JP2017155813A - クラッチレリーズ軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラッチの断接を行う際に、アンビルとレリーズフォークとの接触部で滑りが生じる事を抑制できるクラッチレリーズ軸受装置の構造を実現する。
【解決手段】案内軸2に外嵌される軸受保持部材3を合成樹脂製とする。軸受保持部材3を構成するフランジ部9の軸方向片側にレリーズ軸受4を保持すると共に、フランジ部9の軸方向他側に金属製のアンビル5を保持する。特に、アンビル5は、フランジ部9の軸方向他側面に対し、レリーズフォークの先端部からアンビル5の軸方向他側面に加わるラジアル荷重と同方向の摺動を可能に接触させた状態で、軸受保持部材3に保持する。
【選択図】図4

Description

本発明は、自動車用手動変速機のクラッチ機構に組み込まれ、変速操作を行う際に、ダイヤフラムばねを押圧する又は引っ張る為に利用する、クラッチレリーズ軸受装置に関する。
手動変速機に付属のクラッチ機構には、クラッチを切る場合(クランクシャフトの回転力が変速機に伝達されない様にする場合)にダイヤフラムばねの中央部を押圧するプッシュタイプのものと、クラッチを切る場合にダイヤフラムばねの中央部を引っ張るプルタイプのものとがある。何れのクラッチ機構の場合も、クラッチを切る場合には、クラッチペダルの踏み込みに伴って揺動するレリーズフォークにより、クラッチレリーズ軸受装置を軸方向に変位させる。そして、クラッチレリーズ軸受装置を構成するレリーズ軸受の何れか一方の軌道輪により、ダイヤフラムばねの中央部を、直接又は他の部材を介して軸方向に押圧する又は引っ張る。この状態で、レリーズ軸受を構成する、一方の軌道輪と他方の軌道輪とが相対回転する事に基づき、ダイヤフラムばねの回転に拘らず、ダイヤフラムばねとの接触部に滑りが生じる事を防止される。
又、特許文献1には、プッシュタイプのクラッチ機構に組み込まれるクラッチレリーズ軸受装置の従来構造の1例として、ダイヤフラムばねの軸方向に配設された案内軸に対し、軸方向の移動を可能に外嵌される合成樹脂製の軸受保持部材と、軸受保持部材のうち、軸方向に関してダイヤフラムばね側に保持されたレリーズ軸受と、軸受保持部材のうち、軸方向に関してダイヤフラムばねと反対側に保持された金属製のアンビル(補強部材)とを備え、クラッチを切る際には、アンビルのうち、軸方向に関してダイヤフラムばねと反対側の側面をレリーズフォークの先端面により押圧する事によって、クラッチレリーズ軸受装置をダイヤフラムばね側に移動させる構造が記載されている。
この様な従来構造の場合には、軸受保持部材を合成樹脂製としている為、軽量化を図れると共に、レリーズフォークの先端面を当接させる部分を金属製のアンビルとしている為、剛性及び耐久性を確保し易いが、次の面から改良の余地がある。
即ち、クラッチの断接を行う際に、レリーズフォークは、軸受保持部材の軸方向に対して直交する方向の揺動中心軸を中心として揺動する。この為、クラッチの断接を行う際に、レリーズフォークの先端面の軌跡は、当該揺動中心軸を中心とする円弧状となる。従って、クラッチの断接を行う際に、レリーズフォークの先端面とアンビルの側面との接触部には、径方向の滑りが生じる。この結果、当該滑りが生じた部分で異音が発生する等の不都合を生じる可能性がある。
特開平9−137837号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、クラッチの断接を行う際に、アンビルとレリーズフォークとの接触部で滑りが生じる事を抑制できるクラッチレリーズ軸受装置の構造を実現すべく発明したものである。
本発明のクラッチレリーズ軸受装置は、軸受保持部材と、レリーズ軸受と、アンビルとを備える。
このうちの軸受保持部材は、合成樹脂製であり、案内軸に対し、軸方向の移動を可能に外嵌されるスリーブと、前記スリーブの外周面から径方向外方に突出する状態で設けられたフランジ部とを有する。
又、前記レリーズ軸受は、前記フランジ部の軸方向片側に配置された状態で、前記軸受保持部材に保持されている。この様なレリーズ軸受は、クラッチを切る際にダイヤフラムばねの中央部に軸方向の力を付与しつつ(ダイヤフラムばねの中央部を直接又は他の部材を介して軸方向に押圧しつつ、又は、引っ張りつつ)、前記ダイヤフラムばねと共に回転する回転輪を備える。
又、前記アンビルは、金属製であり、前記フランジ部の軸方向他側に配置された状態で、前記軸受保持部材に保持され、軸方向他側面に、所定の揺動中心軸を中心として揺動するレリーズフォークの先端部(先端面)を接触させる。
又、前記アンビルは、前記フランジ部の軸方向他側面に対し、前記レリーズフォークの先端部から前記アンビルの軸方向他側面に加わるラジアル荷重と同方向の摺動を可能に接触した状態で、前記軸受保持部材に保持されている。
本発明を実施する場合には、例えば、前記フランジ部に対する前記レリーズ軸受の軸方向片側への変位を規制すると共に、前記フランジ部に対する前記アンビルの軸方向他側への変位を規制する、軸方向変位規制手段を設ける事ができる。
この様な軸方向変位規制手段として、例えば、1対の挟持部を備え、前記1対の挟持部により、前記フランジ部と前記レリーズ軸受と前記アンビルとの円周方向一部分を軸方向両側から挟み込む、抑えばねを採用する事ができる。
本発明を実施する場合には、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記フランジ部の軸方向他側面に対する前記アンビルの、前記ラジアル荷重と同方向に関する摺動可能量を、前記クラッチの断接を行う際に、前記レリーズフォークが前記揺動中心軸を中心として揺動する事に伴って生じる、前記レリーズフォークの先端部のうち前記アンビルの軸方向他側面と接触する部分の、前記ラジアル方向と同方向に関する変位量以上の大きさとする事ができる。
本発明を実施する場合には、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記アンビルの軸方向他側面のうち、前記レリーズフォークの先端部(一般的には、前記レリーズフォークの揺動中心軸と平行な軸を中心とする部分円筒状凸面)を接触させる部分(フォーク当接面)を、前記レリーズフォークの揺動中心軸と平行な軸を中心とする部分円筒状凹面とする事ができる。
尚、前記アンビルの軸方向他側面のうち、前記レリーズフォークの先端部を接触させる部分と、前記レリーズフォークの先端部との凹凸関係は、互いに逆にする事もできる。
この場合には、追加的に、前記レリーズフォークの揺動に拘わらず、前記レリーズフォークの先端面と前記フォーク当接面との接触状態を保持する為の接触状態保持手段を設ける事ができる。
この様な接触状態保持手段としては、例えば、前記フランジ部と前記アンビルとのうちの少なくとも一方と前記レリーズフォークとの間に掛け渡された状態で、自身の弾力により、前記レリーズフォークの揺動に拘わらず、前記レリーズフォークの先端面と前記フォーク当接面との接触状態を保持する、線ばね等のばね部材を採用する事ができる。
上述の様な構成を有する本発明のクラッチレリーズ軸受装置によれば、クラッチの断接を行う際に、アンビルとレリーズフォークとの接触部で滑りが生じる事を抑制できる。
即ち、本発明の場合、前記アンビルは、前記フランジ部の軸方向他側面に対し、前記レリーズフォークの先端面から前記アンビルの軸方向他側面に加わるラジアル荷重と同方向の摺動を可能に接触した状態で、前記軸受保持部材に保持されている。
この為、前記クラッチの断接を行う際に、前記レリーズフォークの先端面から前記アンビルの軸方向他側面にラジアル荷重が加わった場合には、前記アンビルを前記フランジ部の軸方向他側面に対して前記ラジアル荷重と同方向に摺動させる事により、前記アンビルの軸方向他側面と前記レリーズフォークの先端面との接触部で滑りが生じる事を抑制できる。
本発明の実施の形態の第1例に関する、クラッチレリーズ軸受装置の軸方向他側から見た図(A)、(A)の右方から見た図(B)、及び(A)の下方から見た図(C)。 同じく、クリップ(線ばね)を省略した状態で示す、図1の(A)と同様の図。 同じく、抑えばね(板ばね)を省略した状態で示す、図2の左方から見た図。 同じく、図2のA−A断面図。 同じく、図2のB−B断面図。 同じく、図2のC−C断面図。 同じく、クラッチレリーズ軸受装置をレリーズフォークの先端面により押圧する前の状態(A)及び押圧した後の状態(B)で示す、図3と同様の図。 同じく、クラッチレリーズ軸受装置をレリーズフォークの先端面により押圧する前の状態(A)及び押圧した後の状態(B)で示す、図2と同様の図。 同じく、軸受保持部材の軸方向他側から見た図。 同じく、図2の拡大D−D断面図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、軸受保持部材の軸方向他側から見た図。
[実施の形態の第1例]
本発明の実施の形態の第1例に就いて、図1〜10により説明する。
本例のクラッチレリーズ軸受装置は、レリーズフォーク1(図2、図7参照)と共に、プッシュタイプのクラッチ機構に組み込まれるもので、ダイヤフラムばねの軸方向に配設された案内軸2(図4参照)に対し、軸方向の移動を可能に外嵌支持されるものである。
この様な本例のクラッチレリーズ軸受装置は、軸受保持部材3と、レリーズ軸受4と、アンビル5と、軸方向変位規制手段である1対の抑えばね6、6と、接触状態保持手段であるクリップ7とを備える。
尚、本例に関する説明中、「軸方向」、「径方向」、「円周方向」は、特に断る場合を除き、前記軸受保持部材3に関する、「軸方向」、「径方向」、「円周方向」を言う。
又、本明細書及び特許請求の範囲の全体に於いて、軸方向に関して「片側」とは、使用状態で前記ダイヤフラムばねが位置する側である、図1の(A)、図2、図8に於ける紙面奥側、及び、図3〜7に於ける左側を言い、反対に、軸方向に関して「他側」とは、使用状態で前記ダイヤフラムばねが位置する側と反対側である、図1の(A)、図2、図8に於ける紙面手前側、及び、図3〜7に於ける右側を言う。
更に、本例に関する説明中、「上下方向」及び「左右方向」は、図1の(A)、図2、図8、図9に於ける「上下方向」及び「左右方向」を言う。但し、図1の(A)、図2、図8、図9の「上下方向」及び「左右方向」は、必ずしも自動車の「上下方向」及び「左右方向」と一致するとは限らない。
前記軸受保持部材3は、合成樹脂製で、円筒状のスリーブ8と、前記スリーブ8の外周面の軸方向中間部から径方向外方に突出する状態で設けられた円輪状のフランジ部9とを備える。
このうちのスリーブ8は、使用状態で前記案内軸2に対し、軸方向の移動を可能に外嵌される。
前記フランジ部9の軸方向片側面の径方向内端部乃至中間部には、軸方向他側に凹入する保持凹部10が全周に亙り設けられている。
前記フランジ部9の軸方向他側面の径方向外端部のうち、径方向反対側となる2箇所位置である、上下方向両端部には、1対の第一凸部11、11が、軸方向他側に突出する状態で設けられている。前記第一凸部11の左右方向(円周方向)両側面は、それぞれ左右方向に直交する平面状の案内面となっている。
前記フランジ部9の軸方向他側面の径方向外端部のうち、円周方向に関する配置の位相が前記1対の第一凸部11、11に対して中心角で45゜ずれた径方向反対側となる2箇所位置には、1対の第二凸部12、12が、軸方向他側に突出する状態で設けられている。
図9に示す様に、前記第二凸部12の軸方向から見た形状は、L字形である。前記フランジ部9の軸方向他側面のうち、前記第二凸部12の径方向外半部の円周方向片側(前記第二凸部12の円周方向片端部の径方向外側)に隣接する部分には、矩形の逃げ凹部13が、軸方向片側に凹入する状態で設けられている。
前記第二凸部12の軸方向他側面のうち、径方向中央部の円周方向中央部には第一係止突起14が、径方向内端寄り部分の円周方向両端部には1対の第二係止突起15、15が、それぞれ突設されている。
前記フランジ部9の外周面のうち、円周方向に関する配置の位相が前記1対の第二凸部12、12と一致する径方向反対側となる2箇所位置の軸方向中間部には、1対の耳部16、16が、径方向外方に突出する状態で設けられている。
前記フランジ部9の外周面のうち、円周方向に関する配置の位相が前記1対の第一凸部11、11に対して中心角で90゜ずれた径方向反対側となる2箇所位置である、左右方向両端部には、1対の張出部17、17が、径方向外側に張り出す状態で設けられている。前記張出部17の軸方向片側面は、前記クラッチ機構を構成する他の部材との干渉を避ける為に、径方向外側に向かう程軸方向他側に向かう方向に傾斜した傾斜面18になっている。前記張出部17の径方向外側面の軸方向他端部には、径方向内側に凹入する凹入部19が設けられている。
前記レリーズ軸受4は、前記フランジ部9の軸方向片側に隣接して配置されたもので、内周面に深溝型の外輪軌道を有する外輪20と、外周面にアンギュラ型の内輪軌道を有する、回転輪である内輪21と、これら外輪軌道と内輪軌道との間に保持器により保持された状態で転動自在に設けられた複数個の玉22、22とを備えた、玉軸受である。この様に、図示の例では、前記外輪軌道として深溝型のものを、前記内輪軌道としてアンギュラ型のものを、それぞれ使用している。この為、前記レリーズ軸受4は、ラジアル荷重の他、スラスト荷重(前記内輪21に加わる図3〜7の右向きのスラスト荷重)を支承可能である。又、前記内輪21の軸方向片端部は、前記外輪20の軸方向片端部よりも軸方向片側に突出しており、前記ダイヤフラムばねの中央部を押圧する為の押圧部23となっている。又、前記外輪20の内周面と前記内輪21の外周面との間に挟まれた軸受内部空間の軸方向両端開口は、それぞれ接触型のシールリングにより塞がれている。この様なレリーズ軸受4は、前記フランジ部9の軸方向片側に配置された状態で、軸方向他端部を、前記フランジ部9の軸方向片側面に設けられた保持凹部10内に、若干の径方向変位を可能に進入させている。
前記アンビル5は、前記フランジ部9の軸方向他側に隣接して配置されたもので、鋼板等の金属板製であり、円輪状の側板部24と、前記側板部24の径方向内端部から軸方向他側に延出する状態で設けられた筒状部25とを備える。
前記側板部24の径方向外端部のうち、円周方向に関して前記フランジ部9の軸方向他側面に設けられた1対の第一凸部11、11と同位相の2箇所位置である、上下方向両端部には、1対の第一切り欠き26、26が、それぞれ前記側板部24の外周縁に開口する状態で設けられている。前記第一切り欠き26、26の内周縁(内周面)のうち、左右方向両端部は、それぞれ左右方向に直交する平面状の案内面になっている。
前記側板部24の径方向外端部のうち、円周方向に関して前記フランジ部9の軸方向他側面に設けられた1対の第二凸部12、12と同位相の2箇所位置には、1対の第二切り欠き27、27が、それぞれ前記側板部24の外周縁に開口する状態で設けられている。
前記第二切り欠き27の内周縁のうち、円周方向片端部の径方向外端部には、係止片28の基端部が一体に連結されている。図10に示す様に、前記係止片28は、前記側板部24のうち、前記第二切り欠き27、27の周囲部分と同じ板厚を有すると共に、この周囲部分に対して、当該板厚の半分程度の大きさだけ軸方向片側(図10に於ける下側)にオフセットしている。
前記側板部24のうち、円周方向に関する配置の位相が前記1対の第一切り欠き26、26に対して中心角で90゜ずれた径方向反対側となる2箇所位置である、左右方向両端部には、1対の曲板部29、29が設けられている。前記1対の曲板部29、29はそれぞれ、前記レリーズフォーク1の揺動中心軸X(図2及び図7参照)と平行な、共通の左右方向軸を中心とする部分円筒状である。そして、これら1対の曲板部29、29の軸方向他側面(部分円筒状の凹面)を、それぞれ前記レリーズフォーク1を構成する二股の腕部30、30の先端面31、31を当接させる為のフォーク当接面32、32としている。本例の場合、前記二股の腕部30、30の先端面31、31はそれぞれ、前記揺動中心軸Xに対して平行な、共通の左右方向軸を中心とする部分円筒状の凸面となっている。又、本例の場合、これら両腕部30、30の先端面31、31の曲率半径は、前記1対のフォーク当接面32、32の曲率半径と同じか、又は、前記1対のフォーク当接面32、32の曲率半径よりも僅かに小さくなっている。
前記筒状部25は、軸方向から見た形状(断面形状)がビヤ樽型であり、左右方向両端部に位置する部分が、それぞれ左右方向に対して直交する、互いに平行な1対の平板部33になっている。
この様なアンビル5は、前記フランジ部9の軸方向他側に配置された状態で、前記筒状部25を、前記スリーブ8のうち前記フランジ部9よりも軸方向他側に位置する部分に外嵌すると共に、前記側板部24の軸方向片側面を、前記フランジ部9の軸方向他側面に(直接)接触させている。又、この状態で、前記1対の第一切り欠き26、26の内側に前記1対の第一凸部11、11を、前記1対の第二切り欠き27、27の内側に前記1対の第二凸部12、12を、それぞれ進入(係合)させている。これと共に、前記1対の第二凸部12、12に隣接して設けられた逃げ凹部13、13内に、前記1対の第二切り欠き27、27の内周縁に設けられた係止片28、28の軸方向片半部を、それぞれ進入させる事により、これら両係止片28、28の軸方向他側面が、前記1対の第二凸部12、12の軸方向他側面と面一に配置されるか、又は、前記1対の第二凸部12、12の軸方向他側面よりも僅かに軸方向片側に配置される様にしている。
そして、この状態で、前記軸受保持部材3と前記アンビル5との上下方向(前記レリーズフォーク1の二股の腕部30、30の先端面31、31から、前記アンビル5の側板部24の軸方向他側面に設けられた1対のフォーク当接部に加わるラジアル荷重と同方向)に関する所定量の相対変位を可能としている。この為に、前記軸受保持部材3と前記アンビル5とを互いに同軸に配置した状態で、前記アンビル5の筒状部25の内周面と、前記スリーブ8のうち前記フランジ部9よりも軸方向他側に位置する部分の外周面との間に、前記軸受保持部材3と前記アンビル5との上下方向に関する所定量の相対変位を可能とする為の隙間34を設けている。これと共に、前記アンビル5の筒状部25を構成する1対の平板部33の内側面を、前記スリーブ8のうち前記フランジ部9よりも軸方向他側に位置する部分の外周面に対し、上下方向に関する摺動を可能に接触(係合)させている。又、前記軸受保持部材3と前記アンビル5とを互いに同軸に配置した状態で、前記1対の第一凸部11、11の径方向内側面と、前記1対の第一切り欠き26、26の内周縁のうちの径方向内端部との間に、それぞれ前記軸受保持部材3と前記アンビル5との上下方向に関する所定量の相対変位を可能とする為の隙間35、35を設けている。これと共に、前記1対の第一切り欠き26、26の内周縁(内周面)の左右方向両端部を、前記1対の第一凸部11、11の左右方向両側面に対し、上下方向に関する摺動を可能に接触(係合)させている。又、前記軸受保持部材3と前記アンビル5とを互いに同軸に配置した状態で、前記1対の第二凸部12、12の外周縁と前記1対の第二切り欠き27、27の内周縁との間に、それぞれ前記軸受保持部材3と前記アンビル5との上下方向に関する所定量の相対変位を可能とする為の隙間36、36を設けている。又、前記軸受保持部材3と前記アンビル5とを互いに同軸に配置した状態で、前記両逃げ凹部13、13の内周縁と前記両係止片28、28の外周縁との間に、それぞれ前記軸受保持部材3と前記アンビル5との上下方向に関する所定量の相対変位を可能とする為の隙間37、37を設けている。尚、本例の場合、以上に述べた隙間34〜37の大きさを規制する事により、前記軸受保持部材3と前記アンビル5との上下方向に関する相対変位の可能量(前記フランジ部9の軸方向他側面に対する前記アンビル5の上下方向の摺動可能量)が、前記クラッチの断接を行う際に、前記レリーズフォーク1が前記揺動中心軸を中心として揺動する事に伴って生じる、前記レリーズフォーク1の二股の腕部30、30の先端面31、31と接触する部分の、上下方向に関する変位量δ(図7参照)以上の大きさに設定されている。
前記1対の抑えばね6、6(図1、図2、図5、図8参照。図3、図7には図示省略)は、前記フランジ部9のうち、円周方向に関して前記1対の第二凸部12、12(前記1対の耳部16、16)と同位相となる径方向反対側となる2箇所位置に組み付けられている。前記1対の抑えばね6、6はそれぞれ、全体を略U字形に造られた金属製の板ばねであり、軸方向に離隔して配置された、それぞれが矩形板状である1対の抑え部38a、38bと、前記1対の抑え部38a、38bの径方向外端部同士を連結するクランク板状である連結部39とを備える。前記1対の抑え部38a、38bのうちの軸方向他側の抑え板部38bは、略中央部に前記第一係止突起14を係止可能な係止孔40を備えると共に、円周方向両側縁の径方向内端寄り部分に前記1対の第二係止突起15、15を係止可能な係止切り欠き41、41を備えている。
この様な1対の抑えばね6、6はそれぞれ、前記フランジ部9のうち、円周方向に関して前記1対の第二凸部12、12(前記1対の耳部16、16)と同位相となる径方向反対側となる2箇所位置に組み付けられた状態で、前記連結部39の軸方向中間部により前記フランジ部9の外周面に設けられた耳部16を径方向外側及び軸方向両側から抱持する事によって、軸方向及び径方向の位置決めを図られている。又、この状態で、前記1対の抑え部38a、38bのうちの軸方向片側の抑え部38aの軸方向他側面を、前記レリーズ軸受4を構成する外輪20の軸方向片端面に弾性的に接触させる事により、前記軸受保持部材3に対する前記レリーズ軸受4の径方向の変位を許容しつつ、前記フランジ部9に対する前記レリーズ軸受4の軸方向片側への変位を規制している(前記軸受保持部材3に対して前記レリーズ軸受4を保持している)。これと共に、前記軸方向他側の抑え部38bの軸方向片側面を、前記第二凸部12の軸方向他側面及び前記アンビル5の係止片28の軸方向他側面に弾性的に接触させる事により、前記軸受保持部材3に対する前記アンビル5の上下方向に関する変位を許容しつつ、前記フランジ部9に対する前記アンビル5の軸方向他側への変位を規制している(前記軸受保持部材3に対して前記アンビル5を保持している)。更に、この状態で、軸方向他側の抑え部38bに設けられた係止孔40及び1対の係止切り欠き41、41のうち、係止孔40に前記第一係止突起14を、1対の係止切り欠き41、41に前記1対の第二係止突起15、15を、それぞれ係止する事により、前記フランジ部9に対する前記抑えばね6、6の円周方向の変位防止と径方向外側への変位(脱落)防止とを図っている。
前記クリップ7(図1参照)は、前記アンビル5と前記レリーズフォーク1の二股の腕部30、30の先端部との間に掛け渡された状態で、自身の弾力により、前記レリーズフォーク1の揺動に拘わらず、前記レリーズフォーク1の二股の腕部30、30の先端面31、31と、前記アンビル5を構成する側板部24の軸方向他側面に設けられた1対のフォーク当接面32、32との接触状態を保持する、金属製の線ばねである。本例の場合、この様なクリップ7は、1本の弾性を有する金属製の線材を曲げ形成する事により造られたもので、当該線材の中間部により形成された第一直線状係合部42と、当該線材の両端寄り部分により形成された1対の第二直線状係合部43、43と、当該線材の両端部により形成された第三直線状係合部44、44とを備える。そして、使用状態で、このうちの第一直線状係合部42を左右方向に配設すると共に、前記第一直線状係合部42の中間部を、前記アンビル5を構成する側板部24の軸方向他側面の下端寄り部分に弾性的に接触(係合)させている。又、前記1対の第二直線状係合部43、43をそれぞれ、上下方向に配設すると共に、前記1対の第二直線状係合部43、43の中間部を、前記フランジ部9の外周面に設けられた1対の張出部17、17の凹入部19内に配置した状態で、前記アンビル5を構成する側板部24の軸方向片側面の左右方向両端縁部(前記1対の曲板部29、29の径方向外端部及びその周辺部に対応する部分)に弾性的に接触(係合)させている。又、前記1対の第三直線状係合部44、44をそれぞれ、左右方向に配設すると共に、前記レリーズフォーク1の二股の腕部30、30の先端部の背面(軸方向他側面)に弾性的に接触(係合)させている(図7参照)。
上述の様な構成を有する本例のクラッチレリーズ軸受装置によれば、クラッチの断接を行う際に、前記アンビル5と前記レリーズフォーク1との接触部で滑りが生じる事を抑制できる。
即ち、本例の場合、前記アンビル5は、前記側板部24の軸方向片側面を、前記フランジ部9の軸方向他側面に対し、前記レリーズフォーク1の二股の腕部30、30の先端面31、31から前記側板部24の軸方向他側面に設けられた1対のフォーク当接面32、32に加わるラジアル荷重と同方向(上下方向)の摺動を可能に接触させた状態で、前記軸受保持部材3に保持されている。この為、前記クラッチの断接を行う際に、前記レリーズフォーク1の二股の腕部30、30の先端面31、31から前記1対のフォーク当接面32、32にラジアル荷重(上下方向荷重、径方向荷重)が加わった場合には、前記アンビル5の側板部24の軸方向片側面を、前記フランジ部9の軸方向他側面に対して上下方向に摺動させる(前記アンビル5を前記フランジ部9に対して上下方向に変位させる)事により、前記1対のフォーク当接面32、32と前記レリーズフォーク1の二股の腕部30、30の先端面31、31との接触部で滑りが生じる事を抑制できる。特に、本例の場合には、前記フランジ部9の軸方向他側面に対する前記アンビル5の上下方向の摺動可能量を、前記クラッチの断接を行う際に、前記レリーズフォーク1が前記揺動中心軸を中心として揺動する事に伴って生じる、前記レリーズフォーク1の二股の腕部30、30の先端面31、31と接触する部分の、上下方向に関する変位量δ(図7参照)以上の大きさになっている。この為、前記1対のフォーク当接面32、32と前記レリーズフォーク1の二股の腕部30、30の先端面31、31との接触部で滑りが生じる事を、より有効に抑制できる。
又、本例の場合には、前記アンビル5の側板部24の軸方向他側面のうち、前記レリーズフォーク1の二股の腕部30、30の先端面31、31を接触させる部分を、それぞれ凹面(フォーク当接面32、32)としている。この為、クラッチの断接を行う際に、前記レリーズフォーク1の二股の腕部30、30の先端面31、31から加わるラジアル荷重を前記凹面(フォーク当接面32、32)で受ける事により、前記フランジ部9に対する前記アンビル5の上下方向の移動を確実に行わせて、前記レリーズフォーク1の二股の腕部30、30の先端面31、31と前記側板部24の軸方向他側面(フォーク当接面32、32)との接触部で滑りが生じる事を有効に抑制する事ができる。
[実施の形態の第2例]
本発明の実施の形態の第2例に就いて、図11により説明する。
本例の場合には、軸受保持部材3aを構成するフランジ部9aの軸方向他側面に、それぞれが上下方向{レリーズフォーク1の二股の腕部30、30の先端面31、31からアンビル5を構成する側板部24(図2、図7参照)の軸方向他側面に加わるラジアル荷重と同方向}に伸長する複数の凹溝45、45を、左右方向に間隔をあけて(図示の例では等間隔に)設けている。これにより、前記フランジ部9aの軸方向他側面と前記アンビル5を構成する側板部24の軸方向片側面との間での上下方向の摺動性を向上させている。これにより、クラッチの断接を行う際に、前記レリーズフォーク1の二股の腕部30、30の先端面31、31と前記アンビル5を構成する側板部24の軸方向他側面との接触部で滑りが生じる事を、より有効に抑制できる様にしている。
尚、本発明を実施する場合、上述の様な凹溝45は、前記フランジ部9aの軸方向他側面の全範囲ではなく、一部の範囲(例えば、前記アンビル5を構成する側板部24の軸方向片側面との接触面圧が大きくなる範囲)にのみ設ける事もできる。
その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
尚、本発明を実施する場合には、軸受保持部材を構成するフランジ部の軸方向他側面とアンビルの軸方向片側面との間での所定方向(レリーズフォークの先端部から前記アンビル5の軸方向他側面に加わるラジアル荷重と同方向)の摺動性を向上させる為に、前記アンビルの軸方向片側面の全範囲に(又は一部の範囲にのみ)前記所定方向に伸長する複数の溝を設ける構成や、前記軸受保持部材を構成するフランジ部の軸方向他側面と前記アンビルの軸方向片側面とのうちの少なくとも一方の側面に、モリブデン系皮膜、DLC皮膜等の摺動性の高いコーティングを施した構成や、前記軸受保持部材を構成するフランジ部の軸方向他側面と前記アンビルの軸方向片側面との間にグリース等の潤滑剤を介在させる構成を採用する事もできる。
本発明は、プルタイプのクラッチ機構に組み込まれるクラッチレリーズ軸受装置に適用する事もできる。
1 レリーズフォーク
2 案内軸
3、3a 軸受保持部材
4 レリーズ軸受
5 アンビル
6 抑えばね
7 クリップ
8 スリーブ
9、9a フランジ部
10 保持凹部
11 第一凸部
12 第二凸部
13 逃げ凹部
14 第一係止突起
15 第二係止突起
16 耳部
17 張出部
18 傾斜面
19 凹入部
20 外輪
21 内輪
22 玉
23 押圧部
24 側板部
25 筒状部
26 第一切り欠き
27 第二切り欠き
28 係止片
29 曲板部
30 腕部
31 先端面
32 フォーク当接面
33 平板部
34 隙間
35 隙間
36 隙間
37 隙間
38a、38b 抑え部
39 連結部
40 係止孔
41 係止切り欠き
42 第一直線状係合部
43 第二直線状係合部
44 第三直線状係合部
45 凹溝

Claims (3)

  1. 案内軸に対し、軸方向の移動を可能に外嵌されるスリーブと、前記スリーブの外周面から径方向外方に突出する状態で設けられたフランジ部とを有する合成樹脂製の軸受保持部材と、
    前記フランジ部の軸方向片側に配置された状態で、前記軸受保持部材に保持されたレリーズ軸受と、
    前記フランジ部の軸方向他側に配置された状態で、前記軸受保持部材に保持され、軸方向他側面に、所定の揺動中心軸を中心として揺動するレリーズフォークの先端部を接触させる金属製のアンビルとを備え、
    前記アンビルは、前記フランジ部の軸方向他側面に対し、前記レリーズフォークの先端部から前記アンビルの軸方向他側面に加わるラジアル荷重と同方向の摺動を可能に接触した状態で、前記軸受保持部材に保持されている
    クラッチレリーズ軸受装置。
  2. 前記フランジ部の軸方向他側面に対する前記アンビルの、前記ラジアル荷重と同方向に関する摺動可能量が、前記クラッチの断接を行う際に、前記レリーズフォークが前記揺動中心軸を中心として揺動する事に伴って生じる、前記レリーズフォークの先端部のうち前記アンビルの軸方向他側面と接触する部分の、前記ラジアル方向と同方向に関する変位量以上の大きさになっている
    請求項1に記載したクラッチレリーズ軸受装置。
  3. 前記アンビルの軸方向他側面のうち、前記レリーズフォークの先端部を接触させる部分が、前記レリーズフォークの揺動中心軸と平行な軸を中心とする部分円筒状凹面になっている
    請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したクラッチレリーズ軸受装置。
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