JP2017144501A - 加工ロボット装置 - Google Patents

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英昭 伊藤
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Abstract

【課題】本発明は、加工ロボット装置に対して複数の線状部材を集める作業及び集めた線状部材を扱く作業のうち少なくとも一方に適した機能を付与することができる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】加工ロボット装置20は、開閉可能に設けられた複数のハンド22と、前記複数のハンド22を開閉駆動する駆動機構50と、前記複数のハンド22を支持し、前記複数のハンド22を被加工物である線状部材に対して移動させるアーム60と、を備える。前記複数のハンド22は、閉状態で前記線状部材を把持する把持用ハンド30と、前記把持用ハンド30の隣に設けられ、閉状態で前記線状部材よりも大きく開いた状態で前記線状部材を囲う補助ハンド40と、を備える。
【選択図】図12

Description

この発明は、ワイヤーハーネス等を加工するために用いられる加工ロボット装置に関する。
世界的な人件費高騰の影響により、ワイヤーハーネスの製造工程においても従来人手で行ってきた作業をロボットに代替させたいというニーズが高まっている。このような作業として、例えば、複数の電線を集線して把持すると共に把持した状態で扱く作業がある。
ここで、特許文献1乃至4には、電線を圧接端子に圧接する際に、電線を把持して移動させる機構が開示されている。
特開2000−173367号公報 特開2000−353437号公報 特開2002−95127号公報 特開2006−73502号公報
しかしながら、特許文献1乃至4に記載の電線を把持して移動させる機構は、1本の電線を対象としているため、また、電線を移動させることを目的としているため、複数の電線を集める作業及び集めた電線を扱く作業に不向きである。
そこで、本発明は、加工ロボット装置に対して複数の線状部材を集める作業及び集めた線状部材を扱く作業のうち少なくとも一方に適した機能を付与することができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係る加工ロボット装置は、開閉可能に設けられた複数のハンドと、前記複数のハンドを開閉駆動する駆動機構と、前記複数のハンドを支持し、前記複数のハンドを被加工物である線状部材に対して移動させるアームと、を備え、前記複数のハンドは、閉状態で前記線状部材を把持する把持用ハンドと、前記把持用ハンドの隣に設けられ、閉状態で前記線状部材よりも大きく開いた状態で前記線状部材を囲う補助ハンドと、を備える。
第2の態様に係る加工ロボット装置は、第1の態様に係る加工ロボット装置であって、前記補助ハンドが前記把持用ハンドよりも先に閉じる。
第3の態様に係る加工ロボット装置は、第1又は第2の態様に係る加工ロボット装置であって、前記補助ハンドが複数設けられている。
第4の態様に係る加工ロボット装置は、第3の態様に係る加工ロボット装置であって、複数の前記補助ハンドが前記把持用ハンドに対して一方側に並ぶように設けられ、複数の前記補助ハンドのうち前記把持用ハンドから遠い前記補助ハンドが、前記把持用ハンドに近い補助ハンドに比べて閉状態で大きく開く。
第5の態様に係る加工ロボット装置は、第1から第4のいずれか1つの態様に係る加工ロボット装置であって、前記駆動機構は、前記複数のハンドをそれぞれ別に開閉駆動する。
第6の態様に係る加工ロボット装置は、第1から第5のいずれか1つの態様に係る加工ロボット装置であって、前記複数のハンドは、段違いに設けられ、それぞれ前記線状部材を部分的に囲うことができる一対の爪をそれぞれ含む。
第7の態様に係る加工ロボット装置は、第6の態様に係る加工ロボット装置であって、前記把持用ハンドは、隙間なく閉じることが可能に設けられている。
第1から第7の態様によると、複数のハンドの開閉動作によって集線作業を行うことができる。また、ハンドが線状部材を把持した状態でアームによってハンドを移動させることで扱き作業を行うことができる。このとき補助ハンドを把持用ハンドに対して線状部材を扱く方向に沿って後方に位置させた状態及び前方に位置させた状態の2つの場合で、集線作業及び扱き作業を行うことが想定される。前者の場合、補助ハンドが線状部材のうちコネクタから延出する部分の集線作業を補助しつつ把持用ハンドが線状部材のうちコネクタから遠い位置を把持することによって、線状部材のうちコネクタから延出する部分にかかる負荷を抑えることができる。また、後者の場合、把持用ハンドによって線状部材を扱く際に、補助ハンドによって把持用ハンドへの線状部材の入線角度を小さくすることができる。これらより、加工ロボット装置に対して複数の電線を集める作業及び集めた電線を扱く作業のうち少なくとも一方に適した機能を付与することができる。
特に、第2の態様によると、補助ハンドによって先に集線された線状部材を把持用ハンドで把持することができる。
特に、第3の態様によると、集線作業及び扱き作業のうち少なくとも一方を複数の補助ハンドによって補助することができる。または、集線作業及び扱き作業の両方をそれぞれ補助ハンドによって補助することができる。
特に、第4の態様によると、補助ハンドの開きが把持用ハンドに向けて段階的に小さくなるため、線状部材の本数が多い場合などに線状部材が外に大きく広がっている場合でも、線状部材を集めることができる。
特に、第5の態様によると、複数のハンドの開閉パターン及び開閉量等を細かく設定することができる。
特に、第6の態様によると、線状部材を部分的に囲う爪が段違いに一対設けられているため、閉状態時の一対の爪の間隔を容易に変更可能となる。これにより、一つのハンドで種々の線状部材の束の太さに対応することができる。
特に、第7の態様によると、加工対象が電線2本の電線束のように細い場合でも、把持用ハンドによって把持可能となる。
製造されるワイヤーハーネスの一例を示す図である。 実施形態に係る加工ロボット装置及びそれを用いてワイヤーハーネスを製造する方法を示す図である。 コネクタから延出する電線を結束する様子を示す説明図である。 コネクタから延出する電線を結束する様子を示す説明図である。 コネクタから延出する電線を結束する様子を示す説明図である。 電線が結束された様子を示す説明図である。 開状態のハンドを示す正面図である。 閉状態のハンドを示す正面図である。 開状態のハンドを示す平面図である。 閉状態のハンドを示す平面図である。 ハンドを用いて電線を集線する様子を示す説明図である。 ハンドを用いて電線を把持する様子を示す説明図である。 ハンドを用いて電線を扱く様子を示す説明図である。 ハンドを用いて別の方法で電線を扱く様子を示す説明図である。 第1変形例にかかる加工ロボット装置のハンドを示す正面図である。 第1変形例にかかる加工ロボット装置のハンドを示す正面図である。 第2変形例にかかる加工ロボット装置のハンドを示す正面図である。 第3変形例にかかる加工ロボット装置のハンドを示す正面図である。
{実施形態}
以下、実施形態に係る加工ロボット装置について説明する。加工ロボット装置は、複数の線状部材に対して集線及び把持し、把持した状態で扱く作業を行うことができるように設けられている。このような線状部材として、ここでは、電線が想定されている。以下では、加工ロボット装置が複数の電線が組み合わされたワイヤーハーネスの製造に用いられるものとして説明する。
まず、実施形態に係る加工ロボット装置を用いて製造されるワイヤーハーネス10について、図1を交えて説明する。図1は、製造されるワイヤーハーネス10の一例を平面に展開した図である。なお、図1において、同じ経路を通る電線12は、1本の線で描かれている。このため、図1において、1本の線で描かれた電線12は、実際には、複数の電線12の束であることがあり得る(図2及び図6でも同様)。
加工対象となるワイヤーハーネス10は、複数のコネクタ14が複数の電線12を介して接続されている。より詳細には、ワイヤーハーネス10は、複数の電線12が分岐しつつ結束された構成とされている。ワイヤーハーネス10の各分岐先では、電線12がコネクタ14に挿入接続されている。本ワイヤーハーネス10が車両に組込まれた状態で、各コネクタ14が車両に搭載された各種電気部品に接続される。これにより、ワイヤーハーネス10は、車両に搭載された各種電気部品を電気的に接続する役割を果す。ワイヤーハーネス10に含まれる電線12は、車両における敷設経路に応じた形態で分岐されつつ結束される。
電線12は、銅又はアルミニウムなどの金属を主成分とする線材である芯線と、芯線の周囲を覆う絶縁被覆とを備える。絶縁被覆は、例えば、ポリエチレン、塩化ビニル又はポリアミド系ナイロンなどを主成分とする合成樹脂の部材である。
上述したように、電線12の端部には、コネクタ14が接続される。電線12は、例えば、その端部に圧着又は溶接などによって接続された端子を介してコネクタ14に接続される。なお、端子は、例えば、銅又はスズなどの金属を主成分とする金属の部材である。
コネクタ14の本体部は、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)又はABS樹脂などの絶縁性の樹脂材料で一体成型されている。コネクタ14の本体部には、電線12が接続される主面において複数のキャビティ141が形成される(図3参照)。
キャビティ141は、電線12の端部(例えば端子)を収容する開口構造である。キャビティ141は、コネクタ14の本体部の主面に対し例えば略垂直な方向に一定の深さを有しており、キャビティ141内に収容された電線12は、キャビティ141内の所定の深さ位置に位置決めされた状態で保持される。キャビティ141の数は、電線12の本数に対応して設けられていることが望ましいが、特にそのような数に限定されるものではない。本実施形態においては、縦横合わせて8つのキャビティ141が設けられているが、複数のキャビティ141が設けられていればよい。また、各キャビティ141の深さ及び幅は同一である必要はなく、異なる深さ及び幅を有するキャビティ141が含まれていてもよい。
キャビティ141内に電線12が保持された状態のコネクタ14は、例えば、主面とは反対側の面から相手側コネクタと接続される。
ここでは、例として、図1に示されるように分岐するワイヤーハーネス10を製造するものとして説明する。もちろん、これ以外の分岐形態を有するワイヤーハーネスを製造するものであってもよい。ワイヤーハーネス10は、幹線部121の一方側端部から2つの枝線部122が延びると共に幹線部121の他方側端部から3つの枝線部122が延び、幹線部121の中間部分から1本の枝線部122が延びている。この際、各枝線部122の端部にはコネクタ14が接続されている。以降、各コネクタ14について、特に区別が必要な場合は、コネクタ14aのように識別記号を付して称する。
ここで、分岐部分は、コネクタ14に近い側から順に一次分岐、二次分岐と呼ばれることがある。つまり、一次分岐とは、あるコネクタ14から延出する電線12のうちそれより当該コネクタ14側に分岐が形成されない部分同士を集合させて形成される分岐である。また、二次分岐とは、形成された一次分岐から上記コネクタ14とは、反対方向に形成される最初の分岐である。
具体的には、図1に示されるワイヤーハーネス10において、幹線部121からコネクタ14a、14bに連なる枝線部122が分岐する部分(分岐位置P1)及び幹線部121からコネクタ14c、14d、14eに連なる枝線部122が分岐する部分(分岐位置P2)が一次分岐の部分である。また、図1に示されるワイヤーハーネス10において、幹線部121からコネクタ14fに連なる枝線部122が分岐する部分(分岐位置P3)が二次分岐の部分である。
なお、ワイヤーハーネス10によっては、一次分岐のみが設けられる場合もあり得る。また、三次以降の分岐が設けられる場合もあり得る。
次に、加工ロボット装置20を用いてワイヤーハーネス10を製造する方法の流れについて説明する。
まずは、各コネクタ14に電線12が挿入され、配線が完了した結束前のワイヤーハーネスを準備する。そして、電線12が挿入された各コネクタ14を固定する。図2に示すように、ここでは、各コネクタ14はコネクタホルダ92に保持される。そして、コネクタホルダ92は、フレーム90等に固定される。これにより、各コネクタ14が固定された状態となる。この際ここでは、キャビティ141の開口が鉛直方向下向きを向くようにコネクタ14が固定されている。
コネクタ14の固定が終わったら、加工ロボット装置20等を用いて電線12を結束していく。まず加工ロボット装置20の全体構成について説明する。
加工ロボット装置20は、アーム60と、アーム60の先端部に設けられたハンド22とを備える。アーム60は、複数のアーム部が関節機構を介して軸周りに回転可能に連結された構成とされており、その先端部にハンド22が設けられている。この加工ロボット装置20は、アーム60を動作させることによって、ハンド22を、フレーム90の任意の位置に任意の姿勢で移動させることができる。
ハンド22は、複数の電線12を集線して把持すると共に把持した状態で扱く加工を行う部分である。
電線12を集線する加工とは、コネクタ14等から延出する複数の電線12が散在している場合に、その後の把持及び結束加工が行いやすいように、複数の電線12を集める加工を言う。電線12を集線する加工を行うためには、ハンド22が、開閉可能に設けられていることが考えられる。
電線12を扱く加工とは、把持部によって電線12を把持した状態で、電線12の延在方向に沿って把持部を摺動させていくような加工である。この加工により、電線12についたくせを矯正する又は電線12を張った状態にすることなどができる。つまり、電線12を結束する前に電線12を扱くことで、電線12の一部が撓んだ状態で電線12が結束されてしまうことを抑制することができる。これにより、寸法精度の向上を図ることができる。このような電線12を扱く加工を行うためには、ハンド22が電線12を摺動可能な力で把持可能に設けられ、アーム60が当該ハンド22を電線12に沿って摺動させていくことが考えられる。
なお、ここでは、加工ロボット装置20によって扱き終わった電線12に粘着テープを巻付けて複数の電線12を結束する加工が行われるものとして説明する。この結束加工を行うためには、加工ロボット装置20は、アーム60の先端部にハンド22とは別の加工作業部として、周知のテープ自動巻機を含む各種構成が相対移動可能な状態で取付けられていることが考えられる。
なお、結束加工は、加工ロボット装置20とは別の加工ロボット装置20によって行われてもよい。また、加工ロボット装置20は、垂直多関節ロボットの他、直角座標型ロボット等であってもよい。
加工制御部70は、CPUと、RAMと、ROMと、入力回路部等を備える一般的なコンピューターによって構成されている。ROMは、フラッシュメモリ等の書換え可能な不揮発性半導体メモリ等によって構成されている。ROMは、電線12に対する加工手順及び加工内容を記述したプログラム等を格納している。そして、CPUがROMに格納されたプログラムを実行することにより、加工ロボット装置20に対して諸指示を与える処理を実行する。
なお、加工ロボット装置20は、画像取得システム80により取得された画像データに基づいて電線12に対する諸加工を行うものであってもよい。加工ロボット装置20は、予めティーチングされた指示データに基づいて制御されてもよい。前者の場合、ROMは、画像取得システム80等により取得された画像データに基づいて加工対象領域、加工対象(電線12)の位置及び姿勢等を決定するための手順を記述したプログラム等を格納していることが考えられる。このような画像取得システム80としては、例えば、結束作業中のワイヤーハーネスの全体像を撮影可能な2次元カメラ84と、加工ロボット装置20に設けられ加工ロボット装置20の手元を撮影可能なステレオカメラ82と、を備えることが考えられる。
加工ロボット装置20によって扱き加工が終わった電線12に対して、画像取得システム80により画像データを取得し、取得された画像データに基づいて扱きの良否判定を行うことが考えられる。良否判定で良の場合に結束加工に移り、否の場合に扱き加工をやり直すことで、結束時の不良の発生を抑えることができる。
加工ロボット装置20等を用いて電線12を結束していくには、まずハンド22によって電線12を集線して把持する。次に、ハンド22が電線12を把持した状態で、電線12に対してハンド22を相対移動させて電線12を扱く。次に、ハンド22によって扱かれた状態で把持されている電線12を結束用の加工作業部によって結束する。
具体的には、コネクタ14が固定された状態で、図3に示すように、電線12は、コネクタ14から鉛直方向下向きに延出する。この際、電線12を製造する際についてしまうくせ等の影響を受けて、一部の電線12は、コネクタ14と結束箇所との間で曲がっている恐れがある。
この曲がりを解消するため、ここでは、図4に示すように電線12をコネクタ14側から結束箇所まで扱く。具体的には、ハンド22が電線12を軽く把持した状態で、アーム60がハンド22を電線12に沿って結束箇所まで移動させる。このとき、ハンド22は、結束箇所に対してコネクタ14から離れた箇所を把持した状態を維持する。また、このとき、ハンド22は、コネクタ14からの距離を計測しつつ扱いていくとよい。
このようにコネクタ14が固定された状態で電線12をコネクタ14側から結束箇所までしごくと、電線12のうちコネクタ14と結束箇所との間の部分が張った状態となる。この状態で、結束箇所で電線12の周囲に結束用テープ18を巻付ける。これにより、図5に示すように電線12が結束箇所で結束された状態となる。このとき結束用テープ18は、電線12に対してほぼ同じ位置で複数回巻付けられることが考えられる。従って、結束用テープ18は、電線12に対してコネクタ14から離れた位置に部分的に巻付けられる。このとき、電線12に対して結束用テープ18とコネクタ14との間の部分には、テープは巻付けられていない。
他のコネクタ14に対しても同様に分岐位置で結束したあと、結束部分を集合させて集合させた部分を別途結束することで一次分岐が形成される。2次分岐については、コネクタ14の代わりに一次分岐を利用して結束するとよい。つまり、ハンド22によって一次分岐に対してコネクタ14から若干遠い位置を把持し、その状態で二次分岐の結束位置まで電線12を扱いたうえで、結束する。そして、結束部分を集合させて集合させた部分を別途結束することで二次分岐が形成される。
こうして一次分岐及び二次分岐について結束が完了すると図6に示すように電線12に所定の分岐が形成された状態となる。
<ハンド22>
次に、図2に加えて図7乃至図10を参照して加工ロボット装置20について詳述する。図7は、開状態のハンド22を示す正面図である。図8は、閉状態のハンド22を示す正面図である。図9は、開状態のハンド22を示す平面図である。図10は、閉状態のハンド22を示す平面図である。
加工ロボット装置20は、複数のハンド22と、駆動機構50と、アーム60とを備える。
複数のハンド22は、開閉可能に設けられている。複数のハンド22は、駆動機構50によって開閉駆動される。複数のハンド22は、把持用ハンド30と、補助ハンド40と、を備える。
把持用ハンド30は、閉状態で線状部材を把持する。把持用ハンド30は、隙間なく閉じることが可能に設けられている。
補助ハンド40は、把持用ハンド30の隣に設けられている。補助ハンド40は、閉状態で線状部材よりも大きく開いた状態で線状部材を囲う。補助ハンド40が複数(ここでは、2つ)設けられている。
2つの補助ハンド40は、把持用ハンド30に対して一方側に並ぶように設けられている。2つの補助ハンド40のうち把持用ハンド30から遠い補助ハンド40が、把持用ハンド30に近い補助ハンド40に比べて閉状態で大きく開く。以下では、2つの補助ハンド40のうち把持用ハンド30に近い補助ハンド40を第1補助ハンド42と称し、2つの補助ハンド40のうち把持用ハンド30から遠い補助ハンド40を第2補助ハンド46と称することがある。
複数のハンド22は、段違いに設けられ、それぞれ線状部材を部分的に囲うことができる一対の爪をそれぞれ含む。具体的には、把持用ハンド30は一対の爪32a、32bを含む。同様に、第1補助ハンド42は一対の爪44a、44bを含み、第2補助ハンド46は一対の爪48a、48bを含む。
一対の爪32a、32bは、閉じた状態で電線12の四方を囲う閉空間が生じるように形成されている。具体的には、爪32a、32bは、平板状の本体部にV字状の凹部が形成された形状に形成されている。そして、爪32a、32bは凹部を相手側に向けて配設される。これにより、爪32aは、閉じた状態で電線12の四方のうち二方を囲い、爪32bは、閉じた状態で電線12の四方のうち残りの二方を囲う。一対の爪44a、44b及び一対の爪48a、48bも一対の爪32a、32bと同様に、平板状の本体部にV字状の凹部が形成された形状に形成されている。爪32aにおける凹部と、爪44aにおける凹部と、爪48aにおける凹部とは同じ形状に形成されている。
爪32aと爪32bとは、段違いに配設されている。このため、閉状態での爪32aと爪32bとの位置関係を変更することで、閉空間の大きさを変更することができる。閉状態で、爪44a、44bは、爪32a、32bよりも閉空間が大きくなるように配設されている。閉状態で、爪48a、48bは、爪44a、44bよりも閉空間が大きくなるように配設されている。
ここでは、一対の爪32a、32b(44a、44b及び48a、48b)は、閉じる際に直線的に移動する。このため、開状態から閉状態に移行する際に、爪32a(44a、48a)のV字の先端と爪32b(44b、48b)のV字の先端とが重なるときに、最初に閉空間が形成される。その後、徐々に閉空間が小さくなる。
補助ハンド40は、把持用ハンド30よりも先に閉じる。ここでは、ハンド22ごとに別の駆動機構50が設けられ、補助ハンド40が把持用ハンド30よりも先に駆動することで補助ハンド40が、把持用ハンド30よりも先に閉じる。
なお、ここで言う先に閉じるとは、補助ハンド40を閉じている途中において最初に形成される閉空間の大きさと、把持用ハンド30を閉じている途中において最初に形成される閉空間の大きさとが本実施形態のように同じ場合又は補助ハンド40の閉空間の方が大きい場合、補助ハンド40が把持用ハンド30よりも先に電線12の四方を囲うことを言う。また、補助ハンド40を閉じている途中において最初に形成される閉空間の大きさが、把持用ハンド30を閉じている途中において最初に形成される閉空間の大きさよりも小さい場合、補助ハンド40が閉空間を最初に形成した時点で補助ハンド40の閉空間が把持用ハンド30の閉空間よりも小さいことを言う。好ましくは、補助ハンド40が把持用ハンド30よりも先に閉状態に移行するとよい。
本実施形態のように補助ハンド40が把持用ハンド30の一方側に複数設けられている場合、第1補助ハンド42よりも第2補助ハンド46が先に閉じることが好ましい。
ハンド22間の間隔(ここでは、ハンド22が並ぶ方向に沿った爪32a、32bと爪44a、44bとの間隔及び爪44a、44bと爪48a、48bとの間隔)は、適宜設定されていればよい。ハンド22間の間隔は、例えば、数ミリメートル程度であることが考えられる。
爪32aと爪32bとの間隔は、爪44aと爪44bとの間隔よりも大きい。また、爪44aと爪44bとの間隔は、爪48aと爪48bとの間隔は大きい。これにより、一対の爪44a、44b及び一対の爪48a、48bは、閉じた状態での閉空間の大きさが一対の爪32a、32bが作り出す閉空間よりも大きい。この際、爪32aが開状態から閉状態に移行する際の移動量と、爪44aが開状態から閉状態に移行する際の移動量と、爪48aが開状態から閉状態に移行する際の移動量とは同じである。
駆動機構50は、複数のハンド22を開閉駆動する。具体的には、駆動機構50は、モータとギヤとの組合わせ構造、ソレノイドを利用した電磁アクチュエータ等により構成されており、一対の爪32a、32b(44a、44b及び48a、48b)を開閉駆動する。一対の爪32a、32b(44a、44b及び48a、48b)を閉じることで、複数の電線12を把持又は囲うことができる。ここでは、駆動機構50は、一対の爪32a、32b(44a、44b及び48a、48b)を直線的に駆動する。このような駆動機構50は、リニアモータ、ネジ軸とネジ軸を回転駆動するモータとネジ軸に螺合されたナット部とを有する直線駆動機構50等よって構成される。ここでは、駆動機構50は、駆動機構本体部52と、当該駆動機構本体部52によって1つの方向に移動可能な可動部54とを含む。可動部54にハンド22が固定されることによって、ハンド22が1つの方向に沿って移動可能に支持される。
ここでは、複数のハンド22がそれぞれ別の駆動機構50によって開閉駆動される。従って、駆動機構50は、把持用ハンド用駆動機構と、第1補助ハンド用駆動機構と、第2補助ハンド用駆動機構とを備える。もっとも、複数のハンド22が1つの駆動機構で駆動されることも考えられる。また、把持用ハンド30と補助ハンド40とが別の駆動機構で駆動されつつ、複数の補助ハンド40が、1つの駆動機構で駆動されることも考えられる。
複数のハンド22がそれぞれ別の駆動機構50によって開閉駆動されるため、開閉パターンを細かく設定することができる。具体的には、複数のハンド22の開閉順序、各ハンド22の開閉速度、又は、各ハンド22が開閉動作を始めるときの間隔等を適宜設定することができる。
アーム60は、複数のハンド22を支持し、複数のハンド22を被加工物である線状部材に対して移動させる。
ここでは、アーム60として、多関節アーム60が採用されている。多関節アーム60は、複数のアームが関節機構を介して軸周りに回転可能に連結された構成とされており、その先端部に複数のハンド22が支持されている。そして、上記多関節アーム60を動作させることによって、複数のハンド22を作業エリアの任意の位置に移動させることができる。即ち、複数のハンド22を複数の電線12に対して最初に把持する位置に移動させることができると共に、最初に把持する位置から結束作業を行う位置に移動させることができる。
なお、アーム60は、上記例に限られない。複数のハンド22を複数軸方向移動ロボット機構によって移動可能に支持するものであってもよい。
<動作>
次に、加工ロボット装置20を用いた集線作業、把持作業及び扱き作業について図11乃至図13を参照しつつ説明する。図11は、ハンド22を用いて電線12を集線する様子を示す説明図である。図12は、ハンド22を用いて電線12を把持する様子を示す説明図である。図13は、ハンド22を用いて電線12を扱く様子を示す説明図である。
固定されたコネクタ14から鉛直方向下方に延出する電線12に対して、アーム60によって複数のハンド22を近づけていく。このとき把持用ハンド30が電線12を把持可能な位置に複数のハンド22を位置させる。例えば、ハンド22が閉状態での閉空間の軸心方向がコネクタ14の主面の中心軸方向と一致する位置に複数のハンド22を位置させる。このとき、コネクタ14が横長である場合、ハンド22の姿勢が、一対の爪が閉じる方向がコネクタ14の横方向と一致するような姿勢となるように複数のハンド22を位置させるとよい。なお、把持用ハンド30が最初に電線12を把持する位置は、適宜設定されればよいが、例えば、電線12のうちコネクタ14から10数ミリメートル離れた位置であることが考えられる。把持用ハンド30が電線12を最初に把持する位置がコネクタ14に近すぎると、把持用ハンド30が電線12を把持した際に、電線12のうちコネクタ14から延出する部分の曲りが大きくなり、電線12がコネクタ14のうちキャビティの開口周縁に強く押し付けられる恐れがあるからである。また、把持用ハンド30が電線12を最初に把持する位置がコネクタ14から遠すぎると、電線12の広がりが大きくなり、把持用ハンド30が電線12を把持する際に、把持できない電線12が生じる恐れがあるからである。
複数のハンド22が所望の位置まで移動したら、集線及び把持作業に移る。ここでは、図11に示すように、まず補助ハンド40用の駆動機構50を駆動させて補助ハンド40を先に閉じて、閉状態に移行させる。この結果、複数の電線12が補助ハンド40の閉空間内に集められる。
なお、第2補助ハンド46用の駆動機構50を先に駆動させて第2補助ハンド46を先に閉じてから第1補助ハンド42用の駆動機構50を駆動させて第1補助ハンド42を閉じてもよいし、第1補助ハンド42用の駆動機構50と第2補助ハンド46用の駆動機構50とを同時に駆動させて第1補助ハンド42と第2補助ハンド46とを同時に閉じてもよい。
補助ハンド40が閉状態となったら、把持用ハンド30用の駆動機構50を駆動させて把持用ハンド30を閉じる。これにより、把持用ハンド30によって複数の電線12が把持される。この際、補助ハンド40によって複数の電線12が補助ハンド40の閉空間内に集められているため、把持用ハンド30で把持できない電線12が生じることを抑制することができる。
把持用ハンド30は、電線12の撓みを解消可能な力であって摺動可能となるような力で電線12を把持する。電線12の撓みを解消可能な力であって摺動可能となるような力とは、把持用ハンド30を移動させた際に移動方向後方の電線12が撓んでいた場合に、撓んでいる電線12に対して引張り可能な摩擦力が生じ、撓んでいない電線12に対して引張り不可能な摩擦力が生じるような力である。この場合、撓んでいる電線12に対する把持用ハンド30の摺動量が撓んでいない電線12に対する摺動量よりも小さくなり、撓みが解消される。
把持用ハンド30によって電線12が把持されたら、アーム60によって複数のハンド22を移動させる。複数のハンド22はコネクタ14から見て結束位置よりも前方に位置するまで、第2補助ハンド46がコネクタ14から見て結束位置よりも前方に位置するように移動される。このとき把持用ハンド30が上述したような力で電線12を把持しつつ把持用ハンド30を移動させるで、図13に示すように、電線12のうちコネクタ14と結束位置との間の部分の撓みが解消され、張った状態となる。
この状態で、別のハンド等によって電線12の周囲にテープを巻付けるなどして複数の電線12を結束する。この結果、電線12のうちコネクタ14と結束位置との間の部分の撓みが解消され、張った状態で結束される。これにより、コネクタ14から結束位置までの寸法精度が高いワイヤーハーネス10を得ることができる。
他のコネクタ14から延出する電線12に対しても同様に加工ロボット装置20を用いて、集線、把持及び扱き作業を行った上で、結束作業を行う。すると、各コネクタ14から延出する電線12が一次分岐予定位置で結束される。あとは、一次分岐予定位置で結束された電線12を集合させて別途結束することで一次分岐を形成することができる。
二次分岐以降については、各コネクタ14から延出する電線12に対して同様に加工ロボット装置20を用いて、集線、把持及び扱き作業を行った上で、結束作業を行う。または先に形成された分岐位置から延出する電線12に対して同様に加工ロボット装置20を用いて、集線、把持及び扱き作業を行った上で、結束作業を行う。そして、二次分岐予定位置で結束された電線12を集合させて別途結束することで二次分岐以降の分岐を形成することができる。
<別動作例>
次に、加工ロボット装置20を用いた集線作業、把持作業及び扱き作業についての別動作例を、図14を参照しつつ説明する。図14は、ハンド22を用いて別の方法で電線12を扱く様子を示す説明図である。
上記実施形態では、補助ハンド40を把持用ハンド30に対してコネクタ14側、つまり、扱く方向の後方に位置させた状態で集線、把持及び扱き作業を行っていたが、このことは必須ではない。図14に示すように、補助ハンド40を把持用ハンド30に対してコネクタ14とは反対側、つまり、扱く方向の前方に位置させた状態で集線、把持及び扱き作業を行ってもよい。この場合、把持用ハンド30によって電線12を扱く際に、補助ハンド40によって把持用ハンド30への電線12の入線角度を小さくすることができる。これにより、扱き作業を行いやすくなる。
より詳細には、扱いている途中において把持用ハンド30への電線12の入線角度が大きい場合、電線12が爪32a、32bの外面に引っかかってしまい、電線12に過度の力がかかる恐れがある。電線12に過度の力がかかると、電線12が断線する又はコネクタ14から抜けるなどする恐れがある。
しかしながら、補助ハンド40が把持用ハンド30に対して扱き方向前方に位置していると、電線12が外に膨らんでいる場合、膨らんでいる部分が補助ハンド40に当接し、膨らみの度合いが小さく抑えられる。この際、補助ハンド40は電線12を把持していないため、電線12が補助ハンド40に当接しても、電線12に過度の力がかかりにくい。
なお、この場合、把持用ハンド30を最初の把持位置に移動させた状態で補助ハンド40を閉じると、補助ハンド40による集線効果はあまり期待できない。しかしながら、以下のようにすることで補助ハンド40による集線効果を高めることができると考えられる。即ち、把持用ハンド30が最初の把持位置よりも扱き方向後方、つまり、コネクタ14側に位置させるように複数のハンド22を移動させる。この状態で、補助ハンド40を先に閉じる。そして、把持用ハンド30が最初の把持位置に位置するまで複数のハンド22を移動させる。そして、把持用ハンド30が最初の把持位置に位置した状態で把持用ハンド30を閉じる。
実施形態に係る加工ロボット装置20によると、複数のハンド22の開閉動作によって集線作業を行うことができる。また、ハンド22が電線12を把持した状態でアーム60によってハンド22を移動させることで扱き作業を行うことができる。このとき補助ハンド40を把持用ハンド30に対して電線12を扱く方向に沿って後方に位置させた状態及び前方に位置させた状態の2つの場合で、集線作業及び扱き作業を行うことが想定される。前者の場合、補助ハンド40が電線12のうちコネクタ14から延出する部分の集線作業を補助しつつ把持用ハンド30が電線12のうちコネクタ14から遠い位置を把持することによって、線状部材のうちコネクタ14から延出する部分にかかる負荷を抑えることができる。また、後者の場合、把持用ハンド30によって電線12を扱く際に、補助ハンド40によって把持用ハンド30への電線12の入線角度を小さくすることができる。これらより、加工ロボット装置20に対して複数の電線12を集める作業及び集めた電線12を扱く作業のうち少なくとも一方に適した機能を付与することができる。
また、補助ハンド40が先に閉じることによって、補助ハンド40によって先に集線された電線12を把持用ハンド30で把持することができる。
また、補助ハンド40が複数設けられることで、集線作業及び扱き作業のうち一方を複数の補助ハンド40によって補助することができる。
補助ハンド40の開きが把持用ハンド30に向けて段階的に小さくなるため、電線12の本数が多い場合などに電線12が外に大きく広がっている場合でも、電線12を集めることができる。
複数のハンド22がそれぞれ別の駆動機構50によって駆動されるため、複数のハンド22の開閉パターン及び開閉量等を細かく設定することができる。
電線12を部分的に囲う爪32a及び爪32bが段違いに一対設けられているため、閉状態時の一対の爪32a、32bの間隔を容易に変更可能となる。これにより、一つのハンド22で種々の電線の束の太さに対応することができる。
また、把持用ハンド30が隙間なく閉じることができることによって、加工対象が2本の電線12からなる電線束のように細い場合でも、把持用ハンド30によって把持可能となる。
{変形例}
上記実施形態を前提として、各種変形例を説明する。以下の変形例の各図では、各構成部分が概略的に描かれている。
図15及び図16に示す第1変形例に係る加工ロボット装置20Aでは、把持用ハンド30の両側に補助ハンド42A、46Aが位置する。
この場合、把持用ハンド30よりも先に一方の補助ハンド42Aを閉じたうえで把持用ハンド30を閉じることで、補助ハンド42Aにより集められた電線12を把持用ハンド30で把持することができる。また、把持用ハンド30が電線12を把持しつつ他方の補助ハンド46Aが閉じた状態で把持用ハンド30から他方の補助ハンド46Aに向かう向きに電線12を扱くことで把持用ハンド30への電線12の入線角度が小さくなる。
このように、把持用ハンド30の両側に補助ハンド42A、46Aが位置することによって、集線作業を補助ハンド42Aによって補助することができると共に、扱き作業を補助ハンド46Aによって補助することができる。
なお、ここでは、把持用ハンド30の両側にそれぞれ補助ハンド42A、46Aが1つずつ位置しているが、把持用ハンド30の両側のうち少なくとも一方側には、複数の補助ハンドが位置していてもよい。
図17に示す第2変形例に係る加工ロボット装置20Bでは、複数のハンド22Bが、駆動機構50Bにより旋回することによって開閉可能に支持されている。つまり、上記第1実施形態における直線駆動部の代わりに旋回駆動部が設けられている。図18に示す第3変形例に係る加工ロボット装置20Cでも、第2変形例に係る加工ロボット装置20Bと同様に、複数のハンド22Cが、駆動機構50Cにより旋回することによって開閉可能に支持されている。
加工ロボット装置20Bでは、複数のハンド22Bが電線12の延在方向に直交する面内で旋回する。これに対して加工ロボット装置20Cでは、複数のハンド22Cが電線12の延在方向に平行な面内で旋回する。別の見方をすると、加工ロボット装置20Bでは、複数のハンド22Bが、爪32aの主面を含む面が開状態と閉状態とで一致するように旋回する。これに対して加工ロボット装置20Cでは、複数のハンド22Cが、爪32aの主面を含む面が開状態と閉状態とで交差するように旋回する。なお、加工ロボット装置20B及び加工ロボット装置20Cのいずれでも爪が90度向きを変えるように旋回しているが、このことは必須ではない。90度より大きくてもよいし小さくてもよい。また、旋回駆動と直線駆動とを組み合わせてもよい。
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 ワイヤーハーネス
12 電線
14 コネクタ
20 加工ロボット装置
22 ハンド
30 把持用ハンド
32a、32b 爪
40 補助ハンド
42 第1補助ハンド
44a、44b 爪
46 第2補助ハンド
48a、48b 爪
50 駆動機構
60 アーム
70 加工制御部
92 コネクタホルダ

Claims (7)

  1. 開閉可能に設けられた複数のハンドと、
    前記複数のハンドを開閉駆動する駆動機構と、
    前記複数のハンドを支持し、前記複数のハンドを被加工物である線状部材に対して移動させるアームと、
    を備え、
    前記複数のハンドは、
    閉状態で前記線状部材を把持する把持用ハンドと、
    前記把持用ハンドの隣に設けられ、閉状態で前記線状部材よりも大きく開いた状態で前記線状部材を囲う補助ハンドと、を備える、加工ロボット装置。
  2. 請求項1に記載の加工ロボット装置であって、
    前記補助ハンドが前記把持用ハンドよりも先に閉じる、加工ロボット装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の加工ロボット装置であって、
    前記補助ハンドが複数設けられている、加工ロボット装置。
  4. 請求項3に記載の加工ロボット装置であって、
    複数の前記補助ハンドが前記把持用ハンドに対して一方側に並ぶように設けられ、
    複数の前記補助ハンドのうち前記把持用ハンドから遠い前記補助ハンドが、前記把持用ハンドに近い補助ハンドに比べて閉状態で大きく開く、加工ロボット装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の加工ロボット装置であって、
    前記駆動機構は、前記複数のハンドをそれぞれ別に開閉駆動する、加工ロボット装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の加工ロボット装置であって、
    前記複数のハンドは、段違いに設けられ、それぞれ前記線状部材を部分的に囲うことができる一対の爪をそれぞれ含む、加工ロボット装置。
  7. 請求項6に記載の加工ロボット装置であって、
    前記把持用ハンドは、隙間なく閉じることが可能に設けられている、加工ロボット装置。
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