JP2017156301A - 検査装置及び回転体の検査方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本実施の形態の検査装置1は、図1に示すように複数のカメラ(1台のラインカメラ20及び2台のエリアカメラ30)を用いて回転体Rの外観検査を行うものである。ここで、検査対象とされる回転体Rは、例えば、画像形成装置において感光体の表面を帯電させるために使用するローラー帯電器である。この回転体Rは、図2(A)及び(B)に示すように、ゴム素材の円筒状の本体Bと、本体Bの中心を軸方向に貫通する軸Sを有する。すなわち、軸Sは本体Bの左右の両端部から軸方向に突出している(図5(A)参照)。本体B及び軸Sは、それぞれ端面が面取り又は丸め加工がされている。また、本体Bは、その表面と端面の一部に塗料が塗布され、塗膜Cが形成されている。
上述のとおり、本実施の形態の検査装置1は、複数のカメラを用いて回転体Rの外観検査を行うものである。
検査装置1の外観を図1に示す。検査装置1は、回転体Rの本体Bに光を当てるバー照明10と、バー照明10の照射部分を撮像するラインカメラ20と、本体Bの両端部及び軸Sを撮像する一対のエリアカメラ30と、エリアカメラ30の撮像部分に光を当てる一対の同軸落射照明31とを有する。
ここで、バー照明10は、棒状光源の一例である。また、ラインカメラ20は、撮像部の一例である。また、エリアカメラ30は、他の撮像部の一例である。また、同軸落射照明31は、光源の一例である。
バー照明10は、回転体Rの本体Bの軸方向に沿って設置され、本体Bに光を当てる機能を有する。図1に示すように、バー照明10は、回転体Rの上方であって、回転体Rから定められた距離に設置されている。このバー照明10は、左右方向にLEDが列状に並べられ、左右方向において均等な強度で光を照射するものである。また、このバー照明10は、本体Bの表面をなす塗膜Cや本体Bの端面に露出するゴム素材の撮像に適した白色光を出射する。
以上のように設置されたバー照明10により、回転体Rは本体Bの表面及び端面が照射される。
ラインカメラ20は、バー照明10の照射部分を撮像する機能を有する。ここで、ラインカメラ20により撮像されるバー照明10の照射部分とは、具体的には、本体Bの軸方向の全長に渡る表面部分である(図5(A)参照)。ラインカメラ20は、受像素子が横一列に並んでいるカメラであって、本実施の形態では、回転体Rの軸方向、すなわち左右方向に沿って並んでいる。そして、ラインカメラ20は、回転する回転体Rを撮像することで、本体Bの外周の連続画像が得られる。
エリアカメラ30は、バー照明10の照射部分のうち本体Bの端面及び軸Sを撮像する機能を有する(図5(B)参照)。したがって、エリアカメラ30は、回転体Rの左右に1台ずつ設置されている。このエリアカメラ30は、受像素子が縦横方向に並んでいるカメラであって、撮像対象を二次元的に撮像するカメラである。本実施の形態のエリアカメラ30は、予め定められた時間間隔で撮像を行う。
同軸落射照明31は、エリアカメラ30に内蔵されている照明であって、エリアカメラ30の撮像部分である本体Bの両端部及び軸Sに光を当てる機能を有する。すなわち、同軸落射照明31はエリアカメラ30と同じく2台が設置されている。この同軸落射照明31は、エリアカメラ30の撮像方向と同じ方向から撮像対象を照射する。具体的に同軸落射照明31は、エリアカメラ30のレンズの光路内にハーフミラーを設置し、光源からの光を導いてカメラのレンズから出射する。この同軸落射照明31は、金属の軸Sの撮像に適した赤色光を出射する。
本実施の形態の検査装置1では、エリアカメラ30及び同軸落射照明31は、回転体Rの周方向でバー照明10との間にラインカメラ20を挟むように配置されている。具体的な各カメラ及び各照明の設置角度については、以下のとおりである。
駆動部40は回転体Rを軸回りに回転させる機能を有する。この駆動部40は、例えば電動モータ等の回転運動を発生させる駆動装置である。また、図1及び図3に示すように、本実施の形態の検査装置1には、回転体Rの検査位置であって、本体Bの左右から突出する軸Sそれぞれに対して回転ローラー41が2個ずつ設置されている。回転ローラー41の回転軸は、回転体Rの回転軸と同じ向きであり、回転ローラー41は、その外周面が軸Sに接している。そして、回転体Rの左右それぞれの軸Sに接する2つの回転ローラー41のうち、少なくとも1つの回転ローラー41が駆動部40により回転される。つまり、駆動部40は回転ローラー41を介して回転体Rを回転させる。なお、本実施の形態の検査装置1では、回転体Rを2周させることにより、4種類の検査を実施するが、1周目及び2周目の回転速度はともに1.5秒/周である。
表示装置50は、ラインカメラ20及びエリアカメラ30が撮像した画像を表示する機能を有する。表示装置50は、特に図示しないが、例えば、検査装置1に隣接して設置された液晶モニターである。
制御装置60は、ラインカメラ20及びエリアカメラ30において撮像された画像の処理や、バー照明10及び同軸落射照明31の点灯を制御するなどの機能を有する。図4に本実施の形態の検査装置1のブロック図の一例を示す。制御装置60は、各カメラにおいて撮像された画像を処理するための画像処理手段61と、検査結果を判定するための判定手段62と、各照明の点灯や駆動部40の駆動を制御する制御手段63と、を備えている。
本実施の形態の検査装置1は、回転体Rについて表面状態検査、端面状態検査、端面形状検査、軸状態検査の4種類の検査を行う。各検査についての詳細は以下のとおりである。
表面状態検査は、回転体Rの本体Bの表面に塗料を塗布して形成された塗膜Cに係る検査である。具体的には、本体Bの外周面の塗膜Cに凹凸がないか、すなわち、塗料の塗布不足についての検査が行われる。また、表面状態検査では、異物の付着や傷の有無の検査も行われる。
端面状態検査は、回転体Rの本体Bの端面に塗料を塗布して形成された塗膜Cに係る検査である。具体的には、本体Bの端面において予め定められた位置まで塗膜Cが形成されているかどうかを検査する。ここで、予め定められた位置とは、図2に示す本体Bの表面の端部から定められた位置(図2の距離X)を指す。また、端面状態検査では、異物の付着や傷の有無の検査も行われる。
端面形状検査は、回転体Rの本体Bの端面の形状に係る検査である。具体的には、回転体Rを製造する際、軸Sに本体Bとなる円筒状のゴム素材を被せ、軸Sを露出させるべく両端部を切断して回転体Rを形成する。端面形状検査では、製造時に切断された本体Bの端面において、切断不足(ゴムの切り残し)や切断過多(ゴムの欠損)が生じていないか否かを検査する。
軸状態検査は、回転体Rの軸Sの状態に係る検査である。具体的には、本体Bの両端部から左右方向に突出している軸Sにおいて、その表面に異物の付着や傷の有無の検査が行われる。
本実施の形態の検査装置1を使用した回転体Rの検査の流れについて説明する。なお、本実施の形態の検査装置1では、制御装置60により全ての検査が実施される。
本実施の形態では、検査装置1の中に図示しない搬送装置が設置されており、検査対象とされる回転体Rは、検査装置1の後方から前方に向けて搬送される。そして、回転体Rが回転ローラー41の上に設置されることにより、各検査が実施される。
回転体Rの1周目においては、上記の4種類の検査のうち、表面状態検査、端面状態検査及び端面形状検査が行われる。
また、図5(B)に示すように、回転体Rが1周している間、2つのエリアカメラ30は、本体Bの左右それぞれの端面を予め定められた時間間隔で撮像する。詳しくは、回転体Rが1周する間に36回の撮像が行われる。エリアカメラ30により撮像された36枚の画像により、回転体Rの端面が余すことなく撮像される。そして、画像処理手段61は、端面の36枚の画像を生成する。
表面状態検査では、判定手段62は、ラインカメラ20により撮像され、画像処理手段61により生成された画像のデータと、正常な塗布状態の画像データ又は撮像された複数の画像の平均データとを比較する。そして、判定手段62は、比較した画像データから色差や明度差を検出した場合、すなわち塗料の塗布不足や傷などを検出した場合、表面状態検査の結果を異常と判定する。
回転体Rの2周目においては、上記の4種類の検査のうち、軸状態検査が行われる。
まず、制御手段63は1周目に点灯させていたバー照明10及び同軸落射照明31のうち、バー照明10を消灯し、同軸落射照明31を点灯させる。次に、駆動部40が回転ローラー41を介して回転体Rを1周させる。そして、図5(C)に示すように、回転体Rを回転させながら2つのエリアカメラ30が、本体Bの左右それぞれの軸Sを予め定められた時間間隔で撮像する。ここで、1周目と同じく回転体Rが1周する間に36回の撮像が行われる。そして、画像処理手段61は、軸Sの36枚の画像を生成する。
端面状態検査では、判定手段62は、エリアカメラ30により撮像され、画像処理手段61により生成された各画像のデータと、正常な状態の軸Sの画像データ又は撮像された複数の画像の平均データとを比較する。そして、判定手段62は、比較した画像データから色差や明度差を検出した場合、すなわち軸Sの表面に異物に付着や傷などを検出した場合、軸状態検査の結果を異常と判定する。
各検査の結果、異常と判定されなかった、すなわち正常な回転体Rは、図示しない搬送装置により、検査装置1の外部に搬送される。一方、異常と判定された回転体Rは、搬送装置により、廃棄ライン又は保留容器に搬送され、正常な回転体Rと区別される。
なお、本実施の形態の検査装置1では、回転体Rを2周させて4種類の検査を全て実施してから異常と判定された回転体Rを区別していたが、この限りではない。すなわち、1周目の3検査が終了した時点で、異常と判定された回転体Rについては、2周目の1検査を実施せずに検査装置1から廃棄ライン又は保留容器へ搬送してよい。
本実施の形態の検査装置1は、本体Bに光を当てるバー照明10と、バー照明10の照射部分を撮像するラインカメラ20と、バー照明10の照射部分のうち本体Bの両端部及び軸Sを撮像する一対のエリアカメラ30と、を有している。そして、ラインカメラ20及びエリアカメラ30により各検査に適した画像を撮像すべく、エリアカメラ30及び同軸落射照明31は、回転体Rの周方向でバー照明10との間にラインカメラ20を挟むように配置される。以上のように形成された本実施の形態によれば、回転体Rの4種類の検査が1台の検査装置で実施される。
ここで、本実施の形態の検査装置1は回転体Rを2周させることで4種類の検査を実施する。具体的には、1周目において、表面状態検査、端面状態検査及び端面形状検査を実施し、2周目において、軸状態検査を実施する。したがって、本実施の形態によれば、検査毎に回転体Rを移動させたり、各カメラ及び各照明の位置を動かしたりすることなく、回転体Rを回転させるだけで、4種類の検査が実施される。
なお、検査項目の順序に定めはなく、1周目の検査項目と2周目の検査項目を入れ替えてもよい。
また、本実施の形態では、撮像部としてラインカメラを採用し、他の撮像部としてエリアカメラを採用したが、この限りではなく、撮像部としてエリアカメラを採用し、他の撮像部としてラインカメラを採用してもよい。
以上、各カメラと各光源は、検査対象となる回転体Rや検査の種類に応じて自由に選択される。
10 バー照明(棒状光源の一例)
20 ラインカメラ(撮像部の一例)
30 エリアカメラ(他の撮像部の一例)
31 同軸落射照明(光源の一例)
40 駆動部
R 回転体
B 本体
C 塗膜
S 軸
Claims (4)
- 回転体の本体の軸方向に沿って設置され、該本体に光を当てる棒状光源と、
該棒状光源の照射部分を撮像する撮像部と、
該照射部分のうち該本体の両端部及び該本体の両端から該軸方向に突出する軸を撮像する一対の他の撮像部であって、該回転体の周方向で該棒状光源との間に該撮像部を挟んで配置されている該一対の他の撮像部と、
該他の撮像部の撮像部分に光を当てる一対の光源と、
を有する検査装置。 - 該回転体を該軸回りに回転させる駆動部を有する、請求項1に記載の検査装置。
- 該棒状光源は白色光を出射し、該一対の光源は赤色光を出射する請求項1又は2に記載の検査装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の検査装置により該本体を検査する工程と、
該検査装置により該本体の該両端部から該軸方向に突出する軸を検査する工程と、
を有する回転体の検査方法。
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JPH04323544A (ja) * | 1991-04-23 | 1992-11-12 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | プラスチックフィルム巻回体の検査方法 |
US20080192243A1 (en) * | 2007-02-09 | 2008-08-14 | Kamran Uz Zaman | Plural light source and camera to detect surface flaws |
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