JP2000070643A - 空気清浄方法及びその装置 - Google Patents

空気清浄方法及びその装置

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JP2000070643A
JP2000070643A JP10240488A JP24048898A JP2000070643A JP 2000070643 A JP2000070643 A JP 2000070643A JP 10240488 A JP10240488 A JP 10240488A JP 24048898 A JP24048898 A JP 24048898A JP 2000070643 A JP2000070643 A JP 2000070643A
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air
separation chamber
liquid
vortex
supply pipe
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Tetsuo Okano
哲夫 岡野
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TOOTEKKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気中に含まれる粒径の小さな浮遊物を除去
する。 【解決手段】 分離室10の底面の液体に渦流28を発
生させる。この渦流28には、その遠心力により逆円錐
状の液面29が形成される。この渦流28に向かって浮
遊物を含んだ空気を吹き付ける。吹き付けられた空気
は、液面29と衝突し液面29に沿って流れる。空気中
の浮遊物は、空気と分離し液面29に衝突し空気から分
離される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気中の浮遊物、
例えばオイルミスト、塗料ミスト、粉塵等の空気中の浮
遊物を分離する空気清浄方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来技術】この種の空気清浄装置としては、図2に示
すようなサイクロン式空気清浄装置が知られている。図
2に示すサイクロン式空気清浄装置は、上端を上板11
6により封止された円筒部112と、円筒部112の下
部に設けられた逆円錐台部114とからなる分離室11
0を有する。分離室110には、その上端近傍の側面か
ら分離室110内に空気を供給する空気供給管120が
設けられている。この空気供給管120の吹き込み方向
は、図2 (a)に示すように、分離室110内に供給さ
れた空気に旋回流を生じさせるために、円筒部112の
接線方向となっている。また、分離室110の上板11
6の中央部には、分離室110内に供給された空気を排
気する排気管130が設けられている。
【0003】かかる装置において、浮遊物を含んだ空気
は、空気供給管120より分離室110内に吹き込まれ
る。空気供給管120は、円筒部112の接線方向に空
気が吹き込まれるように取り付けられているので、分離
室110内に吹き込まれた空気は、円筒部112の壁面
に沿って旋回する。この空気は、旋回しながら下方に流
れ、分離室110の下部に到達した後に、中央部を上昇
し排気管130より分離室110から排気される。ここ
で、空気中の浮遊物は、空気供給管120から吹き込ま
れた空気と共に旋回する。そして、空気中の浮遊物はそ
の遠心力により壁面に衝突し、浮遊物が空気から分離さ
れる。この分離された浮遊物は、その重力により壁面に
沿って下に落下し分離室の底面に堆積する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなサイクロン式空気清浄装置では、粒径の小さい浮遊
物は壁面に衝突したものであっても、再び空気流に同伴
され空気と共に装置外に排気される場合があった。この
ように、従来の装置では、粒径の小さい浮遊物に関して
は、再び空気流に同伴され空気中から分離できないとい
う問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、上記した課題を
解決するために、請求項1に記載の空気清浄方法は、分
離室の底面の液体に渦流を発生させる工程と、その渦流
に向かって浮遊物を含んだ空気を吹き付ける工程とから
なる。上記空気清浄方法では、分離室底面の液体に渦流
を発生させる。渦流が発生すると、この渦流には、その
遠心力により回転中心の液面は低く、中心から外側に向
かうに従い液面が高くなるような逆円錐状の液表面が形
成される。このような液表面に向かって浮遊物を含んだ
空気が吹き付けられると、この空気は液面と衝突し、液
表面に沿ってその方向が変えられることとなる。このた
め、空気流は急激にその向きを変えるため、空気中の浮
遊物は、空気と分離し液面に衝突する。液面に衝突した
浮遊物は、この渦流に取り込まれるため、空気流に同伴
されることはない。
【0006】請求項2に記載の空気清浄装置は、分離室
と、その分離室に浮遊物を含んだ空気を供給する空気供
給管と、前記分離室の底面の液体に渦流を発生させる渦
流発生手段とを有し、前記空気供給管は、その空気吹き
出し口が前記分離室の底面の液体に向かうように、前記
分離室に取り付けられている。上記装置によれば、渦流
発生手段により分離室の底面の液体に渦流が形成され
る。空気供給管から吹き込まれた空気は、この渦流に向
って流れる。空気中の浮遊物はその慣性力により渦流に
衝突する。渦流に衝突した浮遊物はこの渦流に捲き込ま
れるため、空気流に同伴されることはない。
【0007】請求項3 に記載の空気清浄装置は、請求項
2に記載の空気清浄装置において、前記渦流発生手段
は、前記分離室の底面近傍の側面に配設された吹き出し
ノズルであって、前記分離室の底面には、排出口が設け
られ、前記吹き出しノズルから吹き込まれた液体が前記
排出口から排出されるように構成されている。上記装置
によれば、吹き出しノズルから吹き込まれた液体は、旋
回しながら分離室下部に向って流れ、浮遊物を含んだ液
体は排出口から分離室外に排出される。したがって、分
離室で分離回収した浮遊物は、液体に同伴して装置外に
排出されるので、装置内に浮遊物が堆積することがな
い。
【0008】請求項4 に記載の空気清浄装置は、請求項
3に記載の空気清浄装置において、前記吹き出しノズル
に液体を供給する供給通路には、前記吹き出しノズルか
ら流出する液体の流量を調節する流量調節機構が設けら
れている。上記装置によれば、流量調節機構により分離
室内に供給される液体の流量が調整される。分離室に供
給する液体の流量を多くすれば渦流の流速が大きくな
り、遠心力の影響で分離室の中心から離れるに従い液面
の高さがより高くなる。このため、分離室に供給する液
体の流量を調節することにより、浮遊物の回収面積(液
面の表面積)を調節することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について、
図面に基づいて説明する。図1は、切削加工機等から発
生するオイルミストを分離するための空気清浄システム
に、本発明に係わる空気清浄装置を適用した時の空気清
浄システムの概略構成図を示す。この空気清浄システム
は、工場内の切削加工機等で発生したオイルミスト50
を含んだ空気を吸引する空気供給経路30と、空気供給
経路30に吸引された空気が供給される分離室10と、
分離室10内にてオイルミスト50が分離された空気を
分離室10外に排気する排気管40を備えている。
【0010】空気供給経路30は、空気吸入口31が形
成された空気吸入管32を有する。この空気吸入管32
の一端は、空気ファン33に連結される。空気ファン3
3は、さらに空気供給管34に連通され、空気吸入管3
2内のオイルミスト50を含んだ空気を空気ファン33
で加圧して、空気供給管34内に送り出している。空気
供給管34は、分離室10の上端部近傍から分離室10
内に挿入され、分離室10の中央底面に空気吹き出し部
35が向くように分離室10に取り付けられている。ま
た、空気供給管34の空気吹き出し部35は、吹き出し
口に向かって流路断面積が小さくなるように径を小さく
している。
【0011】分離室10は、円筒状の円筒部12と、そ
の下方に設けられた逆円錐部14から構成される。分離
室10の下端には、排出口16aが設けられ、排出口1
6aに取り付けられた排出管16を介して貯留槽18に
連通している。貯留槽18内には、貯留槽18内に貯え
られた液体(オイル)27を汲み上げ供給管22に送り
出すためのポンプ20が備えられる。供給管22は、流
量調節弁24を介して円筒部12の下方に設けられた吹
き出しノズル26と連通している。吹き出しノズル26
は、吹き出しノズル26から吹き出された液体(オイ
ル)27に渦流が発生するように円筒部12の接線方向
に向かって吹き出し口が向けられている。また、分離室
10には、分離室10内でオイルミスト50が分離され
た後の空気を排出する排気管40が上端部中央に設けら
れている。なお、本実施の形態に係る装置では、流量調
節機構として、流量調節弁24を使用したが、これに限
られるものではなく、例えば、供給管22内の流路抵抗
を調節する全ての方法を適用することができる。
【0012】次に、この空気清浄システムの動作につい
て説明する。空気ファン33に電源を入れ、空気ファン
33を動かすと、空気吸入管32内が負圧となる。この
ため、切削加工機等から発生したオイルミスト50を含
む空気は、空気吸入口31から空気吸入管32内に吸引
される。空気ファン33では、空気吸入管32内に吸引
したオイルミスト50を含む空気を空気供給管34内に
送り込む。空気吹き出し部35はその径が絞られている
ため、空気供給管34内に送り込まれたオイルミスト5
0を含む空気は加圧される。このため、空気中の細かい
粒子のオイルミスト50は、空気供給管34内で結合し
大きな粒子のオイルミスト50となる。さらに、空気供
給管34の先端である空気吹き出し部35はその径が絞
られているため、空気吹き出し部35から吹き出す空気
の流速は速くなる。したがって、この二つの作用により
空気供給管34内のオイルミスト50の慣性力は大きく
なる。
【0013】空気供給管34内のオイルミスト50を含
む空気は、加圧されその流速を上げて空気吹き出し部3
5から分離室10の底面に向って吹き出される。この空
気流は、渦流28の表面29に衝突し、液面に沿って流
れる。空気中のオイルミスト50は、その慣性力により
表面29に衝突し空気中から分離される。この衝突した
オイルミストは、渦流28に捲き込まれ即座に渦流28
に吸収される。渦流28は、吹き出しノズル26から吹
き出される液体(オイル)27の流量を流量調節弁24
で調節することにより、その液面29の表面積が調節さ
れるようになっている。すなわち、吹き出しノズル26
から吹き出す液体(オイル)27の流量が多くなれば、
渦流28の流速が早くなり、その遠心力も大きくなるた
め、渦流28の中央部の液面はより低く、側面に近い液
面はより高くなる。したがって、渦流28の表面29の
表面積は大きくなる。逆に、吹き出しノズル26から吹
き出す液体(オイル)27の流量を少なくすれば、渦流
28の流速が遅くなりその遠心力も小さくなるため、渦
流28の中央部の液面は高く、側面に近い液面は低くな
る。したがって、渦流28の表面29の表面積は小さく
なる。このように流量を調節することにより、オイルミ
スト50を回収する面積、すなわち、渦流28の表面2
9の表面積を増減できる。したがって、オイルミスト5
0の除去率を吹き出しノズル26から吹き出す液体(オ
イル)27の流量を調節することにより制御できる。ま
た、本実施形態では、分離室10の下部には逆円錐部1
4が形成されているため、渦流28の表面29は、中心
から側壁に向かうにしたがって液面が高くなり易くな
る。このことにより、オイルミスト50の除去率が向上
する。
【0014】オイルミスト50を分離回収した渦流28
は、逆円錐部14の下部に設けた排出口16aから排出
管16に流れ貯留槽18内に排出される。貯留槽18内
に溜められた液体(オイル)27は、ポンプ20により
供給管22内に送り出され、流量調節弁24を介して吹
き出しノズル26から分離室10内に吹き出される。こ
のように、液体(オイル)27は循環することとなる。
なお、本実施形態では、液体(オイル)27とオイルミ
スト50を同じ物質としているので、貯留槽18内には
不純物を分離するフィルター等を配設していないが、分
離する物資が粉塵である場合には、粉塵を含んだ液体か
ら粉塵を分離するフィルター等を配設することが好まし
い。また、液体(オイル)27をオイルではなく、水を
使用した場合には、貯留槽18には水とオイルとを分離
しオイルを回収する分離回収装置を配設することが好ま
しい。
【0015】オイルミスト50が分離された空気は、表
面29に沿って円筒部12の壁面に流れ、壁面に当り上
昇する流れとなる。ここで、円筒部12の断面積は、空
気吹き出し部35の断面積に比較してかなり大きくなっ
ているため、この上昇流の流速は遅くなる。表面29で
回収しきれなかったオイルミスト50の幾らかは、円筒
部12から排気管40の間で粒子同士で結合し、その自
重により落下し表面29にて回収される。上昇した空気
は排気管40から分離室10外に排気される。
【0016】以上説明したように、本実施形態による空
気清浄装置によれば、オイルミスト50を含んだ空気
は、空気供給管34内で加圧され大きな粒子となり、空
気吹き出し部35で加速されて渦流28の表面29に吹
き付けられる。したがって、オイルミスト50には大き
な慣性力が働き、表面29に衝突し空気と分離すること
ができる。実際の実験では、空気中のオイルミスト50
を90〜95%回収することができた。また、渦流28
の表面29に衝突したオイルミスト50は、衝突した瞬
間に渦流28に捲き込まれ吸収されるため、空気に同伴
され分離室10外に排気されることはない。また、空気
中の不純物を分離回収した液体27を排出管16と、貯
留槽18と、供給管22で循環させているため、分離室
10内に不純物が溜まることがないため、連続操業を行
う工場等に適用することができる。特に、本実施形態で
は、液体27をオイルミスト50と同質の物質(オイ
ル)としているため、従来再利用できなかったオイルミ
スト50を液体(オイル)27で発生する渦流28で回
収できる。従来の装置でオイルミストを回収した場合、
分離室で回収されるオイルがある程度の量となるまで時
間がかかるため、オイルが酸化するという問題が生じる
が、本発明によればそのようなこともなく回収されたオ
イルは再利用が可能となる。さらに、渦流28の表面2
9の表面積は、吹き出しノズル26から供給される液体
(オイル)27の流量により制御されるので、除去する
不純物の性状等により適宜必要な回収表面を形成するこ
とができる。
【0017】上述した実施形態の変更例について説明す
る。上述した実施形態では、渦流発生手段として吹き出
しノズル26を用いたが、これに限られるものではな
く、機械的な手段、例えば、逆円錐部14の最下端の排
出口16aの位置にスクリュウを配設し、これをモータ
ー等により回転し渦流を発生させるようにしてもよい。
このようにすれば、液体(オイル)27を循環させる必
要がなく、排出管16、貯留槽18や供給管22等を設
ける必要もなく、分離室10単体で使用することができ
システム自体が簡便に構成できる。上述した実施形態で
は、空気ファン33を空気供給経路30の中間に設けた
が、空気ファン33を排気管40に設けても良い。この
ようにすると、空気供給管34内の空気を加圧すること
はできないが、空気吸入口31と分離室10の間を短く
することができる。上述した実施形態では、分離室10
を一体しか使用しなかったが、分離室10を2体使用
し、2段階で空気中の浮遊物を分離除去するようにして
も良い。このようにすれば、確実に空気中の浮遊物を分
離除去することができる。また、上述の実施形態におい
て、分離室10内に液面29の水位を検知するセンサを
取り付け、この値に基づき自動的に流量調節弁34を制
御するようにし吹き出しノズル26から吹き出す流量を
調整することが好ましい。このようにすれば、液面29
と空気供給管34との距離を最適な値に制御することが
できる。さらに、排出管16に分離室10から排出され
る液体の流量を調節するためのバルブを設けることが好
ましい。このようにすると、流量調節弁24とこのバル
ブとを調節することによって、流量調節弁24から吹き
出す流量を少なくしても確実に液面29と空気供給管3
4との距離が調節でき、最適な回収効率で運転すること
ができる。
【0018】なお、上述の実施形態では、オイルミスト
50を分離する場合を例に説明したがこれに限られるも
のではなく、例えば、粉塵や塗料ミスト等の他の空気中
に含まれる浮遊物を分離除去する場合にも適用すること
ができる。
【0019】
【発明の効果】本方法によれば、分離室底面の液体に渦
流を発生させているので、渦流に衝突した空気中の浮遊
物は、渦流に捲き込まれ即座に吸収される。したがっ
て、渦流に衝突した空気中の浮遊物が、再び空気流に同
伴されることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる空気清浄装置を
組み込んだ空気清浄システムの概略構成図である。
【図2】従来のサイクロン式空気清浄装置の構成を示す
図である。
【符号の説明】
10・・分離室 12・・円筒部 14・・逆円錐部 16・・排出管 18・・貯留槽 20・・ポンプ 22・・供給管 24・・流量調節弁 26・・吹き出しノズル 28・・渦流 34・・空気供給管 40・・排気管

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分離室の底面の液体に渦流を発生させる
    工程と、その渦流に向かって浮遊物を含んだ空気を吹き
    付ける工程とからなる空気清浄方法。
  2. 【請求項2】 分離室と、その分離室に浮遊物を含んだ
    空気を供給する空気供給管と、前記分離室の底面の液体
    に渦流を発生させる渦流発生手段とを有し、前記空気供
    給管は、その空気吹き出し口が前記分離室の底面の液体
    に向かうように、前記分離室に取り付けられている空気
    清浄装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の空気清浄装置におい
    て、前記渦流発生手段は、前記分離室の底面近傍の側面
    に配設された吹き出しノズルであって、 前記分離室の底面には、排出口が設けられ、前記吹き出
    しノズルから吹き込まれた液体が前記排出口から排出さ
    れるように構成されている空気清浄装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の空気清浄装置におい
    て、 前記吹き出しノズルに液体を供給する供給通路には、前
    記吹き出しノズルから流出する液体の流量を調節する流
    量調節機構が設けられている空気清浄装置。
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