JP2017143097A - 有機電界効果トランジスタ - Google Patents

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【課題】印刷により簡単に形成でき、高移動度を実現するのに適した有機半導体膜を備える有機電界効果トランジスタを提供する。【解決手段】一面11側にゲート電極を備える基板10の当該一面11上に、ゲート絶縁膜20、ソース電極40、ドレイン電極50および有機半導体膜30よりなるトランジスタ素子100を設けてなる有機電界効果トランジスタS1であって、有機半導体膜30は、有機半導体材料の単分子膜を2層、3層または4層にて積層してなる結晶膜であり、有機半導体材料は、分子量1000以下であり、2つのアルキル基を有するカルコゲン含有ポリアセン化合物であって、それぞれのアルキル鎖の炭素数が、ポリアセンの環の数よりも少ないカルコゲン含有ポリアセン化合物を主成分とするものであることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ゲート電極、ゲート絶縁膜、ソース電極、ドレイン電極および有機半導体膜よりなるトランジスタ素子を、基板に設けてなる有機電界効果トランジスタに関する。
従来より、この種の有機電界効果トランジスタは、有機半導体層の規則性、配向性が重要であることが知られている。特に規則性の高い有機半導体膜を得る方法としては、特許文献1に記載のものが提案されている。ここで、特許文献1のものでは、π電子系を持つケイ素化合物よりなる自己組織化単分子膜を有機半導体膜とすることにより、高い規則性を有すると共に、溶液を用いた塗布等の印刷により簡便に製造できる有機半導体膜を実現している。
特開2004−307847号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の有機電界効果トランジスタの場合、有機半導体膜は単分子層であるため、平面のホール移動のみとなり、3次元にホール移動する場合に比較して粒界の影響が大きくなってしまい、高移動度が期待できない。また、上記特許文献1の場合、有機半導体膜であるケイ素化合物と下地とが共有結合するため、電子密度に分布が発生し、高移動度が期待できない。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、印刷により簡単に形成でき、高移動度を実現するのに適した有機半導体膜を備える有機電界効果トランジスタを提供することを目的とする。
本発明者は、有機半導体膜として用いられる有機半導体材料について、鋭意検討を行った。その結果、印刷により簡単に形成することができ、高移動度を持つ2〜4層の積層膜を形成できる有機半導体材料を見出した。本発明は、このような検討の結果、創出されたものである。
すなわち、請求項1に記載の発明では、一面(11)側にゲート電極(60)を備える基板(10)の当該一面上に、ゲート絶縁膜(20)、ソース電極(40)、ドレイン電極(50)および有機半導体膜(30)よりなるトランジスタ素子(100)を設けてなる有機電界効果トランジスタであって、
有機半導体膜は、有機半導体材料の単分子膜を2層、3層または4層にて積層してなる結晶膜であり、有機半導体材料は、分子量1000以下であり、2つのアルキル基を有するカルコゲン含有ポリアセン化合物であって、それぞれのアルキル鎖の炭素数が、ポリアセンの環の数よりも少ないカルコゲン含有ポリアセン化合物を主成分とするものであることを特徴とする。
それによれば、有機半導体膜を構成する有機半導体材料を上記カルコゲン含有ポリアセン化合物とすることで、印刷により、有機半導体膜を、単分子膜が2層、3層または4層にて積層された高移動度を持つ結晶膜として形成できる。よって、本発明によれば、印刷により簡単に形成でき、高移動度を実現するのに適した有機半導体膜を備える有機電界効果トランジスタを提供することができる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明の第1実施形態にかかる有機トランジスタの断面構成を示す概略断面図である。 第1実施形態にかかる有機半導体膜を構成する有機半導体材料の化学構造の一例を示す図である。 第1実施形態における具体的な効果を示す図表である。 本発明の第2実施形態にかかる有機トランジスタの断面構成を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態にかかる有機電界効果トランジスタS1について、図1を参照して述べる。この有機電界効果トランジスタS1は、たとえばEL(エレクトロルミネッセンス)素子の駆動回路に備えられるトランジスタなどに適用されるものである。
本実施形態の有機電界効果トランジスタS1は、一面11側にゲート電極を備える基板10の一面11上に、トランジスタ素子100を設けてなるものである。ここで、基板10の一面11上のトランジスタ素子100は複数個でもよい。
このトランジスタ素子100は、基板10の一面11側から順に、ゲート絶縁膜20、有機半導体膜30、ソース電極40およびドレイン電極50を積層してなるものとされている。このように、本実施形態のトランジスタ素子100は、ボトムゲート−トップコンタクトタイプのものとして形成されている。
ここで、本実施形態では、トランジスタ素子100におけるゲート電極は、基板10が兼ねたものとしている。本実施形態では、基板10は、シリコン(Si)ウェハよりなるものであり、一面11側にてゲート電極としても機能する。つまり、基板10は、一面11側にゲート電極を備えたものとして構成されている。
さらに言えば、本実施形態では、トランジスタ素子100は、ゲート絶縁膜20、有機半導体膜30、ソース電極40およびドレイン電極50よりなる積層体と、ゲート電極としての基板10とにより構成されている。
ゲート絶縁膜20は、基板10の一面11上に形成されているが、このゲート絶縁膜20は、蒸着やスパッタあるいはALD(原子層成長法)等により成膜されたシリカ(SiO)やアルミナ(Al)等よりなる。本実施形態では、シリコンウェハよりなる基板10としており、これを被覆するゲート絶縁膜20としては、典型的にはシリカが挙げられる。
そして、ゲート絶縁膜20の上に、チャネル層として機能する有機半導体膜30が形成されている。この有機半導体膜30は、印刷により成膜されるもので、有機半導体材料の単分子膜を2層、3層または4層にて積層してなる結晶膜である。本実施形態の有機半導体膜30の詳細については、後述する。
そして、有機半導体膜30の上には、ソース電極40およびドレイン電極50が互いに離間して配置されている。ここで、ゲート絶縁膜20の上において、ソース電極40とドレイン電極50との間を繋ぐように有機半導体膜30が形成されている。
このソース電極40およびドレイン電極50は、たとえばAu(金)などによって構成されている。たとえば、シャドウマスクを用いた真空蒸着法等によってAu層を成膜することで、ソース電極40およびドレイン電極50が形成される。
[有機半導体膜30の詳細構造等]
次に、上記のように構成された有機電界効果トランジスタS1のトランジスタ素子100に備えられた有機半導体膜30の詳細構造について説明する。
有機半導体膜30を構成する有機半導体材料は、分子量1000以下であり、2つのアルキル基を有するカルコゲン含有ポリアセン化合物であって、それぞれのアルキル鎖の炭素数が、ポリアセンの環の数よりも少ないカルコゲン含有ポリアセン化合物を主成分とするものである。なお、カルコゲンとは、S(硫黄)やO(酸素)等の周期表における第16族元素である。
この主成分としてのカルコゲン含有ポリアセン化合物の一例として、図2に示されるような3,12−ジヘキシルジナフト[2,3−d:2‘,3’−d‘]ナフト[1,2−b:6,7−b’]ジチオフェン(以下、これを材料1と言う)が挙げられる。この材料1においては、各アルキル鎖の炭素数が6であり、ポリアセンの環の数が8である。
この材料1は、国際公開2014/136827号パンフレット(WO2014/136827)における実施例6および実施例7に記載されている合成法に準じた合成法により作られる。具体的には、当該実施例6の第1工程における出発原料である2−デシル−7−メトキシナフタレンを2−ヘキシル−7−メトキシナフタレンに替えて、当該実施例6の第1工程、第2工程、当該実施例7の第1工程、第2工程を順次行っていけば、材料1が合成される。
また、主成分としてのカルコゲン含有ポリアセン化合物としては、この材料1に限定するものではなく、アルキル鎖の炭素数がポリアセンの環の数よりも少ないものであればよい。たとえば、ポリアセンの環の数は4〜8の範囲とし、アルキル鎖の炭素数はポリアセンの環の数との関係で適宜変えることが可能である。
また、有機半導体膜30を構成する有機半導体材料としては、主成分としてのカルコゲン含有ポリアセン化合物が100%のものであってもよいが、添加物としての別のカルコゲン含有ポリアセン化合物を微量含有するものであってもよい。この添加物の含有量は、有機半導体材料全体を100として0.1重量%以上5重量%以下とする。
たとえば、有機半導体膜30を構成する有機半導体材料としては、たとえば材料1が100wt%であってもよいが、材料1が99.9〜95wt%であり、添加物が0.1〜5wt%であるものが望ましい。
この添加物としてのカルコゲン含有ポリアセン化合物は、主成分としてのカルコゲン含有ポリアセン化合物に対して同一の骨格を有し、アルキル鎖の炭素数が少ないものとされる。
たとえば、主成分としてのカルコゲン含有ポリアセン化合物が、たとえば材料1である場合、添加物としてのカルコゲン含有ポリアセン化合物は、材料1におけるアルキル鎖の炭素数を6から0〜4に替えたものにできる。さらに言えば、この添加物としては、材料1の骨格と同一の骨格を有しつつ、いずれか一方のアルキル鎖が無いものでもよいし、両側のアルキル鎖が無いものでもよい。
このような添加物としてのカルコゲン含有ポリアセン化合物は、上記した材料1の合成における微量の副次合成物として0.1wt%〜5wt%程度、主成分中に含有された状態となるが、別途、混合させることで含有させてもよい。
そして、上述したが有機半導体膜30は、上記した有機半導体材料を用いて印刷により形成される。具体的に、この印刷は、溶媒に有機半導体材料を溶解させた溶液を、ドロップキャスト法等によって、基板10の一面11上、ここではゲート絶縁膜20の表面上に塗布し、これを乾燥させることにより行われる。
ここで、溶媒は、有機半導体材料が溶解するものであれば特に限定しないが、たとえば1−クロロナフタレン等の有機溶媒が好適である。また、溶液における有機半導体材料の濃度は、2〜4層が積層された結晶膜を実現できるものであればよいが、たとえば0.03wt%〜0.13wt%程度とする。また、乾燥温度は、溶媒の揮発温度であり、たとえば1−クロロナフタレンの場合、160℃程度である。
C8−BTBT(4環の縮環)、C10−DNTT(6環の縮環)に代表される印刷型の有機半導体材料を用いた有機電界効果トランジスタでは、結晶性薄膜を作製すると球状の結晶核が形成し、結晶核から、テラス状に結晶成長するため、膜厚の分布が大きく、移動度が大きくばらつくが、それぞれのアルキル鎖の炭素数が6であり、縮環数が8である
材料1のような本実施形態の有機半導体材料を用いて印刷を行えば、印刷温度、溶液濃度調整、印刷速度等の調整により、平面状の結晶核から結晶成長し、層数が1、2、3または4層に制御された有機半導体膜30を得ることができる。
具体的に、有機半導体膜30が1層の場合および有機半導体膜30が単分子膜を2層〜4層にて積層してなる積層膜の場合、有機半導体膜30の膜厚分布は、1mm当たり0.3nm以下と小さいものであり、均一な膜厚を有し平坦性に優れた有機半導体膜30が実現される。
また、有機半導体膜30を2〜4層の積層膜とした場合においては、1層の場合に比べて、大幅な移動度の向上がなされる。また、有機半導体膜30を2〜4層の積層膜とした場合において、トランジスタ素子100を基板10の一面11上に複数個設けたとき、複数個のトランジスタ素子100のそれぞれの移動度のばらつきが10%以内と小さいものにできる。
ちなみに、従来の有機電界効果トランジスタでは、C8−BTBT(4環の縮環)、C10−DNTT(6環の縮環)に代表される印刷型の有機半導体材料を用いて有機半導体膜を形成していた。これら従来の材料の場合、球状の結晶核が形成し、結晶核から、テラス状に結晶成長するため、膜厚の分布が大きく、移動度が大きくばらつくものであった。
また、本実施形態において、上記した添加物を微量含有させた有機半導体材料により有機半導体膜30を形成した場合、添加物を含まない場合に比べて、有機半導体膜30として結晶性の偏りの少ない均一な結晶膜を形成しやすい。なお、このような有機半導体膜30の結晶性については、偏光顕微鏡観察、または2次元複屈折評価装置により確認できる。
[検証例]
本実施形態の効果について、図3に示される検証例を参照して、具体的に述べる。この例では、有機半導体膜30を構成する有機半導体材料として、上記した材料1を主成分とし、これに上記添加物として材料1と同一骨格で且つアルキル鎖の炭素数が2である化合物を5wt%含有させたものを用いて、上記したように1−クロロナフタレンに0.03wt%〜0.13wt%程度溶解させた溶液を作製した。
そして、この溶液を用いて、基板10の一面11上に20mm四方のサイズで印刷することにより1層、2層、3層または4層に制御した有機半導体膜30を成膜した。ここで、各層数について、同一の基板10面内に12箇所、有機電界効果トランジスタS1を作製し、各層数について、面内における有機半導体膜30の膜厚分布、及び移動度を評価した。膜厚分布については、透過電子顕微鏡法(TEM)による断面分析及び、2次元複屈折評価装置によりフィッティングを行うことで、有機半導体膜30の平均膜厚、最大膜厚、最小膜厚を測定した。移動度については各トランジスタにおける平均移動度、最大移動度、最小移動度を求めた。
図3に示されるように、1層の有機半導体膜30の場合、平均膜厚:3.2nm、最大膜厚:3.3nm、最小膜厚:3.2nm、平均移動度:0.31cm/Vs、最大移動度:0.31cm/Vs、最小移動度:0.30cm/Vsであった。
2層の有機半導体膜30の場合、平均膜厚:7.0nm、最大膜厚:7.1nm、最小膜厚:6.9nm、平均移動度:1.43cm/Vs、最大移動度:1.51cm/Vs、最小移動度:1.38cm/Vsであった。
3層の有機半導体膜30の場合、平均膜厚:10.7nm、最大膜厚:10.8nm、最小膜厚:10.5nm、平均移動度:2.17cm/Vs、最大移動度:2.22cm/Vs、最小移動度:2.10cm/Vsであった。
4層の有機半導体膜30の場合、平均膜厚:14.3nm、最大膜厚:14.4nm、最小膜厚:14.1nm、平均移動度:2.45cm/Vs、最大移動度:2.55cm/Vs、最小移動度:2.32cm/Vsであった。
このように、この検証例によれば、有機半導体膜30の印刷条件で、基板10の表面エネルギー、印刷温度、溶液濃度、印刷速度を最適化することで、過飽和度を制御し、1〜4層までの膜厚を制御することができる。
そして、各層数について、1mm当たり0.3nm以下の膜厚分布、および、ばらつきが10%以内の移動度というように、有機半導体膜30の膜厚および移動度ともに、ばらつきの小さい有機電界効果トランジスタを実現できた。
また、有機半導体膜30を1層に制御した場合は、移動度が低く、有機半導体膜30は2〜4層に制御したものが有用であることを明らかにした。1層の場合、有機半導体膜30は単分子層であるため、平面のホール移動のみとなり、上記特許文献1と同様の理由から高移動度が期待できないと考えられる。
また、図3の検証例では、添加物を含有する材料1の場合を示したが、添加物を含有しない場合、さらには、材料1以外にも上記した本実施形態の有機半導体材料であれば、図3と同傾向の結果が確認されている。
以上述べてきたように、本実施形態によれば、有機半導体膜30を構成する有機半導体材料を上記カルコゲン含有ポリアセン化合物とすることで、印刷により、有機半導体膜30を、単分子膜が2層、3層または4層にて積層された高移動度を持つ結晶膜として形成できる。よって、本実施形態によれば、印刷により簡単に形成でき、高移動度を実現するのに適した有機半導体膜30を備える有機電界効果トランジスタS1を提供することができる。
また、本実施形態によれば、積層膜としての有機半導体膜30の膜厚分布は、1mm当たり0.3nm以下であり、このように膜厚分布が小さく、均一な膜厚を有し平坦性に優れた有機半導体膜30が実現できる。
また、本実施形態によれば、同一の基板10上に複数個のトランジスタ素子100を設けた場合でも、それぞれのトランジスタ素子間にて移動度のばらつきが10%以内と小さいものにできる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態にかかる有機電界効果トランジスタS2について、図4を参照して、上記第1実施形態との相違点を中心に述べることとする。上記第1実施形態の有機電界効果トランジスタS1は、ボトムゲート−トップコンタクトタイプのものであったが、有機電界効果トランジスタS2としては、本実施形態のようなトップゲートタイプのものであってもよい。
図4に示されるように、本実施形態の有機電界効果トランジスタS2は、電気絶縁性の基板10を有する。この基板10は、無アルカリガラスなどのガラスやセラミック、あるいはプラスチック等よりなるもので、リジッド基板でもよいし、フレキシブル基板でもよい。
この基板10の一面11上には、互いに離間して配置されたソース電極40およびドレイン電極50が形成されている。これらソース電極40およびドレイン電極50は、上記第1実施形態と同様、たとえばAu(金)などによって構成されている。
そして、基板10の一面11上においてソース電極40およびドレイン電極50を覆うように有機半導体膜30が形成されており、有機半導体膜30は、ソース電極40とドレイン電極50との間を繋いでいる。この有機半導体膜30は、上記第1実施形態と同様のものである。
そして、基板10の一面11上において有機半導体膜30を覆うように、ゲート絶縁膜20が形成されている。このゲート絶縁膜20は、上記第1実施形態と同様のものである。そして、ゲート絶縁膜20上には、Cr(クロム)などで構成されたゲート電極60が形成されている。このゲート電極60は、スパッタやフォトリソグラフィー等により形成される。このような構造により、本実施形態にかかる有機トランジスタS2が構成されている。
本実施形態によっても、有機半導体膜30を構成する有機半導体材料を上記カルコゲン含有ポリアセン化合物とすることで、印刷により、有機半導体膜30を、単分子膜が2層、3層または4層にて積層された高移動度を持つ結晶膜として形成できる。よって、本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の効果を奏する有機電界効果トランジスタS2を提供することができる。
(他の実施形態)
なお、ボトムゲートタイプのトランジスタ素子100としては、上記図1以外にも、基板10がガラスやプラスチック等の絶縁基板よりなる基板10の一面11上に、Cr等よりなるゲート電極を形成したものでもよい。この場合、スパッタやフォトリソグラフィー等により形成したゲート電極の上に、上記図1と同様、ゲート絶縁膜20、有機半導体膜30、ソース電極40およびドレイン電極50を順次形成した構成とすればよい。
また、ボトムゲートタイプのトランジスタ素子100としては、上記図1に示したようなトップコンタクトタイプ以外にも、ボトムコンタクトタイプのものであってもよい。つまり、有機電界効果トランジスタとしては、一面11側にゲート電極60を備える基板10の当該一面11上に、ゲート絶縁膜20、ソース電極40、ドレイン電極50および有機半導体膜30よりなるトランジスタ素子100を設けてなるものであればよい。
また、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能であり、また、上記各実施形態は、上記の図示例に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
10 基板
11 基板の一面
20 ゲート絶縁膜
30 有機半導体膜
40 ソース電極
50 ドレイン電極
60 ゲート電極
100 トランジスタ素子

Claims (5)

  1. 一面(11)側にゲート電極(60)を備える基板(10)の当該一面上に、ゲート絶縁膜(20)、ソース電極(40)、ドレイン電極(50)および有機半導体膜(30)よりなるトランジスタ素子(100)を設けてなる有機電界効果トランジスタであって、
    前記有機半導体膜は、有機半導体材料の単分子膜を2層、3層または4層にて積層してなる結晶膜であり、
    前記有機半導体材料は、分子量1000以下であり、2つのアルキル基を有するカルコゲン含有ポリアセン化合物であって、それぞれのアルキル鎖の炭素数が、ポリアセンの環の数よりも少ないカルコゲン含有ポリアセン化合物を主成分とするものであることを特徴とする有機電界効果トランジスタ。
  2. 前記有機半導体材料は、前記主成分としてのカルコゲン含有ポリアセン化合物に加えて、0.1重量%以上5重量%以下の添加物としてのカルコゲン含有ポリアセン化合物を含有するものであり、
    前記添加物としてのカルコゲン含有ポリアセン化合物は、前記主成分としてのカルコゲン含有ポリアセン化合物に対して同一の骨格を有し、アルキル鎖の炭素数が少ないものであることを特徴とする請求項1に記載の有機電界効果トランジスタ。
  3. 積層膜としての前記有機半導体膜の膜厚分布は、1mm当たり0.3nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機電界効果トランジスタ。
  4. 前記トランジスタ素子は、前記基板の一面上に複数個設けられており、当該複数個の前記トランジスタ素子のそれぞれの移動度のばらつきが10%以内であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の有機電界効果トランジスタ。
  5. 前記主成分としてのカルコゲン含有ポリアセン化合物は、3,12−ジヘキシルジナフト[2,3−d:2‘,3’−d‘]ナフト[1,2−b:6,7−b’]ジチオフェンであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の有機電界効果トランジスタ。
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