JP2017154690A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動力源の回転数を低下させる要求があったときに、エネルギー効率を悪化させることなく回転数の迅速低下を図る。【解決手段】車両用駆動装置は、車両を走行させるための動力を発生させる動力源1と、動力源1により駆動されるオイルポンプ3と、オイルポンプ3から吐出されたオイルを蓄圧状態で貯留可能な蓄圧器と、動力源1の回転数を低下させる要求があったときに、オイルポンプ3の仕事量を増大させて蓄圧器の圧力を高める回生ブレーキ制御を実行する回生制御手段とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車両を走行させるための動力源を備えるとともに、当該動力源により駆動されるオイルポンプまたは当該動力源にトルクを付加するオイルモータのいずれかを備えた車両用駆動装置に関する。
上記のような駆動装置が適用された車両の一例として、下記特許文献1のものが知られている。具体的に、この特許文献1の車両用駆動装置は、動力源であるエンジンと、エンジンで発生したトルクを変速しつつ車輪側に伝達する自動変速機と、エンジンの出力軸により駆動され、自動変速機のギヤ段の切り替え等を行うための油圧(作動油圧)を発生させるオイルポンプと、加圧された状態のオイルを貯留するタンクとを備えている。
また、特許文献1の車両用駆動装置では、エンジンの始動時に、タンクに貯留された高圧のオイルをオイルポンプに供給することにより、このオイルポンプをいわばモータとして作動させるようにしている。これは、エンジンの始動時にオイルポンプを用いてエンジンの回転を補助することにより、スタータ(エンジンをクランキングするための電気モータ)の負担を軽減するためである。このように、特許文献1で用いられるオイルポンプは、ポンプとしてもモータとしても作動させることが可能であるので、以下ではこれを油圧ポンプモータと称する。
特開2011−58381号公報
ここで、例えば車両の走行中に自動変速機のギヤ段を低くするダウンシフト変速が行われる場合に、エンジン回転数をダウンシフト後の変速比に対応する値まで迅速に上昇させることにより、ダウンシフト変速に要する時間をできるだけ短縮したいという要望がある。これに対しては、一般に、エンジンへの燃料の噴射量を一時的に増やしてエンジン自身で発生するトルクを増大させることにより、エンジン回転数の上昇スピードを速めるという対策が採られてきた。しかしながら、このような方法では、エンジンでの燃料消費量が増えて燃費性能が悪化するという問題がある。
そこで、上記のようなダウンシフト変速時に油圧ポンプモータを使ってエンジン回転数を上昇させることが提案される。しかしながら、上記引用文献1の油圧ポンプモータは、基本的には自動変速機を作動させる作動油圧をつくるためのものであるため、変速が行われないエンジン始動時に限ってはモータとして作動させることができるものの、車両の走行中は専らポンプとして使用する必要があり、上記のような要望に応えることができなかった。
一方、変速機のギヤ段を高くするアップシフト変速時には、変速時間を短縮するためにエンジン回転数を迅速に低下させることが求められる。これに対して、従来は、エンジンの点火タイミングを一時的に遅らせる等によりエンジン自身で発生するトルクを低下させるという対策が採られてきたが、このような方法では、やはりエンジンの燃費性能が悪化するという問題があった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、例えばアップシフト変速時のように動力源(エンジン)の回転数を低下させる要求があったときに、エネルギー効率を悪化させることなく回転数の迅速低下を図ることが可能な車両用駆動装置を提供することである。
また、本発明の第2の目的は、動力源の回転数を上昇させる必要のあるダウンシフト変速時に、エネルギー効率を悪化させることなく回転数の迅速上昇を図ることが可能な車両用駆動装置を提供することである。
前記課題を解決するためのものとして、本願の第1の発明は、車両を走行させるための動力を発生させる動力源と、前記動力源により駆動されるオイルポンプと、前記オイルポンプから吐出されたオイルを蓄圧状態で貯留可能な蓄圧器と、前記動力源の回転数を低下させる要求があったときに、前記オイルポンプの仕事量を増大させて前記蓄圧器の圧力を高める回生ブレーキ制御を実行する回生制御手段とを備えた、ことを特徴とする車両用駆動装置である(請求項1)。
この第1の発明によれば、動力源の回転数を低下させる要求があったときに、動力源によりオイルポンプが駆動されて蓄圧器の圧力が高められるので、オイルポンプによって動力源の回転にブレーキをかけて当該動力源の回転数を速やかに低下させながら、動力源から得られたエネルギーを油圧に変換して蓄圧器に蓄えることができる。これにより、動力源の回転数を低下させる要求に適正に応えながら、そのために多くのエネルギーが無駄にされるといった事態を回避でき、良好なエネルギー効率(燃費性能)を確保することができる。
前記第1の発明において、好ましくは、前記駆動装置は、前記動力源で発生した動力を変速しつつ車輪側に伝達する自動変速機をさらに備え、前記回生制御手段は、前記自動変速機のギヤ段が高くされるアップシフト変速中に前記回生ブレーキ制御を実行する(請求項2)。
このように、自動変速機のアップシフト変速中に回生ブレーキ制御を実行するようにした場合には、動力源の回転数をアップシフト後の変速比に対応した適正な回転数まで速やかに低下させることができる。これにより、動力源の回転低下に伴うエネルギーを油圧エネルギーとして回収しながら、アップシフト変速に要する時間を効果的に短縮することができる。
前記構成において、より好ましくは、前記駆動装置は、前記自動変速機のアップシフト変速中に、変速動作のフェーズがイナーシャフェーズであるか否かを判定する判定手段をさらに備え、前記回生制御手段は、前記自動変速機のイナーシャフェーズ中に前記回生ブレーキ制御を実行する(請求項3)。
この構成によれば、実質的な変速比の変更に伴い動力源の回転数が低下するのに合わせて適正にブレーキをかけることができ、動力源の回転数を所望の回転数まで速やかに低下させることができる。
前記第1の発明において、好ましくは、前記駆動装置は、前記動力源で発生した動力を変速しつつ車輪側に伝達する自動変速機をさらに備え、前記回生制御手段は、前記自動変速機から車輪側への動力伝達が無効にされるPレンジまたはNレンジが選択されている状態で前記動力源の回転が上昇させられたときに前記回生ブレーキ制御を実行する(請求項4)。
このように、PレンジまたはNレンジの状態で駆動源の回転が上昇させられるいわゆる空吹かしが行われたときに回生ブレーキ制御を実行するようにした場合には、例えば空吹かし後にドライバーがDレンジへの切り替え操作をしたとしても、その時点での動力源の回転数は十分に低下しており、Dレンジに切り替わった直後に車両が唐突に飛び出すような事態を効果的に防止することができる。
前記第1の発明において、好ましくは、前記回生制御手段は、前記動力源の回転数を低下させる要求があっても、前記蓄圧器の圧力が所定値以上である場合には、前記回生ブレーキ制御を要求よりも低いレベルで実行するかまたは前記回生ブレーキ制御の実行を禁止する(請求項5)。
この構成によれば、蓄圧器の圧力が既に十分に高い場合に回生ブレーキ制御の実行が制限されるので、蓄圧器の圧力が過剰に高くなって蓄圧器が故障するような事態を確実に防止することができる。
また、本願の第2の発明は、車両を走行させるための動力を発生させる動力源と、前記動力源で発生した動力を変速しつつ車輪側に伝達する自動変速機と、オイルを蓄圧状態で貯留可能な蓄圧器と、前記蓄圧器から供給されるオイルにより駆動され、前記動力源から前記自動変速機への動力伝達経路にトルクを付加することが可能なオイルモータと、前記自動変速機のギヤ段が低くされるダウンシフト変速に伴って前記動力源の回転数を上昇させる要求があったときに、前記オイルモータから付加されるトルクを増大させる動力アシスト制御を実行するアシスト制御手段とを備えた、ことを特徴とする車両用駆動装置である(請求項6)。
この第2の発明によれば、自動変速機のダウンシフト変速中に、オイルモータから付加されるトルク(アシストトルク)を増大させる動力アシスト制御が実行されるので、オイルモータによって動力源の回転を加速させることができ、動力源の回転数をダウンシフト後の変速比に対応した適正な回転数まで速やかに上昇させることができる。これにより、ダウンシフト変速に要する時間を短縮できるとともに、例えば動力源の回転数を上昇させるために動力源での発生トルクを増大させた場合と異なり、変速時間の短縮のために動力源での消費エネルギーが増大することがなく、エネルギー効率を良好に維持することができる。
前記第2の発明において、好ましくは、前記駆動装置は、前記自動変速機のダウンシフト変速中に、変速動作のフェーズがイナーシャフェーズであるか否かを判定する判定手段をさらに備え、前記アシスト制御手段は、前記自動変速機のイナーシャフェーズ中に前記動力アシスト制御を実行する(請求項7)。
この構成によれば、実質的な変速比の変更に伴いエンジン回転数が上昇するのに合わせて動力源の回転を適正に加速させることができ、エンジン回転数を所望の回転数まで速やかに上昇させることができる。
前記第2の発明において、好ましくは、前記アシスト制御手段は、前記動力源の回転数を上昇させる要求があっても、前記蓄圧器の圧力が所定値未満である場合には、前記動力アシスト制御を要求よりも低いレベルで実行するかまたは前記動力アシスト制御の実行を禁止する(請求項8)。
この構成によれば、蓄圧器の圧力が低いためにオイルモータが十分な能力を発揮できない状況において、適正に動力アシスト制御を制限することができる。
以上説明したように、本願の第1の発明によれば、アップシフト変速時のように動力源の回転数を低下させる要求があったときに、エネルギー効率を悪化させることなく回転数の迅速低下を図ることができる。
また、本願の第2の発明によれば、動力源の回転数を上昇させる必要のあるダウンシフト変速時に、エネルギー効率を悪化させることなく回転数の迅速上昇を図ることができる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる駆動装置が適用された車両の全体構成を概略的に示す平面図である。 油圧ポンプモータの回路構成を示す回路図である。 油圧ポンプモータの作動状態を説明するための図であり、(a)はポンプとして作動しているときの状態を、(b)はモータとして作動しているときの状態をそれぞれ示している。 自動変速機の概略構成を示す骨子図である。 上記駆動装置の制御系統を示すブロック図である。 自動変速機のギヤ段を高くするアップシフト変速時の制御動作を説明するためのフローチャートである。 上記アップシフト変速時の制御動作を説明するためのタイムチャートである。 自動変速機のギヤ段を低くするダウンシフト変速時の制御動作を説明するためのフローチャートである。 上記ダウンシフト変速時の制御動作を説明するためのタイムチャートである。 エンジン空吹かし時の制御動作を説明するためのタイムチャートである。
(1)車両の全体構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる駆動装置が適用された車両の全体構成を概略的に示す平面図である。本図に示される車両は、火花点火式ガソリンエンジンからなるエンジン1(請求項にいう「動力源」に相当)と、エンジン1で発生した動力を車輪7(ここでは前輪)に伝達する動力伝達経路に沿って設けられたクラッチ2、油圧ポンプモータ3、自動変速機4、差動装置5、およびドライブシャフト6とを備えている。なお、詳細は後述するが、油圧ポンプモータ3は、蓄圧されたオイルにより駆動されて車両に動力を付与することが可能とされている。このように、当実施形態の車両は、エンジン1とは異なる追加の動力源を備えており、いわゆるハイブリッド車両の一種ということができる。ただし、電気モータではなく油圧ポンプモータが使用されているため、特に油圧ハイブリッド車両と呼ばれることもある。
エンジン1は、供給された燃料(ガソリン)を内部で燃焼させるエンジン本体11と、エンジン本体11で発生する燃焼のエネルギーを受けて回転する出力軸12とを有している。
エンジン1の出力軸12には、エンジン1の運転中の出力軸12の回転を安定させるためのフライホイール13が一体に取り付けられている。また、フライホイール13とクラッチ2との間には、クラッチ2の締結時や自動変速機4の変速時に生じるショックを低減するためのねじりダンパー14が取り付けられている。詳細な図示を省略するが、ねじりダンパー14は、例えば、出力軸12に固定された入力側部材と、入力側部材に対し相対回転可能な出力側部材と、入力側部材と出力側部材とを回転方向に弾性的に連結するトーションスプリングとを有している。
自動変速機4は、変速比の異なる複数のギヤ段を達成可能な多段式の変速機構15と、エンジン1の出力軸12とクラッチ2を介して同軸に連結された入力軸16とを有している。入力軸16の回転は、変速機構15で達成されているギヤ段に応じた変速比で変速された後に差動装置5に出力される。
クラッチ2は、エンジン1の出力軸12と自動変速機4の入力軸16とを断接可能に連結するものであり、出力軸12と一体に回転するエンジン側摩擦板と、入力軸16と一体に回転する変速機側摩擦板とを有している。クラッチ2は、これら両摩擦板を互いに圧接させた締結状態と、両摩擦板の圧接を解除した解放状態と、両摩擦板を不完全に(スリップ可能に)圧接させた半締結状態とに切り替え可能である。クラッチ2には、上記両摩擦板を圧接方向に駆動する図外のアクチュエータが設けられており、車両の走行状態等に応じて当該アクチュエータの駆動力が自動的に増減されることにより、上記締結状態、解放状態、および半締結状態にいずれかが達成されるようになっている。
クラッチ2の締結状態では、上記両摩擦板が強い力で圧接されることにより、エンジン1の出力軸12のトルクが自動変速機4の入力軸16にロスなく伝達され、出力軸12と入力軸16とが一体に回転する。クラッチ2の半締結状態では、出力軸12から入力軸16にある程度のトルクが伝達されるものの、上記両摩擦板の圧接力が弱められることにより、出力軸12と入力軸16との間に差回転が生じることが許容される。クラッチ2の解放状態では、出力軸12から入力軸16へのトルク伝達がなされないように上記両摩擦板の圧接力がゼロにされることにより、出力軸12と入力軸16とが完全に分断される。
差動装置5は、自動変速機4から出力された回転を左右の車輪7に分配するための装置であり、左右のドライブシャフト6の差回転を許容しつつ自動変速機4の出力ギヤ(後に図4に示す出力ギヤ19)と各ドライブシャフト6とを連動連結する従来周知のディファレンシャルギヤ機構を内蔵している。
油圧ポンプモータ3は、自動変速機4の入力軸16と連動して回転可能なように当該入力軸16と連係されている。また、油圧ポンプモータ3は、オイルを給排するための油圧回路20と接続されており、当該油圧回路20の制御に応じて、入力軸16を駆動するモータとして作動する状態と、入力軸16により駆動されるポンプとして作動する状態とに切り替え可能とされている。
すなわち、油圧ポンプモータ3がモータとして作動している状態では、油圧回路20から供給されるオイルにより油圧ポンプモータ3が駆動され、当該油圧ポンプモータ3により入力軸16が回転させられる。また、油圧ポンプモータ3がポンプとして作動している状態では、入力軸16により油圧ポンプモータ3が駆動され、当該ポンプモータ3から油圧回路20にオイルが圧送される。このような油圧ポンプモータ3は、請求項にいう「オイルポンプ」および「オイルモータ」の双方に相当する。
図2は、油圧回路20の詳細を示す回路図である。本図に示すように、油圧回路20は、オイルを低圧状態で貯留するオイルパン21と、オイルを蓄圧状態で貯留するアキュムレータ22(請求項にいう「蓄圧器」に相当)と、油圧ポンプモータ3がポンプとして作動しているときにオイルパン21内のオイルを油圧ポンプモータ3に送るための吸込み通路23と、同じく油圧ポンプモータ3がポンプとして作動しているときに当該油圧ポンプモータ3から吐出されたオイルをアキュムレータ22に送るための吐出通路24と、吐出通路24と吸込み通路23とをつなぐリターン通路25と、油圧ポンプモータ3がモータとして作動しているときにアキュムレータ22から油圧ポンプモータ3にオイルを送るための供給通路26と、同じく油圧ポンプモータ3がモータとして作動しているときに当該油圧ポンプモータ3から排出されたオイルをオイルパン21に送るための排出通路27と、オイルの流通経路を切り替えるための第1・第2方向切替弁30,31と、吐出通路24の途中部に設けられた逆止弁32と、リターン通路25の途中部に設けられた第1リニアソレノイド弁33と、供給通路26の途中部に設けられた第2リニアソレノイド弁34とを有している。
オイルパン21は、自動変速機4の内部に流通する作動油を貯留するオイルパンと同じものである。すなわち、自動変速機4の内部では、摩擦締結要素(後述する第1ブレーキBR1および第2ブレーキBR2)を駆動したり摺動部の潤滑を図るために使用される作動が常時流通している。このため、自動変速機4の下部には、当該作動油を貯留するためのオイルパンが取り付けられている。上記油圧回路20のオイルパン21は、この自動変速機4に元々備わっているオイルパンと同じものである。このため、上記油圧回路20内のオイルは、自動変速機4内を流通する作動油の一部ということができる。
アキュムレータ22は、従来周知のブラダ型アキュムレータであり、オイルを貯留するケースと、当該ケースへのオイルの給排を制御する給排弁と、上記ケースの内部に設けられ、気体を内側に封入する隔膜(ブラダ)とを有している。このようなアキュムレータ22は、油圧ポンプモータ3から上記ケース内に圧送されたオイルにより封入気体を圧縮することでオイルの圧力を高めるとともに、上記給排弁を開くことにより高圧のオイルを外部に放出することが可能とされている。
第1方向切替弁30は、吸込み通路23から油圧ポンプモータ3に向かうオイルの流れと、供給通路26から油圧ポンプモータ3に向かうオイルの流れとのいずれかを選択的に許容するものである。第2方向切替弁31は、油圧ポンプモータ3から吐出通路24に向かうオイルの流れと、油圧ポンプモータ3から排出通路27に向かうオイルの流れとのいずれかを選択的に許容するものである。これら方向切替弁30,31によるオイル流れの切り替えに応じて、油圧ポンプモータ3がポンプとして作動する状態とモータとして作動する状態とに切り替えられるようになっている。
図3(a)は、油圧ポンプモータ3がポンプとして作動しているときの状態を示している。この状態では、吸込み通路23から油圧ポンプモータ3に向かうオイルの流れが許容され、かつ油圧ポンプモータ3から吐出通路24に向かう流れが許容されるように、第1・第2方向切替弁30,31が駆動される。これにより、オイルパン21に貯留されている低圧の油圧が吸込み通路23を通じて油圧ポンプモータ3に吸い込まれるとともに、油圧ポンプモータ3から吐出された高圧のオイルが吐出通路24を通じてアキュムレータ22へと導かれる。このとき、リターン通路25に設けられた第1リニアソレノイド弁33のDUTY比に応じて、吐出通路24から吸込み通路23へのオイルの戻し量を調整することが可能であり、これに伴って油圧ポンプモータ3のポンプとしての仕事量を増減設定することが可能である。すなわち、吐出通路24から吸込み通路23へのオイルの戻し量が少なくされるほど、油圧ポンプモータ3からアキュムレータ22に圧送されるオイルの量が増えるので、油圧ポンプモータ3のポンプとしての仕事量(負荷)が増大する。当該仕事量が増大すると、自動変速機4の入力軸16から油圧ポンプモータ3に付与すべきトルクが増大するので、入力軸16にはより大きなブレーキがかかることになる。
一方、図3(b)は、油圧ポンプモータ3がモータとして作動しているときの状態を示している。この状態では、供給通路26から油圧ポンプモータ3に向かうオイルの流れが許容され、かつ油圧ポンプモータ3から排出通路27に向かう流れが許容されるように、第1・第2方向切替弁30,31が駆動される。これにより、アキュムレータ22に貯留されている高圧のオイルが供給通路26を通じて油圧ポンプモータ3に供給されるとともに、油圧ポンプモータ3から排出されたオイルが排出通路27を通じてオイルパン21へと導かれる。このとき、供給通路26に設けられた第2リニアソレノイド弁34のDUTY比に応じて、アキュムレータ22から油圧ポンプモータ3に供給されるオイルの量を調整することが可能であり、これに伴って油圧ポンプモータ3のモータとしての仕事量を増減設定することが可能である。すなわち、アキュムレータ22から油圧ポンプモータ3へのオイルの供給量が多くされるほど、油圧ポンプモータ3のモータとしての仕事量が増大する。当該仕事量が増大すると、自動変速機4の入力軸16に油圧ポンプモータ3から付与されるトルクが増大するので、入力軸16の回転がより加速されることになる。
図4は、自動変速機4の変速機構15の構造を簡略的に示した骨子図である。本図に示すように、変速機構15は、変速機ケース17と、変速機ケース17の内部に配設された第1プラネタリギヤセットPG1および第2プラネタリギヤセットPG2(以下、プラネタリギヤセットのことを単にギヤセットという)とを有している。また、変速機構15は、第1・第2ギヤセットPG1,PG2による動力伝達経路を切り替えるために締結または解放される摩擦締結要素として、第1ブレーキBR1および第2ブレーキBR2を有している。
第1・第2ギヤセットPG1,PG2は、それぞれ、入力軸16に固定されたサンギヤS1,S2と、サンギヤS1,S2と噛み合うピニオンP1,P2と、ピニオンP1,P2を支持するキャリヤC1,C2と、ピニオンP1,P2と噛み合うリングギヤR1,R2とを有している。
第1ギヤセットPG1のリングギヤR1と第2ギヤセットPG2のキャリヤC2とは、動力伝達部材18を介して互いに連結されるとともに、第1ブレーキBR1を介して変速機ケース17に断接自在に連結されている。
また、第2ギヤセットPG2のリングギヤR2が第2ブレーキBR2を介して変速機ケース17に断接自在に連結されるとともに、第1ギヤセットPG1のキャリヤC1が出力ギヤ19に連結されている。出力ギヤ19の回転、つまり自動変速機4の出力回転は、差動装置5(図1)のディファレンシャルギヤ機構に入力される。
以上のような構造の変速機構15を含む当実施形態の自動変速機4では、第1・第2ブレーキBR1,BR2の締結/解放の組合せに応じて、変速比の異なる複数のギヤ段が達成可能とされている。例えば、後述するシフトレバーのポジション(シフトポジション)がDレンジであるとき、自動変速機4では、車両の走行状態に応じて、少なくとも1速および2速の2つのギヤ段から自動的に適切なギヤ段が選択される。具体的には、第1ブレーキBR1が締結されかつ第2ブレーキBR2が解放されることにより、1速が達成され、第1ブレーキBR1が解放されかつ第2ブレーキBR2が締結されることにより、1速よりも減速比の小さい2速が達成される。なお、当実施形態では、説明を簡単にするために1速または2速のみを例示するが、乗用車用に多く用いられる自動変速機と同様に、4速以上の高速ギヤ段を達成可能なように構成することも当然に可能である。
(2)制御系統
図5は、当実施形態の車両用駆動装置の制御系統を示すブロック図である。本図に示されるPCM50は、エンジン1等から車両に付与される動力を制御するためのマイクロプロセッサであり、周知のCPU、ROM、RAM等から構成されている。このPCM50は、請求項にいう「回生制御手段」、「アシスト制御手段」、および「判定手段」に相当する。
PCM50には、各種センサによる検出信号が入力される。例えば、エンジン1には、その出力軸12の回転数つまりエンジン回転数を検出するエンジン回転センサSN1が設けられており、当該エンジン回転センサSN1により検出された情報(つまりエンジン回転数を表す情報)が電気信号として逐次PCM50に入力される。また、車両には、車両の走行速度(車速)を検出する車速センサSN2と、車両を運転するドライバーにより操作される図外のアクセルペダルの開度(アクセル開度)を検出するアクセルセンサSN3と、同じくドライバーにより操作される図外のシフトレバーのポジション(シフトポジション)を検出するシフトポジションセンサSN4とが設けられており、これら車速センサSN2、アクセルセンサSN3、およびシフトポジションセンサSN4による検出信号もPCM50に逐次入力される。
PCM50は、上記各センサSN1〜SN4からの入力信号に基づいて種々の判定や演算等を実行しつつ、エンジン1、自動変速機4、およびクラッチ2等を制御する。具体的に、PCM50は、エンジン1に備わる図外のインジェクタ(燃料噴射弁)や点火プラグ等と電気的に接続されており、エンジン1のトルク等がドライバーの要求に応じた適切な値になるように上記インジェクタや点火プラグを制御する。また、PCM50は、自動変速機4の内部を流通する作動油の流れを切り替える図外のソレノイドバルブ等と電気的に接続されており、自動変速機4のギヤ段として車両の走行状態に応じた適切なギヤ段が得られるように上記ソレノイドバルブを制御する。さらに、PCM50は、クラッチ2の摩擦板どうしを圧接させるアクチュエータと電気的に接続されており、シフトポジションや車両の走行状態等に応じてクラッチ2が適切に断接されるように上記アクチュエータを制御する。
加えて、PCM50は、油圧回路20における第1・第2方向切替弁30,31および第1・第2リニアソレノイド弁33,34と電気的に接続されており、車両の走行状態等に応じて油圧ポンプモータ3がモータまたはポンプとして適切に作動するように上記各弁30〜34を制御する。
(3)アップシフト変速時の制御
次に、自動変速機4のギヤ段が1速から2速に切り替えられるアップシフト変速時に実行される制御動作について、図6のフローチャートおよび図7のタイムチャートを用いて説明する。なお、ここでの制御(アップシフト変速)は、図7のタイムチャートにおける時点t1において、自動変速機4のギヤ段を1速から2速に切り替えるべき旨の指令が発せられるのに伴い開始される。例えば、Dレンジが選択されている状態での車両走行中に、エンジン回転数、車速、およびアクセル開度の少なくともいずれかが変化して、これら各値の組合せにより定まる条件が2速を選択すべき条件に適合した場合に、アップシフト変速の指令が発せられる(時点t1)。時点t1より以前では、ギヤ段として1速が選択されているため、自動変速機4では、第1ブレーキBR1が締結されかつ第2ブレーキBR2が解放されている。つまり、第1ブレーキBR1には、これを完全に締結させるための高い油圧(ライン圧)Xが供給されるとともに、第2ブレーキBR2に供給される油圧はゼロとされている。
上記時点t1でのアップシフト変速の指令に伴い図6のフローチャートに示す制御がスタートすると、PCM50は、第1ブレーキBR1への供給油圧を、ライン圧Xからこれよりも低い(ただしゼロよりは大きい)準締結圧Yまで低下させるとともに、第2ブレーキBR2にプリチャージ圧を供給する(ステップS1)。
ここで、準締結圧Yとは、締結を実質的に維持することが可能な下限付近の油圧のことである。このため、第1ブレーキBR1への供給油圧が準締結圧Yまで低下しても、第1ブレーキBR1は基本的に締結状態を維持しているが、その締結力は、トルク急変時にはスリップが起きる程度の弱い締結力となる。また、プリチャージ圧とは、油路に作動油を満たす程度に一時的に供給される油圧のことである。したがって、このようなプリチャージ圧が第2ブレーキBR2に供給されても、第2ブレーキBR2に通じる油路に作動油が満たされるだけで、第2ブレーキBR2は締結には至らない。
次いで、PCM50は、第2ブレーキBR2へのプリチャージが完了したか否か、つまり第2ブレーキBR2に通じる油路に作動油が満たされたか否かを判定する(ステップS2)。例えば、PCM50は、プリチャージ圧の供給を開始した時点からの経過時間に基づいて、プリチャージが完了したか否かを判定する。なお、図7のタイムチャートでは、プリチャージが完了した時点をt2としている。
上記ステップS2でYESと判定されてプリチャージ圧の供給が完了したことが確認された場合、PCM50は、第1ブレーキBR1への供給油圧を準締結圧Yからゼロに向けて徐々に低下させるとともに、プリチャージ後の第2ブレーキBR2への供給油圧を準締結圧Yまで徐々に増大させる(ステップS3)。
上記ステップS3の制御に伴い、図7のタイムチャートでは、プリチャージの完了時点t2よりも遅れた時点t3において、第1ブレーキBR1への供給油圧がゼロまで低下するとともに、第2ブレーキBR2への供給油圧が準締結圧Yまで増大している。この時点t3では、実質的に第1ブレーキBR1が解放されかつ第2ブレーキBR2が締結されているので、自動変速機4のギヤ段は実質的に2速に切り替わっている。このため、この時点t3以降は、エンジン回転数が、2速の変速比に対応する回転数に向かって比較的急峻に低下することになる。当実施形態では、このように実質的な変速比の変更に伴ってエンジン回転数が変化する期間のことをイナーシャフェーズという。また、プリチャージの完了(時点t2)からイナーシャフェーズの始まり(時点t3)までの期間のことをトルクフェーズという。
上記ステップS3の後、PCM50は、トルクフェーズが終了したか否かを判定する(ステップS4)。例えば、PCM50は、エンジン回転センサSN1による検出値に基づいてエンジン回転数の急低下が始まった時点を特定し、この時点でトルクフェーズが終了したと判定する。
上記ステップS4でYESと判定されてトルクフェーズが終了したこと(言い換えるとイナーシャフェーズが始まったこと)が確認された場合、PCM50は、第1ブレーキBR1への供給油圧をゼロに維持しかつ第2ブレーキBR2への供給油圧を準締結圧Yに維持しながら、油圧ポンプモータ3によるポンプとしての仕事量を増大させる回生ブレーキ制御を実行する(ステップS5)。すなわち、PCM50は、図3(a)に示したように、オイルパン21→吸込み通路23→油圧ポンプモータ3→吐出通路24→アキュムレータ22の順にオイルが流れるように第1・第2方向切替弁30,31を制御することにより、オイルパン21内のオイルをアキュムレータ22に圧送するポンプとして油圧ポンプモータ3を作動させるとともに、当該ポンプとしての仕事量がトルクフェーズの終了前よりも増大するように第1リニアソレノイド弁33を制御する。このように油圧ポンプモータ3のポンプとしての仕事量が増やされることにより、油圧ポンプモータ3からのオイルの吐出量が増大されてアキュムレータ22の圧力が高められる。
ここで、図7のタイムチャートでは、トルクフェーズが終了する時点t3よりも前において、油圧ポンプモータ3がポンプとしてもモータとしても作動していない。このため、時点t3よりも前において、油圧ポンプモータ3の軸トルク、より詳しくは油圧ポンプモータ3から自動変速機4の入力軸16に付与されるトルクはゼロとなっている。その後、時点t3において油圧ポンプモータ3がポンプとしての作動を始めると、この油圧ポンプモータ3の軸トルクは−Zにまで低下している。このマイナスのトルクは、油圧ポンプモータ3が入力軸16の回転にブレーキをかけていることを表している。なお、時点t3よりも前に既に油圧ポンプモータ3がポンプとして作動している場合もあり得るが、このような場合は、時点t3以後の油圧ポンプモータ3の軸トルクが、時点t3より前の軸トルクよりもさらに低下する(絶対値としては増加する)ように、ポンプとしての仕事量が増大されることになる。
上記のように油圧ポンプモータ3のポンプとしての仕事量を増大させた後、PCM50は、イナーシャフェーズが終了したか否かを判定する(ステップS6)。例えば、PCM50は、エンジン回転数が2速に対応する回転数(車速と変速比から求められる)まで低下した場合に、イナーシャフェーズが終了したと判定する。
上記ステップS6でYESと判定されてイナーシャフェーズが終了したことが確認された場合、PCM50は、油圧ポンプモータ3のポンプとしての仕事量を減少させるとともに(ステップS7)、アクセル開度に応じたトルクが発生するようにエンジン1を制御する(ステップS8)。すなわち、PCM50は、油圧ポンプモータ3によるポンプとしての仕事量がイナーシャフェーズの期間中よりも減少する(トルクフェーズ中の値に戻る)ように第1リニアソレノイド弁33を制御するとともに、アクセルセンサSN3により検出されるアクセル開度に応じたトルク(アクセル開度に基づき都度演算される要求トルク)がエンジン1で発生するようにインジェクタや点火プラグ等を制御する。
また、PCM50は、第2ブレーキBR2を完全に締結させるために、第2ブレーキBR2への供給油圧を準締結圧Yからライン圧Xまで増大させる(ステップS9)。
図7のタイムチャートでは、時点t4でイナーシャフェーズが終了しており、この時点t4において、油圧ポンプモータ3の軸トルクが−Zからゼロまで変化しており、油圧ポンプモータ3のポンプとしての作動が停止されている。つまり、自動変速機4の入力軸16には油圧ポンプモータ3によるブレーキは付加されなくなる。また、時点t4以後、第2ブレーキBR2への供給油圧がライン圧Xまで上昇し、これによって第2ブレーキBR2が完全締結に至っている。以上により、1速から2速へのアップシフト変速が完了する。
なお、図7には示していないが、アップシフト変速の制御中、クラッチ2は基本的に締結状態に維持されているものとする。ただし、特にイナーシャフェーズのときにエンジン回転数が急上昇するのに伴って乗員に伝わるショックを低減するために、イナーシャフェーズを含む所定期間に亘ってクラッチ2を半締結状態に制御するようにしてもよい。
(4)ダウンシフト変速時の制御
次に、自動変速機4のギヤ段が2速から1速に切り替えられるダウンシフト変速時に実行される制御動作について、図8のフローチャートおよび図9のタイムチャートを用いて説明する。なお、ここでの制御(ダウンシフト変速)は、図9のタイムチャートにおける時点t5において、自動変速機4のギヤ段を2速から1速に切り替えるべき旨の指令が発せられるのに伴い開始される。例えば、Dレンジが選択されている状態での車両走行中に、エンジン回転数、車速、およびアクセル開度の少なくともいずれかが変化して、これら各値の組合せにより定まる条件が1速を選択すべき条件に適合した場合に、ダウンシフト変速の指令が発せられる(時点t5)。特にここでは、時点t5でアクセルペダルが大きく踏み込まれることにより、ダウンシフト変速の指令が発せられたものとする(いわゆるキックダウン)。時点t5より以前では、ギヤ段として2速が選択されているため、自動変速機4では、第1ブレーキBR1が解放されかつ第2ブレーキBR2が締結されている。つまり、第1ブレーキBR1に供給される油圧がゼロとされる一方、第2ブレーキBR2には、これを完全に締結させるためのライン圧Xが供給されている。
上記時点t5でのダウンシフト変速の指令に伴い図8のフローチャートに示す制御がスタートすると、PCM50は、第1ブレーキBR1にプリチャージ圧を供給するとともに、第2ブレーキBR2への供給油圧を、ライン圧Xから準締結圧Yまで低下させる(ステップS11)。
次いで、PCM50は、第1ブレーキBR1へのプリチャージが完了したか否か、つまり第1ブレーキBR1に通じる油路に作動油が満たされたか否かを判定する(ステップS12)。なお、図9のタイムチャートでは、プリチャージが完了した時点をt6としている。
上記ステップS12でYESと判定されてプリチャージ圧の供給が完了したことが確認された場合、PCM50は、プリチャージ後の第1ブレーキBR1への供給油圧を準締結圧Yまで徐々に増大させるとともに、第2ブレーキBR2への供給油圧を準締結圧Yからゼロに向けて徐々に低下させる(ステップS13)。
上記ステップS13の制御に伴い、図9のタイムチャートでは、プリチャージの完了時点t6よりも遅れた時点t7において、第1ブレーキBR1への供給油圧が準締結圧Yまで増大するとともに、第2ブレーキBR2への供給油圧がゼロまで低下している。この時点t7では、実質的に第1ブレーキBR1が締結されかつ第2ブレーキBR2が解放されているので、自動変速機4のギヤ段は実質的に1速に切り替わっている。このため、この時点t7以降は、エンジン回転数が、1速の変速比に対応する回転数に向かって比較的急峻に上昇する。つまり、時点t7を境に、変速動作のフェーズがトルクフェーズからイナーシャフェーズへと移行している。
上記ステップS13の後、PCM50は、トルクフェーズが終了したか否かを判定する(ステップS14)。例えば、PCM50は、エンジン回転センサSN1による検出値に基づいてエンジン回転数の急上昇が始まった時点を特定し、この時点でトルクフェーズが終了したと判定する。
上記ステップS14でYESと判定されてトルクフェーズが終了したこと(言い換えるとイナーシャフェーズが始まったこと)が確認された場合、PCM50は、第1ブレーキBR1への供給油圧を準締結圧Yに維持しかつ第2ブレーキBR2への供給油圧をゼロに維持しながら、油圧ポンプモータ3によるモータとしての仕事量を増大させる動力アシスト制御を実行する(ステップS15)。すなわち、PCM50は、図3(b)に示したように、アキュムレータ22→供給通路26→油圧ポンプモータ3→排出通路27→オイルパン21の順にオイルが流れるように第1・第2方向切替弁30,31を制御することにより、アキュムレータ22から供給される高圧のオイルにより回転するモータとして油圧ポンプモータ3を作動させるとともに、当該モータとしての仕事量がトルクフェーズの終了前よりも増大するように第2リニアソレノイド弁34を制御する。このように油圧ポンプモータ3のモータとしての仕事量が増やされることにより、油圧ポンプモータ3から自動変速機4の入力軸16に付加されるトルク(アシストトルク)が増大されて自動変速機4の入力軸16およびエンジン1の出力軸12の回転が加速される。
ここで、図9のタイムチャートでは、トルクフェーズが終了する時点t7よりも前において、油圧ポンプモータ3がポンプとしてもモータとしても作動していない。このため、時点t7よりも前において、油圧ポンプモータ3の軸トルク、より詳しくは油圧ポンプモータ3から自動変速機4の入力軸16に付与されるトルクはゼロとなっている。その後、時点t7において油圧ポンプモータ3がモータとしての作動を始めると、この油圧ポンプモータ3の軸トルクは+Wにまで増大している。このプラスのトルクは、油圧ポンプモータ3が入力軸16の回転をアシストしていることを表している。なお、時点t7よりも前に既に油圧ポンプモータ3がモータとして作動している場合もあり得るが、このような場合は、時点t7以後の油圧ポンプモータ3の軸トルクが、時点t7より前の軸トルクよりもさらに増大するように、モータとしての仕事量が増大されることになる。
上記のように油圧ポンプモータ3のモータとしての仕事量を増大させた後、PCM50は、イナーシャフェーズが終了したか否かを判定する(ステップS16)。例えば、PCM50は、エンジン回転数が1速に対応する回転数(車速と変速比から求められる)まで上昇した場合に、イナーシャフェーズが終了したと判定する。
上記ステップS16でYESと判定されてイナーシャフェーズが終了したことが確認された場合、PCM50は、油圧ポンプモータ3のモータとしての仕事量を減少させるとともに(ステップS17)、アクセル開度に応じたトルクが発生するようにエンジン1を制御する(ステップS18)。すなわち、PCM50は、油圧ポンプモータ3によるモータとしての仕事量がイナーシャフェーズの期間中よりも減少する(トルクフェーズ中の値に戻る)ように第2リニアソレノイド弁34を制御するとともに、アクセルセンサSN3により検出されるアクセル開度に応じたトルク(アクセル開度に基づき都度演算される要求トルク)がエンジン1で発生するようにインジェクタや点火プラグ等を制御する。
また、PCM50は、第1ブレーキBR1を完全に締結させるために、第1ブレーキBR1への供給油圧を準締結圧Yからライン圧Xまで増大させる(ステップS19)。
図9のタイムチャートでは、時点t8でイナーシャフェーズが終了しており、この時点t8において、油圧ポンプモータ3の軸トルクが+Wからゼロまで変化しており、油圧ポンプモータ3のモータとしての作動が停止されている。つまり、自動変速機4の入力軸16には油圧ポンプモータ3によるアシストトルクは付加されなくなる。また、時点t8以後、第1ブレーキBR1への供給油圧がライン圧Xまで上昇し、これによって第1ブレーキBR1が完全締結に至っている。以上により、2速から1速へのダウンシフト変速が完了する。
なお、図9には示していないが、ダウンシフト変速の制御中、クラッチ2は基本的に締結状態に維持されているものとする。ただし、特にイナーシャフェーズのときにエンジン回転数が急低下するのに伴って乗員に伝わるショックを低減するために、イナーシャフェーズを含む所定期間に亘ってクラッチ2を半締結状態に制御するようにしてもよい。
(5)エンジン空吹かし時の制御
次に、エンジン1が空吹かしされたとき、つまり、シフトポジションがPレンジまたはNレンジである状態でアクセルペダルが踏み込まれたときに実行される制御動作について、図10のタイムチャートを用いて説明する。
図10のタイムチャートでは、時点t10から一時的にエンジン1が空吹かしされた場合が例示されている。すなわち、この時点t10よりも前において、アクセルペダルは踏み込まれておらず(アクセル開度=ゼロ)、かつシフトポジションはPレンジまたはNレンジとされている。そして、時点t10において、PレンジまたはNレンジが選択された状態のまま、アクセルペダルが踏み込まれ、これに伴いアクセル開度が急増している。PレンジまたはNレンジでは、自動変速機4の入力軸16の回転がドライブシャフト6に伝達されないので、この状態でアクセルペダルが踏み込まれても、エンジン1の回転数が上昇するだけで、車両に動力は伝達されない。
その後、時点t11において、アクセルペダルの踏込みが解除されて、アクセル開度がゼロまで低下している。PCM50は、このようにPレンジまたはNレンジ下でアクセルペダルの踏み込み操作およびその解除が行われたことを、アクセルセンサSN3およびシフトポジションセンサSN4の検出値に基づいて特定するとともに、その時点(アクセルペダルの踏込みが解除された時点t11)で、油圧ポンプモータ3によるポンプとしての仕事量を増大させる回生ブレーキ制御を開始する。この回生ブレーキ制御により、油圧ポンプモータ3の軸トルクはゼロより小さい−Vまで低下し、自動変速機4の入力軸16にブレーキがかけられる。
さらに、PCM50は、エンジン回転数が十分に(ほぼアイドリング回転数まで)低下するまで上記回生ブレーキ制御を継続し、回転数が十分に低下した時点で終了させる。図10では、回生ブレーキ制御の終了時点がt12とされている。その後、時点t13においてシフトポジションがPレンジまたはNレンジからDレンジに切り替えられるが、上記回生ブレーキ制御の効果により、この時点では既にエンジン回転数がアイドリング回転数まで低下している。
(6)作用効果
以上説明したように、上記実施形態では、自動変速機4のギヤ段が高くされるアップシフト変速中に、油圧ポンプモータ3のポンプとしての仕事量を増大させてアキュムレータ22の圧力を高める回生ブレーキ制御が実行されるので(図6、図7参照)、油圧ポンプモータ3によってエンジン1の回転にブレーキをかけることができ、エンジン回転数をアップシフト後の変速比に対応した適正な回転数まで速やかに低下させることができる。これにより、アップシフト変速に要する時間を短縮できるとともに、エンジン1から得られたエネルギーを油圧に変換してアキュムレータ22に蓄えることができる。すなわち、上記実施形態によれば、アップシフト変速時における速やかな回転低下(変速時間の短縮)を図りながらも、そのために多くのエネルギーが無駄にされる(例えば単に熱に変換されるだけに終わる)といった事態を回避でき、エンジン1の燃費性能を良好に維持できるという利点がある。
例えば、仮に上記のような回生ブレーキ制御を実行しなかった場合には、図7の最上段のグラフ(エンジン回転数を表すグラフ)において一点鎖線の波形L1として示すように、エンジン回転数の低下スピードが遅くなり、これに応じてアップシフト変速に要する時間が長期化することになる。このような緩慢な変速は、回転数が比較的鋭く変化するスポーティなエンジンを求めるドライバーにとっては、性能の悪いエンジン1の挙動として感じられ、車両の商品性の低下を招くおそれがある。これに対し、上記実施形態では、アップシフト変速時に油圧ポンプモータ3によるブレーキ作用で迅速にエンジン回転数を低下させることができるので、変速時間の短縮を図ることができ、車両の商品性を向上させることができる。
特に、上記実施形態では、アップシフト変速時にその変速動作のフェーズがイナーシャフェーズであるか否かが判定され、イナーシャフェーズであると判定されている期間中に上記回生ブレーキ制御が実行されるので、実質的な変速比の変更に伴いエンジン回転数が低下するのに合わせてエンジン1の回転に適正にブレーキをかけることができ、エンジン回転数を所望の回転数まで速やかに低下させることができる。
また、上記実施形態では、シフトポジションがPレンジまたはNレンジにある状態(つまり自動変速機4からドライブシャフト6への動力伝達が無効にされている状態)でアクセルペダルが踏み込まれたとき、つまりエンジン1が空吹かしされたときにも、上記と同様の回生ブレーキ制御が実行されるので(図10参照)、例えば空吹かし後にドライバーがシフトポジションをDレンジに切り替えたとしても(例えば図10の時点t13)、その時点でのエンジン回転数は十分に低下しており、Dレンジに切り替わった直後に車両が唐突に飛び出すような事態を効果的に防止することができる。
例えば、仮に上記のような回生ブレーキ制御を実行しなかった場合には、図10の下から2段目のグラフ(エンジン回転数を表すグラフ)において一点鎖線の波形L3として示すように、エンジン回転数が高い状態がしばらくの間継続し、Dレンジへの切替時点t13においてもまだエンジン回転数が十分に低下していないおそれがある。このような状態でDレンジへの切り替えが行われると、その切り替えに伴って車両が唐突に飛び出すことになり(つまり乗員に大きな発進ショックが加わることになり)、好ましくない。これに対し、上記実施形態では、空吹かし時に油圧ポンプモータ3によるブレーキ作用で迅速にエンジン回転数を低下させることができるので、Dレンジへの切り替えまでにエンジン回転数を十分に低下させることができ、上記のように車両が唐突に飛び出す危険性を効果的に低減することができる。
ここで、上記実施形態とは異なる態様として、アップシフト変速時またはエンジンの空吹かし時にエンジン1の点火タイミングを意図的に遅らせる等により、あえてトルクが目減りする効率の悪い条件でエンジン1を運転し、それによってエンジン回転数の低下を促進することが考えられる。しかしながら、このようにした場合には、エンジン1の効率が一時的にでも低下することにより、エンジン1の燃費性能が悪化することが避けられないという問題がある。これに対し、上記実施形態では、エンジン回転数が低下した分のエネルギーが油圧のエネルギーに変換されるので、当該油圧エネルギーを後に有効利用することにより(例えば油圧ポンプモータ3をポンプとして作動させてエンジン1の回転をアシストすることにより)、上記のような燃費性能の悪化を効果的に防止できるという利点がある。
また、上記実施形態では、自動変速機4のギヤ段が低くされるダウンシフト変速中に、油圧ポンプモータ3のモータとしての仕事量を増大させて当該油圧ポンプモータ3から自動変速機4の入力軸16に付加されるトルク(アシストトルク)を増大させる動力アシスト制御が実行されるので(図8、図9参照)、油圧ポンプモータ3によってエンジン1の回転を加速させることができ、エンジン回転数をダウンシフト後の変速比に対応した適正な回転数まで速やかに上昇させることができる。例えば、図9の最上段のグラフ(エンジン回転数を表すグラフ)において一点鎖線の波形L2として示すように、油圧ポンプモータ3によるアシストトルクがなければエンジン回転数の上昇スピードが遅くなるところ、上記のようにアシストトルクを付加することにより、エンジン回転数の上昇スピードを速めて迅速に所望の回転数まで上昇させることができる。これにより、ダウンシフト変速に要する時間を短縮できるとともに、例えばエンジン回転数を上昇させるために燃料の噴射量を増やしてエンジン1のトルクを増大させた場合と異なり、変速時間の短縮のために燃費性能が悪化するのを防止することができる。
特に、上記実施形態では、ダウンシフト変速時にその変速動作のフェーズがイナーシャフェーズであるか否かが判定され、イナーシャフェーズであると判定されている期間中に上記動力アシスト制御が実行されるので、実質的な変速比の変更に伴いエンジン回転数が上昇するのに合わせてエンジン1の回転を適正に加速させることができ、エンジン回転数を所望の回転数まで速やかに上昇させることができる。
(7)変形例等
上記実施形態では特に言及しなかったが、アップシフト変速時またはエンジンの空吹かし時に実行される回生ブレーキ制御(油圧ポンプモータ3をポンプとして作動させてアキュムレータ22にオイルを圧送する制御)を、アキュムレータ22に蓄圧されている圧力が既に十分に高い状態において実行すると、アキュムレータ22の圧力が過剰に高くなってアキュムレータ22が故障するおそれがある。そこで、アキュムレータ22の圧力を検出する手段を設けて、当該手段により検出されたアキュムレータ22の圧力が所定値以上である場合には、上記回生ブレーキ制御を要求よりも低いレベルで実行するか、あるいは回生ブレーキ制御の実行を禁止することが好ましい。この場合、回生ブレーキ制御によって自動変速機4の入力軸16に十分なブレーキがかけられなくなるが、このようなブレーキの不足分については、点火タイミングのリタード等によりエンジン1自身のトルクを減少させることによって補うとよい。
逆に、ダウンシフト変速時に実行される動力アシスト制御(油圧ポンプモータ3をモータとして作動させて自動変速機4の入力軸16の回転を加速させる制御)は、アキュムレータ22にある程度の圧力が蓄圧されている状態でないと、実行することが困難かまたは不可能である。このため、アキュムレータ22の圧力が所定値未満である場合は、上記動力アシスト制御を要求よりも低いレベルで実行するか、あるいは動力アシスト制御の実行を禁止せざるを得ない。この場合、動力アシスト制御によって入力軸16に十分なアシストトルクを付加できなくなるが、このようなアシストトルクの不足分については、燃料噴射量の増大等によってエンジン1自身のトルクを増大させることによって補うとよい。
また、上記実施形態では、自動変速機4の入力軸16に油圧ポンプモータ3を取り付けたが、モータとしての作動時にエンジン1の回転がアシストされ、かつポンプとしての作動時にエンジン1から動力が得られるように、エンジン1と自動変速機4とをつなぐ動力伝達経路上に油圧ポンプモータ3が取り付けられていればよく、例えばエンジン1の出力軸12に油圧ポンプモータ3を取り付けてもよい。
また、上記実施形態では、エンジン1の出力軸12と自動変速機4の入力軸16とをクラッチ2を介して連結したが、出力軸12と入力軸16との間に、流体を介して動力を伝達するトルクコンバータを設け、このトルクコンバータを介して出力軸12と入力軸16とを連結してもよい。
また、上記実施形態では、車両を走行させるため動力源(油圧ポンプモータ3以外のメインの動力源)として、火花点火式エンジンからなるエンジン1を車両に搭載したが、このようなエンジン1に限らず、ディーゼルエンジンやロータリーエンジンなど、種々のエンジンを動力源として使用可能である。
1 エンジン(動力源)
3 油圧ポンプモータ(オイルポンプ、オイルモータ)
4 自動変速機
7 車輪
22 アキュムレータ(蓄圧器)
50 PCM(回生制御手段、アシスト制御手段、判定手段)

Claims (8)

  1. 車両を走行させるための動力を発生させる動力源と、
    前記動力源により駆動されるオイルポンプと、
    前記オイルポンプから吐出されたオイルを蓄圧状態で貯留可能な蓄圧器と、
    前記動力源の回転数を低下させる要求があったときに、前記オイルポンプの仕事量を増大させて前記蓄圧器の圧力を高める回生ブレーキ制御を実行する回生制御手段とを備えた、ことを特徴とする車両用駆動装置。
  2. 請求項1に記載の車両用駆動装置において、
    前記動力源で発生した動力を変速しつつ車輪側に伝達する自動変速機をさらに備え、
    前記回生制御手段は、前記自動変速機のギヤ段が高くされるアップシフト変速中に前記回生ブレーキ制御を実行する、ことを特徴とする車両用駆動装置。
  3. 請求項2に記載の車両用駆動装置において、
    前記自動変速機のアップシフト変速中に、変速動作のフェーズがイナーシャフェーズであるか否かを判定する判定手段をさらに備え、
    前記回生制御手段は、前記自動変速機のイナーシャフェーズ中に前記回生ブレーキ制御を実行する、ことを特徴とする車両用駆動装置。
  4. 請求項1に記載の車両用駆動装置において、
    前記動力源で発生した動力を変速しつつ車輪側に伝達する自動変速機をさらに備え、
    前記回生制御手段は、前記自動変速機から車輪側への動力伝達が無効にされるPレンジまたはNレンジが選択されている状態で前記動力源の回転が上昇させられたときに前記回生ブレーキ制御を実行する、ことを特徴とする車両用駆動装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用駆動装置において、
    前記回生制御手段は、前記動力源の回転数を低下させる要求があっても、前記蓄圧器の圧力が所定値以上である場合には、前記回生ブレーキ制御を要求よりも低いレベルで実行するかまたは前記回生ブレーキ制御の実行を禁止する、ことを特徴とする車両用駆動装置。
  6. 車両を走行させるための動力を発生させる動力源と、
    前記動力源で発生した動力を変速しつつ車輪側に伝達する自動変速機と、
    オイルを蓄圧状態で貯留可能な蓄圧器と、
    前記蓄圧器から供給されるオイルにより駆動され、前記動力源から前記自動変速機への動力伝達経路にトルクを付加することが可能なオイルモータと、
    前記自動変速機のギヤ段が低くされるダウンシフト変速に伴って前記動力源の回転数を上昇させる要求があったときに、前記オイルモータから付加されるトルクを増大させる動力アシスト制御を実行するアシスト制御手段とを備えた、ことを特徴とする車両用駆動装置。
  7. 請求項6に記載の車両用駆動装置において、
    前記自動変速機のダウンシフト変速中に、変速動作のフェーズがイナーシャフェーズであるか否かを判定する判定手段をさらに備え、
    前記アシスト制御手段は、前記自動変速機のイナーシャフェーズ中に前記動力アシスト制御を実行する、ことを特徴とする車両用駆動装置。
  8. 請求項6または7に記載の車両用駆動装置において、
    前記アシスト制御手段は、前記動力源の回転数を上昇させる要求があっても、前記蓄圧器の圧力が所定値未満である場合には、前記動力アシスト制御を要求よりも低いレベルで実行するかまたは前記動力アシスト制御の実行を禁止する、ことを特徴とする車両用駆動装置。
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