JP2017147871A - 電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】2つの昇圧コンバータの制御を電圧制御と電力制御とで切り替える際に、モータを適正に制御する。【解決手段】昇圧コンバータ34の制御を、電圧制御から電力制御へ切り替えると共に、昇圧コンバータ35の制御を、電力制御から電圧制御へ切り替えるときには、昇圧コンバータ35の制御を、電力制御から電圧制御へ切り替え(ステップS100)、所定時間trefが経過してから、昇圧コンバータ34の制御を電圧制御から電力制御へ切り替える(ステップS110,S120)。これにより、昇圧コンバータ34,35の双方が電力制御される期間が生じないことから、高電圧系電力ラインの電圧の変動を抑制することができ、モータを適正に制御することができる。【選択図】図2
Description
本発明は、電源装置に関し、詳しくは、第1バッテリ,第1昇圧コンバータ,第2バッテリ,第2昇圧コンバータを備える電源装置に関する。
従来、この種の電源装置としては、モータに電力を供給する電源装置であって、第1,第2蓄電部と、第1,第2昇圧コンバータと、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。第1昇圧コンバータは、モータが接続された第1電力線と第1蓄電部が接続された第2電力線とに接続されている。第2昇圧コンバータは、第1電力線と第2蓄電部が接続された第3電力線とに接続されている。第1昇圧コンバータについては、第1電力線の電圧が電圧目標値になるように電圧制御している。第2昇圧コンバータについては、第2蓄電部の電流値が第2蓄電部の電力目標値に基づく電流目標値となるように電力制御(電流制御)している。この電源装置では、第1蓄電部,第2蓄電部の放電許容電力の合計値より大きい電力をモータが消費する場合には、第1昇圧コンバータの制御を、電圧制御から、第1蓄電部の電流値が放電許容電力の範囲内で定められる電力目標値に基づく電流目標値となるように第1昇圧コンバータを制御する電力制御(電流制御)へと切り替える。このとき、第2昇圧コンバータについては、放電許容電力の範囲内で定められる電力目標値に基づく電流目標値となるように電力制御(電流制御)している。
上述の電源装置では、2つの昇圧コンバータの双方を電力制御しているから、第1電力線の電圧の変動が大きくなり、モータを適正に制御できなくなる場合がある。エネルギ効率の向上の観点から、2つの昇圧コンバータのうち一方の昇圧コンバータの制御を電圧制御から電流制御へと切替え、他方の昇圧コンバータを電流制御から電圧制御へと切り替える処理が行なわれることがある。こうした制御の切り替えの際に、2つの昇圧コンバータの双方が電力制御される期間が発生すると、第1電力線の電圧の変動が大きくなり、モータを適正に制御できなくなる場合がある。
本発明の電源装置は、2つの昇圧コンバータの制御を電圧制御と電力制御とで切り替える際に、モータを適正に制御することを主目的とする。
本発明の電源装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の電源装置は、
第1バッテリと、
モータが接続された第1電力ラインと前記第1バッテリが接続された第2電力ラインとに接続され、前記第2電力ラインの電力を電圧の昇圧を伴って前記第1電力ラインに供給する第1昇圧コンバータと、
第2バッテリと、
前記第1電力ラインと前記第2バッテリが接続された第3電力ラインとに接続され、前記第3電力ラインの電力を電圧の昇圧を伴って前記第1電力ラインに供給可能な第2昇圧コンバータと、
前記第1電力ラインの電圧が目標電圧になるように前記第1,第2昇圧コンバータのうちの一方の昇圧コンバータを電圧制御し、前記第1,第2昇圧コンバータのうちの他方の昇圧コンバータの出力電力が目標電力となるように前記他方の昇圧コンバータを制御する電力制御を実行する制御手段と、
を備える電源装置において、
前記制御手段は、前記第1,第2昇圧コンバータのうちの一方の昇圧コンバータの制御を前記電圧制御から前記電力制御に切り替えると共に、前記第1,第2昇圧コンバータのうちの他方の昇圧コンバータの制御を前記電力制御から前記電圧制御に切り替えるときには、前記他方の昇圧コンバータの制御を前記電力制御から前記電圧制御に切り替えた後に、前記一方の昇圧コンバータの制御を前記電圧制御から前記電力制御に切り替える、
ことを要旨とする。
第1バッテリと、
モータが接続された第1電力ラインと前記第1バッテリが接続された第2電力ラインとに接続され、前記第2電力ラインの電力を電圧の昇圧を伴って前記第1電力ラインに供給する第1昇圧コンバータと、
第2バッテリと、
前記第1電力ラインと前記第2バッテリが接続された第3電力ラインとに接続され、前記第3電力ラインの電力を電圧の昇圧を伴って前記第1電力ラインに供給可能な第2昇圧コンバータと、
前記第1電力ラインの電圧が目標電圧になるように前記第1,第2昇圧コンバータのうちの一方の昇圧コンバータを電圧制御し、前記第1,第2昇圧コンバータのうちの他方の昇圧コンバータの出力電力が目標電力となるように前記他方の昇圧コンバータを制御する電力制御を実行する制御手段と、
を備える電源装置において、
前記制御手段は、前記第1,第2昇圧コンバータのうちの一方の昇圧コンバータの制御を前記電圧制御から前記電力制御に切り替えると共に、前記第1,第2昇圧コンバータのうちの他方の昇圧コンバータの制御を前記電力制御から前記電圧制御に切り替えるときには、前記他方の昇圧コンバータの制御を前記電力制御から前記電圧制御に切り替えた後に、前記一方の昇圧コンバータの制御を前記電圧制御から前記電力制御に切り替える、
ことを要旨とする。
この本発明の電源装置では、第1,第2昇圧コンバータのうちの一方の昇圧コンバータの制御を電圧制御から電力制御に切り替えると共に、第1,第2昇圧コンバータのうちの他方の昇圧コンバータの制御を電力制御から電圧制御に切り替えるときには、他方の昇圧コンバータの制御を電力制御から電圧制御に切り替えた後に、一方の昇圧コンバータの制御を電圧制御から電力制御に切り替える。これにより、第1,第2昇圧コンバータの双方が電力制御となる期間がなくなるから、第1電力ラインの電圧の変動を抑制して、モータを適正に制御することができる。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての電源装置を備える駆動装置20の構成の概略を示す構成図である。駆動装置20は、図1に示すように、モータ22と、インバータ24と、バッテリ30,31と、昇圧コンバータ34,35と、電子制御ユニット(以下、「ECU」という)50と、を備える。なお、実施例では、電源装置としては、バッテリ30,31と、昇圧コンバータ34,35と、ECU50と、が相当する。
モータ22は、同期発電電動機として構成されている。インバータ24は、高電圧系電力ライン40に接続されている。モータ22は、ECU50によって、インバータ24の図示しない複数のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、回転駆動される。
バッテリ30は、リチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、低電圧系電力ライン42に接続されている。バッテリ31は、リチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、低電圧系電力ライン42に接続されている。実施例では、バッテリ30,31は、それぞれ、高出力型,高容量型のバッテリとして構成されているものとした。
昇圧コンバータ34は、インバータ24が接続された高電圧系電力ライン40と、バッテリ30が接続された低電圧系電力ライン42と、に接続されている。この昇圧コンバータ34は、2つのトランジスタT31,T32と、2つのダイオードD31,D32と、リアクトルL1と、を有する。トランジスタT31は、高電圧系電力ライン40の正極ライン40aに接続されている。トランジスタT32は、トランジスタT31と、高電圧系電力ライン40および低電圧系電力ライン42の負極ライン40b,42bと、に接続されている。2つのダイオードD31,D32は、それぞれ、トランジスタT31,T32に逆方向に並列接続されている。リアクトルL1は、トランジスタT31,T32同士の接続点と、低電圧系電力ライン42の正極ライン42aと、に接続されている。昇圧コンバータ34は、ECU50によって、トランジスタT31,T32のオン時間の割合が調節されることにより、低電圧系電力ライン42の電力を昇圧して高電圧系電力ライン40に供給したり、高電圧系電力ライン40の電力を降圧して低電圧系電力ライン42に供給したりする。
昇圧コンバータ35は、高電圧系電力ライン40と、バッテリ31が接続された低電圧系電力ライン44と、に接続されている。昇圧コンバータ35は、昇圧コンバータ34と同様に、2つのトランジスタT41,T42と、2つのダイオードD41,D42と、リアクトルL2と、を有する。そして、昇圧コンバータ35は、ECU50によって、トランジスタT41,T42のオン時間の割合が調節されることにより、低電圧系電力ライン44の電力を昇圧して高電圧系電力ライン40に供給したり、高電圧系電力ライン40の電力を降圧して低電圧系電力ライン44に供給したりする。
高電圧系電力ライン40の正極ライン40aと負極ライン40bとには、平滑用のコンデンサ41が取り付けられている。低電圧系電力ライン42の正極ライン42aと負極ライン42bとには、平滑用のコンデンサ43が取り付けられている。低電圧系電力ライン44の正極ライン44aと負極ライン44bとには、平滑用のコンデンサ45が取り付けられている。
ECU50は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポートを備える。
ECU50には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。ECU50に入力される信号としては、以下のものを挙げることができる。
・モータ22の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサからの回転位置θm
・モータ22の各相に流れる電流を検出する電流センサからの相電流
・バッテリ30の端子間に設置された電圧センサ30aからの電圧Vb1
・バッテリ30の出力端子に取り付けられた電流センサ30bからの電流Ib1(バッテリ30から放電するときが正の値)
・バッテリ30に取り付けられた温度センサからの温度Tb1
・バッテリ31の端子間に設置された電圧センサ31aからの電圧Vb2
・バッテリ31の出力端子に取り付けられた電流センサ31bからの電流Ib2(バッテリ31から放電するときが正の値)
・バッテリ31に取り付けられた温度センサからの温度Tb2
・コンデンサ41の端子間に取り付けられた電圧センサ41aからのコンデンサ41(高電圧系電力ライン40)の電圧VH
・コンデンサ43の端子間に取り付けられた電圧センサ43aからのコンデンサ43(低電圧系電力ライン42)の電圧VL1
・低電圧系電力ライン42の正極ライン42aのコンデンサ43よりも昇圧コンバータ34側に取り付けられた電流センサ34aからのリアクトルL1の電流IL1
・コンデンサ45の端子間に取り付けられた電圧センサ45aからのコンデンサ45の電圧VL2
・低電圧系電力ライン44の正極ライン44aのコンデンサ45よりも昇圧コンバータ35側に取り付けられた電流センサ35aからのリアクトルL2の電流IL2
・モータ22の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサからの回転位置θm
・モータ22の各相に流れる電流を検出する電流センサからの相電流
・バッテリ30の端子間に設置された電圧センサ30aからの電圧Vb1
・バッテリ30の出力端子に取り付けられた電流センサ30bからの電流Ib1(バッテリ30から放電するときが正の値)
・バッテリ30に取り付けられた温度センサからの温度Tb1
・バッテリ31の端子間に設置された電圧センサ31aからの電圧Vb2
・バッテリ31の出力端子に取り付けられた電流センサ31bからの電流Ib2(バッテリ31から放電するときが正の値)
・バッテリ31に取り付けられた温度センサからの温度Tb2
・コンデンサ41の端子間に取り付けられた電圧センサ41aからのコンデンサ41(高電圧系電力ライン40)の電圧VH
・コンデンサ43の端子間に取り付けられた電圧センサ43aからのコンデンサ43(低電圧系電力ライン42)の電圧VL1
・低電圧系電力ライン42の正極ライン42aのコンデンサ43よりも昇圧コンバータ34側に取り付けられた電流センサ34aからのリアクトルL1の電流IL1
・コンデンサ45の端子間に取り付けられた電圧センサ45aからのコンデンサ45の電圧VL2
・低電圧系電力ライン44の正極ライン44aのコンデンサ45よりも昇圧コンバータ35側に取り付けられた電流センサ35aからのリアクトルL2の電流IL2
ECU50からは、各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。ECU50から出力される信号としては、以下のものを挙げることができる。
・インバータ24の図示しない複数のスイッチング素子へのスイッチング制御信号
・昇圧コンバータ34,35のトランジスタT31,T32,T41,T42へのスイッチング制御信号
・インバータ24の図示しない複数のスイッチング素子へのスイッチング制御信号
・昇圧コンバータ34,35のトランジスタT31,T32,T41,T42へのスイッチング制御信号
ECU50は、以下の演算などを行なっている。
・回転位置検出センサからのモータ22の回転子の回転位置θmに基づくモータ22の回転数Nm
・電流センサ30b,31bからの電流Ib1,Ib2の積算値に基づく、バッテリ30,31の蓄電割合SOC1,SOC2
・回転位置検出センサからのモータ22の回転子の回転位置θmに基づくモータ22の回転数Nm
・電流センサ30b,31bからの電流Ib1,Ib2の積算値に基づく、バッテリ30,31の蓄電割合SOC1,SOC2
なお、バッテリ30,31の蓄電割合SOC1,SOC2は、バッテリ30,31の全容量に対するバッテリ30,31から放電可能な電力の容量の割合である。
こうして構成された実施例の駆動装置20では、ECU50は、モータ22の目標駆動点(トルク指令Tm*,回転数Nm)に基づいて高電圧系電力ライン40の目標電圧VH*を設定する。ここで、モータ22の回転数Nmは、回転位置検出センサからのモータ22の回転子の回転位置に基づいて演算された値を用いることができる。
そして、モータ22のトルク指令Tm*と回転数Nmとの積として得られるモータ22の電力Pmを要求電力Ppu*に設定し、設定した要求電力Ppu*に基づいて、昇圧コンバータ34,35の目標電力分配としての昇圧コンバータ35の目標電力Pl2*を設定する。
そして、モータ22がトルク指令Tm*で駆動されるようにインバータ24の複数のスイッチング素子をスイッチング制御する。また、高電圧系電力ライン40の電圧VHが目標電圧VH*となるように昇圧コンバータ34のトランジスタT31,T32をスイッチング制御する電圧制御を行なう。さらに、昇圧コンバータ35の出力電力が目標電力Pl2*となるように昇圧コンバータ35のトランジスタT41,42をスイッチング制御する電力制御を行なう。
昇圧コンバータ34の電圧制御では、具体的には、以下のようにして行なわれる。即ち、目標電圧VH*と電圧センサ41aにより検出される電圧VHとの偏差に基づくフィードバック制御(PI制御)によりリアクトルL1の目標電流IL1*を設定する。次に、設定した目標電流IL1*と電流センサ34aにより検出される電流IL1との偏差に基づくフィードバック制御(PI制御)により昇圧デューティのフィードバック項を設定する。そして、昇圧デューティのフィードフォワード項とフィードバック項との和により昇圧デューティを設定し、設定した昇圧デューティによりトランジスタのスイッチング制御を行なう。なお、フィードフォワード項は、目標電圧VH*に対するバッテリ30の電圧Vb1の割合(Vb1/VH*)として算出することができる。
昇圧コンバータ35の電力制御では、具体的には、以下のようにして行なわれる。即ち、目標電力Pl2*を電圧センサ45aにより検出される電圧VL2で除してリアクトルL2の目標電流IL2*を設定する。次に、設定した目標電流IL2*と電流センサ35aにより検出される電流IL2との偏差に基づくフィードバック制御(PI制御)により昇圧デューティのフィードバック項を設定する。そして、昇圧デューティのフィードフォワード項とフィードバック項との和により昇圧デューティを設定し、設定した昇圧デューティによりトランジスタのスイッチング制御を行なう。なお、フィードフォワード項は、目標電力Pl2*(目標電流IL*)や電圧VH,電圧VL2等を用いて算出することができる。
実施例の駆動装置20では、エネルギ効率を向上させる要請などから、昇圧コンバータ34の制御を電圧制御から電力制御へと切り替えると共に、昇圧コンバータ35の制御を電力制御から電圧制御へ切り替えることがある。昇圧コンバータ34の電力制御では、上述した要求電力Ppu*に基づいて、昇圧コンバータ34,35の目標電力分配としての昇圧コンバータ34の目標電力Pl1*を設定し、昇圧コンバータ34の出力電圧が設定した目標電力Pl1*となるように昇圧コンバータ34のトランジスタT31,T32をスイッチング制御する。昇圧コンバータ35の電圧制御では、高電圧系電力ライン40の電圧VHが目標電圧VH*となるように昇圧コンバータ35のトランジスタT41,T42をスイッチング制御する。
次に、こうして構成された実施例の駆動装置20が備える電源装置の動作、特に、昇圧コンバータ34の制御を電圧制御から電力制御へ切り替えると共に、昇圧コンバータ35の制御を電力制御から電圧制御へ切り替える際の動作について説明する。図2は、ECU50により実行される制御切替処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、エネルギ効率などの要請により、昇圧コンバータ34の制御を電圧制御から電力制御へ切り替えると共に、昇圧コンバータ35の制御を電力制御から電圧制御へ切り替えるよう切替指示がなされたときに実行される。
本ルーチンが実行されると、ECU50は、昇圧コンバータ35の制御を電力制御から電圧制御に切り替える処理を実行し(ステップS100)、昇圧コンバータ35の制御を電力制御から電圧制御に切り替える処理の実行を開始してから所定時間trefが経過している否かを判定する(ステップS110)。ここで、所定時間trefは、昇圧コンバータ35の制御を電力制御から電圧制御に切り替えたあと、昇圧コンバータ34の制御を電圧制御から電力制御へ切り替えるか否かを判定するための閾値である。
昇圧コンバータ35の制御を電力制御から電圧制御に切り替える処理の実行を開始してから所定時間trefが経過していないときには、所定時間trefが経過するまで、昇圧コンバータ34,35については電圧制御を実行する。そして、所定時間trefが経過したときには、昇圧コンバータ34の制御を電圧制御から電力制御へと切り替えて(ステップS110,S120),本ルーチンを終了する。
図3は、昇圧コンバータ34,35の制御を切り替えているときの様子を説明するための説明図である。図示するように、昇圧コンバータ35の制御を電力制御から電圧制御に切り替える処理の実行を開始してから所定時間trefが経過するまで、昇圧コンバータ34,35の双方が電圧制御されている。つまり、昇圧コンバータ34,35の双方が電力制御される期間がないから、高電圧系電力ライン40の電圧VHの変動を抑制することができ、モータ22を適正に制御することができる。
以上説明した実施例の駆動装置20が備える電源装置によれば、昇圧コンバータ34の制御を電圧制御から電力制御へ切り替える共に、昇圧コンバータ35の制御を電力制御から電圧制御へ切り替えるときには、昇圧コンバータ35の制御を電力制御から電圧制御へ切り替えた後に、昇圧コンバータ34の制御を電圧制御から電力制御へ切り替えることにより、モータを適正に制御することができる。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、バッテリ30が「第1バッテリ」に相当し、昇圧コンバータ34が「第1昇圧コンバータ」に相当し、バッテリ31が「第2バッテリ」に相当し、昇圧コンバータ35が「第2昇圧コンバータ」に相当し、ECU50が「制御手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、電源装置の製造産業などに利用可能である。
20 駆動装置、22 モータ、24 インバータ、30,31 バッテリ、30a,31a,41a,43a,45a 電圧センサ、30b,31b,34a,35a 電流センサ、34,35 昇圧コンバータ、40 高電圧系電力ライン、40a,42a,44a 正極ライン、40b,42b,44b 負極ライン、41,43,45 コンデンサ、42,44 低電圧系電力ライン、50 電子制御ユニット(ECU)、D31、D32,D41,D42 ダイオード、L1,L2 リアクトル、T31,T32,T41,T42 トランジスタ。
Claims (1)
- 第1バッテリと、
モータが接続された第1電力ラインと前記第1バッテリが接続された第2電力ラインとに接続され、前記第2電力ラインの電力を電圧の昇圧を伴って前記第1電力ラインに供給する第1昇圧コンバータと、
第2バッテリと、
前記第1電力ラインと前記第2バッテリが接続された第3電力ラインとに接続され、前記第3電力ラインの電力を電圧の昇圧を伴って前記第1電力ラインに供給可能な第2昇圧コンバータと、
前記第1電力ラインの電圧が目標電圧になるように前記第1,第2昇圧コンバータのうちの一方の昇圧コンバータを電圧制御し、前記第1,第2昇圧コンバータのうちの他方の昇圧コンバータの出力電力が目標電力となるように前記他方の昇圧コンバータを制御する電力制御を実行する制御手段と、
を備える電源装置において、
前記制御手段は、前記第1,第2昇圧コンバータのうちの一方の昇圧コンバータの制御を前記電圧制御から前記電力制御に切り替えると共に、前記第1,第2昇圧コンバータのうちの他方の昇圧コンバータの制御を前記電力制御から前記電圧制御に切り替えるときには、前記他方の昇圧コンバータの制御を前記電力制御から前記電圧制御に切り替えた後に、前記一方の昇圧コンバータの制御を前記電圧制御から前記電力制御に切り替える、
電源装置。
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CN111614252B (zh) * | 2019-02-26 | 2023-04-11 | 株式会社电装 | 电源装置 |
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