JP2017139996A - 幼木保護具、幼木保護装置および幼木保護構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】運搬や取扱いが容易で、かつ、幼木の成長後に撤去する必要がない幼木保護具を提供する。【解決手段】幼木保護具3は、幼木2を筒状に囲ってその幼木2を鳥獣から保護するものであって、縦に延び横に間隔を空けて並ぶ複数本の保護部材6、6と、屈曲または湾曲可能であって複数本の保護部材6、6を離れないように連結する連結材7とを備える。そして、これら保護部材6と連結材7とは、生分解性または天然の材料からなる。この連結材7としては、ネットまたはシートからなる中間部連結材7aが設けられ、その中間部連結材7aは、土上1aに位置して幼木2の周りを覆うようにしてその幼木2を鳥獣から保護する。また、連結材7として、保水紙からなり土中1bに配置される下端側連結材7bが設けられる。さらに、連結材7として、上端部連結材7cが設けられる。【選択図】 図5
Description
この発明は、鳥獣から幼木を保護する、幼木保護具、幼木保護装置および幼木保護構造に関するものである。
従来、幼木としての苗木を囲うように設置することでその苗木を保護する苗木保護具があった(例えば、特許文献1参照)。この苗木保護具は、一対の保護板からなり、各保護板を湾曲させて半円状の保護板とし、それら保護板を繋ぐことで、筒状に一体化するものであった。そして、この筒状となった苗木保護具を苗木を囲うように被せることで、苗木を保護していた。
ところで、前記従来の苗木保護具(幼木保護具)にあっては、一対の保護板からなることから、その運搬は容易であるものの、苗木(幼木)がある程度成長した後には、撤去する必要があり、その作業が面倒であった。
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、運搬や取扱いが容易で、かつ、幼木の成長後に撤去する必要がない幼木保護具、幼木保護装置および幼木保護構造を提供することにある。
この発明に係る幼木保護具、幼木保護装置および幼木保護構造は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の発明に係る幼木保護具は、幼木を筒状に囲ってその幼木を鳥獣から保護する幼木保護具である。この幼木保護具は、縦に延び横に間隔を空けて並ぶ複数本の保護部材と、屈曲または湾曲可能であって前記複数本の保護部材を離れないように連結する連結材とを備える。そして、前記保護部材と前記連結材とは、生分解性または天然の材料からなる。
請求項1に記載の発明に係る幼木保護具は、幼木を筒状に囲ってその幼木を鳥獣から保護する幼木保護具である。この幼木保護具は、縦に延び横に間隔を空けて並ぶ複数本の保護部材と、屈曲または湾曲可能であって前記複数本の保護部材を離れないように連結する連結材とを備える。そして、前記保護部材と前記連結材とは、生分解性または天然の材料からなる。
この幼木保護具によると、複数本の保護部材が屈曲または湾曲可能な連結材で連結されていることから、この幼木保護具をシート状に広げて複数枚を重ねたり、柱状に丸めて複数本を束ねたりして運搬することができ、また、連結材で連結された保護部材を、幼木を筒状に囲うように簡単に並べることができ、これによって、幼木保護具の運搬や取扱いが容易となる。そして、幼木保護具は、保護部材が幼木を筒状に囲うように並べられることで、幼木を鳥獣から保護することができる。また、幼木保護具は、保護部材と連結材とが、生分解性または天然の材料からなることから、幼木の成長後も、この幼木保護具を放置しても問題はなく、撤去する必要がない。
また、請求項2に記載の発明に係る幼木保護具は、請求項1に記載の幼木保護具において、前記連結材として、ネットまたはシートからなり前記保護部材の中間部に設けられて土上に位置して前記幼木の周りを覆うようにしてその幼木を鳥獣から保護する、中間部連結材を備える。保護部材に加えて、ネットまたはシートからなる中間部連結材を備えることでも、幼木を保護することができる。
また、請求項3に記載の発明に係る幼木保護具は、請求項1または2に記載の幼木保護具において、前記連結材として、保水紙からなり前記保護部材の下端側に設けられて土中に配置される、下端側連結材を備える。保水紙からなり土中に配置される下端側連結材を備えることで、土中にて水分を保持し、幼木の生育を助けることができる。
また、請求項4に記載の発明に係る幼木保護具は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の幼木保護具において、前記連結材として、前記保護部材の上端部に設けられて土上に位置する、上端部連結材を備える。
また、請求項5に記載の発明に係る幼木保護具は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の幼木保護具において、前記保護部材または/および土上に位置する前記連結材の一つもしくは複数は、鳥獣を忌避する忌避機能を有する。保護部材または/および土上に位置する連結材の一つもしくは複数が忌避機能を有することで、鳥獣が、保護部材あるいは連結材、ひいては幼木に近づき難くなる。
また、請求項6に記載の発明に係る幼木保護装置は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の幼木保護具を備える。そして、幼木保護装置は、前記連結材で連結された前記保護部材が前記幼木を囲うように並べられて形成される筒状形状の、上端部の開口が拡大するのを規制するよう、その上端部に取り付けられる上端部保持材を備える。そこで、この上端部保持材は、生分解性または天然の材料からなる。幼木保護具に上端部保持材が加わることで、保護部材が幼木を囲うように並べられて形成される筒状形状の、上端部の開口が拡大するのを防ぐことができる。そして、この上端部保持材もまた、生分解性または天然の材料からなることから、幼木の成長後も、この上端部保持材を放置しても問題はなく、撤去する必要がない。
また、請求項7に記載の発明に係る幼木保護装置は、請求項6に記載の幼木保護装置において、複数本ある前記保護部材のうち少なくとも一本は、上端が、他の保護部材の上端に比して下方に位置するように控えて設けられる。そして、前記上端部保持材は、前記保護部材により形成される前記筒状形状の外側に嵌められる筒体からなる。これにより、上端が下方に位置するように控えて設けられた保護部材は、筒体である上端部保持材との掛かりが少なくなり、経年により保護部材が風化していくとき、上端部保持材が、保護部材から外れやすくなる。
また、請求項8に記載の発明に係る幼木保護装置は、請求項6または7に記載の幼木保護装置において、前記上端部保持材は、鳥獣を忌避する忌避機能を有する。上端部保持材が忌避機能を有することで、鳥獣が、上端部保持材、ひいては幼木に近づき難くなる。
また、請求項9に記載の発明に係る幼木保護装置は、請求項6ないし8のいずれか1項に記載の幼木保護装置において、前記保護部材により形成される前記筒状形状の土上の中間位置において、その筒状形状の内側に配置されてその筒状形状が縮小するのを規制する中間部筒体を備える。そこで、この中間部筒体は、生分解性または天然の材料からなる。中間部筒体を設けることで、保護部材により形成される筒状形状の内側に、幼木の生育に必要なスペースを確保することができる。そして、この中間部筒体もまた、生分解性または天然の材料からなることから、幼木の成長後も、この中間部筒体を放置しても問題はなく、撤去する必要がない。
また、請求項10に記載の発明に係る幼木保護装置は、請求項9に記載の幼木保護装置において、前記中間部筒体は、鳥獣を忌避する忌避機能を有する。中間部筒体が忌避機能を有することで、鳥獣が、中間部筒体、ひいては幼木に近づき難くなる。
また、請求項11に記載の発明に係る幼木保護構造は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の幼木保護具を用いた幼木保護構造であって、前記連結材で連結された前記保護部材が、前記幼木を筒状に囲うように並べられるとともに、下端側が土中に埋められて立てられている。
また、請求項12に記載の発明に係る幼木保護構造は、請求項6ないし8のいずれか1項に記載の幼木保護装置を用いた幼木保護構造であって、前記連結材で連結された前記保護部材が、前記幼木を筒状に囲うように並べられるとともに、下端側が土中に埋められて立てられている。そして、前記上端部保持材が、前記保護部材により形成される前記筒状形状の上端部に取り付けられている。
また、請求項13に記載の発明に係る幼木保護構造は、請求項9または10に記載の幼木保護装置を用いた幼木保護構造であって、前記連結材で連結された前記保護部材が、前記幼木を筒状に囲うように並べられるとともに、下端側が土中に埋められて立てられている。そして、前記上端部保持材が、前記保護部材により形成される前記筒状形状の上端部に取り付けられている。さらに、前記中間部筒体が、前記保護部材により形成される前記筒状形状の土上の中間位置において、その筒状形状の内側に配置されている。
この発明に係る幼木保護具、幼木保護装置および幼木保護構造によれば、次の効果がある。
請求項1から5に記載された幼木保護具、および請求項11に記載された幼木保護構造によれば、幼木保護具が、複数本の保護部材が屈曲または湾曲可能な連結材で連結され、かつ、それら保護部材および連結材が、生分解性または天然の材料からなることから、運搬や取扱いが容易で、かつ、幼木の成長後に撤去する必要がない。
請求項6、7および8に記載された幼木保護装置、ならびに、請求項12に記載された幼木保護構造によれば、幼木保護具が、複数本の保護部材が屈曲または湾曲可能な連結材で連結され、かつ、それら保護部材および連結材、さらには、上端部保持材が、生分解性または天然の材料からなることから、運搬や取扱いが容易で、かつ、幼木の成長後に撤去する必要がない。
請求項9および10に記載された幼木保護装置、ならびに、請求項13に記載された幼木保護構造によれば、幼木保護具が、複数本の保護部材が屈曲または湾曲可能な連結材で連結され、かつ、それら保護部材および連結材、さらには、上端部保持材および中間部筒体が、生分解性または天然の材料からなることから、運搬や取扱いが容易で、かつ、幼木の成長後に撤去する必要がない。
以下、この発明に係る幼木保護具、幼木保護装置および幼木保護構造を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は、本発明の一実施の形態を示す。図中符号1は、土面を示し、1aは、土上を示し、1bは、土中を示す。2は、幼木を示す。3は、幼木保護具を示す。4は、幼木保護装置を示す。5は、幼木保護構造を示す。
ここで、幼木保護具3は、幼木2を筒状に囲ってその幼木2を、鹿、野兎、鳥等の鳥獣から保護するものであって、縦に延び横に間隔を空けて並ぶ複数本の保護部材6、6と、屈曲または湾曲可能であって前記複数本の保護部材6、6を離れないように連結する連結材7とを備える。そして、保護部材6と連結材7とは、生分解性または天然の材料からなる。
詳細には、幼木保護具3は、連結材7として、ネットまたはシート(図示実施の形態においては、ネット)からなり保護部材6の中間部(つまり、長手方向の中間部)に設けられて土上1aに位置し幼木2の周りを覆うようにしてその幼木2を鳥獣から保護する、中間部連結材7aを備える。また、幼木保護具3は、連結材7として、保水紙からなり保護部材6の下端側に設けられて土中1bに配置される、下端側連結材7bを備える。さらに、幼木保護具3は、連結材7として、保護部材6の上端部に設けられて土上1aに位置する、上端部連結材7cを備える。
そして、保護部材6または/および土上1aに位置する連結材7(図示実施の形態においては中間部連結材7aおよび上端部連結材7c)の一つもしくは複数は、鳥獣を忌避する忌避機能を有する。
幼木保護装置4は、前記幼木保護具3を備え、かつ、連結材7で連結された保護部材6、6が幼木2を囲うように並べられて形成される筒状形状の、上端部の開口8が拡大するのを規制するよう、その上端部に取り付けられる上端部保持材9を備える。そして、この上端部保持材9は、生分解性または天然の材料からなる。詳細には、上端部保持材9は、保護部材6、6により形成される前記筒状形状の外側に嵌められる筒体からなる。そして、この上端部保持材9は、鳥獣を忌避する忌避機能を有する。
また、幼木保護装置4は、保護部材6、6により形成される前記筒状形状の土上1aの中間位置において、その筒状形状の内側に配置されてその筒状形状が縮小するのを規制する中間部筒体10を備える。そして、この中間部筒体10は、生分解性または天然の材料からなる。また、この中間部筒体10は、鳥獣を忌避する忌避機能を有する。
幼木保護構造5は、前記幼木保護具3あるいは前記幼木保護装置4を用いた保護構造であって、連結材7で連結された保護部材6、6が、幼木2を筒状に囲うように並べられるとともに、下端側が土中1bに埋められて立てられている。そして、上端部保持材9が、保護部材6、6により形成される前記筒状形状の上端部に取り付けられている。詳細には、上端部保持材9は、筒体からなり、前記筒状形状の上端部の外側に嵌められる。さらに、中間部筒体10が、保護部材6、6により形成される前記筒状形状の土上1aの中間位置において、その筒状形状の内側に配置されている。
具体的には、保護部材6は、棒状あるいは板状であって、縦(つまり、上下)に延びる。そして、この保護部材6は、天然の材料である竹からなる。詳細には、保護部材6は、竹を割ることで、その竹の周壁が縦に分断されて形成される、横断面が略長方形状の、棒状あるいは板状の竹片からなる。そして、幼木保護具3において、保護部材6は、複数本、例えば6〜10本(図示実施の形態においては、8本)用いられ、それら保護部材6、6が、横に間隔を空けて並べられる。もっとも、保護部材6の本数は、6〜10本に限定されるわけではなく、5本以下であっても、11本以上であってもよい。
また、連結材7にあっては、中間部連結材7aは、ネットからなり、このネットの材料としては、麻とか綿等の天然の繊維素材(天然の材料)が用いられたり、生分解性を有する合成樹脂繊維素材あるいは合成樹脂素材(生分解性の材料)が用いられたりする。そして、中間部連結材7aは、各保護部材6、6に掛け渡されるようにして、例えば接着剤により各保護部材6、6に接着されて取り付けられる。
下端側連結材7bは、保水紙、つまり保水機能を有する紙からなり、この保水紙は、天然の繊維素材(天然の材料)とか、生分解性を有する合成樹脂繊維素材(生分解性の材料)を材料とする。そして、下端側連結材7bは、各保護部材6、6に掛け渡されるようにして、例えば接着剤により各保護部材6、6に接着されて取り付けられる。
上端部連結材7cは、片面に粘着剤が塗布されたテープ(例えば、紙テープ)からなり、このテープは、天然の繊維素材(天然の材料)とか、生分解性を有する合成樹脂繊維素材あるいは合成樹脂素材(生分解性の材料)を材料とする。そして、上端部連結材7cは、各保護部材6、6を挟むようにして互いに貼り合わされて、各保護部材6、6に取り付けられる(図4参照)。
上端部保持材9(詳細には、筒体)および中間部筒体10は、紙管からなり、この紙管は、天然の繊維素材(天然の材料)とか、生分解性を有する合成樹脂繊維素材(生分解性の材料)を材料とする。
また、保護部材6、連結材7、上端部保持材9あるいは中間部筒体10への忌避機能の付与は、忌避剤として、カプサイシンを含む液とかオオカミの尿のにおいを含む液を、含浸させたり塗布したりする。これにより、鳥獣が忌避剤のにおいを嫌がり、幼木2に近づき難くなる。
そして、幼木保護構造5においては、保護部材6が幼木2を囲うように並べられて形成される筒状形状は、中間が径大であって両端が径小となるいわば樽形状となっている。もっとも、この筒状形状は、樽形状に限るものではなく、円筒形状であったり、円錐台形状あるいは逆円錐台形状等、幼木2を囲うように筒状に形成されていればどのような形状でもよい。
次に、以上の構成からなる幼木保護具3、その幼木保護具3を備える幼木保護装置4、および、幼木保護具3あるいは幼木保護装置4を用いた幼木保護構造5の作用効果について説明する。幼木保護具3にあっては、複数本の保護部材6、6が屈曲または湾曲可能な連結材7で連結されていることから、この幼木保護具3をシート状に広げて複数枚を重ねたり、柱状に丸めて複数本を束ねたりして運搬することができ、また、連結材7で連結された保護部材6、6を、幼木2を筒状に囲うように簡単に並べることができ、これによって、幼木保護具3の運搬や取扱いが容易となる。そして、幼木保護具3は、保護部材6、6が幼木2を筒状に囲うように並べられることで、幼木2を鳥獣から保護することができる。また、幼木保護具3は、保護部材6と連結材7とが、生分解性または天然の材料からなることから、幼木2の成長後も、この幼木保護具3を放置しても問題はなく、撤去する必要がない。すなわち、幼木保護具3が、複数本の保護部材6、6が屈曲または湾曲可能な連結材7で連結され、かつ、それら保護部材6および連結材7が、生分解性または天然の材料からなることから、運搬や取扱いが容易で、かつ、幼木2の成長後に撤去する必要がない。
また、幼木保護具3は、連結材7として、ネットまたはシート(図示実施の形態においては、ネット)からなる中間部連結材7aを備えている。このため、保護部材6に加えて、この中間部連結材7aによっても、幼木2を保護することができる。
また、幼木保護具3は、連結材3として、保水紙からなり土中1bに配置される下端側連結材7bを備えている。このため、この下端側連結材7bによって、土中1bにて水分を保持し、幼木2の生育を助けることができる。
また、幼木保護具3に上端部保持材9が加わることで、保護部材6、6が幼木2を囲うように並べられて形成される筒状形状の、上端部の開口8が拡大するのを防ぐことができる。そして、この上端部保持材9が、生分解性または天然の材料からなることから、幼木2の成長後も、この上端部保持材9を放置しても問題はなく、撤去する必要がない。すなわち、幼木保護具3が、複数本の保護部材6、6が屈曲または湾曲可能な連結材7で連結され、かつ、それら保護部材6および連結材7、さらには、上端部保持材9が、生分解性または天然の材料からなることから、幼木保護具3や幼木保護装置4は、運搬や取扱いが容易で、かつ、幼木保護具3および上端部保持材9は、幼木2の成長後に撤去する必要がない。
さらに、幼木保護具3の保護部材6、6により形成される筒状形状の土上1aの中間位置に中間部筒体10を設けることで、前記筒状形状の内側に、幼木2の生育に必要なスペースを確保することができる。そして、この中間部筒体10が、生分解性または天然の材料からなることから、幼木2の成長後も、この中間部筒体10を放置しても問題はなく、撤去する必要がない。すなわち、幼木保護具3が、複数本の保護部材6、6が屈曲または湾曲可能な連結材7で連結され、かつ、それら保護部材6および連結材7、さらには、上端部保持材9および中間部筒体10が、生分解性または天然の材料からなることから、幼木保護具3や幼木保護装置4は、運搬や取扱いが容易で、かつ、幼木保護具3、上端部保持材9および中間部筒体10は、幼木2の成長後に撤去する必要がない。
また、保護部材6または/および土上1aに位置する連結材7の一つもしくは複数が忌避機能を有することで、鳥獣が、保護部材6あるいは連結材7、ひいては幼木2に近づき難くなる。そして、上端部保持材9とか中間部筒体10が忌避機能を有することで、鳥獣が、上端部保持材9とか中間部筒体10、ひいては幼木2に近づき難くなる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、横に間隔を空けて並ぶ保護部材6、6は、その上端が揃っていなくとも、図6および図7に示すように、複数本ある保護部材6、6のうち少なくとも1本、好ましくは複数本(図示実施の形態においては8本ある保護部材6、6のうち、半数の4本)は、上端が、他の保護部材6の上端に比して下方に位置するように控えて設けられてもよい。これにより、上端が下方に位置するように控えて設けられた保護部材6は、筒体である上端部保持材9との掛かりが少なくなり、経年により保護部材6、6が風化していくとき、上端部保持材9が、保護部材6、6から外れやすくなる。また、図示実施の形態においては、保護部材6、6は、全て同一長さであって、1本置きに長手方向(上下方向)にずれて配置されているが、1本置きに短い保護部材6を用いることで、全ての保護部材6、6の下端を揃えるようにしてもよい。また、これら図6および図7に示す例においては、上端部連結材7cは、設けられていないが、この上端部連結材7cを設けるようにしてもよい。
また、保護部材6は、竹を割って形成される竹片からなるが、細い竹であれば、割ることなくそのまま用いてもよい。また、保護部材6は、竹からならなくとも、木片等、その他の植物を用いたものでもよく、さらには、生分解性を有する合成樹脂からなっていてもよい。
また、中間部連結材7aは、ネットからなるが、生分解性または天然の材料からなるものであれば、シートからなってもよい。
また、忌避機能の付与にあたっては、忌避剤を用いる以外に、例えば、上端部保持材9に、生分解性または天然の材料からなる、テープとか紐(特に、赤色のテープとか紐)等の線状材11を垂れ下がるように取り付けてもよく(図8参照)、また、この際、線状材11の中間部分を、保護部材6に貼り付けて、保護部材6に沿わせるようにしてもよい。また、忌避機能の付与にあたっては、ネット等からなる中間部連結材7aに、起毛処理(特に、長めの起毛処理)を施してもよい(図示せず)。この起毛処理にあたっては、例えば、中間部連結材7aに、接着剤を吹き付け、生分解性または天然の材料からなる繊維を付けるようにしてもよい。これにより、鳥獣が、取り付けられた線状材11、あるいは起毛処理された毛の先端に、鼻があたるのを嫌い、幼木2に近づき難くなる。
また、保護部材6、連結材7、上端部保持材9あるいは中間部筒体10への忌避機能の付与は、幼木保護具3、幼木保護装置4、そして幼木保護構造5への付加的要素であり、必要なければ付与しなくてもよい。
また、上端部保持材9は、筒体からなり、その筒体は、紙管からなっているが、筒体は、生分解性を有する合成樹脂管からなっていてもよい。また、上端部保持材9は、筒体からならなくとも、前記筒状形状の上端部の外側に巻き付けられる、生分解性または天然の材料からなる、テープとか紐からなっていてもよい。
また、中間部筒体10は、紙管からなっているが、生分解性を有する合成樹脂管からなっていてもよい。
また、連結材7は、少なくとも一つあるいは二つあればよく、図示実施の形態の全てを必要とするものではない。また、反対に、連結材7は、四つ以上設けられても構わない。また、上端部保持材9と中間部筒体10の一方あるいは両方は、必要なければ無くともよい。また、反対に、中間部筒体10は、二つ以上設けられても構わない。
1a 土上
1b 土中
2 幼木
3 幼木保護具
4 幼木保護装置
5 幼木保護構造
6 保護部材
7 連結材
7a 中間部連結材
7b 下端側連結材
7c 上端部連結材
8 開口
9 上端部保持材
10 中間部筒体
1b 土中
2 幼木
3 幼木保護具
4 幼木保護装置
5 幼木保護構造
6 保護部材
7 連結材
7a 中間部連結材
7b 下端側連結材
7c 上端部連結材
8 開口
9 上端部保持材
10 中間部筒体
Claims (13)
- 幼木を筒状に囲ってその幼木を鳥獣から保護する幼木保護具であって、
縦に延び横に間隔を空けて並ぶ複数本の保護部材と、屈曲または湾曲可能であって前記複数本の保護部材を離れないように連結する連結材とを備え、
前記保護部材と前記連結材とは、生分解性または天然の材料からなる、幼木保護具。 - 前記幼木保護具は、前記連結材として、ネットまたはシートからなり前記保護部材の中間部に設けられて土上に位置し前記幼木の周りを覆うようにしてその幼木を鳥獣から保護する、中間部連結材を備える、請求項1に記載の幼木保護具。
- 前記幼木保護具は、前記連結材として、保水紙からなり前記保護部材の下端側に設けられて土中に配置される、下端側連結材を備える、請求項1または2に記載の幼木保護具。
- 前記幼木保護具は、前記連結材として、前記保護部材の上端部に設けられて土上に位置する、上端部連結材を備える、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の幼木保護具。
- 前記保護部材または/および土上に位置する前記連結材の一つもしくは複数は、鳥獣を忌避する忌避機能を有する、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の幼木保護具。
- 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の幼木保護具を備え、かつ、
前記連結材で連結された前記保護部材が前記幼木を囲うように並べられて形成される筒状形状の、上端部の開口が拡大するのを規制するよう、その上端部に取り付けられる上端部保持材を備え、
前記上端部保持材は、生分解性または天然の材料からなる、幼木保護装置。 - 複数本ある前記保護部材のうち少なくとも一本は、上端が、他の保護部材の上端に比して下方に位置するように控えて設けられ、
前記上端部保持材は、前記保護部材により形成される前記筒状形状の外側に嵌められる筒体からなる、請求項6に記載の幼木保護装置。 - 前記上端部保持材は、鳥獣を忌避する忌避機能を有する、請求項6または7に記載の幼木保護装置。
- 前記保護部材により形成される前記筒状形状の土上の中間位置において、その筒状形状の内側に配置されてその筒状形状が縮小するのを規制する中間部筒体を備え
前記中間部筒体は、生分解性または天然の材料からなる、請求項6ないし8のいずれか1項に記載の幼木保護装置。 - 前記中間部筒体は、鳥獣を忌避する忌避機能を有する、請求項9に記載の幼木保装置。
- 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の幼木保護具を用いた幼木保護構造であって、
前記連結材で連結された前記保護部材が、前記幼木を筒状に囲うように並べられるとともに、下端側が土中に埋められて立てられている、幼木保護構造。 - 請求項6ないし8のいずれか1項に記載の幼木保護装置を用いた幼木保護構造であって、
前記連結材で連結された前記保護部材が、前記幼木を筒状に囲うように並べられるとともに、下端側が土中に埋められて立てられ、
前記上端部保持材が、前記保護部材により形成される前記筒状形状の上端部に取り付けられている、幼木保護構造。 - 請求項9または10に記載の幼木保護装置を用いた幼木保護構造であって、
前記連結材で連結された前記保護部材が、前記幼木を筒状に囲うように並べられるとともに、下端側が土中に埋められて立てられ、
前記上端部保持材が、前記保護部材により形成される前記筒状形状の上端部に取り付けられ、
前記中間部筒体が、前記保護部材により形成される前記筒状形状の土上の中間位置において、その筒状形状の内側に配置されている、幼木保護構造。
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JP2016024333A JP2017139996A (ja) | 2016-02-12 | 2016-02-12 | 幼木保護具、幼木保護装置および幼木保護構造 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108849140A (zh) * | 2018-06-13 | 2018-11-23 | 刘仲华 | 一种园林用幼树保护装置 |
-
2016
- 2016-02-12 JP JP2016024333A patent/JP2017139996A/ja active Pending
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CN108849140A (zh) * | 2018-06-13 | 2018-11-23 | 刘仲华 | 一种园林用幼树保护装置 |
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