
前記ノルボルネン系樹脂が、下記一般式(1)で表されるノルボルナン骨格を有するノルボルネン系樹脂であり、
前記ポリマー層の下記式(i)で定義されるリターデーション値Roが、0〜10nmの範囲内であり、下記式(ii)で定義されるリターデーション値Rtが、−20〜20nmの範囲内であり、
前記ポリマー層がシリコーン系添加剤を含有し、かつ、
前記ポリマー層が残留溶媒を含有し、当該残留溶媒質量が500〜10000ppmの範囲内であることを特徴とする偏光板保護フィルム。
式(i)
Ro=(nx−ny)×d
式(ii)
Rt={(nx+ny)/2−nz}×d
〔式中、Roはポリマー層の面内方向のリターデーション値、Rtはポリマー層の厚さ方向のリターデーション値、nxはポリマー層の遅相軸方向の屈折率、nyはポリマー層の面内の進相軸方向の屈折率、nzはポリマー層の厚さ方向の屈折率(屈折率は23℃、55%RHの環境下、波長590nmで測定)、dはポリマー層の厚さ(nm)を表す。〕
2.前記ポリマー層が、マット剤を当該ポリマー層全質量の0.1〜0.5質量%の範囲内で含有することを特徴とする第1項に記載の偏光板保護フィルム。
本発明に係る前記支持体として用いることによって、偏光板保護フィルムのロール体の巻き形状の変形をさらに抑制することができ、好ましい。
本発明の偏光板保護フィルムは、支持体上にノルボルネン系樹脂を含有するポリマー層を有する偏光板保護フィルムであって、前記ポリマー層の層厚が1〜10μmの範囲内であり、前記ノルボルネン系樹脂が、下記一般式(1)で表されるノルボルナン骨格を有するノルボルネン系樹脂であり、前記ポリマー層の下記式(i)で定義されるリターデーション値Roが、0〜10nmの範囲内であり、下記式(ii)で定義されるリターデーション値Rtが、−20〜20nmの範囲内であり、前記ポリマー層がシリコーン系添加剤を含有し、かつ、前記ポリマー層が残留溶媒を含有し、当該残留溶媒質量が500〜10000ppmの範囲内であることを特徴とする。
本発明の偏光板保護フィルムは、フィルム構成材料として、下記一般式(1)で表されるノルボルナン骨格を有するノルボルネン系樹脂を含有することを特徴とする。
直列)を用いて測定する。試料20mg±0.5mgをテトラヒドロフラン10mLに溶解し、0.45mmのフィルターで濾過する。この溶液をカラム(温度40℃)に100mL注入し、検出器RI温度40℃で測定し、スチレン換算した値を用いる。
シリコーン系添加剤としては、例えば、シリコーン系界面活性剤等を挙げることができる。ここで、シリコーン系添加剤とは、シロキサン骨格を繰り返し単位として有するオリゴマー又はポリマーであることをいい、このシロキサン繰り返し構造は、主鎖として有していても良いし、グラフトされた側鎖として有していても良い。
本発明に係るポリマー層には、マット剤を含有することが好ましい。
本発明に係るポリマー層中におけるマット剤の粒子径の測定は、ミクロトームで断層カットした層断面を走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)で適当な倍率で撮影し、断層カット写真に含まれる100個の粒子の粒子径を測定し、平均値を求め平均粒子径とする。粒子径は、粒子の断面が円形状の場合はその直径とし、円形状以外の場合は面積を算出し、それを円形状に換算したときの直径とする。
ミクロトーム:ライカ製EM UC6
また、上記マット剤の添加量としては、フィルム100質量%に対して、球形、不定形微粒子を問わず、滑り性効果とヘイズのバランスをとる観点から、0.1〜0.5質量%の範囲内とすることが好ましい。
メタノールと純水とを混合させた溶液において、純水に対するメタノールの混合比率を変えながら、各溶液にシリカ粒子を同量(同体積量)添加して撹拌混合し、この混合した各溶液を遠心分離させて、前記シリカ粒子の沈降物の体積をそれぞれ求め、当該溶液におけるシリカ粒子の沈降物の体積が50%となる溶液のメタノール混合比率をいう。
マット剤は、有機溶媒に分散して前記ポリマー層の塗布組成物に添加することが好ましい。
本発明の偏光板保護フィルムにおいては、前記ポリマー層にポリエステル系可塑剤を適用することが、リターデーション値を低減する効果に加えて、フィルム弾性率、滑り性、フィルム膜面硬度が向上し、その結果、高品位の面品質を得ることができる点で好ましい。
B−(G−A)n−G−B
上記一般式(2)において、Bは、環構造を有するヒドロキシ基含有モノカルボン酸から誘導される基を表す。環構造とは、脂肪族炭化水素環、脂肪族ヘテロ環、芳香族炭化水素環又は芳香族ヘテロ環を有する構造をいい、好ましくは脂肪族炭化水素環又は芳香族炭化水素環を有する構造をいう。環構造を有するヒドロキシ基含有モノカルボン酸は、炭素原子数5〜20の脂環式モノカルボン酸、炭素原子数7〜20の芳香族モノカルボン酸及びそれらの混合物でありうる。
ロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール(3,3−ジメチロールペンタン)、2−n−ブチル−2−エチル−1,3プロパンジオール(3,3−ジメチロールヘプタン)、3−メチル−1,5−ペンタンジオール1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−オクタデカンジオール等が含まれる。
カラム:「TSK gel SuperHZM−M」×2本及び「TSK gel SuperHZ−2000」×2本
ガードカラム:「TSK SuperH−H」
展開溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.35mL/分
ポリエステル系可塑剤の数平均分子量は、縮合又は重縮合の反応時間によって調整することができる。
本発明に係るポリマー層は、種々な添加剤を含有することができる。中でも、下記紫外線吸収剤、酸化防止剤、衝撃補強剤等を適宜用いることができる。
本発明に適用可能な紫外線吸収剤は特に限定されないが、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、トリアジン系化合物、ニッケル錯塩系化合物、無機粉体等が挙げられる。
ビン326、チヌビン327、チヌビン328、チヌビン928等のチヌビン類があり、これらはいずれもBASFジャパン社製の市販品であり、好ましく使用できる。
本発明明に係るポリマー層は、酸化防止剤を適用することができる。
本発明に係るポリマー層には、耐衝撃性を高めるために、衝撃補強材として、コア・シェルタイプのアクリル微粒子、スチレン−共役ジエン系化合物又はブチルアクリレート化合物の少なくとも1種を含有することができる。
9質量%、アルキルアクリレート1〜20質量%及び多官能性グラフト剤0.01〜0.3質量%の混合物を重合して得られる最内硬質層と、アルキルアクリレート75〜98.5質量%、多官能性架橋剤0.01〜5質量%及び多官能性グラフト剤0.5〜5質量%の混合物を重合して得られる軟質層と、メチルメタクリレート80〜99質量%、アルキルアクリレート1〜20質量%の混合物を重合して得られる最外硬質層とを有する。
本発明に係るポリマー層は、下記式(i)で定義されるリターデーション値Roが、0〜10nmの範囲内であり、下記式(ii)で定義されるリターデーション値Rtが、−20〜20nmの範囲内であることを特徴とする。
Ro=(nx−ny)×d
式(ii)
Rt={(nx+ny)/2−nz}×d
上記式(i)及び(ii)において、Roはポリマー層の面内方向のリターデーション値、Rtはポリマー層の厚さ方向のリターデーション値、nxはポリマー層の面内の遅相軸方向の屈折率、nyはポリマー層の面内の進相軸方向の屈折率、nzはポリマー層の厚さ方向の屈折率(屈折率は23℃、55%RHの環境下、波長590nmで測定)、dはポリマー層の厚さ(nm)を表す。
支持体は、透明でも不透明でもよく特に限定はないが、透明な樹脂フィルムであることが、塗布故障や傷等を検知しやすい観点から、好ましい。本発明でいう「透明」とは全光線透過率が、60%以上、より好ましくは70%以上、特に好ましくは80%以上であることをいう。前記全光線透過率(%)は、例えば分光光度計((株)日立ハイテクノロジーズ製U−3300)を用いて、JIS K 7361−1:1997(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法)に記載された方法にて、光波長400〜700nmの範囲における全光線透過率(%)を測定し、その値を平均値化した値である。
ノルボルネン系樹脂を含有するポリマー層はノルボルネン系樹脂を含む組成物を支持体上に塗布し、さらに塗布層を加熱、乾燥することによって形成できる。
図2に本発明に用いることができる塗布工程の一例を表す図を示す。
ポリマー層中の残留する溶媒含有量は、ヘッド・スペース・ガスクロマトグラフィー法により定量することができる。
<測定条件>
ヘッドスペース装置:7694 Headspace Sampler(アジレント・テクノロジー社製)
温度条件:トランスファーライン200℃、ループ温度200℃
サンプル量:0.8g/20mLバイアル
GC:5890(アジレント・テクノロジー社製)
MS:5971(アジレント・テクノロジー社製)
カラム:DB−624(30m×内径0.25mm)
オーブン温度:初期温度40℃(保持時間3分)、昇温速度10℃/分、到達温度200℃(保持時間5分)
測定モード:SIM(セレクトイオンモニター)モード
〔9〕偏光板
本発明の偏光板保護フィルムが適用される偏光板の作製方法においては、前記ポリマー層を支持体から剥離し、偏光子を含むフィルムに積層してもよいし、前記ポリマー層を偏光子を含むフィルムに積層し、その後、支持体を剥離してもよい。
上記本発明の偏光板保護フィルムを貼合した偏光板を液晶表示装置に用いることによって、種々の視認性に優れた液晶表示装置を作製することができる。
一般式(1)で表されるノルボルナン骨格を有するノルボルネン系樹脂として、−COORのRの種類として、下記a〜dを準備した(いずれも重量平均分子量Mw=140000)。
〈シリコーン系添加剤〉
(共栄社化学社製シリコーン)
GL−01:アクリル変性シリコーン(共栄社化学社製)、重量平均分子量Mw=5200
GL−03:アクリル変性シリコーン(共栄社化学社製)、重量平均分子量Mw=4100
GL−04R:アクリル変性シリコーン(共栄社化学社製)、重量平均分子量Mw=4700
(日信化学工業社製シリコーン)
シルフェイスSAG005:ポリエーテル変性シリコーン(日信化学工業社製、シルフェイスSAG005)、重量平均分子量Mw=2800
シルフェイスSAG008:ポリエーテル変性シリコーン(日信化学工業社製、シルフェイスSAG008)、重量平均分子量Mw=7900
〈支持体〉
東レ株式会社製ポリエチレンテレフタレートフィルム ルミラー(登録商標)(U403)、膜厚50μm
コニカミノルタ(株)製KC4UY(TACフィルム)、膜厚40μm
〈マット剤〉
下記の日本アエロジル社製シリカ粒子を準備した。
R972 :ジメチルシラン :メタノール42体積%
R812 :トリメチルシラン :メタノール48体積%
R805 :オクチルシラン :メタノール50体積%
R816 :ヘキサデシルシラン :メタノール54体積%
NKC130:ジメチルシロキサン :メタノール67体積%
R711 :メタクリルロキシシラン :メタノール55体積%
RY300 :ジメチルシロキサン :メタノール69体積%
R104 :ジメチルシロキサン環状体:メタノール60体積%
RA200H:アミノシラン :メタノール51体積%
200V :表面修飾剤未添加 :メタノール15体積%
〈メタノールウエッタビリティ(MW)法〉
メタノールと純水とを混合させた溶液において、純水に対するメタノールの混合比率を変えながら、各溶液にシリカ粒子を同量(同体積量)添加して撹拌混合し、この混合した各溶液を遠心分離させて、前記シリカ粒子の沈降物の体積をそれぞれ求め、当該溶液におけるシリカ粒子の沈降物の体積が50%となる溶液のメタノール混合比率をいう。
下記構造を有するポリエステル系可塑剤A及びBを準備した。
<偏光板保護フィルム101の作製>
〈ノルボルネン系樹脂含有ポリマー層の形成〉
支持体として、東レ株式会社製ポリエチレンテレフタレートフィルム ルミラー(登録商標)(U403/膜厚50μm)上に、図2で示した塗布装置にて、下記組成のノルボルネン系樹脂含有ポリマー層形成用塗布液にて、70mL/m2を連続的に塗布した。支持体の搬送速度は30m/分とし、80℃の温風で60秒乾燥させ、ポリマー層の乾燥後の膜厚を0.5μmとした。幅1.6m、長さ5000mで塗布し、乾燥及びリターデーション値Rtの低減のために、130℃で60秒間の熱処理を行った後、ロール体に巻き取り、偏光板保護フィルム101を作製した。
ノルボルネン系樹脂a 100質量部
シリコーン添加剤GL−03 1.0質量部
ジクロロメタン 330質量部
エタノール 20質量部
以上を密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、安積濾紙(株)製の安積濾紙No.24を使用して濾過し、塗布液を調製した。
偏光板保護フィルム101の作製において、ポリマー層に用いるノルボルネン系樹脂の種類、ポリマー層の乾燥条件(残留溶媒質量の制御)、乾燥後の膜厚、支持体の有無、シリコーン系添加剤の種類及び量を、表1に記載のように変化させた以外は同様にして、偏光板保護フィルム102〜123及び125〜129作製した。
〈溶融流延によるノルボルネン系樹脂含有ポリマー層の形成〉
[樹脂組成物]
ノルボルネン系樹脂a 100質量部
シリコーン添加剤GL−03 1.0質量部
得られた樹脂組成物を、二軸式押出機にて230℃で溶融混練して、ストランド状に押し出した。ストランド状に押し出された樹脂組成物を水冷した後、カッティングしてペレットを得た。
(1)ポリマー層のリターデーション値測定
偏光板保護フィルムのポリマー層を支持体から剥離して、下記方法によってリターデーション値Ro及びRtを測定した。
Ro=(nx−ny)×d
式(ii)
Rt={(nx+ny)/2−nz}×d
上記式(i)及び(ii)において、Roはポリマー層の面内方向のリターデーション値、Rtはポリマー層の厚さ方向のリターデーション値、nxはポリマー層の面内の遅相軸方向の屈折率、nyはポリマー層の面内の進相軸方向の屈折率、nzはポリマー層の厚さ方向の屈折率(屈折率は23℃、55%RHの環境下、波長590nmで測定)、dはポリマー層の厚さ(nm)を表す。
偏光板保護フィルムのポリマー層を支持体から剥離して、下記方法にてポリマー層の残
留溶媒質量を定量した。
ポリマー層中の溶媒含有量は、ヘッドスペースガスクロマトグラフィーにより、以下の装置、条件で定量した。
ヘッドスペース装置:7694 Headspace Sampler(アジレント・テクノロジー社製)
温度条件:トランスファーライン200℃、ループ温度200℃
サンプル量:0.8g/20mLバイアル
GC:5890(アジレント・テクノロジー社製)
MS:5971(アジレント・テクノロジー社製)
カラム:DB−624(30m×内径0.25mm)
オーブン温度:初期温度40℃(保持時間3分)、昇温速度10℃/分、到達温度200℃(保持時間5分)
測定モード:SIM(セレクトイオンモニター)モード
(3)耐傷性評価
巻き取った偏光板保護フィルムを繰り出して、目視にて傷の発生(耐傷性)の有無を下記方法で評価した。
○:傷の発生が軽微にあるが実用上問題ない
△:傷の発生がややあり、実用上問題がある
×:傷の発生が明らかにあり実用上問題がある
(4)巻き形状評価
巻き取ったロール体の巻き姿を、目視にて以下の基準にて評価した。
○:巻きシワ、巻き変形が軽微にあるが実用上問題ない
△:巻きシワ、巻き変形がややあり、実用上問題がある
×:巻きシワ、巻き変形が明らかにあり実用上問題がある
以上、偏光板保護フィルムの構成及び評価結果を表1に示す。
巻き形状に優れた、薄膜のノルボルネン系樹脂含有ポリマー層を有する偏光板保護フィルムであることが分かる。
<偏光板保護フィルム201の作製>.
偏光板保護フィルム103の作製において、ポリマー層形成用塗布液に下記シリカ粒子を添加した以外は同様にして、偏光板保護フィルム201を作製した。
シリカ粒子(アエロジルR812 日本アエロジル(株)製) 11質量%
ジクロロメタン 89質量%
以上をディゾルバーで50分間撹拌混合した後、マントンゴーリン分散機を用いて分散を行い、微粒子分散液を調製した。
(微粒子添加液1の調製)
溶解タンクにジクロロメタンを入れ、ジクロロメタンを十分に撹拌しながら上記調製した微粒子分散液を50質量%となるようにゆっくりと添加した。更に、二次粒子の粒子径が、所定の大きさとなるようにアトライターにて分散を行った。これを日本精線(株)製のファインメットNFで濾過して、微粒子添加液1を調製した。
ノルボルネン系樹脂a 100質量部
シリコーン添加剤GL−03 1.0質量部
微粒子添加液 フィルム中で0.10質量%になる量を添加
ジクロロメタン 330質量部
エタノール 20質量部
以上を密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、安積濾紙(株)製の安積濾紙No.24を使用して濾過し、塗布液を調製した。
偏光板保護フィルム201の作製において、シリカ粒子R812の添加量、シリカ粒子の種類(R972、R805、R816、NKC130、R711、RY300、R104、RA200H、200V)を変化させた以外は同様にして、偏光板保護フィルム202〜214を作製した。
のリターデーション値測定、耐傷性評価、巻き形状評価を行った。結果を表2に示す。
いためか、耐傷性においても良好な結果であった。
<偏光板保護フィルム301の作製>.
偏光板保護フィルム103の作製において、ポリマー層形成用塗布液にポリエステルAを添加した以外は同様にして、偏光板保護フィルム301を作製した。
ノルボルネン系樹脂a 100質量部
シリコーン添加剤GL−03 1.0質量部
ポリエステルA 1.0質量部
ジクロロメタン 330質量部
エタノール 20質量部
<偏光板保護フィルム302〜309の作製>
偏光板保護フィルム301の作製において、ポリマー層形成用塗布液にポリエステルA及びポリエステルBを、添加量を変えて添加した以外は同様にして、偏光板保護フィルム302〜309を作製した。
作製した偏光板保護フィルムロール体を、60℃・80%RHの環境試験室に1ケ月保管した後に、ロール体の巻き姿を、目視にて以下の基準にて評価した。
<偏光板保護フィルム401〜403の作製>.
偏光板保護フィルム202の作製において、マット剤の添加量、ポリエステル系可塑剤Aの添加、さらに支持体として、東レ株式会社製ポリエチレンテレフタレートフィルム ルミラー(登録商標)(U403/50μm、PETと略記)、コニカミノルタ(株)製KC4UY(TACフィルム/40μm、TACと略記)、東レ加工フィルム株式会社製ポリエチレンフィルムR7832C、膜厚50μm、PEと略記)及び支持体無でポリマー層形成した以外は同様にして、偏光板保護フィルム401〜404を作製した。
試料を1m四方に裁断し、偏光板保護フィルムのポリマー層側から、市販の三波長蛍光灯を用いて光を照射し、表面の異物・キズ・押され跡・スジ・ムラによるポリマー層表面に反射する蛍光灯の反射像の歪みの程度を暗室にて評価した。
○:蛍光灯の反射像の歪みの発生が軽微にあるが実用上問題ない
△:蛍光灯の反射像の歪みの発生がややあり、平面性が劣る
×:蛍光灯の反射像の歪みの発生が明らかにあり平面性において実用上問題がある
<偏光板保護フィルム501の作製>
偏光板保護フィルム103の作製において、ポリマー層形成用塗布液中の溶媒種を変更及びリターデーション値Rtの低減のための熱処理を行わなかった以外は同様にして、偏光板保護フィルム501を作製した。
ノルボルネン系樹脂a 100質量部
シリコーン添加剤GL−03 1.0質量部
ジクロロメタン 330質量部
<偏光板保護フィルム502の作製>
偏光板保護フィルム501の作製において、ポリマー層形成用塗布液中の溶媒種を変更した以外は同様にして、偏光板保護フィルム502を作製した。
ノルボルネン系樹脂a 100質量部
シリコーン添加剤GL−03 1.0質量部
トルエン 50質量部
ジクロロメタン 280質量部
作製した偏光板保護フィルム501及び502を用いて、実施例4と同様に、ポリマー層のリターデーション値測定、耐傷性評価、巻き形状評価、及び平面性評価を行った。偏光板保護フィルムの構成及び評価結果を表5に示す。
ョン値がより低減することが分かる。
1 支持体
2 ポリマー層
10 塗布装置
11 送り出し機
12 支持体
13 搬送ローラー
14 塗布ヘッド
15 バックアップローラー
16 乾燥機
Claims (6)
- 支持体上にノルボルネン系樹脂を含有するポリマー層を有する偏光板保護フィルムであって、
前記ポリマー層の層厚が1〜10μmの範囲内であり、
前記ノルボルネン系樹脂が、下記一般式(1)で表されるノルボルナン骨格を有するノルボルネン系樹脂であり、
前記ポリマー層の下記式(i)で定義されるリターデーション値Roが、0〜10nmの範囲内であり、下記式(ii)で定義されるリターデーション値Rtが、−20〜20nmの範囲内であり、
前記ポリマー層がシリコーン系添加剤を含有し、かつ、
前記ポリマー層が残留溶媒を含有し、当該残留溶媒質量が500〜10000ppmの範囲内であることを特徴とする偏光板保護フィルム。
式(i)
Ro=(nx−ny)×d
式(ii)
Rt={(nx+ny)/2−nz}×d
〔式中、Roはポリマー層の面内方向のリターデーション値、Rtはポリマー層の厚さ方向のリターデーション値、nxはポリマー層の遅相軸方向の屈折率、nyはポリマー層の面内の進相軸方向の屈折率、nzはポリマー層の厚さ方向の屈折率(屈折率は23℃、55%RHの環境下、波長590nmで測定)、dはポリマー層の厚さ(nm)を表す。〕 - 前記ポリマー層が、マット剤を当該ポリマー層全質量の0.1〜0.5質量%の範囲内で含有することを特徴とする請求項1に記載の偏光板保護フィルム。
- 前記マット剤がシリカ粒子であり、メタノールウエッタビリティ法による疎水化度試験において、メタノールの混合比率が45体積%以上であることを特徴とする請求項2に記載の偏光板保護フィルム。
- 前記ポリマー層が、さらにポリエステル系可塑剤を含有することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の偏光板保護フィルム。
- 前記残留溶媒が、芳香族系の溶媒を含むことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の偏光板保護フィルム。
- 前記支持体が、ポリエステル系樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の偏光板保護フィルム。
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