JP2017148914A - 加工ツール、及び加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、被加工部材の孔の内周面に例えば窪み等の加工を効率良く行うことが可能な加工ツール及び加工装置を提供する。
【解決手段】ホーニングツール11が備える当接板313は、テーパコーン部312よりも挿入方向A側に内側シャフト31に一体に設けられ、内側シャフトが退出方向Bにスライドしたとき、砥石台43を退出方向に付勢可能に砥石台の挿入方向側の端面433に当接する。外筒部21においてスリット211の退出方向側の端面は、退出方向に向かうほど軸線Cに近づくように、軸線と直交する仮想平面Vに対して傾斜した第1傾斜面212に形成される。砥石台において第1傾斜面と対向する端面は、内側シャフトが退出方向にスライドしたとき、第1傾斜面に摺接して外筒部の径内方向に移動可能に、退出方向に向かうほど軸線に近づくように、仮想平面に対して傾斜した第2傾斜面432に形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばホーニングツール、及びホーニング加工装置のように、被加工部材の孔の内周面を加工する加工ツール、及び加工装置に関する。
従来、例えばシリンダブロックのボアなどワークに設けた孔の内周面に窪み加工を施す場合には、ワークを回転させて専用の刃具を用いて加工する旋削加工により行っていた。こうした刃具による加工では、刃具の一点または一線が被加工面に接触するため、跳ね返りによる逃げが生じやすい。また、刃具が摩耗するにつれて、逃げが次第に大きくなり、窪み加工の精度が低下するため、定期的に刃具を交換する必要があった。
しかし、上記旋削加工では刃具が摩耗するのが早いため、刃具の交換頻度が高く、加工コストが高くなっていた。さらに、交換に時間を要し、ワークの加工処理効率が低下するという問題が生じていた。
そこで、例えば特許文献1に記載されるように、旋削加工ではなく、砥石を用いたホーニング加工を施す加工装置が知られている。この加工装置では、ホーニングツールに回転と往復運動を与えることにより、ホーニングツールの砥石をテーパコーン部により拡張させながら、ワーク内周面に加工を行う。テーパコーン部の下降に伴って砥石台金が拡張し、砥石面が内周面に押し付けられる。また、テーパコーン部の上昇に伴って、リングばねの内側への付勢作用により砥石台金が中心方向に戻るようになっている。
特開2008−114346号公報
ところが、特許文献1に記載の加工装置では、砥石及び砥石台金を元の位置に戻すためにリングばねが必要であり、部品点数が増加することで装置構成が煩雑になるという問題が生じていた。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、簡易な構成で、被加工部材の孔の内周面に例えば窪み等の加工を効率良く行うことが可能な加工ツール及び加工装置を提供することにある。
本発明の加工ツールは、被加工部材(W1,W3)の孔の内周面(W11,W31)を加工する加工ツールであって、外筒部(21,22,23)と、内側シャフト(31,33)と、加工部(41,51)と、テーパコーン部(312,332,334)と、当接部(313)と、を備える。
外筒部は、中空円筒状をなし、内部空間と外部空間とを半径方向で連通させる連通部(211,221,231)を有する。内側シャフトは、外筒部に対して外筒部の軸線(C)方向に相対移動可能かつ一体に回転可能に外筒部の内側に挿入される。加工部は、内側シャフトの外周に内周面に対向して配置され、内周面を加工する。
テーパコーン部は、内側シャフトに設けられ、内側シャフトの挿入方向(A)に先細りした形状をなし、内側シャフトが外筒部に対して挿入方向にスライドしたとき、加工部を連通部に挿通させて外筒部の径外方向に押し出すように加工部とテーパ面(314)で接触する。当接部は、テーパコーン部よりも挿入方向側に内側シャフトに一体に設けられ、内側シャフトが挿入方向とは反対側の退出方向(B)にスライドしたとき、加工部を退出方向に付勢可能に、加工部の挿入方向側の端面(433,512)に当接する。
外筒部において連通部の退出方向側の端面は、退出方向に向かうほど軸線に近づくように、軸線と直交する仮想平面(V)に対して傾斜した第1傾斜面(212,222)として形成されている。
加工部において第1傾斜面と対向する端面は、内側シャフトが退出方向にスライドしたとき、第1傾斜面に摺接して外筒部の径内方向に移動可能に、退出方向に向かうほど軸線に近づくように、仮想平面に対して傾斜した第2傾斜面(432,511)として形成されている。
本発明の構成によれば、内側シャフトが退出方向にスライドしたとき、当接部が加工部の端面に当接する。加工部は当接部により退出方向に付勢され、さらに加工部の第2傾斜面が第1傾斜面に沿って滑るよう摺接して、加工部が外筒部の径内方向に引き込まれる。すなわち、内側シャフトの退出方向への移動に伴い、自動的に加工部を外筒部内の元の位置に復帰させることができる。このように、ばね等の部材を用いることなくシンプルな構造で加工を施すこができる。
また、孔の内周面に窪みを形成する窪み加工において、加工部が砥石面を有するホーニング砥石である場合には、特に刃具を用いた旋削加工と比較して刃具の摩耗による交換頻度を低減でき、加工処理効率を向上させることができる。
本発明の第1実施形態によるホーニング加工装置を示す全体模式図。 図1のII部拡大図であって、ホーニングツールの一部を示す軸方向断面図。 加工中のホーニングツールを示す平面図。 図2のIV−IV線断面図。 第1実施形態によるホーニング加工装置による窪み加工中の一態様を示す図。 第1実施形態によるホーニング加工装置による窪み加工中の一態様を示す図。 第1実施形態によるホーニング加工装置による窪み加工中の一態様を示す図。 第1実施形態によるホーニング加工装置による窪み加工中の一態様を示す図。 本発明の第2実施形態による電解加工装置の一部を示し、特に電解加工ツールの先端を模式的に示す軸方向断面図。 電解加工ツールを示す平面図。 他の実施形態によるホーニング加工装置、特にホーニングツールの先端を示す模式図。 他の実施形態において、ホーニング加工装置による窪み加工中の態様を示す模式図であり、(a)は窪みが形成される前を示し、(b)は窪みが形成された後を示す。 他の実施形態によるホーニング加工装置、特にホーニングツールの先端を示す断面模式図。 他の実施形態による砥石面に形成される溝を示す模式図。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
〈第1実施形態〉
[構成]
本発明の第1実施形態の加工装置としてのホーニング加工装置101について、図1〜図4を参照しつつ説明する。図1に示すように、本実施形態のホーニング加工装置101は、回転主軸1、主軸回転駆動部2、主軸往復駆動部3、内側シャフト往復駆動部4、ツール取付部5、制御部6、及びホーニングツール11を主に備えている。ホーニング加工装置101は、ホーニングツール11を回転及び軸方向に往復動させつつ、その外周に設けた砥石42(図2参照)を径方向に移動させて、被加工部材としてのワークW1の孔の内周面W11に所定の圧力で押し当てることにより窪み加工を施すものである。
なお、以下の説明において、ホーニングツール11が回転主軸1に取り付けられる側であり図1〜図4に示す上側を軸方向の基端側、下側を軸方向の先端側として説明する。なお、図3では、ワークW1は省略し、ホーニングツール11のみを示している。
まず、ホーニングツール11の構成から説明する。図2に示すように、ホーニングツール11は、外筒部21、内側シャフト31、及びホーニング砥石41を主に備えている。外筒部21は、中空円筒形状をなし、軸方向の先端寄りには、側面視矩形状のスリット211が、周方向等間隔に放射状に3つ形成されている。連通部としてのスリット211は、外筒部21の内部空間と外部空間とを半径方向で連通させる。
スリット211は、後述するホーニング砥石41を径方向へ突出及び退出可能に保持する。外筒部21においてスリット211の基端側の端面は、基端側に向かうほど軸線Cに近づくように、径方向に延びる仮想平面Vに対して傾斜した第1傾斜面212として形成されている。なお、外筒部21の軸線CとワークWの内周面W11の軸線とは一致している。
内側シャフト31は、外筒部21の内部空間に収容されている。内側シャフト31は、円柱棒状をなす本体部311と、テーパコーン部312と、当接板313とを、軸方向の基端から先端側に連続して有している。本体部311の径は、外筒部21の内部空間の径より僅かに小さく、内部空間内を摺動案内されるように構成されている。
テーパコーン部312は、基端側から先端側に向けて径が徐々に小さくなる先細りした形状をなし、外面がテーパ面314として形成されている。当接部としての当接板313は、円形状をなす板状部材であり、円形状をなす平面315を軸線に直交する方向に一致させて、図示しないねじによりテーパコーン部312に一体に設けられている。なお、ねじを用いず、テーパコーン部312と当接板313とを一体成形により形成しても良い。当接板313の径は、本体部311の径と略同じに形成されている。
加工部としてのホーニング砥石41は、テーパコーン部312の外周に、周方向等間隔に3つ設けられている。ホーニング砥石41は、砥石42と、砥石台43とを有し、これらが一体に接合されている。ホーニング砥石41の外形形状は、スリット211の開口形状と略同じである。
砥石台43は、軸方向断面が四角形状をなす柱状部材であり、例えば、アルミニウム等の金属材料で構成されている。砥石台43の径方向外側の側面は、軸線Cと略平行に延びており、砥石42が一体に接合されている。砥石台43の軸線C側の側面は、テーパコーン部312のテーパ面314と平行な受圧面431とされている。
砥石台43の軸方向基端側の面は、スリット211の第1傾斜面212と略平行な傾斜をなす第2傾斜面432とされている。すなわち、第2傾斜面432は、第1傾斜面212と同様に基端側に向かうほど軸線Cに近づくように、径方向に延びる仮想平面Vに対して傾斜している。砥石台43の軸方向先端側の面433は、軸線Cに直交している。
砥石42は、例えば微少なダイヤモンド砥粒による超砥粒研削砥石であり、所謂電着砥石とされている。砥石42の外周面は、ワークW1の内周面W11に施される窪み14(図7参照)の形状に対応した砥石面421を形成している。
図2において矢印に示す挿入方向Aへの内側シャフト31の挿入動作により、テーパ面314がホーニング砥石41の受圧面431に摺動係合することで、ホーニング砥石41が径外方向へ押し出さて外筒部21のスリット211から突出し、砥石面421がワークW1の内周面W11を押圧するようになっている。
また、矢印に示す退出方向Bへの内側シャフト31の退出動作により、当接板313が砥石台43の先端面433に当接し砥石台43を基端側へ持ち上げるように付勢する。これに伴い砥石台43の第2傾斜面432が外筒部21の第1傾斜面212に摺接することで、ホーニング砥石41が径内方向へ引き戻されて外筒部21内に収容されるようになっている。
再び、図1を参照する。上記ホーニングツール11は、ホーニング加工装置101が備える回転主軸1の先端の取付部5に着脱可能に取り付けられる。主軸回転駆動部2は、例えばモータで構成され、このモータの駆動に伴い、回転主軸1に接続された外筒部21と内側シャフト31の両方を含むホーニングツール11が軸線C回りに回転するようになっている。主軸往復駆動部3は、例えば油圧シリンダで構成され、この油圧シリンダの駆動に伴い、ホーニングツール11が軸線Cに沿って移動するようになっている。
内側シャフト往復駆動部4は、例えば油圧シリンダで構成され、ホーニングツール11の内側シャフト31に接続している。この油圧シリンダの駆動に伴い、内側シャフト31は外筒部21に対して相対的に軸線C方向に移動可能となっている。
主軸回転駆動部2、主軸往復駆動部3、及び内側シャフト往復駆動部4は、制御部6に接続している。制御部6により、主軸回転駆動部2及び主軸往復駆動部3によるホーニングツール11の回転駆動と直線移動、及び内側シャフト往復駆動部4による砥石42の押し付け圧の増減のタイミングを同時に制御できるようになっている。
[作用]
次に、本実施形態のホーニング加工装置101による窪み加工について図2及び、図5〜図8を参照して説明する。まず、図2に示すように、ホーニング加工装置101のホーニングツール11が、加工対象となるワークW1の孔に挿入される。すなわち、主軸往復駆動部3が駆動されることでホーニングツール11が孔内の加工位置まで移動される。
次に、図5に示すように、内側シャフト往復駆動部4が駆動されることで、内側シャフト31が外筒部21に対して矢印E1方向に相対的に移動される。このとき、上記したようにテーパコーン部312のテーパ面314と受圧面431との摺接を介して、内側シャフト31の押し下げ力が矢印E2に示すように径外方向への押圧力として砥石台43に伝達される。
そして、図6に示すように、所定の押圧力が維持されつつ砥石面421が内周面W11に当接した状態で、外筒部21が矢印E3に示すように回転移動され、かつ矢印E4に示すように往復移動される。この回転移動と往復移動が連続的に繰り返されることで、内周面W11が全周に亘って研削され、図7に示すように、砥石面421の形状に対応した窪み14が内周面W11に形成される。
こうして研削が終了したら、矢印E5に示す退出方向Bに内側シャフト31が移動される。内側シャフト31の退出方向Bへの移動開始時には、テーパコーン部312のテーパ面314と砥石台43の受圧面431との間には隙間Δが形成されている。内側シャフト31が退出方向Bに移動し、当接板313が砥石台43の先端面433に当接したとき、砥石台43の第2傾斜面432が外筒部21の第1傾斜面212に当接する。さらに、内側シャフト31が退出方向Bに移動されることで、砥石台43の第2傾斜面432が外筒部21の第1傾斜面212に摺接し、ホーニング砥石41が図8に矢印E6に示すように径内方向に引き込まれる。
引き込まれた後は、テーパコーン部312のテーパ面314と砥石台43の受圧面431との隙間Δは無くなり、ホーニング砥石41は外筒部21の外径内に収容される。ホーニング砥石41が外筒部21内に収容された状態で、ホーニングツール11が退出方向Bに移動され、ワークW1の孔から外へ移動される。
[効果]
第1実施形態のホーニング加工装置101の効果について説明する。第1実施形態では、内側シャフト31に一体に当接板313を設け、さらに外筒部21の第1傾斜面212と砥石台43の第2傾斜面432とを、軸線Cと直交する径方向に延びる仮想平面Vに対して傾斜させている。これにより、内側シャフト31が退出方向Bに移動されることに伴い、自動的にホーニング砥石41が外筒部21のスリット211内に収容されるようになっている。加工時に径外方向へ突出した砥石42が、窪み14の軸方向端部に引っかかることもなく、ホーニングツール11を滑らかにワークW1の孔から引き出すことができる。
さらに、ホーニング砥石41を径内方向に戻すためのばね等の付勢部材を用いる必要もなく、ホーニングツール11の構成を簡易な構成とすることができる。また、刃具による旋削加工に比較して、刃具費削減によるコスト低減を図ることができ、さらにサイクルタイムを短くして効率的に窪み加工を行うことができる。
また、上記では窪み加工を例に説明したが、例えば孔の仕上げ加工であれば、砥石42の突出量や内周面W11への押し付け圧を調整することで、一つのホーニングツール11を用いて任意の孔径に加工することができる。
〈第2実施形態〉
次に、本発明の第2実施形態の加工装置としての電解加工装置102について、図9、図10を参照して説明する。なお、第1実施形態と実質的に同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。第2実施形態の電解加工装置102は、電解加工により、ワークW1の孔の内周面W11に窪み加工を施すものである。
電解加工装置102の内側シャフト31の構成については第1実施形態と同様である。電解加工装置102は、加工ツールとしての電解加工ツール12を備え、ホーニング砥石41に代えて、電極51を有している。図10に示すように、電極51は、内側シャフト31の外周に等間隔に8つ設けられている。
内側シャフト31が挿入方向Aに外筒部22に対して相対的に移動したとき、電極51の受圧面513とテーパコーン部312のテーパ面314とが摺接する。外筒部22には、電極51を径方向に突出退入可能に保持する側面視矩形状のスリット221が、周方向等間隔に放射状に8つ形成されている。第1傾斜面222及び第2傾斜面511の構成及び作用は第1実施形態と同様である。
第2実施形態においても、内側シャフト31が挿入方向Aに移動されることで電極51が径外方向に拡張し、内側シャフト31が退出方向Bに移動されることで電極51が自動的に径内方向へ引き戻される。
ワークW1の孔内には電解液Sが満たされており、加工時、電極51は図示しない陰極に接続され、ワークW1は図示しない陽極に接続される。電解加工時には、加工ツールが矢印E7に示すように回転した状態で、電極51が陰極に電位され、ワークW1が陽極に電位されて、電解液を介して電極51と内周面W11との間に発生する電流によりワークW1の内周面W11に窪み加工が施される。
本実施形態によれば、内側シャフト31の挿入量を調整し、電極51とワークW1との距離を一定に保つことで、電解加工精度を向上させることができる。
〈第3実施形態〉
次に、本発明の第3実施形態のホーニング加工装置103について、図11を参照して説明する。第3実施形態のホーニング加工装置103では、ワークW3の内周面W31に軸方向に離隔した複数(本実施形態では2つ)の環状の窪み14を加工する。なお、第1実施形態と実質的に同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
ホーニングツール13が有する内側シャフト33は、第1本体部331と、第1テーパコーン部332と、第2本体部333と、第2テーパコーン部334と、当接板313とを、軸方向の基端から先端側に連続して有している。すなわち、本実施形態では、テーパコーン部332,334が軸方向に離隔して2つ設けられている。
各テーパコーン部332,334の外周には、ホーニング砥石41が、周方向等間隔に各3つ設けられている。外筒部23には、各ホーニング砥石41に対応する位置に、スリット231が形成されている。すなわち、スリット231は、軸方向同位置に放射状に3つと、これら3つのスリット231と軸方向に離隔した位置に放射状に3つ、合計6つ形成されている。
本実施形態によれば、退出方向Bへの内側シャフト33の退出動作により、第2本体部333の退出方向B側の端面335が砥石台43の先端面433に当接する。すなわち、第2本体部333の退出方向B側の端部が当接板313と同様の機能を奏する。
本実施形態においては、多段窪み加工において、第1実施形態と同様の効果を奏する。
〈他の実施形態〉
上記各実施形態における加工装置101,102,103は、例えば、図12に示すように、孔の内周面W41がテーパ状になっているワークW4に対して窪み加工をする場合にも適応できる。図12では、第1実施形態のホーニング加工装置101を用いた加工を示している。孔の入り口の径D1は、孔の底部の径D2より小さく、幅狭となっている。入り口の径D1が外筒部21の外径より大きく、砥石42が内周面W41に押圧可能であれば、上記実施形態と同様の作動により窪み16を加工することができる。なお、第2実施形態の電解加工装置102を用いた加工の場合には、電極51と内周面W11とが離間した状態で加工される。
上記第1実施形態において、図13に示すように、砥石台53の先端面を傾斜面531に形成し、当接板316の基端面を傾斜面317に形成しても良い。傾斜面531,317は、先端側に向かうほど軸線Cに近づくように傾斜する。この場合、外筒部24のスリット241の先端面242も対応した傾斜面として形成する。この構成によれば砥石台53を退出方向側へより確実に移動させやすくすることができる。
その他、当接板313は、砥石台43または電極51に当接して砥石台43または電極51を退出方向または退出方向より軸線C側に斜めの方向へ付勢することができれば良く、板状及び断面円形状に限らず種々変更可能である。例えば、一つの砥石台43に当接する羽根を、砥石台43の個数分有する羽根形状であっても良い。また、平面315を有さず、砥石台43や電極51に点接触または線接触で当接するものであっても良い。
上記第1実施形態及び第3実施形態の砥石面421に、研削屑を排出するための排出溝を形成しても良い。例えば、図14(a)、図14(b)に示すように軸方向に対して斜めをなす溝61,62、図14(c)に示すようにクロス状をなす溝63、図14(d)に示すように軸方向に平行な溝64、等を形成することができる。なお、図14における上下方向が軸方向と一致する。
上記実施形態では、ホーニング加工装置101,103及び電解加工装置102に本発明の加工装置を適用したが、その他の加工装置に適用することができる。例えば、砥石42の代わりにブラシを設け、窪みのバリ取り加工装置や磨き加工装置、当接板313にドリル形状を設け、ドリル加工を同時に行う装置、砥石42の代わりにチップ等の刃具を設けて加工する装置等に適用することができる。
上記各実施形態では、環状の窪み14を形成する加工としたが、窪み14の形状はこれらに限定されず、砥石面421または電極51の形状を変更することで種々の形状とすることが可能である。さらに、砥石41や電極51の形状に合わせて、スリット211,221,231の形状も変更可能であって、例えば側面視形状が細長い楕円形状であっても良い。また、砥石42及び電極51の数は、3つや8つに限定されることなく、1つやその他複数個設ける構成としても良い。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
11 ・・・ホーニングツール(加工ツール)
21 ・・・外筒部
211 ・・・スリット(連通部)
212 ・・・第1傾斜面
31 ・・・内側シャフト
312 ・・・テーパコーン部
313 ・・・当接板(当接部)
41 ・・・ホーニング砥石(加工部)
432 ・・・第2傾斜面
101 ・・・ホーニング加工装置
C ・・・中心軸(軸線)
W1 ・・・ワーク(被加工部材)
W11 ・・・内周面

Claims (5)

  1. 被加工部材(W1,W3)の孔の内周面(W11,W31)を加工する加工ツールであって、
    中空円筒状をなし、内部空間と外部空間とを半径方向で連通させる連通部(211,221,231)を有する外筒部(21,22,23)と、
    前記外筒部に対して前記外筒部の軸線(C)方向に相対移動可能かつ一体に回転可能に前記外筒部の内側に挿入される内側シャフト(31,33)と、
    前記内側シャフトの外周に前記内周面に対向して配置され、前記内周面を加工する加工部(41,51)と、
    前記内側シャフトに設けられ、前記内側シャフトの挿入方向(A)に先細りした形状をなし、前記内側シャフトが前記外筒部に対して挿入方向にスライドしたとき、前記加工部を前記連通部に挿通させて前記外筒部の径外方向に押し出すように前記加工部とテーパ面(314)で接触するテーパコーン部(312,332,334)と、
    前記テーパコーン部よりも前記挿入方向側に前記内側シャフトに一体に設けられ、前記内側シャフトが前記挿入方向とは反対側の退出方向(B)にスライドしたとき、前記加工部を前記退出方向に付勢可能に、前記加工部の前記挿入方向側の端面(433,512)に当接する当接部(313)と、
    を備え、前記外筒部において前記連通部の前記退出方向側の端面は、前記退出方向に向かうほど前記軸線に近づくように、前記軸線と直交する仮想平面(V)に対して傾斜した第1傾斜面(212,222)として形成され、
    前記加工部において前記第1傾斜面と対向する端面は、前記内側シャフトが前記退出方向にスライドしたとき、前記第1傾斜面に摺接して前記外筒部の径内方向に移動可能に、前記退出方向に向かうほど前記軸線に近づくように、前記仮想平面に対して傾斜した第2傾斜面(432,511)として形成されている加工ツール。
  2. 前記当接部は、前記軸線と直交する平面(315)を有する板状部材である請求項1に記載の加工ツール。
  3. 前記加工部は、前記内側シャフトの外周に放射状に複数配されるものである請求項1または請求項2に記載の加工ツール。
  4. ホーニング加工装置(101,103)に装着され、前記加工部により前記被加工部材にホーニング加工を施す加工ツールであって、
    前記加工部は砥石面(421)を有するものである請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の加工ツール。
  5. 請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の加工ツールと、
    前記加工ツールを先端に備える回転主軸(1)と、
    前記回転主軸を前記内周面の軸回りに回転駆動させる主軸回転駆動部(2)と、
    前記回転主軸を前記内周面の軸方向に往復移動させる主軸往復駆動部(3)と、
    前記内側シャフトを前記外筒部に対して相対的に前記外筒部の前記軸線方向に往復移動させる内側シャフト往復駆動部(4)と、
    前記主軸回転駆動部、前記主軸往復駆動部、及び前記内側シャフト往復駆動部を制御する制御部(5)と、
    を備える加工装置。
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