JP2017142919A - 燃料電池−水素製造システムおよびその運転方法 - Google Patents

燃料電池−水素製造システムおよびその運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】運転モードを連続的に切り替えることができる燃料電池−水素製造システムを提供することを目的とする。【解決手段】燃料電池−水素製造システム2は、発電部と、燃料ガス供給部(11a,11b)と、酸化性ガス供給部12と、水蒸気供給部(16a,16b)と、温度計測部と、温度制御部24と、運転モード制御部23と、を備え、温度制御部24が、温度計測部で計測した燃料ガス入口側発電部の温度に応じて排燃料ガスの再循環流量を制御する再循環制御部25、および、温度計測部で計測した燃料ガス入口側発電部の温度に応じて水蒸気の流量を制御する水蒸気制御部26の少なくとも一方を含み、温度制御部24が再循環制御部25を含む場合に、発電部から排出された排燃料ガスの少なくとも一部を燃料ガス供給部(11a,11b)に再循環させる再循環部(15a,15b)を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池−水素製造システムおよびその運転方法に関するものである。
燃料ガスと酸素とを化学反応させることにより発電する燃料電池が知られている。このうち、固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell、以下「SOFC」という。)は、電解質としてジルコニアセラミックスなどのセラミックスが用いられ、例えば、水素(H)および一酸化炭素(CO)、メタン(CH)などの炭化水素系ガス、都市ガス、天然ガスのほか、石油、メタノール、石炭ガス化ガスなどの炭素質原料をガス化設備により製造したガスを燃料として運転される燃料電池である。
この燃料電池のなかには、発電だけでなく燃料電池のオフガスから水素を製造するシステム、および燃料電池の排熱を利用した水素製造システムがある。特許文献1では、固体電解質形燃料電池(SOFC)のオフガスをCO変成器で変成して高純度水素を製造する方法を開示している。特許文献2には、SOFCの内部改質を利用し、SOFCからのアノードオフガスを浄化して水素を製造することが記載されている。
特開2002−334714号公報(請求項1) 特開2009−179541号公報(段落[0002])
SOFCの内部改質を利用した水素製造システムでは、水素の製造量を増やすためにワンパス燃料利用率を下げる必要がある。ここでワンパス燃料利用率とは、燃料極に供給した総燃料に対する発電に利用された燃料の割合であり、SOFC発電システムで燃料極側に排燃料ガスの再循環がある場合、燃料極に供給した総燃料には再循環ガス中の燃料を含めて評価するものである。例えばワンパス燃料利用率を下げるには、発電する電流に対して燃料ガスの供給量を増加させる。
しかしながら、燃料ガスの供給量が増加すると、メタン(CH)などの炭化水素ガスの増加により、内部改質反応量が増加することによる吸熱量が増加して、SOFCの温度低下を招く。一方、SOFCは燃料ガス流量を一定として発電出力を下げると、発電反応に伴う発熱量が減少する。水素の製造量にあたっては発電出力を維持しつつ燃料ガス供給量を増加することから、それにより改質と発電との熱バランスが崩れて発電に最適な温度を維持できなくなると、SOFCの内部抵抗の増加などにより発電性能が著しく低下する。そのため、内部改質を行うSOFCを利用した水素製造システムでは、発電のみの発電運転から、発電と水素製造を併用する水素製造運転とを連続的に切り替える際に、SOFCの温度変化が発生して、発電出力を維持できなくなり、簡易に水素製造運転へと切替えることができない場合があるという課題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、発電運転と水素製造運転とを連続的に切り替えることができる燃料電池−水素製造システムを提供することを目的とする。
本発明の燃料電池−水素製造システムおよびその運転方法は以下の手段を採用する。
本発明は、燃料ガスと酸化性ガスとの反応により発電するセルを有する発電部と、前記燃料ガスを前記発電部に供給する燃料ガス供給部と、前記発電部に前記酸化性ガスを供給する酸化性ガス供給部と、前記燃料ガス供給部に水蒸気を供給する水蒸気供給部と、前記発電部のうちで燃料ガス入口側に設置される燃料ガス入口側発電部の温度を計測する温度計測部と、前記燃料ガス入口側発電部の温度を制御する温度制御部と、水素製造の指令を受けて、前記燃料ガスの流量を増加させる運転モード制御部と、を備え、前記温度制御部が、前記温度計測部で計測した前記燃料ガス入口側発電部の温度に応じて排燃料ガスの再循環流量を制御する再循環制御部、および、前記温度計測部で計測した前記燃料ガス入口側発電部の温度に応じて前記水蒸気の流量を制御する水蒸気制御部の少なくとも一方を含み、前記温度制御部が前記再循環制御部を含む場合に、前記発電部から排出された前記排燃料ガスの少なくとも一部を前記燃料ガス供給部に再循環させる再循環部を備える燃料電池−水素製造システムを提供する。
運転モード制御部は、水素製造モード運転時には発電モード運転時よりも燃料ガス流量を増加させることでSOFCの発電出力を維持しながら水素の供給を可能とする。すなわち、水素生成量を増やすことができる。また水素製造モード運転時であっても、発電部には燃料ガスが供給され発電が行われる。ここで、発電部とは、セルスタックの軸方向において、インターコネクタで電気的に接続された複数の燃料電池セル群がある部分である。
温度計測部および温度制御部を備えることにより、水素生成時の改質吸熱量の増加、または発電による発熱量が減少した場合であっても、発電部を発電に適した温度に維持できる。
排燃料ガスには、改質されなかった炭化水素等が含まれている。よって、排燃料ガスの燃料ガスへの再循環流量を制御することで、燃料電池セルに供給される炭化水素量を調整できる。その結果、燃料電池セルでの吸熱量が調整されるため、発電部を発電に適した温度に維持できる。
燃料ガス供給部に供給された水蒸気は、燃料ガスと混合される。燃料ガスには炭化水素が含まれている。燃料ガスに水蒸気を混合することで、燃料ガス中の炭化水素の割合を低下させられる。その結果、燃料電池セルでの改質吸熱量が調整されるため、発電部を発電に適した温度に維持できる。
上記発明に一態様において、前記温度制御部が前記再循環制御部を含み、前記再循環制御部は、前記燃料ガス入口側発電部の温度が所定温度以下である場合に、前記排燃料ガスの再循環流量を設定流量分、低減させる機能を備えている。
予め低減させる再循環流量を設定し、該設定流量分を低減することで、発電部に対して相対的に温度の低い再循環ガスの流量が減少することで冷却効果を抑制するとともに、再循環ガスから供給されるメタン(CH)など炭化水素の流量を低減することで、発電部での内部改質による吸熱を減少するので、発電部の熱バランスを調整が容易になる。
上記発明に一態様において、前記温度制御部が前記水蒸気制御部を含み、前記水蒸気制御部は、前記燃料ガス入口側発電部の温度が所定温度以下である場合に、前記水蒸気流量を設定流量分、増加させる機能を備えている。
予め増加させる水蒸気流量を設定し、該設定流量分を増加することで、発電部の燃料極出口のメタン(CH)など炭化水素ガスの濃度を低減する。これにより、排燃料ガスから分岐して再循環する再循環ガス供給されるメタン(CH)など炭化水素の流量を低減することで、発電部での内部改質による吸熱を減少するので、発電部の熱バランスを調整が容易になる。
上記発明に一態様において、前記温度制御部が前記再循環制御部および前記水蒸気制御部を含み、前記再循環制御部は、前記燃料ガス入口側発電部の温度が第1所定温度以下である場合に、前記排燃料ガスの再循環流量を設定流量分、低減させる機能を備え、前記水蒸気制御部は、前記燃料ガス入口側発電部の温度が第2所定温度以下である場合に、前記水蒸気流量を設定流量分、増加させる機能を備え、前記第1所定温度は第2所定温度と異なる温度であることが好ましい。
第1所定温度は第2所定温度と異なる温度とすることで、再循環制御部による温度制御が行われるタイミングを水蒸気制御部による温度制御とずらすことができる。それにより発電部入口のメタン(CH)など炭化水素ガスの濃度を低減する制御因子を明確にして、発電部での内部改質による吸熱を減少する制御を容易にするので、発電部の熱バランスを調整が容易になる。
上記発明に一態様において、前記第1所定温度が、前記第2所定温度よりも高い温度であることが好ましい。
これにより、再循環制御部による温度制御の方が優先的に実施される。水蒸気の生成にはエネルギーを要するため、また水蒸気の生成源の大型化や燃料電池の反応を阻害するので好ましくなく、水蒸気を追加で使用せずに温度制御できることが好ましい。再循環制御部による温度制御を優先させることで効率的に発電部の温度制御を行うことができる。
上記発明に一態様において、前記温度制御部が、前記温度計測部で計測した前記燃料ガス入口側発電部の温度が第3所定温度以下である場合に、前記燃料ガス流量の増加を停止するよう制御する燃料制御部を含み、前記第3所定温度は、前記第1所定温度および前記第2所定温度よりも低い温度であるとよい。
燃料ガス流量の増加を停止することで、発電部への炭化水素供給量の増加を抑制できる。それにより、燃料ガス中のメタン(CH)など炭化水素ガスの流量を低減することで、発電部での内部改質による吸熱を減少するので、改質吸熱量の増加を抑制し、発電部の温度低下を抑制できる。
上記発明に一態様において、前記燃料制御部は、前記燃料ガス入口側発電部の温度が第4所定温度以下である場合に、前記燃料ガス流量を設定流量分、低減させる機能を備え、前記第4所定温度が前記第3所定温度よりも低い温度であるとよい。
燃料ガス流量を低減させることで、更に改質吸熱量を低減させ、発電部の温度低下を抑制できる。また、燃料ガス流量を低減させることを最終制御判断とすることで、SOFCの発電量を最終制御判断まで維持できる。
上記発明に一態様において、警告を発する警告部を有し、前記燃料制御部が、前記燃料ガス入口側発電部の温度が前記第4所定温度以下である場合に警告を発し、前記燃料ガス入口側発電部の温度が前記第3所定温度を超えると該警告を解除するよう前記警告部を制御する機能を備えているとよい。
警告部が警告を発することで、使用者に温度制御の必要程度を認識させることができる。
また、本発明は、発電部に炭化水素と水蒸気とを供給して吸熱反応させ、水素と一酸化炭素を生成する工程と、前記発電部に該水素と該一酸化炭素を含む燃料ガスと酸化性ガスとを供給して発電させる工程と、前記発電部のうちで燃料ガス入口側に設置される燃料ガス入口側発電部の温度を計測する工程と、前記燃料ガス入口側発電部の温度を制御する工程と、水素製造の指令を受けて、前記燃料ガスの流量を増加させる工程と、を備え、前記燃料ガス入口側発電部の温度を制御する工程が、前記燃料ガス入口側発電部の計測温度に応じて排燃料ガスの再循環流量を制御する制御工程A、および、前記燃料ガス入口側発電部の計測温度に応じて前記水蒸気の流量を制御する制御工程Bの少なくとも一方を含み、前記燃料ガス入口側発電部の温度を制御する工程が前記制御工程Aを含む場合に、前記発電部から排出された前記排燃料ガスの少なくとも一部を前記発電部の上流側に再循環させる工程を備えている燃料電池−水素製造システムの運転方法を提供する。
上記発明に一態様において、前記燃料ガス入口側発電部の温度を制御する工程が、前記制御工程Aを含み、前記制御工程Aでは、前記燃料ガス入口側発電部の温度が所定温度以下である場合に、前記排燃料ガスの再循環流量を設定流量分、低減させる。
上記発明に一態様において、前記燃料ガス入口側発電部の温度を制御する工程が、前記制御工程Bを含み、前記制御工程Bでは、前記燃料ガス入口側発電部の温度が所定温度以下である場合に、前記水蒸気流量を設定流量分、増加させる。
上記発明に一態様において、前記燃料ガス入口側発電部の温度を制御する工程が、前記制御工程Aおよび前記制御工程Bを含み、第1所定温度と、前記第1所定温度とは異なる温度である第2所定温度を設定し、前記制御工程Aでは、前記燃料ガス入口側発電部の温度が前記第1所定温度以下である場合に、前記排燃料ガスの再循環流量を設定流量分、低減させ、前記制御工程Bでは、前記燃料ガス入口側発電部の温度が前記第2所定温度以下である場合に、前記水蒸気流量を設定流量分、増加させる。
上記発明に一態様において、前記第1所定温度を、前記第2所定温度よりも高い温度とすることが好ましい。
上記発明に一態様において、前記第1所定温度および前記第2所定温度よりも低い温度である第3所定温度を設定し、前記燃料ガス入口側発電部の計測温度が前記第3所定温度以下である場合に、前記燃料ガス流量の増加を停止するよう制御する工程を含むとよい。
上記発明に一態様において、前記第3所定温度よりも低い温度である第4所定温度を設定し、前記燃料ガス入口側発電部の計測温度が第4所定温度以下である場合に、前記燃料ガス流量を設定流量分、低減させるとよい。
上記発明に一態様において、前記燃料ガス入口側発電部の計測温度が前記第4所定温度以下である場合に警告を発し、前記燃料ガス入口側発電部の温度が前記第3所定温度を超えると該警告を解除するとよい。
本発明によれば、水素製造モードにおいて発電部の温度を維持できるため、発電モードから水素製造モードへの連続切替えが可能である。
本発明の一実施形態に係る燃料電池−水素製造システムが適用された複合発電システムのブロック図である。 本発明の一実施形態に係るSOFCモジュールの概要を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るSOFCカートリッジの縦断面図である。 本発明の一実施形態に係るセルスタックの部分断面図である。 燃料電池−水素製造システムの発電モード時から水素製造モード時の運転変更に伴うSOFCカートリッジの温度分布の変化説明するグラフである。 燃料電池−水素製造システムの発電モード時から水素製造モード時の運転変更に伴うSOFCカートリッジのガス組成分布の変化の概念を説明するグラフである。 水素製造モード運転時における発電部の温度制御の一例を示すフロー図である。 燃料電池−水素製造システムの水素製造モード時の運転条件を説明するグラフである。
以下においては、説明の便宜上、紙面を基準として「上」及び「下」の表現を用いて各構成要素の位置関係を特定するが、鉛直方向に対して必ずしもこの限りである必要はない。例えば、紙面における上方向が鉛直方向における下方向に対応してもよい。また、紙面における上下方向が鉛直方向に直行する水平方向に対応してもよい。
また、以下においては、固体酸化物形燃料電池(SOFC)のセルスタックとして円筒形を例として説明するが、必ずしもこの限りである必要はなく、例えば平板形のセルスタックであってもよい。
以下、本発明の燃料電池−水素製造システムに係る一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る燃料電池−水素製造システムが適用された複合発電システムのブロック図である。
複合発電システム1は、燃料電池−水素製造システム2と、燃料電池−水素製造システム2から排出されたガスを利用して駆動し発電を行うガスタービンシステム3と、ガスタービンシステム3からの排気ガスの熱を回収する排熱回収部4とを備えている。
燃料電池−水素製造システム2は、発電部を有する固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxcide Fuel Cell)モジュール201を備えている。
ここで、発電部108とは、セルスタックの軸方向において、インターコネクタで電気的に接続された複数の燃料電池セル群がある部分である。
さらに燃料電池−水素製造システム2は、発電部108に燃料ガスを供給する燃料ガス供給部(11a,11b)と、発電部108に酸化性ガスを供給する酸化性ガス供給経路12と、発電部108を経由した燃料ガス(排燃料ガス)をSOFCモジュール201から排出する排燃料ガス経路13と、発電部108を経由した酸化性ガス(排酸化性ガス)をSOFC201から排出する排酸化性ガス経路14と、排燃料ガスを燃料ガス供給部(11a,11b)に再循環させる再循環部(15a,15b)と、燃料ガス供給部(11a,11b)に水蒸気を供給する水蒸気供給部(16a,16b)と、制御装置17と、発電部108のうち、燃料ガスの入口部分である燃料ガス入口側発電部108aの温度を計測する温度計測部28(図3参照)と、を備えている。
ここで、本実施形態では、燃料ガス入口側発電部108aの温度を計測する。燃料ガス入口側発電部108aはセルスタック101の燃料ガス入口側の燃料電池セル105にあり、燃料ガス中のメタン(CH)などの内部改質による温度変化の影響を受けやすい領域として選定して温度変化を計測する。セルスタック101のうち、燃料ガス入口側の他に内部改質による温度変化の影響を受けて燃料電池セル105の温度が低下しやすい領域の温度を計測してもよい。
燃料電池−水素製造システム2は、SOFCモジュール201からの排燃料ガスを利用して水素を生成するシフト反応器18と、シフト反応器18を経由した排燃料ガスから熱交換により水分を分離する水分離器19と、水分離器19を経由した排燃料ガスから水素を精製する水素精製装置(例えばPSA)20と、を備えている。水素精製装置20で精製された水素(H)は水素を燃料として駆動する燃料電池自動車(FCV)21等に利用できる。水素精製装置20で分離されたCHなどのオフガス(C)は、焼却処理される。オフガス(C)は、排熱回収部4での水蒸気を生成する熱としての熱回収に利用しても良い。
ガスタービンシステム3は、SOFCの酸化性ガスとなる空気(A)を吸い込み、該吸い込んだ空気を加圧してSOFCモジュール201に供給する空気圧縮機31と、SOFCモジュール201からの排燃料ガスおよび燃料(F)を燃焼させて高温の燃焼ガスを生成する燃焼器32と、該燃焼ガスで駆動するマイクロガスタービン33と、マイクロガスタービン33から排出された排燃焼ガスの熱を用いて空気圧縮機31で加圧された空気を加熱する再生熱交換器34と、マイクロガスタービン33の駆動で発電する発電機35と、を備えている。再生熱交換器34を経由した排燃焼ガスは、排熱回収部4へと供給される。
排熱回収部4は、排燃焼ガスと水(W)とを熱交換させて水蒸気(S)を生成する熱交換器である。水蒸気(S)は熱源として回収され、水蒸気供給源16aで利用しても良いし、別機器で利用されても良い。排熱回収部4を経由した排燃焼ガス(G)は、必要に応じて適宜排ガス処理を施した後、大気へと放出される。
燃料電池−水素製造システム2において、SOFCモジュール201の発電部108は、燃料ガスおよび酸化性ガスの供給を受けて固体電解質を介した電気化学反応により発電するセル(セルスタック101)を有する。
燃料ガス供給部は、燃料ガス供給源11a、燃料ガス供給経路11bを備えている。燃料ガス供給源11aは、燃料ガス供給経路11bを介してSOFCモジュール201に接続されている。SOFCモジュール201へ供給された燃料ガスは、セルスタック101の燃料電池セル105、特に燃料ガス入口側の燃料電池セル105の燃料極109付近で炭化水素(特にメタン(CH))と水蒸気とを吸熱反応させて盛んに水蒸気改質され、水素や一酸化炭素が生成される。
燃料ガスは、水蒸気改質されることにより水素を生成可能な成分を含む。例えば、メタン(CH)などの炭化水素は触媒作用のある燃料極などのニッケル(Ni)の下で水蒸気により改質され、水素(H)および一酸化炭素(CO)となる。燃料ガスは、水素(H)および一酸化炭素(CO)、メタン(CH)ガスなどの炭化水素系ガス、都市ガス、天然ガス、または、石炭など炭素質原料のガス化設備により製造したガスなどであってもよい。
酸化性ガス供給経路12は、SOFCモジュール201の発電部108に酸化性ガス(本実施形態では空気)を供給する構成である。図1において酸化性ガス供給経路12は、ガスタービンシステム3から排出される圧縮空気を発電部108に供給できるようSOFCモジュール201とガスタービンシステム3とを接続するガス流通路である。
排燃料ガス経路13は、発電部108を経由した排燃料ガスをSOFCモジュール201から排出できるよう、一端がSOFCモジュール201に接続されている。
排酸化性ガス経路14は、一端がSOFCモジュール201に、他端がガスタービンシステム3に接続されている。排酸化性ガス経路14は、発電部108を経由した排酸化性ガスをSOFCモジュール201から排出できる。
再循環部は、再循環ブロワ15aおよび再循環経路15bを備えている。再循環ブロワ15aの入口側には排燃料ガス経路13の他端が接続されている。再循環経路15bは、一端が再循環ブロワ15aの出口側に、他端が燃料ガス供給経路11bに接続され、排燃料ガスの一部を再循環して燃料ガス供給経路11bへと供給している。
水蒸気供給部(16a、16b)は、水蒸気供給源16aおよび水蒸気供給経路16bを備えている。水蒸気供給源16aは、水を加熱して水蒸気を生成するボイラーなどである。水蒸気供給経路16bは、一端が水蒸気供給源16aに、他端が再循環経路15bに接続されている。
温度計測部28は、燃料ガス入口側発電部108aの表面、好ましくはセルスタック101の燃料ガス流れ上流側の燃料電池セル105の温度を測定できるように設置されている。温度計測部28は、SOFCモジュール201の稼働温度で燃料ガス入口側発電部108aの温度を計測でき、計測した温度情報を制御装置17へ送信できる計測器である。温度計測部28は、熱電対が主として利用されるが、高温用非接触式放射温度計なども使用可能である。
制御装置17は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。
制御装置17は、外部からの指令を受ける受信部22と、受信部22が受けた指令に基づき発電モードまたは水素製造モードに運転を切り替える運転モード制御部23と、受信部22が受けた温度計測部28からの温度情報(計測温度)に基づき燃料ガス入口側発電部108aの温度を制御する温度制御部24と、を備えている。水素製造モードとは発電モードよりも水素生成量を増やす運転モードであり、水素製造モードであっても、発電部108には燃料ガスが供給され発電が行われる。
運転モード制御部23は、受信部22が発電の指令を受けた場合、バルブVを開け、バルブVを閉じるよう制御する機能を有している。運転モード制御部23は、受信部22が水素製造の指令を受けた場合、バルブVを閉め、バルブVを開けるよう制御する機能を有している。
運転モード制御部23には、発電モード用および水素製造モード用の負荷電流値に応じた燃料ガス流量、排燃料ガス再循環流量、および水蒸気流量の情報が格納されている。水素製造モードの各条件は、ワンパス燃料利用率が40%〜60%、好ましくは45%〜50%であり、かつ、S/C(SteamとCarbonの比)が3.0〜5.0、好ましくは3.5〜5.0となるよう設定されている。ここでワンパス燃料利用率は、SOFC発電システムで燃料極側に排燃料ガスの再循環の有無にこだわらずに、SOFCの燃料極入口の燃料流量とSOFCで消費されたガス(HおよびCO)の反応量で評価する。
運転モード制御部23は、受信部22が受けた指令に基づきバルブV,V,Vを適宜開閉して、各モード用条件となるよう燃料ガス流量、排燃料ガス再循環流量、および水蒸気流量を制御する機能を有している。受信部22が水素製造の指令を受けた場合、運転モード制御部23は、バルブVの開度を上げて燃料ガス流量を徐々に増加させて、発電しながら所定流量の水素を製造可能とする。
ここで、図5と図6に示すように、発電モードから水素製造モードへの切り替えで、燃料ガス流量を増加させた場合に、燃料ガス中のメタン(CH)など炭化水素ガスが増加することで、セルスタック101の燃料ガス入口側の内部改質による吸熱が増加してセルスタック101の燃料ガス入口側温度が低下し、燃料ガス入口側発電部108a(上部セル)の温度が所定温度より低下してセルスタック101の温度分布が増加するとともに燃料電池セル105の内部抵抗が増加して、SOFCモジュール201の発電性能が低下する場合がある。このため、セルスタック101の燃料ガス入口側での燃料ガス中のメタン(CH)など炭化水素ガスの増加を抑制することが効果的である。水素製造モードでの燃料ガス入口側発電部108aの温度Tが700℃以下では、抵抗が増大し、性能が低下する。
また図6に示すように、発電モードから水素製造モードへの切り替えで、燃料ガス流量の増加により、セルスタック101の燃料ガス出口側で、排燃料ガスの平衡反応として改質の逆の反応が発生し、排燃料ガス中のメタン(CH)が増加するため、再循環ガスの中のメタン(CH)の流量が増加して、その結果セルスタック101の燃料ガス入口側での燃料ガス中のメタン(CH)ガスが増加することが判明した。このため、水蒸気供給源16aからの水蒸気流量を増加させてS/Cが大きくなるように制御することは、排燃料ガス中のメタン(CH)の増加を抑制することも効果的である。
従い、温度制御部24は、再循環制御部25、水蒸気制御部26、燃料制御部27を備えていて、発電モードから水素製造モードへ切り替えた際の、燃料ガス入口側発電部108aの計測温度が所定温度より低下しないようにして、SOFCモジュール201の発電性能低下を抑制する。
さらに、図6に示すように、ワンパス燃料利用率は発電モードが例えば約55%(X)から水素製造モードでは例えば約45%(Y)へと低減することで、所定流量の水素の製造供給を可能としている。このため温度制御部24は、ワンパス燃料利用率を算出して、ワンパス燃料利用率を上げるようにすることで、再循環ガス中のメタン(CH)など炭化水素ガスの濃度を低減し、セルスタック101の燃料ガス入口側の内部改質による吸熱を減少し燃料ガス入口側発電部108aの計測温度が所定温度より低下しないようにして、SOFCモジュール201の発電性能低下を抑制することができる。
再循環制御部25は、燃料ガス入口側発電部108aの計測温度に応じてバルブVの開度を調整して排燃料ガスの再循環流量を制御する。再循環制御部25は、受信部22で燃料ガス入口側発電部108aの温度が第1所定温度以下であるとの温度情報を受信した場合に、バルブVの開度を下げて排燃料ガス流量を設定流量分、低減させる機能を有している。
上記設定流量は、初期再循環流量に対して例えば−1%として、初期再循環流量の0〜−5%の間の所定の流量を段階的に低減してもよく、燃料ガス入口側発電部108aに対して相対的に温度の低い再循環ガスの流量が減少することで冷却効果を抑制するとともに、再循環ガスから供給されるメタン(CH)など炭化水素の流量を低減し、燃料入口のメタン(CH)など炭化水素ガスの濃度を低減することで、セルスタック101の燃料ガス入口側での内部改質による吸熱を減少する。再循環制御部25における排燃料ガス流量の低減限界は、初期再循環流量に対して−5%とすることが好ましい。低減限界よりも設定流量を低下すると、燃料極109への蒸気供給量が不足するので好ましくない。初期再循環流量は、水素製造モード用条件として設定されている再循環流量である。低減限界まで排燃料ガス流量を低減した後は、燃料ガス入口側発電部108aの温度に依らず再循環制御部25での制御は停止される。
水蒸気制御部26は、燃料ガス入口側発電部108aの計測温度に応じてバルブVの開度を調整して水蒸気流量を制御する。水蒸気制御部26は、受信部22で燃料ガス入口側発電部108aの温度が第2所定温度以下であるとの温度情報を受信した場合に、バルブVの開度を上げて水蒸気供給流量を設定流量分、増加させる機能を有している。第2所定温度は、第1所定温度よりも低い温度で設定されることが望ましい。
上記設定流量は、初期水蒸気供給流量に対して例えば+5%として、初期水蒸気供給流量の0〜+20%の間の所定の水蒸気流量を段階的に増加してもよく、セルスタック101の燃料出口のメタン(CH)など炭化水素ガスの濃度を低減する。これにより、排燃料ガスから分岐して再循環する再循環ガスから供給されるメタン(CH)など炭化水素の流量を低減し、燃料入口のメタン(CH)ガスなど炭化水素の濃度を低減することで、セルスタック101の燃料ガス入口側での内部改質による吸熱を減少する。水蒸気制御部26における水蒸気供給流量の増加限界は、初期水蒸気供給流量に対して+20%とすることが好ましい。増加限界よりも設定流量を増加すると、水蒸気の生成にはエネルギーを要することでシステム効率が低下するとともに、燃料極109への蒸気供給量が増え過ぎて水蒸気供給源16aが大型化するとともに、燃料電池の反応促進を阻害するので好ましくない。初期水蒸気供給流量は、水素製造モード用条件として設定されている水蒸気供給流量である。増加限界まで水蒸気供給流量を増加した後は、燃料ガス入口側発電部108aの温度に依らず水蒸気制御部26での制御は停止される。
燃料制御部27は、燃料ガス入口側発電部108aの計測温度に応じてバルブVの開度を調整して燃料ガス流量を制御する。燃料制御部27は、受信部22で燃料ガス入口側発電部108aの温度が第3所定温度以下であるとの温度情報を受信した場合に、バルブVの開度を下げて燃料ガス流量の増加を停止させる機能を有している。第3所定温度は、第1所定温度および第2所定温度よりも低い温度に設定される。
燃料制御部27は、受信部22で燃料ガス入口側発電部108aの温度が第4所定温度以下であるとの温度情報を受信した場合に、バルブVの開度を更に下げて燃料ガス流量を設定流量分、低減させる機能を有している。第4所定温度は、第3所定温度よりも低い温度に設定される。
上記設定流量は、初期燃料ガス流量に対して例えば−1%として、初期燃料ガス流量の0〜−2%の間の所定の流量を段階的に低減してもよく、燃料ガス中のメタン(CH)など炭化水素ガスの濃度を低減することで、セルスタック101の燃料ガス入口側での内部改質による吸熱を減少する。燃料制御部27における燃料ガス流量の低減限界は、初期燃料ガス流量に対して−2%とすることが好ましい。低減限界よりも設定流量を低下すると、燃料極109への燃料供給量が不足して発電量と水素製造流量が減少するので好ましくない。初期燃料ガス流量は、水素製造モード用条件として設定されている燃料ガス流量である。水素製造モードにおいて燃料ガス流量は徐々に増加されるが、その場合、燃料制御部27での温度制御が開始される直前の燃料ガス流量が初期燃料ガス流量である。低減限界まで燃料ガス流量を低減した後は、燃料ガス入口側発電部108aの温度に依らず燃料制御部27での制御は停止される。
燃料電池−水素製造システム2は、使用者に警告を発する警告部(不図示)を更に備えていることが望ましい。警告部は、警告音を発するアラーム、警告信号を表示するランプ等である。燃料制御部27は、受信部22で燃料ガス入口側発電部108aの温度が第4所定温度以下であるとの温度情報を受信した場合に警告を発し、その後、受信部22で燃料ガス入口側発電部108aの温度が第3所定温度を超えたという温度情報を受信したら該警告を解除するよう制御する機能を有している。
温度制御部24は、燃料ガス入口側発電部108aの温度による制御判断の代わりに、ワンパス燃料利用率を算出して、ワンパス燃料利用率を上げるようバルブV,V,Vを適宜開閉して、燃料ガス流量、排燃料ガス再循環流量、および水蒸気流量を制御する機能を有してもよい。
ワンパス燃料利用率を上げることで、再循環ガス中のメタン(CH)など炭化水素ガスの濃度を低減して、セルスタック101の燃料ガス入口側での内部改質による吸熱を減少することで、燃料ガス入口側発電部108aの温度の低下を抑制することができる。
温度制御部24は、水素製造モード運転時に、温度計測部28が間欠的に燃料ガス入口側発電部108aの温度を計測して温度情報を送信するよう制御する機能を有していてもよい。連続計測でなく間欠的な計測と温度情報の送信により、制御装置の容量を低減させて簡易化させることが可能となるとともに、温度制御が安定する効果がある。熱容量による温度変化速度を考慮して、間欠的な計測と温度情報の送信の場合、計測間隔は、30分以上60分程度とすることが好ましい。
次に、図2と図3とを参照して本実施形態に係るSOFCモジュール201及びSOFCカートリッジ203について説明する。ここで、図2は、本実施形態に係るSOFCモジュール201の一態様を示すものである。また、図3は、本実施形態に係るSOFCカートリッジ203の一態様の断面図を示すものである。
SOFCモジュール201は、図2に示すように、例えば、複数のSOFCカートリッジ203と、これら複数のSOFCカートリッジ203を収納する圧力容器205とを有する。また、SOFCモジュール201は、燃料ガス供給管207と複数の燃料ガス供給枝管207aとを有する。またSOFCモジュール201は、燃料ガス排出管209と複数の燃料ガス排出枝管209aとを有する。また、SOFCモジュール201は、酸化性ガス供給管(不図示)と酸化性ガス供給枝管(不図示)とを有する。また、SOFCモジュール201は、酸化性ガス排出管(不図示)と複数の酸化性ガス排出枝管(不図示)とを有する。
燃料ガス供給管207は、圧力容器205の外部に設けられ、SOFCモジュール201の発電量に対応して所定ガス組成と所定流量の燃料ガスを供給する燃料ガス供給部に接続されると共に、複数の燃料ガス供給枝管207aに接続されている。この燃料ガス供給管207は、上述の燃料ガス供給部から供給される所定流量の燃料ガスを、複数の燃料ガス供給枝管207aに分岐して導くものである。また、燃料ガス供給枝管207aは、燃料ガス供給管207に接続されると共に、複数のSOFCカートリッジ203に接続されている。この燃料ガス供給枝管207aは、燃料ガス供給管207から供給される燃料ガスを複数のSOFCカートリッジ203に略均等の流量で導き、複数のSOFCカートリッジ203の発電性能を略均一化させるものである。
燃料ガス排出枝管209aは、複数のSOFCカートリッジ203に接続されると共に、燃料ガス排出管209に接続されている。この燃料ガス排出枝管209aは、SOFCカートリッジ203から排出される排燃料ガスを燃料ガス排出管209に導くものである。また、燃料ガス排出管209は、複数の燃料ガス排出枝管209aに接続されると共に、一部が圧力容器205の外部に配置されている。この燃料ガス排出管209は、燃料ガス排出枝管209aから略均等の流量で導出される排燃料ガスを圧力容器205の外部に導くものである。
圧力容器205は、内部の圧力が0.1MPa〜約1MPa、内部の温度が大気温度〜約550℃で運用されるので、耐力性と酸化性ガス中に含まれる酸素などの酸化剤に対する耐食性を保有する材質が利用される。例えばSUS304などのステンレス系材が好適である。
ここで、本実施形態においては、複数のSOFCカートリッジ203が集合化されて圧力容器205に収納される態様について説明しているが、これに限られず例えば、SOFCカートリッジ203が集合化されずに圧力容器205内に収納される態様とすることもできる。
SOFCカートリッジ203は、図3に示す通り、複数のセルスタック101と、発電室215と、燃料ガス供給室217と、燃料ガス排出室219と、酸化性ガス供給室221と、酸化性ガス排出室223とを有する。また、SOFCカートリッジ203は、上部管板225aと、下部管板225bと、上部断熱体227aと、下部断熱体227bとを有する。なお、本実施形態においては、SOFCカートリッジ203は、燃料ガス供給室217と燃料ガス排出室219と酸化性ガス供給室221と酸化性ガス排出室223とが図3のように配置されることで、燃料ガスと酸化性ガスとがセルスタック101の内側と外側とを対向して流れる構造となっているが、必ずしもこの必要はなく、例えば、セルスタックの内側と外側とを平行して流れる、または酸化性ガスがセルスタックの長手方向と直交する方向へ流れるようにしても良い。
発電室215は、上部断熱体227aと下部断熱体227bとの間に形成された領域である。この発電室215は、セルスタック101の燃料電池セル105が配置され、燃料ガスと酸化性ガスとを電気化学的に反応させて発電を行う領域である。また、この発電室215のセルスタック101長手方向の中央部付近での温度は、SOFCモジュール201の定常運転時に、およそ700℃〜1100℃の高温雰囲気となる。
燃料ガス供給室217は、SOFCカートリッジ203の上部ケーシング229aと上部管板225aとに囲まれた領域である。また、燃料ガス供給室217は、上部ケーシング229aに備えられた燃料ガス供給孔231aによって、燃料ガス供給枝管207aと連通されている。また、燃料ガス供給室217には、セルスタック101の一方の端部が、セルスタック101の基体管103の内部が燃料ガス排出室219に対して開放して配置されている。この燃料ガス供給室217は、燃料ガス供給枝管207aから燃料ガス供給孔231aを介して供給される燃料ガスを、複数のセルスタック101の基体管103の内部に略均一流量で導き、複数のセルスタック101の発電性能を略均一化させるものである。
燃料ガス排出室219は、SOFCカートリッジ203の下部ケーシング229bと下部管板225bとに囲まれた領域である。また、燃料ガス排出室219は、下部ケーシング229bに備えられた燃料ガス排出孔231bによって、燃料ガス排出枝管209aと連通されている。また、燃料ガス排出室219には、セルスタック101の他方の端部が、セルスタック101の基体管103の内部が燃料ガス排出室219に対して開放して配置されている。この燃料ガス排出室219は、複数のセルスタック101の基体管103の内部を通過して燃料ガス排出室219に供給される排燃料ガスを集約して、燃料ガス排出孔231bを介して燃料ガス排出枝管209aに導くものである。
SOFCモジュール201の発電量に対応して所定ガス組成と所定流量の酸化性ガスを酸化性ガス供給枝管へと分岐して、複数のSOFCカートリッジ203へ供給する。酸化性ガス供給室221は、SOFCカートリッジ203の下部ケーシング229bと下部管板225bと下部断熱体227bとに囲まれた領域である。また、酸化性ガス供給室221は、下部ケーシング229bに備えられた酸化性ガス供給孔233aによって、図示しない酸化性ガス供給枝管と連通されている。この酸化性ガス供給室221は、図示しない酸化性ガス供給枝管から酸化性ガス供給孔233aを介して供給される所定流量の酸化性ガスを、後述する酸化性ガス供給隙間235aを介して発電室215に導くものである。
酸化性ガス排出室223は、SOFCカートリッジ203の上部ケーシング229aと上部管板225aと上部断熱体227aとに囲まれた領域である。また、酸化性ガス排出室223は、上部ケーシング229aに備えられた酸化性ガス排出孔233bによって、図示しない酸化性ガス排出枝管と連通されている。この酸化性ガス排出室223は、発電室215から、後述する酸化性ガス排出隙間235bを介して酸化性ガス排出室223に供給される排酸化性ガスを、酸化性ガス排出孔233bを介して図示しない第3酸化性ガス排出枝管に導くものである。
上部管板225aは、上部ケーシング229aの天板と上部断熱体227aとの間に、上部管板225aと上部ケーシング229aの天板と上部断熱体227aとが略平行になるように、上部ケーシング229aの側板に固定されている。また上部管板225aは、SOFCカートリッジ203に備えられるセルスタック101の本数に対応した複数の孔を有し、該孔にはセルスタック101が夫々挿入されている。この上部管板225aは、複数のセルスタック101の一方の端部をシール部材及び接着部材のいずれか一方又は両方を介して気密に支持すると共に、燃料ガス供給室217と酸化性ガス排出室223とを隔離するものである。
下部管板225bは、下部ケーシング229bの底板と下部断熱体227bとの間に、下部管板225bと下部ケーシング229bの底板と下部断熱体227bとが略平行になるように下部ケーシング229bの側板に固定されている。また下部管板225bは、SOFCカートリッジ203に備えられるセルスタック101の本数に対応した複数の孔を有し、該孔にはセルスタック101が夫々挿入されている。この下部管板225bは、複数のセルスタック101の他方の端部をシール部材及び接着部材のいずれか一方又は両方を介して気密に支持すると共に、燃料ガス排出室219と酸化性ガス供給室221とを隔離するものである。
上部断熱体227aは、上部ケーシング229aの下端部に、上部断熱体227aと上部ケーシング229aの天板と上部管板225aとが略平行になるように配置され、上部ケーシング229aの側板に固定されている。また、上部断熱体227aには、SOFCカートリッジ203に備えられるセルスタック101の本数に対応して、複数の孔が設けられている。この孔の直径はセルスタック101の外径よりも大きく設定されている。上部断熱体227aは、この孔の内面と、上部断熱体227aに挿通されたセルスタック101の外面との間に形成された酸化性ガス排出隙間235bを有する。
この上部断熱体227aは、発電室215と酸化性ガス排出室223とを仕切るものであり、上部管板225aの周囲の雰囲気が高温化し強度低下や酸化性ガス中に含まれる酸化剤による腐食が増加することを抑制する。上部管板225a等はインコネルなどの高温耐久性のある金属材料から成るが、上部管板225a等が発電室215内の高温に晒されて上部管板225a等内の温度差が大きくなることで熱変形することを防ぐものである。また、上部断熱体227aは、発電室215を通過して高温に晒された排酸化性ガスを、酸化性ガス排出隙間235bを通過させて酸化性ガス排出室223に導くものである。
本実施形態によれば、上述したSOFCカートリッジ203の構造により、燃料ガスと酸化性ガスとがセルスタック101の内側と外側とを対向して流れるものとなっている。このことにより、排酸化性ガスは、基体管103の内部を通って発電室215に供給される燃料ガスとの間で熱交換がなされ、金属材料から成る上部管板225a等が座屈などの変形をしない温度に冷却されて酸化性ガス排出室223に供給される。また、燃料ガスは、発電室215から排出される排酸化性ガスとの熱交換により昇温され、発電室215に供給される。その結果、ヒーター等を用いることなく発電に適した温度に予熱昇温された燃料ガスを発電室215に供給することができる。
下部断熱体227bは、下部ケーシング229bの上端部に、下部断熱体227bと下部ケーシング229bの底板と下部管板225bとが略平行になるように配置され、下部ケーシング229bの側板に固定されている。また、下部断熱体227bには、SOFCカートリッジ203に備えられるセルスタック101の本数に対応して、複数の孔が設けられている。この孔の直径はセルスタック101の外径よりも大きく設定されている。下部断熱体227bは、この孔の内面と、下部断熱体227bに挿通されたセルスタック101の外面との間に形成された酸化性ガス供給隙間235aを有する。
この下部断熱体227bは、発電室215と酸化性ガス供給室221とを仕切るものであり、下部管板225bの周囲の雰囲気が高温化し強度低下や酸化性ガス中に含まれる酸化剤による腐食が増加することを抑制する。下部管板225b等はインコネルなどの高温耐久性のある金属材料から成るが、下部管板225b等が高温に晒されて下部管板225b等内の温度差が大きくなることで熱変形することを防ぐものである。また、下部断熱体227bは、酸化性ガス供給室221に供給される酸化性ガスを、酸化性ガス供給隙間235aを通過させて発電室215に導くものである。
本実施形態によれば、上述したSOFCカートリッジ203の構造により、燃料ガスと酸化性ガスとがセルスタック101の内側と外側とを対向して流れるものとなっている。このことにより、基体管103の内部を通って発電室215を通過した排燃料ガスは、発電室215に供給される酸化性ガスとの間で熱交換がなされ、金属材料から成る下部管板225b等が座屈などの変形をしない温度に冷却されて燃料ガス排出室219に供給される。また、酸化性ガスは排燃料ガスとの熱交換により昇温され、発電室215に供給される。その結果、ヒーター等を用いることなく発電に必要な温度に昇温された酸化性ガスを発電室215に供給することができる。
発電室215で発電された直流電力は、複数の燃料電池セル105に設けたNi/YSZ等からなるリード膜115によりセルスタック101の端部付近まで導出した後に、SOFCカートリッジ203の集電棒(不図示)に集電板(不図示)を介して集電して、各SOFCカートリッジ203の外部へと取り出される。前記集電棒によってSOFCカートリッジ203の外部に導出された電力は、各SOFCカートリッジ203の発電電力を所定の直列数および並列数へと相互に接続され、SOFCモジュール201の外部へと導出されて、図示しないインバータなどにより所定の交流電力へと変換されて、電力負荷へと供給される。
図4を参照して本実施形態に係る円筒形セルスタックについて説明する。ここで、図4は、本実施形態に係るセルスタックの一態様を示すものである。セルスタック101は、円筒形状の基体管103と、基体管103の外周面に複数形成された燃料電池セル105と、隣り合う燃料電池セル105の間に形成されたインターコネクタ107とを有する。燃料電池セル105は、燃料極109と固体電解質111と空気極113とが積層して形成されている。また、セルスタック101は、基体管103の外周面に形成された複数の燃料電池セル105の内、基体管103の軸方向において最も端に形成された燃料電池セル105の空気極113に、インターコネクタ107を介して電気的に接続されたリード膜115を有する。
本実施形態では、セルスタック101の軸方向において、インターコネクタ107で電気的に接続された複数の燃料電池セル105群がある部分のうち、セルスタック101の燃料ガス入口側の燃料電池セル105を燃料ガス入口側発電部108aの温度計測箇所とし、燃料ガス入口側発電部108aの温度計測箇所から燃料ガス流れ上流側のリード膜115がある部分にかけて、内部改質が盛んに行われて水素が生成されるとともに、温度が低下する領域である。
基体管103は、多孔質材料からなり、例えば、CaO安定化ZrO(CSZ)、又はY安定化ZrO2(YSZ)、又はMgAlとされる。この基体管103は、燃料電池セル105とインターコネクタ107とリード膜115とを支持すると共に、基体管103の内周面に供給される燃料ガスを基体管103の細孔を介して基体管103の外周面に形成される燃料極109に拡散させるものである。
燃料極109は、Niとジルコニア系電解質材料との複合材の酸化物で構成され、例えば、Ni/YSZが用いられる。この場合、燃料極109は、燃料極109の成分であるNiが燃料ガスに対して触媒作用を有する。この触媒作用は、基体管103を介して供給された燃料ガス、例えば、メタン(CH)と水蒸気との混合ガスを反応させ、水素(H)と一酸化炭素(CO)に改質するものである。また、燃料極109は、改質により得られる水素(H)及び一酸化炭素(CO)と、固体電解質111を介して供給される酸素イオン(O2−)とを固体電解質111との界面付近において電気化学的に反応させて水(HO)及び二酸化炭素(CO)を生成するものである。なお、燃料電池セル105は、この時、酸素イオンから放出される電子によって発電する。
固体電解質111は、ガスを通しにくい気密性と、高温で高い酸素イオン導電性とを有するYSZが主として用いられる。この固体電解質111は、空気極113で生成される酸素イオン(O2−)を燃料極109に移動させるものである。
空気極113は、例えば、LaSrMnO系酸化物、又はLaCoO系酸化物で構成される。この空気極113は、固体電解質111との界面付近において、供給される空気等の酸化性ガス中の酸素を解離させて酸素イオン(O2−)を生成するものである。
インターコネクタ107は、SrTiO系などのM1−xTiO(Mはアルカリ土類金属元素、Lはランタノイド元素)で表される導電性ペロブスカイト型酸化物から構成され、燃料ガスと酸化性ガスとが混合しないように緻密な膜となっている。また、インターコネクタ107は、酸化雰囲気と還元雰囲気との両雰囲気下で安定した電気導電性を有する。このインターコネクタ107は、隣り合う燃料電池セル105において、一方の燃料電池セル105の空気極113と他方の燃料電池セル105の燃料極109とを電気的に接続し、隣り合う燃料電池セル105同士を直列に接続するものである。リード膜115は、電子伝導性を有すること、及びセルスタック101を構成する他の材料との熱膨張係数が近いことが必要であることから、Ni/YSZ等のNiとジルコニア系電解質材料との複合材で構成されている。このリード膜115は、インターコネクタにより直列に接続される複数の燃料電池セル105で発電された直流電力をセルスタック101の端部付近まで導出すものである。
次に、本実施形態に係る燃料電池−水素製造システム2の動作について説明する。燃料電池−水素製造システム2は、発電モードまたは水素製造モードにより運転される。
(発電モード)
受信部22が外部から発電の指令を受けると、運転モード制御部23は該指令に基づきバルブVを開き、バルブVを閉じる。それとともに、運転モード制御部23は、バルブV,V,Vの開度を調整して燃料ガス流量、再循環流量、蒸気流量を発電モード用条件に制御する。
本実施形態では、燃料ガス流量、再循環流量、蒸気流量の発電モード用条件は、例えばシステム燃料利用率が80%〜85%、ワンパス燃料利用率が50%〜60%、S/Cが3.5〜5.0となるよう予め設定しておく。
炭化水素を含む燃料ガス(FG1)が、燃料ガス供給源11aから燃料ガス供給経路11bを介してSOFCモジュール201へ供給される。SOFCモジュール201へ供給された燃料ガス(FG1)は、セルスタック101の燃料電池セル105、特に燃料ガス入口側の燃料ガス入口側発電部108aの燃料電池セル105の燃料極109付近で盛んに水蒸気改質される。ここで、燃料ガス(FG1)に含まれる炭化水素が、水蒸気と吸熱反応して水素および一酸化炭素が生成される。
改質により生じた水素および一酸化炭素を含む燃料ガス(FG2)は、発電部108で発電に利用される。
発電部108を経由した燃料ガス(排燃料ガス:FG3)は排燃料ガス経路13によりSOFCモジュール201の外へと排出される。排燃料ガス(FG3)の一部は再循環ブロワ15aによりガスタービンシステム3の燃焼器32に供給される。排燃料ガス(FG3)の他部は再循環ブロワ15aにより再循環経路15bを介して燃料ガス供給経路11bに再循環される。
燃焼器32に供給された排燃料ガス(FG3)は、SOFCモジュール201由来の排酸化性ガス中で、燃料(F)とともに燃焼させる。燃焼により生じた燃焼ガス(CG1)はマイクロガスタービン33に導かれ、マイクロガスタービン33を回転駆動させる。これにより、発電機35で発電が行われる。マイクロガスタービン33を経由した燃焼ガス(CG2)は再生熱交換器34に送られる。
ガスタービンシステム3の空気圧縮機31は、酸化性ガスとして空気(A1)を吸込み、該吸い込んだ空気を加圧して再生熱交換器34に送る。再生熱交換器34に送られた空気(A2)は、燃焼ガス(CG2)により加熱された後、酸化性ガス供給経路12を介してSOFCモジュール201に導かれる。
再生熱交換器34を経由した燃焼ガス(CG3)は、排熱回収部4へ導かれる。燃焼ガス(CG3)は、市水などの水と熱交換されることにより、水蒸気(S)を生成する。水蒸気は熱源として回収され、水蒸気供給源16aで利用しても良いし、別機器で利用されても良い。排熱回収部4を経由した排燃焼ガス(CG3)は、必要に応じて適宜排ガス処理を施した後、大気へと放出される。
(水素製造モード)
受信部22が外部から水素製造の指令を受けると、運転モード制御部23は該指令に基づきバルブVを開き、バルブVを閉じる。これにより、SOFCモジュール201から排出された排燃料ガス(FG3)は、シフト反応器18に導かれる。
排燃料ガス(FG3)に含まれる一酸化炭素は、シフト反応器18においてシフト触媒の存在下、水と反応して二酸化炭素(CO)に変成される。触媒には、酸化鉄系触媒、鉄−クロム系触媒などを用いる。
シフト反応器18を経由した排燃料ガス(FG4)は、水分離器19に導かれ、熱交換により冷却される。これにより、排燃料ガス(FG4)から水分(ドレン水:D)が分離される。水分離器19を経由した排燃料ガス(FG5)は、水分の少ないドライなガスとなる。
水分離器19を経由した排燃料ガス(FG5)は、水素精製装置20に導かれる。水素精製装置20は、例えばPSA(PressureSwing Adsorption)式が利用される。排燃料ガス(FG5)は水分の分離されたドライなガスであるため、PSAの性能を低下させることはない。水素精製装置20では、排燃料ガス(FG5)に含まれる水素以外の成分を吸着剤に吸着させることで、水素が分離されて精製される。
精製した水素(純水素)は、燃料電池自動車21等に利用され得る。分離された水素以外のガス(例えばCH等)は、オフガス(C)として、燃焼処理されるが、このとき発生する熱エネルギーは排熱回収部4での水蒸気として熱回収に利用しても良い。
受信部22が外部から水素製造の指令を受けると、運転モード制御部23は、発電モード運転時よりもバルブVの開度を上げて、燃料ガス流量を徐々に増加させる。それにより、水素の製造量を増やすことができる。運転モード制御部23は、バルブV,Vの開度を調整して燃料ガス流量、再循環流量、蒸気流量を水素製造モード用条件に制御して、燃料ガス入口側発電部108aの温度の低下を抑制する。これにより燃料電池−水素製造システム2の運転を水素製造モードに切り替える。
燃料ガス流量、再循環流量、蒸気流量の水素製造モード用条件は、システム燃料利用率が70%〜80%、ワンパス燃料利用率が40%〜60%(好ましくは45%〜50%)、S/Cが3.0〜5.0(好ましくは3.5〜5.0)となるよう予め設定しておく。ワンパス燃料利用率を下げすぎると、発電部108を発電に適した温度(600℃〜950℃)に維持することが難しい。
温度計測部28は、燃料ガス入口側発電部108aの温度を計測し、計測により得られた温度情報を制御装置17へと送る。温度情報の送信は、30分〜60分の間隔で間欠的に繰り返し実施される。制御装置の容量に余裕があれば、温度情報は連続的に送信しても良い。
制御装置17では、受信部22が温度情報を受け、該温度情報に基づいて温度制御部24による燃料ガス入口側発電部108aの温度制御が行われる。
図7を参照して、水素製造モード運転時における発電部108の温度制御の一例を説明する。セルスタック101の燃料ガス入口側の内部改質による吸熱が増加してセルスタック101の燃料ガス入口側温度が低下し、燃料ガス入口側発電部108aの温度が所定温度より低下してセルスタック101の温度分布が増加するとともに燃料電池セル105の内部抵抗が増加して、SOFCモジュール201の発電性能が低下する場合がある。
受信部で受けた燃料ガス入口側発電部108aの温度情報が、セルスタック101の軸方向温度分布から中央温度(本実施形態では900℃〜1000℃)を基準に、各条件で管理する所定温度を、例えば第1所定温度を750℃、第2所定温度を740℃、第3所定温度を730℃、第4所定温度を720℃として、判断をする場合を説明する。この各条件で管理する各所定温度は、実施条件により適宜変更してもよく、限定されるものではない。
受信部22で受けた燃料ガス入口側発電部108aの温度情報が750℃より高い場合、次の温度情報を受けるまで初期設定の水素製造モードの運転が継続される。
受信部22で受けた温度情報が例えば750℃(第1所定温度)以下であった場合、再循環制御部25は、バルブVの開度を下げて排燃料ガスの再循環流量を設定流量分低減する。設定流量は、初期再循環流量に対して例えば−1%とする。
排燃料ガスには、発電部108で改質されなかった炭化水素が残留している。排燃料ガスの再循環流量を減らすことで、燃料ガス入口側発電部108aに供給される炭化水素量が少なくなり、燃料ガス入口側発電部108aでの改質反応が抑制される。それにより吸熱量が減るため、燃料ガス入口側発電部108aの温度低下を抑制できる。
再循環された排燃料ガスは、発電部108よりも低温(400℃〜450℃)である。排燃料ガスの再循環流量を減らして、燃料ガスへ混合される排燃料ガス量を減らすことで、再循環された排燃料ガスからの熱伝達により発電部が冷却されるのを抑制できる。
排燃料ガスの再循環流量を減らしても、発電部108での発電は継続されている。発電部108が発電すると熱が生じ、その熱により発電部108の温度上昇が可能である。再循環流量を低減した後に受信部22で受けた温度情報が750℃を超えていた場合、再循環制御部25による温度制御を停止して、次の温度情報を受けるまで初期設定の水素製造運転が行われる。
再循環流量を低減した後に受信部22で受けた温度情報が、まだ750℃以下であった場合、更にバルブVの開度を下げて排燃料ガスの再循環流量を例えば−1%低減する。再循環制御部25による再循環流量の低減限界は合計で−5%とする。すなわち、受信部で受けた温度情報が750℃以下であれば、初期再循環流量に対して−1%ずつ減少する場合は、最高5回まで再循環流量の低減を行い、燃料ガス入口側発電部108aの温度を制御する。
受信部22で受けた温度情報が例えば740℃以下(第2所定温度)であった場合、水蒸気制御部26は、バルブVの開度を上げて水蒸気流量を設定流量分増加させる。設定流量は、初期水蒸気流量に対して例えば+5%とする。
水蒸気流量を増やすと、燃料ガス中の炭化水素濃度が低下し、燃料ガス入口側発電部108aに供給される炭化水素量が少なくなる。それにより改質吸熱量が減るため、燃料ガス入口側発電部108aの温度低下を抑制できる。
水蒸気流量を減らしても、発電部108での発電は継続されている。発電部108が発電すると熱が生じ、その熱により発電部108の温度上昇が可能である。水蒸気流量を増加させた後に受信部22で受けた温度情報が740℃を超えていた場合には、水蒸気制御部26による温度制御を停止する。
水蒸気流量を増加させた後に受信部22で受けた温度情報が740℃以下であった場合、更にバルブVの開度を下げて排燃料ガスの再循環流量を例えば+5%増加させる。水蒸気制御部26による水蒸気流量の増加限界は合計で+20%とする。すなわち、受信部で受けた温度情報が740℃以下であれば、初期水蒸気流量に対して例えば+5%ずつ増加する場合は、最高4回まで水蒸気流量の増加を行い、燃料ガス入口側発電部108aの温度を制御する。
740℃以下は、750℃以下の範囲に含まれる。よって、受信部で受けた温度情報が740℃以下であった場合、再循環制御部25による温度制御も同時に実施される。ただし、再循環制御部25による再循環流量の低減は、低減限界内で行われる。
受信部22で受けた温度情報が例えば730℃(第3所定温度)以下であった場合、燃料制御部27は、水素製造モードに切り替えた後にバルブVの開度を上げていた場合は、バルブVの開度を上げるのをやめて、燃料ガス流量の増加を停止する。
燃料ガス流量が増加しなければ、燃料ガス入口側発電部108aに供給される炭化水素量も変動せず、燃料ガス入口側発電部108aでの吸熱量も現状維持となる。それにより発電部108の温度低下を抑制できる。
燃料ガス流量の増加を停止しても、発電部108での発電は継続されている。発電部108が発電すると熱が生じ、その熱により発電部108の温度上昇が可能である。燃料ガス流量の増加を停止した後に受信部22で受けた温度情報が730℃を超えていた場合には、バルブVの開度を上げて燃料ガス流量の増加を再開する。
燃料ガス流量の増加を停止した後に受信部22で受けた温度情報が730℃以下であった場合、燃料ガス流量をそのまま維持する。
730℃以下は、740℃以下および750℃以下の範囲に含まれる。よって、受信部22で受けた温度情報が730℃以下であった場合、再循環制御部25および水蒸気制御部26による温度制御も同時に実施される。ただし、再循環制御部25による再循環流量の低減は、低減限界内で行われる。水蒸気制御部26による水蒸気流量の増加は、増加限界内で行われる。
受信部22で受けた温度情報が例えば720℃(第4所定温度)以下であった場合、燃料制御部27は、バルブVの開度を下げて燃料ガス流量を設定流量分低減するとともに、アラームを鳴らす。設定流量は、初期燃料ガス流量に対して例えば−1%とする。
燃料ガス流量を減らすことで、燃料ガス入口側発電部108aに供給される炭化水素量が少なくなり、燃料ガス入口側発電部108aでの改質反応が抑制される。それにより吸熱量が減るため、発電部108の温度低下を抑制できる。
燃料ガス流量を減らしても、発電部108での発電は継続されている。発電部108が発電すると熱が生じ、その熱により発電部108の温度上昇が可能である。燃料ガス流量を低減した後に受信部22で受けた温度情報が720℃を超えていた場合には、燃料制御部27による温度制御を停止する。アラームは、受信部22で受けた温度情報が730℃を超えた場合に解除される。
燃料ガス流量を低減した後に受信部22で受けた温度情報が720℃以下であった場合、更にバルブVの開度を下げて燃料ガス流量を例えば−1%低減する。燃料制御部27による燃料ガス流量の低減限界は合計で−2%とする。すなわち、受信部22で受けた温度情報が720℃以下であれば、初期燃料ガス流量に対して例えば−1%ずつ低減する場合は、最高2回まで燃料ガス流量の低減を行い、燃料ガス入口側発電部108aの温度を制御する。
720℃以下は、740℃以下および750℃以下の範囲に含まれる。よって、受信部22で受けた温度情報が720℃以下であった場合、再循環制御部25および水蒸気制御部26による温度制御も同時に実施される。ただし、再循環制御部25による再循環流量の低減は、低減限界内で行われる。水蒸気制御部26による水蒸気流量の増加は、増加限界内で行われる。
燃料制御部27によって燃料ガス流量を低減限界まで低減しても、受信部22で受けた温度情報が720℃以下となるような場合、水素製造モードから発電モードに切換え、ワンパス利用率を上げるようバルブV3、4の開度を調整する。
SOFCカートリッジ203を用いた試験によれば、システム燃料利用率を例えば82%から例えば75%以下に下げる場合、上記温度制御部24により発電部108の温度制御を行わないと、ワンパス燃料利用率は51%から41%に低下し、発電部108の温度が下がって発電出力を維持できなかった。一方、上記温度制御部24により発電部108の温度制御を行い、ワンパス利用率を例えば45%以上とすることによって、発電部108の温度および発電出力を維持できた。
図7では第1所定温度が第2所定温度よりも高いが、これらは逆であってもよい。すなわち、受信部22で受けた温度情報が750℃以下であった場合に水蒸気制御部26での制御が行われ、受信部22で受けた温度情報が740℃以下であった場合に再循環制御部25での制御が行われるようにしてもよい。ただし、水蒸気の生成にはエネルギーを要するため、再循環制御部25での制御を優先させることで、効率よく発電部108の温度を制御できる。
図7では第1所定温度が第2所定温度よりも高いが、これらは逆であってもよい。すなわち、受信部22で受けた温度情報が750℃以下であった場合に水蒸気制御部26での制御が行われ、受信部22で受けた温度情報が740℃以下であった場合に再循環制御部25での制御が行われるようにしてもよい。
図8の(a)〜(e)は、燃料電池−水素製造システムの水素製造モード時の運転条件を説明するグラフである。図8の(a)は、発電出力の推移を示すグラフである。同図において、縦軸は発電出力、横軸は水素製造流量を示す。図8の(b)は、燃料ガス流量の推移を示すグラフである。同図において、縦軸は燃料ガス流量、横軸は水素製造流量を示す。図8の(c)は、排燃料ガスの再循環流量の推移を示すグラフである。同図において、縦軸は再循環流量、横軸は水素製造流量を示す。図8の(d)は、蒸気流量の推移を示すグラフである。同図において、縦軸は蒸気流量、横軸は水素製造流量を示す。図8の(e)は、燃料ガス入口側発電部108aに供給されるガスにおけるS/Cの推移を示すグラフである。同図において、縦軸はS/C、横軸は水素製造流量を示す。
図8の(a)〜(e)で横軸の水素製造流量の紙面左端は、水素製造流量=0を示しており、発電モードにある場合に相当する。水素製造モードへ切り替えて横軸の水素製造流量を増加させても、(a)の発電出力を低下させることがない。これには図8の(b)の燃料ガス流量、(c)の排燃料ガスの再循環流量、(d)の水蒸気流量、および(e)のS/Cを調整することで、セルスタック101の燃料ガス入口側温度が所定温度より低下してセルスタック101の温度分布が増加しないように制御することが可能となる。
図8の(a)〜(e)における矢印(↓)は、バルブV及びバルブVが流量調整量弁の場合は、徐々に開度を上げていき所定の開度となったタイミングであり、バルブV及びバルブVが遮断弁の場合は、運転モード制御部23がバルブVを開き、バルブVを閉じたタイミングである。排燃料ガス(FG3)の流路が切り替わると、排燃料中に水素、一酸化炭素、水蒸気が含まれ、一酸化炭素と水蒸気がシフト反応器18で反応し、水素が製造される。よって、燃料ガス流量を増加させなくても、水素製造流量はある程度増加する。
更に水素製造流量を増やすためには、燃料ガス流量を増やしてワンパス燃料利用率を下げる。燃料ガス流量を増加させると、水素製造流量も増えるが、排燃料ガス中の炭化水素濃度が高くなり、燃料ガス入口側発電部108aでの改質吸熱量が増え、燃料ガス入口側発電部108aや発電部108の温度を低下させることになる。これらを防止するため、再循環流量を減らすとともに、水蒸気流量を増やす。燃料ガス流量を増加させると、S/Cが低下する。S/Cを下げすぎると発電部108で炭素が析出する恐れがある。またS/Cを下げると排燃料ガス中の炭化水素濃度が増加し、改質吸熱量が増え、発電部108での温度分布が大きくなる。そのためS/Cは下げ過ぎないように略一定とするとよい。
図8の(b)〜(e)のように燃料ガス流量、再循環流量、水蒸気流量を制御することで、図8の(a)のように発電出力を一定にしながら、水素を製造できる。
1 複合発電システム
2 燃料電池−水素製造システム
3 ガスタービンシステム
4 排熱回収部
11a 燃料ガス供給源
11b 燃料ガス供給経路
12 酸化性ガス供給経路
13 排燃料ガス経路
14 排酸化性ガス経路
15a 再循環ブロワ
15b 再循環経路
16a 水蒸気供給源
16b 水蒸気供給経路
17 制御装置
18 シフト反応器
19 水分離器
20 水素精製装置
21 燃料電池自動車
22 受信部
23 運転モード制御部
24 温度制御部
25 再循環制御部
26 水蒸気制御部
27 燃料制御部
31 空気圧縮機
32 燃焼器
33 マイクロガスタービン
34 再生熱交換器
35 発電機
101 セルスタック
103 基体管
105 燃料電池セル
107 インターコネクタ
108 発電部
108a 燃料ガス入口側発電部
109 燃料極
111 固体電解質
113 空気極
115 リード膜
201 SOFCモジュール
203 SOFCカートリッジ
205 圧力容器
207 燃料ガス供給管
207a 燃料ガス供給枝管
209 燃料ガス排出管
209a 燃料ガス排出枝管
215 発電室
217 燃料ガス供給室
219 燃料ガス排出室
225a 上部管板
225b 下部管板
229a 上部ケーシング
229b 下部ケーシング
231a 燃料ガス供給孔
231b 燃料ガス排出孔

Claims (16)

  1. 燃料ガスと酸化性ガスとの反応により発電するセルを有する発電部と、
    前記燃料ガスを前記発電部に供給する燃料ガス供給部と、
    前記発電部に前記酸化性ガスを供給する酸化性ガス供給部と、
    前記燃料ガス供給部に水蒸気を供給する水蒸気供給部と、
    前記発電部のうちで燃料ガス入口側に設置される燃料ガス入口側発電部の温度を計測する温度計測部と、
    前記燃料ガス入口側発電部の温度を制御する温度制御部と、
    水素製造の指令を受けて、前記燃料ガスの流量を増加させる運転モード制御部と、
    を備え、
    前記温度制御部が、前記温度計測部で計測した前記燃料ガス入口側発電部の温度に応じて排燃料ガスの再循環流量を制御する再循環制御部、および、前記温度計測部で計測した前記燃料ガス入口側発電部の温度に応じて前記水蒸気の流量を制御する水蒸気制御部の少なくとも一方を含み、
    前記温度制御部が前記再循環制御部を含む場合に、前記発電部から排出された前記排燃料ガスの少なくとも一部を前記燃料ガス供給部に再循環させる再循環部を備える燃料電池−水素製造システム。
  2. 前記温度制御部が前記再循環制御部を含み、
    前記再循環制御部は、前記燃料ガス入口側発電部の温度が所定温度以下である場合に、前記排燃料ガスの再循環流量を設定流量分、低減させる機能を備えている請求項1に記載の燃料電池−水素製造システム。
  3. 前記温度制御部が前記水蒸気制御部を含み、
    前記水蒸気制御部は、前記燃料ガス入口側発電部の温度が所定温度以下である場合に、前記水蒸気の流量を設定流量分、増加させる機能を備えている請求項1に記載の燃料電池−水素製造システム。
  4. 前記温度制御部が前記再循環制御部および前記水蒸気制御部を含み、
    前記再循環制御部は、前記燃料ガス入口側発電部の温度が第1所定温度以下である場合に、前記排燃料ガスの再循環流量を設定流量分、低減させる機能を備え、
    前記水蒸気制御部は、前記燃料ガス入口側発電部の温度が第2所定温度以下である場合に、前記水蒸気の流量を設定流量分、増加させる機能を備え、
    前記第1所定温度は第2所定温度と異なる温度である請求項1に記載の燃料電池−水素製造システム。
  5. 前記第1所定温度が、前記第2所定温度よりも高い温度である請求項4に記載の燃料電池−水素製造システム。
  6. 前記温度制御部が、前記温度計測部で計測した前記燃料ガス入口側発電部の温度が第3所定温度以下である場合に、前記燃料ガスの流量の増加を停止するよう制御する燃料制御部を含み、前記第3所定温度は、前記第1所定温度および前記第2所定温度よりも低い温度である請求項4または請求項5に記載の燃料電池−水素製造システム。
  7. 前記燃料制御部は、前記燃料ガス入口側発電部の温度が第4所定温度以下である場合に、前記燃料ガスの流量を設定流量分、低減させる機能を備え、前記第4所定温度が前記第3所定温度よりも低い温度である請求項6に記載の燃料電池−水素製造システム。
  8. 警告を発する警告部を有し、
    前記燃料制御部が、前記燃料ガス入口側発電部の温度が前記第4所定温度以下である場合に警告を発し、前記燃料ガス入口側発電部の温度が前記第3所定温度を超えると該警告を解除するよう前記警告部を制御する機能を備えている請求項7に記載の燃料電池−水素製造システム。
  9. 発電部に炭化水素と水蒸気とを供給して吸熱反応させ、水素と一酸化炭素を生成する工程と、
    前記発電部に該水素と該一酸化炭素を含む燃料ガスと酸化性ガスとを供給して発電させる工程と、
    前記発電部のうちで燃料ガス入口側に設置される燃料ガス入口側発電部の温度を計測する工程と、
    前記燃料ガス入口側発電部の温度を制御する工程と、
    水素製造の指令を受けて、前記燃料ガスの流量を増加させる工程と、
    を備え、
    前記燃料ガス入口側発電部の温度を制御する工程が、前記燃料ガス入口側発電部の計測温度に応じて排燃料ガスの再循環流量を制御する制御工程A、および、前記燃料ガス入口側発電部の計測温度に応じて前記水蒸気の流量を制御する制御工程Bの少なくとも一方を含み、
    前記燃料ガス入口側発電部の温度を制御する工程が前記制御工程Aを含む場合に、前記発電部から排出された前記排燃料ガスの少なくとも一部を前記発電部の上流側に再循環させる工程を備えている燃料電池−水素製造システムの運転方法。
  10. 前記燃料ガス入口側発電部の温度を制御する工程が、前記制御工程Aを含み、
    前記制御工程Aでは、前記燃料ガス入口側発電部の温度が所定温度以下である場合に、前記排燃料ガスの再循環流量を設定流量分、低減させる請求項9に記載の燃料電池−水素製造システムの運転方法。
  11. 前記燃料ガス入口側発電部の温度を制御する工程が、前記制御工程Bを含み、
    前記制御工程Bでは、前記燃料ガス入口側発電部の温度が所定温度以下である場合に、前記水蒸気の流量を設定流量分、増加させる請求項9に記載の燃料電池−水素製造システムの運転方法。
  12. 前記燃料ガス入口側発電部の温度を制御する工程が、前記制御工程Aおよび前記制御工程Bを含み、
    第1所定温度と、前記第1所定温度とは異なる温度である第2所定温度を設定し、
    前記制御工程Aでは、前記燃料ガス入口側発電部の温度が前記第1所定温度以下である場合に、前記排燃料ガスの再循環流量を設定流量分、低減させ、
    前記制御工程Bでは、前記燃料ガス入口側発電部の温度が前記第2所定温度以下である場合に、前記水蒸気の流量を設定流量分、増加させる請求項9に記載の燃料電池−水素製造システムの運転方法。
  13. 前記第1所定温度を、前記第2所定温度よりも高い温度とする請求項12に記載の燃料電池−水素製造システムの運転方法。
  14. 前記第1所定温度および前記第2所定温度よりも低い温度である第3所定温度を設定し、前記燃料ガス入口側発電部の計測温度が前記第3所定温度以下である場合に、前記燃料ガスの流量の増加を停止するよう制御する工程を含む請求項12または請求項13に記載の燃料電池−水素製造システムの運転方法。
  15. 前記第3所定温度よりも低い温度である第4所定温度を設定し、前記燃料ガス入口側発電部の計測温度が第4所定温度以下である場合に、前記燃料ガス流量を設定流量分、低減させる請求項14に記載の燃料電池−水素製造システムの運転方法。
  16. 前記燃料ガス入口側発電部の計測温度が前記第4所定温度以下である場合に警告を発し、前記燃料ガス入口側発電部の温度が前記第3所定温度を超えると該警告を解除する請求項15に記載の燃料電池−水素製造システムの運転方法。
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