JP2017149451A - 紙容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】最内層に香味成分の吸着性が少ない2軸延伸ポリエチレンテレフタレートを使用しながらも、ポリエチレン製口栓を容器端部に融着させた紙容器を得る。【解決手段】紙を基材とし、最内層にポリエチレンテレフタレート、最外層にポリエチレン樹脂で形成される紙容器において、内面の融着部に表面改質処理が行なわれていると共に、容器を構成する面に開口部(16)が設けられており、開口部とその周囲の表側に、シール層に前記ポリエチレンに融着可能な上フィルム(162)を、開口部とその周囲の裏側に、シール層に表面に未延伸のポリエチレンテレフタレートの下フィルム(161)を、それぞれ融着され、開口部とそのシート端面を覆って閉鎖され、閉鎖した開口部を切り落として開口可能な部材を付属する注出用口栓(6)を、上フィルム上に溶着していることを特徴とする紙容器。【選択図】図2

Description

本発明は、紙を基材としたシートから製造された紙容器であって、特に内容物の香味成分などを吸着しないフィルムを最内層に持つシートで構成され、その一端に注出用口栓を有する紙容器に関する。
従来、紙を基材としたシートから製造された紙容器として、表裏を融着性の高いポリエチレンで被覆したシートを用いて製造されてきた。
しかし、内面にポリエチレンを使用すると、内容物の香味成分などがポリエチレンに吸着し、風味が変化してしまうという問題があった。
そこで、香味成分の吸着性が少ない2軸延伸ポリエチレンテレフタレートを使用することによって、風味の変化を抑える方法が考えられる。ただ、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートは、そのままでは融着性がなく、ポリエチレン製口栓も2軸延伸ポリエチレンテレフタレートのシーラントに融着させることが出来ない。
そこで、特許文献1では、熱可塑性フィルムをヒートシールするに際し、熱可塑性フィルムとして2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムに電磁照射の短パルスをあてて得られたフィルムを用いることを特徴とするヒートシール法を提案している。
このヒートシール法を応用し、2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを紙容器の最内層に用い、シールする面に電磁照射の短パルスを当てることによって、照射面同士をシールすることで、容器を製造することができる。
しかし、ポリエチレン製の口栓に対して、融着性は低く、そのままでは口栓を用いた紙容器に採用することができなかった。
特許第1740761号公報
そこで、最内層に香味成分の吸着性が少ない2軸延伸ポリエチレンテレフタレートを使用しながらも、ポリエチレン製口栓を容器端部に融着させた紙容器を得ることが本発明の課題である。
本発明の請求項1の紙容器は、
紙を基材とし、最内層にポリエチレンテレフタレート樹脂層、最外層にポリエチレン樹脂層を有するシートで形成される紙容器において、
内面の融着部に表面改質処理が行なわれていると共に、容器を構成する面に開口部が設けられており、
開口部とその周囲の表側に、シール層に前記ポリエチレン樹脂層に融着可能な樹脂層を有する上フィルムを、
開口部とその周囲の裏側に、シール層に表面に未延伸のポリエチレンテレフタレートを有する下フィルムを、それぞれ融着されており、
かつ、開口部とそのシート端面を覆って閉鎖されており、
閉鎖した開口部を切り落として開口可能な部材を付属する注出用口栓を、上フィルム上に
溶着していることを特徴とする紙容器である。
本発明の請求項1の紙容器は、最内層にポリエチレンテレフタレート樹脂層を用いているので、内容物の吸着性が押さえられ、香味の変化が少ない。
また、開口部の表側に、シール層にポリエチレン樹脂層を有する上フィルムを、
開口部の裏側に、シール層に未延伸のポリエチレンテレフタレートを有する下フィルムを、それぞれ融着し、それらの上フィルムと下フィルムで、開口部端面を被覆している。
その為、ポリエチレンで製造されている注出用口栓を、紙容器表側のポリエチレン層に融着することができる。
本発明の紙容器に用いられる積層シートの構成と、開口部の口栓融着前の構造を示す断面図である。 本発明の紙容器で、注出用口栓部分近傍の断面図と、紙容器の外観における斜視図である。 本発明の紙容器で、注出用口栓を開封する工程の断面図と、開封した注出用口栓の近傍を示す断面図である。 本発明の紙容器におけるブランクを模式的に示した説明図と、ブランクに下フィルムを貼った説明図である。 本発明の紙容器におけるブランクで、上フィルムを貼った表側から見た図である。
以下、本発明の紙容器の実施形態例について、図を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の紙容器に用いられる積層シートの構成と、開口部の口栓融着前の構造を示す断面図である。
図1−1は積層シートの構成で、外側から、表ポリエチレン層1、基材の紙層2、バリア層3、中間ポリエチレン層4、ポリエチレンテレフタレート層5から構成されている。
表ポリエチレン層1は、直鎖状低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・メチルメタアクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メチルアクリレート共重合体、アイオノマー、や無水マレイン酸などによる変性ポリエチレンなどが使用できる。
表ポリエチレン層1の外面には、コロナ放電処理を掛けて、印刷を施しても良い。印刷部1000は、注出口近傍やシール部分から充分離して設定することが好ましい。
紙層2とのラミネートには、エクストルーダーラミネーション機を使用して積層するのが良い。
表ポリエチレン層1の厚みは5〜40μmとするが、好ましくは10〜20μmが良い。
紙層2は、坪量200〜500g/mの厚みを持った紙が使用できる。紙の坪量は紙容器の内容量や内容物の重量などによって調整する必要があるが、通常、2リットル容器の場合には、400g/mの坪量が良い。
バリア層3には、酸化アルミニウム、酸化珪素などの無機酸化物を蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルムが使用できる。
その他、アルミニウムを蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルム、アルミニウム箔、あるいはアルミニウム箔とポリエチレンテレフタレートフィルムとの積層フィルムも使用できる。
紙層2に無機酸化物を蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルムをラミネートするには、ドライラミネーション機、エクストルーダーラミネーション機が使用できる。
ドライラミネーションの場合には、ウレタン接着剤を使用することができる。
エクストルーダーラミネーションの場合には、サンドイッチ用樹脂として、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン・メチルメタアクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メチルアクリレート共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマーなどが使用できる。
中間ポリエチレン層4としては、直鎖状低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・メチルメタアクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メチルアクリレート共重合体、アイオノマー、や無水マレイン酸などによる変性ポリエチレンなどが使用できるが、密度が0.920g/m以下の直鎖状低密度ポリエチレンがより好ましい。
中間ポリエチレン層4の厚みは、10μmが好ましい。
バリア層3やポリエチレンテレフタレート層5とのラミネートには、ポリエチレンフィルムとウレタン接着剤を使用したドライラミネーション機で貼りあわせても良い。また、エクストルーダーラミネーション機で中間ポリエチレン層を製膜しながら積層しても良いし、ドライラミネーションと組み合わせて積層しても良い。
エクストルーダーラミネーション機で貼り合わせる時には、押し出す樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・メチルメタアクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メチルアクリレート共重合体、アイオノマーなどが使用できる。そして、バリア層3と中間ポリエチレン層4との間や、中間ポリエチレン層4とポリエチレンテレフタレート層5との間には、アンカーコート剤を使用して接着力を確保できるようにすることが好ましい。
ただ、ポリエチレンテレフタレート層5にコロナ放電処理を施すことにより、アンカーコート剤を使用しなくても、一定の接着力を得ることができるので、コロナ放電処理機をエクストルーダーラミネーション機に組み込んで、行なうことが望ましい。
ポリエチレンテレフタレート層5は、6〜25μmの2軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムを使用できる。
図4−1にドットパターンで示したが、トップシール部、ボトムシール部、サイドシール部、口栓融着部などの最内層で、シールする部分には、シールする前に予め、表面改質処理としてレーザー光を照射しておく。
このレーザー光は、炭酸ガスレーザーで、出力20ワット、描写速度3000mm/sec近傍の条件で、上記シールする面を描写スポット径のピッチでスキャンして照射する。レーザー光を照射されると、延伸されたポリエチレンテレフタレート表面の分子固定状態が解除され、融着性を付与することができる。
図1−2は、開口部の口栓融着前の構造を示す断面図である。
注出用口栓が融着される開口部16に孔が開けられ、その裏面側に下フィルム161が、表面側に上フィルム162が融着されている。
上フィルム162と下フィルム161は、互いに融着して、開口部16の端面を被覆し、保護している。
図4−2で示すように、ブランク状態で、開口部16裏側に下フィルム161が融着される。同じように、図5で示すように、ブランク表側の開口部16に、中央に孔が開いた上フィルム162が融着される。上フィルム162の中央に孔が開いているので、上フィルム162と下フィルム161の間の空気を逃がし、開口部16の開口部端面を確実に被覆することができる。
上フィルム162は、少なくとも表ポリエチレン層1とシールする裏面に、直鎖状低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・メチルメタアクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メチルアクリレート共重合体、アイオノマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体など、ブランクの表ポリエチレン層1と融着可能な樹脂を使用する。
表面側も、直鎖状低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・メチルメタアクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メチルアクリレート共重合体、アイオノマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体など、注出用口栓とシールしやすい樹脂を使用する。
もちろん、多層のフィルムではない単体のフィルムでもかまわない。中央に孔を開け、下フィルム161との間の空気が抜けて、ブランク端面に密着し易いようにしておく。
下フィルム161は、少なくともポリエチレンテレフタレート層5とシールする表面に、融着性のある未延伸のポリエチレンテレフタレートフィルムを使用する。
融着性のあるポリエステル系フィルムとして、2軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムに、表面改質処理として、レーザー光照射を行い、延伸されたポリエチレンテレフタレート表面の分子固定状態を解除し、融着性を付与させても良い。
また、ポリエチレンテレフタレートを表面改質処理する代わりに、テレフタル酸とエチレングリコールの縮合重合で、エチレングリコール(2価アルコール)の一部をシクロヘキサンジメタノール(2価アルコール)で置き換えたような共重合タイプのポリエステル系フィルムを使用しても、融着性があるので、かまわない。
裏面には2軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムを使用するが、中間層にアルミニウム蒸着層や無機酸化物蒸着層が来るようにしてバリア性を向上させた、蒸着層付きのポリエチレンテレフタレートフィルムを使用しても良い。
もちろん、未延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム単体を使用してもかまわない。
図2−1は、本発明の紙容器で、注出用口栓部分近傍の断面図である。
ポリエチレン製の注出用口栓6は、フランジ61が周囲に設けられていて、フランジ61が紙容器の表ポリエチレン層1や上フィルム162に融着している。
注出用口栓6内部には上フィルム162、下フィルム161を切り破る開封部材163が入っている。また、注出用口栓の外周部には、キャップ7と螺合するネジ部が設けられている。
注出用口栓6はポリエチレンを射出成形して、製造される。直鎖状低密度ポリエチレンや、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンや低密度ポリエチレンを混合して、成形しても良い。開口部の上フィルム162や表ポリエチレン層1と強固に融着させる。その為、フランジの厚みは0.6〜1.5mmで熱伝導や超音波振動が伝わり易くしておく。
開封部材163は、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、環状オレフィン樹脂などのオレフィン系樹脂が好ましいが、内容物によっては、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂などの硬質の樹脂で製造される成形品が使用できる。
図2−2は、本発明の紙容器で、紙容器の外観における斜視図である。
外観的には、胴部貼り合せ部を設けて筒状にした胴部20と、該胴部の上端を塞ぐ頂部10と、前記胴部の下端を塞ぐ底部30とからなる液体用紙容器であって、頂部がゲーベルトップ型(屋根型)の紙容器100で、通常の紙容器と変わらない。
図3−1は、注出用口栓を開封する工程の断面図である。
螺合しているキャップ7を回動して外し、内部の開封部材163を押しながら回し、上フィルム162と下フィルム161をそれらが融着している融着部で切断して開封する。
この時、上フィルム162と下フィルム161が融着していない未融着部が切れないよう、開封部材163の切断刃が開口部16周囲から逃げを設けておくことが望ましい。
図3−2は、本発明の紙容器で、開封した注出用口栓の近傍を示す断面図である。
開封部材や、抜き落とされた下フィルム161、上フィルム162は、開口部16から除かれるようにすることが望ましい。
以下に本発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>
紙基材2として、板紙(坪量400g/m)を用意した。
予め、酸化珪素蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)、直鎖状低密度ポリエチレン(40μm)、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)の順でドライラミネーション機を使用し、接着剤で貼り合せ、内側シートを作成した。
そして、タンデム式エクストルーダーラミネーション機で、紙基材2の表側に低密度ポリエチレン(20μm)を押し出し、内側に、上記内側シートを、エチレン・メタアクリル酸共重合体(20μm)の溶融樹脂を間に押し出して貼り合せ、紙容器のブランク用積層シートを作成した。
上記ブランク用積層シートをプレスして、注出用開口部を開け、外形を抜き、折り罫を付けて、図4−1で示す底面が85mm角の2リットル用のブランクを作成した。
そして、積層シートの内表面に、図4−1のドット表示しているように、トップシール部、ボトムシール部、サイドシール部、口栓融着部などの最内層で、シールする部分に、表面改質処理として、レーザー光を照射した。レーザー光は、炭酸ガスレーザーで、出力20ワット、描写速度3000mm/sec、上記シールする面を描写スポット径のピッチで走査するように照射した。
下フィルムは、テレフタル酸とエチレングリコールの縮合重合によるポリエチレンテレフタレートにおいて、エチレングリコール(2価アルコール)の一部をシクロヘキサンジメタノール(2価アルコール)で置き換えた共重合タイプであるイーストマン・コダック社製PET−G(登録商標)(40μm)と、酸化珪素蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)とを、ドライラミネーション機で、接着剤を介して貼り合せて作成した(酸化珪素蒸着層は、ドライラミネーションの貼り合せ面)。注出用開口部よりも充分に大きな径で抜き、図4−2で示したように、PET−G(登録商標)側を開口部のレーザー光照射したポリエチレンテレフタレートフィルム面に融着した。
上フィルムは、ドライラミネーション機で、低密度ポリエチレン(30μm)、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)、エチレン・メチルメタアクリル酸共重合体(30μm)の順で接着剤を介して貼り合せ、作成した。注出用開口部よりも充分に大きな径で、かつ、口栓の融着用フランジよりも小さな径で抜き、図5で示したように、表側のポリエチレン面に融着した。
口栓は、外付け用の口栓で、ポリエチレンを射出成形して作成し、ブランクに融着した上フィルム上に、融着した。
<実施例2>
ブランクは、実施例1と同じブランク用積層シートを作成した。
下フィルムは、ポリエチレンテレフタレートフィルム(50μm)の融着側表面を、炭酸ガスレーザーで、出力20ワット、描写速度3000mm/sec、描写スポット径のピッチで走査するように照射した。注出用開口部よりも充分に大きな径で抜き、図4−2で示したように、レーザー光照射した融着側を、開口部のレーザー光照射したポリエチレンテレフタレートフィルム面に融着した。
上フィルムは、低密度ポリエチレンシート(100μm)を使用した。注出用開口部よりも充分に大きな径で、かつ、口栓の融着用フランジよりも小さな径で抜き、図5で示したように、ブランクの表側のポリエチレン面に融着した。
口栓は、実施例1と同じ外付け用の口栓で、ブランクに融着した上フィルム上に融着した。
<実施例3>
ブランクは、実施例1と同じブランク用積層シートを作成した。
下フィルムは、ドライラミネーション機を用い、未延伸でホモのポリエチレンテレフタレートフィルム(30μm)、アルミニウム箔(9μm)、2軸延伸のポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)、の順で、接着剤を介して貼り合せた。注出用開口部よりも充分に大きな径で抜き、図4−2で示したように、レーザー光照射した融着側を、開口部のレーザー光照射したポリエチレンテレフタレートフィルム面に融着した。
上フィルムは、ドライラミネーション機で、低密度ポリエチレン(30μm)と2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)とを接着剤を介して貼り合せた。さらに、エクストルーダーラミネーション機で、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム側にオゾン処理を施しながら、アンダーコート剤を介して低密度ポリエチレン層を貼り合せ、作成した。注出用開口部よりも充分に大きな径で、かつ、口栓の融着用フランジよりも小さな径で抜き、図5で示したように、表側のポリエチレン面に融着した。注出用開口部よりも充分に大きな径で、かつ、口栓の融着用フランジよりも小さな径で抜き、図5で示したように、ブランクの表側のポリエチレン面に融着した。
口栓は、実施例1と同じ外付け用の口栓で、ブランクに融着した上フィルム上に融着した。
<比較例1>
請求項に対し、紙容器内面に直鎖状低密度ポリエチレンを使用した一般的な紙容器とした。
紙基材2として、板紙(坪量400g/m)を用意した。
予め、酸化珪素蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)と、直鎖状低密度ポリエチレン(60μm)を、ドライラミネーション機を使用し、接着剤で貼り合せ、内側シートを作成した。
そして、タンデム式エクストルーダーラミネーション機で、紙基材2の表側に低密度ポリエチレン(20μm)を押し出し、内側に、上記内側シートを、エチレン・メタアクリル酸共重合体(20μm)の溶融樹脂を間に押し出して貼り合せ、紙容器のブランク用積層シートを作成した。
上記ブランク用積層シートをプレスして、注出用開口部を開け、外形を抜き、折り罫を付けて、図4−1で示す底面が85mm角の2リットル用のブランクを作成した。
下フィルムは、ドライラミネーション機で、低密度ポリエチレンフィルム(40μm)、アルミニウム箔(9μm)、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)の順で、接着剤を介して貼り合せて作成した。注出用開口部よりも充分に大きな径で抜き、図4−2で示したように、最内層の直鎖状低密度ポリエチレン面に融着した。
上フィルムは、エクストルーダーラミネーション機で、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)に、アンカーコート剤を使用して低密度ポリエチレンを40μmの厚みで貼り合わせた。次に、ドライラミネーション機で、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)面に、低密度ポリエチレンフィルム(40μm)を、接着剤を介して貼り合せ、作成した。注出用開口部よりも充分に大きな径で、かつ、口栓の融着用フランジよりも小さな径で抜き、図5で示したように、表側のポリエチレン面に融着した。
口栓は、外付け用の口栓で、ポリエチレンを射出成形して作成し、ブランクに融着した上フィルム上に、融着した。
<比較例2>
紙容器の構成は実施例1同じにしたが、紙容器内面の延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム層に表面改質処理を施さないで、注出用口栓を容器内面側に融着する一般的な形態をした紙容器とした。
紙基材2として、板紙(坪量400g/m)を用意した。
予め、酸化珪素蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)と、直鎖状低密度ポリエチレン(60μm)を、ドライラミネーション機を使用し、接着剤で貼り合せ、内側シートを作成した。そして、タンデム式エクストルーダーラミネーション機で、紙基材2の表側に低密度ポリエチレン(20μm)を押し出し、内側に、上記内側シートを、エチレン・メタアクリル酸共重合体(20μm)の溶融樹脂を間に押し出して貼り合せ、紙容器のブランク用積層シートを作成した。
上記ブランク用積層シートをプレスして、注出用開口部を開け、外形を抜き、折り罫を付けて、図4−1で示す底面が85mm角の2リットル用のブランクを作成した。
下フィルムは、ドライラミネーション機で、低密度ポリエチレンフィルム(40μm)、アルミニウム箔(9μm)、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)の順で、接着剤を介して貼り合せて作成した。注出用開口部よりも充分に大きな径で抜き、図4−2で示したように、最内層の直鎖状低密度ポリエチレン面に融着した。
上フィルムと下フィルムは、比較例1と同じフィルムを作成し、同じようにブランクの開口部の表裏に融着し、注出用口栓も上フィルムの外側に融着した。
[評価方法]
<口栓溶着適性>
充填機によって注出用口栓のブランクへの溶着を行い、専用のチェック液を使用して、注出用口栓の融着フランジ部分における液漏れ数の評価を行った。チェック条件は常温48時間とし、漏れた注出用口栓の数/試験した注出用口栓の数で示した。
試験した注出用口栓の数は100個とした。
<保香性>
芋焼酎を2リットル充填し、30℃で3ヶ月保存した後の香りを官能評価した。官能評価は、パネラー10人で行い、それぞれ、比較例1の香りと比べ、比較例1よりも香りが強い場合○、比較例1よりも香りが弱い場合×とした。
<味覚>
蒸留水を2リットル充填し、30℃で3ヶ月保存した後、常温に24時間掛けて戻した後、口に含んで味覚を官能評価した。官能評価は、パネラー10人で行い、それぞれ、比較例1の味覚と比べ、比較例1よりも雑味が少ない場合○、比較例1よりも雑味が多い場合×とした。
以下に、紙容器の実施例と比較例との評価結果について説明する。
<評価結果>
実施例1、実施例2、実施例3と比較例1は、口栓溶着適性で、液漏れは発生しなかった。しかし、比較例2では、下フィルムがブランク内面に全く融着しなかった。
保香性の歩行製評価では、実施例はすべて、比較例1に比べ、強い香りが残っていて、良好であった。
味覚の評価では、実施例はすべて、比較例1に比べ、良好で、臭みや雑味が無かった。
総合評価結果として、実施例は、すべて、比較例1に比べ、保存性能が高いと判断した。
本発明の紙容器は、以上のように、最内層にポリエチレンテレフタレート樹脂層を用いているので、最内層にポリエチレンを使用していた従来の紙容器に比べ、内容物の吸着性が押さえられ、香味の変化が少ない。
また、従来使用されているポリエチレン製の注出用口栓を、紙容器表側のポリエチレン層に融着するよう改造することと、ブランクの内面にレーザー光照射する工程を追加するだ
けで、従来の紙容器の充填製造ラインを活用することができるので、生産性も高く、本発明のメリットは高い。
1・・・・・・・・表ポリエチレン層
10・・・・・・・頂部(11,12,13,14)
100・・・・・・紙容器
101・・・・・・積層体
102・・・・・・ブランク
1000・・・・・印刷部
16・・・・・・・開口部
161・・・・・・下フィルム
162・・・・・・上フィルム
163・・・・・・開封部材
2・・・・・・・・紙層
20・・・・・・・胴部(21,22,23,24,25,26)
3・・・・・・・・バリア層
30・・・・・・・底部(31,32,33,34)
4・・・・・・・・中間ポリエチレン層
5・・・・・・・・ポリエチレンテレフタレート層
6・・・・・・・・注出用口栓
61・・・・・・・フランジ
7・・・・・・・・キャップ

Claims (8)

  1. 紙を基材とし、最内層にポリエチレンテレフタレート樹脂層、最外層にポリエチレン樹脂層を有するシートで形成される紙容器において、
    内面の融着部に表面改質処理が行なわれていると共に、容器を構成する面に開口部が設けられており、
    開口部とその周囲の表側に、シール層に前記ポリエチレン樹脂層に融着可能な樹脂層を有する上フィルムを、
    開口部とその周囲の裏側に、シール層に表面に未延伸のポリエチレンテレフタレートを有する下フィルムを、それぞれ融着されており、
    かつ、開口部とそのシート端面を覆って閉鎖されており、
    閉鎖した開口部を切り落として開口可能な部材を付属する注出用口栓を、上フィルム上に溶着していることを特徴とする紙容器。
  2. 下フィルム最外層である融着面に、未延伸ポリエチレンテレフタレートの代わりに、テレフタル酸とエチレングリコールの縮合重合で、エチレングリコールの一部をシクロヘキサンジメタノールで置き換えた共重合タイプ樹脂フィルムを使用したことを特徴とする請求項1に記載の紙容器。
  3. 下フィルム最外層である融着面に、未延伸ポリエチレンテレフタレートの代わりに、表面改質処理を行なって表面を未延伸状態とした2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用したことを特徴とする請求項1に記載の紙容器。
  4. 表面改質処理が、レーザー照射処理であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の紙容器。
  5. 表面改質処理のレーザー照射処理が、炭酸ガスレーザーであることを特徴とする請求項4に記載の紙容器。
  6. 上フィルムを融着させる紙容器開口部において、ブランク最外層の開口部近傍に表面改質処理として、コロナ放電処理されたものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の紙容器。
  7. 上フィルム最外層として、エステル基を含有する共重合樹脂フィルムを用いたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の紙容器。
  8. 口栓内部に下フィルムや上フィルムを切り裂いて開封する為の開封パーツを備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の紙容器。
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