JP2017152118A - 正極活物質、及びそれを用いたリチウムイオン二次電池用正極ならびにリチウムイオン二次電池 - Google Patents

正極活物質、及びそれを用いたリチウムイオン二次電池用正極ならびにリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、従来技術のリチウムイオン二次電池のガス発生を抑制することが可能な正極活物質、それらを用いた正極及びリチウムイオン二次電池を提供することである。【解決手段】本発明にかかる正極活物質は、リン酸バナジウムリチウムであって、X線光電子分光法により測定されるX線光電子スペクトルにおけるバナジウムp3/2を示すピークの半値全幅が2.0eV未満であることを特徴としている。【選択図】図2

Description

本発明は、正極活物質、及びそれを用いたリチウムイオン二次電池用正極ならびにリチウムイオン二次電池に関する。
従来、リチウムイオン二次電池の正極材料(正極活物質)としてLiCoOやLiNi1/3Mn1/3Co1/3等の層状化合物やLiMn等のスピネル化合物が用いられてきた。近年では、LiFePOに代表されるオリビン型構造の化合物が注目されている。オリビン構造を有する正極材料は高温での熱安定性が高く、安全性が高いことが知られている。しかし、LiFePOを用いたリチウムイオン二次電池は、その充放電電圧が3.5V程度と低く、エネルギー密度が低くなるという欠点を有する。そのため、高い充放電電圧を実現し得るリン酸系正極材料として、LiCoPOやLiNiPO等が提案されている。しかし、これらの正極材料を用いたリチウムイオン二次電池においても、十分な容量が得られていないのが現状である。リン酸系正極材料の中でも4V級の充放電電圧を実現し得る化合物として、LiVOPOが知られている(特許文献1)。
近年ではLiVOPOの優れた特性がわかってきているが、その一方で、世の中の要求はとどまることなく更なる特性の向上が求められている。たとえば、多少なりとも発生するガスをさらに抑制するため特許文献2に記載の技術が提案されている。
その微量なガス発生の要因は未だわかっていないが、本発明者らの検討によれば、結晶中のバナジウム周辺の結合状態に起因したものではないかとの推定がある。実際、合成条件や、吸着水や吸着炭素等の影響により、同じ組成式で示される化合物であっても様々な特性の変化が生じている。
特開2004−303527号公報 特開2013−229303号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、リチウムイオン二次電池のガス発生を抑制することが可能な正極活物質、それらを用いた正極及びリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質は、リン酸バナジウムリチウムであって、X線光電子分光法により測定されるX線光電子スペクトルにおけるバナジウムp3/2を示すピークの半値全幅が2.0eV未満であることを特徴とする正極活物質が存在することを特徴とする。
本発明に係る正極活物質によれば、充放電過程において発生するガスを抑えることができる。その理由は必ずしも明らかではないが、光電子分光法によって得られるリン酸バナジウムリチウムのバナジウムp3/2の半値全幅が2.0eV未満であるような状態は、例えばリン酸バナジウムリチウムの化学状態が安定していることが推察され、それによって正極活物質表面に水分の吸着が減少し、その水分によるガス発生を低減することが考えられる。
本発明にかかるリチウムイオン二次電池用正極活物質は、前記リン酸バナジウムリチウムの結晶系が斜方晶であることが好ましい。
かかる構成によれば更にガス発生を抑制できる。
本発明にかかるリチウムイオン二次電池用正極活物質は、ガス発生を抑制するリチウムイオン二次電池用正極とすることができる。
また、本発明にかかるリチウムイオン二次電池用正極活物質は、下記一般式(1)で表されるリチウムイオン二次電池用正極活物質を更に含むことが好ましい。
LitNipCoqMnr(M)sO ・・・(1)
〔MはAl,Si,Zr,Ti,Fe,Mg,Nb,BaおよびVからなる群から選ばれる少なくとも1種、2.0≦(p+q+r+s+t)≦2.2、0<t≦1.3、0<p≦1.0、0≦q≦1.0、0≦r≦0.7、0≦s≦0.2〕
かかる構成によれば更なるガス発生を抑制できる。その理由は必ずしも明らかではないが、一般式(1)で表されるリチウムイオン二次電池用正極活物質から初回充電の過程で電解液中へ溶出する遷移金属元素が、本発明にかかるリチウムイオン二次電池用正極活物質(以降本願のリン酸バナジウムリチウム)の表面に付着することで、ガスの要因となる水素元素の脱離を抑制する効果が発現し、本願のリン酸バナジウムリチウムの表面で起こると思われるガス生成の化学反応を抑制していると推察される。そのため、遷移金属元素の電解液への溶出量は一般式(1)で表されるリチウムイオン二次電池用正極活物質の一次粒子/二次粒子比と関係があり、一次粒子/二次粒子比が0.006から0.07がより効果が表れる。上述の効果により本願のリン酸バナジウムリチウムを一般式(1)で表されるリチウムイオン二次電池用正極活物質を含むと、よりガス発生を抑制することができる。さらに、例えば一般式(1)で表されるリチウムイオン二次電池用正極活物質の表面の隣接する一次粒子が形成する凹部に本願のリン酸バナジウムリチウムを埋め込み、一般式(1)で表されるリチウムイオン二次電池用正極活物質と積極的に近接または接触させることで更にガス発生を抑制することができる。
前記リチウムイオン二次電池用正極活物質は、正極と電解質と負極とを備えるリチウムイオン二次電池とすることによりガス発生を抑制した優れたリチウムイオン二次電池とすることができる。
上述したように、本発明は、従来に比べて、リチウムイオン二次電池のガス発生を抑制することが可能な正極活物質、それらを用いたリチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本実施形態の正極活物質を備えるリチウムイオン二次電池の模式断面図である。 本実施形態の正極の断面図である。 本実施形態の正極活物質の模式断面図の一例である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに以下に記載した構成要素は、適宜組み合わせることができる。
(正極活物質)
以下、本発明の一実施形態として正極活物質、電極、リチウムイオン二次電池について説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態の正極活物質は、リン酸バナジウムリチウムであって、X線光電子分光法により測定されるX線光電子スペクトルにおけるバナジウムp3/2を示すピークの半値全幅が2.0eV未満であることを特徴とする。
バナジウムp3/2の半値全幅は、X線光電子分光法で測定したデータに対し、515eV〜519eVの範囲をガウス関数でフィッティングすることで容易にピークを特定し算出するできる。
より好ましくは、前記リン酸バナジウムリチウムはLiVOPOであって、斜方晶であるとよい。さらにガスの発生を抑制することができる。
また、本実施形態の正極活物質は、リン酸バナジウムリチウムと下記一般式(1)で表される正極活物質とを混合することが好ましい。
LitNipCoqMnr(M)sO ・・・(1)
〔MはAl,Si,Zr,Ti,Fe,Mg,Nb,BaおよびVからなる群から選ばれる少なくとも1種、2.0≦(p+q+r+s+t)≦2.2、0<t≦1.3、0<p≦1.0、0≦q≦1.0、0≦r≦0.7、0≦s≦0.2〕
リン酸バナジウムリチウムと一般式(1)で表される正極活物質とを混合することにより、リン酸バナジウムリチウム単体で正極を構成するよりもガスの発生をさらに抑制することができる。
また、上記一般式(1)で表される正極活物質は二次粒子であることが好ましい。
さらに、その二次粒子とリン酸バナジウムリチウムが近接もしくは接触された状態が好ましい。そして、その二次粒子とリン酸バナジウムリチウムが接触され複合粒子となっていることがさらに好ましい。
一般式(1)で表される正極活物質が二次粒子を構成している場合、その二次粒子の表面の一次粒子同士が形成する凹部にリン酸バナジウムリチウムを埋め込まれ、積極的に近接もしくは接触させた状態がより、いっそうのガスの発生を抑制することができ好ましい。
さらに、リン酸バナジウムリチウムは、一般式(1)で表される正極活物質の二次粒子表面を被覆していることが好ましい。このような状態でリン酸バナジウムリチウムが存在するとさらにサイクル特性が向上する。
最も好ましい対応は図3に示す構成である。図3には一般式(1)で表される正極活物質110が二次粒子を構成し、その二次粒子表面をリン酸バナジウムリチウム120が被覆している状態を示している。さらにリン酸バナジウムリチウム120は一般式(1)で表される正極活物質110の二次粒子の表面近傍の一次粒子間にリン酸バナジウムリチウム120が充填されている状態を示している。
積極的に近接もしくは接触させる方法として、特に限定されないが、摩擦や圧縮といった機械エネルギーを利用したメカノケミカル法、一般式(1)で表される正極活物質粒子にリン酸バナジウムリチウムを含むコーティング液を吹きかけるスプレードライ法など、粒子表面にコーティング層を形成する既存の方法を用いることができる。中でも、メカノケミカル法は均一で密着性の高い混合粉を形成できるため好ましい。
(正極活物質の製造方法)
以下では、本発明の実施形態に係る正極活物質の製造方法について説明する。本実施形態に係る正極活物質の製造方法によれば、上述した本実施形態に係る正極活物質を形成することができる。
本発明に係る正極活物質はリン酸バナジウムリチウムに対し、後述するガス発生抑制の改質処置を行うことで、リン酸バナジウムリチウムの表面の化学状態の均一性が高まり、X線光電子分光法により測定されるX線光電子スペクトルにおけるバナジウムp3/2ピークの半値全幅を2.0eV以下にすることができる。このリン酸バナジウムリチウムを正極活物質として用いることでガスの発生を抑制することができる。前記、リン酸バナジウムリチウムはLi(PO、正方晶、斜方晶、三斜晶LiVOPOのいずれを用いてもよく、ガス発生抑制の改質処置を適用することでガスの発生が抑制される。なかでも斜方晶LiVOPOに対し最も効果がある。
(ガス発生抑制の改質処置)
ガス発生抑制の改質処置について説明する。
リチウムを含む水溶液にリン酸バナジウムリチウムを投入し還流する。還流する時間は混合物の量に合わせて調整すればよい。リチウム量は投入するリン酸バナジウムの化学状態にも依るが、0.01mol〜0.05molの間で調整する。リチウム量が多いとガス発生は抑制されても後述する焼成過程において粒成長する原因となり、電池特性へ悪影響を与える。
リチウム源は、LiOH、LiCO、LiOH、LiCl、LiPO、LiSO及びCHCOOLiからなる群より選ばれる少なくとも一種類を用いることができる。
次に、還流した混合物を蒸発乾固し、粉末試料を得る。その後、得られた粉末試料を熱処理することで本発明に係る正極活物質を得ることができる。
この時の熱処理の温度はリン酸バナジウムリチウムの化学状態と、前記リチウムを含む水溶液のリチウム濃度によるので、X線光電子分光法により測定されるX線光電子スペクトルにおけるバナジウムp3/2ピークの半値全幅が2.0eV以下になるように150℃〜500℃程度の範囲で適宜調整すればよい。
以上、本発明に係る正極活物質の製造方法の好適な一実施形態について説明した。
(正極)
正極は、前記正極活物質を用いて製造する。以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに以下に記載した構成要素は、適宜組み合わせることができる。
図2は、正極10の断面構造を示している。正極10は、板状(膜状)の正極集電体12と、正極集電体12上に形成された正極活物質層14とを有している。
(正極活物質層)
正極活物質層14は、正極活物質、導電助剤としての炭素、バインダーから主に構成されるものである。
(導電助剤)
導電助剤としての炭素は、カーボンブラック類、黒鉛類、カーボンナノチューブ(CNT)、気相成長炭素繊維(VGCF)などが挙げられる。カーボンブラック類としてはアセチレンブラック、オイルファーネス、ケッチェンブラック、などがある。またカーボンブラック類および黒鉛類、カーボンナノチューブ(CNT)、気相成長炭素繊維(VGCF)など含む1種類以上の炭素を含むことがより好ましい。
また導電助剤は、レート特性を向上させるという観点から炭素の一次粒子径が10nm〜50nmかつ比表面積が500〜1500m/gのものが、活物質と分散性よく混合できるため好ましい。もちろん上記の数値に特に制限されるわけではない。
(バインダー)
バインダーとしてはポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、芳香族ポリアミド、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム等を用いてもよい。また、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、その水素添加物、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、その水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子を用いてもよい。更に、シンジオタクチック1、2−ポリブタジエン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン(炭素数2〜12)共重合体等を用いてもよい。電極密度を高くするという観点からバインダーとして用いられる高分子の比重は1.2g/cm3より大きいことが好ましい。また電極密度を高くし、且つ接着力を高める点から重量平均分子量が70万以上であることが好ましい。
正極活物質層14に含まれるバインダーの含有率は、活物質層の質量を基準として4〜10質量%であることが好ましい。バインダーの含有率が4質量%未満となると、バインダーの量が少なすぎて強固な活物質層を形成できなくなる可能性が生じる。また、バインダーの含有率が10質量%を超えると、電気容量に寄与しないバインダーの量が多くなり、十分な体積エネルギー密度を得ることが困難となる可能性が生じる。また、
正極集電体12は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミニウム、SUS箔の金属薄板を用いることができる。
次に、上述した正極を備えるリチウム二次電池の構成を説明する。
(リチウムイオン二次電池)
本実施形態におけるリチウムイオン二次電池の構成例を図1に示す。リチウムイオン二次電池は、リチウムを吸蔵放出可能な正極、負極およびセパレータより構成される。正極、負極、およびセパレータは容器に封入されており、電解質が含浸された状態で充電および放電がおこなわれる。リチウムイオン二次電池100は、主として、積層体30、積層体30を密閉した状態で収容する容器50、及び積層体30に接続された一対のリード60,62を備えている。
積層体30は、一対の正極10、負極20がセパレータ18を挟んで対向配置されたものである。正極10は、正極集電体12上に正極活物質層14が設けられたものであり、負極20は、負極集電体22上に負極活物質層24が設けられたものである。また、正極活物質層14及び負極活物質層24は、セパレータ18の両側にそれぞれ接触している。さらに正極集電体12及び負極集電体22の端部には、それぞれリード60,62が接続されており、リード60,62の端部は容器50の外部にまで延びている。
(負極)
負極20は、板状の負極集電体22と、負極集電体22上に形成された負極活物質層24を備える。負極集電体22、バインダー、導電助剤は、それぞれ、正極と同様のものを使用できる。負極活物質層としてLi箔を用いることができる。または、公知の電池用の負極活物質を使用することができる。負極活物質としては、例えば、リチウムイオンを吸蔵・放出(インターカレート・デインターカレート、或いはドーピング・脱ドーピング)可能な黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温度焼成炭素等の炭素材料、Al、Si、Sn等のリチウムと化合することのできる金属、SiO、SiO、SnO等の酸化物を主体とする非晶質の化合物、または、酸化ケイ素とケイ素との複合体、チタン酸リチウム(LiTi12)等を含む粒子が挙げられる。中でも不可逆容量などの点から黒鉛を用いることが好ましい。
(電解質)
電解質は、正極活物質層14、負極活物質層24、及び、セパレータ18の内部に含浸させるものである。電解質としては、特に限定されず、例えば、本実施形態では、リチウム塩を含む電解液(電解質水溶液、有機溶媒を使用する電解質溶液)を使用することができる。ただし、電解液は電気化学的に分解電圧が低いことにより、充電時の耐用電圧が低く制限されるので、有機溶媒を使用する電解液(非水電解液)であることが好ましい。電解液としては、リチウム塩を非水溶媒(有機溶媒)に溶解したものが好適に使用される。リチウム塩としては、例えば、LiPF、LiClO、LiBF、LiAsF、LiCFSO、LiCF、CFSO、LiC(CFSO、LiN(CFSO、LiN(CFCFSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiN(CFCFCO)、LiBOB等の塩が使用できる。なお、これらの塩は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、有機溶媒としては、環状カーボネートと鎖状カーボネートの混合物を用いることができる。環状カーボネートとしてプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、鎖状カーボネートとしてジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等が好ましく挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を任意の割合で混合して使用してもよい。
なお、本実施形態において、電解質は液状以外にゲル化剤を添加することにより得られるゲル状電解質であってもよい。また、電解液に代えて、固体電解質(固体高分子電解質又はイオン伝導性無機材料からなる電解質)が含有されていてもよい。
(セパレータ)
セパレータ18は、電気絶縁性の多孔体であり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いは、セルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。
(容器)
容器50は、その内部に積層体30及び電解液を密封するものである。容器50は、電解液の外部への漏出や、外部からの電気化学デバイス100内部への水分等の侵入等を抑止できるものであれば特に限定されない。例えば、容器50として、図1に示すように、金属箔を高分子膜で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムを利用できる。容器50は外装体とも呼ばれる。また、金属ラミネートフィルムを外装体に用いるとレート放電特性に優れたリチウムイオン二次電池が得られる。その理由は定かでないが、電極にリチウムイオンが挿入される際に電極は膨張または収縮する。金属ラミネートフィルムは電極の膨張および収縮に追従し、リチウムイオンの移動を阻害しないため、レート放電特性に優れるものと推測される。金属箔としては例えばアルミ箔を、高分子膜としてはポリプロピレン等の膜を利用できる。例えば、外側の高分子膜の材料としては融点の高い高分子例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等が好ましく、内側の高分子膜の材料としてはポリエチレン、ポリプロピレン等が好ましい。
(リード)
リード60,62は、アルミニウム等の導電材料から形成されている。
次に、本実施形態の正極およびリチウムイオン二次電池における製造方法について説明する。
(正極の製造方法)
本実施形態にかかる電極の製造方法は、複合化工程とスラリー作製工程、電極塗布工程、および圧延工程とを備える。
(スラリー作製工程)
次に、正極活物質と導電助剤からなる複合化粒子にバインダー及びそれらの種類に応じた溶媒、例えばPVDFの場合はN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒を混合しスラリーを作製する。
(電極作製工程)
そのスラリーを、ドクターブレード、スロットダイ、ノズル、グラビアロールなどの公知の方法の中から適宜選択し塗布を行う。塗布の量やライン速度の調整により正極担持量を調整することができる。スラリーの塗布の後は、乾燥を行い、溶媒を揮発させる。
(圧延工程)
最後にロールプレスにより圧延を行い正極が完成する。このとき、ロールを加熱しバインダーを柔らかくすることにより、より高い電極密度を得ることができる。ロールの温度は100℃〜200℃の範囲が好ましい。
(負極の製造方法)
負極は、正極と同様にスラリー作製工程、電極塗布工程、および圧延工程により作製することができる。なお各工程は、正極と同様の条件にて作製可能である。また、集電箔にLi箔を圧着したものを負極とすることもできる。
このようにして得られた正極及び負極の間にセパレータを挟んだ状態で、電解液と共に容器50内に挿入し、容器50の入り口をシールすればリチウムイオン二次電池が完成する。
なお、引き出しのための電極として、リード60、62を正極集電体12、負極集電体22にそれぞれ溶接しておくことにより、図1のようなリチウムイオン二次電池が完成する。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
[斜方晶LiVOPOの前駆体の合成]
500mLのオートクレーブのガラス内筒において、200gの蒸留水(ナカライテスク社製、HPLC用)及び23.08g(0.20mol)のHPO(ナカライテスク社製、純度85%)を含む水溶液に、18.37g(0.10mol)のV(ナカライテスク社製、純度99%)を加え、2.5時間攪拌したところ黄橙色の懸濁液となった。
その後、攪拌しながらヒドラジン一水和物(NHNH・HO)を2.55g(0.05mol)滴下したところ、くすんだ緑色に変化した。
その後、1時間攪拌を続けていると、からし色の流動性のあるペーストとなった。
続いて、8.48g(0.20mol)のLiOH・HO(ナカライテスク社製、純度99%)を10分かけて徐々に加えた。
pHは7〜8となった。
次に、容器を密閉し、160℃で16時間攪拌した。
その後、液を室温まで冷やし、ガラス内筒の内容物(水色ペーストでpH=7)をバットに広げ、90℃のオーブンで蒸発乾固させ、乾固物をコーヒーミルで粉砕して前駆体38.27gを得た。
[斜方晶LiVOPOの合成]
得られた前駆体のうち25.00gをアルミナ坩堝に入れ、大気雰囲気中、室温から600℃まで45分かけて昇温し、600℃で4時間熱処理することにより、21.39gの粉体を得た。
得られた粒子のX線回折測定を行った結果、この粒子は主に結晶構造が斜方晶であるLiVOPOであることが確認された。
[ガス発生抑制の改質処置]
500mLのビーカーに200gの蒸留水(ナカライテスク社製、HPLC用)及び4.24g(0.01mol)のLiOH・HO(ナカライテスク社製、純度99%)を含む水溶液に、得られた斜方晶LiVOPOのうち20.00gを投入し4時間還流した。その後、ビーカー内容物をバットに広げ、90℃のオーブンで蒸発乾固させた。次に、得られた乾固物をコーヒーミルで粉砕して緑色粉体22.85gを得た。
得られたサンプルのうち15.00gをアルミナ坩堝に入れ、大気中、室温から350℃まで20分かけて昇温し、350℃で1時間熱処理することにより、14.76gのLiVOPOの粉体を得た。
[X線光電子分光分析]
次に得られたサンプルを1mmΦのワッシャーに充填し、ミニハンドプレス(島津製MHP−1)で押し固め、表面が平坦な成型体を作成し光電子分光測定用試料とした。
得られた前記試料をX線光電子分光装置(PHI社製 Quantera SXM)を用いて、励起X線Al−kα線(1486.6eV)、ビーム径200μm、光電子脱出角度45°で測定した。C1sメインピークを284.6eVとなるように較正した。
X線光電子分光測定で得られたバナジウムp3/2ピークについて514eV〜520eVの範囲をガウス関数でフィッティングし、ピークの半値全幅を求めた結果1.83eVであった。
[評価用セルの作製]
実施例1の活物質と、バインダーであるポリフッ化ビニリデン(PVDF)とアセチレンブラックとケッチェンブラックを混合したものを、溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に分散させてスラリーを調製した。なお、スラリーにおいて活物質とアセチレンブラックとケッチェンブラックとPVDFとの重量比が84:2:6:8となるように、スラリーを調製した。このスラリーを集電体であるアルミニウム箔上に塗布し、乾燥させた後、圧延を行い、実施例1の活物質を含む活物質層が形成された電極(正極)を得た。
次に、負極として人造黒鉛とポリフッ化ビニリデン(PVDF)のNメチルピロリドン(NMP)5wt%溶液を人造黒鉛:ポリフッ化ビニリデン=93:7の割合になるように混合し、スラリー状の塗料を作製した。塗料を集電体である銅箔に塗布し、乾燥、圧延することによって負極を作製した。正極と、負極とを、それらの間にポリエチレン多孔膜からなるセパレータを挟んで積層し、積層体(素体)を得た。この積層体を、アルミラミネートパックに入れた。
電解液はエチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)を体積比3:7で混合し、支持塩としてLiPFを1mol/Lになるよう溶解した。電解液に対して0.2重量%の1,3−プロパンスルトンを添加した。積層体を入れたアルミラミネートパックに、上記電解液を注入した後、真空シールし、実施例1の評価用セルを作製した。
(実施例2〜6、比較例1)
実施例1と同様の手順で斜方晶LiVOPOを合成し、表1に示すLiOH水溶液の濃度と、還流、蒸発乾固後の熱処理の条件(表1中では後焼成温度として記載。)でガス発生抑制の改質処理を行った。比較例1はガス発生抑制の改質処理を実施していない。実施例1と同じ手順でX線光電子分光分析を行うとともに、評価用セルを作成した。
(実施例7〜8、比較例2)
実施例1と同様の手順でLiVOPOの前駆体を合成した。得られた前駆体のうち25.00gをアルミナ坩堝に入れ、大気雰囲気中、室温から730℃まで60分かけて昇温し、730℃で4時間熱処理することにより、20.98gの粉体を得た。
得られた粒子のX線回折測定を行った結果、この粒子は主に結晶構造が三斜晶であるLiVOPOから構成されることが確認された。
得られた三斜晶LiVOPOに対し、表1に示すLiOH水溶液の濃度と、還流、蒸発乾固後の熱処理の条件でガス発生抑制の改質処理を行い、実施例1と同じ手順でX線光電子分光分析を行うとともに、評価用セルを作成した。比較例2は得られた三斜晶LiVOPOに対し、ガス発生抑制の改質処理を実施していない以外は、実施例1と同じである。
(実施例9〜10、比較例3)
実施例1と同様の手順でLiVOPOの前駆体を合成した。得られた前駆体のうち25.00gをアルミナ坩堝に入れ、大気雰囲気中、室温から370℃まで60分かけて昇温し、370℃で4時間熱処理することにより、23.25gの粉体を得た。
得られた粒子のX線回折測定を行った結果、この粒子は主に正方晶型結晶構造のLiVOPOから構成されることが確認された。
得られた正方晶LiVOPOに対し、表1に示すLiOH水溶液の濃度と、還流、蒸発乾固後の熱処理の条件でガス発生抑制の改質処理を行い、実施例1と同じ手順でX線光電子分光分析を行うとともに、評価用セルを作成した。比較例3は得られた正方晶LiVOPOに対し、ガス発生抑制の改質処理を実施していない以外は、実施例1と同じである。
<ガス量の測定>
実施例1〜10、比較例1〜3の各評価用セルを用いて、0.1Cレート(25℃で定電流放電を行ったときに10時間で放電終了となる電流値)で4.3Vまで定電流定電圧充放電を10サイクルおこなった。その10サイクル後のガス発生量を求めた。ガスの発生量の測定にはアルキメデス法を用いた。具体的にはセルを純水中に沈め、浮力を測定し、押しのけた水の体積からガス発生量を求めた。実施例1〜10、比較例1〜3のガス発生量を表1に示す。
Figure 2017152118
表1から、ガス発生抑制の改質処理を行ったX線光電子分光分析におけるバナジウムp3/2の半値全幅が2.0eV未満のLiVOPOからはガス発生量が減少したことが確認できた。ガス成分を分析すると比較例ではHOが85%以上占めているが,実施例ではHOの割合が60%以下まで低減していた。このことからも、特に水分が原因のガスの発生を抑制していることが確認でき、ガス発生抑制の改質処理によりLiVOPO表面の水分の吸着が減少したことがわかった。
(実施例11)
活物質Aとして実施例1と同様の手順で作られたガス発生抑制の改質処理をした斜方晶LiVOPOと、活物質Bとして粒状の二次粒子を形成しているLiNi0.84Co0.15Al0.01を、活物質Aと活物質Bの重量比が50:50で混合し(、メカノケミカル法で積極的な接触処理をし、活物質Bが形成する二次粒子の表面付近の一次粒子間の凹部に活物質Aの一部が充填された正極活物質を作製した。その後、実施例1と同様の手順で評価セルを作製した。
活物質Bの一次粒子の粒径と二次粒子の粒径の比(一次粒子/二次粒子比 = 一次粒子の粒径/二次粒子の粒径)は0.02である。一次粒子/二次粒子比は正極をイオンミリングによるクロスセクションポリッシャー加工で断面を作製し、二次粒子50個を500倍でSEM観察し、二次粒子の外周長から算出した二次粒子の半径と、一次粒子50個を20000倍でSEM観察し、一次粒子の外周長から算出した一次粒子の半径を用いて求めた値である。
活物質Bの表面凹部への活物質Aの埋め込みの状態は、走査電子顕微鏡で二次粒子の断面を観察することで評価した。活物質Bの二次粒子表面近傍の一次粒子間に活物質Aが充填されている様子が確認できた。
(実施例12〜15)
活物質Bの一次粒子/二次粒子比を表2に示す通りとした。それ以外は実施例11と同様に評価セルを作製した。
(実施例16〜17)
活物質Bを表2に示す組成の材料とした以外は実施例11と同様に評価セルを作製した。
(比較例4)
活物質Aにガス発生抑制の改質処理をしていない比較例1の活物質、活物質BにLiNi0.84Co0.15Al0.01を正極活物質とし、実施例11と同様の手順で評価セルを作製した。
(比較例5)
活物質Aにガス発生抑制の改質処理をしていない比較例1の活物質、活物質BにLiNi0.33Co0.33Mn0.33を正極活物質とし、実施例11と同様の手順で評価セルを作製した。
(比較例6)
活物質Aにガス発生抑制の改質処理をしていない比較例1の活物質、活物質BにLi(Li0.2Ni0.17Co0.07Mn0.56)Oを正極活物質とし、実施例11と同様の手順で評価セルを作製した。
<ガス量の測定>
実施例11〜17、比較例4〜6の各評価用セルを用いて、0.1Cレート(25℃で定電流放電を行ったときに10時間で放電終了となる電流値)で4.3Vまで定電流定電圧充放電を10サイクルおこなった。各サイクルの放電状態でのガスの発生量を求めた。ガスの発生量の測定にはアルキメデス法を用いた。具体的にはセルを純水中に沈め、浮力を測定し、押しのけた水の体積からガス発生量を求めた。ガス発生量を表2に示す。
(表2)
Figure 2017152118
なお、表2中のガス発生量理論値とは、実施例1のガス量と活物質Bから発生するガス量から計算で求めた数値である。つまり、活物質B単体で実施例1と同様の手順で評価セルを作製し、ガス量の測定を実施し得られたガス量をG(単位:cc/g)とした場合、実施例1のガス量は0.6cc/gであり、活物質Aと活物質Bの割合が1:1なので、下記一般式(2)により算出した。
ガス発生量理論値=(0.6+G)/2 ・・・(2)
LiNi0.84Co0.15Al0.01のGは一次粒子/二次粒子比に係らず0.46cc/g、LiNi0.33Co0.33Mn0.33のGは0.42cc/g、Li(Li0.2Ni0.17Co0.07Mn0.56)OのGは0.39cc/gであった。

実施例11〜14、及び実施例16〜17はガス発生量理論値よりも22%〜30%低く、LiVOPOと一般式(1)で表される正極活物質とを混合することにより、LiVOPO単体で正極を構成するよりもガスの発生をさらに抑制することができることが確認できた。実施例15から一次粒子/二次粒子比が0.08以上では、一定のガス発生をさらに抑制する効果はあるが、その効果が弱くなることがわかる。比較例4〜6より、活物質Aにガス発生抑制の改質処理をしていないリン酸バナジウムリチウムを用いても4%程度の抑制効果は見られるが、その効果は実施例に比べると弱い。このことから、ガス発生抑制の改質処理されたリン酸バナジウムリチウムと一般式(1)で表される正極活物質を組み合わせることで、よりガス発生を抑制する効果が高まることがわかる。
LitNipCoqMnr(M)sO ・・・(1)
〔MはAl,Si,Zr,Ti,Fe,Mg,Nb,BaおよびVからなる群から選ばれる少なくとも1種、2.0≦(p+q+r+s+t)≦2.2、0<t≦1.3、0<p≦1.0、0≦q≦1.0、0≦r≦0.7、0≦s≦0.2〕
(実施例18〜20)
活物質Bに活物質Aを充填、または一体化、複合化させる処理方法として表3に記載の方法で行った。それ以外は実施例11と同様の手順で評価セルを作製した。
(実施例21)
活物質Bに活物質Aを近接させる処理を行わず、それ以外は実施例11と同様の手順で評価セルを作製した。
(比較例7)
活物質Aにガス発生抑制の改質処理をしていないリン酸バナジウムリチウムを用いた以外は実施例18と同様の手順で評価セルを作製した。
(比較例8)
活物質Aにガス発生抑制の改質処理をしていないリン酸バナジウムリチウムを用いて、それ以外は実施例20と同様の手順で評価セルを作製した。
<ガス量の測定>
実施例18〜21、比較例7〜8の各評価用セルを用いて、0.1Cレート(25℃で定電流放電を行ったときに10時間で放電終了となる電流値)で4.3Vまで定電流定電圧充放電を10サイクルおこなった。各サイクルの放電状態でのガスの発生量を求めた。ガスの発生量の測定にはアルキメデス法を用いた。具体的にはセルを純水中に沈め、浮力を測定し、押しのけた水の体積からガス発生量を求めた。ガス発生量を表3に示す。
(表3)
Figure 2017152118
表3の結果が示すように活物質Bにガス発生抑制の改質処理をしたリン酸バナジウムリチウムを一般式(1)で表される正極活物質に積極的に近接することでよりガス発生を抑制する効果が表れることが確認できた。
10・・・正極,20・・・負極、12・・・正極集電体、14・・・正極活物質層、18・・・セパレータ、22・・・負極集電体、24・・・負極活物質層、30・・・積層体、50・・・ケース、60,62・・・リード、100・・・リチウムイオン二次電池。

Claims (5)

  1. 正極活物質はリン酸バナジウムリチウムであって、X線光電子分光法により測定されるX線光電子スペクトルにおけるバナジウムp3/2を示すピークの半値全幅が2.0eV未満であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  2. 前記リン酸バナジウムリチウムの結晶系が斜方晶であることを特徴とする請求項1に記載の正極活物質。
  3. 請求項1〜2のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質とバインダーと含有する正極活物質層を集電体上に備えたリチウムイオン二次電池用正極。
  4. 一般式(1)で表される正極活物質を更に含む請求項3に記載のリチウムイオン二次電池用正極。
    LitNipCoqMnr(M)sO ・・・(1)
    〔MはAl,Si,Zr,Ti,Fe,Mg,Nb,BaおよびVからなる群から選ばれる少なくとも1種、2.0≦(p+q+r+s+t)≦2.2、0<t≦1.3、0<p≦1.0、0≦q≦1.0、0≦r≦0.7、0≦s≦0.2〕
  5. 請求項3、または4に記載の正極と電解質と、負極と、を備えてなるリチウムイオン二次電池。



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WO2023123353A1 (zh) * 2021-12-31 2023-07-06 东莞新能源科技有限公司 电化学装置和电子装置

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