JP2017141212A - 歯科用硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、下記一般式(1)で示される(A)重合性単量体、
(B)B1)α−ジケトン化合物、B2)光酸発生剤、及びB3)芳香族アミン化合物を含んでなる光重合開始剤を含有してなることを特徴とする歯科用硬化性組成物である。
本発明の歯科用硬化性組成物における(A)重合性単量体の他の実施形態は、下記一般式(3)で示されることが好ましい。
本発明の歯科用硬化性組成物における(A)重合性単量体の他の実施形態は、一般式(3)に示す値j、kの組み合わせ(j、k)が、(1、1)および(0、2)からなる群より選択されるいずれかであることが好ましい。
〔(A)重合性単量体〕
(A)重合性単量体は、下記一般式(1)で示されることを特徴とする。
また、(A)重合性単量体は、下記一般式(3)に示される重合性単量体であることが好ましい。ここで、一般式(3)中、Xは、一般式(1)に示すものと同様であり、Ar1およびAr2は、価数が2価のみを取りえることを除いて一般式(1)中に示すものと同様であり、L3およびL4は、各々、主鎖の原子数が1〜8の範囲内の2価の炭化水素基を表し、各々同一であっても異なっていてもよく、R3およびR4は、各々、水素またはメチル基を表す。また、jは0、1または2であり、kは0、1または2であり、j+k=2である。なお、一般式(3)は、一般式(1)において、m1、m2、n1、n2=1、L1=−L3−CH(OH)CH2−または−CH(CH2OH)−L4−、L2=−L3−CH(OH)CH2−または−CH(CH2OH)−L4−、R1はR3またはR4に対応し、R2はR3またはR4に対応する、とした場合の構造(2官能型構造)を示すものである。また、一般式(3)中、左右両側の括弧内に示す基は、中央に示す基;−Ar1−X−Ar2−の2つの結合手のいずれに対しても結合可能である。すなわち、jおよびkの値に応じて、一般式(3)中の左側の括弧内に示す基が、中央に示す基の両側に結合する場合もあれば、一般式(3)中の右側の括弧内に示す基が、中央に示す基の両側に結合する場合もある。
B1)α−ジケトン化合物、
本発明の歯科用硬化性組成物に用いるB1)α−ジケトン化合物としては公知の化合物が何ら制限なく使用できる。上記α−ジケトン化合物を具体的に例示すると、カンファーキノン、カンファーキノンカルボン酸、カンファーキノンスルホン酸等のカンファーキノン類;ジアセチル、アセチルベンゾイル、2,3−ペンタジオン、2,3−オクタジオン、9,10−フェナンスレンキノン、アセナフテンキノン等を挙げることができる。
B2)光酸発生剤
本発明の歯科用硬化性組成物に用いるB2)光酸発生剤は、紫外線等の光照射により直接ブレンステッド酸、あるいはルイス酸を発生しうる化合物であり、公知の化合物がなんら制限なく用いられるが、具体的には、ジアリールヨードニウム塩系化合物、スルホニウム塩系化合物、スルホン酸エステル化合物、およびハロメチル基により置換されたs−トリアジン化合物等が挙げられる。上記ハロメチル置換−s−トリアジン化合物は、s−トリアジン化合物がトリハロメチル基により置換されたものであるのが、重合活性が高い点から好ましい。本発明において、重合活性が特に高い点から最も好適な光酸発生剤は、トリハロメチル基置換−s−トリアジン化合物、及びジアリールヨードニウム塩系化合物から選ばれる少なくとも1種のものである。
上記一般式(9)中、Xで表されるハロゲン原子は、塩素、臭素、ヨウ素の各ハロゲン原子が好適に使用されるが、塩素原子が置換したトリクロロメチル基を有する化合物を用いるのが一般的である。
で示されるものが挙げられる。
〔B3)芳香族アミン化合物〕
本発明の歯科用硬化性組成物に用いるB3)芳香族アミン化合物は、窒素原子に結合した有機基のうちの少なくとも一つが芳香族基であるアミン化合物であればよく、公知のものが特に制限なく使用できるが、より重合活性が高く、また揮発性が低いため臭気が少なく、さらには入手が容易な点で、第三級窒素原子に一つの芳香族基と、2つの脂肪族基が結合したアミン化合物(以下、「第三級芳香族アミン化合物」とも称す)であることが好ましい。代表的な第三級芳香族アミン化合物としては下記一般式(11)で表されるものが挙げられる。
R11及びR12で表されるアルキル基、又はR13で表されるアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ基及びアルキルオキシカルボニル基は、それぞれ非置換のものの他、前記R5及びR6の基で説明したような置換基や水酸基で置換されたものであっても良い。上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基等の非置換のアルキル基;クロロメチル基、2−クロロエチル基等のハロゲンにより置換されたアルキル基;2−ヒドロキシエチル基等の水酸基により置換されたアルキル基等の炭素数1〜10のものが挙げられる。置換基を有していてもよいアリール基としては、フェニル基、p−アルコキシフェニル(例えば、p−メトキシフェニル)、p−アルキルルチオフェニル基(例えば、p−メチルチオフェニル基)、p−ハロフェニル基(例えば、p−クロロフェニル基)、4−ビフェニリル基等の炭素数6〜12のものが例示され、アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、2−フェニルエテニル基等の炭素数2〜12のものが、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、ヘキトキシ基、オクトキシ基等の炭素数1〜10のもの等が例示され、アルキルオキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、アミルオキシカルボニル基、イソアミルオキシカルボニル基等のアルキルオキシ基部分の炭素数が1〜10のものが例示される。
〔B4)第三級脂肪族アミン化合物〕
本発明の歯科用硬化性組成物における光重合開始剤としては、上記α−ジケトン、光酸発生剤、及び芳香族アミン化合物からなる光重合開始剤でも良いが、さらにB4)第三級脂肪族アミン化合物を併用すると、その重合活性を一層に向上させることができる。
(A)重合性単量体
B1)
CQ:カンファーキノン
B2)
TCT:2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン
IP:ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロリン酸
IB:4−イソプロピル−4‘メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート
B3)
DMBE:p−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル
DMBI:p−N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル
DMPT:N,N−ジメチル−p−トルイジン
B4)
TEOA:トリエタノールアミン
MDEOA:N−メチルジエタノールアミン
[重合禁止剤]
HQME:ハイドロキノンモノメチルエーテル
[無機フィラー]
F1:球状シリカジルコニアフィラー;一次粒子の平均粒子径=0.4μm、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン表面処理物
F2:球状シリカジルコニアフィラー;一次粒子の平均粒子径=0.07μm、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン表面処理物
重合性単量体の粘度は、CSレオメーターを用いて測定した。測定装置としてはコーン/プレートジオメトリ4cm/2°及び温度制御システムを具備した粘弾性測定装置CSレオメーター「CVO120HR」(ボーリン社製)を用いた。そして、測定温度(プレート温度)25℃、ずり速度1rpsの測定条件にて、3回の測定を行い、3回の測定値の平均値を粘度とした。
重合性単量体に対し各々所定量の光重合開始剤と無機充填材、及びその他の配合成分を加え、赤色光下で均一になるまで攪拌、脱泡して調整した。
ステンレス製型枠に硬化性組成物を充填し、ポリプロピレンで圧接した状態で、一方の面から10秒×3回、全体に光が当たるように場所を変えて可視光線照射器「トクソーパワーライト 株式会社トクヤマ社製」の照射口をポリプロピレンに密着させて光照射を行なった。ついで、反対の面からも同様にポリプロピレンに密着させて10秒×3回光照射を行ない硬化体を得た。#800の耐水研磨紙にて、硬化体を2×2×25mmの角柱状に整え、この試料片を試験機(島津製作所製、オートグラフAG5000D)に装着し、支点間距離20mm、クロスヘッドスピード1mm/分で3点曲げ破壊強度を測定した。
ペースト状の硬化性組成物試料の表面が10000ルックスになるように光源と試料との距離を設定した。光源にはデンタルライト(光源:ハロゲン光、タカラベルモント社製)を用い、照度計にて測定される照度が上記照度になるように距離を調整した。作製した歯科用硬化性組成物のペーストをポリプロピレンフィルムに0.03g量り採り、上記の光を所定時間時間照射した後、試料を押しつぶし、試料内部が固まり始めた時間を計測した。なお、照射時間は5秒間隔とした。この時間が長いほど環境光安定性に優れ、よって良好な操作余裕時間を得ることができる。なお照度計は東京硝子器械社、デジタルルックスメーターFLX−1330を用いた。なお、この照度計は400〜700nmに感度を有する。
マトリックスモノマーサンプルの調整に際して用いた、一般式(1)に示される重合性単量体に該当するものについては、以下の手順で合成した。
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸25.3g(0.096mol)、ジメチルホルムアミド0.85g(0.012mol)およびトルエン80mlの第一の混合液を作製した。攪拌状態の第一の混合液に対して、塩化チオニル58.4g(0.46mol)およびトルエン20mlからなる第二の混合液を室温下で徐々に滴下した。滴下終了後に得られた液体を95℃に昇温し、3h還流した。そして加温・還流後に得られた黄色透明液体を放冷することで、下記に示す分子構造を有する4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド(以下、「酸クロライド物(A)」と称す場合がある)のトルエン溶液を得た。さらに、このトルエン溶液をロータリーエバポレーターにかけ、40℃でトルエン、塩化チオニルおよび塩化水素を除去し、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドの固体26.9g(0.091mol、収率95%)を得た。
酸クロライド物(A)15.3g(0.052mol)に塩化メチレン120mlを加えることで、酸クロライド物(A)を含む分散液を得た。2−ヒドロキシエチルメタクリレート16.9g(0.13mol)、トリエチルアミン7.7g(0.13mol)、4−ジメチルアミノピリジン0.16g(0.0013mol)、BHT0.002gおよび塩化メチレン10mlを混合した混合液を滴下ロートを利用して上記の酸クロライド物(A)の分散液に−78℃で徐々に滴下し、さらに5時間攪拌した。滴下・撹拌後に得られた液体に水を加え、ロータリーエバポレーターを用いて、溶媒を除去した。溶媒除去後に得られた残さを100mlのトルエンに溶解し、0.5規定塩酸溶液で洗浄、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ別した。得られたろ液をロータリーエバポレーターで濃縮後、濃縮液をさらに真空乾燥して、4−DPEHE(収量19.0g、収率76%、HPLC純度97%)を得た。なお、得られた4−DPEHEの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),4.58(t,4H),4.63(t,4H),5.59(s,2H),6.14(s,2H),7.06(d,4H),7.96(d,4H)
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸25.3gの代わりに2,2’−ジフェニルエーテルジカルボン酸25.3g(0.096mol)を用いた以外は酸クロライド物(A)を合成する場合と同様の方法で、2,2’−ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド27.8g(0.094mol、収率98%)を得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),4.54(t,4H),4.62(t,4H),5.58(s,2H),6.16(s,2H),7.06(d,4H),7.45(d,2H),7.96(d,2H)。
メタクリル酸8.6g(0.1mol)、1,3−プロパンジオール15.2g(0.2mol)、p−トルエンスルホン酸0.86g(0.005mol)、および、重合禁止剤としてBHT0.1gをガラス容器に入れ、85℃に加熱、攪拌する。この加熱撹拌状態の反応系中を減圧状態にし、反応系中から水分を除去しながら5時間攪拌を続けた。その後、得られた液体を冷却し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製、濃縮後、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート6.3g(収率44%)を得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),2.10(m,4H),4.18(t,4H),4.27(t,4H),5.59(s,2H),6.13(s,2H),7.05(d,4H),7.93(d,4H)。
−プロセス1−
メタクリル酸8.6g(0.1mol)、1,4−ブタンジオール18.0g(0.2mol)、p−トルエンスルホン酸0.86g(0.005mol)、および、重合禁止剤としてBHT0.1gをガラス容器に入れ、85℃に加熱、攪拌した。次に、この加熱撹拌状態の反応系中を減圧状態にし、反応系中から水分を除去しながら5時間攪拌を続けた。その後、得られた液体を冷却し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製、濃縮後、4−ヒドロキシブチルメタクリレート6.7g(収率42%)を得た。
−プロセス2−
次に、別のガラス容器に酸クロライド物(A)3.0g(0.01mol)、塩化メチレン70ml、ジ−tertブチルメチルフェノール0.001gを入れた溶液を攪拌しながら、この溶液に対して、上記の4−ヒドロキシブチルメタクリレート3.5g(0.022mol)、トリエチルアミン2.0g(0.02mol)、4−ジメチルアミノピリジン0.025g(0.0002mol)を10ml塩化メチレンに溶解させた溶液を1時間かけて、ゆっくり滴下した。滴下終了後に得られた溶液を、室温で1時間撹拌した後に、水を加え、ロータリーエバポレーターを用いて、溶媒を除去した。溶媒除去後に得られた残さを100mlのトルエンに溶解し、0.5規定塩酸溶液で洗浄、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ別した。得られたろ液を再びロータリーエバポレーターで濃縮後、濃縮液をさらに真空乾燥して、4−DPEHBを得た(収量4.1g、収率76%、HPLC純度97%)を得た。なお、得られた4−DPEHBの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.52−1.63(m,8H),1.93(s,6H),4.14(t,4H),4.27(t,4H),5.59(s,2H),6.13(s,2H),7.05(d,4H),7.93(d,4H)。
1,4−ブタンジオール18.0gの代わりに1,6−ヘキサンジオール23.6gを用いた以外は<4−DPEHBの合成>のプロセス1に示す合成方法に従って、6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート19.7g(収率53%)16.0g(収率43%)を得た。
1H NMR δ1.29(m,8H),1.57(t,4H),1.77(t,4H),1.93(s,6H),4.16(t,4H),4.22(t,4H),5.58(s,2H),6.14(s,2H),7.04(d,4H),7.96(d,4H)。
2−ヒドロキシエチルメタクリレート16.9gの代わりに2−ヒドロキシプロピルメタクリレートを18.7g(0.13mol)を用いた以外は、4−DPEHEの合成方法と同様の方法で、4−DPEHP(収量19.9g、収率75%、HPLC純度97%)を合成した。なお、得られた4−DPEHPの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.40(d,6H),1.93(s,6H),4.61(d,4H),4.74(t,2H),5.56(s,2H),6.13(s,2H),7.01(d,4H),7.92(d,4H)。
2−ヒドロキシエチルメタクリレート16.9gの代わりにポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレングリコール鎖(−CH2CH2O−)nの繰り返し数nの平均≒2)を22.6g(0.13mol)を用いた以外は、4−DPEHEの合成方法と同様の方法で、4−DPEPE(収量22.5g、収率78%、HPLC純度97%)を合成した。なお、得られた4−DPEPEの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.64−3.82(m,8H),4.36−4.42(m,8H),5.58(s,2H),6.17(s,2H),7.04(d,4H),7.99(d,4H)。
2−ヒドロキシエチルメタクリレート16.9gの代わりにグリセロールジメタクリレート29.6g(0.13mol)を用いた以外は、4−DPEHEの合成方法と同様の方法で、4−DPEGAM(収量25.7g、収率73%,HPLC純度92%)を合成した。なお、得られた4−DPEGAMの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,12H),4.58(d,8H),5.20(m,2H),5.52(s,4H),6.10(s,4H),7.01(d,4H),7.92(d,4H)。
エチレングリコール50.0g(0.8mol)、トリエチルアミン40.5g(0.4mol)、N,N−ジメチルアミノピリジン0.49g(4mol)を100ml塩化メチレンに溶解して得られた溶液を撹拌しながら、0℃に冷却した。次に、この溶液に対して、酸クロライド物(A)44.8g(0.2mol)を塩化メチレン(200ml)に溶解した溶液を2時間かけてゆっくり滴下した。滴下後に得られた溶液をさらに1時間撹拌した後に、水を加え、ロータリーエバポレーターを用いて、溶媒を除去した。溶媒除去後に得られた残さを100mlのトルエンに溶解し、0.5規定塩酸溶液で洗浄、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ別した。得られたろ液を再びロータリーエバポレーターで濃縮後、濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで4,4’−ビス(2−ヒドロキシエトキシカルボニル)ジフェニルエーテル41.6g(収率60%)を得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.30(t,4H),4.40−4.56(m,12H),5.60(s,2H),6.17(s,2H),7.06(d,4H),7.98(d,4H),8.03(s,2H)。
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート31.0gの代わりに2−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート39.8g(0.2mol)を用いた以外は、4−DPEUの合成方法と同様の方法で、4−DPEUE(収量70.3g、収率95%、HPLC純度96%)を得た。なお、得られた4−DPEUEの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.10(m,4H),3.66(m,8H),4.33(t,4H),4.54(m,8H),5.58(s,2H),6.14(s,2H),7.06(d,4H),7.96(d,4H),8.02(s,2H)。
t−ブタノール200mlおよび水50mlに対して、特開2005−154379号公報に記載の合成方法により合成した4,4−ジホルミルジフェニルスルフィド48.4g(0.2mol)を溶解させた後、リン酸水素ナトリウム水溶液50mlおよび2−メチル−2−ブテン140g(2mol)加え、さらに亜塩素酸ナトリウム36g(0.4mol)を加えることで反応溶液を準備した。次に、この反応溶液を5時間撹拌後、1規定塩酸溶液を用いて、反応溶液を酸性にすることで、固体を析出させた。続いて固体が析出した反応溶液を、吸引ろ過後、水を用いて、析出した固体を洗浄した。洗浄後に得られた固体(化合物)を真空乾燥することにより、4,4’−ジカルボキシジフェニルスルフィド(収量45.5g,収率83%)を得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),4.52(t,4H),4.63(t,4H),5.58(s,2H),6.11(s,2H),7.30(d,4H),7.81(d,4H)。
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸25.3g(0.096mol)の代わりに4,4’−ジカルボキシジフェニルスルホン29.4g(0.096mol)を用いた以外は、酸クロライド物(A)の合成方法と同様の方法で、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸クロライド31.6g(0.092mol)を合成した。
1H NMR δ1.93(s,6H),4.58(t,4H),4.63(t,4H),5.59(s,2H),6.14(s,2H),8.06(d,4H),8.20(d,4H)。
t−ブタノール200mlおよび水50mlに対して、特開2005−154379号公報に記載の合成方法により合成された4,4’−ジホルミルジフェニルメタン44.8g(0.2mol)を溶解させた後、リン酸水素ナトリウム水溶液50mlおよび2−メチル−2−ブテン140g(2mol)加え、さらに、亜塩素酸ナトリウム36g(0.4mol)を加えることで反応溶液を得た。次に、この反応溶液を5時間撹拌後、1規定塩酸溶液を用いて、反応溶液を酸性にすることで、固体を析出させた。続いて固体が析出した反応溶液を、吸引ろ過後、水を用いて、析出した固体を洗浄した。得られた固体(化合物)を真空乾燥することにより、4,4’−ジカルボキシジフェニルメタン39.8g(収率83%)を得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.85(s,2H),4.52−4.63(m,8H),5.58(s,2H),6.12(s,2H),7.15(d,4H),7.86(d,4H)。
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸25.3gの代わりに英国特許GB753384に記載の合成方法により合成された2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパン27.2g(0.096mol)を用いた以外は、酸クロライド(A)の合成方法と同様の方法で2,2−ビス(4−クロロカルボニルフェニル)プロパン29.6g(収率96%)を得た。
1H NMR δ1.64(s,6H),1.93(s,6H),4.53−4.64(m,8H),5.59(s,2H),6.12(s,2H),7.22(d,4H),7.90(d,4H)。
t−ブタノール200mlおよび水50mlに対して、特開2007−106779号公報に記載の合成方法により合成された4−ホルミルフェニル−4’−ホルミルベンゾエート50.8g(0.2mol)を溶解させた後、リン酸水素ナトリウム水溶液50mlおよび2−メチル−2−ブテン140g(2mol)加え、さらに、亜塩素酸ナトリウム36g(0.4mol)を加えることで反応溶液を得た。次に、この反応溶液を5時間撹拌後、1規定塩酸溶液を用いて、反応溶液を酸性にすることで、固体を析出させた。続いて固体が析出した反応溶液を、吸引ろ過後、水を用いて、析出した固体を洗浄した。得られた固体(化合物)を真空乾燥することにより、4−カルボキシフェニル−4’−カルボキシベンゾエート45.4g(収率84%)を得た。
1H NMR δ1.93(d,6H),4.51(m,4H),4.61(t,4H),5.58(d,2H),6.13(d,2H),7.25(d,2H),8.02(d,2H),8.12(d,2H),8.272(d,2H)。
t−ブタノール200mlおよび水50mlに対して、特許第3076603号に記載の合成方法により合成された1,1−ビス(4−ホルミルフェニル)シクロヘキサン58.4g(0.2mol)を溶解させた後に、リン酸水素ナトリウム水溶液50mlおよび2−メチル−2−ブテン140g(2mol)加え、さらに、亜塩素酸ナトリウム36g(0.4mol)を加えることで反応溶液を得た。次に、この反応溶液を5時間撹拌後、1規定塩酸溶液を用いて、反応溶液を酸性にすることで、固体を析出させた。続いて固体が析出した反応溶液を、吸引ろ過後、水を用いて、析出した固体を洗浄した。得られた固体(化合物)を真空乾燥することにより、1,1−ビス(4−カルボキシルフェニル)シクロヘキサン54.4g(収率84%)を得た。
1H NMR δ1.45(m,6H),1.93(s,6H),2.01(m,4H),4.53−4.64(m,4H),5.58(s,2H),6.13(s,2H),7.23(d,4H),7.90(d,4H)。
12.8gのメタクリル酸グリシジル(0.09モル)に4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸12.9g(0.05モル)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.02g(0.00009モル)、BHT0.02g(0.00009モル)、ジメチルホルムアミド20gを加えた混合液を、100℃で4時間反応させた。反応により得られた液体に酢酸エチル40mlを加えて、均一な溶液にした。次に、この溶液を分液ロートに移し、10wt%炭酸カリウム水溶液40mlで3回洗浄し、さらに蒸留水で3回洗浄した後、酢酸エチル層を回収した。その後、回収した酢酸エチル層に硫酸マグネシウムを加えて、酢酸エチル層中に含まれる水分を除去した。続いて、酢酸エチル層から硫酸マグネシウムをろ別し、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮して濃縮物を得た。この濃縮物を更に真空乾燥して、4−DPEGMA(収量22.8g、収率84%、HPLC純度95%)を得た。なお、得られた4−DPEGMAの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.90(d,0.8H),4.30〜4.70(m,9.2H),5.59(s,2H),6.16(s,2H),7.07(d,4H),8.07(d,4H)。
固体状の酸クロライド物(A)15.3g(0.052モル)を塩化メチレン30mlに溶解させた塩化メチレン溶液を作製した。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.90(d,0.2H),4.30〜4.70(m,9.8H),5.59(s,2H),6.16(s,2H),7.07(d,4H),8.07(d,4H)。
12.8gのメタクリル酸グリシジル(0.09モル)に4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸12.9g(0.05モル)、テトラブチルアンモニウムブロミド0.02g(0.00009モル)、BHT0.02g(0.00009モル)、ジメチルアセトアミド20gを加えた混合液を、100℃で4時間反応させた。反応により得られた液体に酢酸エチル40mlを加えて、均一な溶液にした。次に、この溶液を分液ロートに移し、10wt%炭酸カリウム水溶液40mlで3回洗浄し、さらに蒸留水で3回洗浄した後、酢酸エチル層を回収した。その後、回収した酢酸エチル層に硫酸マグネシウムを加えて、酢酸エチル層中に含まれる水分を除去した。続いて、酢酸エチル層から硫酸マグネシウムをろ別し、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮して濃縮物を得た。この濃縮物を更に真空乾燥して、4−DPEGMAII(収量25.3g、収率90%、HPLC純度95%)を得た。なお、得られた4−DPEGMAIIの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.90(d,0.4H),4.30〜4.70(m,9.6H),5.62(s,2H),6.16(s,2H),7.07(d,4H),8.07(d,4H)。
上記の方法で4−DPEGMAIIを合成後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:SiO2、展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=3/1〜2/1)によって、精製することで、4−DPEGMAIII(収量18.7g、収率69%、HPLC純度99%)を得た。なお、得られた4−DPEGMAIIIの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),4.30〜4.41(m,10H),5.62(s,2H),6.16(s,2H),7.07(d,4H),8.07(d,4H)。
上記の方法で4−DPEGMAを合成後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:SiO2、展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=3/1〜2/1)によって、精製することで、4−DPEGMAIV(収量2.2g、収率8%、HPLC純度99%)を得た。なお、得られた4−DPEGMAIVの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.90(d,3.2H),4.30〜4.70(m,7.8H),5.62(s,2H),6.16(s,2H),7.07(d,4H),8.07(d,4H)。
メタクリル酸グリシジル12.8g(0.09mol)の代わりにアクリル酸グリシジル11.5g(0.09mol)を用いた以外は、4−DPEGMAの合成方法と同様の方法で、4−DPEGA(収量21.8g、収率85%、HPLC純度96%)を得た。なお、得られた4−DPEGAの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.84(d,2H),4.00〜4.65(m,8H),5.83(t,2H),6.12(d,2H),6.43(d,2H),7.09(d,4H),7.99(d,4H)。
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸12.9g(0.05mol)の代わりに2,2’−ジフェニルエーテルジカルボン酸12.9g(0.05mol)を用いた以外は、4−DPEGMAの合成方法と同様の方法で、2−DPEGMA(収量23.0g、収率85%、HPLC純度95%)を得た。なお、得られた2−DPEGMAの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.80(d,1.8H),4.00〜4.65(m,8.2H),5.59(s,2H),6.16(s,2H),7.07(d,2H),7.42(d,4H),8.17(d,2H)。
5−ヘキセン−1−オール(30.1g,0.3mol)を塩化メチレン100mlに溶解後、トリエチルアミン33.4g(0.33mol)、N,N−ジメチルアミノピリジン1.8g(0.015mol)を加えた溶液を調整し、さらにこの溶液を氷冷した。次に、氷冷した溶液に対して、メタクリル酸クロライド31.4g(0.3mol)を塩化メチレン(50ml)に溶解させた塩化メチレン溶液を滴下した。滴下終了後に得られた溶液を、室温で3時間撹拌した後に、蒸留水100mlを加え、さらに塩化メチレンで3回抽出した。抽出により得られた塩化メチレン層をロータリーエバポレーターを用いて溶媒を除去することで残さを得た。さらに、得られた残さを100mlトルエンで溶解した。得られたトルエン溶液を0.5規定塩酸溶液で3回洗浄後、飽和食塩水溶液で3回洗浄し、硫酸マグネシウム溶液で乾燥した。乾燥後、硫酸マグネシウム溶液をろ別し、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮、濃縮物をさらに真空乾燥して、メタクリル酸5−ヘキセン−1−イル46.4g(収率92%)を得た。
1H NMR δ1.29(t,4H),1.44(m,4H),1.57(t,4H),1.93(s,6H),3.85(d,1.9H),4.15〜4.70(m,8.1H),5.59(s,2H),6.16(s,2H),7.05(d,4H),7.95(d,4H)。
塩化メチレン100mlに、アリルオキシエタノール30.6g(0.3mol)を溶解した後、さらにトリエチルアミン33.4g(0.33mol)およびN,N−ジメチルアミノピリジン1.8g(0.015mol)を加えた溶液を準備した。次に、得られた溶液を氷冷し、この溶液に、メタクリル酸クロライド31.4g(0.3mol)を塩化メチレン50mlに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後に得られた溶液を、室温で3時間撹拌した後に、蒸留水100mlを加え、塩化メチレンで3回抽出した。次に、得られた塩化メチレン層をロータリーエバポレーターを用いて溶媒を除去することにより得られた残渣を100mlのトルエンに溶解することでトルエン溶液を得た。そして、このトルエン溶液を0.5規定塩酸溶液で3回洗浄後、飽和食塩水溶液で3回洗浄し、硫酸マグネシウム溶液で乾燥した。乾燥後硫酸マグネシウム溶液をろ別し、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮することで濃縮物を得た。さらに、この濃縮物を真空乾燥して、メタクリル酸−アリルオキシエチル46.0g(収率90%)で得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.50〜4.50(m,18H),4.15〜4.70(m,8.1H),5.59(s,2H),6.16(s,2H),7.02(d,4H),8.02(d,4H)。
t−ブタノール200mlおよび水50mlに対して、特開2005−154379号公報に記載の合成方法により合成された4,4−ジホルミルジフェニルスルフィド48.4g(0.2mol)を溶解させた後、リン酸水素ナトリウム水溶液50ml、2−メチル−2−ブテン140g(2mol)加え、さらに、亜塩素酸ナトリウム36g(0.4mol)を加えることで反応溶液を準備した。次に、この反応溶液を5時間撹拌後、1規定塩酸溶液を用いて、反応溶液を酸性にすることで、固体を析出させた。続いて固体が析出した反応溶液を、吸引ろ過後、水を用いて、析出した固体を洗浄した。洗浄後に得られた固体(化合物)を真空乾燥することにより、4,4’−ジカルボキシジフェニルスルフィド45.5g(収率83%)を得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.62(d,2H),3.90〜4.70(m,8H),5.58(s,2H),6.14(s,2H),7.33(d,4H),7.78(d,4H)。
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸12.9gの代わりに4,4’−ジカルボキシジフェニルスルホン15.3g(0.05mol)を用いた以外は、4−DPEGMAの合成方法と同様の方法で、4−DPSOGMA(収量24.5g、収率83%、HPLC純度97%)を得た。なお、得られた4−DPSOGMAの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.70(d,2H),3.90〜4.70(m,8H),5.58(s,2H),6.14(s,2H),8.04(d,4H),8.20(d,4H)。
t−ブタノール200mlと水50mlに対して、特開2005−154379号公報に記載の合成方法により合成された4,4’−ジホルミルジフェニルメタン44.8g(0.2mol)を溶解させた後、リン酸水素ナトリウム水溶液50ml、2−メチル−2−ブテン140g(2mol)加え、さらに、亜塩素酸ナトリウム36g(0.4mol)を加えることで反応溶液を準備した。次に、この反応溶液を5時間撹拌後、1規定塩酸溶液を用いて、反応溶液を酸性にすることで、固体を析出させた。続いて固体が析出した反応溶液を、吸引ろ過後、水を用いて、析出した固体を洗浄した。洗浄後に得られた固体(化合物)を真空乾燥することにより、4,4’−ジカルボキシジフェニルメタン39.8g(収率78%)を得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.78(s,2H),3.90(d,2H),4.00〜4.70(m,8H),5.58(s,2H),6.14(s,2H),7.20(d,4H),7.87(d,4H)。
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸12.9gの代わりに英国特許GB753384に記載の合成方法により合成された2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパン14.2(0.05mol)を用いた以外は、4−DPEGMAの合成方法と同様の方法で、4−DPAGMA(収量22.7g、収率80%、HPLC純度93%)を得た。なお、得られた4−DPAGMAの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.65(s,6H),1.93(s,6H),3.85(d,2H),3.90〜4.65(m,8H),5.57(s,2H),6.12(s,2H),7.23(d,4H),7.90(d,4H)。
t−ブタノール200mlおよび水50mlに対して、特開2007−106779号公報に記載の合成方法により合成された4−ホルミルフェニル−4’−ホルミルベンゾエート50.8g(0.2mol)を溶解させた後、リン酸水素ナトリウム水溶液50ml、2−メチル−2−ブテン140g(2mol)加え、さらに、亜塩素酸ナトリウム36g(0.4mol)を加えることで反応溶液を準備した。次に、この反応溶液を5時間撹拌後、1規定塩酸溶液を用いて、反応溶液を酸性にすることで、固体を析出させた。続いて固体が析出した反応溶液を、吸引ろ過後、水を用いて、析出した固体を洗浄した。洗浄後に得られた固体(化合物)を真空乾燥することにより、4−カルボキシフェニル−4’−カルボキシベンゾエート45.4g(収率79%)を得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.87(d,2H),3.90〜4.65(m,8H),5.60(s,2H),6.14(s,2H),7.25(d,2H),8.10(d,2H),8.15(d,2H),8.27(d,2H)。
t−ブタノール200mlおよび水50mlに対して、特許第3076603号に記載の合成方法により合成された1,1−ビス(4−ホルミルフェニル)シクロヘキサン(58.4g,0.2mol)を溶解させた後、リン酸水素ナトリウム水溶液50ml、2−メチル−2−ブテン140g(2mol)加え、さらに亜塩素酸ナトリウム36g(0.4mol)を加えることで反応溶液を準備した。次に、この反応溶液を5時間撹拌後、1規定塩酸溶液を用いて、反応溶液を酸性にすることで、固体を析出させた。続いて固体が析出した反応溶液を、吸引ろ過後、水を用いて、析出した固体を洗浄した。洗浄後に得られた固体(化合物)を真空乾燥することにより、1,1−ビス(4−カルボキシルフェニル)シクロヘキサン54.4g(収率84%)を得た。
1H NMR δ1.42(t,6H),1.93(s,6H),2.10(t,4H),3.77(d,2H),3.85〜4.60(m,8H),5.61(s,2H),6.15(s,2H),7.24(d,4H),7.90(d,4H)。
4−DPEHE(60質量部)、3G(40質量部)、重合禁止剤としてHQMEを0.15質量部、及び表1に示す光重合開始剤、フィラーからなる歯科用硬化性組成物を暗所下、メノウ乳鉢を用いて撹拌混合してペースト状の組成物を調製した。上記ペーストについて、前記した曲げ強さ及び環境光安定性の評価方法に従って、曲げ強さと環境光安定性を測定した。結果を表1に示した。
重合性単量体及び光重合開始剤を表2に示す組成に変更した以外は、実施例1と同様にペーストを調製し、得られたペーストについて、曲げ強さと環境光安定性を測定した。結果を表1、表2に示した。
重合性単量体及び光重合開始剤を表3に示す組成に変更した以外は、実施例1と同様にペーストを調製し、得られたペーストについて、曲げ強さと環境光安定性を測定した。結果を表3に示した。
Claims (6)
- (A)下記一般式(1)で示される重合性単量体、
(B)B1)α−ジケトン化合物、B2)光酸発生剤、及びB3)芳香族アミン化合物を含んでなる光重合開始剤、を含有してなる歯科用硬化性組成物。
- (A)重合性単量体の2価の基Xが、−O−である請求項1記載の歯科用硬化性組成物。
- (A)重合性単量体の主鎖の原子数が2〜60の範囲内であり、かつ、2価〜4価から選択されるいずれかの価数を持つ炭化水素基L1およびL2の少なくともいずれかが水酸基を含んでなる請求項1または2に記載の歯科用硬化性組成物。
- (B)光重合開始剤におけるB2)光酸発生剤が、トリハロメチル基により置換されたs−トリアジン化合物、及びジアリールヨードニウム塩系化合物から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかに記載の歯科用硬化性組成物。
- (B)光重合開始剤として、さらにB4)3つの飽和脂肪族基が窒素原子に結合している第三級アミノ基を有しており、かつ、該飽和脂肪族基のうち少なくとも2つは電子吸引性基を置換基として有している第三級脂肪族アミン化合物を含んでなる請求項1〜5のいずれかに記載の歯科用硬化性組成物。
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