JP2017155156A - インクジェットインキ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、コート紙、アート紙や微塗工紙等の難吸収性基材を用いても優れた印刷画質を有し、かつ耐性に優れる印刷物を得ることができ、かつ、インクジェットノズルからの吐出安定性や、印刷時の乾燥性に優れるインクジェットインキを提供することにある。【解決手段】少なくとも水、顔料、有機溶剤、及び、バインダー樹脂を含有するインクジェットインキであって、前記有機溶剤として、少なくとも表面張力が20〜30mN/mである有機溶剤を含み、前記バインダー樹脂は顔料分散樹脂ではない水溶性樹脂であり、かつ、前記バインダー樹脂の数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)で表される分子量分布幅が1.0〜2.5であることを特徴とするインクジェットインキである。【選択図】なし

Description

本発明は、コート紙、アート紙や微塗工紙等の難吸収性基材を用いても優れた印刷画質を有し、かつ耐性に優れる印刷物を得ることができ、かつ、インクジェットノズルからの吐出安定性や、印刷時の乾燥性に優れるインクジェットインキに関する。
デジタル印刷は、オフセット印刷等の従来の有版印刷とは違い、版を必要としないことから、コスト削減や省スペース化が実現可能である。中でもインクジェット記録方式は、非常に微細なノズルからインク液滴を記録部材に直接吐出、付着させて文字や画像を得るものであり、装置の騒音が小さく、操作性がよいという利点を有するのみならず、カラー化が容易、かつ記録部材として紙基材を使用することができるという利点があるため、オフィスや家庭での出力機として広く用いられている。
またインクジェット技術の向上により、産業用途においてもデジタル印刷の出力機としての利用が期待され、実際に、PVCやPET等のプラスチック基材に対し、溶剤インキやUVインキを印刷する装置が市販されている。一方で近年、環境や人に対する有害性への配慮といった点から、溶剤やモノマーに対する使用規制が進められており、代わりとして水性インキの需要が高まっている。
インクジェット用の水性インキとして、特許文献1〜3のように、普通紙や写真光沢紙のような専用紙を印刷対象としたものの開発が古くからなされている。一方近年では、インクジェット記録方式の用途拡大が期待されており、アート紙、コート紙、微塗工紙のような難吸収性基材への直接印刷のニーズが高まっている。従来のインキは紙へ液滴を吸収させて描画を行うため、吸水性の低い基材へ印刷すると画像が滲んでしまい使用することができなかった。
難吸収性基材に対する画質の向上を目的として、これまでにも様々な検討がなされてきた。例えば特許文献4には、特定範囲の沸点を有するアルキレンポリオール類とポリマー粒子を使用したインキを用いることで、難吸収性基材上での濃淡ムラが低減し、画質に優れた印刷物が得られることが開示されている。しかしながら、バインダー樹脂としてポリマー粒子を使用すると、インクジェットヘッド中にインキを長期にわたって待機させた際に、インクジェットノズル近傍でインキが固化しやすいといった問題があり、優れた吐出安定性を維持することが困難であった。また、上記のインキを難吸収基材上に印刷した際、基材上に着弾したインキが乾燥する過程で、インキが十分に濡れ広がる前にポリマー粒子が成膜してしまい、印刷部に白抜け等が発生してしまうという問題もあった。
また特許文献5には、特定範囲の重量平均分子量(Mw)を有する水溶性樹脂と界面活性剤とを含むインキを用いることで、難吸収性基材上での印刷画質や塗膜耐性を改善した例が開示されている。しかしながら、上記水溶性樹脂のうちMwの大きいもの(高分子量体)はインキ中の液体成分が揮発した際に大幅な増粘を引き起こす要因となり、ノズル近傍で前記の増粘が起こることで、吐出の遅れや不吐出等に繋がるといった問題があった。
さらに特許文献6には、特定の構造を有する顔料分散剤、シリコーンオイル、有機溶剤を併用したインキによって、難吸収性基材上での印刷画質と吐出安定性を両立できることが開示されている。しかしながら、使用している有機溶剤が高沸点であるため、難吸収性基材上において短時間で十分に乾燥させることが難しく、また所望の塗膜耐性を得ることが困難であるという問題があった。
特開2001−354888号公報 特開2004−210996号公報 特開2008−247941号公報 特開2012−251049号公報 国際公開第2011/136000号 特開2013−203910号公報
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、コート紙、アート紙や微塗工紙等の難吸収性基材を用いても優れた印刷画質を有し、かつ耐性に優れる印刷物を得ることができ、かつ、インクジェットノズルからの吐出安定性や、印刷時の乾燥性に優れるインクジェットインキを提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ね、表面張力が20〜30mN/mである有機溶剤、及び特定範囲の分子量分布を有する水溶性のバインダー樹脂を用いることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち本発明は、少なくとも水、顔料、有機溶剤、及び、バインダー樹脂を含有するインクジェットインキであって、
前記有機溶剤が、少なくとも表面張力が20〜30mN/mである有機溶剤を含み、
前記バインダー樹脂が、水溶性樹脂であり、かつ、前記バインダー樹脂の数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)で表される分子量分布が1.0〜2.5であることを特徴とするインクジェットインキに関する。
また本発明は、前記有機溶剤が、沸点が230〜400℃である有機溶剤を、インクジェットインキ全量に対し0〜15重量%含むことを特徴とする、上記インクジェットインキに関する。
また本発明は、前記有機溶剤が、沸点が270〜400℃である有機溶剤を、インクジェットインキ全量に対し0〜5重量%含むことを特徴とする、上記インクジェットインキに関する。
また本発明は、前記バインダー樹脂が、少なくともスチレン(メタ)アクリル系共重合体を含むことを特徴とする、上記インクジェットインキに関する。
また本発明は、前記バインダー樹脂のガラス転移温度(Tg)が、30〜110℃であることを特徴とする、上記インクジェットインキに関する。
また本発明は、前記バインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)が、5000〜20000であることを特徴とする、上記インクジェットインキに関する。
また本発明は、前記バインダー樹脂の酸価が、5〜60(mgKOH/g)であることを特徴とする、上記インクジェットインキに関する。
また本発明は、前記バインダー樹脂が、少なくとも炭素数8〜30のアルキル鎖を有することを特徴とする、上記インクジェットインキに関する。
また本発明は、前記表面張力が20〜30mN/mである有機溶剤の含有量が、インクジェットインキ全量に対し0.5〜10重量%であることを特徴とする、上記インクジェットインキに関する。
本発明により、コート紙、アート紙や微塗工紙等の難吸収性基材を用いても優れた印刷画質を有し、かつ耐性に優れる印刷物を得ることができ、かつ、インクジェットノズルからの吐出安定性や、印刷時の乾燥性に優れるインクジェットインキの提供が可能となった。
以下に、好ましい実施の形態を上げて、本発明のインクジェットインキ(以下、単に「インキ」とも記載する)について説明する。
本発明は、表面張力が20〜30mN/mである有機溶剤、及び特定範囲の分子量分布を有する水溶性のバインダー樹脂を用いることで、難吸収性基材上であっても優れた印刷適性を有し、インクジェットノズルからの吐出安定性を確保し、かつ印刷後の塗膜の乾燥性、耐性に優れたインクジェットインキとすることを可能としている。
一般に、コート紙、アート紙や微塗工紙等の難吸収性基材は、基材自体の表面エネルギーが小さく、インキを十分に濡れ広がらせるのは容易ではない。濡れ広がりが不十分であると、印刷部におけるインキの埋まりもまた不十分となり、白抜け等の画像欠陥が発生する。また、上記基材はインキを吸収し難いため、上質紙等に印刷したときと比べ、インキ中の溶媒の乾燥性が悪く、基材上に溶媒が長期にわたって残存することで、インキが流動性を持ち続け、ドット同士がつながり、モットリング(印刷部の濃淡ムラ)が生じ、鮮明な画像が得られない。以上のように、難吸収性基材に対する印刷にあたっては、インキの濡れ性や乾燥性を十分に確保する必要がある。
特に、水性インキの主成分である水は、他の溶媒と比べ極めて表面張力が高く、濡れ性に悪影響を及ぼす。上記の問題点を補うべく、一般に水性インキでは水溶性有機溶剤が併用される。水溶性有機溶剤は水に比べると表面張力が低いため、難吸収性基材上で濡れ性を向上させるには必要不可欠である。また、疎水性が高く表面張力の小さい水溶性有機溶剤を使用することで、難吸収性基材内部への浸透を促進させることができ、乾燥性の向上やモットリング改善が可能となる。結果として、難吸収基材上であっても白抜けやモットリングを抑え、印刷画質に優れた印刷物を得ることが可能となる。
一方水性インキでは、印刷物に十分な塗膜耐性を付与するため、バインダー樹脂を併用することが一般的であり、また、高分子量のバインダー樹脂ほど、印刷後の耐性に優れることが知られている。水性インキで使用されるバインダー樹脂として、大別して水溶性樹脂と水分散性樹脂微粒子がある。一般に水分散性樹脂微粒子は、水溶性樹脂よりも分子量の大きいものを用いることが可能であり、また分散状態でインキ中に存在するため、配合量も水溶性樹脂の場合より増やすことができるといった特徴がある。しかしながら、上記の疎水性が高く表面張力の小さい水溶性有機溶剤と一緒に使用した場合、樹脂微粒子が前記有機溶剤に溶解してしまうという問題が起こる。特に、インクジェットノズル端面等の気液界面では、水が揮発してしまい疎水性溶剤が濃縮されることで、樹脂微粒子の溶解が促進される。更に、乾燥に伴い疎水性溶剤が揮発することで、樹脂成分の析出・皮膜化、そしてインキの固化が発生してしまう。樹脂微粒子の場合、一度成膜してしまうとインキに再溶解しないため、固着した樹脂成分によって吐出性が損なわれ、強力なヘッド洗浄等を実施しない限り復帰しなくなる。また、難吸収基材上でインキが乾燥する過程において、インキが十分に基材上で濡れ広がる前に成膜することで流動性を失い、印刷部に白抜け等が発生しやすくなる。
上記問題点を解決するためには、水分散性樹脂微粒子と、高沸点の有機溶剤とを併用しインキの保湿性を高める必要がある。しかしながら高沸点の有機溶剤は、難吸収性基材上で残存しやすく、水のみを使用した場合と同様に、モットリングが発生してしまう。また、印刷後の塗膜の乾燥性が低下し、指触した際の塗膜剥がれや、耐性の悪化につながってしまう。
一方、バインダー樹脂として水溶性樹脂を使用した場合、水分散性樹脂微粒子と異なり、樹脂自身に溶解性があることから、疎水性が高く表面張力の小さい水溶性有機溶剤と一緒に使用した場合、気液界面において水が揮発した後も、樹脂成分が即座に析出・皮膜化することはない。しかしながらインキの増粘は発生し、このような増粘がインクジェットノズル端面で起きると、やはり吐出遅れ等の問題に繋がる。特に樹脂の分子量が大きくなる程、難吸収基材上でインキ中の溶媒が乾燥する過程において、インキが十分に濡れ広がる前に増粘することで流動性を失い、白抜け等の画質の悪化を招く可能性がある。さらに上記の通り、水分散性樹脂微粒子と比べて、使用できる樹脂の分子量やインキ中の配合量が小さく、塗膜耐性の改善効果に劣るといった問題もある。
本発明者らは、コート紙、アート紙や微塗工紙等の難吸収性基材を用いても優れた印刷画質を有し、かつ耐性に優れる印刷物を得ることができ、かつ、インクジェットノズルからの吐出安定性や、印刷時の乾燥性に優れるインクジェットインキとするため鋭意検討した結果、少なくとも表面張力が20〜30mN/mである有機溶剤を含み、バインダー樹脂として数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)で表される分子量分布幅が1.0〜2.5である水溶性のバインダー樹脂を使用することで、上記品質を満たすインクジェットインキが得られることを見出し本発明に至った。
上記のように難吸収性基材は、基材自体の表面エネルギーが低いことから、表面張力が20〜30mN/mと小さい有機溶剤を用いることで、難吸収性基材上での濡れ性を確保し、白抜けの少ない画質を得ることが可能となる。また十分に濡れ広がることで基材上に着弾した後のドットの面積が大きくなり、浸透や揮発による乾燥性の向上にも繋げることができ、結果としてドット滲みを抑えモットリングも少ない、鮮明な画像品質を得ることができると考えられる。
また上記に加え、バインダー樹脂として数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)で表される分子量分布幅が1.0〜2.5である水溶性のバインダー樹脂を用いることで、従来よりも吐出安定性、印刷物の画質や塗膜耐性に優れた印刷物が得られることが見出された。分子量分布幅が小さく高分子体の少ない水溶性樹脂を用いることで、疎水性が高く表面張力の小さい水溶性有機溶剤と併用しても、気液界面におけるインキの増粘を抑えることができると考えられる。このことにより、吐出遅れを改善し吐出安定性を改善できるだけでなく、印刷時は、溶媒が揮発する中でもインキが流動性を保持し、濡れ性を向上させ均一なドットとすることが可能となり、白抜け等のない印刷画質に優れた印刷物を得ることが可能となると考えられる。さらに、好適な範囲の分子量分布幅を有する、すなわち低分子量体の少ない水溶性バインダー樹脂を用いることで、十分な塗膜耐性を有する印刷物を得ることができると考えられる。
上記のように、吐出安定性、印刷物の画質や塗膜耐性を両立したインキを得るためには、表面張力の小さい水溶性有機溶剤と、好適な分子量分布幅を有する水溶性バインダー樹脂との併用が必須不可欠である。なお、上記のメカニズムは推論であり、何ら本発明を限定するものではない。
以下に本実施形態の主要となる各成分について述べる。
<有機溶剤>
本実施形態で用いられる有機溶剤は、上記の通り、難浸透性基材を始めとした基材に対する濡れ性や、インキの乾燥性の向上だけでなく、インクジェットノズルからの吐出性の確保等の観点から選択される。
難浸透性基材上であっても優れた濡れ性を有し、ドット同士の滲みを抑制させモットリングの少ない印刷品質を得るという観点から、本発明で用いられる有機溶剤のうち少なくとも1種は、表面張力が20〜30mN/mである有機溶剤である必要がある。
本実施形態における表面張力とは25℃の環境下におけるWilhelmy法(プレート法、垂直板法)により測定された表面張力を指す。本実施形態に用いられる有機溶剤の表面張力は、22mN/m以上30mN/m以下であることがより好ましく、24mN/m以上30mN/m以下であることがさらに好ましい。
また本発明では、難吸収基材上においても優れた印刷適性を有し、更に乾燥性や吐出安定性を兼ね備えたインクジェットインキが得られる点で、表面張力が20〜30mN/mである有機溶剤のうち、沸点が230℃よりも小さい水溶性有機溶剤を使用することがより好ましく、150〜225℃である水溶性有機溶剤を使用することが特に好ましい。なお、上記表面張力は、例えば表面張力計(協和界面科学社製CBVP−Z)を用い、25℃環境下で白金プレート法によって測定することができる。また本発明において「沸点」とは1気圧下における沸点を表すものであり、例えば熱分析装置を用い測定する事ができる。
表面張力が20mN/m以上30mN/m以下である有機溶剤であればどのような溶剤でも単独、もしくは複数使用可能である。例えば、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、エチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルブチルエーテル、トリエチレングリコールメチルブチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラエチレングリコールブチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル等が挙げられるがこれらに限定されない。上記に例示した有機溶剤の中でも、沸点が230℃以下であり、かつ、アルカンジオール系や、末端の炭素鎖の炭素数が3以上であるグリコールエーテル系溶剤が、好ましく用いられる。中でもより好ましくは沸点が150〜225℃であるアルカンジオール系溶剤であり、さらに好ましくは1,2−ヘキサンジオールである。
本発明で用いられる表面張力が20mN/m以上30mN/m以下である有機溶剤の含有量は、難吸収基材上での印刷画質と、吐出安定性を両立するという観点から、インクジェットインキ全重量の0.1重量%以上20重量%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.5重量%以上15重量%以下であり、さらに好ましくは5重量%以上10重量%以下である。
本発明のインクジェットインキでは、乾燥性や印刷画質が損なわれない範囲の含有量であれば、高沸点の有機溶剤を使用することができる。本発明で用いられる高沸点の有機溶剤として、難吸収基材上であっても十分な乾燥性を有し、またドット滲みを抑制することでモットリングの少ない鮮明な印刷画質を得るという観点から、沸点が230〜400℃である有機溶剤を、インクジェットインキ全量に対し0〜15重量%含むことが好ましく、より好ましくは0〜10重量%である。なお本発明において「0重量%」とは、対象となる有機溶剤を含まないことを表す。
さらに、乾燥性、印刷画質に加え、好適な塗膜耐性を得るという観点から、沸点が270〜400℃である有機溶剤を、インクジェットインキ全量に対し0〜5重量%含むことが好ましい。より好ましくは0〜2.5重量%であり、0〜1重量%であることが特に好ましい。
本発明において使用することができる、沸点が230〜400℃の有機溶剤の具体例として、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、2−ピロリドン、N−メチルオキサゾリジノン、ε−カプロラクトン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また上記に例示した有機溶剤のうち、沸点が270〜400℃の有機溶剤の具体例として、グリセリン、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
なお、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、上記以外の有機溶剤を単独もしくは複数併用することができる。具体的には、沸点が230℃未満である有機溶剤を含むことが好ましく、特に、沸点が200℃未満である有機溶剤を含むことが好ましい。前記好ましい有機溶剤として、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、γ−ブチロラクトン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記の中でも、難吸収基材上であっても優れた乾燥性を確保する観点から、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール等の1,2−アルカンジオールを使用することが好ましい。
本実施形態で用いられる有機溶剤の配合量の合計は、インクジェットインキ全量に対し5〜40重量%であることが好ましい。中でも、難浸透性基材上であっても十分な濡れ性と乾燥性を確保し、優れた画像品質が得られる観点から、配合量の合計として10〜35重量%以下であることがより好ましい。
<バインダー樹脂>
本発明で用いられるバインダー樹脂は、難吸収基材上であっても優れた濡れ性を有し、疎水性の高い有機溶剤を使用してもインクジェットノズルから安定した吐出性が確保できるという観点から、樹脂の数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)で表される分子量分布幅が1.0〜2.5である水溶性樹脂である必要がある。難吸収基材上における濡れ性や、インクジェットヘッドにおける吐出安定性を更に向上できる点から、樹脂のMw/Mnは1.0〜2.0であることが特に好ましい。樹脂のMw/Mnを2.5以下とすることで、インクジェットヘッド中でインキを長期待機させた際、ノズル端面でのインキ増粘を抑制し、吐出遅れや不吐出等の問題を防止することができる。さらに、難吸収基材上においてインキが揮発する過程で十分に濡れ広がらせることができ、印刷画質に優れた印刷物を得ることができる。また1.0以上とすることで、印刷物の耐性が良好となる。
なお本発明において「水溶性樹脂」とは、室温(25℃)下、樹脂が水に対して10%以上の溶解性を有する、すなわち樹脂と水が均一系を形成していることを表す。
本発明で用いられるバインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)はインクジェットノズルから安定した吐出性を確保し、難吸収基材上であっても優れた濡れ性を有し、また難吸収基材上であっても優れた塗膜耐性を得るという観点から3000〜30000であることが好ましく、5000〜25000であることがより好ましい。特に好ましくは10000〜20000である。重量平均分子量(Mw)を30000以下とすることで、インクジェットノズル端面でインキ中の水分が揮発した際のインキ増粘を抑制することができ、3000以上とすることで、印刷物の耐性が良好となる。
本実施形態におけるバインダー樹脂の重量平均分子量は常法によって測定することができる。例えば、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8120GPC)で、展開溶媒にTHFを用いて測定したポリスチレン換算の重量平均分子量として測定される値である。
本発明で用いられる水溶性のバインダー樹脂としてはアクリル系、スチレン(メタ)アクリル系、ウレタン系、スチレンブタジエン系、塩化ビニル系、ポリオレフィン系等が挙げられる。インクジェットノズルからの安定した吐出性を確保するという観点からスチレン(メタ)アクリル系共重合体のバインダー樹脂を用いることが特に好ましい。
バインダー樹脂としてスチレン(メタ)アクリル系共重合体を用いる場合、インクジェットノズル端面でインキの水分が揮発した際にインキの増粘を抑制し、安定した吐出性を確保するという観点から、前記バインダー樹脂の構造中に炭素数8〜30のアルキル鎖を有することが好ましい。なお、さらに吐出安定性を向上させる観点から、アルキル鎖の炭素数としてより好ましくは10〜28であり、さらに好ましくは15〜25である。
炭素数8〜30のアルキル鎖は、直鎖であっても分岐していてもよいが、直鎖状のものが好ましい。具体的には、2−エチルヘキシル基(C8)、オクチル基(C8)、デシル基(C10)、ラウリル基(C12)、ミリスチル基(C14)、セチル基(C16)、ステアリル基(C18)、アラキル基(C20)、ベヘニル基(C22)、リグノセリル基(C24)、セロトイル基(C26)、モンタニル基(C28)、メリッシル基(C30)等が挙げられる。
一般に共重合体は、構成するモノマーの配列によって、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合等に分類される。本発明のバインダー樹脂は、上記のいずれの形態であっても差し支えないが、構成するモノマーの特性を十分に発揮させられる観点から、ブロック共重合体、またはグラフト共重合体であることが好ましい。なお、ブロック共重合体やグラフト共重合体を形成する各ユニットは、単独のモノマーから形成されていても、複数のモノマーのランダム共重合体であってもよい。また上記のバインダー樹脂は、公知の方法により合成することも、市販品を用いることもできる。
本実施形態では、バインダー樹脂のガラス転移点温度(Tg)を高くすることで耐擦性、耐薬品性等の耐性をより向上させることが可能であり、30〜110℃の範囲とすることが好ましく、より好ましくは50〜100℃の範囲である。ガラス転移点温度が50℃以上であると、より良好な耐性を得やすく、実用においても印刷物からの印刷の剥がれを抑制することができる。また、ガラス転移点温度が100℃以下であると、印刷物を折り曲げた際の印刷面のワレ、ヒビの発生を抑制できる。
なお、本実施形態のガラス転移点温度は、DSC(示差走査熱量計)を用いて求めた値である。具体的には、バインダー樹脂を乾固したサンプル約2mgをアルミニウムパン上で秤量したのち、該試験容器をDSC測定ホルダーにセットし、5℃/分の昇温条件にて得られるチャートの吸熱ピーク温度を、本明細書におけるガラス転移温度とする。
本実施形態で用いられるバインダー樹脂の酸価は、耐水性や耐薬品性等の耐性を向上させるという観点から1〜100mgKOH/gであることが好ましく、5〜60mgKOH/gであることがより好ましい。
本実施形態のバインダー樹脂のインキ組成中における含有量は、不揮発分でインキの全重量の0.5重量%以上15重量%以下の範囲であることが好ましく、3重量%以上10重量%以下であることがより好ましい。
<顔料>
本発明で用いる顔料は、無機顔料、有機顔料の何れも使用することができる。これらの顔料は1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。顔料の含有量はインキの全重量に対して0.1重量%〜20重量%、好ましくは1重量%〜10重量%、より好ましくは2重量%〜7重量%である。
顔料として無機顔料を使用する場合、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、鉛白、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、ホワイトカーボン、アルミナホワイト、カオリンクレー、タルク、ベントナイト、黒色酸化鉄、カドミウムレッド、べんがら、モリブデンレッド、モリブデートオレンジ、クロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、コバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、ビクトリアグリーン、群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、コバルトシリカブルー、コバルト亜鉛シリカブルー、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等を挙げることができる。
また有機顔料としてはアゾ顔料、フタロシアニン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料、染料レーキ顔料、蛍光顔料等が挙げられる。
具体的にカラーインデックスで例示すると、シアン顔料としてはC. I. Pigment Blue 1, 2, 3, 15:1, 15:3, 15:4, 15:6, 16, 21, 22, 60, 64等が挙げられる。
またマゼンタ顔料としてはC. I. Pigment Red 5, 7, 9, 12, 31, 48, 49, 52, 53, 57, 97, 112, 120, 122, 146, 147, 149, 150, 168, 170, 177, 178, 179, 184, 188, 202, 206, 207, 209, 238, 242, 254, 255, 264, 269, 282、C. I. Pigment Violet 19, 23, 29, 30, 32, 36, 37, 38, 40, 50等が挙げられる。
またイエロー顔料としてはC. I. Pigment Yellow 1, 2, 3, 12, 13, 14, 16, 17, 20, 24, 74, 83, 86, 93, 94, 95, 109, 110, 117, 120, 125, 128, 129, 137, 138, 139, 147, 148, 150, 151, 154, 155, 166, 168, 180, 185, 213等が挙げられる。
またブラック顔料としては、ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックが挙げられる。中でも、これらのカーボンブラックであって、一次粒子径が11〜40nm、BET法による比表面積が50〜400m2/g、揮発分が0.5〜10%、pH値が2〜10等の特性を有するものが好適である。このような特性を有する市販品として、例えばNo.33、40、45、52、900、2200B、2300、MA7、mA8、MCF88(以上、三菱化学製)、RAVEN1255(コロンビアンカーボン製)、REGA330R、400R、660R、MOGUL L、ELFTEX415(以上、キャボット製)、Nipex90、Nipex150T、Nipex160IQ、Nipex170IQ、Nipex75、Printex35、Printex85、Printex95、Printex90、PrintexU(以上、エボニックデグサ製)等があり、何れも好ましく使用することができる。
なお、カーボンブラックのほかにも、本発明で使用することができるブラック顔料として、例えば、アニリンブラック、ルモゲンブラック、アゾメチンアゾブラック等が挙げられる。また、上記のシアン顔料、マゼンタ顔料、イエロー顔料や、下記のブラウン顔料、オレンジ顔料等の有彩色顔料を複数使用し、ブラック顔料とすることもできる。
また上記以外の顔料としてはC. I. Pigment Green 7, 10, 36、C. I. Pigment Brown 3, 5, 25, 26、C. I. Pigment Orange 2, 5, 7, 13, 14, 15, 16, 24, 34, 36, 38, 40, 43, 62, 63, 64, 71等が挙げられる。
<顔料分散樹脂>
長期間のインキの安定性を維持するため、上記の顔料はインキ中に分散して使用される。顔料の分散方法としては、酸化処理や樹脂被覆等により顔料を表面改質し、分散剤なしで分散させる方法や、界面活性剤や樹脂を分散剤として用いる方法がある。より安定なインキとするためには、分散剤を使用して顔料を分散させることが好ましく、分散剤として樹脂(以下、顔料分散樹脂と記載する)を用いることが特に好ましい。
顔料分散樹脂としてはアクリル系、スチレン(メタ)アクリル系、マレイン酸系、スチレンマレイン酸系、αオレフィンマレイン酸系、ウレタン系、エステル系等が挙げられる。中でも、顔料の吸着を強固にし、顔料分散体を安定化させるという観点から、アクリル樹脂、及び/またはスチレン(メタ)アクリル系樹脂を使用することが好ましい。
顔料分散樹脂の重量平均分子量は5000〜100000であることが好ましい。重量平均分子量5000以上とすることで分散安定性を好適なものとすることができ、また100000以下とすることで吐出安定性を良好なものとすることができる。より好ましくは重量平均分子量10000〜50000であり、更に好ましくは15000〜30000である。なお、顔料分散樹脂の重量平均分子量は、上記のバインダー樹脂の場合と同様に測定することができる。
顔料と顔料分散樹脂の比率は1/1〜100/1であることが好ましい。顔料分散樹脂の比率を1/1以上にすることで、インキの粘度をインクジェットインキとして好適なものに抑えることができ、100/1以下にすることで、分散性、及び分散後の安定性を良好なものとすることができる。顔料と顔料分散樹脂の比率としてより好ましくは2/1〜50/1、更に好ましくは3/1〜20/1である。
<界面活性剤>
本実施形態の水性インクジェットインキは、表面張力を調整し、基材、特に難吸収性基材上の濡れ性を確保する目的で界面活性剤(以下、単に「活性剤」と記載することもある)を使用することができる。界面活性剤としては、アセチレン系、シリコン系、アクリル系、フッ素系等用途に合わせて様々なものが知られているが、インキの表面張力を十分に下げ優れた濡れ性を確保するという観点から、少なくともアセチレン系界面活性剤、及び/またはシリコン系界面活性剤を使用することが好ましい。界面活性剤の添加量の例としては、インキの全重量に対して、0.1重量%以上5重量%以下が好適であり、0.2重量%以上4重量%以下がより好ましい。
<水>
本発明のインクジェットマゼンタインキに含まれる水としては、種々のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水(脱イオン水)を使用するのが好ましい。
本発明で使用することができる水の含有量としては、インキの全重量の20〜90重量%の範囲であることが好ましい。
<その他の成分>
また、本実施形態のインキは、上記の成分の他に、必要に応じて所望の物性値を持つインキとするために、消泡剤、防腐剤等の添加剤を適宜に添加することができる。これらの添加剤の添加量は、インキの全重量に対して、0.01重量%以上10重量%以下が好適である。
<インキセット>
本発明のインキは単色で使用してもよいが、用途に合わせて複数の色を組み合わせたインキセットとして使用することもできる。組み合わせは特に限定されないが、シアン、イエロー、マゼンタの3色を使用することでフルカラーの画像を得ることができる。また、ブラックインキを追加することで黒色感を向上させ、文字等の視認性を上げることができる。更にオレンジ、グリーン等の色を追加することで色再現性を向上させることも可能である。白色以外の印刷媒体へ印刷を行う際にはホワイトインキを併用することで鮮明な画像を得ることができる。
<インキの調製方法>
上記したような成分からなる本実施形態のインキの調製方法としては、下記のような方法が挙げられるが、本実施形態のインキの調製方法は、これらに限定されるものではない。
まず、少なくとも顔料分散剤(例えば顔料分散樹脂)と、水とが混合された水性媒体(以下、「水性化溶液」と記載することもある)に顔料を添加し、混合撹拌(プレミキシング)した後、後述の分散手段を用いて分散処理を行い、必要に応じて遠心分離処理を行って顔料分散液を得る。次に、必要に応じて前記顔料分散液に、バインダー樹脂、有機溶剤(好ましくは水溶性有機溶剤)、及び、上記で挙げたような添加剤成分を適宜加え、撹拌、また必要に応じて濾過し、本実施形態のインキとすることができる。
上記のインキの調製方法において、分散処理を行う前に、プレミキシングを行うのが効果的である。プレミキシング操作は、顔料表面の濡れ性を改善し、顔料表面への分散剤の吸着を促進することができるため、好ましい。
また顔料の分散処理に使用される分散機は、一般に使用される分散機なら、如何なるものでもよいが、例えば、ボールミル、ロールミル、サンドミル、ビーズミル及びナノマイザー等が挙げられ、中でもビーズミルが好ましく使用される。ビーズミルとしては、例えばスーパーミル、サンドグラインダー、アジテータミル、グレンミル、ダイノーミル、パールミル及びコボルミル(何れも商品名)等が挙げられる。
本実施形態のインキはインクジェット記録用であるので、ノズルの耐目詰り性等の要請から、顔料として、最適な粒度分布を有するものを用いることが好ましい。所望の粒度分布を有する顔料を得る方法としては、先に挙げたような分散機の粉砕メディアのサイズを小さくする方法、粉砕メディアの充填率を大きくする方法、処理時間を長くする方法、粉砕後フィルタや遠心分離機等で分級する方法、及びこれらの方法の組み合わせ等が挙げられる。なおインキの粒度分布は、例えば日機装株式会社製マイクロトラックUPA150を用いて測定することができる。
<記録媒体>
本実施形態のインキは、難吸収性基材に特に好適に用いることができる。難吸収性基材とは、水を吸収し難い、もしくは吸収速度が遅い記録媒体のことであり、具体的には、ブリストー法(J.TAPPI紙パルプ試験方法No.51−87)により測定した、水に対する吸収係数が0〜0.6ml/m2msec1/2であるものを指す。なお上記の吸収係数は、例えば熊谷理機工業社製自動走査吸液計を用いることで測定することができる。具体的には上記装置と水を使用し、接触時間100〜1000ミリ秒の間で得られた水の吸液量(ml/m2)と接触時間の平方根(msec1/2)の関係図から、最小二乗法により求められる直線の勾配を吸収係数とする。
難吸収性基材の具体例として、例えばコート紙、アート紙、キャスト紙、微塗工紙、合成紙の様な紙基材;ポリカーボネート、硬質塩ビ、軟質塩ビ、ポリスチレン、発砲スチロール、PMMA、ポリプロピレン、ポリエチレン、PET等のプラスチック基材;アルミ、ステンレス等の金属基材;ガラス等が挙げられるがこれらに限定されない。なお、本実施形態のインクジェットインキは、普通紙、布帛、木材等の難吸収性基材以外のものにも好適に用いることができる。
<印刷方法>
本実施形態のインクジェットインキは、インクジェットヘッドのノズルからインキを吐出させ、印刷基材上にインキ液滴を付着させる印刷方法で用いられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、以下の記載において、「部」及び「%」とあるものは特に断らない限りそれぞれ「重量部」、「重量%」を表す。
<バインダー樹脂1の製造例>
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、ブタノール93.4部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を110℃に加熱し、重合性単量体としてアクリル酸5部、メタクリル酸メチル80部、2−エチルヘキシルアクリレート15部、および重合開始剤であるV−601(和光純薬工業社製)6部の混合物を2時間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で3時間反応させた後、V−601(和光純薬工業社製)0.6部を添加し、さらに110℃で1時間反応を続けて、バインダー樹脂1の溶液を得た。上記バインダー樹脂1の溶液を室温まで冷却した後、ジメチルアミノエタノールを7.1部添加し中和したのち、水を100部添加し、水性化した。その後、100℃以上に加熱し、ブタノールを水と共沸させてブタノールを留去したのち、固形分が40%になるように調整することで、ランダム重合体である、水溶性のバインダー樹脂1の固形分40%の水性化溶液を得た。
<バインダー樹脂2〜17の製造例>
重合性単量体として表1記載の単量体を使用する以外はバインダー樹脂1と同様の操作にて、ランダム重合体である、水溶性のバインダー樹脂2〜17の固形分40%の水性化溶液を得た。
<バインダー樹脂18の製造例>
国際公開第2008/139980号、実施例21記載の方法を利用して、A−Bブロック重合体であるバインダー樹脂18を製造した。具体的には、第一ブロックの重合において、重合性モノマーとしてメタクリル酸を用い、80℃で2時間反応させ、再沈殿させることで、ヨウ素の付加した第一ブロック共重合体を得た。前記第一ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)は6000であった。
次いで、上記第一ブロック共重合体、及び重合性モノマーとしてスチレンとメタクリル酸メチルとラウリルメタクリレートを15:65:15の重量比にて使用し、80℃で2.5時間反応させ、再沈殿させることで、上記第一ブロックのヨウ素付加部位が、スチレンとメタクリル酸メチルとラウリルメタクリレートからなる第二ブロックで置換されたA−Bブロック共重合体であるバインダー樹脂18を得た。なお、前記バインダー樹脂18の重量平均分子量(Mw)は18000であった。
上記で得たバインダー樹脂18を、1.5倍の重量の水と混合・攪拌し、完全に溶解させることで、A−Bブロック重合体である、バインダー樹脂18の水性化溶液(固形分40%)を得た。
<バインダー樹脂19の製造例>
攪拌器、温度計、滴下ロート、還流器を備えた反応容器に、イオン交換水40部と乳化剤としてアクアロンKH−10(第一工業製薬社製)0.2部とを仕込んだ。一方、2−エチルヘキシルアクリレート15部、メタクリル酸メチル69部、アクリル酸1部、スチレン15部、イオン交換水53部および乳化剤としてアクアロンKH−10(第一工業製薬製)1.8部を、別途ホモミキサーで攪拌混合し、乳化液とした。
前記乳化液を5部分取し、上記の反応容器に加えた。添加後、内温を60℃に昇温し十分に窒素置換した後、過硫酸カリウムの5%水溶液3部、および無水重亜硫酸ナトリウムの1%水溶液4部を添加し重合を開始した。反応開始後、内温を60℃に保ちながら上記の乳化液の残りと過硫酸カリウムの5%水溶液2部、および無水重亜硫酸ナトリウムの1%水溶液の6部を1.5時間かけて滴下し、さらに2時間攪拌を継続した。反応終了後、温度を30℃まで冷却し、ジエチルアミノエタノールを添加して、pHを8.5とした。さらにイオン交換水で固形分を40%に調整しすることで、水分散性樹脂微粒子であるバインダー樹脂19の水性化溶液(固形分40%)を得た。




なお、表1に記載された略語は、以下の通りである。
St:スチレン
AA:アクリル酸
MAA:メタクリル酸
MMA:メタクリル酸メチル
BA:ブチルアクリレート
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
LMA:ラウリルメタクリレート
STMA:ステアリルメタクリレート
VA:ベヘニルアクリレート
<顔料分散液の製造例>
顔料としてC.I.ピグメントブルー15:3を20部、顔料分散樹脂としてスチレンアクリル樹脂(分子量:25000、酸価:200)の固形分50%水性化溶液を10部、水70部を混合し、ディスパーで予備分散した後、直径0.5mmのジルコニアビーズ1800gを充填した容積0.6Lのダイノーミルを用いて本分散を行い、顔料分散液を得た。
<実施例1のインキの製造例>
顔料分散液を20部、バインダー樹脂1の水性化溶液を15部、ジエチレングリコールモノブチルエーテル10部、サーフィノール440(エアプロダクツ社製アセチレンジオール系界面活性剤)0.5部、を混合容器に順次投入したのち、インキ全体で100部になるように水を加えて調整し、ディスパーで十分に均一になるまで攪拌した。その後、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、ヘッドつまりの原因となる粗大粒子を除去し、実施例1のインキを作成した。
<実施例2〜38、比較例1〜4のインキの製造例>
表2記載の原料を用いて実施例1のインキの製造例と同様にして実施例2〜38、比較例1〜4のインキの作成を行った。




なお、表2に記載された略語は、以下の通りである。
MB:3−メトキシブタノール(沸点:157℃、表面張力:29.3mN/m)
1,2−PenD:1,2−ペンタンジオール(沸点:206℃、表面張力:27.7mN/m)
1,2−HexD:1,2−ヘキサンジオール(沸点:224℃、表面張力:26.4mN/m)
BDG:ジエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点:231℃、表面張力:27.9℃)
1,2−PD:1,2−プロパンジオール(沸点:188℃、表面張力:35.1mN/m)
EG:エチレングリコール(沸点:198℃、表面張力:47.1mN/m)
1,2−BD:1,2−ブタンジオール(沸点:191℃、表面張力:31.6mN/m)
1,5−PenD:1,5−ペンタンジオール(沸点:242℃、表面張力:42.2mN/m)
DMTeG:テトラエチレングリコールジメチルエーテル(沸点:275℃、表面張力:33.3mN/m)
グリセリン(沸点:290℃、表面張力:62.0mN/m)
活性剤:サーフィノール440(エアプロダクツ社製、アセチレンジオール系界面活性剤)
<実施例1〜38、比較例1〜4:インキの評価>
作成したインキについて下記の評価を行った。得られた評価結果は表2に示した。
<評価1:初期吐出性>
京セラ社製ヘッド(QA06NTB)を搭載したインクジェット吐出装置に、各インキを充填した。ノズルチェックパターンを印刷し、全てのノズルから正常にインキが吐出されていることを確認してから1分間放置した後、周波数30kHz、600×600dpiの印字条件で印字率100%のベタ印刷を行った。その際、100%ベタの打ち始めの部分が印刷されているか目視及びルーペで確認を行うことで、初期吐出性の評価を行った。評価基準は下記のとおりであり、AA、A、B評価が実用可能領域である。なお、印刷基材として王子製紙社製のOKトップコート+(コート紙)を用いた。
AA:目視及びルーペで確認しても、打ち始めの部分に、全く欠けが見られず初発が 出ていた
A:目視では欠けが見られないが、ルーペで確認すると僅かに欠けが見られた
B:目視で僅かに欠けが見られた
C:目視で明らかに打ち始めの部分に欠けが見られ、初発が出ていなかった
<評価2:間欠吐出性>
上記評価1と同様の印刷条件、印刷基材を用いて印字率100%のベタ印刷を行った。印刷後に25℃の環境下で一定時間インクジェット吐出装置を待機させ、その後にノズルチェックパターンの印刷を行い、ノズル抜けが起こっているのか目視確認することで、間欠吐出性の評価を行った。評価基準は下記のとおりであり、AA、A、B評価が実用可能領域である。
AA:3時間待機させた後に印刷してもノズル抜けが全くなかった
A:2時間待機させた後に印刷してもノズル抜けが全くなかったが、3時間待機させ た後に印刷するとノズル抜けが発生した
B:1時間待機させた後に印刷してもノズル抜けが全くなかったが、2時間待機させ た後に印刷するとノズル抜けが発生した
C:1時間待機させた後に印刷するとノズル抜けが1〜9本発生していた
D:1時間待機させた後に印刷するとノズル抜けが10本以上発生していた
<評価3:ベタ埋まり>
上記評価1と同様の印刷条件、印刷基材を用いて印字率100%のベタ印刷を行った。印刷後に70℃エアオーブンを用いて印刷物を1分間乾燥させた後、印刷物の白抜け度合を目視及びルーペで確認することで、ベタ埋まりの評価を行った。評価基準は下記のとおりであり、AA、A、B評価が実用可能領域である。
AA:目視及びルーペで白抜けが全く見られなかった
A:ルーペでは僅かに白抜けが見られたが、目視で白抜けが見られなかった
B:目視で僅かに白抜けが見られた
C:目視で明らかに白抜けが見られた
<評価4:モットリングの評価>
上記評価1と同様の印刷条件、印刷基材を用いて印字率100%のベタ印刷を行った。印刷後に70℃エアオーブンを用いて印刷物を1分間乾燥させた後、印刷物のモットリングの発生度合いを目視及びルーペで確認することで、モットリングの評価を行った。評価基準は下記のとおりであり、AA、A、B評価が実用可能領域である。
AA:モットリングが発生せず、目視及びルーペで印刷物の濃度ムラが見られなかっ た
A:ルーペでは濃度ムラが僅かに見られたが、目視では濃度ムラが見られなかった
B:モットリングが僅かに発生し、目視でも僅かに濃度ムラが見られた
C:モットリングが明らかに発生し、目視でも濃度ムラが見られた
<評価5:紙面乾燥性の評価>
上記評価1と同様の印刷条件、印刷基材を用いて印字率100%のベタ印刷を行った。印刷後に70℃エアオーブン内に静置し、一定時間ごとに取り出して印刷物を指触することで、紙面乾燥性の評価を行った。評価基準は下記のとおりであり、AA、A、B評価が実用可能領域である。
AA:乾燥時間30秒で指触してもタック感がなく、塗膜が乾燥していた
A:乾燥時間1分で指触してもタック感がなく、塗膜が乾燥していたが、30秒時点で は乾燥していなかった
B:乾燥時間1分30秒で指触してもタック感がなく、塗膜が乾燥していたが、1分時 点では乾燥していなかった
C:乾燥時間1分30秒で指触してもタック感があり、塗膜が乾燥していなかった
<評価6:塗膜耐性の評価>
上記評価1と同様の印刷条件、印刷基材を用いて印字率100%のベタ印刷を行った。印刷後に70℃エアオーブンを用いて印刷物を1分間乾燥させた後、綿棒にエタノール50%水溶液を染み込ませたもので印刷物をラビングし、インキが剥がれ、下地が見えるまでのラビング回数を確認することで、塗膜耐性の評価を行った。評価基準は下記のとおりであり、AA、A、B評価が実用可能領域である。
AA:下地が見えるまでのラビング回数が20回以上であった
A:下地が見えるまでのラビング回数が15〜19回であった
B:下地が見えるまでのラビング回数が11〜14回であった
C:下地が見えるまでのラビング回数が10回以下であった
本発明のインクジェットインキは、コート紙、アート紙や微塗工紙等の難吸収性基材を用いても優れた印刷画質を有し、かつ耐性に優れる印刷物を得ることができるものであり、特に前記基材を用いた商業印刷向けの高速・高記録解像度のインクジェット印刷において、好適に利用することができる。
すなわち本発明は、少なくとも水、顔料、有機溶剤、及び、バインダー樹脂を含有するインクジェットインキであって、
前記有機溶剤が、少なくとも表面張力が20〜30mN/mである有機溶剤を含み、かつ、沸点が270〜400℃である有機溶剤を、インクジェットインキ全量に対し0〜5重量%含み、
前記バインダー樹脂が、水溶性樹脂であり、
前記バインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)が、5000〜29000であり、かつ、前記バインダー樹脂の数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)で表される分子量分布が1.0〜2.5であることを特徴とするインクジェットインキに関する。
また本発明は、前記バインダー樹脂の酸価が、1〜100(mgKOH/g)であることを特徴とする、上記インクジェットインキに関する。
また本発明は、前記バインダー樹脂の酸価が、5〜60(mgKOH/g)であることを特徴とする、上記インクジェットインキに関する。
また本発明は、前記表面張力が20〜30mN/mである有機溶剤の含有量が、インクジェットインキ全量に対し0.5〜10重量%であることを特徴とする、上記インクジェットインキに関する。
また本発明は、顔料分散液と、バインダー樹脂と、有機溶剤とを混合撹拌する工程を含む、上記インクジェットインキの製造方法であって、
前記顔料分散液が、表面改質された顔料が分散されているものであることを特徴とする、インクジェットインキの製造方法に関する。
また本発明は、顔料分散液と、バインダー樹脂と、有機溶剤とを混合撹拌する工程を含む、上記インクジェットインキの製造方法であって、
前記顔料分散液が、顔料と分散剤とを混合撹拌した後、分散処理したものであることを特徴とする、インクジェットインキの製造方法に関する。
また本発明は、前記分散剤が、顔料分散樹脂であることを特徴とする、上記インクジェットインキの製造方法に関する。

Claims (9)

  1. 少なくとも水、顔料、有機溶剤、及び、バインダー樹脂を含有するインクジェットインキであって、
    前記有機溶剤が、少なくとも表面張力が20〜30mN/mである有機溶剤を含み、
    前記バインダー樹脂が、水溶性樹脂であり、かつ、前記バインダー樹脂の数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)で表される分子量分布が1.0〜2.5であることを特徴とするインクジェットインキ。
  2. 前記有機溶剤が、沸点が230〜400℃である有機溶剤を、インクジェットインキ全量に対し0〜15重量%含むことを特徴とする、請求項1記載のインクジェットインキ。
  3. 前記有機溶剤が、沸点が270〜400℃である有機溶剤を、インクジェットインキ全量に対し0〜5重量%含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のインクジェットインキ。
  4. 前記バインダー樹脂が、少なくともスチレン(メタ)アクリル系共重合体を含むことを特徴とする、請求項1〜3いずれかに記載のインクジェットインキ。
  5. 前記バインダー樹脂のガラス転移温度(Tg)が、30〜110℃であることを特徴とする、請求項1〜4いずれかに記載のインクジェットインキ。
  6. 前記バインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)が、5000〜20000であることを特徴とする、請求項1〜5いずれかに記載のインクジェットインキ。
  7. 前記バインダー樹脂の酸価が、5〜60(mgKOH/g)であることを特徴とする、請求項1〜6いずれかに記載のインクジェットインキ。
  8. 前記バインダー樹脂が、少なくとも炭素数8〜30のアルキル鎖を有することを特徴とする、請求項1〜7いずれかに記載のインクジェットインキ。
  9. 前記表面張力が20〜30mN/mである有機溶剤の含有量が、インクジェットインキ全量に対し0.5〜10重量%であることを特徴とする、請求項1〜8いずれかに記載のインクジェットインキ。
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