JP2017137828A - 吸気温度制御システム - Google Patents

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Nobumasa Ohashi
伸匡 大橋
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Abstract

【課題】外気温にかかわらず、良好な燃焼を得ることができる吸気温度制御システムを提供する。
【解決手段】エンジンからの排気ガスにより回転するタービンと、当該タービンの回転により駆動し、エンジンに供給する吸気を圧縮する圧縮機と、圧縮機により圧縮された吸気を冷却する冷却器と、当該冷却器に冷却器用冷却水を供給する冷却器用ポンプと、エンジンを冷却するエンジン用冷却水の温度と、エンジンからの排気ガスの温度と、冷却器における冷却器用冷却水の温度と、の少なくともいずれかに基づいて、冷却器用ポンプを動作あるいは停止させる制御部と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、過給機を備えたエンジンの吸気の温度を制御する吸気温度制御システムに関する。
乗用車やトラック等の各種車両において、エンジンが吸入する空気の密度を高めて、より多くの酸素を燃焼室に送るために、過給機(スーパーチャージャ、ターボチャージャ)と、過給により圧縮された高温空気を冷却するための熱交換器と、が設けられることがある。吸気を冷却するための熱交換器は、一般にインタークーラやチャージエアクーラ(CAC:Charge Air Cooler)、吸気冷却器等と呼ばれる。
吸気冷却器には、空冷と水冷とがある。水冷の吸気冷却器の一例として、例えば特許文献1に開示された技術がある。
特許文献1には、エンジン冷却回路を循環する冷却水をさらに冷却してから水冷式インタークーラに流通させる構成であって、エンジンから流出した冷却水の流れを、第1ラジエータに向かう第1ラジエータ側流れと、第2インタークーラに向かう第2インタークーラ側流れとに分岐させる分岐部と、第1ラジエータ側流れFRを断続する循環流路開閉弁とを備え、循環流路開閉弁が第1ラジエータ側流れを遮断することで、冷却水を第1ラジエータおよび第2ラジエータに流れないようにし、冷却水から外気に放熱されることを抑制する構成が開示されている。
特開2015−145667号公報
ところで、一般に、吸気温度が低くなるほどエンジン内の酸素の量が向上し、より多くの燃料を燃焼させることができるので、エンジン出力が向上すると言われている。しかしながら、実際には、気温が低くなると燃料の霧化が十分に行われにくいため、エンジン内で好適な燃焼が行われず、十分なエンジン出力が出ない場合や、エンジンが始動しにくい場合がある。特に気温が零下等の過酷な環境ではその傾向が強い。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、外気温にかかわらず、良好な燃焼を得ることができる吸気温度制御システムを提供することを目的とする。
本発明の吸気温度制御システムは、エンジンからの排気ガスにより回転するタービンと、当該タービンの回転により駆動し、前記エンジンに供給する吸気を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された吸気を冷却する冷却器と、当該冷却器に冷却器用冷却水を供給する冷却器用ポンプと、前記エンジンを冷却するエンジン用冷却水の温度と、前記エンジンからの排気ガスの温度と、前記冷却器における前記冷却器用冷却水の温度と、の少なくともいずれかに基づいて、前記冷却器用ポンプを動作あるいは停止させる制御部と、を有する。
本開示によれば、外気温にかかわらず、良好な燃焼を得ることができる。
本発明の実施の形態に係る吸気温度制御システムの構成の一例を示す図 ECUによるCAC用ウォーターポンプの制御について説明するためのフローチャート CAC用ウォーターポンプの動作を停止してもよい条件が満たされているか否かを判定するためのマップを説明するための図 本発明の実施の形態に係る吸気温度制御システムによるCAC用ウォーターポンプの制御の効果について説明するための図
以下、本発明の実施の形態に係る吸気温度制御システムについて、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る吸気温度制御システム100の構成の一例を示す図である。なお、吸気温度制御システム100は、エンジン40の吸気温度を制御するものである。
図1に示すように、吸気温度制御システム100は、吸気・排気系として、吸気口11、第1圧縮機12、第1冷却器13、第2圧縮機14、第2冷却器15、吸気マニホールド16、排気マニホールド17、第2タービン18、第1タービン19、排気ガス温度センサ20、後処理装置21、排気口22、を有する。また、吸気温度制御システム100は、冷却水系として、CAC用ラジエター31、エンジン用ラジエター32、CAC用ウォーターポンプ33、エンジン用ウォーターポンプ34、エンジン用冷却水温センサ35、第1CAC用冷却水温センサ36、第2CAC用冷却水温センサ37を有する。また、吸気温度制御システム100は、上記各構成の動作を制御するECU(Electronic Control Unit、またはEngine Control Unit)50を有する。
なお、第1圧縮機12および/または第2圧縮機14が本発明の圧縮機に対応する。また、第1冷却器13および/または第2冷却器15が本発明の冷却器に対応する。また、CAC用ウォーターポンプ33が本発明の冷却器用ポンプに対応する。また、ECU50が本発明の制御部に対応する。
吸気口11から吸入された空気、すなわち吸気は、第1圧縮機(コンプレッサ)12および第1冷却器13と、第2圧縮機14および第2冷却器15とを経て吸気マニホールド16からエンジン40の各気筒に供給される。エンジン40の各気筒において吸気と燃料とが混合されて燃焼が行われる。エンジン40の各気筒からの排気ガスは、排気マニホールド17から第2タービン18、第1タービン19を経て後処理装置21へ流れ、排気ガスを浄化するための後処理が行われて排気口22から車外へ放出される。排気ガス温度センサ20は、排気ガスの温度を検出する温度センサである。
後処理装置21は、詳細は省略するが、例えば触媒により未燃HC(炭化水素)を浄化するDOC(酸化触媒)、PM(粒子状物質)を捕集するDPF、触媒により尿素を加水分解して発生したアンモニアでNOxを脱硝するSCR(選択(的)触媒還元)、アンモニアスリップを防止するRDOC(後段酸化触媒)等の後処理を排気ガスに対して実行する。本実施の形態に係る後処理装置21は、特に触媒を用いて排気ガスを浄化する装置を想定している。
上述した各要素の内、第1圧縮機12および第1タービン19によって第1過給機が構成される。また、第2圧縮機14および第2タービン18によって第2過給機が構成される。第1および第2過給機は、ターボチャージャであり、排気ガスの流れを受けて回転するタービンの回転を動力として圧縮機が吸気を圧縮し、吸気の密度を高めてより多くの酸素を燃焼室に送ることを目的とするものである。本実施の形態に係る吸気温度制御システム100では、第1過給機および第2過給機の2つの過給機を有する2段過給が採用されている。
第1圧縮機12および第2圧縮機14の後段に配置された第1冷却器13および第2冷却器15は、圧縮機で高温高圧となった吸気を冷却するためのCAC(Charge Air Cooler)、あるいはインタークーラ等と呼ばれる構成である。
一方、冷却水系としては、CAC用ラジエター31で冷却された冷却水が、CAC用ウォーターポンプ33により第1冷却器13および第2冷却器15に供給される。第1冷却器13および第2冷却器15において使用され温度が上昇した冷却水は、CAC用ラジエター31に戻されて冷却される。第1CAC用冷却水温センサ36および第2CAC用冷却水温センサ37は、第1冷却器13および第2冷却器15にて使用され温度が上昇した冷却水の水温を検出する温度センサである。
また、エンジン用ラジエター32で冷却された冷却水は、エンジン用ウォーターポンプ34によりエンジン40に供給される。エンジン40の冷却を行って温度が上昇した冷却水は、エンジン用ラジエター32に戻されて冷却される。エンジン用冷却水温センサ35は、エンジン40によって温度が上昇した冷却水の水温を検出する温度センサである。
なお、本実施の形態において、冷却水とは必ずしも水ではなく、耐腐食や凍結防止のためにクーラントを添加した水溶液であってもよい。
上記各構成の動作は、エンジン40を好適に回転させるために、ECU50によって制御される。特に、本発明の実施の形態に係る吸気温度制御システム100では、ECU50がCAC用ウォーターポンプ33の動作を制御することによって、吸気温度が制御される。なお、本実施の形態において、吸気温度とは、吸気マニホールド16に流入する吸気の温度を意味する。
ECU50は、例えば図示しないCPU、ROM、RAM、バックアップRAM等を有し、CPUがROMに記憶された各種制御プログラムや制御マップに基づいて演算処理を実行することでエンジン40の各種制御を行う。なお、RAMはCPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリである。また、バックアップRAMはエンジン40の停止中等に保存すべきデータ等を記憶する。以下では、ECU50によるCAC用ウォーターポンプ33の制御について詳細に説明する。
<ECU50によるCAC用ウォーターポンプ33の制御>
図2は、ECU50によるCAC用ウォーターポンプ33の制御について説明するためのフローチャートである。
ステップS1において、ECU50は、CAC用ウォーターポンプ33を停止させてもよい条件が満たされているか否かの判定を行う。
図1に示すような多段過給のエンジンでは、単段の過給機を有するエンジンと比較して、最高過給圧が高く設定されるため、圧縮機出口温度が上昇しやすい。このため、過給圧が高く設定される運転領域(例えばエンジンの回転速度が高く、燃料噴射量が多い高負荷領域)では、CAC用ウォーターポンプ33の動作を停止させる、すなわち、第1冷却器13および第2冷却器15による過給後の冷却を止めてしまうと、圧縮機出口温度の上昇と吸気温度の上昇により、エンジンや過給機が正常に動作しない場合がある。これを防止するために、本実施の形態に係る吸気温度制御システム100では、ECU50は、エンジンの回転速度と、燃料噴射量とが所定の値をとる領域では、他の条件にかかわらず、CAC用ウォーターポンプ33の動作を停止させないような制御を行っている。
ステップS1における判定は、例えば図3に示すようなマップを用いて行うようにすればよい。図3は、CAC用ウォーターポンプ33の動作を停止してもよい条件が満たされているか否かを判定するためのマップを説明するための図である。
図3に示すマップは、縦軸を燃料噴射量(mm/st:stはストローク(行程)を意味する)、横軸をエンジンの回転速度(rpm)として、CAC用ウォーターポンプ33の動作を停止させてもよい要件が満たされているか否か、すなわち、過給後の冷却を止めても問題が出ない領域であるか否かを判定するためのものである。ECU50は、図示しないメモリ等に図3に示すマップを記憶しておき、エンジン40から取得した燃料噴射量と回転速度とを当該マップに当てはめ、その位置によって判定を行う。すなわち、ECU50は、その時点でのマップ上の位置が図3に示すCAC用ウォーターポンプ使用必須領域内である場合は、CAC用ウォーターポンプ33の動作を停止させてもよい条件が満たされていないと判定し、ステップS6の処理に進む。一方、ECU50は、その時点でのマップ上の位置が図3に示すCAC用ウォーターポンプ停止可能領域内である場合は、CAC用ウォーターポンプ33の動作を停止させてもよい条件が満たされていると判定し、ステップS2以降の処理に進む。
ステップS2において、ECU50は、エンジン用冷却水温センサ35のセンサ値Tを参照し、この値が所定のしきい値(第1のしきい値Tth1)より小さいか否かの判定を行う。ステップS2におけるこの判定は、エンジンの状態が、冷間時、あるいは始動直後であるか否かを判定するためのものである。第1のしきい値Tth1は、例えば60℃程度とすればよい。
ステップS2において、エンジン用冷却水温センサ35のセンサ値Tが第1のしきい値Tth1より小さい、すなわち、エンジンの状態が冷間時、あるいは始動直後であると判定された場合、処理はステップS4に進む。一方、エンジン用冷却水温センサ35のセンサ値Tが第1のしきい値Tth1より小さくない場合、すなわち、エンジンの状態が冷間時、あるいは始動直後ではないと判定された場合、処理はステップS3に進む。
次に、ステップS3において、ECU50は、排気ガス温度センサ20のセンサ値Tを参照し、この値が所定のしきい値(第2のしきい値Tth2)より小さいか否かの判定を行う。ステップS3におけるこの判定は、排気ガスが後処理装置21における後処理、すなわち排気ガスの触媒による浄化を行うことができる温度であるか否かを判定するためのものである。
後処理装置21において行われる触媒による排気ガスの浄化は、排気ガスの温度がある程度以上高くないと、触媒と反応できないために行うことができない。排気ガスが触媒と反応できる温度、すなわち第2のしきい値Tth2は、例えば200℃程度である。ステップS3において、排気ガス温度センサ20のセンサ値Tが第2のしきい値Tth2より小さいと判定された場合、すなわち、触媒による排気ガスの浄化が行われない場合、処理はステップS4に進む。一方、排気ガス温度センサ20のセンサ値Tが第2のしきい値Tth2より小さくないと判定された場合、すなわち、触媒による排気ガスの浄化が行われうる場合、処理はステップS6に進む。
次に、ステップS4において、ECU50は、第1CAC用冷却水温センサ36および第2CAC用冷却水温センサ37のセンサ値Tc1およびTc2を参照し、これらの値のうちのいずれかが所定のしきい値(第3のしきい値Tth3)より小さいか否かの判定を行う。ステップS4におけるこの判定は、CAC用の冷却水、すなわち第1冷却器13および第2冷却器15にて使用される冷却水が沸騰しているか否かを判定するためのものである。すなわち、第3のしきい値Tth3は、冷却水の沸点である。具体的には、しきい値Tth3は、冷却水がクーラントを添加した水である場合には、110℃から120℃程度とすればよい。
ステップS4において、第1CAC用冷却水温センサ36および第2CAC用冷却水温センサ37のセンサ値Tc1およびTc2のいずれかが第3のしきい値Tth3より小さいと判定された場合、すなわち、CAC用の冷却水が沸騰していない場合、処理はステップS5に進む。一方、第1CAC用冷却水温センサ36および第2CAC用冷却水温センサ37のセンサ値Tc1およびTc2のいずれかが第3のしきい値Tth3より小さくないと判定された場合、すなわち、CAC用の冷却水が沸騰している場合、処理はステップS6に進む。
ステップS5において、ECU50は、CAC用ウォーターポンプ33の動作を停止させる。これにより、CAC用ラジエター31で冷却された冷却水が、第1冷却器13および第2冷却器15に供給されなくなるので、吸気温度が上昇する。従って、エンジンの暖機を素早く行うことができるとともに、排気ガス温度を上昇させ、後処理装置21における触媒による排気ガスの浄化を確実に行わせることができる。
一方、ステップS6において、ECU50は、CAC用ウォーターポンプ33を動作させる。これにより、CAC用ラジエター31で冷却された冷却水が、第1冷却器13および第2冷却器15に供給され、吸気温度が低下する。
以上説明したように、ECU50は、エンジン用冷却水温センサ35の出力するセンサ値T、排気ガス温度センサ20のセンサ値T、および、第1CAC用冷却水温センサ36および第2CAC用冷却水温センサ37のセンサ値Tc1およびTc2に基づいて、CAC用ウォーターポンプ33を動作させるか否かの判定を行う。
図2において、ステップS5の処理が行われるのは、以下のような場合である。1つ目の場合は、ステップS1においてCAC用ウォーターポンプ33の動作を停止させてもよい条件が満たされていると判定され、ステップS2においてエンジン用冷却水温センサ35のセンサ値Tが第1のしきい値Tth1より小さいと判定され、かつ第1CAC用冷却水温センサ36および第2CAC用冷却水温センサ37のセンサ値Tc1およびTc2のいずれかが第3のしきい値Tth3より小さいと判定された場合である。2つ目の場合は、ステップS1においてCAC用ウォーターポンプ33の動作を停止させてもよい条件が満たされていると判定され、ステップS2においてエンジン用冷却水温センサ35のセンサ値Tが第1のしきい値Tth1より小さくないと判定され、かつ、ステップS3において排気ガス温度センサ20のセンサ値Tが第2のしきい値Tth2より小さいと判定され、さらに第1CAC用冷却水温センサ36および第2CAC用冷却水温センサ37のセンサ値Tc1およびTc2のいずれかが第3のしきい値Tth3より小さいと判定された場合である。
上述した2つの場合を換言すると、以下のようになる。すなわち、1つ目の場合は、エンジンが高負荷領域ではなく、エンジンの冷間時あるいは始動直後であり、かつCAC用冷却水が沸騰していない場合である。2つ目の場合は、エンジンが高負荷領域ではなく、エンジンの冷間時あるいは始動直後ではなく、かつ排気ガス温度が触媒による浄化が十分に行われない温度であり、さらにCAC用冷却水が沸騰しない温度である場合である。すなわち、さらに言えば、吸気温度を上昇させた方が好ましい場合、あるいは、排気ガス温度を上昇させた方が好ましい場合に、ECU50はステップS5を実行し、CAC用ウォーターポンプ33を停止させる。これにより、吸気温度が上昇する。
一方、図2において、ステップS6の処理が行われるのは、以下のような場合である。1つ目の場合は、ステップS1においてCAC用ウォーターポンプ33の動作を停止させてもよい条件が満たされていないと判定された場合である。2つ目の場合は、ステップS1においてCAC用ウォーターポンプ33の動作を停止させてもよい条件が満たされていると判定され、ステップS2においてエンジン用冷却水温センサ35のセンサ値Tcoolantが第1のしきい値Tth1より小さくないと判定され、かつステップS3において排気ガス温度センサ20のセンサ値Texhaustが第2のしきい値Tth2より小さくないと判定された場合である。
3つ目の場合は、ステップS1においてCAC用ウォーターポンプ33の動作を停止させてもよい条件が満たされていると判定され、ステップS2においてエンジン用冷却水温センサ35のセンサ値Tが第1のしきい値Tth1より小さいと判定され、かつ第1CAC用冷却水温センサ36および第2CAC用冷却水温センサ37のセンサ値Tc1およびTc2のいずれかが第3のしきい値Tth3より小さくないと判定された場合である。
さらに、4つ目の場合は、ステップS1においてCAC用ウォーターポンプ33の動作を停止させてもよい条件が満たされていると判定され、ステップS2においてエンジン用冷却水温センサ35のセンサ値Tが第1のしきい値Tth1より小さくないと判定され、かつ、ステップS3において排気ガス温度センサ20のセンサ値Tが第2のしきい値Tth2より小さいと判定され、さらに第1CAC用冷却水温センサ36および第2CAC用冷却水温センサ37のセンサ値Tc1およびTc2のいずれかが第3のしきい値Tth3より小さくないと判定された場合である。
上述した4つの場合を換言すると、以下のようになる。すなわち、1つ目の場合は、エンジンが高負荷で運転される高負荷領域であり、過給機出口ならびにエンジン内の温度が高い場合である。2つ目の場合は、エンジンの冷間時あるいは始動直後ではなく、かつ排気ガス温度は触媒による浄化が十分行われる温度である場合である。3つ目と4つ目の場合は、CAC用冷却水が沸騰する温度である場合である。これらの場合とは、さらに言えば、吸気温度をこれ以上上昇させることが好ましくない場合、あるいは、排気ガス温度をこれ以上上昇させることが好ましくない場合であると言うことができる。このような場合に、ECU50はステップS6を実行し、CAC用ウォーターポンプ33を動作させる。これにより、吸気温度が低下する。
このように、本実施の形態に係る吸気温度制御システム100によれば、ECU50は、エンジン用冷却水温センサ35の出力するセンサ値T、排気ガス温度センサ20のセンサ値T、および、第1CAC用冷却水温センサ36および第2CAC用冷却水温センサ37のセンサ値Tc1およびTc2に基づいて、吸気温度あるいは排気ガス温度を上昇させることが好ましい場合には、CAC用ウォーターポンプ33を停止させ、そうでない場合には、CAC用ウォーターポンプ33を動作させる。これにより、吸気温度を好適に制御することができるようになり、気温が低い場合にもエンジンの始動が行いやすくなったり、良好な燃焼状態を得ることができたり、という種々の効果を奏することができる。また、吸気温度を好適に制御することで、排気ガス温度も好適に制御できるので、気温が低い場合に排気ガス温度が低く、触媒と十分に反応せずに排気ガスを浄化できない事態を回避することができる。このため、外気温度に左右されず、好適に車輌を運用することができるようになる。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る吸気温度制御システム100は、エンジンからの排気ガスにより回転するタービン(第1タービン19および第2タービン18)と、当該タービンの回転により駆動し、エンジンに供給する吸気を圧縮する圧縮機(第1圧縮機12および第2圧縮機14)と、圧縮機により圧縮された吸気を冷却する冷却器(第1冷却器13および第2冷却器15)と、当該冷却器に冷却器用冷却水を供給する冷却器用ポンプ(CAC用ウォーターポンプ33)と、エンジンを冷却するエンジン用冷却水の温度と、エンジンからの排気ガスの温度と、冷却器における冷却器用冷却水の温度と、の少なくともいずれかに基づいて、冷却器用ポンプを動作あるいは停止させる制御部(ECU50)と、を有する。
このような構成により、エンジンが高負荷領域ではない場合や、エンジンの冷間時あるいは始動直後である場合、あるいは排気ガス温度が触媒による浄化が十分に行われない温度である場合等、吸気温度を上昇させ、排気温度を上昇させることが好ましい場合には、ECU50はCAC用ウォーターポンプ33を停止させるので、吸気温度や排気温度を上昇させることができる。また、ECU50は、吸気温度を上昇させ、排気温度を上昇させることが好ましい場合でも、CAC用冷却水が沸騰している場合には、CAC用ウォーターポンプ33を停止させない。これは、CAC用冷却水が沸騰しているような場合に、吸気温度をさらに上昇させると、圧縮機やエンジンの各部が高温となり、エンジンが正常な動作を行うことができない場合があるからである。
従って、本発明の実施の形態に係る吸気温度制御システム100によれば、エンジンの各部の状態に基づいて、外気温にかかわらず、吸気の温度を好適な温度に制御することができる。
図4は、本発明の実施の形態に係る吸気温度制御システム100によるCAC用ウォーターポンプ33の制御の効果について説明するための図である。図4において、最上段のグラフは、本発明の実施の形態に係る吸気温度制御システム100によるCAC用ウォーターポンプ33の制御を行った場合と、CAC用ウォーターポンプ33の制御を行わない従来制御の場合の第2冷却器15の出口における吸気温度の時間変化を示している。このグラフに示すように、本発明では、CAC用ウォーターポンプ33が停止している間、吸気温度は上昇し、CAC用ウォーターポンプ33が動作すると吸気温度が低下している。
また、図4において、中段のグラフは、本発明の実施の形態に係る吸気温度制御システム100によるCAC用ウォーターポンプ33の制御を行った場合と、CAC用ウォーターポンプ33の制御を行わない従来制御の場合の、吸気マニホールド内の温度を示している。このグラフに示すように、CAC用ウォーターポンプ33が停止している間、吸気温度は上昇し、CAC用ウォーターポンプ33が動作すると吸気温度が低下している。
図4の最下段のグラフは、CAC用ウォーターポンプ33の制御を行わない従来制御から、本発明の実施の形態に係る吸気温度制御システム100によるCAC用ウォーターポンプ33の制御を行った場合への温度変化を、吸気マニホールド16内の温度と、第1タービン19の出口温度、すなわち排気ガスの温度について示している。このように、CAC用ウォーターポンプ33の制御を行わない従来制御と比較して、本発明の実施の形態に係る吸気温度制御システム100では、好適に吸気温度と排気ガスの温度を制御することができる。
なお、上述した実施の形態においては、2段過給の場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、単段の過給機や3段以上の過給機を有する場合にも本発明を適用することができる。その場合、過給機の段数に合わせた個数の冷却水温センサを設置すればよい。
本発明は、過給機を備えるエンジンの吸気温度を制御する吸気温度制御システムに有用である。
100 吸気温度制御システム
11 吸気口
12 第1圧縮機
13 第1冷却器
14 第2圧縮機
15 第2冷却器
16 吸気マニホールド
17 排気マニホールド
18 第2タービン
19 第1タービン
20 排気ガス温度センサ
21 後処理装置
22 排気口
31 CAC用ラジエター
32 エンジン用ラジエター
33 CAC用ウォーターポンプ
34 エンジン用ウォーターポンプ
35 エンジン用冷却水温センサ
36 第1CAC用冷却水温センサ
37 第2CAC用冷却水温センサ
40 エンジン
50 ECU

Claims (5)

  1. エンジンからの排気ガスにより回転するタービンと、
    当該タービンの回転により駆動し、前記エンジンに供給する吸気を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機により圧縮された吸気を冷却する冷却器と、
    当該冷却器に冷却器用冷却水を供給する冷却器用ポンプと、
    前記エンジンを冷却するエンジン用冷却水の温度と、前記エンジンからの排気ガスの温度と、前記冷却器における前記冷却器用冷却水の温度と、の少なくともいずれかに基づいて、前記冷却器用ポンプを動作あるいは停止させる制御部と、
    を有する吸気温度制御システム。
  2. 前記制御部は、前記エンジン用冷却水の温度が所定のしきい値より小さい場合に、前記冷却器用ポンプを停止させる、
    請求項1に記載の吸気温度制御システム。
  3. 前記制御部は、前記エンジン用冷却水の温度が所定のしきい値以上であり、かつ前記排気ガスの温度が所定のしきい値より小さい場合に、前記冷却器用ポンプを停止させる、
    請求項1または2に記載の吸気温度制御システム。
  4. 前記制御部は、前記冷却器用冷却水の温度が所定のしきい値より小さい場合に、前記冷却器用ポンプを停止させる、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の吸気温度制御システム。
  5. 前記制御部は、前記エンジンの回転速度と燃料噴射量とが所定の範囲内にはない場合に、前記冷却器用ポンプを停止させる、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の吸気温度制御システム。
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