JP2017154052A - 気体浄化装置 - Google Patents

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Tetsutaro Nakagawa
徹太郎 中川
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Abstract

【課題】エジェクタの大型化を抑制しつつ、エジェクタでの吸気量を増大し、ポンプ容量の増大も必要としない気体浄化装置を構成する。
【解決手段】上部空間AS1と下部空間AS2とが隔壁5で分離されたタンクAを備え、ノズルから処理液Wが噴出することにより、ノズルの近傍位置の第1吸引部S1、及び、これより下側の第2吸引部S2から上部空間AS1の空気を吸引して処理液Wに混合して下方に送り出すエジェクタBを備えた。エジェクタBを構成するハウジングの下端を、隔壁5の孔部から下方に突出した筒状部の内部に配置することにより、ハウジング下端と筒状部との隙間により第2吸引部S2を構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、エジェクタにより吸引した気体の浄化を行う気体浄化装置に関する。
特許文献1には気体浄化装置に類似するものとして、外部の空気の取り込みが可能なチェンバー内にノズルを備え、ノズルの下方に配置される脱臭筒の上部に狭い通路部分を形成してエジェクタを構成した技術が示されている。このような構成のためノズルから脱臭液を噴出することによりチャンバー内の空気を脱臭液に吸引させて混合し、脱臭を実現している。
特許文献1では、脱臭筒の下方に貯留された脱臭液をポンプによりノズルに供給する構成を備えることにより、駆動源を備えずとも、エジェクタ効果によりチェンバー内の空気の吸引を可能にするものである。
また、特許文献2には、空気と処理液とを混合するエジェクタを備え、処理液を貯留するタンクの内部にエジェクタからの処理液を噴出するノズルを備え、タンクから空気を排出する経路にサイクロンを備えた技術が示されている。
この特許文献2では、タンクの上方空間に三重円筒サイクロンを備えており、タンク内の処理液の上面に対し、空気と混合した処理液をノズルから斜め方向に噴出することにより、サイクロン内に処理液の微粒子を発生させると同時に、この微粒子を三重円筒サイクロン内で旋回させ空気中の浮遊物質の捕捉、除去を行えるものである。
特開2001‐286545号公報 特開2006‐141864号公報
例えば、オイルミストが発生する工場では、換気装置等にオイルミストを除去するフィルタが備えられるものであるが、極めて微細なオイルミストはフィルタを通過するものであった。このようにフィルタで除去できないオイルミストは、空気中を漂うため換気装置を介して工場内に循環し、結果として工場内に充満することもあった。尚、空気中を漂う浮遊物質はオイルミストに限るものではなく、例えば、鋳造や鍛造のように加熱を伴う製造ラインにおいてオイルや樹脂等が加熱されることにより煙状に発生する蒸気や煤煙類も含まれる。
これに対して、特許文献1や特許文献2に示されるように、エジェクタ効果により空気を吸引して処理液に空気を混合させるものでは、空気中に浮遊する微粒子を処理液に混合させて除去することも考えられる。
しかしながら、空気浄化の能力向上の観点から考えると、特許文献1に示されるようにエジェクタにおいて処理液(脱臭液)に空気を混合させる構成では、能力向上のために、大型のエジェクタを備えることや、複数のエジェクタを備える構成を必要とし、装置全体の大型化を招くものであった。
また、特許文献2に示されるようにエジェクタにおいて空気が混合した処理液を、タンク内において処理液の表面に噴出し、飛沫により処理液に微粒子を作り出すものでは、ノズルから所定の圧力で処理液を送り出すことが必要となり、ポンプとして大容量のものを用いる必要があった。
特に、この特許文献2では、サイクロンを備える構成であるため、装置自体の大型化が避けられず改善の余地がある。
このような理由から、エジェクタの大型化を抑制しつつ、エジェクタでの吸気量を増大し、ポンプ容量の増大も必要とせず良好な浄化を行う気体浄化装置が求められる。
本発明の特徴は、隔壁によって内部空間が上部空間と下部空間とに仕切られたタンクを備え、
前記上部空間には、浄化対象である気体を前記タンクの外部から吸引する吸気部と、前記気体を前記下部空間に送り出すエジェクタとが備えられ、
前記下部空間には、前記気体を処理する処理液の貯留部と、前記エジェクタから送り出された前記気体を前記タンクの外部に排出する排出口と、が設けられ、
前記エジェクタは、前記下部空間からポンプにより供給される前記処理液を噴出するノズルと、当該ノズルに対して隙間を設けて外挿されるハウジングとを設けることにより、前記ノズルと前記ハウジングとの隙間に前記気体を吸引する第1吸引部を備えると共に、前記隔壁の孔部の縁部から下方に突出形成された筒状部と、当該筒状部の内部に配置される前記ハウジングの下端部との隙間に前記気体を吸引する第2吸引部を備えている点にある。
これによると、エジェクタのノズルから処理液が噴出された場合には、ノズルとハウジングとの隙間で成る第1吸引部においてタンクの上部空間内の気体を吸引すると同時に、隔壁の孔部に形成された筒状部とハウジングの下端部との隙間で成る第2吸引部において上部空間内の気体を吸引し、吸引した気体は処理液に混合する。また、エジェクタの下端から排出された処理液は貯留部に貯留され、貯留部で処理液から分離した気体は排出口からタンク外に排出される。これにより、例えば、単一の吸気部を備えたエジェクタと比較すると処理液に混合させる得る気体量を増大して処理能力が高まる。特に、気体中に浮遊するミスト等の浮遊物質が微細であっても、浮遊物質を気体から分離させて処理液に混合させ、結果として浮遊物質を気体から分離し、気体の浄化が実現する。
更に、エジェクタを構成するハウジングの下端の外周部と、隔壁に形成された筒状部のとの隙間とを組み合わせて第2吸引部を構成するため、エジェクタの複雑化を回避でき、上部空間の下層に存在する気体の吸引も可能となる。特に、この構成ではノズルに処理液を供給するだけで第1吸引部と第2吸引部とで気体の吸引が可能となるため、大型のポンプを必要としない。
従って、エジェクタの大型化を抑制しつつ、エジェクタでの吸気量を増大し、ポンプ容量の増大も必要とせず良好な浄化を行う気体浄化装置が構成された。
本発明は、前記ハウジングの内面であって、前記ノズルの下流側端部に対向する位置から更に下流側に予め設定された距離だけ離間した位置に、前記ノズルの軸芯方向に直交しつつ拡径する段部が形成されても良い。
これによると、収容部の段部を形成しているため、ノズルから噴出した処理液が段部を通過する際に体積を急激に拡大させ、大きい負圧を発生させることが可能となる。このように大きい負圧を発生させることにより、第1吸引空間からの気体の吸引量を増大させるだけでなく、吸引した気体を処理液に対して良好に混合させることも可能となる。
本発明は、前記ポンプに対して前記貯留部の前記処理液を吸引する吸引口が、平面視において前記貯留部の中央から外れた位置において、前記貯留部に対して旋回流を作り出す方向に吸引方向を設定して配置されても良い。
これによると、貯留部の処理液を吸引口から吸引することにより、貯留部の処理液を、平面視でのタンクの中央を中心に旋回する旋回流を作り出し、旋回流に伴う遠心力から比重差に基づいて、処理液と気体との分離を促進させる。また、気体から分離し処理液に混合する浮遊物質も遠心力により処理液から分離させることにより、浮遊物質が除去された処理液をエジェクタに供給することも可能となる。
本発明は、前記エジェクタの下端からの前記処理液の送り出し方向を、鉛直方向を基準に傾斜させても良い。
これによると、ハウジングから送り出される処理液が貯留部の処理液に対して強く接触することにより、貯留部の処理液を、平面視で貯留部の中央を中心に旋回する旋回流を作り出し、旋回流に伴う遠心力から比重差に基づいて、処理液と気体との分離を促進させる。
本発明は、前記貯留部の底壁に排出筒が形成されると共に、前記排出筒を開閉可能な排出弁を備えても良い。
これによると、排出弁を開放することにより、装置を停止させることなく、貯留部の底部に沈殿した物質を底壁の排出筒から自重により下方に排出することが可能となる。
気体浄化装置の全体構成を示す模式図である。 タンク、エジェクタ、隔壁等の配置を示す斜視図である。 エジェクタの断面図である。 吸引口と吐出口との配置を示すタンク底部の断面図である。 制御構成のブロック図である。 別実施形態(a)のエジェクタの姿勢を示す側面図である。 別実施形態(a)のエジェクタの姿勢を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔基本構成・浄化の概要〕
図1、図2に示すように、隔壁5によって内部空間が上部空間AS1と下部空間AS2とに仕切られたタンクAと、タンクAの内部に配置されるエジェクタBと、タンクAの下部空間AS2の貯留部Cに貯留される処理液WをエジェクタBに供給する循環ポンプPaと、処理液補給ユニットDと、冷却ユニットEと、沈殿物回収ユニットFと、浮遊物回収ユニットGとを備えて気体浄化装置が構成されている。
この気体浄化装置は、処理液Wとして水を用いることにより空気(気体の一例)の浄化を行うものである。エジェクタBは、循環ポンプPaで処理液Wが供給されることにより、処理液Wをノズル41(図3を参照)から下方に噴出するように姿勢が設定されている。また、エジェクタBは、処理液Wがノズル41から噴出する際に生ずる負圧により上部空間AS1から空気(気体の具体例)を吸引し、吸引した空気を処理液Wに空気を混合させるように機能する。
つまり、エジェクタBでは、空気に含まれるミストや塵埃、あるいは、蒸気や煤煙等の微細な浮遊物質を負圧により処理液Wに混合する状態で取り込み、処理液Wとともに貯留部Cに送り込む処理が行われる。
また、エジェクタBにおいて処理液Wに取り込まれ混合状態にある浮遊物質を捕獲物質と称すると、貯留部Cでは、捕獲物質のうち、処理液Wより比重が大きいものは貯留部Cの底部に沈殿し、比重が小さいものは処理液Wの液面に浮き上がる。そして、浮遊物質が除去された空気は貯留部Cにおいて処理液Wから分離して下部空間AS2の排出口6から排出される。このようなプロセスの結果、空気の清浄化が実現する。
処理液補給ユニットDは、タンクAの内部に処理液Wを補給し、冷却ユニットEは、貯留部Cに貯留された処理液Wを冷却する。沈殿物回収ユニットFは、貯留部Cの底部に沈殿する沈殿物(沈殿した捕獲物質)を回収し、浮遊物回収ユニットGは、貯留部Cの液面の浮遊物(液面に浮き上がった捕獲物質)を回収する。
〔タンク〕
図1、図2に示すように、タンクAは、縦向き姿勢の軸芯Xを中心とする円筒状の側壁1と、円盤状の上壁2と、中央ほど下方に突出する漏斗状の底壁3とを備えており、上下方向の中間位置に隔壁5を備えることで内部空間が上部空間AS1と下部空間AS2とに仕切られている。
上部空間AS1は、吸気ダクト4(吸気部の一例)を介して外部空間と連通している。この気体浄化装置は、工場に設置されるものを想定しており、オイルミストを発生させる工作機械や、蒸気や煤煙を発生させる鋳造装置等を、吸気ダクト4で吸気を行う吸気対象10としている。
タンクAの下部空間AS2の側壁1には排出口6が形成され、底壁3のうち下方への突出端には排出筒7が下方に突出形成され、この排出筒7には電動式に開閉する排出弁30を備えている。特に、排出口6は、貯留部Cの処理液Wの液面に浮き上がった状態で存在する浮遊物(捕獲物質)をオーバーフローさせる形態で排出する機能も有する。
下部空間AS2には、貯留部Cに貯留される処理液Wの液面レベルを検知するようにフロート型の主液面センサ8と、貯留部Cに貯留される処理液Wの温度を検知するようにサーミスタ等の温度センサ9とを備えている。
循環ポンプPaは電動モータで駆動される構成を有している。この気体浄化装置では、循環ポンプPaの駆動により、貯留部Cに貯留され処理液Wを吸引管12で吸引し、供給管13を介してエジェクタBに供給するように処理液Wの循環が行われる。
吸引管12の吸引口12aは、図4に示す如く平面視(軸芯Xに沿う方向視)において、中央位置(軸芯Xの位置)から外れた位置において、貯留部Cにおいて矢印で示す旋回流を作り出すように吸引方向が設定されている。つまり、軸芯Xを中心とする仮想円の接線方向に処理液Wを吸引するように吸引方向が設定されている。
また、供給管13には電磁開閉型の主供給弁14が介装され、供給管13のうち主供給弁14より循環ポンプPaに近い位置には、処理液Wを分岐して送り出す分岐管15が接続している。この分岐管15には電磁開閉型の副供給弁16が介装され、分岐位置には処理液Wの圧力を検知する圧力センサ17を備えている。
図1、図4に示すように、分岐管15の吐出口15aが、排出筒7の上方から下方に向けて処理液Wを送り出す位置に配置されている。このような配置のため排出筒7から貯留部Cの沈殿物を排出する場合に、吐出口15aから処理液Wを吐出することにより沈殿物の円滑な排出を可能にする。
〔処理液補給ユニット・冷却ユニット〕
処理液補給ユニットDは、処理液タンク21と、処理液タンク21からの処理液Wを送り出す補給管22と、補給管22での処理液Wの流れを制御するため電磁開閉型の補給弁23とを備えている。この処理液補給ユニットDでは、補給管22の注水口22aがタンクAの上部空間AS1に配置されている。
冷却ユニットEは、冷却装置25と、冷却装置25から冷媒が供給されることにより貯留部Cの処理液Wの液中に配置される冷却管26とを備えている。この冷却ユニットEでは、冷媒として冷水を用いることも可能である。
〔回収ユニット類〕
沈殿物回収ユニットFは、排出弁30を介して排出される沈殿物を回収する第1回収槽31と、第1回収槽31から沈殿物を含む処理液Wを排出する第1排出管32と、この第1排出管32を電動式に開閉する第1排出弁33と、第1排出管32において沈殿物を含む処理液Wを送り出す第1排出ポンプP1とを備えている。第1回収槽31には、液面レベルを検知するようにフロート型の第1液面センサ34を備えている。
浮遊物回収ユニットGは、排出口6から排出される浮遊物を回収する第2回収槽36と、第2回収槽36から浮遊物を含む処理液Wを排出する第2排出管37と、この第2排出管37を電動式に開閉する第2排出弁38と、第2排出管37において浮遊物を含む処理液Wを送り出す第2排出ポンプP2とを備えている。第2回収槽36には、液面レベルを検知するようにフロート型の第2液面センサ39を備えている。
図面には示していないが、第1排出ポンプP1と第2排出ポンプP2とは、電動モータで駆動されるように構成されている。
〔エジェクタ〕
図3に示すように、エジェクタBは、全体が軸芯Xと同軸芯上に配置されるものであり、処理液Wを下方に噴出するノズル41と、ノズル41から噴射された処理液を下方に案内するハウジングBHとを備えている。このエジェクタBは上部位置に第1吸引部S1を備え下部位置に第2吸引部S2を備えている。
ノズル41は、先端部が縮径されることにより、処理液Wが高速で噴出される噴出口41aが形成されている。ハウジングBHは、ノズル41を収容する収容空間42sが形成され、且つ、ノズル41に対して隙間を設けて外挿される収容部42と、この収容部42から下方に延びるように収容部42に連結する筒状の延出部43とを備えている。このようにノズル41が配置されることにより、ノズル41の外周と、これに外挿される収容部42との隙間により第1吸引部S1が形成される。
尚、延出部43はディフューザとして機能するものであり、ハウジングBHは、収容部42と延出部43とを連結した構成であるが、これらを一体的に構成しても良い。また、ノズル41とハウジングBHの中心とは軸芯Xと同軸芯に配置されている。
収容部42の上部位置で収容空間42sと連通する位置には上部空間AS1の空気を吸引する複数の吸気口42cが形成されている。収容空間42sと、延出部43の内部空間とを連通させる連通空間として処理液Wの噴出方向の下流側ほど縮径する空間となるテーパー部42tと、軸芯Xと平行姿勢(噴出方向と平行姿勢)の空間となる平行部42pとが形成されている。
テーパー部42tと平行部42pとは軸芯Xを中心に配置されるものであり、テーパー部42tがノズル41の噴出口41aを外挿する位置に配置されている。これにより第1吸引部S1が形成され、噴出口41aの外周面とテーパー部42tの内周面との間には、第1吸引部S1で吸引された空気の流通が可能な空間が形成される。
ハウジングBHの内面であって、ノズル41の下流側端部に対向する位置から更に下流側に予め設定された距離だけ離間した位置に、ノズル41の軸芯方向(軸芯Xと一致する方向)に直交しつつ拡径する段部42aが形成されている。つまり、段部42aは、ハウジングBHを構成する収容部42のうち、延出部43に連結する端面に対して、軸芯Xに対して直交する姿勢で形成される。この段部42aは、収容部42の平行部42pに連なる位置に形成され、この段部42aが形成される面と、延出部43の上端部と段部42aとで取り囲まれる領域に死水域44が形成される。
隔壁5の中央部には軸芯Xと同軸芯上に孔部5aが形成され、孔部5aの縁部から下方に突出する筒状部5bが隔壁5に一体形成されている。延出部43の下端を隔壁5の筒状部5bに挿通する位置関係で配置しており、この延出部43の外周と、筒状部5bの内周との隙間により第2吸引部S2が形成されている。
尚、この筒状部5bの下端が貯留部Cに貯留される処理液Wの液面近傍に達するように配置されているが、この筒状部5bを貯留部Cに貯留される処理液Wの液面に接触する位置に配置することや、処理液Wの液面に沈み込む位置に配置しても良い。
特に、このエジェクタBでは、噴出口41aの内径D1と平行部42pの内径D2との差の半分が、平行部42pで気体が通過する空間の通過径長H1となる。また、平行部42pの内径D2と延出部43の内径D3との差の半分が、段部42aの段差量H2となる。本実施形態では、ノズル41の噴出口41aの内径D1に対する平行部42pの内径D2の比であるD2/D1が1.1以上、10以下に設定され、平行部42pの内径D2に対する延出部43の内径D3の比であるD3/D2が1.1以上10以下に設定されている。
更に、ノズル41の噴出口41aから平行部42pまでの距離L0は、平行部42pの内径D2の10倍以下に設定され、ノズル41の平行部42pの長さL1が、平行部42pの内径D2の0.1倍以上10倍以下に設定されている。延出部43の内径D3に対する延出部43の長さL2の比であるL2/D3が、10以上200以下に設定されている。
この構成から、ノズル41に処理液Wを供給し、噴出口41aから噴出させることにより、処理液Wは、テーパー部42tと平行部42pとの内部を、噴出方向の下流側ほど径が拡大するように送られ、延出部43の内面に接する状態に達する。
また、段部42aの近傍の死水域44は比較的大きい空間として形成される。そして、平行部42pから段部42aを通過する処理液Wは、延出部43の内部で拡がり延出部43の内面に接触する状態に達し、死水域44に大きい負圧を作り出す。つまり、処理液Wが平行部42pと段部42aとの境界を通過する場合には、段部42aより下流側の空間が急激に拡大するため、死水域44において処理液Wに作用する負圧は急激に増大し、第1吸引部S1に対して大きい吸引力を作用させる。更に、テーパー部42tでは、処理液Wの流動方向の下流側ほど小径に形成されているため、第1吸引部S1から吸引された空気は、テーパー部42tを通過する際に、流速が増大することになり、死水域44での負圧を増大させ、吸引力の増大を実現している。
このような吸引に基づき、エジェクタBの上部位置では吸気口42cから収容空間42sに吸気が行われ、更に、第1吸引部S1に吸引される。このように吸引した空気に浮遊物質が含まれる場合には、浮遊物質を処理液Wに確実に混合させることを可能にしている。また、軸芯Xに沿う方向での延出部43を長寸に形成しているため、処理液に混合した空気に含まれる浮遊物質は、延出部43に送られる際に、処理液Wに接触する機会(確率)が高まり、処理液Wに対して良好に混合する状態に達する。更に、段部42a、あるいは、テーパー部42tを形成し、各部の寸法関係を設定することにより、大きい負圧を発生させるため、循環ポンプPaに大容量のものを用いずに済むものとなる。
エジェクタBの下部位置では、隔壁5の孔部5aに吸気が行われ、更に、第2吸引部S2に吸引される。この第2吸引部S2では延出部43を隔壁5の筒状部5bに挿通する簡単な構成でありながら、延出部43の下端から処理液Wが噴出された場合の負圧により空気の吸引を可能にするため、吸引量の増大を実現する。尚、この第2吸引部S2では、延出部43の下端から噴出した処理液Wは、延出部43の下端から径が拡大するように送られ、筒状部5bの内面に接する状態に達する。このように延出部43の下端から処理液Wが噴出した場合にも延出部43の下端部の外周と筒状部5bの内面との間隙に負圧を発生させ、良好な吸気を実現している。
この第2吸引部S2は、隔壁5の上面の近く(上部空間AS1の下層)に漂う状態で存在する浮遊物質を確実に吸引することが可能であり、隔壁5の上面の近くに空気を吸引して処理液Wに混合させることが可能となる。
〔制御構成・浄化処理の形態〕
図5に示すように、この気体浄化装置は、マイクロプロセッサやDSP(digital signal processor)等を有する制御部50により各部の制御を行うように構成されている。複数のポンプを駆動する電動モータには、誘導モータや同期モータが用いられ、制御部50には、電動モータに供給する電力の周波数の調整により電動モータの回転速度を制御するインバータ回路を備えている。尚、電動モータとしてブラシレスDCモータを用いた構成では、PWMの設定等により電力を調整する電力制御回路が用いられる。
制御部50には、主液面センサ8と、温度センサ9と、圧力センサ17と、第1液面センサ34と、第2液面センサ39とからの検知信号が入力する。また、制御部50は、循環ポンプPaと、主供給弁14と、副供給弁16と、補給弁23と、冷却装置25と、排出弁30と、第1排出弁33と第1排出ポンプP1と、第2排出弁38と、第2排出ポンプP2とに制御信号を出力する。
このような構成から、気体浄化装置で空気の浄化を行う場合には、主供給弁14を開放し、副供給弁16を閉じ、排出弁30を閉じた状態で貯留部Cに処理液Wを貯留し、循環ポンプPaを駆動する。この駆動時には、圧力センサ17で検知される圧力が目標値に維持されるように循環ポンプPaが制御される。
この制御により、エジェクタBでは、ノズル41の噴出口41aから処理液Wが下方に向けて噴出され、負圧の作用により第1吸引部S1と第2吸引部S2とから上部空間AS1の空気が吸引され処理液Wに混合する。また、このように吸引が行われるため、上部空間AS1の圧力が低下し、吸気ダクト4を介して外気が吸引される。
外部から吸引した空気にオイルミストや塵埃、あるいは、蒸気や煤煙等の微細な浮遊物質が含まれる場合には、これらが処理液Wに混合する。特に、この混合では、処理液Wが高速で運動する現象、あるいは、強い負圧が作用する現象により、親和性が低い浮遊物質であっても処理液Wに対して良好に混合し、これらの浮遊物質が空気から分離する。
前述したように浮遊物質は、捕獲物質として処理液Wに混合する状態に達し、捕獲物質が混合した処理液Wは、貯留部Cに送り込まれる。貯留部Cでは、処理液Wに含まれる空気が気泡となって処理液Wから分離し、清浄な空気として下部空間AS2の排出口6から外部に排出される。
主液面センサ8で検知される液面が目標とするレベル未満まで低下した場合には、制御部50が、処理液補給ユニットDの補給弁23を開放し、必要とする量の処理液Wを補給する。また、温度センサ9で検知される液温が、目標とする温度を超えた場合には、制御部50が、冷却装置25を制御することにより冷却管26に低温の冷媒を供給し、貯留部Cの液温の上昇が抑制される。
前述したように貯留部Cでは、吸引管12の吸引口12aでの吸引により、処理液Wに旋回流を作り出すため、貯留部Cでは旋回流に伴う遠心力の作用によって、捕獲物質と、処理液Wと、空気(気泡)との比重選別が行われる。尚、旋回流を作り出すことで、処理液Wより比重が大きい捕獲物質は、タンクAの側壁1の方向に流動し、空気(気泡)は軸芯Xに近接する方向に流れる。
また、貯留部Cでは処理液Wより比重が大きい捕獲物質は貯留部Cにおいて沈殿し、処理液Wより比重が小さい捕獲物質は貯留部Cの液面に浮き上がり浮遊物となる。この浮遊物は、処理液補給ユニットDで処理液Wが補給される毎に、排出口6からオーバーフローする状態で排出され、第2回収槽36に回収される。
この気体浄化装置では、制御部50が設定インターバルで排出弁30を開放する制御を行うものであり、この制御により、貯留部Cの底部に沈殿した捕獲物質が排出筒7から自重によって排出される。この制御では、排出弁30を開放すると同時に副供給弁16を開放することにより、処理液Wの圧力により捕獲物質の排出が促進される。尚、副供給弁16を開放する場合には、一時的に循環ポンプPaの吐出圧を高めることや、主供給弁14を一時的に閉じるように制御形態を設定しても良い。
第1回収槽31の液面レベルが設定値に達したことを第1液面センサ34が検知した場合には、制御部50が、第1排出弁33を開放し、第1排出ポンプP1を駆動する。これにより、第1回収槽31に回収された捕獲物質が処理液Wとともに排出される。
これと同様に、第2回収槽36の液面レベルが設定値に達したことを第2液面センサ39が検知した場合には、制御部50が、第2排出弁38を開放し、第2排出ポンプP2を駆動する。これにより、第2回収槽36に回収された捕獲物質が処理液Wとともに排出される。
〔実施形態の作用・効果〕
本発明の気体浄化装置では、エジェクタBの上部には第1吸引部S1を形成し下部には第2吸引部S2を形成し、エジェクタBのノズル41から処理液Wを噴出することで第1吸引部S1と第2吸引部S2とでの空気の吸引を可能にするため、構成が単純でありながら、例えば、単一の吸引部を備えた構成と比較して吸気量が増大し、処理能力の向上が実現する。
また、エジェクタBの延出部43の下端を隔壁5の筒状部5bに挿通することにより、第2吸引部S2が形成されているので、隔壁5の上面の近く(上部空間AS1の下層)に漂う状態で存在する浮遊物質を確実に吸引することができる。
更に、エジェクタBで空気が吸引される場合には、処理液Wが高速で流動し、大きい負圧が作用することから、空気に含まれる浮遊物質の処理液Wに対する親和性が低いものであっても処理液Wに強く接触し、親和するように混合する状態に達し、浮遊物質を処理液Wに捕獲物質として処理液Wに混合させることが可能となる。
特に、第1吸引部S1で吸引された空気は、長寸に形成されている延出部43を移動する際に、空気に含まれる浮遊物質が処理液Wに対して接触する機会(確率)が高まり、一層良好に混合する状態に達する。このように、処理液Wに対して浮遊物質が親和する状態で混合するため、処理液Wに含まれる空気から浮遊物質が除去され、結果として浄化された空気が排出口6から排出される。
また、貯留部Cに処理液Wの旋回流を作ることにより捕獲物質と、処理液Wと、空気(気泡)との分離を積極的に行わせ、沈殿物回収ユニットFと、浮遊物回収ユニットGとにおいて捕獲物質の回収も容易となる。
特に、気体浄化装置では、エジェクタBの負圧によって空気を吸引するため吸気ダクト4に対して吸引ファン等を備える必要もない。また、空気中の浮遊物質を除去するためにフィルタを用いる構成と比較すると、フィルタの目詰まりにより性能低下を招くことがなく、しかも、フィルタ類を定期的に交換することや清浄化する作業等を行わずに済み、常に高い性能で空気の浄化を行える。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
(a)図6、図7に示すように、エジェクタBの下端からの処理液Wの排出方向を、鉛直方向(軸芯Xの姿勢)を基準に傾斜させると共に、このエジェクタBを、その下端から排出される処理液Wが、貯留部Cに貯留された処理液Wの中央から外れた位置に接触するほうに配置することにより、貯留部Cの処理液Wに旋回流を作り出すように構成する。
このように構成することにより、遠心力の作用により処理液Wに混合した捕獲物質の分離を容易に行わせる。この構成では、複数のエジェクタBを傾斜姿勢で配置することで強力な旋回流を作り出しても良い。また、実施形態に示したように、吸引管12の吸引口12aの配置により旋回流を作り出すものと組み合わせても良い。
(b)複数のエジェクタBをタンクAの内部に備える。このように複数のエジェクタBを備えることにより、タンクAの大型化を図ることなく処理能力の一層の向上が可能となる。また、この別実施形態では、複数のエジェクタBを互いに平行となる姿勢に配置することが基本であるが、異なる姿勢で配置することも考えられる。
(c)貯留部Cの処理液Wの液面に浮き上がった状態で存在する浮遊物(捕獲物質)をオーバーフローさせる形態で排出するための専用の排出用開口を形成する。このように排出用開口を形成することにより、排出口6を浮遊物(捕獲物質)の排出のために兼用する必要がなく、排出用開口を処理液Wの液面より高い位置に設定して処理液Wの飛沫が排出される不都合を抑制できる。
(d)例えば、第1のタンクAと第2のタンクAとを備え、第1のタンクAにおいて浄化され、第1のタンクAの排出口6から排出された空気を、第2のタンクAの吸気ダクト4に供給して更に浄化を行うように気体浄化装置を構成する。このように構成することにより、一層良好な浄化が実現する。
本発明は、エジェクタにより吸引した空気の浄化を行う気体浄化装置に利用することができる。
3 底壁
4 吸気部(吸気ダクト)
5 隔壁
5a 孔部
5b 筒状部
6 排出口
7 排出筒
12a 吸引口
30 排出弁
41 ノズル
42a 段部
A タンク
AS1 上部空間
AS2 下部空間
B エジェクタ
BH ハウジング
C 貯留部
Pa ポンプ(循環ポンプ)
S1 第1吸引部
S2 第2吸引部
W 処理液

Claims (5)

  1. 隔壁によって内部空間が上部空間と下部空間とに仕切られたタンクを備え、
    前記上部空間には、浄化対象である気体を前記タンクの外部から吸引する吸気部と、前記気体を前記下部空間に送り出すエジェクタとが備えられ、
    前記下部空間には、前記気体を処理する処理液の貯留部と、前記エジェクタから送り出された前記気体を前記タンクの外部に排出する排出口と、が設けられ、
    前記エジェクタは、前記下部空間からポンプにより供給される前記処理液を噴出するノズルと、当該ノズルに対して隙間を設けて外挿されるハウジングとを設けることにより、前記ノズルと前記ハウジングとの隙間に前記気体を吸引する第1吸引部を備えると共に、前記隔壁の孔部の縁部から下方に突出形成された筒状部と、当該筒状部の内部に配置される前記ハウジングの下端部との隙間に前記気体を吸引する第2吸引部を備えている気体浄化装置。
  2. 前記ハウジングの内面であって、前記ノズルの下流側端部に対向する位置から更に下流側に予め設定された距離だけ離間した位置に、前記ノズルの軸芯方向に直交しつつ拡径する段部が形成されている請求項1に記載の気体浄化装置。
  3. 前記ポンプに対して前記貯留部の前記処理液を吸引する吸引口が、平面視において前記貯留部の中央から外れた位置において、前記貯留部に対して旋回流を作り出す方向に吸引方向を設定して配置されている請求項1又は2に記載の気体浄化装置。
  4. 前記エジェクタの下端からの前記処理液の送り出し方向を、鉛直方向を基準に傾斜させている請求項1〜3のいずれか一項に記載の気体浄化装置。
  5. 前記貯留部の底壁に排出筒が形成されると共に、前記排出筒を開閉可能な排出弁を備えている請求項1〜4のいずれか一項に記載の気体浄化装置。
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