JP7166576B1 - 噴霧装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定してブラウン運動を起こすことができる程度の微粒子を大量に生成することが可能な噴霧装置を提供する。【解決手段】装置は、霧化タンクと、霧化デバイスと、搬送エアを霧化タンクの内部に設けられた送風口11bから吐出する送風機と、送出口11cと、第一バッフルプレート14a及び第二バッフルプレート14bを備える。第一バッフルプレートは、霧化タンクの幅方向一端側に向けて斜め下方に傾斜して配設され、第二バッフルプレートは、霧化タンクの幅方向他端側に向けて斜め下方に傾斜して配設されるとともに、霧化タンクにおける幅方向他端側の側面と所定の間隔を隔てて当該側面に向けて配置される第二エッジ部14beと、霧化タンクの天面の内側に接続される第二接続部14bcを備え、送風口は第二エッジ部よりも霧化タンクの幅方向一端側寄りに配設されるとともに送出口は第二接続部よりも霧化タンクの幅方向他端側寄りに配設される。【選択図】図3

Description

本発明は、液剤を空間に噴霧する噴霧装置において、微粒子を生成するための技術に関する。
水や所定の効果を奏する液剤を霧化して、空間に噴霧する種々の噴霧装置が開発されている。
このような噴霧装置において、噴霧された微粒子を隅々まで、かつ均等に空間内に拡散するためには、所望の粒径、特に、微粒子が空気中でブラウン運動を起こすことができる程度に小さな粒径を有する微粒子を安定して生成することが要求される。
このような噴霧装置の一例として、例えば、コンサートホール、ライブハウス、劇場ないしは映画館などの広いスペースにおいて、除菌作用を有する液剤を大量に噴霧する必要が生じる場合がある。そのような場合において、粒子の粒径が大きいと空間の隅々まで至る前に床面に落下してしまうとともに、床面や壁面、各種電気機器を湿らせてしまうこととなり、滑りやカビ、機器の故障の原因となるため好ましくない。そのため、空気中を長時間浮遊して除菌効果を発揮するよう、ブラウン運動を起こすことができる程度の小さな粒径を有する微粒子を発生させる必要がある。
一般的に、液剤を霧化して噴霧するためには、液剤が貯留されている霧化ユニットにおいて、超音波振動子等の振動子を用いて発生させた液柱をセパレータに衝突させて大きな液滴と小さな霧滴とに分離し、霧滴のみを送風機などから供給される搬送媒体を用いて搬送して空気中に拡散する技術が採用されている。(特許文献1、特許文献2)
特開平8-309248号公報 実開昭60-50728号公報
特許文献1や特許文献2に開示された技術によると、液滴から分離された霧滴を選択的に噴霧することが可能な噴霧装置を得ることができる。しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示された技術は、セパレータで液柱が衝突する領域に直接的にエアを供給するため、エアによって流れが乱され、粒径が比較的大きな粒子もエアに巻き込まれて搬送される。そのため、エアに搬送され噴霧される微粒子の粒径は10μmのオーダーであり、ブラウン運動を起こすことができる程度に小さな微粒子(粒径0.1~2μm程度)を生成することは難しい。
また、広いスペースに対し均等に微粒子を行き渡らせるためには、微粒子を搬送するための搬送エアを大量に供給する必要があるが、その場合、粒径の小さな微粒子だけでなく粒径の大きな粒子をも搬送することになり、ブラウン運動を起こすことができる程度に小さな微粒子のみを搬送することは難しい。
小さな微粒子のみを生成・搬送するためには、振動子への印加電圧や送風機の回転数を同時に精度よく制御することが必要となり、専門知識が無ければ難しい。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、作業が不慣れな人材であっても、高価な制御装置を用いて複雑な制御をせずとも、安定してブラウン運動を起こすことができる程度の微細な粒径を有する微粒子を大量に生成することが可能な噴霧装置を提供することを目的とする。
本願発明の発明者らは、霧化ユニット内の特定の位置に送風機、超音波振動子、バッフルプレート及びセパレータを配設することで、ブラウン運動を起こすことができる程度の微細な粒径を有する微粒子を大量に生成することができることを見い出し、本願発明に至った。
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
第1の特徴に係る噴霧装置は、所定の幅を有し液剤を貯留可能な霧化タンクと、霧化タンク内において液剤を霧化して微粒子を生成する超音波振動子が配設された霧化デバイスと、所定の回転数を保持可能な送風部材を備え、液剤の微粒子を搬送するための搬送エアを、霧化タンクの内部に設けられた送風口から吐出する送風機と、霧化タンクに設けられ、微粒子を搬送エアとともに送出する送出口と、超音波振動子の上方において霧化タンクの幅方向に並設される第一バッフルプレート及び第二バッフルプレートを備え、第一バッフルプレートは、霧化タンクの幅方向一端側に向けて斜め下方に傾斜して配設されるとともに、霧化タンクにおける幅方向一端側の側面と所定の間隔を隔てて当該側面に向けて配置される第一エッジ部と、霧化タンクの天面の内側に接続される第一接続部を備え、第二バッフルプレートは、霧化タンクの幅方向他端側に向けて斜め下方に傾斜して配設されるとともに、霧化タンクにおける幅方向他端側の側面と所定の間隔を隔てて当該側面に向けて配置される第二エッジ部と、霧化タンクの天面の内側に接続される第二接続部を備え、送風口は第二エッジ部よりも霧化タンクの幅方向一端側寄りに配設されるとともに送出口は第二接続部よりも霧化タンクの幅方向他端側寄りに配設される。
第1の特徴に係る発明によれば、超音波振動子の上方に配設される第一バッフルプレートと第二バッフルプレートとを備えるため、超音波振動子の上方に配設されたバッフルプレートに液柱が接触することにより、液柱に含まれる粒径の大きな液滴がバッフルプレートに接触して下方に流れ、貯留されている液層に還流するとともに、粒径の小さな霧滴のみが空中に大量に浮遊して搬送エアに搬送される。
このとき、第一バッフルプレートと第二バッフルプレートの間に、霧化デバイスを笠状に覆いかぶさる領域が形成され、当該領域において所定の向きの旋回流が発生し、旋回流による遠心分離の効果によって粒径の大きな粒子をバッフルプレートに当接させ、液層に落下させることができる。また、霧化タンクの内部に設けられた送風口から吐出される搬送エアの流れにおいて、第一エッジ部と霧化タンクの底面との間に形成される間隙の通過後の膨張、及び/又は、第二エッジ部と霧化タンク他端側側面との間に形成される間隙の通過後の膨張により、搬送エアの搬送圧力が低下するため、粒径の極めて小さな微粒子しか搬送できない状態となり、ブラウン運動を起こすことができる程度に微細な微粒子のみを搬送して送出口から送出することができる。
第2の特徴に係る噴霧装置は、第1の特徴に係る噴霧装置であって、送風口は霧化タンクの壁面に対向して配設される。
第2の特徴に係る発明によれば、搬送エアは霧化タンク内に設けられた送風口から霧化タンクの壁面に向けて吐出されるため、壁面との接触によって大きな圧力損失が発生する。搬送エアは壁面との接触による大きな圧力損失に伴い搬送圧力が低下するため、浮遊する粒子を搬送する力が弱くなる。そのため、二枚のバッフルプレートの下面を流通する際に、微細な粒径を有する微粒子のみを搬送することになる。
第3の特徴に係る噴霧装置は、第1の特徴に係る噴霧装置であって、霧化タンクが平面視略円形状に形成されるとともに、送風口が霧化タンクの壁面の接線方向に沿う向きに配設される。
第3の特徴に係る発明によれば、霧化タンクの内壁面に沿って旋回流を形成することができ、また、バッフルプレートとバッフルプレートの間の領域における旋回流も形成され、旋回流による遠心分離の効果によって、ブラウン運動を起こすことができる程度に小さな微粒子のみを選別して噴霧することができる。
本発明によれば、作業が不慣れな人材であっても、高価な制御装置を用いて複雑な制御をせずとも、安定してブラウン運動を起こすことができる程度の微細な粒径を有する微粒子を大量に生成することが可能な噴霧装置を提供できる。
図1は、本実施形態に係る噴霧装置1の全体構成を示す模式図である。 図2は、本実施形態に係る霧化ユニット10の部分拡大斜視図である。 図3は、本実施形態に係る霧化ユニット10の使用時の状態における模式図である。 図4は、本実施形態に係る噴霧装置1を使用した液剤の霧化方法のフローチャートである。 図5は、第一の変形例に係る霧化ユニット10の使用時の状態における模式図である。 図6は、第二の変形例に係る霧化ユニット10の使用時の状態における模式図である。図6(a)は正面図、図6(b)は平面図を示す。
以下、本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
[噴霧装置の全体構成]
図1を用いて、本実施形態に係る噴霧装置1の全体構成を説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る噴霧装置1は、水や液剤を霧化して微粒子を生成し搬送する霧化ユニット10と、霧化ユニットに供給するための液剤を貯留するタンクユニット20と、霧化ユニット10で生成された微粒子を吹き出す吹き出しユニット30とによって構成される。また、本実施形態に係る噴霧装置1はまた、霧化ユニット10で生成された微粒子の送出及び霧化ユニット10への液剤の供給を行う図示しない供給ユニットと、各機器の制御を行う図示しない制御ユニットと、それぞれのユニット同士を固定する図示しない据付ユニットと、各機器に電力を供給する図示しない電源ユニットと、それぞれのユニットを覆う図示しないカバー部材によって構成される。
噴霧装置1は、全体がカバー部材で覆われたものであり、形状は円筒形状や台状のものなど、様々な形状のものであって構わない。また、吹き出しユニット30は、上方ないし斜め上方を向く噴霧ノズルのようなものが使用されるが、それに限ったものではない。吹き出しユニット30が配設される位置も、噴霧装置1の最上部だけでなく、高さ方向の中間部分に設けられることもある。また、タンクユニット20も、霧化ユニット10の上方に設けられ重力によって液剤を霧化ユニット10に供給するものも考えられるが、霧化ユニット10の下方からポンプなどの動力を用いて霧化ユニット10に供給するものであっても構わない。
また、本実施形態においては、液剤として、除菌効果のある亜塩素酸水溶液を使用することを想定し、噴霧装置1は、空気中に浮遊するウィルスや細菌を死滅させる除菌装置として使用される。
[霧化ユニット10の構成]
図2~3を使用して、本実施形態に係る霧化ユニット10について説明する。図2は霧化ユニット10の部分拡大斜視図を示し、図3は霧化ユニット10の使用時の様子を示す模式図である。なお、幅方向とは図3において紙面に向かって左右方向を指し、幅方向一端側とは紙面に向かって左側、幅方向他端側とは紙面に向かって右側を指す。
図2に示すように、霧化ユニット10は、所定の幅を有し液剤を貯留可能な霧化タンク11と、霧化タンク11内において液剤を霧化して微粒子を生成する超音波振動子12a、12b、12c・・・が幅方向及び奥行き方向に複数配設された霧化デバイス12と、所定の回転数を保持可能な図示しない送風部材を備え、液剤の微粒子を搬送するための搬送エアを、霧化タンク11の内部に設けられた送風口11bから霧化タンク11の壁面に向けて押し出して供給する送風機13と、超音波振動子12a、12b、12c・・・の上方において超音波振動子12a、12b、12c・・・によって発生する液剤の液柱を受けるよう配設される二枚のバッフルプレート14a、14bと、霧化タンク11内の液位を検知する液位センサ15とを備える。
霧化タンク11は、タンクユニット20から供給される液剤を貯留して霧化するためのものであり、所定の幅を有する略直方体の形状を呈する。霧化タンク11の天面11dには供給口11aが形成されており、供給ユニットに設けられる液剤供給ポンプを介してタンクユニット20から供給された液剤が供給口11aを介して霧化タンク11内に流入する。
また、霧化タンク11の内部において、後述するバッフルプレート14bのエッジ部14beよりも幅方向一端部側には送風口11bが形成されており、送風機13から供給される搬送エアが送風口11bを通じて霧化タンク11内に流入する。本実施形態においては、送風機13に連通し霧化タンク11の底面から鉛直上方に突出する送風ポートが設けられており、送風ポートの側面に霧化タンク11の幅方向一端側側面に対向する送風口11bが設けられている。すなわち、本実施形態に係る送風口11bは、霧化タンク11の内側から霧化タンクの壁面に向けて搬送エアを吐出する。なお、特に本実施形態においては、後述するバッフルプレート14aのエッジ部14aeよりも幅方向一端部側に送風口11bが形成されている。
さらに、霧化タンク11の天面11dには送出口11cが形成されており、霧化タンク11内で霧化された微粒子が搬送エアとともに送出口11cから送出される。霧化タンク11は図示しない据付ユニットに、例えばねじ止めなどの周知の手段によって固定される。なお、霧化タンク11はポリエチレンテレフタラート(PET)によって形成される。また、本実施形態においては、霧化タンク11の天面11dは、霧化タンク11の本体部分に装着される天面部材によって形成される。
また、霧化タンク11は図示しないドレン排出機構を備える。ドレン排出機構は、霧化タンク11の側面下部に穿設された排出口と、排出口に接続されるとともに略下方に屈曲した流路と、流路途中に設けられる排出弁とによって構成される。通常の使用時においては排出弁を閉として締め切っているが、排出弁を開として解放することで、霧化タンク11内に残留する液剤を流路を経由して排出することができる。なお、霧化タンク11に接続される流路は、図示しないカバー部材を貫通するよう構成し、流路の略下方に屈曲した部位と排出弁をカバー部材の外方に位置させるようにしてもよい。このようにすれば、カバー部材を取り外すことなく、残留した液剤の排出作業を行うことができる。
霧化デバイス12は霧化タンク11内の底部に配設された複数の超音波振動子12a、12b、12c・・・を備えるデバイスであり、図示しない電源ユニットから供給される電力によって作動して超音波を発する。本実施形態に係る霧化デバイス12は、霧化タンク11の奥行き方向にわたって2列、幅方向にわたって3列の超音波振動子12a、12b、12c、12d、12e、12fが平面状に配設されており、霧化タンク11内の広範囲にわたって液剤を霧化して微粒子を発生させる。霧化デバイス12を作動させると、液面からは配列された超音波振動子12a、12b、12c・・・ごとに、それぞれの超音波振動子12a、12b、12c・・・の上方に向けて液柱が発生する。
送風機13は、図示しない制御ユニットからの信号に応じて回転数を制御可能な図示しない送風部材を備えており、霧化された液剤を搬送するための搬送エアを送風口11bを通じて霧化タンク11内に供給するものであり、搬送エアを吐出する図示しない吐出口が霧化タンク11の底面から突出する送風ポートに接続され、送風ポートに設けられた送風口11bから霧化タンク11の内部に送風可能に配設される。本実施形態において、送風機13は電源ユニットから供給される電力によって駆動され、制御ユニットからの信号に応じて印加電圧を変化させることで回転数を制御する。
また、このとき、送風部材の回転軸に直交する吸い込み面を持ち略水平方向に空気を吸い込む吸込口にHEPAフィルタ13fが装着されているため、HEPAフィルタ13fの設置面積を広く取ることができ、効果的に空気中の細菌や雑菌を捕捉することが可能となる。しかも、本実施形態における送風機13は送風部材の回転軸の軸方向から吸い込み径方向から吐出する遠心ファンの形式を有し吸引力が強いため、吸引したエアに含まれる細菌類を確実にHEPAフィルタで捕捉することができる。
また、同じ細菌の除去効率を発揮するにしても、HEPAフィルタ13fの設置面積を広く取ることによって少ない圧力損失で効果を発揮することができるため、過大な送風機を設置する必要はない。特に、本発明の噴霧装置においては、後述するように、霧化タンク11に吹き込む搬送エアを霧化タンク11の壁面に衝突させることで霧化タンク11内で圧力損失を引き起こし、ブラウン運動をすることができる小さな微粒子のみを搬送するものであるから、霧化タンク11内に供給されるよりも前に大きな圧力損失が発生することは避けなければならない。
なお、吸込口に装着するHEPAフィルタ13fは着脱可能に形成し、定期的に洗浄できるようにすることが好ましい。
次に、図3を用いて二枚のバッフルプレート14a、14bについて説明する。バッフルプレート14a、14bはステンレス鋼によって形成された平板状の部材であり、その基本的機能は、霧化デバイス12の超音波振動によって発生した液滴を大きな液滴と小さな微粒子とに分けることである。つまり、それぞれの超音波振動子12a、12b、12c・・・の上方に液柱が発生すると、液柱に含まれる粒径の大きな液滴はバッフルプレート14a、14bに衝突して下方に流れ霧化タンク11に貯留される液層に還流する。一方、液柱に含まれる粒径の小さな霧滴は、バッフルプレート14a、14b近傍に浮遊した状態となり、送風機13によって供給される搬送エアに伴い送出口11cへ搬送される。このように、バッフルプレート14a、14bの働きによって、超音波振動によって発生した粒径の大きな液滴と粒径の小さな霧滴とを分離することができる。
このような基本的機能に加え、本実施形態に係るバッフルプレート14a、14bは、さらに、後述する機能を発揮できるよう、下記のように配設される。
本実施形態に係るバッフルプレート14a(本発明における第一バッフルプレート)は、超音波振動子のうち霧化タンク11の幅方向一端側に配設された超音波振動子12a、12dの上方に配設される。
また、バッフルプレート14aは、一端が霧化タンク11の天面11dに接続される接続部14ac(本発明における第一接続部)を有するとともに、他端が霧化タンク11の幅方向一端側の側面と所定の間隔を隔てて当該側面に向けて配設されるエッジ部14ae(本発明における第一エッジ部)を有するよう、霧化タンク11の幅方向一端側に向けて斜め下方に傾斜して配設される。
バッフルプレート14b(本発明における第二バッフルプレート)は、供給口11a及び送出口11cの下方であって、超音波振動子のうち霧化タンク11の幅方向他端側に配設された超音波振動子12c、12fの上方に配設される。
また、バッフルプレート14bは、一端が霧化タンク11の天面に接続される接続部14bc(本発明における第二接続部)を有するとともに、他端が霧化タンク11の幅方向他端側、つまり、バッフルプレート14aが配設される側とは逆側の側面と所定の間隔を隔てて当該他端側の側面に向けて配設されるエッジ部14be(本発明における第二エッジ部)を有するよう、バッフルプレート14aとは逆方向、つまり、霧化タンク11の幅方向他端側に向けて斜め下方に傾斜して配設される。
つまり、バッフルプレート14aの端部は霧化タンク11の幅方向一端側の側面に向けて所定の間隔を隔てるよう配設され、バッフルプレート14bの端部は霧化タンク11の幅方向他端側の側面に向けて所定の間隔を隔てるよう配設される。
そして、送風口11bはバッフルプレート14bのエッジ部14beよりも幅方向一端側に設けられるとともに、送出口11cはバッフルプレート14bの接続部14bcよりも幅方向他端側に設けられる。特に、本実施形態においては、送風口11bはバッフルプレート14aのエッジ部14aeよりも幅方向一端側に設けられる。
液位センサ15は霧化タンク11内に貯留されている液剤の液位を検知するためのものであり、本実施形態においては噴霧装置1の運転を強制的に停止することを判別するための液位を検知するものである。また、図示は省略するが、液位を計測するものとして、霧化タンク11の外部に配設されたフロート式のフロートセンサが別途設けられている。この場合、霧化タンク11には、適宜の高さに図示しない流通孔が設けられており、流通孔を通じてフロートセンサに液剤が流入する。流通孔を通じて接続された霧化タンク11とフロートセンサは同じ圧力下におかれるため、フロートセンサ内の液位と霧化タンク11内の液位は同じ値となる。このようにして、外付けのフロートセンサによって霧化タンク11の液位が検知されるが、液位を計測できるものであればこれに限ったものではない。本実施形態におけるフロートセンサは、所定の第一液位h1、及び、第一液位h1よりも高い第二液位h2を検知するために使用される
[噴霧装置1を使用した噴霧方法]
次に、図4に示すフローチャートを用いて、本実施形態に係る霧化装置1を使用した液剤の霧化方法について説明する。
〔ステップS100:液剤の補給〕
まず、霧化装置1を始動するに先立ち、タンクユニット20に液剤を補給する(ステップS100)。
〔ステップS110:液剤の供給開始〕
ステップS100においてタンクユニット20に液剤が補給されると、ユーザは電源ユニットを構成する図示しない電源コードを一般家庭用又は商業用の電源に接続した上で、同様に電源ユニットを構成する電源スイッチを入れる。電源スイッチを入れると、制御ユニットは図示しない液剤供給ポンプを作動し、タンクユニット20に投入された液剤の、霧化タンク11への供給を開始する(ステップS110)。液剤供給ポンプによって駆動された液剤は霧化タンク11の上面に形成された供給口11aから霧化タンク11内に流入する。
〔ステップS120~S130:第二液位の判定~液剤の供給停止〕
ステップS110において液剤の供給が開始されると同時に、制御ユニットはフロートセンサによる液位の判定を開始し、霧化タンク11内の液位が所定の第二液位h2に達したかを判定する(ステップS120)。
フロートセンサによって検知した液位が第二液位h2に達しない場合、すなわちステップS120においてNの場合、制御ユニットは液剤供給ポンプによる供給を継続し、第二液位h2に達した場合、すなわちステップS120においてYになると、制御ユニットは液剤供給ポンプによる供給を停止する(ステップS130)。
〔ステップS140:液剤の霧化〕
ステップS130において液剤の供給が停止されると、制御ユニットは霧化ユニット10における液剤の霧化を開始する(ステップS140)。なお、ステップS140における霧化運転の開始は、フロートセンサによって検知した液位が第一液位h1に達したことをトリガーとして行うよう制御しても構わない。その場合、霧化運転と液剤の供給が同時に行われることとなるが、早期に霧化運転を開始することができて好ましい。
霧化ユニット10において液剤の霧化を行うに際し、制御ユニットは送風機13による搬送エアの送風を開始するとともに、霧化デバイス12による液剤の霧化を開始する。
霧化デバイス12の作動に伴い、図3に示すように、各超音波振動子12a、12b、12c・・・の上方には液柱が立ち上がる。液柱には大小様々な粒径を有する粒子が含まれるが、超音波振動子の上方において斜め下方に傾斜して配設されたバッフルプレート14a、14bに対し、液柱に含まれる粒径の大きな液滴が接触して下方に流れ、貯留されている液層に還流するとともに、粒径の小さな霧滴のみが空中に浮遊する。
また、送風機13の作動に伴い、搬送エアが送風ポートの側面に設けられた送風口11bから霧化タンク11の壁面に向けて供給され、空中に浮遊する粒径の小さな霧滴を搬送して、送出口11cから送出させる。
このとき、二枚のバッフルプレート14a、14bを配設する向き、送風口11bを配設する位置、及び、送出口11cを配設する位置によって、霧化タンク11内における二枚のバッフルプレート14a、14bの間の領域に旋回流を発生させ、バッフルプレート14a、14bによる液滴の分離能力を強化することができる。
すなわち、本実施形態においては、バッフルプレート14aは霧化タンク11の幅方向一端側の側面に向けて斜め下方に傾斜しており、バッフルプレート14bは霧化タンク11の幅方向他端側の側面に向けて斜め下方に傾斜している。そのため、霧化タンク11内において霧化デバイス12を笠状に覆いかぶさる領域が形成される。
また、送風口11bはバッフルプレート14bのエッジ部14beよりも幅方向一端側に配設されるとともに送出口11cはバッフルプレートの接続部14bcよりも幅方向他端側に配設される。そのため、送風口11bから霧化タンク11内に流入した搬送エアは幅方向他端側に向かう流れを形成する。
ここで、バッフルプレート14bのエッジ部14beは霧化タンク11の幅方向他端側の側面に近接して対向するように形成されているため、幅方向他端側に向かう搬送エアの流れは、エッジ部14beと霧化タンク11の他端側側面との間に形成される間隙に阻まれ、バッフルプレート14bの配設される向きに沿った形で幅方向一端側の斜め上方に向けて反転する。そして、バッフルプレート14aの配設される向きに沿って幅方向一端側の斜め下方に方向転換したのち、幅方向一端側の壁面によって幅方向他端側に向けて反転する。
このようにして、霧化タンク11内における二枚のバッフルプレート14a、14bの間の領域において、所定の向き(図3においては紙面に対して反時計回りの方向)の旋回流を発生させ、旋回流による遠心分離の効果によって粒径の大きな粒子をバッフルプレート14a、14bに当接させ、液層に落下させることができる。その結果、ブラウン運動を起こす程度に粒径の小さな微粒子のみを搬送エアで搬送して送出口11cから送出することができる。
また、本実施形態においては、送風口11bが霧化タンク11の幅方向一端側壁面に対向して配設されており、送風口11bから吐出された搬送エアは、霧化タンク11の壁面に衝突するため、その際に圧力損失が発生し、粒子を搬送するための圧力が低下する。搬送エアの圧力が低下するため、バッフルプレート14a、14bに衝突することで液滴と小さな粒子とに分離された液剤から、通常搬送できる程度の大きさの粒子よりもさらに小さな微粒子のみが搬送エアによって搬送される。
また、本実施形態においては、バッフルプレート14aは、一端が霧化タンク11の天面に接続される接続部14ac(第一接続部)を有するとともに、他端が霧化タンク11の幅方向一端側の側面と所定の間隔を隔て当該一端側の側面に向けたエッジ部14ae(第一エッジ部)を備えるよう、斜め下方に向けて配設される。
ここで、本実施形態においては、送風口11bがバッフルプレート14aのエッジ部14aeよりも幅方向一端側寄り設けられており、送風口11bから霧化タンク11内に流入した搬送エアは、エッジ部14aeと霧化タンク11の底面との間に形成される間隙を通過してバッフルプレート14aの下方に流入するが、バッフルプレート14aが斜め下方に傾斜して配設されているため、搬送エアはエッジ部14aeと霧化タンク11の底面との間に形成されている間隙を通過する際に膨張する。膨張の結果、搬送エアの搬送圧力は小さくなり、粒径の大きな粒子は搬送することができず、液層に落下することとなる。
また、本実施形態においては、バッフルプレート14bは、一端が霧化タンク11の天面に接続される接続部14bc(第二接続部)を有するとともに、他端が霧化タンク11の幅方向他端側、つまり、バッフルプレート14aが配設される側とは逆側の側面と所定の間隔を隔て当該他端側側面に向けたエッジ部14be(第二エッジ部)を備えるよう、バッフルプレート14aとは逆方向の斜め下方に向けて配設される。
そして、搬送エアの圧力は霧化タンク11の壁面との接触によって低下しており、かつ、バッフルプレート14aの下面での膨張により低下しているため、通常搬送できる程度の大きさの粒子よりもさらに小さな微粒子のみが搬送エアによって搬送される。このようにして、バッフルプレート14a近傍で発生した粒子に関しても、粒径の小さな微粒子のみを選別して搬送することができる。
また、バッフルプレート14bが霧化タンク11の幅方向他端側に向けて斜め下方に傾斜して設けられエッジ部14bcが他端側側面に向けて形成されており、しかも、送出口11cはバッフルプレート14bの接続部14bcよりも幅方向他端側に設けられることにより、エッジ部14beを通過した後の搬送エアは膨張し、バッフルプレート14bの上面側においてさらに搬送圧力が低下することになる。
このように、送風口11bから吐出された搬送エアは、壁面との接触による圧力損失、バッフルプレート14aのエッジ部14aeと霧化タンク11底面との間に形成される間隙の通過後の膨張、及び、バッフルプレート14bのエッジ部14beと霧化タンク11他端側側面との間に形成される間隙の通過後の膨張により、搬送圧力が低下するため、粒径の極めて小さな微粒子しか搬送できない状態となり、ブラウン運動を起こすことができる程度に微細な微粒子のみを搬送して送出口11cから送出することができる。
さらに、本実施形態においては、送風口11bは霧化タンク11の壁面に対向して配設されているため、送風機13から供給される搬送エアが直接液面や液柱に到達することが防止されるとともに、液面から立ち上がる液柱や液滴が送風口11bから流入し直接送風機13に到達することが防止される。そのため、液剤の霧化や搬送エアの供給がお互いを妨げることなく機能し、それにより、粒子の粒径の選別の性能が担保される。
〔ステップS150~S160:第一液位の判定~液剤の補充開始〕
図4のフローチャートに戻る。ステップS140において液剤の霧化が開始されると、制御ユニットはフロートセンサによる液位の判定を開始し、霧化タンク11内の液位が、第一液位h1を下回ったかどうかを判定する(ステップS150)。
フロートセンサによって検知した液位が第一液位h1を確保できている場合、すなわちステップS150においてNの場合、制御ユニット50はそのまま霧化を継続し、第一液位h1を下回った場合、すなわちステップS150においてYになると、制御ユニットは液剤供給ポンプによる液剤の補充を開始する(ステップS160)。
ステップS160における液剤の補充は、ステップS110と同様に、液剤供給ポンプを作動することによって行われる。この場合、霧化運転を継続しながら、液剤供給ポンプによる液剤の霧化タンク11への補充を同時に行うことができる。
特に、供給口11aがバッフルプレート11bの上方に形成されているため、供給口11aから供給される液剤はバッフルプレート11bを伝って液体の状態で霧化タンク11内に貯留される液層に落下する。つまり、供給口11aから供給される液剤は超音波振動の影響を受けることなく、液層に補充される。そのため、本実施形態における微粒子の選別性能に影響を与えることなく、液剤を補充することができる。
〔ステップS170~S180:第二液位の判定~液剤の供給停止〕
ステップS160において液剤の補充が開始されると同時に、制御ユニットはフロートセンサによる液位の判定を開始し、霧化タンク11内の液位が所定の第一液位h1よりも高い第二液位h2に達したかを判定する(ステップS170)。
フロートセンサによって検知した液位が第二液位h2に達しない場合、すなわちステップS170においてNの場合、制御ユニットは液剤供給ポンプによる供給を継続し、第二液位h2に達した場合、すなわちステップS170においてYの場合、制御ユニットは液剤供給ポンプによる供給を停止する(ステップS180)。
その後は、ユーザにより電源スイッチが切られるまで、再びステップS150に戻り、第一液位の判定から液剤の供給までを繰り返し行うよう制御してもよい。
このようにすることで、霧化タンク11内の液剤の液位を第一液位h1と第二液位h2の間に保持することができ、ユーザが液位の増減を気にすることなく、自動で長時間にわたって運転を継続することができる。
また、制御ユニットは常時、液位センサ15を用いて、第一液位h1よりも低い第3液位h3を下回ったかどうかを判定するよう構成してもよい。液位センサ15が第3液位h3を下回ったことを検知した場合、制御ユニットは送風機13及び霧化デバイス12の動作を直ちに停止する。
このようにすることで、液剤が極端に少ない状況における霧化デバイス12の作動を抑制し、いわゆる空焚きを防止することができる。
また、このとき、制御ユニットは運転を停止すると同時に、警報音を鳴らすか、あるいは、警告灯を点灯させることで、ユーザに空焚き状態となったことを通知させるよう構成してもよい。このようにすることで、ユーザは空焚き状態になったことを認知することができる。
[噴霧装置1を使用した粒径の調整]
次に、本実施形態における噴霧装置1を使用して噴霧する微粒子の粒径を所望の値に調整する方法について説明する。
上述の通り、制御ユニットは送風機13に印加する電圧を制御することによって、送風機13の送風部材の回転数を制御することができる。そして、送風部材の回転数を上げることで、噴霧される微粒子の粒径を小さくすることができる。逆に、送風部材の回転数を下げることで、噴霧される微粒子の粒径を大きくすることができる。この送風部材の回転数変化に伴って噴霧される粒子の粒径を変化させることができるメカニズムについて、以下に説明する。
一般には、送風部材の回転数を制御すると、回転数の変化に伴って風量が変化する。例えば、送風部材の回転数を上げると風量が増加し、回転数を下げると風量が減少する。しかしながら、風圧自体は変化しないため、搬送エアによる搬送の能力は変化せず、回転数を変化させることにより搬送可能な粒子の粒径を変化させることはできない。
一方、本発明においては、送風機13から供給される搬送空気の送風口11bが霧化タンク11の一端側の側面に対向して配設されているため、送風口11bから供給される搬送エアが当該側面に衝突し、圧力損失が生じる。
搬送エアの圧力損失を引き起こした状態で送風部材の回転数を制御すると、搬送エアの風量変化に対して風圧の変化を大きくすることができる。例えば、送風部材の回転数を上げると、搬送エアの風量が増加することで、バッフルプレート14aへの接触に伴って発生する圧力損失が増加するため、搬送エアの圧力が低下し、粒子を搬送する能力が低減する。そのため、回転数を変化させる前と比して、粒径の小さな粒子を搬送することとなる。
逆に、送風部材の回転数を下げると、搬送エアの風量は減少し、バッフルプレート14aへの接触に伴って発生する圧力損失が減少するため、搬送エアの圧力が上昇し、粒子を搬送する能力が向上する。そのため、回転数を変化させる前と比して、粒径の大きな粒子を搬送することとなる。
このようにして、圧力損失の増減を利用して、搬送できる粒子の粒径を変化させることができる。
また、上述の通り、本実施形態においては、搬送エアはバッフルプレート14aのエッジ部14aeと霧化タンク11との間に形成される間隔を通った後、バッフルプレート14aとバッフルプレート14bとの間に形成される領域において旋回流を形成する。
そして、送風部材の回転数を制御することによって、風量が変化するため、霧化された粒子に印加する遠心力が変化し、つまり、搬送可能な粒子の粒径を変化させることができる。例えば、送風部材の回転数を上げると、搬送エアの風量が増加することで、旋回流に随伴される粒子に印加される遠心力が増加し、粒径の比較的小さな粒子が分離されるため、粒径の非常に小さな粒子のみを搬送することとなる。
逆に、送風部材の回転数を下げると、搬送エアの風量は減少し、旋回流に随伴される粒子に印加される遠心力が低下するため、粒子を分離する能力が弱まり、粒径の大きな粒子も搬送できるようになる。
このようにして、制御ユニットによって送風機13の送風部材の回転数を制御することで、所望の粒径の微粒子を噴霧することが可能となる。
<変形例>
図5及び図6を用いて、霧化ユニット10の構成の変形例について説明する。図5は第一の変形例を示す模式図であり、図6は第二の変形例を示す模式図である。図6(a)は正面図であり、図6(b)は平面図である。
図5に示すように、送風口11bを備えた送風ポートをバッフルプレート14bの下方に配置し、送風口11bがバッフルプレート14bの下面に対向するよう配設することで、バッフルプレート14bの下面を利用して搬送エアの圧力損失を引き起こすことができる。また、バッフルプレート14aとバッフルプレート14bの間の領域における旋回流も形成され、圧力損失による搬送圧力の低下と旋回流による遠心分離の効果によって、ブラウン運動を起こすことができる程度に小さな微粒子のみを選別して噴霧することができる。
また、図6に示すように、霧化タンク11の平面視形状を略円形状とし、送風口11bを内壁面の接線方向に向くよう配設することで、図6(b)に示すような霧化タンク11の内壁面に沿う旋回流を形成することができる。このとき、バッフルプレート14aとバッフルプレート14bの間の領域における旋回流も形成され、旋回流による遠心分離の効果によって、ブラウン運動を起こすことができる程度に小さな微粒子のみを選別して噴霧することができる。
また、図示は省略するが、図3や図6において、送風口11bをバッフルプレート14aのエッジ部14aeよりも高い位置に配設しても構わない。その場合、送風口11bから吐出された搬送エアがバッフルプレート14aのエッジ部14aeと霧化タンク11の壁面との間に形成される間隙を通過する際の膨張により負圧が発生して、バッフルプレート14aの下面における分離能力が強化され、より粒径の小さな微粒子のみを噴霧することができる。
以上説明された本発明の効果についてまとめると、以下のようになる。
本発明の噴霧装置1は、所定の幅を有し液剤を貯留可能な霧化タンク11と、霧化タンク11内において液剤を霧化して微粒子を生成する超音波振動子12a、12b、12c・・・が配設された霧化デバイス12と、所定の回転数を保持可能な送風部材を備え、液剤の微粒子を搬送するための搬送エアを、霧化タンクの内部に設けられた送風口11bから吐出する送風機13と、霧化タンク11に設けられ、微粒子を搬送エアとともに送出する送出口11cと、超音波振動子によって発生する液剤の液柱を受けるよう霧化タンク11の幅方向に並設される第一バッフルプレート14a及び第二バッフルプレート14bを備え、第一バッフルプレート14aは、霧化タンクの幅方向一端側に向けて斜め下方に傾斜して配設されるとともに、霧化タンクにおける幅方向一端側の側面と所定の間隔を隔てて当該側面に向けて配置される第一エッジ部14aeと、霧化タンク11の天面11dの内側に接続される第一接続部14acを備え、第二バッフルプレート14bは、霧化タンク11の幅方向他端側に向けて斜め下方に傾斜して配設されるとともに、霧化タンクにおける幅方向他端側の側面と所定の間隔を隔てて当該側面に向けて配置される第二エッジ部14beと、霧化タンク11の天面11cの内側に接続される第二接続部14bcを備え、送風口11bは第二エッジ部14beよりも霧化タンク11の幅方向一端側寄りに配設されるとともに送出口11cは第二接続部14bcよりも霧化タンク11の幅方向他端側寄りに配設される。
本発明によれば、超音波振動子によって発生する液剤の液柱を受けるよう配設される第一バッフルプレート14aと第二バッフルプレート14bとを備えるため、超音波振動子の上方に配設されたバッフルプレートに液柱が接触することにより、液柱に含まれる粒径の大きな液滴がバッフルプレートに接触して下方に流れ、貯留されている液層に還流するとともに、粒径の小さな霧滴のみが空中に大量に浮遊して搬送エアに搬送される。
このとき、第一バッフルプレート14aと第二バッフルプレート14bの間に、霧化デバイス12を笠状に覆いかぶさる領域が形成され、当該領域において所定の向きの旋回流が発生し、旋回流による遠心分離の効果によって粒径の大きな粒子をバッフルプレート14a、14bに当接させ、液層に落下させることができる。また、バッフルプレート14aのエッジ部14aeと霧化タンク11底面との間に形成される間隙の通過後の膨張、及び/又は、バッフルプレート14bのエッジ部14beと霧化タンク11他端側側面との間に形成される間隙の通過後の膨張により、搬送エアの搬送圧力が低下するため、粒径の極めて小さな微粒子しか搬送できない状態となり、ブラウン運動を起こすことができる程度に微細な微粒子のみを搬送して送出口11cから送出することができる。
また、本発明においては、送風口11bは霧化タンク11の壁面に対向して設けられる。
上記事項によれば、搬送エアは霧化タンク11内に設けられた送風口11bから霧化タンク11の壁面に向けて吐出されるため、壁面との接触によって大きな圧力損失が発生する。搬送エアは壁面との接触による大きな圧力損失に伴い搬送圧力が低下するため、浮遊する粒子を搬送する力が弱くなる。そのため、二枚のバッフルプレートの下面を流通する際に、微細な粒径を有する微粒子のみを搬送することになる。
または、本発明においては、霧化タンク11が平面視略円形状に形成されるとともに、送風口11bが霧化タンク11の壁面の接線方向に沿う向きに配設される。
上記事項によれば、霧化タンク11の内壁面に沿って旋回流を形成することができ、また、バッフルプレート14aとバッフルプレート14bの間の領域における旋回流も形成され、旋回流による遠心分離の効果によって、ブラウン運動を起こすことができる程度に小さな微粒子のみを選別して噴霧することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
また、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
この発明の噴霧装置は、様々な種類の液体を噴霧する、種々の噴霧装置に適用することができる。
1 噴霧装置
10 霧化ユニット
11 霧化タンク
11a 流入口
11b 送風口
11c 送出口
11d 天面
12 霧化デバイス
12a、b 超音波振動子
13 送風機
13f HEPAフィルタ
14a、b バッフルプレート
15 液位センサ
20 タンクユニット
30 吹き出しユニット

Claims (4)

  1. 所定の幅を有し液剤を貯留可能な霧化タンクと、
    前記霧化タンク内において前記液剤を霧化して微粒子を生成する超音波振動子が配設された霧化デバイスと、
    所定の回転数を保持可能な送風部材を備え、前記液剤の微粒子を搬送するための搬送エアを、前記霧化タンクの内部に設けられた送風口から吐出する送風機と、
    前記霧化タンクに設けられ、前記微粒子を前記搬送エアとともに送出する送出口と、
    前記超音波振動子の上方において前記霧化タンクの幅方向に並設される第一バッフルプレート及び第二バッフルプレートを備え、
    前記第一バッフルプレートは、前記霧化タンクの幅方向一端側に向けて斜め下方に傾斜して配設されるとともに、前記霧化タンクにおける幅方向一端側の側面と所定の間隔を隔てて当該側面に向けて配置される第一エッジ部と、前記霧化タンクの天面の内側に接続される第一接続部を備え、
    前記第二バッフルプレートは、前記霧化タンクの幅方向他端側に向けて斜め下方に傾斜して配設されるとともに、前記霧化タンクにおける幅方向他端側の側面と所定の間隔を隔てて当該側面に向けて配置される第二エッジ部と、前記霧化タンクの天面の内側に接続される第二接続部を備え、
    前記送風口は、前記霧化タンクの内部において前記第一エッジ部よりも前記霧化タンクの幅方向一端側寄りで、かつ、前記第一エッジ部よりも重力方向下方に配設されるとともに前記送出口は前記第二接続部よりも前記霧化タンクの幅方向他端側寄りに配設される、
    噴霧装置。
  2. 前記送風口は前記霧化タンクの壁面に対向して配設される、
    請求項1に記載の噴霧装置。
  3. 前記霧化タンクが平面視略円形状に形成されるとともに、前記送風口が前記霧化タンクの壁面の接線方向に沿う向きに配設される、
    請求項1に記載の噴霧装置。
  4. 所定の幅を有し液剤を貯留可能な霧化タンクと、
    前記霧化タンク内において前記液剤を霧化して微粒子を生成する超音波振動子が配設された霧化デバイスと、
    所定の回転数を保持可能な送風部材を備え、前記液剤の微粒子を搬送するための搬送エアを、前記霧化タンクの内部に設けられた送風口から吐出する送風機と、
    前記霧化タンクに設けられ、前記微粒子を前記搬送エアとともに送出する送出口と、
    前記超音波振動子の上方において前記霧化タンクの幅方向に並設される第一バッフルプレート及び第二バッフルプレートを備え、
    前記第一バッフルプレートは、前記霧化タンクの幅方向一端側に向けて斜め下方に傾斜して配設されるとともに、前記霧化タンクにおける幅方向一端側の側面と所定の間隔を隔てて当該側面に向けて配置される第一エッジ部と、前記霧化タンクの天面の内側に接続される第一接続部を備え、
    前記第二バッフルプレートは、前記霧化タンクの幅方向他端側に向けて斜め下方に傾斜して配設されるとともに、前記霧化タンクにおける幅方向他端側の側面と所定の間隔を隔てて当該側面に向けて配置される第二エッジ部と、前記霧化タンクの天面の内側に接続される第二接続部を備え、
    前記送風口は前記第二バッフルプレートの重力方向下方において、前記第二バッフルプレートの下面に対向するよう配設されるとともに前記送出口は前記第二接続部よりも前記霧化タンクの幅方向他端側よりに配設される、
    噴霧装置。
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