JP2017154818A - 目詰まり防止スプレー容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来のポンプ式スプレー容器に簡易な改変を加えて、粘性の高い溶液に用いても、ノズル詰りが発生し難いようにする。
【解決手段】 溶液を収容する容器本体と、該本体の上部に嵌合又は螺合するカバーと、該カバーの内部に縦長・同心円状に配されたシリンダーと、該シリンダーの内部を摺動するピストンと、前記シリンダー又は前記ピストンの所定の位置に開口部を有する溶液供給管及び排出ノズルと、前記溶液供給管の出口付近に配設された一方向弁とを有し、前記ピストンの摺動により、前記溶液を前記ノズルから排出するポンプ式スプレー容器において、
空気を導入する空気導入管を前記一方向弁の下側直近の位置において、前記溶液供給管に連結するとともに、前記の溶液供給管及び空気導入管の流路を、前記ピストンの摺動により開閉可能にする開閉機構を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スプレー容器に関し、とくにポンプ式のスプレー容器であってノズル詰まりの起こり難いスプレー容器に関する。
スプレー容器は、容器内に封入した溶液を、キャップを外すことなく外部に取り出す手段として多用されている。かかるスプレー容器には、蓄圧式のものとポンプ式のものがある。
蓄圧式スプレー容器は、耐圧性容器内に溶液と圧縮された気体(空気や不燃性ガス等)を一緒に封入し、トリガーで弁を開けて、圧縮気体の圧力でノズルから溶液を噴出させるものである。蓄圧式スプレー容器には金属製のものを用いるのが一般的で、スプレー缶と呼ばれることも多い。
一方、ポンプ式スプレー容器は、容器のキャップ付近に、シリンダーとピストン及び一方弁からなるポンプ機構を配し、人力でピストンを作動させて、ポンプ作用により、容器を吸い上げてノズルから排出させるものである。容器材料にはプラスチック(又はガラス)が用いられるのが一般的で、スプレーボトルと呼ばれることも多い。
かかるスプレー容器に共通する問題点としてノズル詰まりの問題があげられる。従来からスプレーノズルの目詰まりを防止する手段は種々提案されている。例えば、特許文献1(特公昭53−1488)には、ノズルに超音波振動を与えて、キャビテーションの作用により、ノズル詰まりを防止する技術が提案されている。また、特許文献2(2001−202741)には、歯面清掃・洗浄器において、パウダー混入エアーと水とを同時に噴射して歯面を清掃した後、エアーのみを噴射してノズルの目詰まりを防止する技術が開示されている。
さらに、特許文献3(表2001−526583)には、スプレー容器のカバー(シュラウド)にノズルと接触してその目詰まりを防止する機構を設け、溶液を排出する操作をしたときには、その機構がノズルと非接触になり、排出操作をしていない時に接触状態になって、ノズル内残存溶液の乾燥等によるノズル詰まりを防止する技術が開示されている。しかし、これらの従来技術は、設備や構造上の大幅な改変を必要とし、既存のスプレー容器に簡便に適用できるものではない。
特公昭53−1488号公報 特開2001−202741号公報 特表2001−526583号公報
蓄圧式スプレー容器では、ノズルから液を排出するノズル背圧が大きいので、ノズル先端の径を小さくして先端流速を高め、液滴を微粒化させるいわゆるスプレー噴霧が行われることが多い。
一方、ポンプ式スプレー容器では、ノズルから液を排出する駆動力は、人力でピストンを押圧する力のみなので、ノズル背圧は蓄圧式に比べて著しく小さい。ポンプ式スプレー容器でも、液の粘性が小さい場合は、ある程度ノズル先端の径を小さくしてスプレー噴霧を行うことが可能である。
しかし、シャンプーやリンスのような粘性の高い液に、ポンプ式スプレー容器を用いる時には、ノズル背圧が小さいため、スプレー噴霧を行うことは不可能である。通常は「容器のキャップを外さずに所定量の液を容器外に取り出す」という目的だけのためにスプレー容器が用いられている。この場合は、ノズル径を小さくする必要は無く、比較的径の大きい排出ノズルを用いるのが通例である。
しかし、本発明者らの知見では、ポンプ式スプレー容器で粘性の高い液を用いる場合には、ノズル径を大きくしてもノズル詰りが問題になることが少なくない。例えば、微粒子を懸濁させた懸濁液の場合には、ノズル先端付近に微粒子が付着・成長してノズル詰りが発生しやすい。また、微粒子を含まなくても、粘性の高い液では、ノズルから排出した後に、ノズル内に液が残留し、時間の経過とともにこの残留液が乾燥・固化してノズル詰りの原因となることが多い。
かかるポンプ式スプレー容器のノズル詰りに対しては、従来適切な防止策が得られていない。前述した従来のノズル詰りの防止方法のうち、特許文献2の方法は、エアパージのための高圧の空気源を必要とし、ポンプ式スプレー容器には適用し難い。
また、特許文献3の方法は、ポンプ式スプレー容器にも適用可能であるが、従来の容器に加えてカバーを用いることが前提であり、容器のコストが増大するだけでなく、容器内の液の排出の際にキャップの着脱の操作が必要となり、操作の手間が大きくなって好ましくない。
そこで本発明は、ポンプ式スプレー容器で粘性の高い溶液を用いる際に、容器コストや操作の手間をあまり増大させることなく、ノズル詰りを防止しうる手段を提供することを課題としている。
本発明者らは、従来のスプレー容器において、液の排出の合間にノズル内に空気のみ流通させる操作を加えることにより、粘性の高い液を使用してもノズル詰りを防止し得ることに着想し、本発明を完成させるに至った。
この着想に基づく本発明の目詰まり防止スプレー容器の第一は、溶液を収容する容器本体と、前記容器本体の上部に嵌合又は螺合するカバーと、前記カバーの内部に同心円状に配されたシリンダーと、前記シリンダーの内部を摺動するピストンと、前記シリンダー所定の位置に設けられた開口部と接続し前記溶液を供給する溶液供給管と、前記シリンダー内の溶液を排出する排出流路と、前記開口部に配設された一方向弁とを備え、前記ピストンの上下動により、前記溶液を前記排出流路と接続する排出ノズルから排出するポンプ式スプレー容器において、
前記一方弁と接続する手前で前記溶液供給管に連結された空気供給管と、
前記溶液供給管と前記空気供給管の各流路を、前記ピストンの上下動に連動し開閉可能にする開閉機構とを設けたことを特徴とする目詰まり防止スプレー容器である。
上記第一発明の目詰まり防止スプレー容器においては、溶液供給管及び空気供給管の全部又は所定の部分を柔軟性のある弾性材料で形成するとともに、前記開閉機構が前記ピストンの上下動に連動して回転し、その外周に凹凸を有するカム板を備え、該カム板の外周凸部が前記の溶液供給管及び/又は空気供給管に当接されたときにその流路が閉状態になり、前記カム板の外縁凹部が前記の溶液供給管及び/又は空気供給管に当接されたときに、これらの管の弾性によりその流路が開状態になるように構成されていることが望ましい。
また、上記の目詰まり防止スプレー容器においては、前記開閉手段が、2枚の前記カム板により構成され、該2カム板の外周凹凸が、前記の溶液供給管又は空気供給管のいずれか一方が開状態のときに、他方が閉状態になるように構成されていることが望ましい。
さらに、上記の目詰まり防止スプレー容器においては、歯車機構及びラチェット機構により、前記ピストンの上下動により前記カム板が一方向に回転駆動されるように構成され、かつ前記ピストンのN回のストロークに対応して、X回(XはX<Nの整数)前記溶液供給管が開状態になり、前記空気供給管がN−X回だけ開状態になるように、前記2枚のカム板の外周に凹凸が形成されていることが好ましい。
本発明の目詰まり防止スプレー容器の第二は、溶液を収容する容器本体と、前記本体の上部に嵌合又は螺合するカバーと、前記カラーの内側を摺動し、上部から押圧されて上下動するキャップと、
前記カバーの内部に同心円状に配され溶液を貯溜する第一シリンダーと、前記第一シリンダーの下端に同軸に連結され空気を貯溜する第二シリンダーと、
前記第一シリンダーの内部を摺動し、前記キャップに押圧されて下降し、バネの復元力により上昇する第一ピストンと、
前記第二シリンダーの内部を摺動し、前記第一ピストンの下端で押圧されて下降し、バネの復元力により上昇する第二ピストンと、
前記第一シリンダーの側壁に設けられた第一の開口部と接続し、前記第一シリンダー内に前記溶液を供給する溶液供給管と、
前記第二シリンダーの底部に設けられた第二の開口部と接続し、前記第二シリンダー内に空気を導入する空気導入管と、
前記第一ピストンと前記第二ピストンの内部を貫通し、前記溶液又は前記空気が排出される排出流路と、
前記排出流路と接続し、前記キャップの上部から前記溶液又は前記空気を排出する排出ノズルと、
前記第一の開口部に設けられた第一の一方向弁と、前記第二の開口部に設けられた第二の一方向弁と、前記第一ピストン及び前記第二ピストンの各排出流路に設けられた第三の一方向弁
とを備えたことを特徴とする目詰まり防止スプレー容器である。
この目詰まり防止スプレー容器は、キャップの押圧力を解除した時に、前記第二ピストンのバネによる上昇により、前記第二シリンダー内に空気を導入せしめるとともに、前記第一ピストンのバネによる上昇により、前記第一シリンダー内に溶液が供給される。また、前記キャップを押圧・下降させた時に、まず前記第一ピストンの下降により、前記第一シリンダー内の溶液が前記排出ノズルから容器外に排出され、次いで前記第二ピストンの下降により、前記第二シリンダー内の空気が前記排出ノズルから容器外に排出される。このような動作により排出ノズルの目詰まりが防止できる。
本発明により、従来のポンプ式スプレー容器に簡単な改変を加えて、シャンプーやリンスのような粘性の高い溶液に使用する際にも、ノズル詰りを防止することが可能になった。これにより、ポンプ式スプレー容器の容器コストを大幅に増大させることなく、かつ操作の手間を増やすこと無く、ノズル詰りを起し難いポンプ式スプレー容器を提供することが可能になった。
以下、実施例の図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1〜3は、本願の第一発明の実施例(以下第一実施例という)であるスプレー容器の構造を示す図で、図1(a)は外観図、図1(b)は軸心を含む垂直断面の断面図、図2は垂直断面の斜視図、図3は容器各部の分解断面図である。この容器の外観は、溶液を収容する容器本体1と、その上部を覆うカバー2とからなる。カバー2は、図3に見られるように、上下に2分されて、下側のセンターカバー3と上側の上部カバー4とから構成されている。上部カバー4の内部には、ポンプ機構10が配設され、センターカバー3の内部には、流路切替機構20が配設されている。
以下、この第一実施例の容器各部の形状・接合構造について説明する。図3に見られるように、容器本体1は円筒形で、上面にやや径の小さいカラー5が形成されている。センターカバー3は、その内部に流路切替機構20を収容するため、容器本体1より径の大きい円筒形でその下面にスリーブ6が形成され、このスリーブ6がカラー5の外面に嵌合して、センターカバー3が容器本体1の上部に固定される。
さらに、センターカバー3の上面にもやや径の小さいカラー7が形成されている。上部カバー4は上方ほど径の小さくなる数段の円筒を組み合わせた形状で、下端円筒8がカラー7の外面に嵌合する大きさになっており、これにより、上部カバー4はセンターカバー3の上側に固定される。さらに、上部カバー4の上端には、後述するピストンを押圧するためのキャップ11が設けられている。
なお、本発明において、カバー2の形状等は、その内部にポンプ機構10と流路切替機構20を収容しうるという要件を満たすものであればよく、容器本体の形状、カバーの形状、カバーの分割の要否、本体とカバーの接合方法等は、本実施例のものに限定されない。
次ぎに、この第一実施例のポンプ機構について説明する。図4は第一実施例におけるポンプ機構の説明図である。図4(a)は、ピストンが上昇した状態を、図4(b)は、ピストンが下降した状態を示す。このポンプ機構10は、上部カバー4の内部に縦長・同軸(カバーの中心軸)状に配されたシリンダー12と、シリンダー12内を上下に摺動するピストン13と、シリンダー12の下端に開口部を有する溶液供給管14と、ピストン13の下面に開口部を有し、その内部に流路を設けて、上部カバー4の上端付近から外部に溶液を排出する排出ノズル15と、溶液供給管14の出口付近(シリンダー12の底面)に配された一方向弁(逆止弁)16等から構成される。
図4(a)では、人力でキャップ11を押さえていないので、バネ17の復元力により、ピストン13が上昇し、シリンダー12内は負圧になる。そのため、一方向弁16が押し上げられ、容器本体1内の溶液が溶液供給管14を通過してシリンダー12内に貯溜される(図中のハッチングした部分溶液を表す)。
次いで人力でキャップ11を押し下げると、図4(b)に示すように、バネ押え板18によりバネ17が圧縮され、ピストン13が下降する。シリンダー12内は加圧状態になるため、一方向弁16が押し下げられて閉止状態になる。シリンダー12内の溶液は、シリンダー12の下端に開口部を有する排出流路19を通過して、排出ノズル15から容器外に排出される。
このようなポンプ機構は、既存のスプレー容器に広く使用されているものと同じで、本発明は、ポンプ機構に関しては新規な内容を提供するものでない。
この第一発明のポイントは、下記の諸点にある。
(1)溶液供給管に空気導入管を連結し、溶液供給管と空気導入管の流路を開閉する流路切換機構を設けて、排出ノズルを通過する流体に関し溶液/空気間の切り換えができるようにしたこと。これにより、排出ノズルに空気のみを通過させる機会をつくり、溶液のノズル内の残留等に起因するノズル詰りを軽減可能にした。
(2)流路の開閉は、流路の所定の部分に、柔軟性のある弾性材料(例えばゴム管、軟質プラスチック管など)を用い、管を外側から挟んで(ピンチ作用で)流路を閉止状態にし、ピンチ作用が無い時に管の弾性により流路が開通状態になるようにしたこと。これにより、金属製の弁やガラスコックのような複雑で大がかりな手段を用いることなく、流路の開閉を可能にした。
(3)ピンチ作用を得る手段として、回転軸に取付けたカム板を利用し、回転軸の回転がポンプ機構のピストンの上下動と連動するようにしたこと。これにより、外部からの操作で流路の切換を行うことが可能になった。
次ぎに、この第一実施例の流路切換機構について説明する。図5は本実施例における流路切換機構の説明図である。図5(a)は、溶液供給管14が閉状態の場合を、図4(b)は、空気導入管が閉状態の場合を示す。また、図5(c)は、水平断面図、図5(d)は、下方からみた斜視図である。
流路切換機構20は、シリンダー12の下端の一方向弁16の直下(上流直近)に設けられた分岐ブロック21と、分岐ブロック21に連結された溶液供給管14及び空気導入管22と、溶液供給管14の流路に圧接する第1ポスト23及び第1カム板24と、空気導入管22の流路に圧接する第2ポスト25及び第2カム板26と、第1カム板24及び第2カム板26を回転させるギヤ27及びシャフト28等とからなっている。
図5(a)の状態では、第1カム板24の外周の凸部が溶液供給管14に当接し、第2カム板26の凹部が空気導入管23に当接している。このため、溶液供給管14が閉状態に、空気導入管23が開状態になっている。 一方、図5(b)の状態では、第1カム板24の外周の凹部が溶液供給管14に当接し、第2カム板26の凸部が空気導入管23に当接している。このため、溶液供給管14が開状態に、空気導入管23が閉状態になっている。
このように、同一のシャフトに取付けた2枚のカム板の外周の凹凸を適切に形成することにより、シャフトの回転だけで、流路の切換を可能にしたことが本発明のポイントである。次ぎに、カム板を回転させるギヤの駆動機構について説明する。
図6は、この第一実施例におけるギヤの駆動機構の説明図である。この図において、ギヤ27はラック30により駆動される。すなわち、ラック30の片側側面に直線状の鋸歯部31が形成されており、この鋸歯部31の歯のピッチは、ギヤ27の歯のピッチと合致して両者が噛み合うように構成されている。ラック30はロッド32を介して、キャップ11内のバネ押え板18に連結されており、キャップ11のストロークに連動して、ラック30も上下動する。
ラック30の上下動に連動して、ギヤ27も所定の角度範囲で前後回転する(前後回転の角度範囲は、ギヤ27の直径によって変化する)。本発明において、カム板24,26(シャフト28)は、前後回転ではなく一方向に回転することが望ましい。そのため、本実施例ではギヤ27とカム板24,26との間にラチェット機構(図示していない)を設けて、ギヤ27の前後回転がカム板24,26の一方向回転に変換されるように構成している。
このように構成することにより、キャップ11の複数回のストロークに対応して、カム板24及び26の回転位置が定まり、両カム板の外周の凹凸により、溶液供給管14と空気供給管22の流路の切換が制御される。この方式においては、両カム板の外周の凹凸を適切に形成することにより、キャップ11のN回のストロークに対し、X回(X<Nで整数)は溶液供給管14がシリンダーに導通し、残りの(N−X)回だけ空気供給管22がシリンダーに導通するように構成することができる。
したがって、本発明の流路切換機構によれば、カム板24及び26を交換することによって、ノズルへの溶液導通回数:空気導通回数の比を任意に変更することが可能になり、これが本発明の大きな特色となっている。
次ぎに、本願の第二発明のスプレー容器について説明する。図7は、本願の第二発明の実施例(以下第二実施例という)であるスプレー容器の構造を示す図で、図7(a)は外観図、図7(b)は図7(a)のA−A断面の断面図である。
この第二実施例のスプレー容器は、溶液を吸引・排出する通常のポンプ機構に加えて、空気のみを吸引・排出する第二のポンプ機構を有し、この二つのポンプ機構が一体に組み込まれた構造(本明細書では、これを「2段ポンプ機構」という)になっていることが特徴である。
このスプレー容器の外観は、溶液を収容する容器本体1と、その上部に嵌合されたカバー2と、カバー2の上部に設けられたカラー7の内面に摺動可能に挿入されたキャップ11とからなり、図7(b)に見られるように、カバー2の内部には、2段ポンプ機構100が配設されている。
図8は、この第二実施例のスプレー容器の内部構造を示す断面図である。以下、図8を参照して、上記の2段ポンプ機構について説明する。図8に見られるように、カバー2の内部には、2段ポンプ機構100が配設されている。2段ポンプ機構100は、第一シリンダー101、第二シリンダー+102、第一ピストン103、第二ピストン104等から構成されている。
第一シリンダー101は、カバー2の内部に縦長・同心円状に(横断面図において、カバーの円と第一シリンダーの円の中心がほぼ一致するように)配設され、その内部に溶液を吸引して貯溜する。第二シリンダー102は、第一シリンダー101の下端に同軸に(第二シリンダーの中心軸と第一シリンダーの中心軸が一致するように)連結され、その内部に空気を吸引して貯溜する。
第一シリンダー101と第二シリンダー102との間には、仕切り板は無く、両者の空間は一方弁114bを介して連通しており、第二ピストン104の上端が第一シリンダー101の底板としての機能を果たしている。
第一ピストン103は、第一シリンダー101の内部を摺動し、人力でキャップ11を押圧した時に、これに押圧されて下降する。また、第一ピストン103は、第一バネ105(コイル状バネ)により付勢され、キャップ11の押圧力が無くなった時にその復元力により上昇する。
第二ピストン104は、第二シリンダー102の内部を摺動し、第一ピストン103が下降してその下端が第二ピストン104の上端に接触した後、第一ピストン103に押圧されて下降する。また、第二ピストン104は、第二バネ106により付勢され、第一ピストン103が上昇してその押圧力が無くなった時に第二バネ106の復元力により上昇する。
ただし、第二シリンダー102は、第一シリンダー101よりやや径が大きくなっており、両者の間には段差107が形成されている。第二ピストン104の上端がこの段差107に当接した時に、第二ピストン104の上昇は停止する。
第二シリンダー102の底面の開口部には空気導入管108が設けられており、その出口付近に一方向弁112が取り付けられている。これにより、第二ピストン104が上昇して、第二シリンダー102の内部が負圧になった時に一方向弁112が開いて、空気導入管108から第二シリンダー102内に空気が導入される。なお、空気導入管108の空気吸い込み口の空間(容器本体1の空気空間)は外部と連通する孔(図示していない)が設けられている。
また、第一シリンダー101には、その側面に開口部を有する溶液供給管109が取り付けられており、その出口付近に一方向弁113が取り付けられている。これにより、第一ピストン103が上昇して、第一シリンダー101の内部が負圧になった時に一方向弁113が開いて、溶液供給管109から第一シリンダー101内に溶液が供給される。
さらに、第一ピストン103及び第二ピストン104の内部には、それぞれその底面中央に開口部を有する貫通孔が形成されており、両者が連通して、溶液又は空気の排出流路110を形成している。この排出流路110の上端は、キャップ11の側面に開口部を有する排出ノズル111に連結されて、溶液又は空気を容器外に排出する。
この排出流路110の第一ピストン103及び第二ピストン104の底面付近に、それぞれ一方向弁114a及び114bが設けられている。第二シリンダー102が加圧状態になると、一方向弁114a及び114bはともに上方に押し上げられて開状態になり、第二シリンダー102内に貯溜されている空気が排出ノズル111から容器外に排出される。
また、第一シリンダー101が加圧状態になると、一方向弁114aは上方に押し上げられて開状態になり、一方向弁114bは押し下げられて閉状態になるため、第一シリンダー101内に貯溜されている溶液は、排出流路110を通って排出ノズル111から容器外に排出される。
図9は、第二実施例のポンプ機構(2段ポンプ機構)の動作の説明図である。図9(a)はキャップが上限まで上昇した状態、図9(b)はキャップが途中まで下降した状態、図9(c)はキャップが下限まで下降した状態、図9(d)はキャップが途中まで上昇した状態を示している。
図9(a)はキャップを押圧していない状態(初期状態)で、第一ピストン103は、第一バネ105の復元力により上昇し、第一シリンダー101には、溶液が吸引・貯溜されている。同時に第二ピストン104は、第二バネ106の復元力により段差107に突き当たるまで上昇し、第二シリンダー102には、空気が吸引・貯溜されている。
この状態から、キャップ11を押圧すると、まず、第一ピストン103が下降し、第一シリンダー101内の溶液が排出ノズル111から容器外へ排出される。図9(b)は溶液の排出が終わった状態に該当する。さらに、キャップ11の押圧を続けると、第一ピストン103の下端が第二ピストン104を押して、第二シリンダー102内の空気が、排出ノズル111から容器外へ排出される。図9(c)は空気の排出が終わった状態に該当する。
図9(c)はキャップを下限まで押し込んだ状態を示す。この状態から、キャップの押圧を解除すると、まず第二バネ106の復元力により、第二ピストン104が段差107に突き当たるまで上昇し、第二シリンダー102には、空気が吸引・貯溜される。さらに、キャップ11したがって第一ピストン103は、第一バネ105の復元力により上昇し、第一シリンダー101には、溶液が吸引・貯溜されて、初期状態(図9(a)の状態)に戻る。
このように、上記のポンプ機構を用いれば、キャップの昇降の1ストロークで、(溶液の排出)−(空気の排出)−(空気の吸引)−(溶液の吸引)の一連の操作が逐次行われることになる。したがって、排出ノズルから溶液を排出した後、空気を排出して、排出ノズル内の残留溶液を確実にパージすることが可能になる。本願の第二発明のスプレー容器は、空気のパージ作用により、「ノズル内の残留溶液の乾燥・固化に起因するノズル詰りの防止」という課題を解決していることがポイントである。
本発明の第一実施例であるスプレー容器の外観図及び垂直断面図である。 第一実施例のスプレー容器の垂直断面の斜視図である。 第一実施例のスプレー容器の分解断面図である。 第一実施例におけるポンプ機構の説明図である。 第一実施例における流路切換機構の説明図である。 第一実施例におけるギヤの駆動機構の説明図である。 本発明の第二実施例であるスプレー容器の外観図及び垂直断面図である。 第二実施例のスプレー容器の内部構造を示す断面図である。 第二実施例におけるポンプ機構の動作の説明図である。
1:容器本体
2:カバー
3:センターカバー
4:上部カバー
5:カラー
6:スリーブ
7:カラー
8:下端円筒
10:ポンプ機構
11:キャップ
12:シリンダー
13:ピストン
14:溶液供給管
15:排出ノズル
16:一方向弁
17:バネ
18:バネ押え板
19:排出流路
20:流路切換機構
21:分岐ブロック
22:空気導入管
23:第1ポスト
24:第1カム板
25:第2ポスト
26:第2カム板
27:ギヤ
28:シャフト
30:ラック
31:鋸歯部
32:ロッド
100:2段ポンプ機構
101:第一シリンダー
102:第二シリンダー
103:第一ピストン
104:第二ピストン
105:第一バネ
106:第二バネ
107:段差
108:空気導入管
109:溶液供給管
110:排出流路
111:排出ノズル
112:一方向弁(第二の一方向弁)
113:一方向弁(第一の一方向弁)
114a,114b:第三の一方向弁

Claims (5)

  1. 溶液を収容する容器本体と、前記容器本体の上部に嵌合又は螺合するカバーと、前記カバーの内部に同心円状に配されたシリンダーと、前記シリンダーの内部を摺動するピストンと、前記シリンダー所定の位置に設けられた開口部と接続し前記溶液を供給する溶液供給管と、前記シリンダー内の溶液を排出する排出流路と、前記開口部に配設された一方向弁とを備え、前記ピストンの上下動により、前記溶液を前記排出流路と接続する排出ノズルから排出するポンプ式スプレー容器において、
    前記一方弁と接続する手前で前記溶液供給管に連結された空気供給管と、
    前記溶液供給管と前記空気供給管の各流路を、前記ピストンの上下動に連動し開閉可能にする開閉機構
    とを設けたことを特徴とする目詰まり防止スプレー容器。
  2. 前記溶液供給管及び前記空気供給管の所定の部分が弾性材料で構成され、前記開閉機構は前記ピストンの上下動に連動して回転する外周に凹凸を有するカム板を備え、
    前記凸部が、前記溶液供給管及び/又は前記空気供給管に当接されたときにその流路が閉状態となり、前記凹部が前記溶液供給管及び/又は前記空気供給管に当接されたときにその流路が開状態になるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の目詰まり防止スプレー容器。
  3. 前記開閉機構は、外周に凹凸を有する2枚のカム板で構成され、前記2枚のカム板のいずれかの一つのカム板の凸が前記溶液供給管に当接し閉状態であるときは、他のカム板の凹が前記前記空気供給管に当接し開状態となるように構成されていることを特徴とする請求項2記載の目詰まり防止スプレー容器。
  4. 歯車機構及びラチェット機構により、前記ピストンの上下動により前記カム板が一方向に回転駆動されるように構成され、かつ前記ピストンのN回のストロークに対応して、X回(XはX<Nの整数)前記溶液供給管が開状態になり、前記空気供給管がN−X回だけ開状態になるように、前記2枚のカム板の外周に凹凸が形成されていること特徴とする請求項3記載の目詰まり防止スプレー容器。
  5. 溶液を収容する容器本体と、前記容器本体の上部に嵌合又は螺合するカバーと、前記カラーの内側を摺動し、上部から押圧されて上下動するキャップと、
    前記カバーの内部に同心円状に配され溶液を貯溜する第一シリンダーと、前記第一シリンダーの下端に同軸に連結され空気を貯溜する第二シリンダーと、
    前記第一シリンダーの内部を摺動し、前記キャップに押圧されて下降し、バネの復元力により上昇する第一ピストンと、
    前記第二シリンダーの内部を摺動し、前記第一ピストンの下端で押圧されて下降し、バネの復元力により上昇する第二ピストンと、
    前記第一シリンダーの側壁に設けられた第一の開口部と接続し、前記第一シリンダー内に前記溶液を供給する溶液供給管と、
    前記第二シリンダーの底部に設けられた第二の開口部と接続し、前記第二シリンダー内に空気を導入する空気導入管と、
    前記第一ピストンと前記第二ピストンの内部を貫通し、前記溶液又は前記空気が排出される排出流路と、
    前記排出流路と接続し、前記キャップの上部から前記溶液又は前記空気を排出する排出ノズルと、
    前記第一の開口部に設けられた第一の一方向弁と、前記第二の開口部に設けられた第二の一方向弁と、前記第一ピストン及び前記第二ピストンの各排出流路に設けられた第三の一方向弁
    とを備えたことを特徴とする目詰まり防止スプレー容器。
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