JP2017136020A - 熱処理大麦粉及び熱処理大麦粉の製造方法 - Google Patents

熱処理大麦粉及び熱処理大麦粉の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】β-グルカン等の栄養成分を豊富に含む大麦粉を、菓子、スナック、パン、麺などに配合した場合でも、食感や風味が良好な製品を製造することができるようにした、大麦粉及びその製造方法を提供する。【解決手段】この熱処理大麦粉は、加熱処理され、非加熱品の白度を100としたときに85〜100の白度であり、澱粉のα化度が25%以下であることを特徴とする。平均粒径が40μm以下であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、菓子、スナック、パン、麺などに好適に用いられる熱処理大麦粉及び熱処理大麦粉の製造方法に関する。
大麦は食物繊維、ミネラル、ビタミン等の栄養に富む食材であり、例えば大麦に含まれる水溶性食物繊維β-グルカンには、コレステロール低下など各種の機能性の報告がなされている。よって大麦を多く摂取したいという近年の健康需要は高いが、日常的に量を多く摂りづらいという問題がある。例えば、麦飯はゴワゴワとした食感で食べづらい。また、はったい粉(麦こがし)では、特有の焙煎臭が強く、お練り、落雁など、用途が限られたものとなってしまう。そこで、小麦粉のように粉状にして菓子、スナック、パン、麺などに配合し、小麦粉原料の一部にかえて用いることも行われているが、食感が重たくなったり、穀物臭がついたり、口どけが悪くなったりするので、小麦粉に比べて使用しづらい面は否めなかった。
このような問題に関連して、例えば下記特許文献1には、大麦等の穀類種子の粉砕度を調整して得た原料を、パンの原料の一部に使用し、パンの膨化率を調節する方法が記載されている。また、例えば下記特許文献2には、適当な粒子径分布を有する大麦の穀粒の粉砕品からなる粉体が、他の食品素材と混合しやすく、応用食品とした場合に、外観上の異物感がなく、呈味性に優れた食品を得ることができると記載されている。
特開2006−75060号公報 特開2012−90581号公報
しかしながら、本発明者らの研究によれば、大麦粉を菓子、スナック、パン、麺などに配合したとき、食感が重たくなったり、穀物臭がついたり、口どけが悪くなったりするという問題は、上記のような従来技術をもってしても、依然として十分に解決されたとは言い難かった。
本発明の目的は、β-グルカン等の栄養成分を豊富に含む大麦粉を利用して、菓子、スナック、パン、麺などに配合した場合でも、食感や風味を損なうことなく良好な製品を製造することができるようにした、大麦粉及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の熱処理大麦粉は、加熱処理され、非加熱品の白度を100としたときに85〜100の白度であり、澱粉のα化度が25%以下であることを特徴とする。
本発明の熱処理大麦粉においては、平均粒径が40μm以下であることが好ましい。
一方、本発明の熱処理大麦粉の製造方法は、大麦粒を加熱処理し、粉砕する、熱処理大麦粉の製造方法であって、前記加熱処理は、非加熱の大麦粒を粉砕して得られる大麦粉の白度を100としたときに、加熱処理した大麦粒を粉砕して得られる大麦粉の白度が85〜100となるように行うことを特徴とする。
また、大麦粒を粉砕して大麦粉とし、該大麦粉を、非加熱品の大麦粉の白度を100としたときに85〜100の白度となるように加熱処理することを特徴とする。
本発明の熱処理大麦粉の製造方法においては、前記加熱処理は、乾熱加熱により、品温80〜160℃で30分〜2時間行うことが好ましい。
また、前記加熱処理は、湿熱加熱により、品温70〜130℃で5分〜1時間行うことが好ましい。
また、前記大麦粒の粉砕は、気流式粉砕機を用いて、平均粒径が40μm以下となるように行うことが好ましい。
本発明による熱処理大麦粉によれば、適度に加熱処理されているので、これを配合した菓子、スナック、パン、麺などの製品は、食感や風味が良好なものとなる。
本明細書において「白度」とは、大麦粉の白さの程度をいい、具体的には、例えば光電管比色法などに基づく粉体白度計により乾式で測定したときの紫外線(波長365nm)の反射率から求めることができる。本発明では、非加熱の状態の大麦粉の白度を100とした相対白度によって、加熱処理大麦粉の白さを評価した。測定に使用する装置は粉体用の白度計であれば特に限定はされないが、本明細書では「コタキ粉末白度計PWA−2D型」を使用した。
本明細書において「α化度」とは、大麦粉の澱粉の糊化度であり、具体的には、例えばグルコアミラーゼ第二法により測定が可能である。
本明細書において「平均粒径」とは、大麦粉の粒径の細かさの程度を表し、具体的には、例えばレーザー回折/散乱法などに基づく粒度分布測定装置により測定したときの粒子の直径の算術平均値をいう。
本発明に用いられる大麦の品種等に特に制限はなく、例えば、二条種、四条種、六条種、ハダカ種などが挙げられる。もち性、うるち性の別は問わない。また、これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いられる大麦は、例えば小麦粉のように、粉状に調製されている必要がある。すなわち大麦粒、より具体的には脱穀後の大麦の種子、を粉砕することで得られる大麦粉の状態で用いられる。大麦粒を粉砕する方法としては、公知の粉砕方法を採用することができ、具体的にはロール式粉砕、石臼式粉砕、衝撃式粉砕、気流式粉砕などが挙げられる。特に、気流式粉砕によれば、澱粉損傷の少ない細やかな粉砕物を得ることができるので、より好ましい。気流式粉砕に用いられる装置としては、「ウェーブミル」(ツカサ工業社製)、「スーパーパウダーミル」(西村機械製作所社製)、「ドリームミル」(古河産機システムズ社製)などを用いることができる。また、粉砕した後、篩別や空気分級などで大麦粉の粒度を揃えることが好ましい。大麦粉は、市販されているものを用いてもよく、市販の大麦粉を更に粉砕、粒度調整等して用いてもよい。
本発明にかかる熱処理大麦粉は、上記大麦粉において、適度に加熱処理されていることを特徴にしている。具体的には、大麦粉が、非加熱品の白度を100としたときに85〜100の白度であり、澱粉のα化度が25%以下であるように加熱処理されていることを特徴にしている。適度に加熱処理することにより、菓子、スナック、パン、麺などに配合したとき、食感が重たくなったり、穀物臭がついたり、口どけが悪くなったりするということがなく、食感や風味が良好な製品を製造することができる。その白度としては、非加熱品の白度を100としたときに85〜100の白度であることが好ましく、90〜100の白度であることがより好ましい。また、澱粉のα化度が25%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましい。
加熱処理は、粉状にした状態の大麦粉に対して行ってもよく、加熱処理を大麦粒に対して行って、その加熱品を粉砕して粉状にしてもよい。加熱処理の方法としては、公知の方法を採用することができる。具体的には乾熱加熱、湿熱加熱が挙げられる。例えば、乾熱乾熱では、原料に加水を行わずに加熱を行う。乾熱加熱に用いられる装置としては、パドルドライヤー、熱風乾燥機、棚式乾燥機などを用いることができる。原料が大麦粒の場合、焙煎窯を使用してもよい。また、湿熱加熱では、原料の水分含量が13〜16%程度となるように適宜加水し水分を調整した後、熱した密閉容器内で加熱を行う。あるいは加熱蒸気が含まれる容器中で加熱を行う。湿熱加熱に用いられる装置としては、密閉式加熱装置、ボックス式蒸し器などを用いることができる。なお、湿熱条件のほうが熱の伝導性が良いため、より低い温度、あるいはより短い時間など、乾熱条件に比べてより温和な条件で行うことが好ましい。例えば、乾熱加熱による場合、その典型的な条件を挙げると、品温80〜160℃で30分〜2時間処理することが好ましく、品温100〜150℃で40分〜90分処理することがより好ましい。また、湿熱加熱による場合、その典型的な条件を挙げると、品温70〜130℃で5分〜1時間処理することが好ましく、品温80〜120℃で10分〜1時間処理することがより好ましい。
本発明にかかる熱処理大麦粉は、平均粒径が40μm以下であることが好ましく、15μm以上35μm以下であることがより好ましい。これによれば、菓子、スナック、パン、麺などに配合したとき、その製品の食感をよりなめらかにすることができる。
本発明にかかる熱処理大麦粉の性状としては、特に制限はないが、保存性などの観点からは、水分含量が3〜10%であることが好ましく、5〜8%であることがより好ましい。また、他の粉体や材料との混合の容易さ、異物除去などの観点からは、全体の85質量%以上が目開き600μmの篩をパスすることが好ましく、全体の85質量%以上が目開き200μmの篩をパスすることがより好ましい。
本発明にかかる熱処理大麦粉は、菓子、スナック、パン、麺などの製品の製造に用いられる他の原料、例えば、小麦粉、糖類、食塩、乳製品、イースト、イーストフード、油脂、酵素等を混合して、ミックス粉の形態に調製してもよい。これによれば、製品の製造の際、より簡便に適用することができる。
本発明にかかる熱処理大麦粉は、例えば、スポンジケーキ、バターケーキ、クッキー、ビスケット、サブレ、シュークリームの皮、パイ、パンケーキ、ブッセ、ダックワーズ、チョコレートケーキ、ソフトクッキーなどの菓子類に好ましく適用される。また、たい焼き、大判焼き、たこ焼き、お好み焼きなどのスナック類に好ましく適用される。また、フランスパン、食パン、ロールパン、菓子パン、ハンバーガーバンズ、デニッシュペストリー、ドーナツ、速製パン(マフィン、アメリカンビスケット等)などのパン類に好ましく適用される。また、そば風麺、うどん、ひやむぎなどの麺類に好ましく適用される。
本発明による熱処理大麦粉を用いて菓子、スナック、パン、麺などの製品を製造するには、その熱処理大麦粉を、菓子、スナック、パン、麺などの製品の原料として小麦粉と置換するよう含有せしめて、その製品に適した製造方法に供して製造すればよい。製品中の上記熱処理大麦粉の含有量は、使用する粉類の全質量に対して10〜80質量%であることが好ましく、30〜50質量%であることがより好ましい。製品中の熱処理大麦粉の含有量が上記範囲未満であると、食味や風味を改善する効果に乏しくなる。また、上記範囲を超えると、生地がべたついたり、繋がりや粘弾性、伸展性が低下するなどの二次加工適性に悪影響を与える場合がある。
以下に実施例を挙げて本発明の詳細を説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
<試験例1>
原料大麦粒(国産六条大麦うるち種)を、下記の異なる条件で加工して、下記表1に示す調製例1〜6の大麦粉を調製した。
(調製例1)
焙煎窯を用いて設定温度150℃の乾熱条件下に60分間加熱処理して、その加熱品を気流式粉砕機を用いて粉状に粉砕した。
(調製例2)
気流式粉砕機を用いて粉状に粉砕し、その粉砕物を恒温乾燥器を用いて設定温度140℃の乾熱条件下に60分間加熱処理した。なお、「マイクロトラック粒度分析計」(日機装社製)を用いて測定した平均粒径は30μmであった。
(調製例3)
粉砕の程度を調整して平均粒径50μmとした以外は、調製例2と同様にして調製した。
(調製例4)
調整例2と同様に気流式粉砕機を用いて粉状に粉砕し、その粉砕物の水分が15%となるよう加水し密閉容器中に入れ、恒温乾燥器を用いて設定温度100℃の湿熱条件下に20分間加熱処理した。
(調製例5)
加熱処理の設定温度を180℃、時間を90分間とした以外は、調製例2と同様にして調製した。
(調製例6)
加熱処理を行わず、気流粉砕機を用いて粉状に粉砕した。
得られた大麦粉の白度を、粉末白色度計(コタキ粉末白度計PWA−2D型)を用いて測定し、調製例6の大麦粉(非加熱)の白度を100としたときの相対白度を求めた。また、グルコアミラーゼ第二法によりα化度を測定した。結果を表1に示す。
上記調製例1〜6の大麦粉を用いて、下記表2に示す配合でスポンジケーキを製造した。具体的には、以下手順でスポンジケーキを製造した。
(1)大麦粉と薄力粉を混合し、篩って、ミックス粉とする。
(2)全卵、上白糖、及び起泡性乳化油脂を、ミキサーにて、そのミキシング設定を低速にして2分間、その後中速にして1分間、混合する。
(3)上記(2)に上記(1)のミックス粉を加え、ミキサーにて、その設定を低速にして低速30秒間混合し、水を加えてさらに低速にて30秒間混合する。
(4)ミキサー容器の内壁に付着したものをかき落とし、ミキサーにて、その設定を中速にして3分間余混合し、比重を0.47に揃える。
(5)上記(4)の生地250gを型に分注し、180℃で25分間焼成する。
得られたスポンジケーキに関し、パネラー5名で官能評価を行った。官能評価では、調製例6の大麦粉(非加熱)を使用したときの評価が3点となるように評価基準を定め、以下の項目について5点満点の5段階で点数づけしてもらい、その平均点を求めた。製造時の作業性に関する代表的な意見を求めた。
(ボリューム)
5点…ふっくらとボリュームがある
1点…ふくらみが少なく、しぼんでいる
(風味)
5点…くせのない香ばしさがあり、焼菓子として良好
1点…雑穀臭や焦げ臭が感じられる
(食感)
5点…さっくりとし軽い食感である
1点…目の詰まった重たい食感である
(口どけの良さ)
5点…口どけが良く、さらりとしている
1点…口どけが悪く、くちゃつきあるいはざらつきがある。
結果を表2に示す。
その結果、大麦粉として、大麦粒の状態で乾熱加熱した後、粉末化した、調製例1の粒乾熱品(相対白度:93、α化度:16)を使用した実施例1と、大麦粒を粉末化した後、乾熱加熱した、調製例2の粉乾熱品(相対白度:93、α化度:15)を使用した実施例2と、大麦粒を粉末化した後、乾熱加熱した、調製例3の粉乾熱品(相対白度:93、α化度:15)を使用した実施例3と、大麦粒を粉末化した後、湿熱加熱した、調製例4の粉湿熱品(相対白度:97、α化度:15)を使用した実施例4では、調製例6の非加熱の大麦粉を使用した対照例1と比較して、風味、食感、口どけの良さが改善され、良好な結果となった。また、スポンジケーキとしてそん色のないボリュームが得られた。なお、平均粒径が50μmの粉乾熱品を使用した実施例3では、平均粒径が30μmの粉乾熱品を使用した実施例2に比べて食感にややざらつきがあり、口どけがやや悪くなる傾向があったが、対照例1との比較では、食感のさっくり感と風味の改善効果が確認された。また、目視できる黒点が若干みられたが、外観全体として気にならない程度であった。
これに対し、大麦粉として、大麦粒を粉末化した後、調製例1〜3の条件よりも強い条件で乾熱加熱した、調製例5の粉乾熱品(相対白度:19、α化度:71)を使用した比較例1では、ボリュームが乏しく、外観が褐色となり、風味に焦げ臭あり、調製例6の非加熱の大麦粉を使用した対照例1と比較して、風味、食感、口どけの良さのいずれの評価も低かった。また、生地の起泡性が悪く、粘度が極端に高くなるため作業性が悪かった。
<試験例2>
試験例1で用いた調製例1、5、6の大麦粉を用いて、下記表3に示す配合でクッキーを製造した。具体的には、以下手順でクッキーを製造した。
(1)大麦粉、薄力粉、及びベーキングパウダーを混合し、篩って、ミックス粉とする。
(2)マーガリン、食塩、及びグラニュー糖を、ミキサーにて、その設定を低速にして2分間、その後中速にして1分間、混合する。次いで全卵を分離しないよう3回に分けて加えながら、中速で1分間混合する。
(3)上記(2)に上記(1)のミックス粉を加え、ミキサーにて、そのミキシング設定を低速にして1分間混合し、得られた生地を30分間冷蔵する。
(4)上記(3)の生地を5ミリ厚に伸ばし、直径6センチに型抜き。170℃で17分間焼成する。
得られたクッキーに関し、パネラー5名で官能評価を行った。官能評価では、調製例6の大麦粉(非加熱)を使用したときの評価が3点となるように評価基準を定め、以下の項目について5点満点の5段階で点数づけしてもらい、その平均点を求めた。製造時の作業性に関する代表的な意見を求めた。
(外観)
5点…黒点や褐変がなく、自然な焼成色を示す
1点…黒点や褐変があり、焦げたような・あるいはくすんだ色調である
(風味)
5点…くせのない香ばしさがあり、焼菓子として良好
1点…雑穀臭や焦げ臭が感じられる
(食感)
5点…さっくりとし軽い食感である
1点…目の詰まった重たい食感である
(口どけの良さ)
5点…口どけが良く、さらりとしている
1点…口どけが悪く、くちゃつきあるいはざらつきがある。
結果を表3に示す。
その結果、大麦粉として、大麦粒の状態で乾熱加熱した後、粉末化した、調製例1の粒乾熱品(相対白度:93、α化度:16)を使用した実施例5では、調製例6の非加熱の大麦粉を使用した対照例2と比較して、風味、食感、口どけの良さが改善され、良好な結果となった。また、外観において、黒点や褐変がなく、自然な焼成色のクッキーが得られた。
これに対し、大麦粉として、大麦粒を粉末化した後、調製例1の条件よりも強い条件で乾熱加熱した、調製例5の粉乾熱品(相対白度:19、α化度:71)を使用した比較例2では、ボリュームが乏しく、外観が褐色となり黒点が見られた。また、風味に焦げ臭あり、食感がぱさつき、口どけが悪くなった。更に、生地がパサつき、ちぎれやすかった。
<製造例1>
試験例1で用いた調製例1の大麦粉を用いて、下記表4に示す配合で、常法によって、生麺を製造した。
その結果、外観において、黒点や褐変がなく、麺として、自然な色調の生麺が得られた。また、これを茹でて食したところ、風味、食感等において、異質感なく良好であった。
<製造例2>
試験例1で用いた調製例1の大麦粉を用いて、下記表5に示す配合で、常法によって、パンを製造した。
その結果、パンとして、風味、食感等において、異質感なく良好であった。また、外観において、黒点や褐変がなく、自然な色調のパンが製造できた。

Claims (7)

  1. 加熱処理され、非加熱品の白度を100としたときに85〜100の白度であり、澱粉のα化度が25%以下であることを特徴とする熱処理大麦粉。
  2. 平均粒径が40μm以下である請求項1記載の熱処理大麦粉。
  3. 大麦粒を加熱処理し、粉砕する、熱処理大麦粉の製造方法であって、前記加熱処理は、非加熱の大麦粒を粉砕して得られる大麦粉の白度を100としたときに、加熱処理した大麦粒を粉砕して得られる大麦粉の白度が85〜100となるように行うことを特徴とする熱処理大麦粉の製造方法。
  4. 大麦粒を粉砕して大麦粉とし、該大麦粉を、非加熱品の大麦粉の白度を100としたときに85〜100の白度となるように加熱処理することを特徴とする熱処理大麦粉の製造方法。
  5. 前記加熱処理は、乾熱加熱により、品温80〜160℃で30分〜2時間行う、請求項3又は4記載の熱処理大麦粉の製造方法。
  6. 前記加熱処理は、湿熱加熱により、品温70〜130℃で5分〜1時間行う、請求項3又は4記載の熱処理大麦粉の製造方法。
  7. 前記大麦粒の粉砕は、気流式粉砕機を用いて、平均粒径が40μm以下となるように行う請求項3〜6のいずれか1つに記載の熱処理大麦粉の製造方法。
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