JP2017153304A - パワーコンディショナ - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽光発電で発電した電力を効率よく系統に供給することができるパワーコンディショナを得ること。
【解決手段】商用系統電源と接続する入出力端子と、外部発電電力と接続する入力端子と、外部負荷と接続し、外部負荷へ電力を供給する負荷端子と、外部蓄電池と接続する入出力端子と、商用系統電源が停止した場合に商用系統電源との電路を開放する開閉器と、商用系統電源および外部発電電力から外部蓄電池へ供給される交流電力を直流電力に変換し、外部蓄電池から外部負荷へ供給される直流電力を交流電力に変換する電力変換装置と、電力変換装置を制御する制御回路と、を備え、制御回路は、商用系統電源の停電により、外部蓄電池に蓄えられた電力を放電する運転である自立運転を実行している状態で商用系統電源が復電した際に、商用系統電源の復電から一定時間が経過をしても使用者が系統連系運転への切り替え操作を行わなかった場合、商用系統電源が復電してから一定時間が経過した後に自立運転を停止させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、パワーコンディショナに関する。
近年、太陽光発電などの自然エネルギーを利用した発電電力と、深夜の安価な電力を充電した蓄電池の電力とを昼間の電気料金の高い時間帯に、電力変換設備を経由して住宅用の負荷に供給するパワーコンディショナが普及しつつある。商用系統が停電したときには、蓄電池に蓄えられた電力を住宅内の負荷に供給し、停電時でも家電機器を使用する機能を備えるパワーコンディショナがある(例えば、特許文献1および特許文献2)。
特許文献1には、商用系統電源が停電した場合、解列用の電磁接触器を「閉」から「開」にして商用系統電源を解列し、電磁接触器よりも負荷側に配置された太陽光発電及び蓄電池から負荷に電力を供給する自立運転を行うパワーコンディショナが開示されている。特許文献1記載のパワーコンディショナは、自立運転時において、蓄電池及び太陽光発電の連携運転を行い住宅内負荷に電力を供給する。
特開2015−6044号公報 特開2015−211494号公報
特許文献1に記載のパワーコンディショナは、太陽光発電の余剰電力を系統へ逆潮流で供給し売電している状態で、蓄電池の電力を住宅用負荷へ供給できる。蓄電池から電力を供給しつつ、太陽光発電で発電した余剰電力を系統に供給する状態での電力供給は、いわゆる押し上げ効果がある状態での太陽光発電の余剰電力を売電することになる。押し上げ効果がある状態での売電は、電力会社による太陽光発電の買取単価が低く設定されてしまう、という問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、太陽光発電で発電した電力を効率よく系統に供給することができるパワーコンディショナを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、商用系統電源と接続する入出力端子と、外部発電電力と接続する入力端子と、外部負荷と接続し、前記外部負荷へ電力を供給する負荷端子と、外部蓄電池と接続する入出力端子と、前記商用系統電源が停止した場合に前記商用系統電源との電路を開放する開閉器と、前記商用系統電源および前記外部発電電力から前記外部蓄電池へ供給される交流電力を直流電力に変換し、前記外部蓄電池から前記外部負荷へ供給される直流電力を交流電力に変換する電力変換装置と、前記電力変換装置を制御する制御回路と、を備えるパワーコンディショナである。前記制御回路は、前記商用系統電源の停電により、前記外部蓄電池に蓄えられた電力を放電する運転である自立運転を実行している状態で前記商用系統電源が復電した際に、前記商用系統電源の復電から一定時間が経過をしても使用者が系統連系運転への切り替え操作を行わなかった場合、前記商用系統電源が復電してから一定時間が経過した後に前記自立運転を停止させる。
本発明によれば、太陽光発電で発電した電力を効率よく系統に供給することができるという効果を奏する。
実施の形態にかかるパワーコンディショナと太陽光発電設備を併設した電力供給システムの単線結線図を示す図 実施の形態にかかるパワーコンディショナにおいて、停電時にパワーコンディショナが自立運転をしているときに商用系統電源が復電したときの各部の状態を示すタイムチャート
以下に、本発明の実施の形態にかかるパワーコンディショナ38を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態にかかるパワーコンディショナと太陽光発電設備とを併設した電力供給システムの単線結線図を示す図である。図2は、本発明の実施の形態にかかるパワーコンディショナにおいて、停電時にパワーコンディショナが自立運転をしているときに商用系統電源が復電したときの各部の状態を示すタイムチャートである。
本実施の形態の電力供給システム10は、電源として、商用系統電源12と、太陽光発電設備20、24と、蓄電池34と、を有する。電力供給システム10のパワーコンディショナ38は、住宅用負荷32への電力の供給と、太陽光発電設備20、24と、蓄電池34とから、商用系統電源12が接続された系統への電力の供給とを制御する。電力供給システム10は、パワーコンディショナ38に電力を供給する商用系統電源12と、商用系統電源12とパワーコンディショナ38との間の電路を開閉する受電用漏電遮断器14と、受電用漏電遮断器14とパワーコンディショナ38との間の電路を開閉する保守用ブレーカ16と、を備える。また、本実施の形態の電力供給システム10は、太陽光から直流電力を発電する太陽光発電設備20、24と、太陽光発電設備20で発電した直流電力を交流電力に変換する太陽光発電用パワーコンディショナ(以下PV−PCSaと称する)18と、太陽光発電設備24で発電した直流電力を交流電力に変換する太陽光発電用パワーコンディショナ(以下PV−PCSbと称する)22と、を備える。また、本実施の形態の電力供給システム10は、パワーコンディショナ38から供給される電力を住宅用負荷32に供給するホーム分電盤26と、パワーコンディショナ38との間で電力を充放電する蓄電池34と、パワーコンディショナ38との間で情報の入出力及び表示をするリモコン36と、商用系統電源12とPV−PCSa18とPV−PCSb22とホーム分電盤26と蓄電池34との間の電力供給を制御するパワーコンディショナ38と、を備える。
商用系統電源12は、パワーコンディショナ38に電力会社の商用電力を供給可能な電力供給源である。
受電用漏電遮断器14は、商用系統電源12と保守用ブレーカ16との間の電路に設けられる遮断機である。受電用漏電遮断器14は、負荷側に過電流及び漏電が発生した際、電路を遮断することで、負荷側の電気設備の保護及び商用系統への事故波及を防止する。
保守用ブレーカ16は、受電用漏電遮断器14と、パワーコンディショナ38との間の電路に設けられたスイッチである。保守用ブレーカ16は、パワーコンディショナ38が商用系統電源12と連系運転する際は閉路される。保守用ブレーカ16は、パワーコンディショナ38を停止して保守及び修理する際は開路される。
PV−PCSa18は、パワーコンディショナ38に接続される。PV−PCSa18は、太陽光発電設備20から供給される直流電力を、交流電力に変換し、パワーコンディショナ38に出力する。
PV−PCSb22は、受電用漏電遮断器14と、保守用ブレーカ16との間に接続される。PV−PCSb22は、太陽光発電設備24から供給される直流電力を、交流電力に変換し、パワーコンディショナ38、または商用系統電源12に電力を供給する。
ホーム分電盤26は、パワーコンディショナ38に接続される。ホーム分電盤26は、内部に主幹漏電ブレーカ28と複数の分岐ブレーカ30とを備える。主幹漏電ブレーカ28は、複数の分岐ブレーカ30と電気的に接続されている。複数の分岐ブレーカ30は、下流に住宅用負荷32が接続されている。ホーム分電盤26は、パワーコンディショナ38から供給される電力を主幹漏電ブレーカ28と、分岐ブレーカ30とを経由して、住宅用負荷32に供給する。
蓄電池34は、電力を充電、放電できる蓄電池である。蓄電池34は、固定定置用の蓄電池、電気自動車に搭載される蓄電池等を用いることができる。蓄電池34は、パワーコンディショナ38に接続される。蓄電池34は、商用系統電源12と、PV−PCSa18と、PV−PCSb22から供給される電力を、パワーコンディショナ38を介して受電し、蓄電する。また、蓄電池34は、蓄電した電力を、パワーコンディショナ38を介してホーム分電盤26に供給する。
リモコン36は、パワーコンディショナ38内の制御回路44に接続される。リモコン36は、制御回路44から出力される情報を使用者に表示する。また、リモコン36は、使用者の操作に対応した情報を制御回路44に出力する。
パワーコンディショナ38は、商用系統電源12及びPV−PCSb22の入出力端子TB1と、PV−PCSa18の入力端子TB2と、住宅用負荷32へ電力を供給する負荷端子TB3と、蓄電池34の入出力端子TB4と、商用系統電源12の停電時に商用系統電源12との電路を開放する自立運転時解列用開閉器40と、交流電力と直流電力を変換する電力変換装置42と、パワーコンディショナ38の動作を制御する制御回路44と、を備える。
商用系統電源12と入出力端子TB1との間の配電線には、引込口に設置される受電用漏電遮断器14と、保守用ブレーカ16と、が配置されている。PV−PCSb22と入出力端子TB1の間の配線には、図示しない太陽光発電用漏電遮断器と、保守用ブレーカ16と、が配置されている。PV−PCSa18と入力端子TB2との間の配線には、図示しない太陽光発電用漏電遮断器が配置されている。住宅用負荷32と負荷端子TB3との間の配線には、ホーム分電盤26の主幹漏電ブレーカ28と、分岐ブレーカ30と、が配置されている。入出力端子TB1と、入力端子TB2と、負荷端子TB3とは、パワーコンディショナ38内で電気的に接続されている。
自立運転時解列用開閉器40は、入出力端子TB1と、入力端子TB2及び負荷端子TB3との間の電路に設置される開閉器である。自立運転時解列用開閉器40は、パワーコンディショナ38が自立運転に切り替わる際に、商用系統電源12とパワーコンディショナ38との電気的接続を開放する。
電力変換装置42は、入出力端子TB4と、入力端子TB2及び負荷端子TB3との間の電路に接続される。電力変換装置42は、商用系統電源12と、PV−PCSa18と、PV−PCSb22とから供給される交流電力を直流電力に変換し、変換された直流電力を、入出力端子TB4を介して蓄電池34へ供給する。また、電力変換装置42は、蓄電池34から入出力端子TB4を介して供給される直流電力を交流電力に変換する。電力変換装置42は、変換された交流電力を負荷端子TB3と、ホーム分電盤26とを経由して住宅用負荷32へ供給する。
制御回路44は、入出力端子TB1の電圧を検出する系統電圧検出部46と、逆潮流を検出する逆潮流防止用変流器48と、PV−PCSa18の出力電力を計測する電力計測用変流器50と、PV−PCSb22の出力電力を計測する電力計測用変流器52と、商用系統電源12からの買電電力及び売電電力を計測する受電電力計測用変流器54とを備える。
系統電圧検出部46は、入出力端子TB1と、自立運転時解列用開閉器40との間に設置される電圧検出回路である。系統電圧検出部46は、入出力端子TB1における電圧を検出し、制御回路44へ出力する。
逆潮流防止用変流器48は、電力変換装置42と、負荷端子TB3との接続点から、自立運転時解列用開閉器40と、入力端子TB2との接続点までの電路に設置される変流器である。逆潮流防止用変流器48は、蓄電池34から系統側へ逆潮流が流出しないように電力を検出し、制御回路44へ出力する。
電力計測用変流器50は、入力端子TB2から、入力端子TB2と、自立運転時解列用開閉器40との接続点までの電路に設置される変流器である。電力計測用変流器50は、PV−PCSa18の出力電力を計測し、制御回路44に出力する。
電力計測用変流器52は、受電用漏電遮断器14が配置された電路とPV−PCSb22が配置された電路との接点と、PV−PCSb22との間の電路に設置される変流器である。電力計測用変流器52は、PV−PCSb22の出力電力を計測し、制御回路44に出力する。
受電電力計測用変流器54は、PV−PCSb22が配置された電路と保守用ブレーカ16が配置された電路の接続点と、受電用漏電遮断器14との間の電路に設置される。受電電力計測用変流器54は、商用系統電源12からの買電電力及び系統側への売電電力を計測し、制御回路44に出力する。
制御回路44は、系統電圧検出部46と、逆潮流防止用変流器48と、電力計測用変流器50と、電力計測用変流器52と、受電電力計測用変流器54とのそれぞれで計測され、入力された値に基づいて、電力制御を行う。
なお、通常、太陽光発電用パワーコンディショナが設置される住宅には、電気方式が単相3線式の系統配電線が引き込まれている。受電部の電力を計測するには、住宅用負荷32による不平衡が発生するため、両相の電力を測定する2個の変流器が用いられるが、ここでは説明上一つの符号で示している。
次に、商用系統電源12が正常なときの動作について説明する。電力供給システム10は、商用系統電源12が正常なときは、受電用漏電遮断器14と、保守用ブレーカ16と、自立運転時解列用開閉器40とが、投入(ON)されている。つまり、電力供給システム10は、受電用漏電遮断器14と、保守用ブレーカ16と、自立運転時解列用開閉器40とを通電している状態である。商用系統電源12は、入出力端子TB1と、負荷端子TB3と、ホーム分電盤26とを経由して住宅用負荷32に電力を供給する。商用系統電源12は、入出力端子TB1を経由して電力変換装置42に交流電力を供給する。電力変換装置42は、商用系統電源12から供給された交流電力を直流電力に変換し、蓄電池34を充電する。
PV−PCSa18は、太陽光発電設備20で発電した直流電力を交流電力に変換し、入力端子TB2と、負荷端子TB3と、ホーム分電盤26とを経由して住宅用負荷32へ電力を供給する。PV−PCSa18は、入力端子TB2を経由して電力変換装置42に交流電力を供給する。電力変換装置42は、PV−PCSa18から供給された交流電力を、直流電力に変換し、蓄電池34を充電する。PV−PCSa18は、太陽光発電設備20から供給される発電電力に余剰が発生した場合は、入力端子TB2と、入出力端子TB1とを経由して商用系統側へ逆潮流(売電)を行う。つまり、PV−PCSa18は、商用系統電源12側に電力を供給する。
PV−PCSb22は、太陽光発電設備24で発電した直流電力を交流電力に変換し、入出力端子TB1と、負荷端子TB3と、ホーム分電盤26とを経由して住宅用負荷32へ電力を供給する。PV−PCSb22は、入出力端子TB1を経由して電力変換装置42に交流電力を供給する。電力変換装置42は、PV−PCSb22から供給された交流電力を、直流電力に変換し、蓄電池34を充電する。PV−PCSb22は、太陽光発電設備24から供給される発電電力に余剰が発生した場合は、受電用漏電遮断器14を経由して商用系統側へ逆潮流(売電)を行う。つまり、PV−PCSb22は、商用系統電源12側に電力を供給する。
パワーコンディショナ38は、PV−PCSa18及びPV−PCSb22が商用系統側への逆潮流が生じていないとき、つまり受電電力計測用変流器54の信号により制御回路44で逆潮流が生じていないと判断したときは、蓄電池34に充電した電力を住宅用負荷32に供給する。すなわち、パワーコンディショナ38は、蓄電池34に蓄電された直流電力を、入出力端子TB4を経由して電力変換装置42に供給し、電力変換装置42が直流電力を交流電力に変換し、交流電力を負荷端子TB3とホーム分電盤26とを経由して住宅用負荷32に供給する。PV−PCSa18及びPV−PCSb22が商用系統側への逆潮流が生じていると判断している場合、パワーコンディショナ38は、蓄電池34に充電した電力を住宅用負荷に供給しない。また、商用系統電源12が正常であるとき、つまり系統電圧検出部46の信号により制御回路44で商用系統電源12が正常であると判断した場合、パワーコンディショナ38は、自立運転時解列用開閉器40を開放して蓄電池34から電力を供給する、つまり蓄電池34が放電する運転である自立運転を行わない。
次に、商用系統電源12が停電し、パワーコンディショナ38が自立運転を行う場合の動作について説明する。制御回路44は、系統電圧検出部46からの出力により、商用系統電源12の停電を検出する。制御回路44は、自立運転への移行を許可する画面をリモコン36に表示する。制御回路44は、使用者が自立運転への移行を選択した場合、自立運転時解列用開閉器40を開放して商用系統電源12からパワーコンディショナ38を解列させる。制御回路44は、パワーコンディショナ38が商用系統電源12から解列した後に、蓄電池34に充電された直流電力を、電力変換装置42に出力させる。電力変換装置42は、蓄電池34から入力された直流電力を交流電力に変換し、負荷端子TB3と、ホーム分電盤26とを経由して住宅用負荷32に電力を供給する。
PV−PCSa18は、停電が生じた場合、連系保護待機状態として出力を停止する。ここで、連系保護待機状態とは、パワーコンディショナが商用系統電源12の停電により商用系統電源12と解列し、商用系統電源12の復電による系統連系運転の再開を待機している状態である。つまり、PV−PCSa18は、停電が生じた場合、電力の出力を停止する。次に、PV−PCSa18は、連系保護待機状態であり、パワーコンディショナ38が自立運転を開始した場合、パワーコンディショナ38と連携運転を開始する。つまり、PV−PCSa18は、電力変換装置42が出力する交流電圧に連携することで、住宅用負荷32に電力を供給する。また、PV−PSCa18は、電力変換装置42を介して蓄電池34を充電することができる。
PV−PCSb22は、停電が生じた場合、連系保護待機状態として出力を停止する。PV−PCSb22は、自立運転時解列用開閉器40が開放状態にあるため、電力変換装置42の出力電圧に連携して運転することができず、停電時の連系保護待機状態を維持する。なお、PV−PCSb22は、使用者の操作で独自に搭載している自立運転への切替えができ、通常はPV−PCSb22に設けられた図示しないコンセントにAC100Vの電圧を出力し、特定の負荷をコンセントに接続することで電力を供給することができる。
次に、商用系統電源12が停電し、パワーコンディショナ38が自立運転をしているときに商用系統電源12が復電し、使用者が系統連系運転への移行を選択したときの動作を説明する。制御回路44は、系統電圧検出部46からの出力により、商用系統電源12の復電を検出する。制御回路44は、リモコン36に系統連系運転への切り替えを確認する表示をさせる。制御回路44は、使用者が系統連系運転への移行を選択すると、パワーコンディショナ38の自立運転を停止させる。つまり、制御回路44は、電力変換装置42から住宅用負荷32への出力を停止する。
PV−PCSa18は、パワーコンディショナ38が自立運転を停止したことにより電力変換装置42から電圧が印加されなくなることに連動して運転を停止する。制御回路44は、自立運転時解列用開閉器40を投入(オン)し、自立運転時解列用開閉器40を通電させる。復電した商用系統電源12は、入出力端子TB1、負荷端子TB3、ホーム分電盤26を経由して住宅用負荷32に電力を供給する。制御回路44は、復電後の系統への再並列を阻止する一定時間が経過した後に、パワーコンディショナ38を系統連系運転に切り替える。ここで、系統連系運転とは、商用系統電源12が正常に動作しているときの運転であり、商用系統電源12に、PV−PCSa18及びPV−PCSb22の運転を連動させ、余剰電力はPV−PCSa18及びPV−PCSb22からの逆潮流で商用系統電源12側に供給し、蓄電池34を充電できる状態である。
また、PV−PCSb22は、使用者によって停電時に独自に搭載している自立運転への切替えが行われず連系保護待機状態であった場合は、商用系統電源12の復電を検出し、復電後の一定時間系統への再並列を阻止する時間を経過してから系統連系運転を再開する。
次に、図1に加え、図2を用いて、商用系統電源12が停電し、パワーコンディショナ38が自立運転をしているときに商用系統電源12が復電し、使用者が系統連系運転への移行を選択しなかったときの動作を説明する。図2は、実施の形態にかかるパワーコンディショナにおいて、停電時にパワーコンディショナが自立運転をしているときに商用系統電源が復電したときの各部の状態を示すタイムチャートである。
時間T1は、商用系統電源12が停電し、パワーコンディショナ38が自立運転をしている状態で、商用系統電源12が復電した時間を示す。自立運転時解列用開閉器40は、開放状態である。電力変換装置42は、交流電力を住宅用負荷32へ出力している。PV−PCSa18は、パワーコンディショナ38の電力変換装置42と連携運転をし、住宅用負荷32に電力を供給している。PV−PCSb22は、停電による連系保護待機状態を維持している。
時間T2は、商用系統電源12が復電した後に使用者による系統連系運転モードへの復帰操作がされず、商用系統電源12の復電から一定時間が経過した時間を示す。一定時間とは、PV−PCSb22が系統連系を開始するまでの時間よりも短い時間とする。系統連系を開始するまでの時間は、商用系統電源12が復電し、一定時間発電設備の再並列を阻止する時間であり、系統連系規程で定められている。系統連系を開始するまでの時間は、一般には150秒から300秒程度であるが、電力会社により異なるため、個別に協議され整定される。パワーコンディショナ38は、時間T2で自立運転を停止する。つまり、制御回路44は、電力変換装置42の出力を強制的に停止する。PV−PCSa18は、電力変換装置42が停止し、電力変換装置42の出力電圧と連携ができなくなるため、系統が停電した時と同じ連系保護待機状態となる。
時間T3は、制御回路44が自立運転時解列用開閉器40を投入した時間を示す。商用系統電源12は、自立運転時解列用開閉器40が投入されたことにより、入出力端子TB1と、負荷端子TB3と、ホーム分電盤26とを経由して、住宅用負荷32に電力を供給する。
時間T4は、時間T1で商用系統電源12が復電してから一定時間系統への再並列を阻止する時間が経過した時間を示す。制御回路44は、時間T4で電力変換装置42を出力する。これにより、パワーコンディショナ38は、時間T4で系統連系運転を再開する。PV−PCSb22は、一定時間系統への再並列を阻止する時間が経過したため、時間T4で系統連系運転を再開する。
時間T5は、時間T3で制御回路44が自立運転時解列用開閉器40を投入してから、一定時間発電設備の再並列を阻止する時間が経過した時間を示す。PV−PCSa18は、自立運転時解列用開閉器40が投入され、商用系統電源12の電圧がPV−PCSa18に印加された時間T3から、一定時間発電設備の再並列を阻止する時間が経過したことにより、時間T5で系統連系運転を開始する。
ここで、太陽光発電の余剰電力を商用系統側へ供給していると同時に、蓄電池34からも住宅用負荷32へ電力を供給している場合は、押し上げ効果がある状態で商用系統電源12側に電力を供給していることになる。これに対して、太陽光発電の余剰電力が商用系統側へ売電している間は、蓄電池34から住宅用負荷32への電力の供給を停止する場合、押し上げ効果がない状態で商用系統電源12側に電力を供給していることになる。売電を行う場合、押し上げ効果がない場合の売電は、押し上げ効果がある場合の売電に比べ、買取単価が高く設定されている。
本発明の実施の形態に係るパワーコンディショナ38は、商用系統電源12が正常な場合において、制御回路44が自立運転への移行を阻止するため、自立運転へ移行することができない。つまり、パワーコンディショナ38は、商用系統電源12が正常であり、かつPV−PCSb22が商用系統電源12へ売電しているときに、蓄電池34から住宅用負荷32へ電力を供給することができない。これにより、押し上げ効果のある状態で商用系統電源12へ売電することを回避でき、太陽光発電の発電電力を高い買取単価で売電することができる。
また、本発明の実施の形態に係るパワーコンディショナ38は、商用系統電源12が停電から復電して一定時間が経過した後に、制御回路44が自立運転を強制的に停止するため、一定時間が経過した後に自立運転を継続することができない。具体的には、パワーコンディショナ38は、商用系統電源12の停電により自立運転を開始して商用系統電源12が復電したときに使用者により系統連系運転への切り替え操作がされない場合でも、復電後の一定時間系統への再並列を阻止する時間より短い一定時間が経過した後に強制的に自立運転を停止する。つまり、パワーコンディショナ38は、PV−PCSb22が復電後の一定時間系統への再並列を阻止する時間が経過して商用系統電源12へ売電をし、かつパワーコンディショナ38が自立運転をしている状態を回避することができる。これにより、押し上げ効果のある状態で商用系統電源12へ売電することを回避でき、太陽光発電の発電電力を高い買取単価で売電することができる。
なお、パワーコンディショナ38の入力端子TB2に接続される外部発電電力は、太陽光発電としたが、ガスコジェネレーション、燃料電池及び蓄電池でもよい。そうすることで、設置場所の環境及び負荷特性に適した外部発電電力を用いて発電することを可能にし、パワーコンディショナ38の安定性及び経済性を向上させることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
10 電力供給システム、12 商用系統電源、14 受電用漏電遮断器、16 保守用ブレーカ、18 PV−PCSa、20,24 太陽光発電設備、22 PV−PCSb、26 ホーム分電盤、28 主幹漏電ブレーカ、30 分岐ブレーカ、32 住宅用負荷、34 蓄電池、36 リモコン、38 パワーコンディショナ、40 自立運転時解列用開閉器、42 電力変換装置、44 制御回路、46 系統電圧検出部、48 逆潮流検出用変流器、50,52 電力計測用変流器、54 受電電力計測用変流器。

Claims (3)

  1. 商用系統電源と接続する入出力端子と、
    外部発電電力と接続する入力端子と、
    外部負荷と接続し、前記外部負荷へ電力を供給する負荷端子と、
    外部蓄電池と接続する入出力端子と、
    前記商用系統電源が停止した場合に前記商用系統電源との電路を開放する開閉器と、
    前記商用系統電源および前記外部発電電力から前記外部蓄電池へ供給される交流電力を直流電力に変換し、前記外部蓄電池から前記外部負荷へ供給される直流電力を交流電力に変換する電力変換装置と、
    前記電力変換装置を制御する制御回路と、を備え、
    前記制御回路は、前記商用系統電源の停電により、前記外部蓄電池に蓄えられた電力を放電する運転である自立運転を実行している状態で前記商用系統電源が復電した際に、前記商用系統電源の復電から一定時間が経過をしても使用者が系統連系運転への切り替え操作を行わなかった場合、前記商用系統電源が復電してから一定時間が経過した後に前記自立運転を停止させることを特徴とするパワーコンディショナ。
  2. 前記一定時間は、系統連系規程で定められる一定時間発電設備の再並列を阻止する時間よりも短い時間であることを特徴とする請求項1に記載のパワーコンディショナ。
  3. 前記制御回路は、前記商用系統電源の出力電圧が正常な時には、前記パワーコンディショナが前記自立運転を行わないよう制御することを特徴とする請求項1または2に記載のパワーコンディショナ。
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