JP6614998B2 - 歯科用硬化性組成物 - Google Patents
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Description
十分量を配合して、ペースト状の複合修復材料を製造できる。
すなわち、下記一般式(1)で示される(A)重合性単量体、
(B)光重合開始剤、及び(C)有機無機複合フィラーを含有してなることを特徴とする歯科用硬化性組成物である。
本発明の歯科用硬化性組成物における(A)重合性単量体の他の実施形態は、下記一般式(3)で示されることが好ましい。
〔(A)重合性単量体〕
(A)重合性単量体は、下記一般式(1)で示されることを特徴とする。
〔(B)重合開始剤〕
重合開始剤としては、上記重合性単量体を重合、硬化させることができるものであれば、公知のものが何ら制限なく使用できる。通常は、光重合開始剤が使用されることが多いが、化学重合開始剤(常温レドックス開始剤)や熱重合開始剤等であっても使用可能である。重合開始剤は、単独で使用する他に、2種以上を併用して用いてもよい。
〔(C)有機無機複合フィラー〕
歯科用複合修復材料は、使用するフィラーの種類、形状、粒子径、及び充填量等が適切に選定されることにより、ペースト状の歯科用複合修復材料の操作性、及び硬化体の審美性、機械的強度等の諸性状が最適になるように調整されている。
<有機無機複合フィラー原料モノマー>
有機無機複合フィラー原料モノマーは、歯科用硬化性組成物として使用可能な公知の重合性単量体がなんら制限なく使用可能である。好適に使用できる有機無機複合フィラー原料モノマーは、(メタ)アクリロイル基を有する重合可能なモノマーが挙げられ、このような重合性単量体の具体例としては(A)重合性単量体の項に例示した各モノマーの他、下記(I)〜(III)のような重合性単量体が挙げられる。これら重合性単量体は、単独で使用しても、異なる種類のものを混合して用いてもよい。なお、室温環境下においても低粘度で取扱い性に優れるという観点から、(A)重合性単量体が好適である。
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等のメタクリレート、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート;あるいはアクリル酸、メタクリル酸、p−メタクリロイルオキシ安息香酸、N−2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル−N−フェニルグリシン、4−メタクリロイルオキシエチルトリメリット酸、及びその無水物、6−メタクリロイルオキシヘキサメチレンマロン酸、10−メタクリロイルオキシデカメチレンマロン酸、2−メタクリロイルオキシエチルジハイドロジェンフォスフェート、10−メタクリロイルオキシデカメチレンジハイドロジェンフォスフェート、2−ヒドロキシエチルハイドロジェンフェニルフォスフォネート等。
(i)芳香族化合物系のもの
2,2−ビス(メタクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ)−2−ヒドロキシプロポキシフェニル〕プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン)、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシテトラエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシペンタエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシジプロポキシフェニル)プロパン、2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)−2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)−2(4−メタクリロイルオキシジトリエトキシフェニル)プロパン、2(4−メタクリロイルオキシジプロポキシフェニル)−2−(4−メタクリロイルオキシトリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシイソプロポキシフェニル)プロパンおよびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート;2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のメタクリレートあるいはこれらのメタクリレートに対応するアクリレートのような−OH基を有するビニルモノマーと、ジイソシアネートメチルベンゼン、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートのような芳香族基を有するジイソシアネート化合物との付加から得られるジアダクト等。
エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレートおよびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート;2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のメタクリレートあるいはこれらのメタクリレートに対応するアクリレートのような−OH基を有するビニルモノマーと、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、イソフォロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)のようなジイソシアネート化合物との付加から得られるジアダクト;無水アクリル酸、無水メタクリル酸、1,2−ビス(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エチル、ジ(2−メタクリロイルオキシプロピル)フォスフェート等。
トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、トリメチロールメタントリメタクリレート等のメタクリレートおよびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート等。
ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート及びジイソシアネートメチルベンゼン、ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、イソフォロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネートのようなジイソシアネート化合物とグリシドールジメタクリレートとの付加から得られるジアダクト等。
<重合開始剤>
上記、重合性単量体を混合後、重合開始剤を用いてその成分である前記有機無機複合フィラー原料モノマーを重合させるが、一般に、重合開始剤は重合性単量体の重合手段によって異なる種類のものが使用される。重合手段には、紫外線、可視光線等の光エネルギーによるもの、過酸化物と促進剤との化学反応によるもの、加熱によるもの等があり、採用する重合手段に応じて適宜選定される。有機無機複合フィラーの硬化に使用する重合開始剤としては、公知の重合開始剤が特に制限なく用いられるが、より黄色度の低い硬化体を得ることができるという観点から、熱重合開始剤を用いるのが好適である。
<有機無機複合フィラー原料無機フィラー>
有機無機複合フィラーの原料として使用する無機フィラーは、公知のものが何ら制限なく使用可能である。
(1)略称・略号およびその構造式または物質名
(A)重合性単量体
(B)重合開始剤
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
CQ:カンファーキノン
DMBE:p−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル
(C)有機無機複合フィラー
重合性単量体(表1)中に、重合開始剤(AIBN)を質量比で0.5%予め溶解させておき、無機粒子を所定量(表1)添加混合し、乳鉢でペースト化した。これを、95℃窒素加圧下で一時間加熱することによって、重合硬化させた。この硬化体を、振動ボールミルを用いて粉砕し、さらにγ-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン0.02質量%によって、エタノール中、90℃で5時間還留することで表面処理を行い、平均粒径30μmの有機無機複合フィラーI−1,I−2,I−3,I−4,I−5を得た。
F−1:球状シリカジルコニアフィラー;一次粒子の平均粒子径=0.2μm、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン表面処理物
F−2:球状シリカジルコニアフィラー(一次粒子の平均粒子径=0.07μm)をγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランで表面処理したものと、球状シリカジルコニアフィラー(一次粒子の平均粒子径=0.4μm)をγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン表面処理したものとを質量比30:70で混合した混合物
(重合禁止剤)
HQME:ハイドロキノンモノメチルエーテル
(2)粘度測定
重合性単量体の粘度は、CSレオメーターを用いて測定した。測定装置としてはコーン/プレートジオメトリ4cm/2°及び温度制御システムを具備した粘弾性測定装置CSレオメーター「CVO120HR」(ボーリン社製)を用いた。そして、測定温度(プレート温度)25℃、ずり速度1rpsの測定条件にて、3回の測定を行い、3回の測定値の平均値を粘度とした。
重合性単量体に対し各々所定量の重合開始剤と充填材、及びその他の配合成分を加え、赤色光下で均一になるまで攪拌、脱泡して調整した。
6mmφ×1.0mmの孔を有するテトラフルオロエチレン製のモールドにペーストを充填してポリプロピレンフィルムで圧接し、可視光線照射器(トクソーパワーライト 株式会社トクヤマ社製)の照射口をポリプロピレンフィルムに密着して30秒照射し、硬化体を調製した。得られた硬化体を微小硬度計(松沢精機製MHT−1型)にてヴィッカース圧子を用いて、荷重100gf、荷重保持時間30秒で試験片にできたくぼみの対角線長さにより求めた。
下記指標に基づいて評価した。
○;少しべたつく、あるいは、ざらつきがあるが、使用上問題ない操作性
×;べたつく、あるいは、ざらざらした性状
(6)重合性単量体の合成手順
マトリックスモノマーサンプルの調整に際して用いた第一の重合性単量体のうち、一般式(1)に示される重合性単量体に該当するものについては、以下の手順で合成した。
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸25.3g(0.096mol)、ジメチルホルムアミド0.85g(0.012mol)およびトルエン80mlの第一の混合液を作製した。攪拌状態の第一の混合液に対して、塩化チオニル58.4g(0.46mol)およびトルエン20mlからなる第二の混合液を室温下で徐々に滴下した。滴下終了後に得られた液体を95℃に昇温し、3h還流した。そして加温・還流後に得られた黄色透明液体を放冷することで、下記に示す分子構造を有する4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド(以下、「酸クロライド物(A)」と称す場合がある)のトルエン溶液を得た。さらに、このトルエン溶液をロータリーエバポレーターにかけ、40℃でトルエン、塩化チオニルおよび塩化水素を除去し、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドの固体26.9g(0.091mol、収率95%)を得た。
酸クロライド物(A)15.3g(0.052mol)に塩化メチレン120mlを加えることで、酸クロライド物(A)を含む分散液を得た。2−ヒドロキシエチルメタクリレート16.9g(0.13mol)、トリエチルアミン7.7g(0.13mol)、4−ジメチルアミノピリジン0.16g(0.0013mol)、BHT0.002gおよび塩化メチレン10mlを混合した混合液を滴下ロートを利用して上記の酸クロライド物(A)の分散液に−78℃で徐々に滴下し、さらに5時間攪拌した。滴下・撹拌後に得られた液体に水を加え、ロータリーエバポレーターを用いて、溶媒を除去した。溶媒除去後に得られた残さを100mlのトルエンに溶解し、0.5規定塩酸溶液で洗浄、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ別した。得られたろ液をロータリーエバポレーターで濃縮後、濃縮液をさらに真空乾燥して、4−DPEHE(収量19.0g、収率76%、HPLC純度97%)を得た。なお、得られた4−DPEHEの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),4.58(t,4H),4.63(t,4H),5.59(s,2H),6.14(s,2H),7.06(d,4H),7.96(d,4H)。
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸25.3gの代わりに2,2’−ジフェニルエーテルジカルボン酸25.3g(0.096mol)を用いた以外は酸クロライド物(A)を合成する場合と同様の方法で、2,2’−ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド27.8g(0.094mol、収率98%)を得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),4.54(t,4H),4.62(t,4H),5.58(s,2H),6.16(s,2H),7.06(d,4H),7.45(d,2H),7.96(d,2H)。
メタクリル酸8.6g(0.1mol)、1,3−プロパンジオール15.2g(0.2mol)、p−トルエンスルホン酸0.86g(0.005mol)、および、重合禁止剤としてBHT0.1gをガラス容器に入れ、85℃に加熱、攪拌する。この加熱撹拌状態の反応系中を減圧状態にし、反応系中から水分を除去しながら5時間攪拌を続けた。その後、得られた液体を冷却し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製、濃縮後、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート6.3g(収率44%)を得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),2.10(m,4H),4.18(t,4H),4.27(t,4H),5.59(s,2H),6.13(s,2H),7.05(d,4H),7.93(d,4H)。
−プロセス1−
メタクリル酸8.6g(0.1mol)、1,4−ブタンジオール18.0g(0.2mol)、p−トルエンスルホン酸0.86g(0.005mol)、および、重合禁止剤としてBHT0.1gをガラス容器に入れ、85℃に加熱、攪拌した。次に、この加熱撹拌状態の反応系中を減圧状態にし、反応系中から水分を除去しながら5時間攪拌を続けた。その後、得られた液体を冷却し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製、濃縮後、4−ヒドロキシブチルメタクリレート6.7g(収率42%)を得た。
−プロセス2−
次に、別のガラス容器に酸クロライド物(A)3.0g(0.01mol)、塩化メチレン70ml、ジ−tertブチルメチルフェノール0.001gを入れた溶液を攪拌しながら、この溶液に対して、上記の4−ヒドロキシブチルメタクリレート3.5g(0.022mol)、トリエチルアミン2.0g(0.02mol)、4−ジメチルアミノピリジン0.025g(0.0002mol)を10ml塩化メチレンに溶解させた溶液を1時間かけて、ゆっくり滴下した。滴下終了後に得られた溶液を、室温で1時間撹拌した後に、水を加え、ロータリーエバポレーターを用いて、溶媒を除去した。溶媒除去後に得られた残さを100mlのトルエンに溶解し、0.5規定塩酸溶液で洗浄、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ別した。得られたろ液を再びロータリーエバポレーターで濃縮後、濃縮液をさらに真空乾燥して、4−DPEHBを得た(収量4.1g、収率76%、HPLC純度97%)を得た。なお、得られた4−DPEHBの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.52−1.63(m,8H),1.93(s,6H),4.14(t,4H),4.27(t,4H),5.59(s,2H),6.13(s,2H),7.05(d,4H),7.93(d,4H)。
<4−DPEHHの合成>
1,4−ブタンジオール18.0gの代わりに1,6−ヘキサンジオール23.6gを用いた以外は<4−DPEHBの合成>のプロセス1に示す合成方法に従って、6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート19.7g(収率53%)16.0g(収率43%)を得た。
1H NMR δ1.29(m,8H),1.57(t,4H),1.77(t,4H),1.93(s,6H),4.16(t,4H),4.22(t,4H),5.58(s,2H),6.14(s,2H),7.04(d,4H),7.96(d,4H)。
2−ヒドロキシエチルメタクリレート16.9gの代わりに2−ヒドロキシプロピルメタクリレートを18.7g(0.13mol)を用いた以外は、4−DPEHEの合成方法と同様の方法で、4−DPEHP(収量19.9g、収率75%、HPLC純度97%)を合成した。なお、得られた4−DPEHPの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.40(d,6H),1.93(s,6H),4.61(d,4H),4.74(t,2H),5.56(s,2H),6.13(s,2H),7.01(d,4H),7.92(d,4H)。
2−ヒドロキシエチルメタクリレート16.9gの代わりにポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレングリコール鎖(−CH2CH2O−)nの繰り返し数nの平均≒2)を22.6g(0.13mol)を用いた以外は、4−DPEHEの合成方法と同様の方法で、4−DPEPE(収量22.5g、収率78%、HPLC純度97%)を合成した。なお、得られた4−DPEPEの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.64−3.82(m,8H),4.36−4.42(m,8H),5.58(s,2H),6.17(s,2H),7.04(d,4H),7.99(d,4H)。
2−ヒドロキシエチルメタクリレート16.9gの代わりにグリセロールジメタクリレート29.6g(0.13mol)を用いた以外は、4−DPEHEの合成方法と同様の方法で、4−DPEGAM(収量25.7g、収率73%,HPLC純度92%)を合成した。なお、得られた4−DPEGAMの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,12H),4.58(d,8H),5.20(m,2H),5.52(s,4H),6.10(s,4H),7.01(d,4H),7.92(d,4H)。
エチレングリコール50.0g(0.8mol)、トリエチルアミン40.5g(0.4mol)、N,N−ジメチルアミノピリジン0.49g(4mol)を100ml塩化メチレンに溶解して得られた溶液を撹拌しながら、0℃に冷却した。次に、この溶液に対して、酸クロライド物(A)44.8g(0.2mol)を塩化メチレン(200ml)に溶解した溶液を2時間かけてゆっくり滴下した。滴下後に得られた溶液をさらに1時間撹拌した後に、水を加え、ロータリーエバポレーターを用いて、溶媒を除去した。溶媒除去後に得られた残さを100mlのトルエンに溶解し、0.5規定塩酸溶液で洗浄、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ別した。得られたろ液を再びロータリーエバポレーターで濃縮後、濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで4,4’−ビス(2−ヒドロキシエトキシカルボニル)ジフェニルエーテル41.6g(収率60%)を得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.30(t,4H),4.40−4.56(m,12H),5.60(s,2H),6.17(s,2H),7.06(d,4H),7.98(d,4H),8.03(s,2H)。
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート31.0gの代わりに2−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート39.8g(0.2mol)を用いた以外は、4−DPEUの合成方法と同様の方法で、4−DPEUE(収量70.3g、収率95%、HPLC純度96%)を得た。なお、得られた4−DPEUEの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.10(m,4H),3.66(m,8H),4.33(t,4H),4.54(m,8H),5.58(s,2H),6.14(s,2H),7.06(d,4H),7.96(d,4H),8.02(s,2H)。
t−ブタノール200mlおよび水50mlに対して、特開2005−154379号公報に記載の合成方法により合成した4,4−ジホルミルジフェニルスルフィド48.4g(0.2mol)を溶解させた後、リン酸水素ナトリウム水溶液50mlおよび2−メチル−2−ブテン140g(2mol)加え、さらに亜塩素酸ナトリウム36g(0.4mol)を加えることで反応溶液を準備した。次に、この反応溶液を5時間撹拌後、1規定塩酸溶液を用いて、反応溶液を酸性にすることで、固体を析出させた。続いて固体が析出した反応溶液を、吸引ろ過後、水を用いて、析出した固体を洗浄した。洗浄後に得られた固体(化合物)を真空乾燥することにより、4,4’−ジカルボキシジフェニルスルフィド(収量45.5g,収率83%)を得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),4.52(t,4H),4.63(t,4H),5.58(s,2H),6.11(s,2H),7.30(d,4H),7.81(d,4H)。
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸25.3g(0.096mol)の代わりに4,4’−ジカルボキシジフェニルスルホン29.4g(0.096mol)を用いた以外は、酸クロライド物(A)の合成方法と同様の方法で、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸クロライド31.6g(0.092mol)を合成した。
1H NMR δ1.93(s,6H),4.58(t,4H),4.63(t,4H),5.59(s,2H),6.14(s,2H),8.06(d,4H),8.20(d,4H)。
t−ブタノール200mlおよび水50mlに対して、特開2005−154379号公報に記載の合成方法により合成された4,4’−ジホルミルジフェニルメタン44.8g(0.2mol)を溶解させた後、リン酸水素ナトリウム水溶液50mlおよび2−メチル−2−ブテン140g(2mol)加え、さらに、亜塩素酸ナトリウム36g(0.4mol)を加えることで反応溶液を得た。次に、この反応溶液を5時間撹拌後、1規定塩酸溶液を用いて、反応溶液を酸性にすることで、固体を析出させた。続いて固体が析出した反応溶液を、吸引ろ過後、水を用いて、析出した固体を洗浄した。得られた固体(化合物)を真空乾燥することにより、4,4’−ジカルボキシジフェニルメタン39.8g(収率83%)を得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.85(s,2H),4.52−4.63(m,8H),5.58(s,2H),6.12(s,2H),7.15(d,4H),7.86(d,4H)。
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸25.3gの代わりに英国特許GB753384に記載の合成方法により合成された2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパン27.2g(0.096mol)を用いた以外は、酸クロライド(A)の合成方法と同様の方法で2,2−ビス(4−クロロカルボニルフェニル)プロパン29.6g(収率96%)を得た。
1H NMR δ1.64(s,6H),1.93(s,6H),4.53−4.64(m,8H),5.59(s,2H),6.12(s,2H),7.22(d,4H),7.90(d,4H)。
t−ブタノール200mlおよび水50mlに対して、特開2007−106779号公報に記載の合成方法により合成された4−ホルミルフェニル−4’−ホルミルベンゾエート50.8g(0.2mol)を溶解させた後、リン酸水素ナトリウム水溶液50mlおよび2−メチル−2−ブテン140g(2mol)加え、さらに、亜塩素酸ナトリウム36g(0.4mol)を加えることで反応溶液を得た。次に、この反応溶液を5時間撹拌後、1規定塩酸溶液を用いて、反応溶液を酸性にすることで、固体を析出させた。続いて固体が析出した反応溶液を、吸引ろ過後、水を用いて、析出した固体を洗浄した。得られた固体(化合物)を真空乾燥することにより、4−カルボキシフェニル−4’−カルボキシベンゾエート45.4g(収率84%)を得た。
1H NMR δ1.93(d,6H),4.51(m,4H),4.61(t,4H),5.58(d,2H),6.13(d,2H),7.25(d,2H),8.02(d,2H),8.12(d,2H),8.272(d,2H)。
t−ブタノール200mlおよび水50mlに対して、特許第3076603号に記載の合成方法により合成された1,1−ビス(4−ホルミルフェニル)シクロヘキサン58.4g(0.2mol)を溶解させた後に、リン酸水素ナトリウム水溶液50mlおよび2−メチル−2−ブテン140g(2mol)加え、さらに、亜塩素酸ナトリウム36g(0.4mol)を加えることで反応溶液を得た。次に、この反応溶液を5時間撹拌後、1規定塩酸溶液を用いて、反応溶液を酸性にすることで、固体を析出させた。続いて固体が析出した反応溶液を、吸引ろ過後、水を用いて、析出した固体を洗浄した。得られた固体(化合物)を真空乾燥することにより、1,1−ビス(4−カルボキシルフェニル)シクロヘキサン54.4g(収率84%)を得た。
1H NMR δ1.45(m,6H),1.93(s,6H),2.01(m,4H),4.53−4.64(m,4H),5.58(s,2H),6.13(s,2H),7.23(d,4H),7.90(d,4H)。
12.8gのメタクリル酸グリシジル(0.09モル)に4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸12.9g(0.05モル)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.02g(0.00009モル)、BHT0.02g(0.00009モル)、ジメチルホルムアミド20gを加えた混合液を、100℃で4時間反応させた。反応により得られた液体に酢酸エチル40mlを加えて、均一な溶液にした。次に、この溶液を分液ロートに移し、10wt%炭酸カリウム水溶液40mlで3回洗浄し、さらに蒸留水で3回洗浄した後、酢酸エチル層を回収した。その後、回収した酢酸エチル層に硫酸マグネシウムを加えて、酢酸エチル層中に含まれる水分を除去した。続いて、酢酸エチル層から硫酸マグネシウムをろ別し、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮して濃縮物を得た。この濃縮物を更に真空乾燥して、4−DPEGMA(収量22.8g、収率84%、HPLC純度95%)を得た。なお、得られた4−DPEGMAの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.90(d,0.8H),4.30〜4.70(m,9.2H),5.59(s,2H),6.16(s,2H),7.07(d,4H),8.07(d,4H)。
固体状の酸クロライド物(A)15.3g(0.052モル)を塩化メチレン30mlに溶解させた塩化メチレン溶液を作製した。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.90(d,0.2H),4.30〜4.70(m,9.8H),5.59(s,2H),6.16(s,2H),7.07(d,4H),8.07(d,4H)。
12.8gのメタクリル酸グリシジル(0.09モル)に4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸12.9g(0.05モル)、テトラブチルアンモニウムブロミド0.02g(0.00009モル)、BHT0.02g(0.00009モル)、ジメチルアセトアミド20gを加えた混合液を、100℃で4時間反応させた。反応により得られた液体に酢酸エチル40mlを加えて、均一な溶液にした。次に、この溶液を分液ロートに移し、10wt%炭酸カリウム水溶液40mlで3回洗浄し、さらに蒸留水で3回洗浄した後、酢酸エチル層を回収した。その後、回収した酢酸エチル層に硫酸マグネシウムを加えて、酢酸エチル層中に含まれる水分を除去した。続いて、酢酸エチル層から硫酸マグネシウムをろ別し、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮して濃縮物を得た。この濃縮物を更に真空乾燥して、4−DPEGMAII(収量25.3g、収率90%、HPLC純度95%)を得た。なお、得られた4−DPEGMAIIの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.90(d,0.4H),4.30〜4.70(m,9.6H),5.62(s,2H),6.16(s,2H),7.07(d,4H),8.07(d,4H)。
上記の方法で4−DPEGMAIIを合成後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:SiO2、展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=3/1〜2/1)によって、精製することで、4−DPEGMAIII(収量18.7g、収率69%、HPLC純度99%)を得た。なお、得られた4−DPEGMAIIIの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),4.30〜4.41(m,10H),5.62(s,2H),6.16(s,2H),7.07(d,4H),8.07(d,4H)。
上記の方法で4−DPEGMAを合成後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:SiO2、展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=3/1〜2/1)によって、精製することで、4−DPEGMAIV(収量2.2g、収率8%、HPLC純度99%)を得た。なお、得られた4−DPEGMAIVの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.90(d,3.2H),4.30〜4.70(m,7.8H),5.62(s,2H),6.16(s,2H),7.07(d,4H),8.07(d,4H)。
メタクリル酸グリシジル12.8g(0.09mol)の代わりにアクリル酸グリシジル11.5g(0.09mol)を用いた以外は、4−DPEGMAの合成方法と同様の方法で、4−DPEGA(収量21.8g、収率85%、HPLC純度96%)を得た。なお、得られた4−DPEGAの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.84(d,2H),4.00〜4.65(m,8H),5.83(t,2H),6.12(d,2H),6.43(d,2H),7.09(d,4H),7.99(d,4H)。
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸12.9g(0.05mol)の代わりに2,2’−ジフェニルエーテルジカルボン酸12.9g(0.05mol)を用いた以外は、4−DPEGMAの合成方法と同様の方法で、2−DPEGMA(収量23.0g、収率85%、HPLC純度95%)を得た。なお、得られた2−DPEGMAの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.80(d,1.8H),4.00〜4.65(m,8.2H),5.59(s,2H),6.16(s,2H),7.07(d,2H),7.42(d,4H),8.17(d,2H)。
5−ヘキセン−1−オール(30.1g,0.3mol)を塩化メチレン100mlに溶解後、トリエチルアミン33.4g(0.33mol)、N,N−ジメチルアミノピリジン1.8g(0.015mol)を加えた溶液を調整し、さらにこの溶液を氷冷した。次に、氷冷した溶液に対して、メタクリル酸クロライド31.4g(0.3mol)を塩化メチレン(50ml)に溶解させた塩化メチレン溶液を滴下した。滴下終了後に得られた溶液を、室温で3時間撹拌した後に、蒸留水100mlを加え、さらに塩化メチレンで3回抽出した。抽出により得られた塩化メチレン層をロータリーエバポレーターを用いて溶媒を除去することで残さを得た。さらに、得られた残さを100mlトルエンで溶解した。得られたトルエン溶液を0.5規定塩酸溶液で3回洗浄後、飽和食塩水溶液で3回洗浄し、硫酸マグネシウム溶液で乾燥した。乾燥後、硫酸マグネシウム溶液をろ別し、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮、濃縮物をさらに真空乾燥して、メタクリル酸5−ヘキセン−1−イル46.4g(収率92%)を得た。
1H NMR δ1.29(t,4H),1.44(m,4H),1.57(t,4H),1.93(s,6H),3.85(d,1.9H),4.15〜4.70(m,8.1H),5.59(s,2H),6.16(s,2H),7.05(d,4H),7.95(d,4H)。
塩化メチレン100mlに、アリルオキシエタノール30.6g(0.3mol)を溶解した後、さらにトリエチルアミン33.4g(0.33mol)およびN,N−ジメチルアミノピリジン1.8g(0.015mol)を加えた溶液を準備した。次に、得られた溶液を氷冷し、この溶液に、メタクリル酸クロライド31.4g(0.3mol)を塩化メチレン50mlに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後に得られた溶液を、室温で3時間撹拌した後に、蒸留水100mlを加え、塩化メチレンで3回抽出した。次に、得られた塩化メチレン層をロータリーエバポレーターを用いて溶媒を除去することにより得られた残渣を100mlのトルエンに溶解することでトルエン溶液を得た。そして、このトルエン溶液を0.5規定塩酸溶液で3回洗浄後、飽和食塩水溶液で3回洗浄し、硫酸マグネシウム溶液で乾燥した。乾燥後硫酸マグネシウム溶液をろ別し、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮することで濃縮物を得た。さらに、この濃縮物を真空乾燥して、メタクリル酸−アリルオキシエチル46.0g(収率90%)で得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.50〜4.50(m,18H),4.15〜4.70(m,8.1H),5.59(s,2H),6.16(s,2H),7.02(d,4H),8.02(d,4H)。
t−ブタノール200mlおよび水50mlに対して、特開2005−154379号公報に記載の合成方法により合成された4,4−ジホルミルジフェニルスルフィド48.4g(0.2mol)を溶解させた後、リン酸水素ナトリウム水溶液50ml、2−メチル−2−ブテン140g(2mol)加え、さらに、亜塩素酸ナトリウム36g(0.4mol)を加えることで反応溶液を準備した。次に、この反応溶液を5時間撹拌後、1規定塩酸溶液を用いて、反応溶液を酸性にすることで、固体を析出させた。続いて固体が析出した反応溶液を、吸引ろ過後、水を用いて、析出した固体を洗浄した。洗浄後に得られた固体(化合物)を真空乾燥することにより、4,4’−ジカルボキシジフェニルスルフィド45.5g(収率83%)を得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.62(d,2H),3.90〜4.70(m,8H),5.58(s,2H),6.14(s,2H),7.33(d,4H),7.78(d,4H)。
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸12.9gの代わりに4,4’−ジカルボキシジフェニルスルホン15.3g(0.05mol)を用いた以外は、4−DPEGMAの合成方法と同様の方法で、4−DPSOGMA(収量24.5g、収率83%、HPLC純度97%)を得た。なお、得られた4−DPSOGMAの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.70(d,2H),3.90〜4.70(m,8H),5.58(s,2H),6.14(s,2H),8.04(d,4H),8.20(d,4H)。
t−ブタノール200mlと水50mlに対して、特開2005−154379号公報に記載の合成方法により合成された4,4’−ジホルミルジフェニルメタン44.8g(0.2mol)を溶解させた後、リン酸水素ナトリウム水溶液50ml、2−メチル−2−ブテン140g(2mol)加え、さらに、亜塩素酸ナトリウム36g(0.4mol)を加えることで反応溶液を準備した。次に、この反応溶液を5時間撹拌後、1規定塩酸溶液を用いて、反応溶液を酸性にすることで、固体を析出させた。続いて固体が析出した反応溶液を、吸引ろ過後、水を用いて、析出した固体を洗浄した。洗浄後に得られた固体(化合物)を真空乾燥することにより、4,4’−ジカルボキシジフェニルメタン39.8g(収率78%)を得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.78(s,2H),3.90(d,2H),4.00〜4.70(m,8H),5.58(s,2H),6.14(s,2H),7.20(d,4H),7.87(d,4H)。
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸12.9gの代わりに英国特許GB753384に記載の合成方法により合成された2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパン14.2(0.05mol)を用いた以外は、4−DPEGMAの合成方法と同様の方法で、4−DPAGMA(収量22.7g、収率80%、HPLC純度93%)を得た。なお、得られた4−DPAGMAの1H NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
1H NMR δ1.65(s,6H),1.93(s,6H),3.85(d,2H),3.90〜4.65(m,8H),5.57(s,2H),6.12(s,2H),7.23(d,4H),7.90(d,4H)。
t−ブタノール200mlおよび水50mlに対して、特開2007−106779号公報に記載の合成方法により合成された4−ホルミルフェニル−4’−ホルミルベンゾエート50.8g(0.2mol)を溶解させた後、リン酸水素ナトリウム水溶液50ml、2−メチル−2−ブテン140g(2mol)加え、さらに、亜塩素酸ナトリウム36g(0.4mol)を加えることで反応溶液を準備した。次に、この反応溶液を5時間撹拌後、1規定塩酸溶液を用いて、反応溶液を酸性にすることで、固体を析出させた。続いて固体が析出した反応溶液を、吸引ろ過後、水を用いて、析出した固体を洗浄した。洗浄後に得られた固体(化合物)を真空乾燥することにより、4−カルボキシフェニル−4’−カルボキシベンゾエート45.4g(収率79%)を得た。
1H NMR δ1.93(s,6H),3.87(d,2H),3.90〜4.65(m,8H),5.60(s,2H),6.14(s,2H),7.25(d,2H),8.10(d,2H),8.15(d,2H),8.27(d,2H)。
t−ブタノール200mlおよび水50mlに対して、特許第3076603号に記載の合成方法により合成された1,1−ビス(4−ホルミルフェニル)シクロヘキサン(58.4g,0.2mol)を溶解させた後、リン酸水素ナトリウム水溶液50ml、2−メチル−2−ブテン140g(2mol)加え、さらに亜塩素酸ナトリウム36g(0.4mol)を加えることで反応溶液を準備した。次に、この反応溶液を5時間撹拌後、1規定塩酸溶液を用いて、反応溶液を酸性にすることで、固体を析出させた。続いて固体が析出した反応溶液を、吸引ろ過後、水を用いて、析出した固体を洗浄した。洗浄後に得られた固体(化合物)を真空乾燥することにより、1,1−ビス(4−カルボキシルフェニル)シクロヘキサン54.4g(収率84%)を得た。
1H NMR δ1.42(t,6H),1.93(s,6H),2.10(t,4H),3.77(d,2H),3.85〜4.60(m,8H),5.61(s,2H),6.15(s,2H),7.24(d,4H),7.90(d,4H)。
重合性単量体(表1)中に、重合開始剤(AIBN)を質量比で0.5%予め溶解させておき、無機粒子を所定量(表1)添加混合し、乳鉢でペースト化した。これを、95℃窒素加圧下で一時間加熱することによって、重合硬化させた。この硬化体を、振動ボールミルを用いて粉砕し、さらにγ-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン0.02質量%によって、エタノール中、90℃で5時間還留することで表面処理を行い、平均粒径30μmの有機無機複合フィラーCF−1,CF−2,CF−3,CF−4,CF−5、CF−6、CF−7を得た。
4−DPEHE(60質量部)、3G(40質量部)、重合禁止剤としてHQMEを0.15質量部、及び表1に示す重合開始剤、充填材からなる歯科用硬化性組成物を暗所下、メノウ乳鉢を用いて撹拌混合してペースト状の組成物を調製した。上記ペーストについて、前記した硬化体の硬度及びペーストの操作性の評価方法に従って、硬化体の硬度とペーストの操作性を測定した。結果を表2に示した。
<実施例2〜46>
重合性単量体及び充填材を表2、3に示す組成に変更した以外は、実施例1と同様にペーストを調製し、得られたペーストについて、硬化体の硬度とペーストの操作性を測定した。結果を表2、表3に示した。
<比較例1〜7>
重合性単量体及び充填材を表4に示す組成に変更した以外は、実施例1と同様にペーストを調製し、得られたペーストについて、硬化体の硬度とペーストの操作性を測定した。結果を表4に示した。
Claims (5)
- (A)下記一般式(1)で示される重合性単量体、
(B)重合開始剤、(C)有機無機複合フィラー
を含有してなる歯科用硬化性組成物。 - 前記一般式(1)におけるL1およびL2の少なくともいずれかが水酸基を含んでなる請求項1に記載の歯科用硬化性組成物。
- さらに(D)無機フィラーを含む請求項1〜3のいずれかに記載の歯科用硬化性組成物。
- 前記(D)無機フィラーが球状である請求項4に記載の歯科用硬化性組成物。
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