JP2017141753A - インタークーラ - Google Patents

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Abstract

【課題】温度が異なる2種類の冷却媒体で過給吸気を冷却するインタークーラにおいて、冷却媒体の沸騰を抑制する。
【解決手段】過給吸気と熱交換する冷却媒体には、第1冷却媒体と、第1冷却媒体より温度が高い第2冷却媒体が含まれている。流路管21内には、第2冷却媒体流路26は、第1冷却媒体流路25よりも過給吸気の流れ方向の上流側に配置されている。第1冷却媒体流路25は、第1冷却媒体がUターンし、第2冷却媒体流路26は、第2冷却媒体がUターンする。第2冷却媒体流路26は、下流側流路26fが上流側流路26eよりも過給吸気の流れ方向の上流側に位置している。流路管21とフィン22との間において、少なくとも下流側流路26fの過給吸気の流れ方向における最上流部に対応する部位には、流路管21とフィン22との間の熱交換を抑制する熱交換抑制部30が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、過給機にて加圧された過給吸気を冷却するインタークーラに関するものである。
従来より、過給機によってエンジンに過給される過給空気と、温度が異なる二種類の冷却水とを熱交換させて、過給吸気を冷却するインタークーラが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載のインタークーラは、過給吸気の流れ方向上流側で高温冷却水がUターンして流通するとともに、過給吸気の流れ方向下流側で低温冷却水がUターンして流通するように構成されている。また、高温冷却水流路および低温冷却水流路には、冷却水と過給吸気との熱交換を促進するためのインナーフィンが配置されている。
これによれば、エンジン始動時において、高温冷却水の有する熱により低温冷却水を早期に暖気することができる。さらに、過給吸気を、低温冷却水により冷却する前に、高温冷却水により予冷することができるため、過給吸気冷却システムの冷却性能を向上させることができる。
特開2015−155692号公報
上記特許文献1に記載のインタークーラでは、高温冷却水流路は、下流側流路が上流側流路よりも過給吸気の流れ方向の上流側に配置されたUターン構造となっている。このため、高温冷却水流路の下流側流路では、冷却水と高温の過給吸気とが熱交換することとなり、冷却水の温度が上昇しやすくなる。また、高温冷却水流路では、Uターン構造を採用していること、流路が幅狭なこと、インナーフィンが配置されていること等から、冷却水の圧損が大きくなり、冷却水の沸点が低下する。
この結果、高温冷却水流路の下流側流路において、冷却水が沸騰するおそれがある。高温冷却水流路で冷却水が沸騰した場合には、高温冷却水流路周辺の部品の温度上昇を招き、強度低下や破損のおそれがある。
本発明は上記点に鑑みて、温度が異なる2種類の冷却媒体で過給吸気を冷却するインタークーラにおいて、冷却媒体の沸騰を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、過給機によってエンジン(10)に過給される過給吸気と冷却媒体との間で熱交換を行うことで過給吸気を冷却するインタークーラであって、流路管(21)とフィン(22)とが積層配置され、流路管の内部を流れる冷却媒体と、流路管の外部を流れる過給吸気とを熱交換させる熱交換部(23)を備え、冷却媒体には、第1冷却媒体と、第1冷却媒体より温度が高い第2冷却媒体とが含まれており、流路管内には、過給吸気の流れ方向と交差するように第1冷却媒体が流れる第1冷却媒体流路(25)と、過給吸気の流れ方向と交差するように第2冷却媒体が流れる第2冷却媒体流路(26)とが形成されており、第2冷却媒体流路は、第1冷却媒体流路よりも過給吸気の流れ方向の上流側に配置されており、第1冷却媒体流路は、第1冷却媒体がUターンする第1Uターン部(25d)を有し、第2冷却媒体流路は、第2冷却媒体がUターンする第2Uターン部(26d)を有しており、第2冷却媒体流路は、第2Uターン部の下流側となる下流側流路(26f)が第2Uターン部の上流側となる上流側流路(26e)よりも、過給吸気の流れ方向の上流側に位置しており、流路管とフィンとの間において、少なくとも下流側流路の過給吸気の流れ方向における最上流部に対応する部位には、流路管とフィンとの間の熱交換を抑制する熱交換抑制部(30)が設けられていることを特徴とする。
これによれば、過給吸気の流れ方向の最上流部において、過給吸気の熱がフィンを介して出口側流路の第2冷却水に伝わることが抑制される。この結果、第2冷却水が沸騰しやすい出口側流路において、第2冷却水が沸騰することを抑制できる。これにより、第2出口側流路周辺の部品の温度上昇を抑制でき、強度低下や破損を回避することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態における車両の過給吸気冷却システムの概要を示す構成図である。 第1実施形態におけるインタークーラの要部を示す斜視図である。 第1実施形態における流路管およびフィンの正面図である。 第1実施形態における流路管の内部を示す模式図である。 第1実施形態における流路管およびフィンの断面図である。 第2実施形態における流路管およびフィンの正面図である。 第2実施形態における流路管およびフィンの断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図面に基づいて説明する。本第1実施形態は、本発明のインタークーラを、車両の過給吸気冷却システムに適用した例について説明する。
車両のエンジン(すなわち、内燃機関)10の吸気系には、エンジン10に吸気を過給するための図示しない過給機が設けられている。この過給機はエンジン10の最高出力を補うために設けられている。つまり、本実施形態における車両は、燃費向上を目的としてエンジン10が小排気量化されており、この小排気量化に伴う最高出力の低下を過給機によって補っている。
吸気系において過給機よりも吸気流れ下流側には、エンジン吸気を冷却するインタークーラ20が設けられている。このインタークーラ20は、過給機によって圧縮された過給吸気を冷却して、エンジン吸気の充填効率を向上させる役割を果たす。
インタークーラ20の内部には、第1冷却水回路50を循環する第1冷却水と、第2冷却水回路60を循環する第2冷却水とが流通するようになっている。インタークーラ20は、過給機によって圧縮された過給吸気を第1、第2冷却水と熱交換させて過給吸気を冷却する。
第1冷却水回路50には第1冷却水を循環させるウォータポンプ51が設けられ、第1冷却水回路50においてウォータポンプ51とインタークーラ20との間には第1冷却水の熱を外気に放熱させて第1冷却水を冷却する第1ラジエータ52が設けられている。
第2冷却水回路60には、ウォータポンプ61と、第2ラジエータ62と、ヒータコア63とが設けられている。ウォータポンプ61は、第2冷却水回路60に第2冷却水を循環させる。第2ラジエータ62は、第2冷却水がエンジン10から吸熱した熱を外気に放熱する。ヒータコア63は、車室内へ送風される送風空気と第2冷却水とを熱交換させて送風空気を加熱する。インタークーラ20、第2ラジエータ62およびヒータコア63は、第2冷却水回路60において並列に配置されている。
第2冷却水はエンジン10から吸熱している。このため、第1、第2冷却水がインタークーラ20の内部を流通する際に、第2冷却水の方が第1冷却水よりも温度が高くなっている。つまり、第1冷却水は低温冷却水であり、第2冷却水は高温冷却水である。本実施形態の第1冷却水が本発明の第1冷却媒体に相当し、本実施形態の第2冷却水が本発明の第2冷却媒体に相当している。第1、第2冷却水としてはLLC(不凍液)や水等を用いることができる。
なお、本実施形態では、ウォータポンプ51、61の駆動動力がエンジン10から伝達されるようになっているが、ウォータポンプ51、61として電動ウォータポンプを用いてもよい。
続いて、本第1実施形態のインタークーラ20について、詳細に説明する。本実施形態のインタークーラ20は、いわゆるドロンカップ型の熱交換器として構成されている。図2に示すように、インタークーラ20は、複数の流路管21と、隣り合う流路管21の間に接合されるフィン22とが交互に積層配置された熱交換部23を備えている。流路管21は、一対の板状部材24を最中合わせに接合することで形成されている。熱交換部23は、流路管21の内部を流れる第1、第2冷却水と、流路管21の外部を流れる過給吸気とを熱交換させるように構成されている。積層された流路管21と流路管21との間のフィン22が配置された空間が、過給吸気が流通する過給吸気流路を構成している。
インタークーラ20の構成部品のうち全部品または一部の部品は、例えばアルミニウムで形成された芯材の表面にろう材をクラッドしたクラッド材で形成されている。クラッド材の表面にフラックスを塗布した状態で加熱することによって、インタークーラ20の各構成部品がろう付け接合される。
図3に示すように、本実施形態のフィン22は、板状部材を波形状に曲げて成形したコルゲートフィンである。フィン22は、平面部を構成する壁部22aと屈曲部を構成する頂部22bとが連続する波形状となっている。フィン22は、過給吸気の流れ方向に交差する方向において、頂部22bが一方側と他方側に交互に位置して曲折する波形状となっている。壁部22aによって、積層された流路管21間の空間である過給吸気流路が複数の流路に区画される。フィン22は、過給吸気と第1、第2冷却水との伝熱面積を拡大させるための熱交換促進手段を構成している。
フィン22は、壁部22aにルーバ22cが形成されたルーバフィンとして構成されている。フィン22の頂部22bは、隣接する流路管21の平坦な外面側にろう付け接合されている。フィン22は、例えば薄板金属材料にローラ成形法を施すことにより成形することができる。
図4に示すように、流路管21内には、第1冷却水が流れる第1冷却水流路25と、第2冷却水が流れる第2冷却水流路26とが形成されている。流路管21内において、第1冷却水流路25および第2冷却水流路26は、過給吸気の流れ方向に並列して配置されている。これらの冷却水流路25、26における冷却水の流れ方向は、過給吸気の流れ方向に交差する方向、具体的には過給吸気の流れ方向に直交する方向となっている。
本実施形態では、第1冷却水流路25は過給吸気の流れ方向下流側に配置され、第2冷却水流路26は過給吸気の流れ方向上流側に配置されている。すなわち、本実施形態のインタークーラ20は、過給吸気が通過する過給吸気通路の上流側に高温の第2冷却水が流通するとともに、過給吸気通路の下流側に低温の第1冷却水が流通するように構成されている。
第1冷却水流路25および第2冷却水流路26の流路長は同じになっている。これらの冷却水流路25、26の過給吸気の流れ方向の長さ、つまり冷却水流路25、26の幅方向の長さは、第1冷却水流路25の方が第2冷却水流路26よりも長くなっている。
図示を省略しているが、インタークーラ20は、複数の流路管21の第1冷却水流路25に第1冷却水を分配する第1分配タンク部と、複数の流路管21の第1冷却水流路25から第1冷却水を集合させる第1集合タンク部とを備えている。同様に図示を省略しているが、インタークーラ20は、複数の流路管21の第2冷却水流路26に第2冷却水を分配する第2分配タンク部と、複数の流路管21の第2冷却水流路26から第2冷却水を集合させる第2集合タンク部とを備えている。
流路管21は、第1冷却水流路25に第1冷却水を流入させる第1入口部25aと、第1冷却水流路25から第1冷却水を流出させる第1出口部25bとを備えている。また、流路管21は、第2冷却水流路26に第2冷却水を流入させる第2入口部26aと、第2冷却水流路26から第2冷却水を流出させる第2出口部26bとを備えている。第1入口部25a、第1出口部25b、第2入口部26aおよび第2出口部26bは、流路管21に貫通穴を形成することにより構成されている。
第1冷却水流路25には、流路を2つに仕切る第1仕切部25cと、第1冷却水をUターンさせる第1Uターン部25dが設けられている。第1冷却水流路25は、第1仕切部25cによって、第1入口部25aに近い側に位置する第1上流側流路25eと、第1出口部25bに近い側に位置する第1下流側流路25fとに仕切られている。第1上流側流路25eは、第1Uターン部25dより上流側に位置し、第1下流側流路25fは、第1Uターン部25dより下流側に位置している。
第2冷却水流路26には、流路を2つに仕切る第2仕切部26cと、第2冷却水をUターンさせる第2Uターン部26dが設けられている。第2冷却水流路26は、第2仕切部26cによって、第2入口部26aに近い側に位置する第2上流側流路26eと、第2出口部26bに近い側に位置する第2下流側流路26fとに仕切られている。第2上流側流路26eは、第2Uターン部26dより上流側に配置され、第2下流側流路26fは、第2Uターン部26dより下流側に配置されている。
上述のように、第2冷却水流路26の方が第1冷却水流路25よりも、過給吸気の流れ方向上流側に配置されている。このため、過給吸気の流れ方向上流側から、第2下流側流路26f、第2上流側流路26e、第1下流側流路25f、第1上流側流路25eの順に配置されている。つまり、流路管21に設けられた複数の流路25e、25f、26e、26fのうち、第2冷却水流路26の第2下流側流路26fが過給吸気の流れ方向における最上流部に配置されている。
過給吸気の温度は、過給吸気の流れ方向の上流側から下流側に向かうにしたがって低くなる。このため、過給吸気の温度は、第2下流側流路26fにおける過給吸気の流れ方向の最上流部に対応する部位を通過する際に最も高くなっている。
本実施形態では、第1入口部25a、第1出口部25b、第2入口部26aおよび第2出口部26bは、流路管21の長手方向における一側の端部(つまり、図4の左側端部)に配置されている。これらは、過給吸気の流れ方向上流側から、第2出口部26b、第2入口部26a、第1出口部25b、第1入口部25aの順に配置されている。また、第1Uターン部25dおよび第2Uターン部26dは、流路管21の長手方向における他側の端部(つまり、図4の右側端部)に配置されている。
第1冷却水流路25には、第1冷却水流路25を複数の細流路に分割する第1インナーフィン27が配置されている。第1インナーフィン27は、第1冷却水流路25の第1上流側流路25eおよび第1下流側流路25fにそれぞれ配置されている。第2冷却水流路26には、第2冷却水流路26を複数の細流路に分割する第2インナーフィン28が配置されている。第2インナーフィン28は、第2冷却水流路26の第2上流側流路26eおよび第2下流側流路26fにそれぞれ配置されている。
第2冷却水流路26では、Uターン構造を採用していること、流路が幅狭なこと、第2インナーフィン28が配置されていること等から、第2冷却水の圧損が大きくなり、第2冷却水の沸点が低下する。また、過給吸気は流れ方向の上流側で温度が高くなっていること、流路管21における過給吸気の流れ方向の最上流部に過給吸気が直接接触すること等によって、特に第2下流側流路26fを流通する第2冷却水の温度が上昇しやすい。
図5に示すように、流路管21とフィン22との間には、ろう付けによる接合部29が設けられている。接合部29は、ろう材によって構成されている。本実施形態では、流路管21とフィン22との間には、流路管21とフィン22との間がろう付け接合されていない非接合部30が設けられている。非接合部30では、流路管21とフィン22が接触していてもよく、接触していなくてもよい。非接合部30は、対象となる部位にろう材をクラッドしない、あるいは対象となる部位にフラックスを塗布しない等の手段によって実現できる。
図4、図5において、一点破線で囲んだ部位が非接合部30を示している。図4、図5に示すように、過給吸気の流れ方向において、非接合部30は接合部29よりも上流側に設けられている。つまり、流路管21とフィン22との間において、過給吸気の流れ方向における上流側に非接合部30が設けられ、非接合部30より下流側に接合部29が設けられている。
非接合部30は、流路管21とフィン22の間がろう付け接合されていないことから、接合部29よりも流路管21とフィン22の接触面積が小さくなっている。このため、非接合部30では、接合部29よりも熱伝達率が低くなっている。つまり、非接合部30は、流路管21とフィン22と間の熱交換が抑制される熱交換抑制部を構成している。過給吸気の流れ方向において、接合部30が設けられた上流側では、接合部29が設けられた下流側よりも熱伝達率が低く、流路管21とフィン22との間の熱交換が抑制される。
図4に示す例では、非接合部30は、第2下流側流路26fにおける過給吸気の流れ方向の最上流部から第2下流側流路26fの幅方向長さの1/2まで設けられている。このため、流路管21の第2下流側流路26fに対応する部位とフィン22との間には、非接合部30および接合部29の両方が設けられている。また、流路管21の第2上流側流路26e、第1下流側流路25fおよび第1下流側流路25eに対応する部位とフィン22との間には、接合部29のみが設けられている。また、図4に示す例では、第2冷却水の流れ方向において、非接合部30は、第2下流側流路26fの流路全体に亘って設けられている。
以上説明した本第1実施形態によれば、温度が異なる2種類の冷却水で過給吸気を冷却するインタークーラ20において、過給吸気の流れ方向の最上流部において、冷却水流路が設けられた流路管21とフィン22との間をろう付け接合しない非接合部30を設けている。これにより、過給吸気の流れ方向の最上流部において、過給吸気の熱がフィン22を介して第2出口側流路26fの第2冷却水に伝わることが抑制される。この結果、第2冷却水が沸騰しやすい第2出口側流路26fにおいて、第2冷却水が沸騰することを抑制できる。これにより、第2出口側流路26f周辺の部品の温度上昇を抑制でき、強度低下や破損を回避することができる。
また、本第1実施形態によれば、非接合部30の対象箇所にろう材をクラッドしない、あるいはフラックスを塗布しない等といった簡易な手段で非接合部30を設けることができ、上記効果を得ることができる。このため、フィン22は従来と同様のローラ成形によって製造することができるため、生産性を落とすことなくインタークーラ20を製造することが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本第2実施形態では、上記第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本第2実施形態は、上記第1実施形態と比較して、フィン22の構成が異なっている。
図6、図7に示すように、本第2実施形態では、フィン22の頂部22bには、非接合部30に対応する部位に段差部22dが設けられている。段差部22dは、頂部22における他の部位よりも高さが低くなっている。このため、非接合部30において、流路管21とフィン22との間に隙間が形成されることとなる。段差部22dは、頂部22bの非接合部30に対応する部位を押圧する等の手段によって設けることができる。
本第2実施形態によれば、非接合部30において、流路管21とフィン22との間に隙間が形成されていることから、過給吸気の熱がフィン22を介して第2出口側流路26fの第2冷却水に伝わることを確実に抑制することができる。また、本第2実施形態によれば、非接合部30において、対象となる部位にろう材をクラッドしない、あるいは対象となる部位にフラックスを塗布しない等の手段を実施する必要がない。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。
(1)上記第1実施形態では、非接合部30は、第2下流側流路26fにおける過給吸気の流れ方向の最上流部から第2下流側流路26fの幅方向長さの1/2まで設けられるように構成したが、これに限定されるものではない。非接合部30は、過給吸気の流れ方向において、少なくとも第2下流側流路26fの最上流部に対応する部位に設けられていればよい。
つまり、接合部30は、図4に示した構成に対して、過給吸気の流れ方向の長さを短くしてもよく、あるいは長くしてもよい。非接合部30における過給吸気の流れ方向の長さを長くする場合は、非接合部30を第2上流側流路26eの最下流部の手前まで延長してもよい。つまり、過給吸気の流れ方向において、少なくとも第2上流側流路26eの最下流部に対応する部位に接合部29が設けられていればよい。これにより、流路管21の第2冷却水流路26とフィン22との間の熱交換を確保できる。
(2)上記第1実施形態では、非接合部30は、第2冷却水の流れ方向において、第2下流側流路26fの全体に亘って設けられるように構成したが、これに限定されるものではない。非接合部30は、第2冷却水の流れ方向において、少なくとも第2下流側流路26fの最下流部(つまり、第2出口部26bに近い側)に設けられていればよい。
(3)上記第2実施形態で説明したフィン22の段差部22dは、非接合部30に対応して設けられていればよい。つまり、フィン22の段差部22dは、過給吸気の流れ方向において、少なくとも第2下流側流路26fの最上流部に対応する部位に設けられていればよい。また、フィン22の段差部22dは、第2冷却水の流れ方向において、少なくとも第2下流側流路26fの最下流部(つまり、第2出口部26bに近い側)に設けられていればよい。
10 エンジン
20 インタークーラ
21 流路管
22 フィン
22a 壁部
22b 頂部
22d 段差部(熱交換抑制部)
23 熱交換部
25 第1冷却水流路(第1冷却媒体流路)
25d 第1Uターン部
26 第2冷却水流路(第2冷却媒体流路)
26d 第2Uターン部
26e 第2上流側流路(上流側流路)
26f 第2下流側流路(下流側流路)
29 接合部
30 非接合部(熱交換抑制部)

Claims (4)

  1. 過給機によってエンジン(10)に過給される過給吸気と冷却媒体との間で熱交換を行うことで前記過給吸気を冷却するインタークーラであって、
    流路管(21)とフィン(22)とが積層配置され、前記流路管の内部を流れる前記冷却媒体と、前記流路管の外部を流れる前記過給吸気とを熱交換させる熱交換部(23)を備え、
    前記冷却媒体には、第1冷却媒体と、前記第1冷却媒体より温度が高い第2冷却媒体とが含まれており、
    前記流路管内には、前記過給吸気の流れ方向と交差するように前記第1冷却媒体が流れる第1冷却媒体流路(25)と、前記過給吸気の流れ方向と交差するように前記第2冷却媒体が流れる第2冷却媒体流路(26)とが形成されており、
    前記第2冷却媒体流路は、前記第1冷却媒体流路よりも前記過給吸気の流れ方向の上流側に配置されており、
    前記第1冷却媒体流路は、前記第1冷却媒体がUターンする第1Uターン部(25d)を有し、前記第2冷却媒体流路は、前記第2冷却媒体がUターンする第2Uターン部(26d)を有しており、
    前記第2冷却媒体流路は、前記第2Uターン部の下流側となる下流側流路(26f)が前記第2Uターン部の上流側となる上流側流路(26e)よりも、前記過給吸気の流れ方向の上流側に位置しており、
    前記流路管と前記フィンとの間において、少なくとも前記下流側流路の前記過給吸気の流れ方向における最上流部に対応する部位には、前記流路管と前記フィンとの間の熱交換を抑制する熱交換抑制部(30)が設けられているインタークーラ。
  2. 前記熱交換抑制部は、少なくとも前記下流側流路の前記第2熱媒体の流れ方向における最下流部に対応する部位に設けられている請求項1に記載のインタークーラ。
  3. 前記流路管と前記フィンとがろう付け接合されており、
    前記熱交換抑制部は、前記流路管と前記フィンとがろう付け接合されていない非接合部として構成されている請求項1または2に記載のインタークーラ。
  4. 前記フィンは、頂部(22b)が一方側と他方側に交互に位置して曲折する波形状に形成され、
    前記頂部は、前記熱交換抑制部に対応する部位(22d)が他の部位よりも高さが低くなっており、
    前記熱交換抑制部では、前記流路管と前記頂部との間に隙間が形成されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載のインタークーラ。
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