JP2017139307A - フレキシブルプリント配線板用透明シートおよびフレキシブルプリント配線板 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学特性に優れる透明なフレキシブルプリント配線板、および、かかるフレキシブルプリント配線板を容易に製造可能なフレキシブルプリント配線板用透明シートを提供すること。
【解決手段】フレキシブルプリント配線板1は、基材2(フレキシブルプリント配線板用透明シート)と、基材2の一方の面側に設けられた配線3と、配線3を覆う被覆層4と、を備えている。このうち、基材2は、50℃の塩化第二鉄水溶液(37質量%、ボーメ度40°)に1時間浸された後の、測定波長600〜1800nmにおける全光線透過率(JIS K 7375:2008に準拠)が80%以上であることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】フレキシブルプリント配線板1は、基材2(フレキシブルプリント配線板用透明シート)と、基材2の一方の面側に設けられた配線3と、配線3を覆う被覆層4と、を備えている。このうち、基材2は、50℃の塩化第二鉄水溶液(37質量%、ボーメ度40°)に1時間浸された後の、測定波長600〜1800nmにおける全光線透過率(JIS K 7375:2008に準拠)が80%以上であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、フレキシブルプリント配線板用透明シートおよびフレキシブルプリント配線板に関するものである。
フレキシブルプリント配線板は、柔軟性を活かし、例えば液晶ディスプレーのような表示装置用デバイス実装基板、スマートフォンのようなモバイル機器用デバイス実装基板等の電子機器用デバイス実装基板に広く用いられている。
近年、電子機器のデザインの多様化に伴い、フレキシブルプリント配線板の透明化が検討されている。フレキシブルプリント配線板の透明化が図られることにより、例えば、フレキシブルプリント配線板の透光性を利用して電子機器における配光の自由度を高めることができる。
フレキシブルプリント配線板の構造は、通常、透明シートおよび導電層の2層構造か、あるいは、透明シート、接着剤および導電層の3層構造であることが多い。このようなフレキシブルプリント配線基板の柔軟性や光学特性は、透明シートに左右される場合が多く、透明シートの物性の最適化が急務である。
例えば、特許文献1には、シクロオレフィン系樹脂またはポリカーボネート系樹脂で構成された透明シートと、その透明シート上に形成されている透明導電膜層と、を備える透明導電膜積層体が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載されている透明シートは、薬品の種類によっては、耐薬品性に劣ることがある。このため、透明導電膜層をパターニングするために、特許文献1に記載されている透明導電膜積層体にエッチング処理を施したとき、透明シートの光学特性(例えば全光線透過率等)が低下することとなる。
本発明の目的は、光学特性に優れる透明なフレキシブルプリント配線板、および、かかるフレキシブルプリント配線板を容易に製造可能なフレキシブルプリント配線板用透明シートを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(9)の本発明により達成される。
(1) 50℃の塩化第二鉄水溶液(37質量%、ボーメ度40°)に1時間浸された後の、測定波長600〜1800nmにおける全光線透過率(JIS K 7375:2008に準拠)が80%以上であることを特徴とするフレキシブルプリント配線板用透明シート。
(1) 50℃の塩化第二鉄水溶液(37質量%、ボーメ度40°)に1時間浸された後の、測定波長600〜1800nmにおける全光線透過率(JIS K 7375:2008に準拠)が80%以上であることを特徴とするフレキシブルプリント配線板用透明シート。
(2) 空気中において260℃で20秒間加熱された後の、測定波長600〜1800nmにおける全光線透過率(JIS K 7375:2008に準拠)が80%以上である上記(1)に記載のフレキシブルプリント配線板用透明シート。
(3) 比誘電率(JIS C 2138:2007に準拠、測定周波数1MHz)が、4〜6である上記(1)または(2)に記載のフレキシブルプリント配線板用透明シート。
(4) 20〜240℃における平均線膨張係数(JIS K 7197:1991に準拠)が、−10〜20[ppm/℃]である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のフレキシブルプリント配線板用透明シート。
(5) 吸水率(JIS K 7209:2000に準拠、23℃の水中に24時間浸漬)が、0.01〜4%である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のフレキシブルプリント配線板用透明シート。
(6) ループスティフネステスター法により得られるループスティフネス値が5g/25mm以上である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のフレキシブルプリント配線板用透明シート。
(7) 芳香族ポリアミドを含む上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のフレキシブルプリント配線板用透明シート。
(8) 上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のフレキシブルプリント配線板用透明シートと、
前記フレキシブルプリント配線板用透明シートの一方の面側に設けられている導電層と、
を有することを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
前記フレキシブルプリント配線板用透明シートの一方の面側に設けられている導電層と、
を有することを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
(9) 前記導電層は、金属箔である上記(8)に記載のフレキシブルプリント配線板。
本発明によれば、光学特性に優れる透明なフレキシブルプリント配線板が得られる。
また、本発明によれば、上記フレキシブルプリント配線板を容易に製造可能なフレキシブルプリント配線板用透明シートが得られる。
また、本発明によれば、上記フレキシブルプリント配線板を容易に製造可能なフレキシブルプリント配線板用透明シートが得られる。
以下、本発明のフレキシブルプリント配線板用透明シートおよびフレキシブルプリント配線板について添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<フレキシブルプリント配線板>
≪第1実施形態≫
まず、本発明のフレキシブルプリント配線板の第1実施形態を適用した片面フレキシブルプリント配線板について説明する。
≪第1実施形態≫
まず、本発明のフレキシブルプリント配線板の第1実施形態を適用した片面フレキシブルプリント配線板について説明する。
図1は、本発明のフレキシブルプリント配線板の第1実施形態を適用した片面フレキシブルプリント配線板を示す斜視図、図2は、図1の断面図である。
図1、2に示す片面フレキシブルプリント配線板1は、基材2(本発明のフレキシブルプリント配線板用透明シートの実施形態)と、基材2の一方の面側に設けられた配線3(導電層)と、配線3を覆う被覆層4と、を備えている。このような片面フレキシブルプリント配線板1では、基材2が透明性を有しているため、配線板も透明性を有している。このため、かかる片面フレキシブルプリント配線板1は、例えば電子機器等に組み込まれたとき、光の透過を阻害し難いものとなるため、電子機器の審美性やデザイン自由度の向上に寄与する。
(配線)
配線3の構成材料としては、例えば、銅、銀、金、白金、ニッケル、アルミニウムのような金属元素単体またはこれらを含む合金、インジウム酸化物(IO)、インジウムスズ酸化物(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)のような導電性酸化物、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンまたはこれらの誘導体等を含む導電性有機材料等が挙げられる。
配線3の構成材料としては、例えば、銅、銀、金、白金、ニッケル、アルミニウムのような金属元素単体またはこれらを含む合金、インジウム酸化物(IO)、インジウムスズ酸化物(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)のような導電性酸化物、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンまたはこれらの誘導体等を含む導電性有機材料等が挙げられる。
このような配線3は、例えば、基材2の一方の面側に設けられた導体層に対してエッチング処理等のパターニング処理が施され、これによって形成された配線やパッド等を含んでいる。
また、導体層の形成方法としては、特に限定されないが、金属箔のような導体層を基材2に直接密着させる方法、金属箔のような導体層を接着剤を介して基材2に接着する方法、導体ペーストや導体インクを塗布する方法、めっき法や成膜法により導体層を成膜する方法等が挙げられる。
このうち、導体層(配線3)は、金属箔で構成されているのが好ましい。これにより、線幅を細くしたとしても、十分な導電性を有する配線3が得られる。その結果、透明性と導電性とを両立した片面フレキシブルプリント配線板1が得られる。なお、金属箔の形成方法は、特に限定されず、スパッタリングや真空蒸着のような気相成膜法であってもよく、めっき法であってもよい。
配線3の厚さは、特に限定されないが、1〜200μm程度であるのが好ましく、5〜50μm程度であるのがより好ましい。配線3の厚さを前記範囲内に設定することにより、配線3の導電性を高めるとともに、配線3がより断線し難くなる。
なお、配線3は、必ずしも線状にパターニングされている必要はなく、例えば基材2の一方の面の全体を覆う面状をなすものであってもよい。
一方、配線3の線幅は、特に限定されないが、1〜50μm程度であるのが好ましく、3〜30μm程度であるのがより好ましい。これにより、配線3によって遮られる光量が最小限に抑えられるため、十分な透明性を確保した片面フレキシブルプリント配線板1が得られる。
(被覆層)
図1、2に示す被覆層4は、フィルム状の被覆基材41と、被覆基材41の一方の面側に設けられた接着層42と、を備えている。このような被覆層4を設けることにより、配線3を保護するとともに、配線3の絶縁性を高めることができる。また、被覆層4は、透明性を有している。これにより、片面フレキシブルプリント配線板1全体も透明性を有するものとなる。
図1、2に示す被覆層4は、フィルム状の被覆基材41と、被覆基材41の一方の面側に設けられた接着層42と、を備えている。このような被覆層4を設けることにより、配線3を保護するとともに、配線3の絶縁性を高めることができる。また、被覆層4は、透明性を有している。これにより、片面フレキシブルプリント配線板1全体も透明性を有するものとなる。
このうち、接着層42は、基材2の表面および配線3の表面に密着するとともに、被覆基材41の表面にも密着し、これらを互いに接着する。
接着層42の構成材料としては、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、マレイミド系樹脂、フェノキシ系樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を含む樹脂材料が挙げられる。また、接着層42の構成材料としては、特に熱硬化性樹脂を含む樹脂材料が好ましく用いられる。熱硬化性樹脂を含む接着層42は、加熱によって軟化させ、接着した後、熱硬化させることにより、耐熱性に優れるものとなる。このため、かかる接着層42は、片面フレキシブルプリント配線板1の信頼性の向上に寄与する。
接着層42の厚さは、特に限定されないが、好ましくは配線3を埋設し得る厚さとされる。これにより、接着層42の表面の平坦化を図ることができるので、被覆基材41が歪んだり、うねりが生じたりするのを防止することができる。
一方、被覆基材41としては、特に限定されないものの、例えば基材2として列挙したフィルムから適宜選択される。
その中でも、被覆基材41としては、ポリアミド系樹脂フィルム、ポリイミド系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、およびポリエーテル系樹脂フィルムのうちのいずれかが好ましく用いられる。これらは、耐熱性に優れるため、部品実装時のはんだ付けにも十分に耐えることができる。また、はんだ付け後でも、透明性を維持し得る被覆基材41が得られる。
被覆基材41の厚さは、特に限定されないが、5〜300μm程度であるのが好ましく、10〜100μm程度であるのがより好ましい。このような被覆基材41を用いることにより、十分なフレキシブル性(可撓性)を有する片面フレキシブルプリント配線板1が得られる。
また、図1に示す被覆層4の平面視形状は、配線3を覆うものの、一部の配線3が露出するように基材2よりも小さくなっている。配線3の露出部は、配線3を外部回路と接続するための接続部として機能する。
なお、被覆層4は、必要に応じて設けられればよく、省略されてもよい。
また、接着層42のみを省略し、被覆基材41が直接、配線3や基材2に接していてもよい。
また、接着層42のみを省略し、被覆基材41が直接、配線3や基材2に接していてもよい。
(基材)
片面フレキシブルプリント配線板1は、透明性を有している。このため、片面フレキシブルプリント配線板1は、電気配線を有する配線板として機能する一方、透明体としても機能する。その結果、片面フレキシブルプリント配線板1は、それが搭載される機器のデザイン自由度を高めることに寄与する。
片面フレキシブルプリント配線板1は、透明性を有している。このため、片面フレキシブルプリント配線板1は、電気配線を有する配線板として機能する一方、透明体としても機能する。その結果、片面フレキシブルプリント配線板1は、それが搭載される機器のデザイン自由度を高めることに寄与する。
片面フレキシブルプリント配線板1のうち、配線3は、それ自体が透明性を有していてもよいが、それ自体は不透明であってもよい。
配線3が透明性を有している場合、配線3自体が光を透過させるため、配線3を大面積で配置したとしても、片面フレキシブルプリント配線板1の透明性の低下を抑制することができる。その結果、片面フレキシブルプリント配線板1が搭載される機器のデザイン自由度を高めつつ、電気回路の抵抗の増加に伴う電力消費の増加を抑制することができる。
配線3が不透明である場合、配線3自体は光を透過させないため、配線3の面積を小さくすればよい。これにより、片面フレキシブルプリント配線板1の透明性が著しく低下するのを抑制しつつ、配線3の導電性を確保することができる。
一方、片面フレキシブルプリント配線板1の透明性は、基材2(本発明のフレキシブルプリント配線板用透明シートの実施形態)の透明性に左右され易い。このため、基材2の透明性を高めることが求められていた。
しかしながら、片面フレキシブルプリント配線板1を製造する際には、前述したように、基材2の一方の面側に設けられた導体層に対してエッチング処理を施す場合がある。ところが、従来の基材では、基材の耐薬品性が低いため、エッチング処理に用いるエッチング液によって基材が劣化し、基材の透明性が低下していた。その結果、片面フレキシブルプリント配線板の透明性が低下するという問題があった。
これに対し、本実施形態に係る片面フレキシブルプリント配線板1が有する基材2は、エッチング液に浸されたときでも、十分な透明性を維持している。具体的には、基材2は、50℃の塩化第二鉄水溶液に1時間浸された後の全光線透過率が80%以上を満たすシートである。このような基材2を有する片面フレキシブルプリント配線板1は、配線3の形成に際してエッチング処理が施されたとしても、十分な透明性を有する(耐エッチング性が高い)ものとなる。
また、上述したエッチング液に浸された後の基材2の全光線透過率は、85%以上であるのが好ましく、90%以上であるのがより好ましい。
基材2の全光線透過率が前記下限値を下回ると、それに伴って片面フレキシブルプリント配線板1の透明性も低下するため、片面フレキシブルプリント配線板1が機器に搭載されたとき、片面フレキシブルプリント配線板1によって光が遮られることによってデザイン性が低下したり、目的とする配光パターンが得られないことによる機器の動作不良を生じたりするおそれがある。
なお、上述した塩化第二鉄水溶液は、塩化第二鉄の濃度が37質量%であり、ボーメ度が40°である。また、上述した全光線透過率は、JIS K 7375:2008に規定された測定方法に準拠して測定され、測定波長は600〜1800nmである。
また、基材2は、上述したエッチング液に施された後のヘイズ値が5%以下であるのが好ましく、3%以下であるのがより好ましい。これにより、片面フレキシブルプリント配線板1を透過する光の直進性が低下し難いので、目的とする配光パターンを得ることができ、機器のデザイン性を損なったり、動作不良を生じたりするのを抑制することができる。
なお、ヘイズ値は、ヘイズメーターにより測定される。
なお、ヘイズ値は、ヘイズメーターにより測定される。
また、片面フレキシブルプリント配線板1は、種々の電子部品が搭載(実装)されることにより、電気回路を構築するのに用いられる。これらの電子部品を実装する際には、例えば、はんだ付けの作業が伴う。はんだ付けでは、はんだやろう材といった接続用金属を用い、その溶融、固化の過程を利用することによって、電子部品と配線3との間を電気的かつ機械的に接続する。はんだを溶融する際には、はんだの融点以上の温度で片面フレキシブルプリント配線板1の少なくとも一部が加熱されることとなる。ところが、従来の基材では、基材の耐熱性が低いため、はんだ付けの作業によって基材が劣化し、基材の透明性が低下していた。その結果、片面フレキシブルプリント配線板の透明性が低下するという問題があった。
これに対し、本実施形態に係る片面フレキシブルプリント配線板1が有する基材2は、空気中において260℃で20秒間加熱された後の全光線透過率が80%以上を満たすシートであるのが好ましい。このような基材2を有する片面フレキシブルプリント配線板1は、電子部品を実装する際に、はんだリフロー処理のような、はんだ溶融温度以上の温度で加熱される処理に供されたとしても、十分な透明性を有する(耐熱性が高い)ものとなる。
また、上述した条件で加熱された後の基材2の全光線透過率は、85%以上であるのがより好ましく、90%以上であるのがさらに好ましい。
基材2の全光線透過率が前記下限値を下回ると、それに伴って片面フレキシブルプリント配線板1の透明性も低下するため、片面フレキシブルプリント配線板1が機器に搭載されたとき、片面フレキシブルプリント配線板1によって光が遮られることによってデザイン性が低下したり、目的とする配光パターンが得られないことによる機器の動作不良を生じたりするおそれがある。
なお、上述した全光線透過率は、JIS K 7375:2008に規定された測定方法に準拠して測定され、測定波長は600〜1800nmである。
また、はんだ付けに耐え得る耐熱性は、前述した耐エッチング性との間にトレードオフの関係(同時には共存できない関係)を持つ場合が多い。しかしながら、フレキシブルプリント配線板においては、その製造過程でエッチング処理や加熱処理が必要になることが多いため、耐熱性と耐エッチング性とを同時に高めた基材2が極めて有用になる。かかる観点から、前述したような耐エッチング性と耐熱性の双方を満足する基材2は、片面フレキシブルプリント配線板1の高付加価値化に寄与する。
なお、上記で規定している耐熱性とは、単にはんだ付けに必要な温度において軟化したり劣化したりしない特性のみを指すのではなく、所定の光透過性までを含めた特性である。また、単に熱で軟化や劣化しない特性と、光透過性とは、本来同時に共存させることが難しい特性である。これは、耐熱性を高める作用がある芳香環は、同時に着色にも寄与しているということが理由の1つとして挙げられる。
したがって、上記で規定している耐熱性を満たす基材2は、片面フレキシブルプリント配線板1用の透明シートとして、従来にはないものであり、極めて有用である。
また、基材2は、上述した条件で加熱された後のヘイズ値が5%以下であるのが好ましく、3%以下であるのがより好ましい。これにより、片面フレキシブルプリント配線板1を透過する光の直進性が低下し難いので、目的とする配光パターンを得ることができ、機器のデザイン性を損なったり、動作不良を生じたりするのを抑制することができる。
なお、ヘイズ値は、ヘイズメーターにより測定される。
なお、ヘイズ値は、ヘイズメーターにより測定される。
また、本実施形態に係る片面フレキシブルプリント配線板1が有する基材2は、特に限定されるものではないが、比誘電率が4〜6であるのが好ましく、4〜5であるのがより好ましい。このような比誘電率を有する基材2は、例えば片面フレキシブルプリント配線板1に対して高い電圧が印加されたときに、基材2に対して電界集中が生じるのを抑制し、局所放電が発生するのを抑制することができる。したがって、かかる基材2は、電界緩和効果の高い片面フレキシブルプリント配線板1の実現に寄与する。
基材2の比誘電率が前記下限値を下回ると、配線3の厚さによっては、電界集中を緩和する効果が小さくなるおそれがある。一方、基材2の比誘電率が前記上限値を上回ると、電界集中を緩和する効果は大きくなるものの、片面フレキシブルプリント配線板1に高周波の電圧が印加されたときに、電力の損失も大きくなるおそれがある。
なお、基材2の比誘電率は、JIS C 2138:2007に規定された測定方法に準拠して測定され、測定周波数は1MHzである。
また、本実施形態に係る片面フレキシブルプリント配線板1が有する基材2は、特に限定されるものではないが、20〜240℃における平均線膨張係数が−10〜20[ppm/℃]であるのが好ましく、0〜15[ppm/℃]であるのがより好ましい。このような線膨張係数を有する基材2は、配線3との熱膨張係数の差が小さいものとなる。このため、温度変化に伴って片面フレキシブルプリント配線板1に大きな反りが発生したり、基材2から配線3が剥がれたりするのを抑制することができる。
なお、基材2の平均線膨張係数は、JIS K 7197:1991に規定された測定方法に準拠して測定される。また、測定には、例えば熱機械分析装置が用いられる。
また、本実施形態に係る片面フレキシブルプリント配線板1が有する基材2は、特に限定されるものではないが、吸水率が0.01〜4%であるのが好ましく、0.1〜3%であるのがより好ましい。このような吸水率を有する基材2は、吸湿に伴って片面フレキシブルプリント配線板1に大きな反りが発生したり、基材2から配線3が剥がれたりするのを抑制する。すなわち、吸水率が前記下限値を下回ると、基材2の親水性が極めて小さくなるため、例えば基材2に液状組成物を塗布する際に、塗布性が著しく悪化するおそれがある。一方、吸水率が前記上限値を上回ると、基材2が大きく膨張し、片面フレキシブルプリント配線板1に大きな反りが発生したり、基材2から配線3が剥がれたりするおそれがある。
なお、基材2の吸水率は、JIS K 7209:2000に規定された測定方法に準拠して測定される。また、測定に使用した水の温度は23℃とし、水への浸漬時間は24時間である。
また、本実施形態に係る片面フレキシブルプリント配線板1が有する基材2は、特に限定されるものではないが、ループスティフネス値が5g/25mm以上であるのが好ましく、6g/25mm以上13g/25mm以下であるのがより好ましく、7g/25mm以上11g/25mm以下であるのがさらに好ましい。このようなループスティフネス値を有する基材2は、優れたフレキシブル性と、優れた平面保持性と、を両立する片面フレキシブルプリント配線板1の実現に寄与する。そして、このような片面フレキシブルプリント配線板1は、湾曲させた状態で維持されたとしても、折れ曲がり難いものとなる。このような効果は、片面フレキシブルプリント配線板1を湾曲させて省スペースに収納したときでも、配線3の断線を抑制し得ることに寄与する。換言すれば、配線3の導電性を維持しつつ、ハンドリング性が良好な片面フレキシブルプリント配線板1が得られる。
基材2の厚さは、特に限定されないが、5〜300μm程度であるのが好ましく、10〜100μm程度であるのがより好ましい。このような基材2を用いることにより、十分なフレキシブル性(可撓性)を有する片面フレキシブルプリント配線板1が得られる。
なお、本実施形態に係る基材2の組成は、上述したような物性を満たすものであれば、特に限定されない。
基材2の一例を挙げると、芳香族ポリアミド樹脂フィルム、半芳香族ポリアミド、脂環式ポリアミドのようなポリアミド系樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、ポリアミドイミド樹脂フィルムのようなポリイミド系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムのようなポリエステル系樹脂フィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルムのようなポリエーテル系樹脂フィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、全芳香族ポリエステルをフィルム化した液晶ポリマー系フィルム等が挙げられる。
これらの中でも、基材2としては、ポリアミド系樹脂フィルム、ポリイミド系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、およびポリエーテル系樹脂フィルムのうちのいずれかが好ましく用いられる。これらは、耐薬品性および耐熱性が特に良好であるため、導体層をパターニングする際のエッチング処理や部品実装時のはんだ付けにも十分に耐えることができる。また、エッチング処理後やはんだ付け後でも、透明性を維持し得る基材2が得られる。
≪第2実施形態≫
次に、本発明のフレキシブルプリント配線板の第2実施形態を適用した両面フレキシブルプリント配線板について説明する。
次に、本発明のフレキシブルプリント配線板の第2実施形態を適用した両面フレキシブルプリント配線板について説明する。
図3は、本発明のフレキシブルプリント配線板の第2実施形態を適用した両面フレキシブルプリント配線板を示す断面図である。
以下、第2実施形態について説明するが、以下の説明では第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態は、基材2の両面に配線3が設けられているとともに、被覆層4が各配線3を覆うように設けられている以外、第1実施形態と同様である。
また、図3に示す両面フレキシブルプリント配線板10は、基材2を厚さ方向に貫通する貫通孔21を備えている。そして、基材2の両面に設けられた配線3は、貫通孔21を介して電気的に接続されている。すなわち、配線3は、貫通孔21の内壁面にも延長されている。
このような両面フレキシブルプリント配線板10においても、前述した片面フレキシブルプリント配線板1と同様の効果を奏する。
<フレキシブルプリント配線板用透明シートの製造方法>
次に、基材2の製造方法(本発明のフレキシブルプリント配線板用透明シートの製造方法の実施形態)について説明する。
次に、基材2の製造方法(本発明のフレキシブルプリント配線板用透明シートの製造方法の実施形態)について説明する。
基材2は、樹脂と、樹脂を溶解する溶剤と、を含有する樹脂組成物を用いて製造される。以下、この樹脂組成物について詳述する。
(樹脂組成物の組成)
樹脂組成物が含む樹脂としては、前述したような基材2に用いられる樹脂が挙げられる。具体的には、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびポリエーテル系樹脂のうちのいずれかが好ましく用いられる。
樹脂組成物が含む樹脂としては、前述したような基材2に用いられる樹脂が挙げられる。具体的には、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびポリエーテル系樹脂のうちのいずれかが好ましく用いられる。
・ポリアミド系樹脂
ポリアミド系樹脂の中でも、基材2の製造に用いられる樹脂としては、特に、芳香族ポリアミド、半芳香族ポリアミド、および脂環式ポリアミドのうちの1種または2種以上を含むポリアミド系樹脂がより好ましく用いられる。このようなポリアミド系樹脂は、耐薬品性と耐熱性とを特に高度に両立させるシートを製造することができるため、基材2用の樹脂として特に適している。
ポリアミド系樹脂の中でも、基材2の製造に用いられる樹脂としては、特に、芳香族ポリアミド、半芳香族ポリアミド、および脂環式ポリアミドのうちの1種または2種以上を含むポリアミド系樹脂がより好ましく用いられる。このようなポリアミド系樹脂は、耐薬品性と耐熱性とを特に高度に両立させるシートを製造することができるため、基材2用の樹脂として特に適している。
さらに、芳香族ポリアミドは、全芳香族ポリアミドであるのが好ましい。これにより、ポリアミド系樹脂がもたらす効果がより顕著になる。なお、全芳香族ポリアミドとは、その主骨格に含まれるアミド結合同士が直鎖状または環状をなす脂肪族化合物で連結されることなく、全て芳香族化合物(芳香族環)で連結されているものをいう。
このような芳香族ポリアミドとしては、例えば、下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリアミドが挙げられる。
Ar2は
また、上述のカルボキシル基を含む芳香族ポリアミドは、下記一般式(VI)および(VII)で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリアミドであることが好ましい。
Ar2は
Ar3は、
また、上述のカルボキシル基を含む芳香族ポリアミドに関し、上記一般式(VI)および(VII)の繰り返し単位は、芳香族ポリアミドが極性溶剤または1つ以上の極性溶剤を含む混合溶剤に対して可溶性を有するよう選択されるのが好ましい。一般式(VI)のxは90.0〜99.99mol%の範囲で変化し、一般式(VII)のyは10.0〜0.01mol%の範囲で変化するのが好ましく、一般式(VI)のxは90.1〜99.9mol%の範囲で変化し、一般式(VII)のyは9.9〜0.1mol%の範囲で変化するのがより好ましく、一般式(VI)のxは91.0〜99.0mol%の範囲で変化し、一般式(VII)のyは9.0〜1.0mol%の範囲で変化するのがさらに好ましく、一般式(VI)のxは92.0〜98.0mol%の範囲で変化し、一般式(VII)のyは8.0〜2.0mol%の範囲で変化するのが特に好ましい。また、一般式(VI)および(VII)で表される複数の繰り返し単位中のAr1、Ar2、Ar3は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
また、芳香族ポリアミドは、自身を構成する成分のうち剛直構造(剛直成分)が含まれている割合が85mol%以上であるのが好ましく、95mol%以上であるのがより好ましい。剛直構造をかかる割合で含ませることにより、芳香族ポリアミドの結晶性がより向上する。
なお、本明細書中において、剛直構造とは、芳香族ポリアミドを構成するモノマー成分(繰り返し単位)において、その主骨格が直線性を有しているもののことをいう。具体的には、剛直構造としては、例えば、上記一般式(I)で表される繰り返し単位、上記一般式(VI)で表される繰り返し単位、または上記一般式(VII)で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリアミドにおいて、Ar1が、
さらに、上記一般式(I)で表される繰り返し単位、または上記一般式(VI)で表される繰り返し単位を有するAr2が、
さらに、上記一般式(VII)で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリアミドにおいて、Ar3が、
さらに、Ar1の具体例としては、例えば、テレフタロイルジクロライド(TPC:Terephthaloyl dichloride)由来の構造が挙げられ、Ar2の具体例としては、例えば、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビストリフルオロメチルベンジジン(PFMB:4, 4’-Diamino-2, 2’-bistrifluoromethylbenzidine)由来の構造が挙げられ、Ar3の具体例としては、例えば、4,4’−ジアミノジフェン酸(4, 4’-Diaminodiphenic acid)(DADP)由来の構造、および3,5−ジアミノベンゾイン酸(3, 5-Diaminobenzoic acid)(DAB)由来の構造が挙げられる。
また、芳香族ポリアミドは、その数平均分子量(Mn)が、6.0×104以上であることが好ましく、6.5×104以上であることがより好ましく、7.0×104以上であることがより好ましく、7.5×104以上であることがより好ましく、8.0×104以上であることがさらに好ましい。また、数平均分子量が、1.0×106以下であることが好ましく、8.0×105以下であることがより好ましく、6.0×105以下であることがより好ましく、4.0×105以下であることがさらに好ましい。上述の条件を満足する芳香族ポリアミドを用いることにより、耐エッチング性と耐熱性とをより高度に両立させた基材2を得ることができる。
なお、本明細書中において、ポリアミドの数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chlomatography)にて測定される。
さらに、芳香族ポリアミドの分子量分布(=Mw/Mn)は、5.0以下であることが好ましく、4.0以下であることがより好ましく、3.0以下であることがより好ましく、2.8以下であることがより好ましく、2.6以下であることがより好ましく、2.4以下であることがより好ましい。また、芳香族ポリアミドの分子量分布は、2.0以上であることが好ましい。上述の条件を満足する芳香族ポリアミドを用いることにより、前述した効果をより確実に発揮させることができる。
また、芳香族ポリアミドの末端−COOH基および末端−NH2基のいずれかまたは双方は末端封止されているのが好ましい。この末端封止は、基材2の耐熱性を向上させることができる。ポリマーの末端が−NH2である場合、ベンゾイルクロライドを用いた反応によって末端封止することができ、ポリマーの末端が−COOHである場合、アニリンを用いた反応によって末端封止することができる。しかしながら、末端封止の方法はこれに限定されない。
さらに、芳香族ポリアミドでは、分子内水素結合または分子間水素結合によって、構造の緻密化が図られ易い。このため、光の透過を阻害する因子が減少し、透明性が確保され易いという利点がある。
また、芳香族ポリアミドを合成する反応は、脱水反応ではないため、分子間に水が含まれるおそれがない。このため、この水が経時的に脱出し、それに伴って空孔が形成されてしまう懸念をなくすことができる。なお、空孔があると、エッチング液が浸入したり、耐熱性を低下させたりする要因になるため、極力空孔を減らすことが好ましい。
・ポリイミド系樹脂
ポリイミド系樹脂は、テトラカルボン酸無水物とジアミンとを反応させることにより得られるポリアミド酸を加熱・硬化(イミド化)させてなるポリイミド(オリゴマー)を含む樹脂である。
ポリイミド系樹脂は、テトラカルボン酸無水物とジアミンとを反応させることにより得られるポリアミド酸を加熱・硬化(イミド化)させてなるポリイミド(オリゴマー)を含む樹脂である。
したがって、ポリイミド系樹脂としては、1種の上記ポリイミドを重合してなるホモポリマー、2種以上の上記ポリイミドを重合してなるブロックコポリマー、上記ポリイミドと他のオリゴマーとを重合してなるブロックコポリマー等が挙げられる。そして、このようなポリイミド系樹脂またはその前駆体を含む溶液を支持体上にキャストし、乾燥させることにより、ポリイミド系樹脂フィルムを製造することができる。
テトラカルボン酸無水物およびジアミンとしては、特に限定されないが、例えば、以下のようなものが挙げられる。
テトラカルボン酸無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物のような分子内にフッ素原子を含有しないものや、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)へキサフルオロプロパン二無水物、4,4−ビス(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼン二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼン二無水物、(トリフルオロメチル)ビロメリット酸二無水物、ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、ジ(ヘプタフルオロプロピル)ピロメリット酸二無水物のような分子内にフッ素原子を含有するもの等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、ポリイミド系樹脂フィルムのさらなる透明化を図るためには、テトラカルボン酸無水物にフッ素原子を含有する置換基が導入されていてもよい。
また、ジアミンとしては、例えば、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)スルホキシド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、4,4’−ジアミノ−5,5’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4,5’−ジビフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノンのような分子内にフッ素原子を含有しないものや、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、2−トリフルオロメチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2’−トリフルオロメチル−3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス(3−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)−4−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−5−トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−5−トリフルオロメチルフェノキシ)−5−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンのような分子内にフッ素原子を含有するもの等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、ポリイミド系樹脂を、上記ポリイミド(オリゴマー)と他のオリゴマーとを重合してなるブロックコポリマーとする場合、他のオリゴマーとしては、上記ポリイミドと異なる種類のものであれば、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル系オリゴマー、エポキシ系オリゴマーおよびシリコーン系オリゴマー(オルガノシロキサンオリゴマー)のうちの少なくとも1種を用いることができる。
ポリイミド系樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、2×104〜1×106程度であることが好ましく、2×105〜4×105程度であることがより好ましい。かかる重量平均分子量のポリイミド系樹脂を用いることにより、耐エッチング性と耐熱性とをより高度に両立させた基材2を得ることができる。
・ポリエステル系樹脂
ポリエステル系樹脂は、ジカルボン酸とジオールとを重縮合させてなるポリエステルを含む樹脂である。そして、ポリエステルまたはその前駆体を含む溶液を支持体上にキャストし、乾燥させることにより、ポリエステル系樹脂フィルムを製造することができる。
ポリエステル系樹脂は、ジカルボン酸とジオールとを重縮合させてなるポリエステルを含む樹脂である。そして、ポリエステルまたはその前駆体を含む溶液を支持体上にキャストし、乾燥させることにより、ポリエステル系樹脂フィルムを製造することができる。
ジカルボン酸およびジオールとしては、特に限定されないが、例えば、以下のようなものが挙げられる。
ジカルボン酸としては、例えば、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
このうち、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸のような芳香族ジカルボン酸が好ましく用いられる。
ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
このうち、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールのような脂肪族グリコールが好ましく用いられる。
代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等が例示される。
・ポリエーテル系樹脂
ポリエーテル系樹脂としては、特にポリエーテルサルホンが好ましく用いられる。ポリエーテルサルホンは、アルカリ金属塩の存在下、ジハロゲノジフェニルスルホンとビスフェノール類とを重縮合させてなるポリエーテルを含む樹脂である。そして、ポリエーテルまたはその前駆体を含む溶液を支持体上にキャストし、乾燥させることにより、ポリエーテル系樹脂フィルムを製造することができる。
ポリエーテル系樹脂としては、特にポリエーテルサルホンが好ましく用いられる。ポリエーテルサルホンは、アルカリ金属塩の存在下、ジハロゲノジフェニルスルホンとビスフェノール類とを重縮合させてなるポリエーテルを含む樹脂である。そして、ポリエーテルまたはその前駆体を含む溶液を支持体上にキャストし、乾燥させることにより、ポリエーテル系樹脂フィルムを製造することができる。
ジハロゲノジフェニルスルホンとしては、例えば、ジクロロジフェニルスルホン、ジフルオロジフェニルスルホン等が挙げられ、好ましくは4,4’−ジクロロジフェニルスルホン、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン等が用いられる。
ビスフェノール類としては、例えば、ハイドロキノン、4,4’−ビフェニルジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニルプロパン)、4,4’−ビスフェノールエーテル、4,4’−ビスフェノールスルホン等が挙げられ、好ましくは4,4’−ビスフェノールスルホン等が用いられる。
重縮合反応において、ビスフェノール類に対するジハロゲノジフェニルスルホンの仕込み量、すなわち(ジハロゲノジフェニルスルホンのモル数)/(ビスフェノール類のモル数)の比は好ましくは1以上、より好ましくは1.00〜1.03とされる。
アルカリ金属塩としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムのようなアルカリ金属炭酸塩、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属水酸化物等が挙げられる。中でも、無水炭酸カリウム、無水炭酸ナトリウムのような無水アルカリ金属炭酸塩が好ましく用いられる。
ビスフェノール類に対するアルカリ金属塩の比、すなわち(アルカリ金属塩のモル数)/(ビスフェノール類のモル数)は1.04〜1.05とするのが好ましい。この比が1.05より高くなると解重合が起こり易くなるおそれがあり、一方、この比が1.04より低くなると到達する分子量が低い値で推移するおそれがある。
・無機フィラー
また、基材2には、上述した樹脂に加えて、無機フィラーが添加されていてもよい。これにより、基材2の熱線膨張率を低減させることができる。
また、基材2には、上述した樹脂に加えて、無機フィラーが添加されていてもよい。これにより、基材2の熱線膨張率を低減させることができる。
この無機フィラーの形状は、特に限定されないが、例えば粒子状または繊維状とされる。
無機フィラーの材質は、無機物であれば特に限定されず、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン等の金属酸化物、マイカ等の鉱物、ガラス、またはこれらの混合物が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせたものとされる。なお、ガラスの種類としては、Eガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、Dガラス、NEガラス、Tガラス、低誘電率ガラス、高誘電率ガラス等が挙げられる。
無機フィラーが繊維状である場合、前記繊維の平均繊維径は特に限定されないが、一例として1〜1000nmとされる。このような繊維を含むことにより、基材2の熱線膨張率を抑えつつ、基材2の透明性を確保することができる。なお、平均繊維径の測定方法としては、例えば電子顕微鏡による観察像において測定する方法等が挙げられる。
また、前記繊維は、複数の単繊維から構成されるものであってもよい。この複数の単繊維は、引き揃えられることなく、かつ互いに離隔している。この場合、平均繊維径は複数の単繊維の平均径となる。また、前記繊維は、複数本の単繊維が束状に集合して1本の糸条を構成しているものであってもよく、この場合、平均繊維径は1本の糸条の径の平均値として定義される。
無機フィラーが粒子状である場合、前記粒子の平均粒子径は特に限定されないが、一例として1〜1000nmとされる。このような粒子を含むことにより、基材2の熱線膨張率を抑えつつ、基材2の透明性を確保することができる。なお、前記粒子の平均粒子径は、平均投影円相当直径のことをいう。そして、平均粒子径の測定方法としては、例えば電子顕微鏡による観察像において測定する方法、粒度分布計を用いて測定する方法等が挙げられる。
また、粒子状とは、例えば、真球状、楕円球状等を含む球状、ロッド状、平板状、またはこれらの結合形状のことをいう。
また、無機フィラーの屈折率は、樹脂の屈折率と近いことが好ましい。例えば、無機フィラーの構成材料の波長589nmにおける屈折率と樹脂の波長589nmにおける屈折率との差が0.01以下であるのが好ましい。これにより、無機フィラーの大きさに関わらず透明性の高い基材2を得ることができる。
また、基材2における無機フィラーの割合としては、特に限定されないが、1体積%〜50体積%であることが好ましく、2体積%〜40体積%であることがより好ましく、3体積%〜30体積%であることがさらに好ましい。
・エポキシ試薬
また、基材2には、必要に応じて、エポキシ試薬が添加されていてもよい。このエポキシ試薬としては、例えば、多官能エポキシドが挙げられる。このようなエポキシ試薬を添加することにより、基材2に添加される樹脂の硬化を促進することができる。
また、基材2には、必要に応じて、エポキシ試薬が添加されていてもよい。このエポキシ試薬としては、例えば、多官能エポキシドが挙げられる。このようなエポキシ試薬を添加することにより、基材2に添加される樹脂の硬化を促進することができる。
多官能エポキシドは、2つ以上のグリシジルエポキシ基を含むエポキシド、または2つ以上の脂環式基を含むエポキシドである。この多官能エポキシドは、下記一般構造(α)および(β)を含む群から選択される。
また、多官能エポキシドは、
・その他の成分
さらに、樹脂組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染顔料、上述したものとは別の無機フィラー等の充填剤、溶剤等を含んでいてもよい。
さらに、樹脂組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染顔料、上述したものとは別の無機フィラー等の充填剤、溶剤等を含んでいてもよい。
このうち、溶剤(溶媒)は、樹脂を溶解し得るものが選択される。これにより、樹脂組成物をワニス(液状材料)にすることができ、支持体上へのキャストを容易に行うことができる。
溶剤の組成は、特に限定されないが、極性溶剤または1つ以上の極性溶剤を含む混合溶剤であることが好ましい。具体的には、樹脂の可溶性向上およびキャストした樹脂の支持体への密着性向上の観点から、溶剤は、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、1,3−ジメチル−イミダゾリジノン(DMI)、ブチルセロソルブ、γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、1−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルブチルアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジエチルプロピオンアミド、1−メチル−2−ピペリジノン、プロピレンカーボネート、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール(IPA)、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、トルエン、クレゾール、キシレン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、もしくは、これらの組み合わせ、または前記溶媒を少なくとも1つ含む混合溶媒であることが望ましい。
また、樹脂組成物中における固形分は、1体積%以上であることが好ましく、2体積%以上であることがより好ましく、3体積%以上であることがさらに好ましい。また、樹脂組成物中における固形分は、40体積%以下であることが好ましく、30体積%以下であることがより好ましく、20体積%以下であることがさらに好ましい。樹脂組成物中における固形分を上述の範囲内に設定することにより、耐エッチング性および耐熱性に優れ、かつ、光学特性に優れた基材2を製造可能な樹脂組成物が得られる。
なお、本明細書中において、「固形分」とは、樹脂組成物中の溶剤以外の成分をいう。固形分の体積換算、無機フィラーの体積換算、および樹脂の体積換算は、樹脂組成物を調製する際の成分の投入量から算出できる。または、樹脂組成物から溶剤を除去することでも算出できる。
(樹脂組成物の調製)
次に、上述した樹脂組成物を調製する方法について説明する。ここでは、一例として、芳香族ポリアミドを用いた方法について説明する。
次に、上述した樹脂組成物を調製する方法について説明する。ここでは、一例として、芳香族ポリアミドを用いた方法について説明する。
樹脂組成物の調製方法は、少なくとも1つの芳香族ジアミンを溶剤に溶解させることにより、混合物を得る工程(a)と、混合物内において少なくとも1つの芳香族ジアミンを少なくとも1つの芳香族ジカルボン酸ジクロライドと反応させることにより、遊離塩酸を含むポリアミド溶液を得る工程(b)と、捕獲試薬による反応によって、ポリアミド溶液中から、遊離塩酸を除去する工程(c)と、無機フィラーを添加する工程(d)と、任意の(選択的な)工程であって、エポキシ試薬を添加する工程(e)と、を有する。なお、これらの工程は、列挙した順序で行うことを必須とするものではなく、順序が入れ替わってもよい。
なお、以下では、樹脂としてエポキシ基と反応可能な1つ以上の官能基を含む芳香族ポリアミドを用い、樹脂組成物中に無機フィラーが含まれる場合について説明する。
・工程(a)
まず、少なくとも1つの芳香族ジアミンを溶剤に溶解させることにより、混合物を得る。
まず、少なくとも1つの芳香族ジアミンを溶剤に溶解させることにより、混合物を得る。
芳香族ジアミンは、例えば、下記式(XV)から(XVIII)で表される化合物を含むものが挙げられる。
ここで、p=4、m=1または2、t=1〜3、R6、R7、R8、R9、R10、R11は、水素、ハロゲン(フッ化物、塩化物、臭化物、及びヨウ化物)、アルキル、ハロゲン化アルキル等の置換アルキル、ニトロ、シアノ、チオアルキル、アルコキシ、ハロゲン化アルコキシ等の置換アルコキシ、アリール又はハロゲン化アリール等の置換アリール、アルキルエステル、及び置換アルキルエステル、並びにその組み合せからなる群から選択され、各R6は同一であっても、異なっていてもよく、R7はそれぞれ同一であっても、異なっていてもよく、R8はそれぞれ同一であっても、異なっていてもよく、R9はそれぞれ同一であっても、異なっていてもよく、R10はそれぞれ同一であっても、異なっていてもよく、R11はそれぞれ同一であっても、異なっていてもよく、G2およびG3は、共有結合、CH2基、C(CH3)2基、C(CF3)2基、C(CX3)2基(但しXはハロゲン)、CO基、O原子、S原子、SO2基、Si(CH3)2基、9,9−フルオレン基、置換9,9−フルオレン、及びOZO基からなる群から選択され、Zは、フェニル基、ビフェニル基、パーフルオロビフェニル基、9,9−ビスフェニルフルオレン基、及び置換9,9−ビスフェニルフルオレン等のアリール基又は置換アリール基である。
以上のような芳香族ジアミンとしては、具体的には、下記のものが挙げられる。
以上のような芳香族ジアミンとしては、具体的には、下記のものが挙げられる。
4,4’−ジアミノ−2,2’−ビストリフルオロメチルベンジジン(4, 4’-Diamino-2, 2’-bistrifluoromethylbenzidine)(PFMB)
9,9ビス(4−アミノフェニル)フルオレン(9, 9-Bis4-aminophenyl)fluorine)(FDA)
9,9ビス(3−フルオロ−4アミノフェニル)フルオレン(9,9-Bis(3-fluoro-4-aminophenyl)fluorine)(FFDA)
4,4’−ジアミノジフェン酸(4, 4’-Diaminodiphenic acid)(DADP)
3,5−ジアミノベンゾイン酸(3, 5-Diaminobenzoic acid)(DAB)
4,4’−ジアミノ−2,2−ビストリフルオロメトキシベンジジン(4,4’-Diamino-2,2’-bistrifluoromethoxylbenzidine)(PFMOB)
4,4’−ジアミノ−2,2’−ビストリフルオロメチルジフェニルエーテル(4,4’-Diamino-2,2’-bistrifluoromethyldiphenyl ether)(6FODA)
ビス(4−アミノ−2−トリフルオメチルフェニルオキシル)ベンゼン(Bis(4-amino-2-trifluoromethylphenyloxyl) benzene)(6FOQDA)
ビス(4−アミノ−2トリフルオロメチルフェニルオキシル)ビフェニル(Bis(4-amino-2-trifluoromethylphenyloxyl) biphenyl)(6FOBDA)
ジアミノジフェニルスルホン(Diaminodiphenyl sulfone)(DDS)
なお、ジアミノジフェニルスルホンは、上記式のような4,4’− ジアミノジフェニルスルホン(4,4’-Diaminodiphenyl sulfone)であってもよいし、3,3’− ジアミノジフェニルスルホン(3,3’-Diaminodiphenyl sulfone)または2,2’− ジアミノジフェニルスルホン(2,2’-Diaminodiphenyl sulfone)であってもよい。
また、芳香族ジアミンとしては、エポキシ基と反応可能な官能基を含むものが好ましい。このような官能基としては、例えば、カルボキシル基またはヒドロキシル基が挙げられる。エポキシ基と反応可能な官能基は、ジアミン混合物の約1mol%より多く、約10mol%より少ないのが好ましい。このようなジアミンとしては、例えば、4,4’−ジアミノジフェニン酸、3,5−ジアミノベンゾイン酸等が挙げられる。
このような芳香族ジアミンを溶剤に溶解させ、混合物を得る。
このような芳香族ジアミンを溶剤に溶解させ、混合物を得る。
・工程(b)
次に、混合物内において、少なくとも1つの芳香族ジアミンを少なくとも1つの芳香族ジカルボン酸軸路ライドと反応させる。これにより、遊離塩酸を含むポリアミド溶液を得る。
次に、混合物内において、少なくとも1つの芳香族ジアミンを少なくとも1つの芳香族ジカルボン酸軸路ライドと反応させる。これにより、遊離塩酸を含むポリアミド溶液を得る。
芳香族ジカルボン酸ジクロライドは、例えば、下記式(XIII)または(XIV)で表される化合物を含むものが挙げられる。
p=4、R1、R4、R5は、水素、ハロゲン(フッ化物、塩化物、臭化物、及びヨウ化物)、アルキル、ハロゲン化アルキル等の置換アルキル、ニトロ、シアノ、チオアルキル、アルコキシ、ハロゲン化アルコキシ等の置換アルコキシ、アリール又はハロゲン化アリール等の置換アリール、アルキルエステル、及び置換アルキルエステル、並びにその組み合せからなる群から選択され、G1は、共有結合、CH2基、C(CH3)2基、C(CF3)2基、C(CX3)2基(但しXはハロゲン)、CO基、O原子、S原子、SO2基、Si(CH3)2基、9,9−フルオレン基、置換9,9−フルオレン、及びOZO基からなる群から選択され、Zは、フェニル基、ビフェニル基、パーフルオロビフェニル基、9,9−ビスフェニルフルオレン基、及び置換9,9−ビスフェニルフルオレン等のアリール基又は置換アリール基である。
以上のような芳香族ジカルボン酸ジクロライドとしては、具体的には、下記のものが挙げられる。
テレフタロイルジクロライド(Terephthaloyl dichloride)
イソフタロイルジクロライド(Isophthaloyl dichloride)
4,4−ビフェニルジカルボニルジクロライド(4, 4’-Biphenyldicarbonyl dichloride)(BPDC)
このような芳香族ジカルボン酸ジクロライドと、前述した芳香族ジアミンとが反応し、遊離塩酸とポリアミドとを含む溶液(ポリアミド溶液)が得られる。
・工程(c)
次に、捕獲試薬による反応によって、ポリアミド溶液中から、遊離塩酸を除去する。
次に、捕獲試薬による反応によって、ポリアミド溶液中から、遊離塩酸を除去する。
すなわち、工程(b)において、芳香族ポリアミドは、溶剤中の縮合重合を介して精製されるが、その際、副生成物として塩酸が発生する。この塩酸は、塩化プロピレン(PrO)のような捕獲試薬によって捕獲され、除去される。具体的には、塩酸と捕獲試薬とが反応し、揮発性生成物が産出されることによって除去されることとなる。
なお、捕獲試薬は、本工程の最中かその前に添加されるのが好ましい。これにより、本工程後の溶液中において凝縮の発生や粘度上昇を抑制することができ、芳香族ポリアミドの生産性を向上させることができる。特に、捕獲試薬が酸化プロピレンのような有機試薬である場合には、その効果が特に顕著になる。
また、本工程は、さらに、芳香族ポリアミドの末端−COOH基および末端−NH2基の一方または双方を末端封止する処理を含んでいてもよい。芳香族ポリアミドの末端は、各末端が−NH2である場合、ベンゾイルクロライドを用いた反応によって末端封止することができ、各末端が−COOHである場合、アニリンを用いた反応によって末端封止することができる。しかしながら、末端封止の方法はこれに限定されない。
ポリアミド溶液に捕獲試薬が添加されると、溶液に含まれる芳香族ポリアミドは、溶液中で沈殿および再溶解によって、ポリアミド溶液から分離される。
なお、捕獲試薬を添加した後、溶液を冷却するようにしてもよい。これにより、捕獲試薬の作用以外の反応が抑制され易くなるため、生成物を高純度で産出させることができる。これにより、不純物の濃度を低下させることができ、基材2の耐薬品性や耐熱性をより高めるとともに、光学特性をより高めることができる。
冷却温度は、室温未満であり、かつ、溶液が凍結しない程度の温度であればよいが、一例として−30〜10℃であるのが好ましく、−25〜0℃であるのがより好ましく、−20℃以上0℃未満であるのがさらに好ましい。これにより、不純物の濃度を特に低下させることができる。
また、この冷却温度を維持する時間は、特に限定されないが、1〜100時間程度であるのが好ましく、2〜50時間程度であるのがより好ましい。これにより、不純物の濃度を特に低下させることができる。
また、芳香族ポリアミドの再沈殿は、例えば、芳香族ポリアミドをメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等への添加によって沈殿させ、芳香族ポリアミドを洗浄し、溶剤に溶解するにより行うことができる。この溶剤としては、前述のものが使用できる。
また、ポリアミド溶液使用の観点から、溶液が無機塩を含まないようにポリアミド溶液が製造される。
・工程(d)
次に、無機フィラーを添加する。
次に、無機フィラーを添加する。
なお、無機フィラーを添加するタイミングは、特に限定されず、ポリアミドを重合する前またはその途中に無機フィラーを添加するようにしてもよく、重合完了後に3本ロール等を用いて無機フィラーを混練するようにしてもよく、無機フィラーを含む分散液を用意し、これをポリアミド溶液と混合するようにしてもよい。
・工程(e)
次に、エポキシ試薬を添加する。
次に、エポキシ試薬を添加する。
エポキシ試薬が多官能エポキシドである場合、この多官能エポキシドは、フェノールエポキシドおよび環状脂肪族エポキシドからなる群から選択されるのが好ましい。さらに、多官能エポキシドは、ジグリシジル1,2−シクロヘキサンカルボキシレート、トリグリシジルイソシアヌル、テトラグリシジル4,4’−ジアミノフェニルメタン、2,2−ビス(4−グリシジルオキシルフェニル)プロパン、およびこれらの高分子量同族体、ノボラックエポキシド、7H−[1,2−b:5,6−b’]ビスオキシレンオクタハイドロ、およびエポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートを含む群から選択されるのがより好ましい。多官能エポキシドの量は、芳香族ポリアミドの質量の約2〜10%である。
なお、エポキシ試薬を添加するタイミングは、特に限定されず、ポリアミドを重合する前またはその途中であればよい。
以上のような工程を経ることにより樹脂組成物を製造することができる。
以上のような工程を経ることにより樹脂組成物を製造することができる。
(シート化)
次に、上述した樹脂組成物を用いて基材2を製造する方法について説明する。
次に、上述した樹脂組成物を用いて基材2を製造する方法について説明する。
まず、支持体を用意する。支持体の構成材料としては、例えば、ガラス、金属、シリコーン等が挙げられる。これら材料は、単独で用いられてもよいし、適宜組み合わせて用いられてもよい。
次いで、支持体上に樹脂組成物を塗布した後、乾燥・加熱する。これにより、基材2が得られる。
樹脂組成物を塗布する方法としては、例えば、ダイコート法、インクジェット法、スピンコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法等の各種液相成膜法が用いられる。
樹脂組成物の加熱温度は、基材2の反り変形を抑制したり、寸法安定性の向上を図るという観点から、溶剤の沸点+20℃〜溶剤の沸点+100℃の温度であるのが好ましく、溶剤の沸点+40℃〜溶剤の沸点+80℃の温度であるのがより好ましい。
具体的には、樹脂組成物の加熱温度は、10〜150℃であるのが好ましく、30〜120℃であるのがより好ましい。また、加熱時間は、加熱温度にもよるが、1分より長く10時間より短いのが好ましく、30分以上5時間以下であるのがより好ましい。このような条件で加熱することにより、塗布した樹脂組成物を十分に乾燥させ、保形性を高めることができる。また、溶剤の急激な揮発が抑えられるため、塗布した樹脂組成物の表面に空孔が発生し難くなる。その結果、最終的に得られる基材2は、エッチング処理後やはんだ付け後でも良好な透明性を維持し得るものとなる。
また、樹脂組成物を乾燥・加熱した後、必要に応じて、樹脂組成物を硬化させる硬化処理工程を含んでもよい。樹脂組成物の硬化処理の温度は、加熱装置の能力にも依存するが、130〜420℃であることが好ましく、180〜400℃であることがより好ましく、200〜370℃であることがより好ましく、220〜370℃であることがさらに好ましい。また、樹脂組成物の硬化処理の時間は、5〜300分であることが好ましく、30〜240分であることが好ましい。
なお、硬化処理を行う雰囲気は、特に限定されないが、真空下または不活性ガス雰囲気下であるのが好ましい。これにより、窒素や酸素等が樹脂組成物に結合する確率を低下させることができ、基材2の耐薬品性や耐熱性をより高めるとともに、光学特性をより高めることができる。
不活性ガスとしては、例えば、ヘリウム、アルゴンのような希ガスが特に好ましく用いられる。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、本発明のフレキシブルプリント配線板用透明シートは、複数枚を積層したり、一部にリジッド基板と積層したりする用途に用いられてもよい。換言すれば、本発明のフレキシブルプリント配線板は、互いに積層された複数枚の透明シートを備えているものであってもよく、透明シートとその一部に積層されたリジッド基板とを備えているものであってもよい。
また、本発明のフレキシブルプリント配線板が搭載される機器は、特に限定されず、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、パソコン、テレビのような民生機器、サーバー、ルーター装置、ロボットのような産業機器、自動車、航空機、列車、船舶、宇宙船のような移動体に搭載される機器等が挙げられる。
以下、本発明の具体的実施例について説明する。
1.フレキシブルプリント配線板用透明シートの作製
(実施例1)
(1)樹脂組成物の調製
まず、機械式攪拌機と、窒素注入口および排出口を備える250ml三首丸底フラスコに、PFMB(2.082g、0.0065mol)、FDA(1.220g、0.0035mol)およびDMAc(30ml)を入れて撹拌した。これにより、溶液を得た。
1.フレキシブルプリント配線板用透明シートの作製
(実施例1)
(1)樹脂組成物の調製
まず、機械式攪拌機と、窒素注入口および排出口を備える250ml三首丸底フラスコに、PFMB(2.082g、0.0065mol)、FDA(1.220g、0.0035mol)およびDMAc(30ml)を入れて撹拌した。これにより、溶液を得た。
次に、得られた溶液に対し、PrO(1.4g、0.024mol)を添加した。その後、溶液を−10℃まで冷却した。
次に、冷却した溶液を撹拌しながら、その溶液に対し、TPC(2.030g、0.01mol)を添加した。その後、フラスコ壁をDMAc(1.5ml)で洗浄した。
次に、得られた溶液を5時間静置した後、その溶液に対し、ベンゾイルクロライド(0.032g、0.23mmol)を添加し、5時間撹拌した。
(2)シート化
次に、調製した樹脂組成物を用いて、ガラス基板上に樹脂フィルムを形成した。
次に、調製した樹脂組成物を用いて、ガラス基板上に樹脂フィルムを形成した。
具体的には、まず、平坦なガラス基板(縦10cm×横10cm)上にスピンコート法によって樹脂組成物を塗布した。
次に、樹脂組成物を50℃で3時間以上乾燥させた後、加熱温度を220℃に昇温し、アルゴンガス雰囲気下において60分間維持した。これにより、樹脂組成物を硬化させ、樹脂フィルムを得た。
なお、得られた樹脂フィルムの厚さは23μmであった。
なお、得られた樹脂フィルムの厚さは23μmであった。
(実施例2)
(1)樹脂組成物の調製
まず、温度計、攪拌機および窒素導入管を備えた300mLの5つ口セパラブルフラスコに、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン 3.3モルと、N,N−ジメチルアセトアミド 5761gとを加えて撹拌した。この混合液に、粉体状の3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA) 3.3モルを添加した。BPDAの添加後、120℃に保持したオイルバスに反応容器を5分間浴した。この混合液を室温でさらに18時間攪拌して、ポリイミド前駆体含有溶液を得た。
(1)樹脂組成物の調製
まず、温度計、攪拌機および窒素導入管を備えた300mLの5つ口セパラブルフラスコに、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン 3.3モルと、N,N−ジメチルアセトアミド 5761gとを加えて撹拌した。この混合液に、粉体状の3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA) 3.3モルを添加した。BPDAの添加後、120℃に保持したオイルバスに反応容器を5分間浴した。この混合液を室温でさらに18時間攪拌して、ポリイミド前駆体含有溶液を得た。
(2)シート化
次に、調製した樹脂組成物を用いて、ガラス基板上に樹脂フィルムを形成した。
次に、調製した樹脂組成物を用いて、ガラス基板上に樹脂フィルムを形成した。
具体的には、まず、平坦なガラス基板(縦10cm×横10cm)上にドクターブレードを用いて樹脂組成物を塗布した。
次に、アルゴンガス雰囲気下において、樹脂組成物を30℃から270℃まで120分かけて昇温し、その後、270℃で5時間維持した。これにより、樹脂組成物を硬化させ、樹脂フィルムを得た。
なお、得られた樹脂フィルムの厚さは30μmであった。
なお、得られた樹脂フィルムの厚さは30μmであった。
(実施例3)
(1)樹脂組成物の調製
まず、テレフタル酸ジメチル194質量部とエチレングリコール124質量部とをエステル交換反応装置に仕込み、内容物を140℃の温度に加熱して溶解した。その後、内容物を撹拌しながら、酢酸マグネシウム四水和物0.1質量部および三酸化アンチモン0.03質量部を加え、これに140〜230℃の温度でメタノールを留出しつつエステル交換反応を行った。
(1)樹脂組成物の調製
まず、テレフタル酸ジメチル194質量部とエチレングリコール124質量部とをエステル交換反応装置に仕込み、内容物を140℃の温度に加熱して溶解した。その後、内容物を撹拌しながら、酢酸マグネシウム四水和物0.1質量部および三酸化アンチモン0.03質量部を加え、これに140〜230℃の温度でメタノールを留出しつつエステル交換反応を行った。
次いで、リン酸トリメチルの5質量%エチレングリコール溶液を、1質量部(リン酸トリメチルとして0.05質量部)添加した。そして、余剰のエチレングリコールを留出させながら反応内容物の温度が230℃の温度に復帰するまで撹拌を継続した。このようにして、エステル交換反応装置内の反応内容物の温度が230℃の温度に達した後、反応内容物を重合装置へ移行した。移行後、反応系を230℃の温度から290℃の温度まで徐々に昇温するとともに、圧力を0.1kPaまで下げた。
次いで、最終温度、最終圧力に到達した後、アルゴンガス雰囲気下において5時間反応させた。そして、反応系を窒素パージし常圧に戻して重縮合反応を停止した後、冷水にストランド状に吐出し、カッティングして、ポリエチレンテレフタレートのペレット(樹脂組成物)を得た。
(2)シート化
次に、調製した樹脂組成物を用いて、金属製ドラム上に樹脂フィルムを形成した。
次に、調製した樹脂組成物を用いて、金属製ドラム上に樹脂フィルムを形成した。
具体的には、まず、280℃の温度に加熱された押し出し機に、製造したペレットをアルゴンガス雰囲気下において180℃の温度で3時間減圧乾燥させた後に供給し、口金に導入した。
次いで、口金からシート上に押し出して溶融単層シートを形成し、25℃に保たれた金属製ドラム上に静電印加法により冷却固化させ、樹脂フィルムを得た。
なお、得られた樹脂フィルムの厚さは40μmであった。
なお、得られた樹脂フィルムの厚さは40μmであった。
(実施例4)
(1)樹脂組成物の調製
まず、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル100質量部とエチレングリコール60質量部の混合物に、酢酸マンガン・4水和物塩0.3質量部を添加し、150℃の温度から240℃の温度に徐々に昇温しながらエステル交換反応を行った。
(1)樹脂組成物の調製
まず、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル100質量部とエチレングリコール60質量部の混合物に、酢酸マンガン・4水和物塩0.3質量部を添加し、150℃の温度から240℃の温度に徐々に昇温しながらエステル交換反応を行った。
次いで、反応温度が170℃に達した時点で三酸化アンチモン0.024質量部を添加した。また、反応温度が220℃に達した時点で3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩0.042質量部(2mmol%に相当)を添加した。その後、引き続いてエステル交換反応を行い、トリメチルリン酸0.023質量部を添加した。
次いで、反応生成物を重合装置に移し、290℃の温度まで昇温し、アルゴンガス雰囲気下において重縮合反応を5時間行わせた。そして、反応系を常圧に戻して重縮合反応を停止した後、冷水にストランド状に吐出し、カッティングして、ポリエチレンナフタレートのペレット(樹脂組成物)を得た。
(2)シート化
次に、調製した樹脂組成物を用いて、金属製ドラム上に樹脂フィルムを形成した。
次に、調製した樹脂組成物を用いて、金属製ドラム上に樹脂フィルムを形成した。
具体的には、まず、280℃の温度に加熱された押し出し機に、製造したペレットをアルゴンガス雰囲気下において180℃の温度で3時間減圧乾燥させた後に供給し、口金に導入した。
次いで、口金からシート上に押し出して溶融単層シートを形成し、25℃に保たれた金属製ドラム上に静電印加法により冷却固化させ、樹脂フィルムを得た。
なお、得られた樹脂フィルムの厚さは50μmであった。
なお、得られた樹脂フィルムの厚さは50μmであった。
(実施例5)
(1)樹脂組成物の調製
まず、4,4’−ヒドロキシジフェニルスルホン25.0質量部、ビス(4ークロロフェニル)スルホン28.7質量部、トルエン70質量部、炭酸カリウム17.25質量部を、窒素導入口と排出口とを備えた3つ口フラスコに入れた後、窒素置換を行い、110℃で6時間加熱環流を行った。
(1)樹脂組成物の調製
まず、4,4’−ヒドロキシジフェニルスルホン25.0質量部、ビス(4ークロロフェニル)スルホン28.7質量部、トルエン70質量部、炭酸カリウム17.25質量部を、窒素導入口と排出口とを備えた3つ口フラスコに入れた後、窒素置換を行い、110℃で6時間加熱環流を行った。
次いで、反応に伴う水の流出が終了したのを確認後、トルエンを留去し、新たにN,N−ジメチルアセトアミド150質量部を加え、フラスコ内を窒素置換した。
次いで、アルゴンガス雰囲気下において160℃で15時間加熱撹拌し、反応させた。
次いで、アルゴンガス雰囲気下において160℃で15時間加熱撹拌し、反応させた。
得られたポリマーを濾別し、水−メタノール、水の順でよく洗浄した後、残存塩を除去するために沸騰水中で1時間還流した。生成物を濾別した後、アルゴンガス雰囲気下において100℃で乾燥することによりポリマー(樹脂組成物)を得た。
(2)シート化
次に、調製した樹脂組成物を用いて、ガラス基板上に樹脂フィルムを形成した。
具体的には、まず、製造したポリマーが溶解するまで室温で撹拌した。
次に、調製した樹脂組成物を用いて、ガラス基板上に樹脂フィルムを形成した。
具体的には、まず、製造したポリマーが溶解するまで室温で撹拌した。
次いで、平坦なガラス基板(縦10cm×横10cm)上にドクターブレードを用いて得られた溶液を塗布した。
次いで、アルゴンガス雰囲気下において80℃で60分間放置した後、130℃で60分間放置した。これにより、樹脂フィルムを得た。
なお、得られた樹脂フィルムの厚さは22μmであった。
なお、得られた樹脂フィルムの厚さは22μmであった。
(比較例)
(1)樹脂組成物の調製
まず、6−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレンに、重合触媒としてトリエチルアルミニウムの15質量%シクロヘキサン溶液10質量部、トリエチルアミン5質量部、および四塩化チタンの20質量%シクロヘキサン溶液10質量部を添加して、シクロヘキサン中で開環重合し、得られた開環重合体をニッケル触媒で水素添加してポリマー溶液を得た。このポリマー溶液をイソプロピルアルコール中で凝固させ、乾燥し、粉末状の樹脂(樹脂組成物)を得た。
(1)樹脂組成物の調製
まず、6−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレンに、重合触媒としてトリエチルアルミニウムの15質量%シクロヘキサン溶液10質量部、トリエチルアミン5質量部、および四塩化チタンの20質量%シクロヘキサン溶液10質量部を添加して、シクロヘキサン中で開環重合し、得られた開環重合体をニッケル触媒で水素添加してポリマー溶液を得た。このポリマー溶液をイソプロピルアルコール中で凝固させ、乾燥し、粉末状の樹脂(樹脂組成物)を得た。
(2)シート化
次に、調製した樹脂組成物を用いて、キャストロール上に樹脂フィルムを形成した。
具体的には、まず、得られた樹脂組成物を成形し、円柱状のペレットを作製した。
次に、調製した樹脂組成物を用いて、キャストロール上に樹脂フィルムを形成した。
具体的には、まず、得られた樹脂組成物を成形し、円柱状のペレットを作製した。
次いで、得られたペレットを110℃の真空乾燥機で乾燥させた後、混練押出機で260℃に溶融しつつ、口金からキャストロール上に溶融樹脂を押し出した。これにより、樹脂フィルムを得た。
なお、得られた樹脂フィルムの厚さは30μmであった。
なお、得られた樹脂フィルムの厚さは30μmであった。
2.フレキシブルプリント配線板用透明シートの評価
2.1 耐エッチング性の評価
まず、作製した樹脂フィルム(フレキシブルプリント配線板用透明シート)を、50℃の塩化第二鉄水溶液(37質量%、ボーメ度40°)に浸漬した。そして、その状態で1時間放置した。
2.1 耐エッチング性の評価
まず、作製した樹脂フィルム(フレキシブルプリント配線板用透明シート)を、50℃の塩化第二鉄水溶液(37質量%、ボーメ度40°)に浸漬した。そして、その状態で1時間放置した。
次いで、水溶液から樹脂フィルムを取り出し、全光線透過率を測定した。そして、測定した全光線透過率を以下の評価基準に照らして評価した。
<耐エッチング性の評価基準>
A:全光線透過率が85%以上
B:全光線透過率が80%以上85%未満
C:全光線透過率が75%以上80%未満
D:全光線透過率が70%以上75%未満
E:全光線透過率が70%未満
以上の評価結果を表1に示す。
A:全光線透過率が85%以上
B:全光線透過率が80%以上85%未満
C:全光線透過率が75%以上80%未満
D:全光線透過率が70%以上75%未満
E:全光線透過率が70%未満
以上の評価結果を表1に示す。
2.2 耐熱性の評価
まず、作製した樹脂フィルムを、空気中において260℃で20秒間加熱した。
まず、作製した樹脂フィルムを、空気中において260℃で20秒間加熱した。
次いで、樹脂フィルムの全光線透過率を測定した。そして、測定した全光線透過率を以下の評価基準に照らして評価した。
<耐熱性の評価基準>
A:全光線透過率が85%以上
B:全光線透過率が80%以上85%未満
C:全光線透過率が75%以上80%未満
D:全光線透過率が70%以上75%未満
E:全光線透過率が70%未満
以上の評価結果を表1に示す。
A:全光線透過率が85%以上
B:全光線透過率が80%以上85%未満
C:全光線透過率が75%以上80%未満
D:全光線透過率が70%以上75%未満
E:全光線透過率が70%未満
以上の評価結果を表1に示す。
2.3 比誘電率の評価
作製した樹脂フィルムについて、比誘電率を測定した。そして、測定した比誘電率を以下の評価基準に照らして評価した。なお、測定周波数は、1MHzである。
作製した樹脂フィルムについて、比誘電率を測定した。そして、測定した比誘電率を以下の評価基準に照らして評価した。なお、測定周波数は、1MHzである。
<比誘電率の評価基準>
A:比誘電率が4以上5以下である
B:比誘電率が5超6未満である
C:比誘電率が4未満または6超である
以上の評価結果を表1に示す。
A:比誘電率が4以上5以下である
B:比誘電率が5超6未満である
C:比誘電率が4未満または6超である
以上の評価結果を表1に示す。
2.4 平均線膨張係数の評価
作製した樹脂フィルムについて、30〜200℃における平均線膨張係数を測定した。そして、測定した平均線膨張係数を以下の評価基準に照らして評価した。
作製した樹脂フィルムについて、30〜200℃における平均線膨張係数を測定した。そして、測定した平均線膨張係数を以下の評価基準に照らして評価した。
<平均線膨張係数の評価基準>
A:平均線膨張係数が0ppm/℃以上20ppm/℃以下である
B:平均線膨張係数が20ppm/℃超30ppm/℃以下である
C:平均線膨張係数が−10ppm/℃以上0ppm/℃未満である
D:平均線膨張係数が−10ppm/℃未満または30ppm/℃超である
以上の評価結果を表1に示す。
A:平均線膨張係数が0ppm/℃以上20ppm/℃以下である
B:平均線膨張係数が20ppm/℃超30ppm/℃以下である
C:平均線膨張係数が−10ppm/℃以上0ppm/℃未満である
D:平均線膨張係数が−10ppm/℃未満または30ppm/℃超である
以上の評価結果を表1に示す。
2.5 吸水率の評価
まず、作製した樹脂フィルムを、50℃に保った恒温槽で24時間乾燥した。この質量を測定し、これを吸水前の質量とした。
まず、作製した樹脂フィルムを、50℃に保った恒温槽で24時間乾燥した。この質量を測定し、これを吸水前の質量とした。
次いで、樹脂フィルムを23℃の水中に24時間浸漬した。その後、樹脂フィルムを取り出し、再び質量を測定した。これを吸水後の質量とした。
次いで、吸水前の質量に対する、吸水による質量増加分の割合を吸水率として求めた。そして、求めた吸水率を以下の評価基準に照らして評価した。
<吸水率の評価基準>
A:吸水率が0.01超2%以下である
B:吸水率が2%超3%未満である
C:吸水率が3%超4%以下である
D:吸水率が0.01%未満4%超である
以上の評価結果を表1に示す。
A:吸水率が0.01超2%以下である
B:吸水率が2%超3%未満である
C:吸水率が3%超4%以下である
D:吸水率が0.01%未満4%超である
以上の評価結果を表1に示す。
2.6 ループスティフネス値の評価
まず、作製した樹脂フィルムから、大きさが25mm×110mmの試験片を切り出した。
まず、作製した樹脂フィルムから、大きさが25mm×110mmの試験片を切り出した。
次いで、試験片の長手方向の両端をループスティフネステスターに把持させ、湾曲させることにより周長55mmのループを形成した後、試験温度23℃にて、ループに荷重を加えつつ、3.5mm/秒の押し込み速度でループを押し込んだ。そして、ループの縦の内径が5mm押し込まれた際の荷重の大きさを、ループスティフネス値として求めた。
次いで、上記と同様のループスティフネス値の測定を3つの試験片について行い、その平均値を求めた。そして、求めたループスティフネス値の平均値を以下の評価基準に照らして評価した。
<ループスティフネス値の評価基準>
A:平均値が7g/25mm以上11g/25mm以下である
B:平均値が5g/25mm以上7g/25mm未満である
C:平均値が11g/25mm超13g/25mm以下である
D:平均値が13g/25mm超である
E:平均値が5g/25mm未満である
以上の評価結果を表1に示す。
A:平均値が7g/25mm以上11g/25mm以下である
B:平均値が5g/25mm以上7g/25mm未満である
C:平均値が11g/25mm超13g/25mm以下である
D:平均値が13g/25mm超である
E:平均値が5g/25mm未満である
以上の評価結果を表1に示す。
3.フレキシブルプリント配線板の評価
3.1 導電性の評価
各実施例および比較例で作製した樹脂フィルムに対し、Ni/Cr合金とCuのシード層をスパッタリング法により成膜し、メタライズ層を形成した。
3.1 導電性の評価
各実施例および比較例で作製した樹脂フィルムに対し、Ni/Cr合金とCuのシード層をスパッタリング法により成膜し、メタライズ層を形成した。
次いで、メタライズ層を通電層として、電解Cuめっき処理を施した。これにより、樹脂フィルム上に導電層を形成した。
次いで、フォトリソグラフィー技術を用いて導電層にパターニングを施し、配線を形成した。これにより、フレキシブルプリント配線板を得た。なお、フォトリソグラフィー技術では、ウエットエッチング処理を用いた。また、配線パターンは、ピッチ300μmで線幅7μmの配線が並列するパターンとした。
次いで、形成した配線の導電性を評価した。その結果、いずれの配線板も良好な導電性を示した(表1に○で示す。)。
3.2 光透過性の評価
3.1で作製したフレキシブルプリント配線板の全光線透過率を測定した。なお、測定は、配線板の異なる3か所で行った。測定結果を表1に示す。
3.1で作製したフレキシブルプリント配線板の全光線透過率を測定した。なお、測定は、配線板の異なる3か所で行った。測定結果を表1に示す。
その結果、各実施例で作製したフレキシブルプリント配線板では、いずれも、全光線透過率が80%以上であることが認められた。特に実施例1、2、5は透過率が良好であり、その中でも実施例1は極めて良好であった。
一方、比較例で作製したフレキシブルプリント配線板では、全光線透過率が80%未満であった。
以上、表1から明らかなように、各実施例の樹脂フィルムは、エッチング処理に供された後でも、十分な光透過率を有していることが認められた。このことから、各実施例の樹脂フィルムは、フレキシブルプリント配線板用の透明シートとして用いられた場合でも、配線を支持しつつ、十分な光透過性を実現し、各種デバイスのデザイン性や機能性の向上に寄与し得ることがわかった。
1 片面フレキシブルプリント配線板
2 基材
3 配線
4 被覆層
10 両面フレキシブルプリント配線板
21 貫通孔
41 被覆基材
42 接着層
2 基材
3 配線
4 被覆層
10 両面フレキシブルプリント配線板
21 貫通孔
41 被覆基材
42 接着層
Claims (9)
- 50℃の塩化第二鉄水溶液(37質量%、ボーメ度40°)に1時間浸された後の、測定波長600〜1800nmにおける全光線透過率(JIS K 7375:2008に準拠)が80%以上であることを特徴とするフレキシブルプリント配線板用透明シート。
- 空気中において260℃で20秒間加熱された後の、測定波長600〜1800nmにおける全光線透過率(JIS K 7375:2008に準拠)が80%以上である請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板用透明シート。
- 比誘電率(JIS C 2138:2007に準拠、測定周波数1MHz)が、4〜6である請求項1または2に記載のフレキシブルプリント配線板用透明シート。
- 20〜240℃における平均線膨張係数(JIS K 7197:1991に準拠)が、−10〜20[ppm/℃]である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板用透明シート。
- 吸水率(JIS K 7209:2000に準拠、23℃の水中に24時間浸漬)が、0.01〜4%である請求項1ないし4のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板用透明シート。
- ループスティフネステスター法により得られるループスティフネス値が5g/25mm以上である請求項1ないし5のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板用透明シート。
- 芳香族ポリアミドを含む請求項1ないし6のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板用透明シート。
- 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板用透明シートと、
前記フレキシブルプリント配線板用透明シートの一方の面側に設けられている導電層と、
を有することを特徴とするフレキシブルプリント配線板。 - 前記導電層は、金属箔である請求項8に記載のフレキシブルプリント配線板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016018559A JP2017139307A (ja) | 2016-02-03 | 2016-02-03 | フレキシブルプリント配線板用透明シートおよびフレキシブルプリント配線板 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109776797A (zh) * | 2018-08-16 | 2019-05-21 | 上海紫剑化工科技有限公司 | 一种聚酰亚胺、硅负极极片及其制备方法和应用 |
KR20200059273A (ko) * | 2017-09-27 | 2020-05-28 | 아르끄마 프랑스 | 저 실리카 함량을 갖는 유리 충전제를 포함하는 투명한 폴리아미드-기반 조성물 |
-
2016
- 2016-02-03 JP JP2016018559A patent/JP2017139307A/ja active Pending
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