JP2017141617A - 引戸装置 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、下記特許文献1には、蝶番で回動自在に支持されるドア本体の上部を切断可能とし、ドア本体の縦方向の寸法調整を可能としたドアーが開示されている。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、引戸装置を設置した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
本実施形態に係る引戸装置1は、図1に示すように、上レール10に上端側がガイドされ、荷重を受ける下ガイド部材8に下端側がガイドされる戸体20を備えた構成とされている。つまり、引戸装置1は、戸体20の荷重を下ガイド部材8によって受ける下荷重型とされている。
また、戸体20は、図1及び図2(a)に示すように、この戸体20の上端面29に沿うように取り付けられ、上レール10に設けられたガイド溝11に挿入される被ガイド部材30,37を備えている。また、戸体20は、高さ寸法の調整が可能なように上端側部位が切断可能とされ、切断された際には、切断面が上端面29となる構成とされている。また、戸体20の上端部を受け入れる上レール10の戸厚方向両側壁部14,14の内壁面に、戸体20の上端面29の高さ位置の確認が可能なように、複数の目印部15,15を上下方向に間隔を空けて、かつ互いに対向する位置となるように設けた構成としている。
また、この上レール10を、上側部位が上枠4の凹溝4aに差し入れられるように取り付けられる構成としている。また、上レール10の戸厚方向(幅方向)両側の下側部位に、幅方向外方側に向けて突出し上枠4の凹溝4aの両開口縁に当接される突段部が形成されるように、下側部位の外郭の幅寸法を、上側部位の外郭の幅寸法よりも大きくした例を示している。上レール10の上側部位の外郭の幅寸法は、上枠4の凹溝4aの溝幅寸法と略同寸法とされ、上レール10の上側部位の上下寸法は、上枠4の凹溝4aの溝深さ寸法と略同寸法とされている。
本実施形態では、ガイド溝11の溝幅寸法を、戸体20の上端部を受け入れる両側壁部14,14間の寸法よりも小としている。つまり、両側壁部14,14によって溝幅方向両側が区画される凹溝の溝幅寸法を、ガイド溝11の溝幅寸法よりも大としている。
また、上レール10に、このガイド溝11の溝幅方向両側を区画するガイド壁部13,13を設けた構成としている。また、これらガイド壁部13,13を、両側壁部14,14から幅方向内方側にそれぞれに間隔を空けた位置となるように、かつ天壁部12の下面側から下方側に向けて突出させるように設けた構成としている。また、これらガイド壁部13,13の上下方向に沿う寸法を、両側壁部14,14の上下方向に沿う寸法よりも小としている。つまり、ガイド溝11の溝深さ寸法を、両側壁部14,14によって溝幅方向両側が区画される凹溝の溝深さ寸法よりも小としている。
両側のガイド壁部13,13は、上レール10の幅方向に厚さ方向を沿わせた略薄板状とされ、互いに平行状に設けられている。これらガイド壁部13,13は、ガイド溝11の溝幅方向中心と天壁部12の幅方向中心とが一致するように、それぞれの隣接する側壁部14,14から等間隔を空けて設けられている。また、これらガイド壁部13,13に区画されるガイド溝11の溝幅方向両側内壁面は、互いに平行状で平坦面状とされている。また、ガイド溝11の溝底は、両側内壁面に対して直交状とされ、かつ下方側に向く平坦面状とされている。
また、本実施形態では、これら両側壁部14,14の複数の目印部15,15を、上レール10の長手方向に延びるように全長に亘って設けられたライン状目印部15,15としている。目印部15,15を、このようにライン状目印部15,15とし、上下に比較的に隣接させて設けた場合には、これらライン状目印部15,15間をも目印部として把握するようにしてもよい。
また、本実施形態では、これら両側壁部14,14の複数のライン状目印部15,15を、互いに向き合う方向に向けて開口する目印溝15,15としている。
また、これら目印溝15,15の溝深さ寸法や溝幅寸法は、これら目印溝15,15の成形性や視認性、両側壁部14,14の強度上の観点等から適宜の寸法としてもよい。
これら目印溝15,15の溝深さ寸法や溝幅寸法を、上下方向に隣り合う目印溝15,15のピッチ(溝幅方向中心間寸法)と同程度としてもよいが、図例では、溝幅寸法をピッチよりも小さい寸法とした例を示している。つまり、上下方向に隣り合う目印溝15,15間に、上レール10の幅方向に向く平坦面部を設けた構成としている。なお、このような態様に代えて、これら目印溝15,15の溝幅寸法とピッチとを略同寸法としてもよい。つまり、複数の目印溝15,15を、上下方向に隣接させて連続状に設けた構成としてもよい。
また、上レール10は、適宜の金属系材料や硬質の合成樹脂系材料から押出成形によって一体的に成形された押出成形品としてもよく、鋳造成形や切削加工等によって形成されたものとしてもよい。
また、戸体20の高さ寸法(切断前の高さ寸法)は、種々の開口高とされた開口9に適用可能なように、一般的な戸体の高さよりも大としてもよい。
枠状芯材21は、図2(b)に示すように、上横枠22と一対の縦枠23,23と下横枠24とからなる四周枠内に、複数の中桟25を設けた構成とされている。
本実施形態では、戸体20の上端側部位の切断が可能なように、上横枠22の上下寸法を大としている。図例では、上横枠22の上下寸法を、下横枠24の上下寸法よりも大とした例を示している。
なお、戸体20を、戸幅方向一方側部位(例えば、戸尻側部位)が切断可能とされたものとした場合には、一方の縦枠23の戸幅方向に沿う寸法を大としてもよく、また、一方の縦枠23を、複数本の縦枠材からなるものとしてもよい。
また、戸体20の下端部の戸幅方向両端部には、戸車28,28が設けられている。これら戸車28,28は、戸厚方向に沿う軸廻りに回転自在とされ、下レール8のガイド溝8aに係合して転動する構成とされている。戸体20は、戸車28,28を下レール8のガイド溝8aに係合させた状態で、上端部が上レール10の両側壁部14,14間に位置するように適宜の高さ寸法とされる。つまり、戸体20は、戸車28,28を下レール8のガイド溝8aに係合させた状態で、戸体20の上端面29が上レール10の両側壁部14,14の下端部よりも上下方向で上方側に位置するように適宜の高さ寸法とされる。
なお、下レール8のガイド溝8aに戸車28,28が係合する態様に限られず、下レール8のガイド溝8aに戸体20の下端部が係合する構成としてもよい。この場合は、戸体20の下端部に戸車28,28を設けないようにしてもよい。また、この場合は、下レール8に代えて、下枠(敷居)を下ガイド部材8としてもよい。
また、本実施形態では、被ガイド部材30,37を、戸体20の上端面29の戸先側に取り付けられる戸先側被ガイド部材30と戸体20の上端面29の戸尻側に取り付けられる戸尻側被ガイド部材37とからなるものとしている。これら被ガイド部材30,37は、ねじや釘等の止具によって戸体20に取り付けられるものとしてもよい。
また、本実施形態では、戸体20の上端面29に沿うように取り付けられ、閉鎖位置及び全開位置のうちの少なくとも一方側に移動する戸体20を減速させる緩衝機構33と、上レール10に設けられ、緩衝機構33を作動させる作用部18と、を備えた構成としている。本実施形態では、緩衝機構33を、閉鎖位置に移動する戸体20を減速させる構成としている。また、緩衝機構33を、戸先側被ガイド部材30に設けた構成としている。
保持部材19は、図3に示すように、上レール10の長手方向一端部となる戸尻側端部に設けられている。また、この保持部材19は、上レール10のガイド溝11に嵌め込まれるように設けられている。この保持部材19には、下方側及び戸先側に向けて開口し、戸尻側被ガイド部材37を受け入れる受入空間19aが設けられている。また、この保持部材19の受入空間19aの戸厚方向両側を区画する両側壁部の内壁面には、保持部を構成する保持凹部19b,19bが互いに向き合う方向に向けて開口するように設けられている。この保持部材19は、上レール10に適宜の止具や接着剤等によって取り付けられるものとしてもよい。
被ガイド部38は、図3(a)に示すように、戸尻側被ガイド部材37の戸厚方向両側のそれぞれに設けられている。また、これら戸厚方向両側の被ガイド部38,38を、戸厚方向外側に向けて突出するように設けられた突起状としている。これら被ガイド部38,38が設けられた部位の戸尻側被ガイド部材37の戸厚方向に沿う寸法がガイド溝11の溝幅寸法と略同寸法とされ、これら被ガイド部38,38の突出方向先端部がガイド溝11の溝幅方向両内壁面に摺るように接触する構成とされている。また、これら被ガイド部38,38は、戸尻側被ガイド部材37の戸先側端部に設けられている。また、戸尻側被ガイド部材37は、長手方向を戸幅方向に沿わせ、被ガイド部38,38が設けられた部位の戸厚方向中心と戸体20の戸厚方向中心とが一致するように戸体20の上端面29に取り付けられる。
なお、保持部材19の保持凹部19b,19bが被保持部39,39を保持する保持力は、閉鎖側に向けて戸体20のスライド操作が可能なように適宜の保持力としてもよい。
また、全開位置とされた戸体20を全開位置に維持するキャッチ機構19,39としては、上記のような態様とされたものに限られず、その他、種々の態様とされたものの採用が可能である。また、このようなキャッチ機構19,39を設けないようにしてもよい。
また、上記のような突起状の被ガイド部38,38に代えて、ガイド溝11の溝幅方向両内壁面に沿って上下方向に沿う軸回りに転動するローラーを被ガイド部38,38とした態様としてもよい。
作用部18は、ガイド溝11の溝幅方向一方側内壁面に沿うように取付部17の端部から垂れ下がるように設けられ、ガイド溝11の他方側内壁面に向けて突出するような突片部状とされている。この作用部18は、閉鎖側に移動する戸体20の減速が可能なように、上レール10の戸先側端部から所定間隔を隔てた位置となるように設けられる。
また、戸先側被ガイド部材30は、図3に示すように、緩衝機構33を収容し、当該戸先側被ガイド部材30の外郭を構成するケーシング31の戸尻側端部に、被ガイド部32を設けた構成とされている。なお、図例では、戸先側被ガイド部材30と戸尻側被ガイド部材37とを連結するように戸厚方向に厚さ方向を沿わせたプレート状部材を設けた例を示しているが、このようなものを設けないようにしてもよい。
被ガイド部32は、ケーシング31の戸厚方向一方側から戸厚方向外側に向けて突出するように設けられた突起状とされている。図例では、突出方向先端部を、上下方向に見て突湾曲面形状とした例を示している。また、ケーシング31の戸厚方向他方側面を、略全面に亘って略平坦面状としている。
また、図例では、ケーシング31の戸先側端部の戸厚方向両側面を、戸先側に向かうに従い先細り状となるテーパ面状とした例を示している。
本実施形態では、緩衝機構33を、閉鎖側に移動する戸体20を減速させる機能に加え、戸体20の閉鎖側への移動をアシスト(助勢)する機能(引込機能)を有した構成としている。つまり、この緩衝機構33は、閉鎖側に移動する戸体20を減速させながら閉鎖側に助勢する構成とされている。このような緩衝機構33としては、閉鎖側に移動する戸体20に対して相対的に戸尻側に移動するスライド体34の抵抗となるダンパー(ショックアブソーバー)や、このダンパーに抗してスライド体34を付勢する付勢部材を備えたものとしてもよい。
戸先側に設けられた第1突起部35は、戸体20のスライドを伴い作用部18に対する係合解除が可能なように、ケーシング31に対して戸厚方向に概ね沿う方向に出没自在とされている。この第1突起部35は、作用部18よりも戸尻側に位置する際には没入状態とされ、作用部18の戸先側において突出状態とされ、作用部18の戸先側に係合する構成とされている。
第2突起部36は、常に突出した状態とされ、作用部18の戸尻側に係合する構成とされている。なお、この第2突起部36が没入状態とされた第1突起部35を突出させる当接部として機能するものとしてもよい。
また、戸体20を閉鎖位置から開放側に移動させれば、作用部18によって緩衝機構33が助勢力を蓄勢するように作動される。つまり、作用部18に第1突起部35が係合したスライド体34に対して戸体20が開放側に移動することで、ロッドが伸長され、第1突起部35がスライド溝の戸先側端部に至れば、没入して保持される。これにより、作用部18とスライド体34(第1突起部35)との係合が解除され、戸体20の開放側への移動が可能となる。
また、このような各側壁部14,14の目印溝15,15の高さ位置の違いを目安にして、戸体20の上端部を切削や研磨等して容易に再調整することができる。また、戸車28,28に戸体20の上下位置を調整し得る調整機能が設けられている場合には、当該調整機能によって調整するようにしてもよい。図例では、下段側から4本目の目印溝15,15の溝底を、戸体20の上端面29の望ましい高さ位置とした例を示している。このように戸体20の上端面29が適切な高さ位置となれば、上端面29に被ガイド部材30,37を取り付けて戸体20を建て付けるようにしてもよい。
なお、図5及び図6では、受部材16を上レール10に取り付けた状態で、戸体20,20Aを仮保持させた例を示しているが、受部材16を取り付ける前に、戸体20,20Aを仮保持させて上端面29の高さ位置の適否を確認するようにしてもよい。
また、上記した例では、上レール10の目印溝15,15によって、上端側部位が切断された戸体20,20Aの上端面29の高さ位置を確認する例について説明したが、非切断の戸体20の上端面29の高さ位置も当然に確認可能である。
つまり、戸体20の高さ寸法の調整が可能なように戸体20の上端側部位を切断可能としている。従って、戸体20の上端側部位を切断することで、開口9(9A)の開口高H1(H2)に応じた寸法となるように戸体20(20A)の高さ寸法を調整することができる。これにより、既設の開口9(9A)を区画する壁体2の改築などの大掛かりな工事を少なくすることができ、改装用の戸体20として好適なものとなる。
また、上レール10に設けられたガイド溝11に挿入される被ガイド部材30,37を、戸体20の上端面29に沿うように取り付けられるものとしている。従って、切断後の戸体20の上端部に取付凹所を加工する必要があるようなものと比べて、被ガイド部材30,37を切断後の戸体20に容易に取り付けることができ、施工性を向上させることができる。
また、本実施形態では、略V字溝状の目印溝15,15としているので、溝底と開口縁とに境界線が形成され、これらをライン状目印部として把握することもでき、ライン状目印部のピッチを効果的に細かくすることができる。
また、目印部15,15をライン状目印部15,15とした態様に代えて、レール長手方向に短尺なドット状の印や凹部、突部等としてもよい。この場合は、戸体20を戸幅方向にスライドさせて上端面29の戸幅方向両端側の高さ位置を確認するような態様としてもよい。また、この場合は、目印部15,15を、レール長手方向に沿って間隔を空けて複数箇所に設けた態様としてもよい。
また、上記した例では、片引き状に袖壁に納められる一枚の戸体20を備えた引戸装置1を例示しているが、このような態様に限られない。例えば、引分け状に両側の袖壁に納められる二枚の戸体20を備えた引戸装置1としてもよい。この場合は、上レール10の長さ等を適宜、変形するようにすればよい。また、袖壁納めで建て付けられるものに限られず、戸袋納めで建て付けられる戸体20を備えた引戸装置1としてもよい。
また、引き違い状に建て付けられる複数枚の戸体20を備えた引戸装置1としてもよい。この場合は、上レール10に、それぞれの戸体20の上端部を受け入れる両側壁部14,14によって区画される凹溝や、ガイド溝11を複数本設けた構成としてもよい。また、この場合は、隣り合う凹溝を区画する側壁部14を兼用のものとし、厚さ方向両壁面を内壁面として把握し、両壁面に目印部15,15を設けた態様としてもよい。または、並列状に配される上記同様の複数本の上レール10を備えた構成としてもよい。本実施形態に係る引戸装置1の戸体20の枚数や納め態様としては、上記のような態様に限られず、その他、種々の態様としてもよい。
8 下レール(下ガイド部材)
10 上レール
11 ガイド溝
14 側壁部
15 目印溝(目印部、ライン状目印部)
18 作用部
20,20A 戸体
29 上端面(切断面)
30 戸先側被ガイド部材(被ガイド部材)
33 緩衝機構
37 戸尻側被ガイド部材(被ガイド部材)
Claims (4)
- 上レールに上端側がガイドされ、荷重を受ける下ガイド部材に下端側がガイドされる戸体を備えた引戸装置であって、
前記戸体は、該戸体の上端面に沿うように取り付けられ、前記上レールに設けられたガイド溝に挿入される被ガイド部材を備え、かつ、高さ寸法の調整が可能なように上端側部位が切断可能とされ、切断された際には、切断面が前記上端面となる構成とされており、
前記戸体の上端部を受け入れる前記上レールの戸厚方向両側壁部の内壁面には、前記戸体の上端面の高さ位置の確認が可能なように、複数の目印部が上下方向に間隔を空けて、かつ互いに対向する位置となるように設けられていることを特徴とする引戸装置。 - 請求項1において、
前記上レールの戸厚方向両側壁部の内壁面の複数の目印部は、該上レールの長手方向に延びるように全長に亘って設けられたライン状目印部であることを特徴とする引戸装置。 - 請求項2において、
前記上レールの戸厚方向両側壁部の内壁面の複数のライン状目印部は、互いに向き合う方向に向けて開口する目印溝であることを特徴とする引戸装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記戸体の上端面に沿うように取り付けられ、閉鎖位置及び全開位置のうちの少なくとも一方側に移動する前記戸体を減速させる緩衝機構と、前記上レールに設けられ、該緩衝機構を作動させる作用部と、を備えていることを特徴とする引戸装置。
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