JP2017154809A - 易開封性容器蓋 - Google Patents

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Abstract

【課題】シェルを形成するための金属薄板の片面に、ライナーに対して接着特性を有するコーティングを施すことに加えて、ライナーに対して接着特性を有するコーティングの表面の特定部位に更に局部的にライナーに対して非接着乃至弱接着特性を有するコーティングを施す必要がないにも拘わらず、容器の口頸部に容器蓋を装着する際にライナーの一部が口頸部の内側に巻き込まれてしまうことが防止されてライナーが口頸部に対して所要とおりに位置付けられ、そしてまた口頸部から容器蓋を離脱して口頸部を開封する際に容器蓋が偶発的に過激に飛翔してしまう虞がない、易開封性容器蓋を提供すること、そしてまたかような易開封性の容器蓋を製造する方法を提供すること。【解決手段】ライナーを一対のスコアよりも半径方向内側において天面壁の内面に接着し、ライナーの外周縁部(26)を半径方向外方に向かって下方に傾斜して延在し天面壁の内面から離隔せしめる。【選択図】図2

Description

本発明は、外周面上端部には環状係止突条が形成されている円筒形口頸部を有する容器、それに限定されるものではないが殊に炭酸飲料が収容される容器、のための易開封性容器蓋、更に詳しくは円形天面壁、この天面壁の周縁から縦断面図において半径方向外方及び下方に円弧状に延び、次いで下方に鉛直に延びるスカート壁、及びスカート壁の下端から延出する把持片を含むシェルと、このシェルの天面壁の内面に配設された円板形状の合成樹脂製ライナーとから構成されている易開封性容器蓋に関する。
下記特許文献1及び2には、外周面上端部に環状係止突条が形成されている円筒形口頸部を有する容器のための易開封性容器蓋が開示されている。かかる容器蓋は、円形天面壁、この天面壁の周縁から縦断面図において半径方向外方及び下方に円弧状に延び、次いで下方に鉛直に延びるスカート壁及びスカート壁の下端から延出する把持片を含むシェルと、このシェルの天面壁の内面に配設された円板形状の合成樹脂製ライナーとから構成されている。シェルの天面壁及びスカート壁と共に把持片の少なくとも一部はアルミニウム基合金薄板の如き金属製薄板から一体に形成されている。シェルには、更に、把持片の両側からスカート壁を上方に延びる第一の部分及び第一の部分に続いて天面壁の周縁部を円弧状に延びる第二の部分を有する一対のスコアが形成されている。ライナーはシェルの天面壁の内面に軟化乃至溶融状態の合成樹脂素材を供給し、かかる合成樹脂素材を型押成形することによって成形される。
特許文献1に開示されている容器蓋においては、ライナーは一対のスコアの円弧状に延びる第二の部分を超えて半径方向外方に延在している。かような形態の容器蓋において、一対のスコアの円弧状に延びる第二の部分を跨って存在する部分においてライナーがシェルに接着されていると、一対のスコアの円弧状に延びる第二の部分を破断することが実質上不可能になる。そこで、一対のスコアの円弧状に延びる第二の部分を跨って存在する部分において局部的にライナーをシェルに対して非接着乃至弱接着状態にしている。更に詳細には、金属製薄板の片面、即ち天面壁の内面を規定する側の面、にはその全体に渡ってライナーに対して接着特性を有するコーティングが施されているが、シェルに対してライナーを非接着乃至弱接着状態にする必要がある部分においては、ライナーに対して接着特性を有するコーティングの表面に更にライナーに対して非接着乃至弱接着特性を有するコーティングを局部的に施している。
一方、特許文献2に開示されている容器蓋においては、ライナーは一対のスコアの円弧状に延びる第二の部分を超えて延在することはなく、ライナーはその全体が一対のスコアの円弧状に延びる第二の部分よりも半径方向内側に存在する。
特許第4065690号公報 特開2015−40060号公報
而して、特許文献1に開示されている容器蓋には、シェルを形成するための金属製薄板の片面にライナーに対して接着特性を有するコーティングを施すことに加えて、ライナーに対して接着特性を有するコーティングの表面の特定部位に更に局部的にライナーに対して非接着乃至弱接着特性を有するコーティングを施してあるため、内容物が炭酸飲料であり容器内圧が高くなる場合でも天面壁の半径方向に見て比較的内方にスコアを配設して口頸部の密封性及び開封性を良好なものにすることができるが、非接着乃至弱接着特性を有するコーティングを施す工程が必要であり、これに起因して容器蓋の製造工程が煩雑になると共に製造コストが増大してしまう、という解決すべき問題がある。
特許文献2に開示されている容器蓋は、前述した非接着乃至弱接着特性を有するコーティングを施さないタイプであるため、特許文献1に開示されている容器蓋に存在する上記のとおりの問題はないが、本発明者等の経験によれば、次のとおりの解決すべき問題がある。即ち、一対のスコアの円弧状に延びる第二の部分を超えて半径方向外側に延在することなく、一対のスコアの円弧状に延びる第二の部分内に限定してライナーを配設する場合、ライナーの外径は比較的小さい値に限定され、従って一般にライナーの外周縁部に形成される円筒形状のシール用垂下片の外径が比較的小さい値に限定される。そして、シール用垂下片の外径が比較的小さい値に限定されることに起因して、シール用垂下片が容器の口頸部の頂面における環状最上部位よりも半径方向内側に位置することになってしまい、口頸部に容器蓋を装着する際に、シール用垂下片が口頸部に対して所要とおりに位置付けられることなく、口頸部の内側に巻き込まれてしまう傾向がある。かかる問題を解決するためには、一対のスコアの円弧状に延びる第二の部分の配設位置を半径方向外方に変位して天面壁の最外周縁乃至スカート壁の上端部にし、ライナーの許容される最大外径を増大することも意図される。しかしながら、かような解決様式を採用した場合には、容器の内容物が炭酸飲料であり容器の内圧が比較的大きい場合、容器の口頸部から容器蓋を離脱して口頸部を開封する際に、容器内の圧力が開放されるのに先立って、一対のスコアの円弧状に延びる第二の部分の破断を遂行している時に口頸部に対するシェルの拘束が過剰に解除され、容器蓋が口頸部から偶発的に過激に飛翔してしまう(一般にブローオフ現象と称されている)虞がある。非接着乃至弱接着特性を有するコーティングを施さないタイプの容器蓋においては、前述したとおりライナー外径より外側にしかスコアを配設することができず、特許文献1に開示されている容器蓋の如くスコア位置を天面壁の内方(ライナーの外径より内方)に設定することができない。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、シェルを形成するための金属薄板の片面に、ライナーに対して接着特性を有するコーティングを施すことに加えて、ライナーに対して接着特性を有するコーティングの表面の特定部位に更に局部的にライナーに対して非接着乃至弱接着特性を有するコーティングを施す必要がないにも拘わらず、容器の口頸部に容器蓋を装着する際にライナーの一部が口頸部の内側に巻き込まれてしまうことが防止されてライナーが口頸部に対して所要とおりに位置付けられ、そしてまた口頸部から容器蓋を離脱して口頸部を開封する際に容器蓋が偶発的に過激に飛翔してしまう虞がない、新規且つ改良された易開封性容器蓋を提供すること、そしてまたかような新規且つ改良された易開封性の容器蓋を製造する、新規且つ改良された方法を提供することである。
本発明の第一の局面によれば、上記主たる技術的課題を達成する易開封性容器蓋として、外周面上端部には環状係止突条が形成されている円筒形口頸部を有する容器のための易開封性容器蓋であって、
円形天面壁、該天面壁の周縁から縦断面図において半径方向外方及び下方に円弧状に延び、次いで下方に鉛直に延びるスカート壁、及び該スカート壁の下端から延出する把持片を含み、該天面壁及び該スカート壁と共に該把持片の少なくとも一部は金属薄板から一体に形成されており、該把持片の両側から該スカート壁を上方に延びる第一の部分及び該第一の部分に続いて該天面壁の周縁部を円弧状に延びる第二の部分を有する一対のスコアが形成されているシェルと、該天面壁の内面に配設された円板形状の合成樹脂製ライナーとから構成されている易開封性容器蓋において、
該ライナーは該一対のスコアよりも半径方向内側において該天面壁の内面に接着されており、該ライナーの外周縁部は半径方向外方に向かって下方に傾斜して延在し該天面壁の内面から離隔されている、
ことを特徴とする易開封性容器蓋が提供される。
好適には、該ライナーの外周縁は該一対のスコアの該第二の部分よりも半径方向外側に位置する。好ましくは、該口頸部の頂面にはその半径方向中央部に環状最上部位が規定されており、該ライナーの外周縁は該口頸部の該頂面の該環状最上部位よりも1.0乃至2.0mm半径方向外方に位置する。該ライナーの該外周縁部の下面は半径方向外方に向かって下方に傾斜しているのが好適である。
本発明の第二の局面によれば、上記主たる技術的課題を達成する易開封性容器蓋の製造方法として、金属薄板に機械加工を加えて該シェルを成形するシェル形成工程と、
該シェルの該天面壁の内面に加熱溶融乃至軟化状態の合成樹脂素材を供給する合成樹脂素材供給工程と、
該合成樹脂素材を型押成形して、外周縁は該一対のスコアよりも半径方向内側に位置し且つ該天面壁の内面に接着されており、外周縁部には該天面壁の内面から離隔する方向に鉛直に延びる円筒形状の垂下部が形成されているライナー前成形体を成形するライナー前成形体成形工程と、
該ライナー前成形体の該垂下部を半径方向外方に向かって該天面壁の内面から離隔する方向に傾斜する形態に変形するライナー整形工程と、
を含むことを特徴とする方法が提供される。
好ましくは、該金属薄板の片面には該合成樹脂素材に対して接着特性を有するコーティングが施されており、該シェル形成工程においては、該片面が該天面壁の内面を規定するように該金属薄板に機械加工を加える。該ライナー整形工程においては、加熱された整形工具を該ライナー前成形体の該垂下部に作用させて該垂下部を変形するのが好適である。該ライナー整形工程においては、加熱された一次整形工具を該ライナー前成形体の該垂下部に作用させて該垂下部の内周面が傾斜角度αで半径方向外方に向かって該天面壁の内面から離隔する方向に傾斜する形態に変形し、次いで加熱された二次整形工具を該ライナー前成形体の該垂下部に作用させて該垂下部の内周面が該傾斜角度αよりも大きい傾斜角度βで半径方向外方に向かって該天面壁の内面から離隔する方向に傾斜する形態に変形するのがよい。好適には、該シェルの該把持片は該天面壁及び該スカート壁と共に該金属薄板から一体形成された基部と合成樹脂から形成されたリング形状部とを含み、該シェル形成工程においては、該金属薄板に機械加工を加えて該シェルの該天面壁及び該スカート壁と共に該把持片の該基部を形成し、次いで該把持片の該リング形状部を該合成樹脂から成形すると共に該把持片の該基部に連結する。
本発明の易開封性容器蓋においては、ライナーは一対のスコアよりも半径方向内側に位置し、従ってシェルを形成するための金属薄板の片面に、ライナーに対して接着特性を有するコーティングを施すことに加えて、ライナーに対して接着特性を有するコーティングの表面の特定部位に更に局部的にライナーに対して非接着乃至弱接着特性を有するコーティングを施す必要がないが、ライナーの外周縁部は半径方向外方に向かって下方に傾斜して延在し天面壁の内面から離隔している故に、一対のスコアの第二の部分を過剰に半径方向外方に位置せしめることなく、従って口頸部から容器蓋を離脱して口頸部を開封する際に容器蓋が偶発的に過激に飛翔してしまうことなく、ライナーの外径を充分に大きな値に設定することができ、従って容器の口頸部に容器蓋を装着する際にライナーの一部が口頸部の内側に巻き込まれてしまうことが防止されてライナーを口頸部に対して所要とおりに位置付けることができる。また、本発明の易開封性容器蓋を製造する方法によれば、本発明の易開封性容器蓋を効率よく適切に製造することができる。
本発明に従って構成された容器蓋の好適実施形態の斜面図。 図1に示す容器蓋のA−A断面図。 図1に示す容器蓋のライナーを成形する工程を説明するB−B断面図。 図1に示す容器蓋を口頸部に被嵌した状態を示す図。 図1に示す容器蓋を口頸部に装着した状態を示す図。
以下、本発明に従って構成された易開封性容器蓋の好適実施形態を示す添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
図1及び図2を参照して説明すると、全体を番号2で示す容器蓋は、シェル4とライナー6とから構成されている。
シェル4は円形天面壁8、この天面壁8の周縁から垂下するスカート壁10及びスカート壁10の下端から延出する把持片12を有する。天面壁8はその全体に渡って平坦であるのが好都合である。スカート壁10は、天面壁8の周縁から図2(縦断面図)において半径方向外方及び下方に円弧状に延び、次いで下方に鉛直に延びている。スカート壁10の下端部には周方向に所定の間隔をおいて2個の切欠14a及び14bが形成されている。把持片12は、スカート壁10に形成された切欠14aと14bとの間の周方向領域においてスカート壁10の下端から下方に向かって実質上鉛直に幾分延出し、次いで半径方向外方に向かって下方に傾斜して延出する基部16と、これに連結されたリング形状部18とから構成されている。図2を参照することによって明確に理解される如く、図示の実施形態においては、天面壁8及びスカート壁10と共に把持片12の基部16はアルミニウム基合金の如き金属薄板から一体に形成されており、把持片12のリング形状部18はポリエチレン又はポリプロピレンの如き合成樹脂から形成されている(これについては後に更に言及する)。所望ならば、把持片12のリング形状部18も金属薄板から一体に形成することもできる。
シェル4には、更に、一対のスコア20a及び20bが形成されている。一対のスコア20a及び20bの各々は、スカート壁10における把持片12の両側、更に詳しくは上記切欠14a及び14b、からスカート壁10を上方に延びる第一の部分20a−1及び20b−1並びに天面壁8の周縁部を円弧状に延びる第二の部分20a−2及び20b−2を有する。図示の実施形態においては、一対のスコア20a及び20bは、上記第二の部分20a−2及び20b−2から更にスカート壁10を下方に延びる延出端部20a−3及び20b−3も含んでいる。
図2を参照して説明を続けると、低密度ポリエチレンの如き適宜の合成樹脂から形成さているライナー6はシェル4における天面壁8の内面に配設されている。ライナー6は全体として円板形状であり、薄肉中央部22と厚肉周縁部24とを有している。ライナー6はシェル4における一対のスコア20a及び20bよりも半径方向内側において天面壁8の内面に接着されており(図3(d)を参照されたい)、ライナー6の外周縁部26は半径方向外方に向かって下方に傾斜して延在し天面壁8の内面から離隔されていることが重要である。図示の実施形態においては、厚肉周縁部24の外周縁部、即ちライナー6の外周縁部26は半径方向外方に向かって天面壁8の内周面から離隔する方向に傾斜しており、その内周面は傾斜角度βをなしている。ライナー6の外周縁は一対のスコア20a及び20bの第二の部分20a−2及び20b−2よりも半径方向外側に位置している。一方、厚肉周縁部24の内周縁部には下方に垂下するシール片28が形成されている。
続いて、上述した容器蓋2の製造方法について説明する。最初に、シェル形成工程によってシェル4を成形する。かかるシェル形成工程においては、アルミニウム基合金の如き金属薄板の片面、即ちシェル4の内面に対応する面、にライナー6に対して接着特性を有するコーティングを施す。かかるコーティングは、例えばライナー6が軟質ポリエチレンから形成される場合はポリエチレン被膜でよい。一方、金属薄板の他面、即ちシェル4の外面に対応する面、には適宜の保護塗料を施すと共に所要印刷を施す。更に、金属薄板の片面又は他面に一対のスコア20a及び20bを構成する溝を適宜の工具を作用せしめて形成する。図示の実施形態においては、かかる溝は金属薄板の他面、即ちシェル4の外面に対応する面、に形成される。そして、金属薄板に打ち抜き加工及び絞り加工の如き適宜の機械加工を加えて天面壁8及びスカート壁10並びに把持片12の基部16を形成する。この際には、上記金属薄板の片面が天面壁8の内面を規定するように金属薄板に機械加工が加えられる。次いで、把持片12のリング形状部18の成形工程を説明する。この成形工程においては、ポリプロピレン又はポリエチレンの如き適宜の合成樹脂材料を射出成型乃至圧縮成形してリング形状部18を形成する。この際には、金属薄板より形成された上記基部16を所謂中子として、リング形状部18を成形と同時に基部16に連結する。かくしてシェル4が成形される。かようなシェル形成工程自体は当業者に周知であり、従ってその詳細な説明は省略する。
次に、図3を参照してライナー6の成形工程について説明する。ライナー6の成形に際しては、最初に、図3(a)に示すとおりシェル4の天面壁8の内面に加熱溶融乃至軟化状態の低密度ポリエチレンの如き合成樹脂素材30を供給する(合成樹脂素材供給工程)。次いで、合成樹脂素材30に図3(b)において二点鎖線で示す型押工具32を作用せしめて型押成形し、図3(b)に示すとおりのライナー前成形体34を成形する(ライナー前成形体成形工程)。ライナー前成形体34は、その外周縁がシェル4の一対のスコア20a及び20bよりも幾分半径方向内側に位置する。ライナー前成形体34は全体として円板形状であり、薄肉中央部22と厚肉周縁部24とを有する。厚肉周縁部24の外周縁部にはシェル4の天面壁8に対して実質上垂直に下方に延出する垂下部26´が形成され、厚肉周縁部24の内周縁部には下方に垂下するシール片28が形成されている。上述したとおり、シェル4の内面には合成樹脂素材30(ライナー6)に対して接着特性を有するコーティングが施されているため、ライナー前成形体34はその全面に渡って天面壁8の内面に接着される。しかる後に、ライナー前成形体34の垂下部26´を半径方向外方に向かって下方に傾斜する形態に変形する(ライナー整形工程)。ライナー整形工程においては、加熱された成型工具をライナー前成形体34の垂下部26´に作用させて垂下部26´を変形させる。この際には、最初に、図3(c)において二点鎖線で示す加熱された一次成形工具36をライナー前成形体34の垂下部26´に作用させて、図3(c)に示すとおり、垂下部26´をその内周面が傾斜角度α(20°≦α≦40°であるのが好ましい)で半径方向外方に向かって天面壁8の内面から離隔する方向に傾斜する形態に変形し(かかる形態における垂下部を26´´とする)、次いで、図3(d)において二点鎖線で示す加熱された二次成形工具38をライナー前成形体34の垂下部26´´に作用させて、図3(d)に示すとおり、その内周面が傾斜角度αよりも大きい傾斜角度β(40°≦β≦60°であるのが好ましい)で半径方向外方に向かって天面壁8の内面から離隔する方向に傾斜する最終形態(外周縁部26)に変形するのが好都合である。垂下部26´の変形は一次成形工具36を作用させるのを省略して二次成形工具38を直接的に作用させて遂行することもできるが、垂下部26´を損傷することなく所要形状に安定して変形するためには、2段階或いは3段階以上に渡って成形工具を作用させて漸次に遂行するのが好適である。
図4には、容器蓋2と共にかかる容器蓋2によって密封される容器の口頸部40も図示されている。ガラス或いはポリエチレンテレフタレートの如き適宜の合成樹脂から形成することができる容器の口頸部40は全体として略円筒形状であり、その外周面上端部には環状係止突条42が形成されている。口頸部40の頂面にはその半径方向中央部に環状最上部位44が規定されている。
例えば炭酸飲料であるサイダーやコーラの如き気体含有液体を充填した容器の口頸部40に容器蓋2を装着して口頸部40を密封する際には、最初に、図4に示すとおり口頸部40に容器蓋2を被嵌する。図4を参照することによって理解されるとおり、口頸部40に容器蓋2を被嵌した状態にあっては、ライナー6の外周縁は口頸部40の頂面の環状最上部位44よりも距離Xだけ半径方向外方に位置する。距離Xは1.0乃至2.0mmであるのが好ましい。次いで、口頸部40に容器蓋2を被嵌した状態で容器蓋2を下方に押圧する。本発明の易開封性容器蓋においては、ライナー6の外周縁部が半径方向外方に向かって下方に傾斜して延在し天面壁8の内面から離隔されている。それ故に、シェル8を形成するための金属薄板の片面に、ライナー6に対して接着特性を有するコーティングを施すことに加えて、ライナー6に対して接着特性を有するコーティングの表面の特定部位に更に局部的にライナー6に対して非接着乃至弱接着特性を有するコーティングを施す必要がないが、一対のスコア20a及び20bの第二の部分20a−2及び20b−2を過剰に半径方向外方に位置せしめることなく、ライナー6の外径を充分に大きな値に設定することができ、従って、容器の口頸部40に容器蓋2を装着する際にライナー6の一部が口頸部40の内側に巻き込まれてしまうことが防止されてライナー6を口頸部40に対して所要とおりに位置付けることができる。口頸部40に対して容器蓋2を下方に押圧した後は、かかる押圧状態を維持して容器蓋2のシェル4のスカート壁10を半径方向内側に変形せしめ、かくして口頸部40の環状係止突条42にスカート壁10の下部を係止せしめる(図5を参照されたい)。図4と図5とを比較参照することによって明確に理解されるとおり、ライナー6の厚肉周縁部24は口頸部40の頂面に押圧せしめられる。垂下部26´を変形して形成された外周縁部26は口頸部40の頂面に沿って半径方向外方に延在せしめられて、シェル2のスカート壁10の上端に形成されている一対のスコア20a及び20bの第二の部分20a−2及び20b−2を超えて半径方向外方に延出する。シール片28は口頸部40の頂面に沿って半径方向内方に延在せしめられる。
容器の内容物を消費するために口頸部40から容器蓋2を離脱せしめて口頸部40を開封する際には、シェル4の把持片12におけるリング形状部18に指を掛けて、把持片12を半径方向外方に、次いで上方乃至直径方向反対側に強制し、シェル4に形成されている一対のスコア20a及び20bを破断せしめる。この際には、シェル4の変形に付随してライナー6も上方に変位されて容器の口頸部40から漸次離脱され、容器内が大気に開放(内圧が開放)される。本発明の易開封性容器蓋2においては、上記したとおり一対のスコア20a及び20bの第二の部分20a−2及び20b−2を過剰に半径方向外方に位置する必要がなく、従って容器の内容物が気体含有液体であり容器の内圧が比較的大きい場合であっても、容器内の圧力が開放されるのに先立って一対のスコア20a及び20bの円弧状に延びる第二の部分20a−2及び20b−2の破断を遂行している時に口頸部40に対するシェル6の拘束が過剰に解除され、容器蓋2が口頸部40から偶発的に過激に飛翔してしまうことはない。そして、一対のスコア20a及び20bの破断が所定程度進行すると容器の口頸部40に形成されている環状係止突条42に対するシェル8のスカート壁10の下端部の係止が漸次解除され、従って、容器蓋2の全体が口頸部40から離脱され、口頸部40が開封される。
2:容器蓋
4:シェル
6:ライナー
8:天面壁
10:スカート壁
12:把持片
20a:スコア
20b:スコア
20a−1:スコアの第一の部分
20b−1:スコアの第一の部分
20a−2:スコアの第二の部分
20b−2:スコアの第二の部分
26:ライナーの外周縁部
26´:垂下部
40:容器の口頸部
42:環状係止突条

Claims (9)

  1. 外周面上端部には環状係止突条が形成されている円筒形口頸部を有する容器のための易開封性容器蓋であって、
    円形天面壁、該天面壁の周縁から縦断面図において半径方向外方及び下方に円弧状に延び、次いで下方に鉛直に延びるスカート壁、及び該スカート壁の下端から延出する把持片を含み、該天面壁及び該スカート壁と共に該把持片の少なくとも一部は金属薄板から一体に形成されており、該把持片の両側から該スカート壁を上方に延びる第一の部分及び該第一の部分に続いて該天面壁の周縁部を円弧状に延びる第二の部分を有する一対のスコアが形成されているシェルと、該天面壁の内面に配設された円板形状の合成樹脂製ライナーとから構成されている易開封性容器蓋において、
    該ライナーは該一対のスコアよりも半径方向内側において該天面壁の内面に接着されており、該ライナーの外周縁部は半径方向外方に向かって下方に傾斜して延在し該天面壁の内面から離隔されている、
    ことを特徴とする易開封性容器蓋。
  2. 該ライナーの外周縁は該一対のスコアの該第二の部分よりも半径方向外側に位置する、請求項1記載の易開封性容器蓋。
  3. 該口頸部の頂面にはその半径方向中央部に環状最上部位が規定されており、該ライナーの外周縁は該口頸部の該頂面の該環状最上部位よりも1.0乃至2.0mm半径方向外方に位置する、請求項1又は2記載の易開封性容器蓋。
  4. 該ライナーの該外周縁部の下面は半径方向外方に向かって下方に傾斜している、請求項1乃至3のいずれかに記載の易開封性容器蓋。
  5. 請求項1から4までのいずれかに記載の易開封性容器蓋を製造する方法にして、
    金属薄板に機械加工を加えることを含むシェル形成工程と、
    該シェルの該天面壁の内面に加熱溶融乃至軟化状態の合成樹脂素材を供給する合成樹脂素材供給工程と、
    該合成樹脂素材を型押成形して、外周縁は該一対のスコアよりも半径方向内側に位置し且つ該天面壁の内面に接着されており、外周縁部には該天面壁の内面から離隔する方向に鉛直に延びる円筒形状の垂下部が形成されているライナー前成形体を成形するライナー前成形体成形工程と、
    該ライナー前成形体の該垂下部を半径方向外方に向かって該天面壁の内面から離隔する方向に傾斜する形態に変形するライナー整形工程と、
    を含むことを特徴とする方法。
  6. 該金属薄板の片面には該合成樹脂素材に対して接着特性を有するコーティングが施されており、該シェル形成工程においては、該片面が該天面壁の内面を規定するように該金属薄板に機械加工を加える、請求項5記載の方法。
  7. 該ライナー整形工程においては、加熱された整形工具を該ライナー前成形体の該垂下部に作用させて該垂下部を変形する、請求項5又は6記載の方法。
  8. 該ライナー整形工程においては、加熱された一次整形工具を該ライナー前成形体の該垂下部に作用させて該垂下部の内周面が傾斜角度αで半径方向外方に向かって該天面壁の内面から離隔する方向に傾斜する形態に変形し、次いで加熱された二次整形工具を該ライナー前成形体の該垂下部に作用させて該垂下部の内周面が該傾斜角度αよりも大きい傾斜角度βで半径方向外方に向かって該天面壁の内面から離隔する方向に傾斜する形態に変形する、請求項7記載の方法。
  9. 該シェルの該把持片は該天面壁及び該スカート壁と共に該金属薄板から一体形成された基部と合成樹脂から形成されたリング形状部とを含み、該シェル形成工程においては、該金属薄板に機械加工を加えて該シェルの該天面壁及び該スカート壁と共に該把持片の該基部を形成し、次いで該把持片の該リング形状部を該合成樹脂から成形すると共に該把持片の該基部に連結する、請求項5から8までのいずれかに記載の方法。
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