JP2017144749A - 鞍乗型車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイングアームの前端側の下方に、部品の配置等に利用可能な大きな空間を容易に形成できるようにし、また、車体フレームの軽量化を図る。
【解決手段】鞍乗型車両において、前後方向に伸長する後ろ側タンクレール15間に設けられた第1のブリッジ27には、前後方向に伸長するリヤクッションユニット35の前端部が接続され、リヤクッションユニット35の後端部は、リンク機構41を介してスイングアーム51のレバー接続部54に接続されている。リンク機構41は、リンクレバー42およびリンクロッド47を備え、リンクレバー42の一端部はリヤクッションユニット35の後端部に接続されている。また、リンクレバー42の他端部と、後ろ側タンクレール15の後端部間に設けられた第2のブリッジ29との間にはリンクロッド47が接続されている。また、リンクレバー42にはスイングアーム51のレバー接続部54が接続されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、車体フレームとスイングアームとの間にリヤクッションユニットを有する鞍乗型車両に関する。
一般に、自動二輪車等の鞍乗型車両において、車体フレームとスイングアームとの間には、凹凸を有する路面を走行する際に後輪を介して車体が受ける衝撃を吸収するリヤクッションユニットが設けられている。リヤクッションユニットは一般にスプリングおよびダンパを備えている。
下記の特許文献1には、リヤクッションユニットが車体の上下方向に伸長するように配置された鞍乗型車両が記載されている。同文献の図2に示されている通り、リヤクッションユニットの上端部は、車体フレームに懸架されたエンジンのクランクケースの後部上側にステーを介して接続され、リヤクッションユニットの下端部は、リンク機構を介してスイングアームの前端側の下部に接続されている。また、リヤクッションユニットの上端部はスイングアームよりも上側に位置し、リヤクッションユニットの下端部はスイングアームよりも下側に位置している。また、リンク機構は、その全体がスイングアームよりも下側に位置している。
一方、下記の特許文献2には、リヤクッションユニットが車体の前後方向に伸長するように配置された鞍乗型車両が記載されている。同文献の図3に示されている通り、リヤクッションユニット(リヤサスペンション)の前端部は、車体フレームを構成する左右一対のフレーム部材間に架設されたクロス部材に接続され、リヤクッションユニットの後端部は、リンク機構を介してスイングアームの前端側の上部に接続されている。また、リヤクッションユニットは、その全体がスイングアームよりも上側に位置している。また、リンク機構は、三角形状のサスペンションアームおよび棒状のタイロッドを備えており、サスペンションアームはスイングアームよりも上側に位置している。タイロッドは、その上端部がスイングアームよりも上側に位置し、下端部がスイングアームよりも下側に位置している。また、タイロッドの下端部は、スイングアームの前端部を支持するピボット軸支部(揺動軸支部)の下方へ伸長するスイングアームブラケット部の下端部に取り付けられている。
特開2006−347472号公報 特開2011−79343号公報
上記特許文献1に記載された鞍乗型車両には、リヤクッションユニットの下端部、およびリンク機構の全体がスイングアームよりも下側に位置しているため、スイングアームの前端側の下方に、例えば排気チャンバ等の部品を配置するための大きな空間を形成することが難しいという問題がある。
また、上記特許文献2に記載された鞍乗型車両では、リヤクッションユニットの全体、サスペンションアームの全体、およびタイロッドの上端部がスイングアームよりも上側に位置しているので、特許文献1に記載された鞍乗型車両と比較して、スイングアームの前端側の下方に大きな空間を形成し易いと考えられる。しかしながら、上記特許文献2に記載された鞍乗型車両には、タイロッドの下端部がスイングアームよりも下側に位置しているため、このタイロッドの下端部の存在によって、スイングアームの前端側の下方の空間の利用が制約を受けるという問題がある。
また、特許文献2に記載された鞍乗型車両においては、タイロッドの下端部が、スイングアームの前端部を支持するピボット軸支部の下方へ伸長するスイングアームブラケット部の下端部に接続されており、この結果、例えば後輪が路面に形成された凸部に乗り上げてスイングアームが上方に移動した際に、スイングアームブラケット部の下端部にタイロッドを通じて荷重が加わる構造となっている。このため、この荷重に対抗するために、スイングアームブラケット部の剛性を高めなければならず、例えば、スイングアームブラケット部を太くまたは厚くしなければならない。この結果、車体フレームが重くなるという問題が生じる。
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、スイングアームの前端側の下方に、部品の配置等に利用可能な大きな空間を容易に形成することができる鞍乗型車両を提供することにある。また、本発明の他の課題は、車体フレームの剛性を確保しつつ、車体フレームの軽量化を図ることができる鞍乗型車両を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の鞍乗型車両は、それぞれ前後方向に直線状に伸長する左右一対のフレーム部材と、前記各フレーム部材の後端部の下方に位置するピボット軸支部と、前後方向に伸長し、前端部が前記各ピボット軸支部にピボットシャフトを介して回動可能に支持され、後端部に後輪が支持され、当該前端部と当該後端部との間にクッションユニット接続部を有するスイングアームと、前記各フレーム部材の後端部よりも前側に位置し、前記フレーム部材間に架設された第1の支持部材と、前記フレーム部材の後端部間に架設された第2の支持部材と、前後方向に伸縮し、前端部が前記第1の支持部材に回動可能に接続され、後端部が前記各フレーム部材の後端部よりも後ろ側に位置するリヤクッションユニットと、前記リヤクッションユニットの後端部と前記スイングアームのクッションユニット接続部とを連結するリンク機構とを備え、前記リンク機構は、一端部が前記リヤクッションユニットの後端部に回動可能に接続され、他端側が前記リヤクッションユニットの後端部よりも前側かつ下側であり、かつ前記各フレーム部材の後端部よりも後ろ側の位置まで伸長し、当該一端部と当該他端部との間にスイングアーム接続部を有する第1のリンク部材と、一端部が前記第1のリンク部材の他端部に回動可能に接続され、他端部が前記第2の支持部材に回動可能に接続された第2のリンク部材とを備え、前記第1のリンク部材のスイングアーム接続部には前記スイングアームのクッションユニット接続部が回動可能に接続されていることを特徴とする。
本発明のこの態様において、前後方向に直線状に伸長する左右一対のフレーム部材の後端部の下方にピボット軸支部が位置し、それらピボット軸支部にピボットシャフトを介してスイングアームの前端部が支持されている。そして、フレーム部材間に架設された第1の支持部材に、前後方向に伸長するリヤクッションユニットの前端部が接続されている。このような構造から把握される通り、リヤクッションユニットはその全体がスイングアームよりも上側に位置している。
また、リヤクッションユニットの後端部とスイングアームのクッションユニット接続部とを連結するリンク機構において、第1のリンク部材は、その一端部がリヤクッションユニットの後端部に接続され、他端側がリヤクッションユニットの後端部よりも前側かつ下側であり、かつフレーム部材の後端部よりも後ろ側の位置まで伸長している。そして、第2のリンク部材は、その一端部が第1のリンク部材の他端部に接続され、他端部が、フレーム部材の後端部間に架設された第2の支持部材に接続されている。ここで、フレーム部材の後端部はピボット軸支部よりも上側に位置しており、それゆえ、第2の支持部材もピボット軸支部よりも上側に位置している。したがって、第2のリンク部材の他端部はピボット軸支部よりも上側に位置しており、すなわち、スイングアームよりも上側に位置している。さらに、第1のリンク部材の他端部をピボット軸支部よりも上側に配置するようにすれば、リンク機構のほとんどの部分をスイングアームよりも上側に位置させることができ、少なくとも、鞍乗型車両の側面視において、リンク機構のいかなる部分もスイングアームの下面から下方へはみ出さないようにすることができる。
このように、リヤクッションユニットの全体をスイングアームよりも上側に位置させ、かつ、鞍乗型車両の側面視において、リンク機構のいかなる部分もスイングアームの下面から下方へはみ出さないようにすることができるので、スイングアームの前端側の下方に、部品の配置等に利用可能な大きな空間を容易に形成することができる。
また、例えば、後輪が路面に形成された凸部に乗り上げてスイングアームが上方に移動したときに発生する荷重は、スイングアームから第1のリンク部材を介してリヤクッションユニットおよび第2のリンク部材に加わる。そして、リヤクッションユニットに加わった荷重は、リヤクッションユニットおよび第1の支持部材を介して各フレーム部材に加わる。また、第2のリンク部材に加わった荷重は、第2のリンク部材および第2の支持部材を介して各フレーム部材に加わる。各フレーム部材およびリヤクッションユニットはいずれも前後方向に伸長しているので、リヤクッションユニットおよび第1の支持部材を介して各フレーム部材に加わる荷重は、各フレーム部材をその伸長方向に押す力となる。また、第2のリンク部材は、フレーム部材の後端部よりも後ろ側の位置から、フレーム部材の後端部間の位置まで前後方向に伸長しているので、第2のリンク部材および第2の支持部材を介して各フレーム部材に加わる荷重も、各フレーム部材をその伸長方向に押す力となる。ここで、各フレーム部材は直線状に伸長しているので、各フレーム部材は、当該フレーム部材をその伸長方向に押す力に対して高い剛性を有しており、上記荷重に十分に対抗することができる。したがって、例えば、各フレーム部材を太くしなくても、かつ肉厚にしなくても、上記荷重に十分に対抗することができ、あるいは、フレーム部材を補強する他の部材を追加しなくても上記荷重に十分に対抗することができる。よって、鞍乗型車両において、各フレーム部材を含む車体フレームの剛性を確保しつつ、車体フレームの軽量化を図ることができる。
上述した本発明の鞍乗型車両において、前記第2のリンク部材と前記第2の支持部材との接続部分は前記スイングアームよりも上方に位置していることが好ましい。
本発明のこの態様によれば、鞍乗型車両の側面視において、リンク機構のいかなる部分もスイングアームの下面から下方へはみ出さないようにすることができるので、スイングアームの前端側の下方に大きな空間を形成することができる。
上述した本発明の鞍乗型車両において、前記リヤクッションユニットは、その伸縮方向と前記各フレーム部材の伸長方向とのなす角度が前記スイングアームの揺動角度に拘わらず45度未満となるように設けられていることが好ましい。
本発明のこの態様によれば、スイングアームが上方に移動したときに、第1のリンク部材、リヤクッションユニットおよび第1の支持部材を介して各フレーム部材に加わる力において、各フレーム部材の伸長方向に当該フレーム部材に加わる分力を、各フレーム部材の伸長方向と直交する方向に当該フレーム部材に加わる分力よりも大きくすることができる。すなわち、スイングアームが上方に移動したときに各フレーム部材に加わる荷重を、フレーム部材をその伸長方向に押す方向に集中させることができる。これにより、フレーム部材の曲げ剛性を高めなくても上記荷重に対抗することが可能になる。したがって、車体フレームの剛性を確保しつつ、車体フレームの軽量化を図ることができる。
上述した本発明の鞍乗型車両において、前記第2のリンク部材は、前記第1のリンク部材と前記第2のリンク部材との接続点と前記第2のリンク部材と前記第2の支持部材との接続点とを結んだ直線と、前記各フレーム部材の伸長方向とのなす角度が前記スイングアームの揺動角度に拘わらず45度未満となるように設けられていることが好ましい。
本発明のこの態様によれば、スイングアームが上方に移動したときに、第1のリンク部材、第2のリンク部材および第2の支持部材を介して各フレーム部材に加わる力において、各フレーム部材の伸長方向に当該フレーム部材に加わる分力を、各フレーム部材の伸長方向と直交する方向に当該フレーム部材に加わる分力よりも大きくすることができる。すなわち、スイングアームが上方に移動したときに各フレーム部材に加わる荷重を、フレーム部材をその伸長方向に押す方向に集中させることができる。これにより、フレーム部材の曲げ剛性を高めなくても上記荷重に対抗することが可能になる。したがって、車体フレームの剛性を確保しつつ、車体フレームの軽量化を図ることができる。
上述した本発明の鞍乗型車両において、前記フレーム部材の後端部には、エンジンを当該フレーム部材間に懸架するためのボスがそれぞれ設けられ、前記第2の支持部材は前記ボス間に架設されていることが好ましい。
本発明のこの態様では、フレーム部材の後端部に設けられたボス間にはエンジンが懸架される。したがって、スイングアームが上方に移動したときに、第1のリンク部材、第2のリンク部材および第2の支持部材を介して各フレーム部材に加わる荷重の一部をエンジンの外殻(例えばクランクケース)によって受けることができる。これにより、フレーム部材の剛性を高くしなくても上記荷重に対抗することが可能になり、フレーム部材を軽くすることができる。
本発明によれば、スイングアームの前端側の下方に、部品の配置等に利用可能な大きな空間を容易に形成することができる。また、本発明によれば、車体フレームの剛性を確保しつつ、車体フレームの軽量化を図ることができる。
本発明の実施形態による鞍乗型車両を示す外観図である。 本発明の実施形態による鞍乗型車両の車体フレーム、リヤクッションユニットおよびリンク機構等を左斜め後方から見た状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態による鞍乗型車両の車体フレーム、リヤクッションユニットおよびリンク機構等を左から見た状態を示す説明図である。 本発明の実施形態による鞍乗型車両の車体フレーム、リヤクッションユニットおよびリンク機構等を上から見た状態を示す説明図である。 本発明の実施形態による鞍乗型車両において後ろ側タンクレール、第1のブリッジ、第2のブリッジ、ピボット軸支部等を左斜め後方から見た状態を示す説明図である。 図2中の後ろ側タンクレール、ピボット軸支部、リヤクッションユニット、リンク機構等を拡大して示す斜視図である。 図3中の後ろ側タンクレール、ピボット軸支部、リヤクッションユニット、リンク機構等を拡大して示す説明図である。 図6中のピボット軸支部にスイングアームを接続し、スイングアームにリンク機構を接続した状態を示す説明図である。 本発明の実施形態による鞍乗型車両において、後ろ側タンクレールとリヤクッションユニットとの位置関係、および後ろ側タンクレールとリンクロッドとの位置関係等を示す説明図である。 本発明の実施形態による鞍乗型車両においてリヤクッションユニットおよびリンク機構の動作を示す説明図である。
図1は本発明の実施形態による鞍乗型車両を示している。なお、本発明の実施形態の説明において、前、後、上、下、左、右の方向は、鞍乗型車両に搭乗した乗員を基準とする。図1において、本発明の実施形態による鞍乗型車両1は例えば自動二輪車である。鞍乗型車両1は、後述する車体フレーム11(図2参照)を備え、車体フレーム11にはエンジン2が懸架されている。また、車体フレーム11の前端部に配置されたヘッドパイプ12にはステアリングシャフトが挿入され、ステアリングシャフトは軸受を介してヘッドパイプ12に回動可能に軸支されている。また、ステアリングシャフトにはブラケットを介してフロントフォーク3が取り付けられており、フロントフォーク3の下端側には前輪4が回転可能に支持されている。また、ステアリングシャフトの上部にはブラケットを介してハンドル5が取り付けられている。一方、車体フレーム11の後部に配置されたピボット軸支部24(図2参照)には、軸受を介してスイングアーム51の前端側がピボットシャフト23(図2参照)を中心に揺動可能に支持され、スイングアーム51の後端側には後輪6が回転可能に支持されている。さらに、エンジン2の上方には燃料タンク7が設けられ、燃料タンク7の後方にはシート8が設けられている。一方、エンジン2の後方の下側には排気チャンバ9が設けられている。
図2ないし図4は、鞍乗型車両1の車体フレーム11、リヤクッションユニット35およびリンク機構41等を示している。すなわち、図2は、車体フレーム11、リヤクッションユニット35およびリンク機構41等を左斜め後ろ側から見た状態を示し、図3はこれらを左側から見た状態を示し、図4はこれらを上側から見た状態を示している。また、図5は、図2中の車体フレーム11において、リヤクッションユニット35およびリンク機構41を支持している部分を、これらリヤクッションユニット35およびリンク機構41を取り除いた状態で示している。
車体フレーム11は次のように構成されている。すなわち、図2に示すように、車体フレーム11の前端部であって左右方向中間部にはヘッドパイプ12が設けられている。また、車体フレーム11の上部に位置し、ヘッドパイプ12の後方には、一対の前側タンクレール13が設けられている。各前側タンクレール13は鞍乗型車両1の前後方向に伸長している。具体的には、各前側タンクレール13は、図3に示すように、鞍乗型車両1の側面視において、ヘッドパイプ12から鞍乗型車両1の後方へ、下方に傾斜しつつ直線状に伸長している。また、図4に示すように、鞍乗型車両1の上面視において、一対の前側タンクレール13はヘッドパイプ12から車両の後方となるに従い左右対称に直線状に拡開するように伸長した後、後端側にて曲がり、鞍乗型車両1の前後方向に伸長している。また、各前側タンクレール13の前端部はヘッドパイプ12の上端部の後面側に接続され、一対の前側タンクレール13の前端部は略三角形状のブラケットにて連結されている。一方、各前側タンクレール13の後端には、エンジン2を懸架するための第1のエンジン懸架ボス14が設けられている。
なお、エンジン2は、図3および図4に示すように、一対の第1のエンジン懸架ボス14と、後述する一対の第2のエンジン懸架ボス16、一対の第3のエンジン懸架ボス18および一対の第4のエンジン懸架ボス26により車体フレーム11に固定されている。具体的には、エンジン2は、クランクケース2A、シリンダ2Bおよびシリンダヘッド2Cを備え、シリンダヘッド2Cの後側が一対の第1のエンジン懸架ボス14の間に配置され、シリンダヘッド2Cの後側の左右が一対の第1のエンジン懸架ボス14に固定されている。また、クランクケース2Aの後部上側が一対の第2のエンジン懸架ボス16の間に配置され、クランクケース2Aの後部上側が一対の第2のエンジン懸架ボス16に固定されている。また、シリンダヘッド2Cの前側が一対の第3のエンジン懸架ボス18の間に配置され、シリンダヘッド2Cの前側の左右が一対の第3のエンジン懸架ボス18に固定されている。また、クランクケース2Aの後部下側が一対の第4のエンジン懸架ボス26の間に配置され、一対の第4のエンジン懸架ボス26に固定されている。また、エンジン2は、クランクケース2Aの後部上側の第2のエンジン懸架ボス16との固定部とクランクケース2Aの後部下側の第4のエンジン懸架ボス26との固定部との間であって、クランクケース2Aの後部の上下方向の中央部がピボット軸支部24にて、車体フレーム11に固定されている。車体フレーム11は、これらのエンジン2との結合によって剛性が向上されている。
また、車体フレーム11において、一対の第1のエンジン懸架ボス14の後方には、フレーム部材としての一対の後ろ側タンクレール15がそれぞれ設けられている。各後ろ側タンクレール15は鞍乗型車両1の前後方向に直線状に伸長している。具体的には、各後ろ側タンクレール15は、図3に示すように、鞍乗型車両1の側面視において、第1のエンジン懸架ボス14から鞍乗型車両1の後方へ、下方に傾斜しつつ直線状に伸長している。また、図4に示すように、各後ろ側タンクレール15は、前後方向に伸長する鞍乗型車両1の中心線Cと略平行にそれぞれ伸長している。また、各後ろ側タンクレール15は、各前側タンクレール13の軸線の後方への延長線上を伸長している。つまり、後ろ側タンクレール15は、車両の左右方向に対して垂直となる面に平行伸びる各前側タンクレール13の後端部の伸長方向に、各前側タンクレール13の後端部と略同軸状に、各前側タンクレール13の後端部を延長するように伸長している。また、各後ろ側タンクレール15の前端部は第1のエンジン懸架ボス14に接続され、一方、各後ろ側タンクレール15の後端部には、エンジン2を懸架するための第2のエンジン懸架ボス16が設けられている。つまり、各後ろ側タンクレール15の前端部は、第1のエンジン懸架ボス14を介して前側タンクレール13の後端部に連結されている。さらに詳細には、第1のエンジン懸架ボス14は、図3に示すように、鞍乗型車両1の側面視において、後ろ側タンクレール15の幅及び前側タンクレール13の幅内にてエンジン2と固定できるように配置されている。
また、図3に示すように、車体フレーム11において、ヘッドパイプ12の後方であって、前側タンクレール13の下方には、左右一対のダウンチューブ17が設けられている。左右一対のダウンチューブ17は、図3に示すように、鞍乗型車両1の側面視において、ヘッドパイプ12から鞍乗型車両1の後方へ、前側タンクレール13よりも下方に傾斜しつつ直線状に伸長している。つまり、後側になるほど前側タンクレール13と離れるように配置されている。また、図4に示すように、鞍乗型車両1の上面視において、一対のダウンチューブ17はヘッドパイプ12から車両の後方となるに従い左右対称に直線状に拡開するように伸長し、後端側にて曲がり、鞍乗型車両1の前後方向に伸長している。なお、鞍乗型車両1の上面視において、一対のダウンチューブ17は、後述するサイドフレーム19と重なっている。各ダウンチューブ17の前端部はヘッドパイプ12の下端部の後面側に接続され、一対の各ダウンチューブ17の前端部は略三角形状のブラケットにて連結されている。一方、各ダウンチューブ17の後端(下端)には、エンジン2を懸架するための第3のエンジン懸架ボス18が設けられている。
また、各ダウンチューブ17の前後方向のほぼ中間部と各第1のエンジン懸架ボス14との間にはサイドフレーム19が設けられている。具体的には、各サイドフレーム19は、図3に示すように、鞍乗型車両1の側面視において、ヘッドパイプ12の下端と同程度の高さ位置で鞍乗型車両1の前後方向に水平かつ直線状に伸長している。また、図4に示すように、鞍乗型車両1の上面視において、一対のサイドフレーム19は各ダウンチューブ17から車両の後方となるに従い左右対称に直線状に拡開するように伸長し、その中間部にて曲がり、鞍乗型車両1の前後方向に伸長している。詳細には、左右一対のサイドフレーム19の前端は略三角形状のブラケットの後縁部付近の各ダウンチューブ17に接続され、左右一対のサイドフレーム19の後端は第1のエンジン懸架ボス14付近の各前側タンクレール13の後端部に連結されている。つまり、サイドフレーム19は、鞍乗型車両1の上面視において、図4に示すように、その前端部はダウンチューブ17の上側に重なり、その後端部は前側タンクレール13の後端部の下側に重なるように配置されている。
さらに、第3のエンジン懸架ボス18付近のダウンチューブ17の下端部とサイドフレーム19の中間部の屈曲箇所を連結する補助フレーム61、及び、サイドフレーム19の中間部の屈曲箇所と前側タンクレール13の中間部を連結する補助フレーム62が設けられている。各補助フレーム61、62は、図3に示すように、鞍乗型車両1の側面視において、サイドフレーム19を介して車両の略上下方向に直線状に配列されている。つまり、左右一対のダウンチューブ17と前側タンクレール13は、十字状に交差するサイドフレーム19と補助フレーム61、62によって、連結補強されている。
さらに、各第1のエンジン懸架ボス14から鞍乗型車両1の後方に向かって上側シートレール20が側面視で略水平に伸長しており、また、各第2のエンジン懸架ボス16から鞍乗型車両1の後上方に向かって下側シートレール21が伸長している。また、各第1のエンジン懸架ボス14及びその近傍には、前側タンクレール13の後端部とサイドフレーム19の後端と上側シートレール20の前端と後ろ側タンクレール15の前端が集合配置されて結合されている。また、各第2のエンジン懸架ボス16及びその近傍には、後ろ側タンクレール15の後端と下側シートレール21の前端と後述するピボットフレーム22が集合配置されて結合されている。なお、上側シートレール20と下側シートレール21は後部が上下に連結されていると共に、この連結箇所近傍にて左右の上側シートレール20同士が左右の上側シートレール20間に架設されたブラケット63(図4参照)にて連結されている。
ヘッドパイプ12、各前側タンクレール13、各後ろ側タンクレール15、各ダウンチューブ17、各サイドフレーム19、各上側シートレール20、および各下側シートレール21はそれぞれ例えば鋼鉄製のパイプにより形成されている。また、これらの部材とエンジン懸架ボス14、16、18との接続には溶接等の手段が用いられている。
また、車体フレーム11において、左右の第2のエンジン懸架ボス16の下方には、ピボットフレーム22がそれぞれ設けられている。各ピボットフレーム22は、例えば鋼鉄により形成されており、上下方向に伸長し、その上端部は第2のエンジン懸架ボス16に溶接等の手段で接続されている。一方、各ピボットフレームの下端部には、ピボットシャフト23を介してスイングアーム51を支持するピボット軸支部24が設けられている。ピボット軸支部24はピボットフレーム22と一体に形成されている。各第2のエンジン懸架ボス16と各ピボット軸支部24とは上下方向に互いに離間している。さらに、各ピボット軸支部24にはロワーブラケット25が設けられている。各ロワーブラケット25は、ピボット軸支部24から下方へ伸長し、各ロワーブラケット25の下端部には、エンジン2を懸架するための第4のエンジン懸架ボス26が設けられている。一方のロワーブラケット25(例えば左側のロワーブラケット25)の下端部には、鞍乗型車両1の起立状態を保持するサイドスタンドを取り付けるためのブラケット64(図3参照)が設けられている。なお、本発明の実施形態では、エンジン2の車体フレーム11への組み付け作業性を考慮してロワーブラケット25をピボットフレーム22に着脱自在に固定する構成としたが、ロワーブラケット25をピボットフレーム22と一体的に形成してもよい。一体的に形成することにより、製造コストの低減や部品点数の削減を図ることができる。
また、図5に示すように、車体フレーム11において、一対の後ろ側タンクレール15の間には、第1の支持部材としての第1のブリッジ27が架設されている。第1のブリッジ27は、例えば鋼鉄により形成され、左右方向に伸長し、その左、右の端部は左、右の後ろ側タンクレール15に溶接等の手段によりそれぞれ接続されている。また、第1のブリッジ27は、各後ろ側タンクレール15の後端部よりも前側、例えば、第1のエンジン懸架ボス14と第2のエンジン懸架ボス16との中間の位置に配置されている。第1のブリッジ27は、後ろ側タンクレール15が伸びる方向に沿って長い断面を有するやや扁平な形状で剛性が向上されており、左右端が後ろ側タンクレール15の車両の左右方向中心側の側面に接続されていると共に、左右方向中間部が左右端に対して下方に屈曲した形状を有している。また、第1のブリッジ27の左右方向中間部には、リヤクッションユニット35の前端部を接続するための一対のクッション接続ブラケット28が設けられている。具体的には、クッション接続ブラケット28は、下方に屈曲した第1のブリッジ27の上面に配置されており、車両の側面視にてリヤクッションユニット35の前端部の支持位置を後ろ側タンクレール15近くに配置できるようになっている。各クッション接続ブラケット28は例えば鋼鉄により形成され、その基端部は第1のブリッジ27の上面側に溶接等の手段により固定されている。また、各クッション接続ブラケット28の先端側は後方に傾斜しつつ上方(後ろ側タンクレール15に対してほぼ垂直な方向)に突出している。
また、図5に示すように、車体フレーム11において、一対の後ろ側タンクレール15の後端部間、具体的には、一対の第2のエンジン懸架ボス16の間には、第2の支持部材としての第2のブリッジ29が架設されている。第2のブリッジ29は、例えば鋼鉄により形成され、左右方向に伸長している。また、第2のブリッジ29の左、右の端部は外側ブラケット30を介して左、右の第2のエンジン懸架ボス16にそれぞれ接続されている。具体的には、各外側ブラケット30は例えば鋼鉄により形成され、その基端部は、第2のエンジン懸架ボス16において、車体の左右方向中心側端部(クランクケースの後部上側が取付け配置される側の端部)に溶接等の手段により接続されている。各外側ブラケット30は、後ろ側タンクレール15の伸長方向に沿って、下方に傾斜しつつ後方に伸長している。そして、各外側ブラケット30の先端部に第2のブリッジ29の端部が溶接等の手段により接続されている。また、第2のブリッジ29の左右方向中間部には、リンク機構41のリンクロッド47を接続するための一対の内側ブラケット31が設けられている。各内側ブラケット31は例えば鋼鉄により形成され、その基端部は、第2のブリッジ29の後面側に溶接等の手段により固定されている。また、各内側ブラケット31は、後ろ側タンクレール15の伸長方向に沿って、後ろ下向きに突出している。つまり、車両の側面視にて、後ろ側タンクレール15の延長線上に前から順に、外側ブラケット30、第2のブリッジ29、内側ブラケット31が配置されている。また、左右の外側ブラケット30の間隔よりも左右の内側ブラケット31の間隔が狭くなっており、内側ブラケット31は車両の左右方向で一対の第2のエンジン懸架ボス16の間に配置される。
図6および図7は、図2および図3中の後ろ側タンクレール15、ピボット軸支部24、リヤクッションユニット35、リンク機構41等をそれぞれ拡大して示している。図8は、図6中のピボット軸支部24にスイングアーム51を接続し、スイングアーム51にリンク機構41を接続した状態を示している。
図6に示すように、鞍乗型車両1は、凹凸を有する路面を走行する際に後輪6を介して車体が受ける衝撃を吸収するリヤクッションユニット35と、リヤクッションユニット35の後端部をスイングアーム51および第2のブリッジ29に接続するリンク機構41とを備えている。
リヤクッションユニット35は、シリンダ、ピストンおよびピストンロッドを備えたダンパと、ダンパの外周側に設けられたコイルスプリングとを備えた周知の構造を有している。なお、リヤクッションユニット35の詳細な構成は図示を省略している(例えばコイルスプリングは図示していない)。また、図7中のDは、リヤクッションユニット35の軸線を示している。リヤクッションユニット35は、軸線Dの方向に伸長しており、軸線Dの方向に伸縮することができる。
また、リヤクッションユニット35は、その軸線Dが鞍乗型車両1の略前後方向となるように配置されている。具体的には、リヤクッションユニット35は、その軸線Dが、後ろ側タンクレール15の伸長方向にほぼ沿うように、鞍乗型車両1の左右方向中央にて、リヤクッションユニット35の前部から後部にかけて下方に傾斜しつつ伸長している。つまり、リヤクッションユニット35は、車両の側面視にてその軸線Dが、後ろ側タンクレール15の伸長方向と略平行に配置され(図7参照)、また、リヤクッションユニット35は、鞍乗型車両1の上面視において、その軸線Dが、前後方向に伸長する鞍乗型車両1の中心線Cと一致するように配置されている(図4参照)。詳細には、リヤクッションユニット35は、スイングアーム51の動きに応じ、車体フレーム11に回動可能に接続された前端部を中心に揺動するが、その揺動範囲内で車両の側面視にてリヤクッションユニット35の軸線Dが、第1のエンジン懸架ボス14を通過するように配置されている。
また、リヤクッションユニット35の前端部は、車体フレーム11の第1のブリッジ27に設けられたクッション接続ブラケット28に回動可能に接続されている。具体的には、図6に示すように、リヤクッションユニット35の前端部は、当該リヤクッションユニット35の前端部に設けられた取付部36を、第1のブリッジ27の上面に左右に並んだクッション接続ブラケット28間に挿入し、取付部36に形成された孔、および各クッション接続ブラケット28に形成された孔に、例えばボルトを挿入し、車両の左右方向に沿って配置される当該ボルトにナットを締結することにより、クッション接続ブラケット28に揺動可能に接続されている。なお、リヤクッションユニット35の揺動中心となる前端部を接続するボルトは、車両の側面視にて、後ろ側タンクレール15の上方に配置されている(図7参照)。
一方、リヤクッションユニット35の後端部は、図7に示すように、各後ろ側タンクレール15の後端部よりも後ろ側に位置している。さらに、リヤクッションユニット35の後端部は、車両の側面視にて、外側ブラケット30、第2のブリッジ29、内側ブラケット31よりも後ろ側に位置している。
また、このようにリヤクッションユニット35を、第1のブリッジ27から後方に伸長するように配置した結果、リヤクッションユニット35は、その全体がスイングアーム51よりも上側に位置している。さらに、リヤクッションユニット35は、車両の側面視にて、第2のエンジン懸架ボス16、外側ブラケット30、第2のブリッジ29、内側ブラケット31よりも全体的に見て上側に位置している。
一方、リンク機構41は、リヤクッションユニット35の後端部をスイングアーム51に設けられたレバー接続部54に接続する第1のリンク部材としてのリンクレバー42と、リンクレバー42の一部を第2のブリッジ29に設けられた内側ブラケット31に接続する第2のリンク部材としての一対のリンクロッド47を備えている。
リンクレバー42は、例えばアルミ等の材料により棒状または平板状に形成されている。本実施形態において、リンクレバー42は、鞍乗型車両1の側面視において、リヤクッションユニット35の後端部との接続部、レバー接続部54との接続部、リンクロッド47との接続部がそれぞれ頂点部に配置された三角形状の輪郭を有する平板状に形成されている。
リンクレバー42の一端部(すなわち、三角形の3つの頂点のうち、図7中上側に位置する1つの頂点に当たる部分)には、リヤクッションユニット接続部43が形成されている。リヤクッションユニット接続部43は、リヤクッションユニット35の後端部に揺動可能に接続されている。具体的には、リヤクッションユニット接続部43は、当該リヤクッションユニット接続部43を、リヤクッションユニット35の後端部に設けられたコ字状の取付部37の内側に挿入し、リヤクッションユニット接続部43に形成された孔、および取付部37に形成された孔に、例えばボルトを挿入し、車両の左右方向に沿って配置される当該ボルトにナットを締結することにより、リヤクッションユニット35の後端部に揺動可能に接続されている。さらに、本実施形態において、リヤクッションユニット接続部43は、車両の側面視にて、第2のエンジン懸架ボス16及び第2のブリッジ29の後方で、第2のエンジン懸架ボス16及び第2のブリッジ29と同等の高さに位置している。
一方、リンクレバー42の他端部(すなわち、三角形の3つの頂点のうち、図7中下側に位置する1つの頂点に当たる部分)には、リンクロッド接続部44が形成されている。リンクロッド接続部44は、リヤクッションユニット35の後端部よりも前側かつ下側であり、各後ろ側タンクレール15の後端部よりも後ろ側に位置している。さらに、本実施形態において、リンクロッド接続部44は、車両の側面視にて、ピボットシャフト23よりも上側に位置し、内側ブラケット31の下方やや後方に位置している。また、リンクロッド接続部44は、車両の左右方向で、左右の内側ブラケット31の間隔よりも細く形成されている。
他方、リンクレバー42において、一端部と他端部との間の部分(すなわち、三角形の3つの頂点のうち上記2つの頂点間に位置する頂点に当たる部分)には、スイングアーム51のレバー接続部54を接続するスイングアーム接続部45が形成されている。
各リンクロッド47は、例えば鋼鉄等の材料により棒状または板状に形成されている。リンクロッド47は、図6に示すように、リンクレバー42のリンクロッド接続部44を挟んで左右にそれぞれ設けられている。
各リンクロッド47において、図7中下側の一端部は、リンクレバー42のリンクロッド接続部44に回動可能に接続されている。具体的には、各リンクロッド47の一端部は、リンクロッド接続部44の車両左右方の両側に配置され、一対のリンクロッド47の一端部間にリンクレバー42のリンクロッド接続部44を挟み、各リンクロッド47の一端部に形成された孔、およびリンクロッド接続部44に形成された孔に、例えばボルトを挿入し、車両の左右方向に沿って配置される当該ボルトにナットを締結することにより、リンクロッド接続部44に回動可能に接続されている。
一方、各リンクロッド47において、図7中上側の他端部は、第2のブリッジ29に設けられた内側ブラケット31に回動可能に接続されている。具体的には、各リンクロッド47の他端部は、図6に示すように、当該各リンクロッド47の他端部を、第2のブリッジ29の一対の内側ブラケット31間に配置し、さらに、一対のリンクロッド47の他端部間にスペーサ48を配置し、各リンクロッド47の他端部に形成された孔、スペーサ48に形成された孔、および各内側ブラケット31に形成された孔に、例えばボルトを挿入し、車両の左右方向に沿って配置される当該ボルトにナットを締結することにより、内側ブラケット31に回動可能に接続されている。なお、一対のリンクロッド47とスペーサ48を一体化した物を用いてもよい。この場合、スペーサ48の内部に軸受を配置することで、リンクロッド47の動きをスムーズにして、スイングアーム51の動きを良くすることができる。
また、図7に示すように、リンクロッド47は、その一端部から他端部にかけて、鞍乗型車両1の上方へ、前方に傾斜しつつ伸長している。また、リンクロッド47と第2のブリッジ29の内側ブラケット31との接続部分は、スイングアーム51よりも上方に位置している。また、リンク機構41において、最も下に位置する部分は、リンクレバー42とリンクロッド47との接続部分(リンクロッド接続部44)であるが、この部分は、後述するスイングアーム51の左右のアーム部52の前端部の間であって連結部53の前方の空間に入り込むものの、スイングアーム51の下面よりも上側に位置している。このように、本実施形態による鞍乗型車両1においては、リンク機構41のいずれの部分もスイングアーム51の下面よりも下にはみ出していない。
他方、図8に示すように、リンクレバー42のスイングアーム接続部45には、スイングアーム51のレバー接続部54が回動可能に接続されている。すなわち、スイングアーム51の連結部53の左右方向中間部の上側には、クッションユニット接続部としての、コ字状のレバー接続部54が設けられている。レバー接続部54は、当該レバー接続部54の内側に、リンクレバー42のスイングアーム接続部45を挿入し、レバー接続部54に形成された孔、およびスイングアーム接続部45に形成された孔に、例えばボルトを挿入し、車両の左右方向に沿って配置される当該ボルトにナットを締結することにより、スイングアーム接続部45が回動可能に接続されている。
ここで、スイングアーム51は、図4に示すように、後端で後輪車軸を支持し、前後方向に伸長する一対のアーム部52を、左右方向に伸長する連結部53により連結することにより形成されている。また、スイングアーム51の一対のアーム部52の前端部は、図8に示すように、ピボットシャフト23を介して一対のピボット軸支部24にそれぞれ回動可能に接続されている。これにより、スイングアーム51は、ピボットシャフト23を軸として上下方向に揺動することができる。
本実施形態において、アーム部52の前端部は、左右のピボットフレーム22間に配置されると共に、クランクケースの後部の上下方向の中央部の両側に配置される。つまり、アーム部52の前端部は、車両の左右方向(ピボットシャフト23の軸方向)でピボットフレーム22とクランクケースの後部の間に配置される。なお、アーム部52の前端部は、ピボットシャフト23にベアリングを介して支持されて位置決めされ、ピボットシャフト23の軸回りに揺動可能に軸支される。
ここで、ピボットシャフト23は、クランクケースの後部に鋳込まれた鉄製の筒状部材内に挿入支持されることで位置決め支持されている。また、ピボットシャフト23の両端部の径は、ピボット軸支部24のピボットシャフト23が挿入される孔の径よりも小さく設定されており、それゆえ、ピボットシャフト23は、当該孔に対して遊嵌された状態となっている。これによって、車体フレーム11の製造精度(特に、左右のピボット軸支部24のそれぞれの位置精度、左右のピボット軸支部24の相対的位置の精度、及び、左右のピボット軸支部24の同軸度の精度)に因らずに、精度の良いピボット位置(ピボットシャフト23の姿勢であって、車両の左右方向と平行)とすることができ、車体フレーム11の剛性を不要に上げる必要が無くなり、車体フレーム11の製造精度を不要に上げる必要が無くなり、車体フレーム11の製造を容易にして生産性を向上させることができる。
特に、本実施形態における車体フレーム11では、左右のピボットフレーム22を直接連結するクロスメンバ部材を有さず、左右のピボットフレーム22の下方において左右の車体フレーム11を連結するクロスメンバ部材を有さず、ピボットフレーム22の上方にて左右の車体フレーム11を連結する第2のエンジン懸架ボス16部分でも多数の部品(左右の外側ブラケット30、及び、第2のブリッジ29)を介して左右の車体フレーム11を連結している。このため、車体フレーム11単体にて、左右のピボット軸支部24に要求される位置精度を達成することが難しいが、本願発明のように、ピボットシャフト23をクランクケースの後部にて位置決めし、ピボット軸支部24ではピボットシャフト23の固定位置の調整を許容することで、スイングアーム51の取付精度を向上させている。
図9は、後ろ側タンクレール15とリヤクッションユニット35との位置関係、および後ろ側タンクレール15とリンクロッド47との位置関係を示している。図9に示すように、車両の側面視にて、リヤクッションユニット35は、その伸縮方向、すなわち軸線Dと後ろ側タンクレール15の伸長方向Eとのなす角度αが、スイングアーム51の揺動角度に拘わらず、45度未満となるように配置されている。一方、リンクロッド47は、リンクレバー42の一端部とリンクロッド47との接続点P1と、リンクロッド47の他端部と第2のブリッジ29の内側ブラケット31との接続点P2とを結んだ直線Lと、後ろ側タンクレール15の伸長方向Eとのなす角度βが、スイングアーム51の揺動角度に拘わらず、45度未満となるように配置されている。このとき、第2のエンジン懸架ボス16と接続点P2とを結んだ直線と直線Lとが一直線に重なる状態を含んでいると、リンクロッド47が受ける力を第2のエンジン懸架ボス16及びクランクケースの後部に効率よく伝えることができる。
図10は、リヤクッションユニット35およびリンク機構41の動作を示している。すなわち、図10中の太い実線は、例えば、運転者がシート8に座した状態で、鞍乗型車両1が水平な地面に停止しているときのスイングアーム51、リヤクッションユニット35およびリンク機構41の位置を示している。一方、図10中の二点鎖線は、例えば、鞍乗型車両1が走行中に、路面に形成された凸部に後輪6が乗り上げた瞬間のスイングアーム51、リヤクッションユニット35およびリンク機構41の位置を示している。鞍乗型車両1が走行中に、路面に形成された凸部に後輪6が乗り上げると、スイングアーム51の各アーム部52がピボットシャフト23を軸として図10中で反時計回りに回動し、各アーム部52の後端側が上方に移動する。これに伴い、スイングアーム51のレバー接続部54とリンクレバー42のスイングアーム接続部45との連結軸中心(ボルト軸中心)が弧を描くように、前方に移動しつつ上方に移動する。これに伴い、リンクレバー42のリンクロッド接続部44とリンクロッド47の一端部(下側の端部)との連結軸中心(ボルト軸中心)が移動するが、その移動の範囲は、内側ブラケット31に対して回動するリンクロッド47の一端部が描く軌跡上に制限される。この結果、リンクレバー42のスイングアーム接続部45の移動に伴って、リンクレバー42のリヤクッションユニット接続部43が前方へ移動し、リヤクッションユニット35の後端部をそのコイルスプリングの弾性力に抗して前方に押す。これを受けて、リヤクッションユニット35が収縮する。
また、図10中の太い実線と二点鎖線とを比較するとわかる通り、スイングアーム51のアーム部52の後端部が上方へ移動すると、リヤクッションユニット35の伸縮方向と後ろ側タンクレール15の伸長方向とのなす角度が大きくなる。この点につき、図9を参照しながら詳しく説明すると、スイングアーム51のアーム部52の後端部が下に位置するとき、リヤクッションユニット35の伸縮方向(軸線D)と後ろ側タンクレール15の伸長方向Eとのなす角度αが小さくなり、0に近づく。すなわち、スイングアーム51のアーム部52の後端部が下に位置するとき、リヤクッションユニット35の伸縮方向と後ろ側タンクレール15の伸長方向Eとの位置関係は平行に近づく。一方、スイングアーム51のアーム部52の後端部が上に移動すると、リヤクッションユニット35の伸縮方向と後ろ側タンクレール15の伸長方向Eとのなす角度αが大きくなる。しかしながら、スイングアーム51のアーム部52の後端部が最も上に移動しても、角度αが45度を超えることはない。
また、図10中の太い実線と二点鎖線とを比較するとわかる通り、スイングアーム51のアーム部52の後端部が上方へ移動すると、リンクロッド47の伸縮方向と後ろ側タンクレール15の伸長方向とのなす角度が小さくなる。この点につき、図9を参照しながら詳しく説明すると、スイングアーム51のアーム部52の後端部が下に位置するとき、リンクロッド47の伸縮方向(接続点P1とP2とを結んだ直線L)と後ろ側タンクレール15の伸長方向Eとのなす角度βが大きくなる。しかしながら、スイングアーム51のアーム部52の後端部が最も下に移動しても、角度βが45度を超えることはない。一方、スイングアーム51のアーム部52の後端部が上方に移動すると、リンクロッド47の伸縮方向と後ろ側タンクレール15の伸長方向Eとのなす角度βが小さくなり、0に近づく。ここで、角度βが0になると、接続点P1、接続点P2、第2のエンジン懸架ボス16、および第1のエンジン懸架ボス14が一直線上に並ぶ。スイングアーム51のアーム部52の後端部が上方に移動するに連れて、接続点P1、接続点P2、第2のエンジン懸架ボス16および第1のエンジン懸架ボス14の位置関係が、このように一直線上に並ぶ位置関係に接近する。
また、図9に示すように、例えば、鞍乗型車両1の走行中に、路面に形成された凸部に後輪6が乗り上げてスイングアーム51が上方に移動したときに発生する荷重は、スイングアーム51からリンクレバー42を介してリヤクッションユニット35に加わる。そして、リヤクッションユニット35に加わった荷重は、リヤクッションユニット35および第1のブリッジ27を介して各後ろ側タンクレール15に加わる。このとき、リヤクッションユニット35の伸縮方向(軸線D)と後ろ側タンクレール15の伸長方向Eとのなす角度αは45度未満であるので、リヤクッションユニット35および第1のブリッジ27を介して各後ろ側タンクレール15に加わる力F1において、各後ろ側タンクレール15の伸長方向Eに当該各後ろ側タンクレール15に加わる分力F2は、各後ろ側タンクレール15の伸長方向Eと直交する方向に当該各後ろ側タンクレール15に加わる分力F3よりも大きくなる。このように、スイングアーム51が上方に移動したときに発生する荷重は、リヤクッションユニット35を介して第1のブリッジ27に伝えられる。そして、この荷重は、前端部が第1のエンジン懸架ボス14にてシリンダヘッドの後側に固定され後端部が第2のエンジン懸架ボス16にてクランクケースの後部に固定された後ろ側タンクレール15により受け止められる。これにより、当該荷重を後ろ側タンクレール15で効率よく受け止めることができる。
また、鞍乗型車両1の走行中に、路面に形成された凸部に後輪6が乗り上げてスイングアーム51が上方に移動したときに発生する荷重は、スイングアーム51からリンクレバー42を介してリンクロッド47にも加わる。そして、リンクロッド47に加わった荷重は、リンクロッド47および第2のブリッジ29を介して各後ろ側タンクレール15に加わる。このとき、リンクロッド47の伸長方向(接続点P1とP2とを結んだ直線L)と後ろ側タンクレール15の伸長方向Eとのなす角度βは45度未満であるので、リンクロッド47および第2のブリッジ29を介して各後ろ側タンクレール15に加わる力F5において、各後ろ側タンクレール15の伸長方向Eに当該各後ろ側タンクレール15に加わる分力F6は、各後ろ側タンクレール15の伸長方向Eと直交する方向に当該各後ろ側タンクレール15に加わる分力F7よりも大きくなる。このように、スイングアーム51が上方に移動したときに発生する荷重は、リンクロッド47、内側ブラケット31、第2のブリッジ29、及び外側ブラケット30を介して第2のエンジン懸架ボス16に伝えられ、後ろ側タンクレール15とクランクケースの後部とで受け止められる。これにより、当該荷重を後ろ側タンクレール15とクランクケースの後部とで効率よく受け止めることができる。特に、外側ブラケット30が、第2のエンジン懸架ボス16の車両幅方向で、後ろ側タンクレール15よりもクランクケースに近い側に配置されているので、当該荷重をより剛性のあるクランクケースの後部で効率よく受け止めることができる。
このように、鞍乗型車両1における、後ろ側タンクレール15とリヤクッションユニット35との位置関係、および後ろ側タンクレール15とリンクロッド47との位置関係によれば、スイングアーム51が上方に移動したときに発生する荷重が、後ろ側タンクレール15をその伸長方向に押す方向に集中する。すなわち、スイングアーム51が上方に移動したときに発生する荷重は、その大部分が後ろ側タンクレール15をその伸長方向に沿って後ろから前へ押す力となる。
さらに、スイングアーム51のアーム部52の後端側が上方に移動したときに発生する荷重は、後ろ側タンクレール15を介して前側タンクレール13やシリンダヘッドに加わる。前側タンクレール13は、図3に示すように、鞍乗型車両1の側面視において、後ろ側タンクレール15と同一の方向に直線状に伸長している。また、前側タンクレール13は、図4に示すように、鞍乗型車両1の上面視において、後端側は後ろ側タンクレール15と同一の方向に直線状に伸長しているが、前端側は左右方向に湾曲している。しかし、その湾曲は緩やかである。さらに、第1のエンジン懸架ボス14の前方側には、サイドフレーム19及び補助フレーム61、62が配置されて補強されている。したがって、スイングアーム51のアーム部52の後端側が上方に移動したときに後ろ側タンクレール15を介して前側タンクレール13に加わる荷重は、当該前側タンクレール13をその伸長方向に沿って後ろから前へ押す方向に加わる。さらに、前側タンクレール13に加わった当該荷重は、ヘッドパイプ12に加わる。前側タンクレール13の前端部はヘッドパイプ12の後面側に接続されているので、当該荷重は、ヘッドパイプ12の後面側に加わる。
以上、説明した通り、本発明の実施形態による鞍乗型車両1によれば、リヤクッションユニット35がスイングアーム51よりも上側に配置され、かつリンク機構41がスイングアーム51の下面よりも上側に配置されているので、スイングアーム51の前端側の下方に、部品の配置等に利用可能な大きな空間を容易に形成することができる。これにより、図3に示すように、スイングアーム51の前端側の下方に、大型の排気チャンバ9を配置することができ、車両の排気性能を向上させることができる。
また、本発明の実施形態による鞍乗型車両1によれば、例えば後輪6が路面の凸部に乗り上げてスイングアーム51のアーム部52の後端側が上方に移動したとき、これにより発生する荷重を、各後ろ側タンクレール15をその伸長方向に押す方向に集中させることができる。各後ろ側タンクレール15は、直線状に伸長しているので、その伸長方向に押す力に対する剛性が高い。したがって、後ろ側タンクレール15を太くし、その曲げ剛性を高めなくても、上記荷重に十分に対抗することができる。よって、後ろ側タンクレール15を軽くすることができる。また、後ろ側タンクレール15の曲げ変形を防ぐために、例えば後ろ側タンクレール15と上側シートレール20との間に補強部材を追加しなくても、上記荷重によって後ろ側タンクレール15が曲げ変形することを防止することができる。よって、車体フレーム11の剛性を確保しつつ、車体フレーム11を構成する部材を減らして車体フレーム11を軽くすることができる。
また、スイングアーム51のアーム部52の後端側が上方に移動したときに後ろ側タンクレール15に加わる荷重は、前側タンクレール13をその伸長方向に押すように前側タンクレール13に加わり、さらに、当該前側タンクレール13を介してヘッドパイプ12の後面側に加わるので、後ろ側タンクレール15と同様に、前側タンクレール13の曲げ剛性を高めなくても、当該荷重に十分に対抗することができる。したがって、前側タンクレール13を軽くすることができ、また、前側タンクレール13を補強する部材を少なくすることができるため、車体フレーム11を軽くすることができる。
また、本発明の実施形態による鞍乗型車両1では、リンクロッド47が接続される第2のブリッジ29が、一対の後ろ側タンクレール15の後端部にそれぞれ設けられた第2のエンジン懸架ボス16間に架設されている。具体的には、第2のブリッジ29は、一対の外側ブラケット30を介して、第2のエンジン懸架ボス16間よりも後方に外れた位置に配置され、これにより、第2のエンジン懸架ボス16間にはエンジン2のクランクケースの一部が挟まれて固定されるようになっている。このような構造により、スイングアーム51が上方に移動ときに、リンクレバー42、リンクロッド47および第2のブリッジ29を介して各後ろ側タンクレール15に加わる荷重の一部を、エンジン2のクランクケースによって受けることができる。したがって、各後ろ側タンクレール15の剛性を高くしなくても上記荷重に対抗することが可能になり、各後ろ側タンクレール15を軽くすることができる。
また、本発明の実施形態による鞍乗型車両1によれば、上記特許文献2に記載された鞍乗型車両のように、ピボット軸支部の下方のフレーム構造を堅牢なものにする必要がなく、それゆえ、車体フレーム11の軽量化を図ることができる。すなわち、特許文献2に記載された鞍乗型車両においては、リンク機構の一部を構成するタイロッドの下端部が、ピボット軸支部の下方へ伸長するスイングアームブラケット部の下端部に接続されており、この結果、スイングアームが上方に移動したときに発生する荷重が、タイロッドを通じてスイングアームブラケット部の下端部に加わる構造となっている。このため、この荷重に対抗するために、スイングアームブラケット部の剛性を高めなければならない。これに対し、本発明の実施形態による鞍乗型車両1においては、リンクロッド47の他端部が第2のブリッジ29の内側ブラケット31に接続され、これにより、スイングアーム51が上方に移動したときに発生する荷重が、リンクレバー42、リンクロッド47および第2のブリッジ29を通じて、各後ろ側タンクレール15をその伸長方向に押す方向に加わる構造である。したがって、上記荷重がピボット軸支部24の下方に設けられた各ロワーブラケット25には加わらないので、上記荷重に対抗するために各ロワーブラケット25の剛性を高める必要がなく、よって、車体フレーム11を軽くすることができる。
また、本発明の実施形態による鞍乗型車両1によれば、各第2のエンジン懸架ボス16に、後ろ側タンクレール15、下側シートレール21およびピボットフレーム22が集約して接続されているので、後ろ側タンクレール15、下側シートレール21およびピボットフレーム22にそれぞれ加わる荷重を、第2のエンジン懸架ボス16間に接続されるエンジン2のクランクケースにより受けることができる。これにより、これらのフレームを補強する部材を減らしても、十分なフレーム剛性を確保することができ、車体フレーム11を軽くすることができる。
なお、本発明は、種々の形式の車体フレームを有する鞍乗型車両に適用可能である。例えば、上述した実施形態に示すようなダイヤモンドフレームに限らず、クレードルフレームやボックスフレーム等にも本発明を適用することができる。また、本発明はアルミ製の車体フレームにも適用することができる。さらに、本発明は、自動二輪車以外の他の種類の鞍乗型車両にも適用することができる。
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う鞍乗型車両もまた本発明の技術思想に含まれる。
1 鞍乗型車両
2 エンジン
6 後輪
9 排気チャンバ
11 車体フレーム
12 ヘッドパイプ
13 前側タンクレール
14 第1のエンジン懸架ボス
15 後ろ側タンクレール(フレーム部材)
16 第2のエンジン懸架ボス
22 ピボットフレーム
23 ピボットシャフト
24 ピボット軸支部
27 第1のブリッジ(第1の支持部材)
28 クッション接続ブラケット
29 第2のブリッジ(第2の支持部材)
30 外側ブラケット
31 内側ブラケット
35 リヤクッションユニット
41 リンク機構
42 リンクレバー(第1のリンク部材)
43 リヤクッションユニット接続部
44 リンクロッド接続部
45 スイングアーム接続部
47 リンクロッド(第2のリンク部材)
51 スイングアーム
52 アーム部
53 連結部
54 レバー接続部(クッションユニット接続部)

Claims (5)

  1. それぞれ前後方向に直線状に伸長する左右一対のフレーム部材と、
    前記各フレーム部材の後端部の下方に位置するピボット軸支部と、
    前後方向に伸長し、前端部が前記各ピボット軸支部にピボットシャフトを介して回動可能に支持され、後端部に後輪が支持され、当該前端部と当該後端部との間にクッションユニット接続部を有するスイングアームと、
    前記各フレーム部材の後端部よりも前側に位置し、前記フレーム部材間に架設された第1の支持部材と、
    前記フレーム部材の後端部間に架設された第2の支持部材と、
    前後方向に伸縮し、前端部が前記第1の支持部材に回動可能に接続され、後端部が前記各フレーム部材の後端部よりも後ろ側に位置するリヤクッションユニットと、
    前記リヤクッションユニットの後端部と前記スイングアームのクッションユニット接続部とを連結するリンク機構とを備え、
    前記リンク機構は、
    一端部が前記リヤクッションユニットの後端部に回動可能に接続され、他端側が前記リヤクッションユニットの後端部よりも前側かつ下側であり、かつ前記各フレーム部材の後端部よりも後ろ側の位置まで伸長し、当該一端部と当該他端部との間にスイングアーム接続部を有する第1のリンク部材と、
    一端部が前記第1のリンク部材の他端部に回動可能に接続され、他端部が前記第2の支持部材に回動可能に接続された第2のリンク部材とを備え、
    前記第1のリンク部材のスイングアーム接続部には前記スイングアームのクッションユニット接続部が回動可能に接続されていることを特徴とする鞍乗型車両。
  2. 前記第2のリンク部材と前記第2の支持部材との接続部分は前記スイングアームよりも上方に位置していることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両。
  3. 前記リヤクッションユニットは、その伸縮方向と前記各フレーム部材の伸長方向とのなす角度が前記スイングアームの揺動角度に拘わらず45度未満となるように設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の鞍乗型車両。
  4. 前記第2のリンク部材は、前記第1のリンク部材と前記第2のリンク部材との接続点と前記第2のリンク部材と前記第2の支持部材との接続点とを結んだ直線と、前記各フレーム部材の伸長方向とのなす角度が前記スイングアームの揺動角度に拘わらず45度未満となるように設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の鞍乗型車両。
  5. 前記フレーム部材の後端部には、エンジンを当該フレーム部材間に懸架するためのボスがそれぞれ設けられ、前記第2の支持部材は前記ボス間に架設されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の鞍乗型車両。
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