JP2017135372A - 希土類ボンド磁石 - Google Patents

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【課題】温度変化に対して少ない減磁特性、および高い物理的耐熱性を有する希土類ボンド磁石を提供すること。【解決手段】希土類−鉄系の磁石粉末と、熱硬化性樹脂組成物と、を含み、前記熱硬化性樹脂組成物は、主剤として、繰り返し単位nの平均値が1〜3である所定の構造を含むジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂と、硬化剤であるジシアンジアミドとを配合してなる希土類ボンド磁石。好ましくは、前記熱硬化性樹脂組成物に配合されるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち、繰り返し単位nが1であるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が70%以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、希土類ボンド磁石に関する。
近年、希土類永久磁石が、優れた磁気特性を有することから、モータなどの回転機器、一般家電製品、音響機器、医療機器、又は一般産業機器など、幅広い分野で応用されている。特に、粉末状の希土類磁石材料と、その粉末の結合を担う樹脂(結合樹脂)との組み合わせによる希土類ボンド磁石は、形状自由度が高い特徴を活かし、上記機器の小型化や高性能化などに貢献している。
さらに、希土類ボンド磁石は、自動車用を代表とする車載用分野(以下単に「車載用」とする。)での使用が顕著である。従来の車載用永久磁石では、フェライト永久磁石が使用されてきた。フェライト永久磁石は優れた耐熱性等を持つからである。しかしながら、フェライト永久磁石は、自発磁化若しくは磁力が比較的弱いため、必要な磁束を得るためには、磁石体積が大きくなってしまうという難点がある。そこで、高出力化かつ小型化などの要請から、フェライト永久磁石に代わって、小型でも高い自発磁化を持つ希土類磁石の使用が年々増加している状況にある。
特開2015−8232号公報
このような車載用永久磁石は、自動車等の車輌が様々な環境において駆動されることから、幅広い温度環境に対して、十分な磁気特性を有することが要求される。すなわち、車載用永久磁石には、温度変化に対して少ない減磁特性および物理的耐熱性が必要とされている。ここで、本明細書では、物理的耐熱性とは、機械的強度に関する耐熱性を意味するものとする。一般に、希土類永久磁石は、高温状態では減磁する特性、いわゆる熱減磁が大きい。このような背景において、高温でも磁気特性が低下し難い希土類磁石および希土類磁石の製造方法の試みがなされている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、温度変化に対して少ない減磁特性、および高い物理的耐熱性を有する希土類ボンド磁石を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る希土類ボンド磁石は、希土類−鉄系の磁石粉末と、熱硬化性樹脂組成物と、を含み、前記熱硬化性樹脂組成物は、主剤として、下記化学式(1)で表され、繰り返し単位nの平均値が1〜3である構造を含むジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂と、硬化剤であるジシアンジアミドとを配合してなることを特徴とする。
Figure 2017135372
本発明の一態様に係る希土類ボンド磁石は、前記熱硬化性樹脂組成物に配合されるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち、繰り返し単位nが1である前記構造のジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が70%以上であることを特徴とする。
本発明の一態様に係る希土類ボンド磁石は、前記熱硬化性樹脂組成物を1〜3質量%含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る希土類ボンド磁石は、前記磁石粉末は、ネオジム、鉄、およびホウ素を主成分とすることを特徴とする。
本発明によれば、温度変化に対して少ない減磁特性、および高い物理的耐熱性を有する希土類ボンド磁石を実現することができる。
図1は、実施例および比較例の希土類ボンド磁石の熱減磁率を示す図である。 図2は、実施例および比較例の希土類ボンド磁石に熱機械分析を行った場合の寸法の変化率を示す図である。 図3は、実施例および比較例の希土類ボンド磁石の熱膨張率と熱減磁率及び圧環強度との関係を示す図である。
以下に、図面を参照して本発明に係る希土類ボンド磁石の実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施形態)
本発明者らは、希土類ボンド磁石において熱減磁が発生する原因を精査したところ、温度変化に対してその寸法の変化が大きい、すなわち熱膨張率が高い希土類ボンド磁石は熱減磁が大きいことを発見した。その理由は、熱膨張率が高い希土類ボンド磁石は、昇温時に内部に空隙が発生し、空隙内に存在する空気に触れた磁石粉末が酸化劣化してしまうためと考えられる。
従って、磁石粉末同士を結合させるバインダーとして、熱膨張率が低い熱硬化性組成物を使用すると、熱減磁率が小さくなるとも考えられるが、本発明者らは、熱膨張率が低い熱硬化性樹脂組成物を用いた場合に実用上十分な圧環強度が得られず、物理的耐熱性が低い場合があることも発見した。そこで、本発明者らは、温度変化に対して少ない減磁特性、および高い物理的耐熱性を実現するために鋭意検討したところ、これを実現可能な熱硬化性樹脂組成物を見出した。
すなわち、本発明の実施形態に係る希土類ボンド磁石は、希土類−鉄系の磁石粉末と、熱硬化性樹脂組成物と、を含み、熱硬化性樹脂組成物が、主剤として、下記化学式(1)で表され、繰り返し単位nの平均値が1〜3である構造を含むジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂と、硬化剤であるジシアンジアミドとを配合してなるものである。
Figure 2017135372
なお、ジシアンジアミドは、下記化学式(2)で表されるものである。
Figure 2017135372
なお、化学式(1)で表され、繰り返し単位nの平均値が1〜3である構造を含むジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂としては、たとえば、下記化学式(3)において、繰り返し単位mが0〜2であるものがある。
Figure 2017135372
熱硬化性樹脂組成物の主剤として、分子量が比較的小さく、繰り返し単位nの平均値が1〜3の上記構造を含むジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂を用いることにより、これをバインダーとして用いた希土類ボンド磁石の熱膨張率を好適に小さくすることができる。さらに、この主剤に対してジシアンジアミドを硬化剤として使用することで、実用上十分高い圧環強度を持ち、高い物理的耐熱性を有する希土類ボンド磁石を実現することができる。なお、ジシアンジアミドを硬化剤として使用することで高い圧環強度が得られる理由は、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂との反応性が良好であり、高い圧環強度を得るために好適なためであると考えられる。
熱硬化性樹脂組成物に配合されるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂に含まれる上記構造の繰り返し単位nは、その平均値が1〜3の範囲、好ましくは1〜2の範囲であり、繰り返し単位nが1より大きい構造を含むジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が含まれていてもよい。また、熱硬化性樹脂組成物に配合されるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち、繰り返し単位nが1である前記構造のジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂の割合が70%以上であることが好ましい。熱硬化性樹脂組成物に配合される全てのジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂の繰り返し単位nが1であることが最も好ましい。
また、希土類−鉄系の磁石粉末としては、特に限定はされないが、ネオジム(Nd)、鉄(Fe)、およびホウ素(B)を主成分とするNd−Fe−B系磁石粉末を用いることが好ましい。また、磁石粉末と熱硬化性樹脂組成物との質量比は100:1〜100:3程度(すなわち、希土類ボンド磁石が熱硬化性樹脂組成物を1〜3質量%含む)とすることが好ましい。
本実施形態に係る希土類ボンド磁石は、例えば以下のように製造することができる。
はじめに、希土類−鉄系の磁石粉末を粉砕する。ここで、希土類−鉄系の磁石粉末の粒径範囲は、30μmから500μmであることが好ましく、50μmから250μmであることがさらに好ましい。磁石粉末の粒径が30μm以上であれば、磁石粉末の比表面積が小さくなるため、磁石粉末そのものが酸化される確率が低くなる。また、磁石粉末の粉粒の粒径が500μmより小さい方が、肉厚が1mmを下回るリング磁石を圧縮成形する際にも適している。また、後工程である成形時の良好な成形性を得るために、希土類磁石粉末の粒度分布の幅が狭いことが望ましい。
つづいて、希土類−鉄系の磁石粉末と熱硬化性樹脂組成物の溶液とを混練する。熱硬化性樹脂組成物の溶液とは、主剤としてのジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂と硬化剤としてのジシアンジアミドとを所定の質量比で配合し、溶剤に溶解させたものである。当該混練によって生成された混練物をコンパウンドと呼ぶ。
つづいて、コンパウンドを乾燥させる。この乾燥工程は、熱硬化性樹脂組成物の溶液に含まれていた溶剤を揮発させるためのものである。
つづいて、乾燥したコンパウンドを解砕し、コンパウンドの粒径を分級する。コンパウンドの粒径範囲は、続く工程における金型等の成形型キャビティへの充填性を考慮すると、例えば30〜500μm程度とすることが望ましい。
つづいて、コンパウンドに滑剤を混合する。この滑剤は、後工程である成形時において、金型等の成形型キャビティへの充填を容易にし、かつ、圧力を加えた際の成形型キャビティとの摩擦を低減するためのものである。
つづいて、コンパウンドを成形型キャビティへ充填し、圧力を加えて圧縮成形する。加える圧力は、熱硬化性樹脂組成物の降伏応力以上の圧力であり、例えば0.1GPa〜1.5GPa程度とすることが好ましい。また、圧縮成形後の成形体は、当該成形体に占める残留空隙の体積分率を6体積%以上12体積%以下とすることが好ましい。
最後に、圧縮成形後の成形体を加熱して熱硬化させる。本実施形態の場合、例えば150℃から190℃の温度で10分から100分程度の時間で熱硬化が行われる。当該熱硬化された被着磁体に、別途、防錆処理として塗装処理を施す。その後、別途着磁処理を行うことにより希土類ボンド磁石が完成する。
(実施例、比較例)
つぎに、本発明の実施例と、比較例とについて説明する。本発明の実施例として、磁石粉末としてNd−Fe−B系磁石粉末(化学式:NdFe14B)、熱硬化性樹脂組成物の主剤としてジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(硬化剤と反応させて硬化した後のTg:160℃程度)、硬化剤としてジシアンジアミド、溶剤として2−ブタノンを用い、上記に例示した製造方法にて、2つの中空円筒形状の希土類ボンド磁石(熱硬化条件を変えて、それぞれサンプル1−1、サンプル1−2とする)を作製した。ここで、磁石粉末と熱硬化性樹脂組成物との質量比が100:2.5となるように各材料の配合量を調整した。また、熱硬化の工程は、サンプル1−1では、成形体を室温から190℃まで1時間かけて昇温し、190℃で30分間保持して行った。サンプル1−2では、190℃のオーブンに成形体を直接投入し、オーブンの温度を190℃のまま30分間保持して行った。
なお、ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)を用いて分析したところ、使用したジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂は、化学式(1)において繰り返し単位nが1のジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂と繰り返し単位nが2のジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂とをそれぞれ約76%、約24%だけ含むものであり、平均の繰り返し単位nは約1.24であった。
また、比較例として、磁石粉末としてNd−Fe−B系磁石粉末(化学式:NdFe14B)、熱硬化性樹脂組成物の主剤として下記化学式(4)で表されるナフトール型エポキシ樹脂(硬化剤と反応させて硬化した後のTg:200℃以上)、硬化剤として下記化学式(5)で表されるフェノール系硬化剤、溶剤として2−ブタノンを用い、上記に例示した製造方法にて、中空円筒形状の希土類ボンド磁石を作製した(サンプル2−1とする)。一方、上記に例示した製造方法において、熱硬化の工程において、未反応(未硬化)状態が残った中空円筒形状の希土類ボンド磁石を作製した(サンプル2−2とする)。ここで、磁石粉末と熱硬化性樹脂組成物との質量比が100:2.5となるように各材料の配合量を調整した。また、サンプル2−1の作製時の熱硬化は190℃で30分の時間だけ行った。
Figure 2017135372
Figure 2017135372
つぎに、作製した実施例および比較例の希土類ボンド磁石を180℃の温度で1000時間熱暴露しながら、希土類ボンド磁石により発生する磁場の磁束を測定した。図1は、実施例(サンプル1−1)および比較例(サンプル2−1)の希土類ボンド磁石の熱減磁率(磁束の減少率)を示す図である。なお、縦軸は熱減磁率を示し、横軸は熱暴露時間を対数で示している。図1に示すように、実施例の希土類ボンド磁石の減磁率は、比較例の希土類ボンド磁石の減磁率よりもその絶対値が小さく、しかも双方の熱減磁率の差は熱暴露時間が長くなるほど大きくなることが確認された。
つぎに、実施例(サンプル1−1)および比較例(サンプル2−1)の希土類ボンド磁石を熱機械分析(TMA)によって検証した実験の結果について説明する。熱機械分析とは、対象物体の温度を一定のプログラムに従って変化させながら、その物体の温度に対する変形(本実験では寸法の変化率)を測定する手法である。
図2は、実施例および比較例の希土類ボンド磁石にTMAを行った場合の寸法の変化率を示す図である。なお、左縦軸は希土類ボンド磁石の温度を示し、右縦軸は希土類ボンド磁石の寸法の変化率を示し、横軸は時間を示している。また、破線は温度の変化を示しており、太実線、細実線はそれぞれ実施例、比較例の寸法の変化率の変化を示している。
図2に示すように、比較例の希土類ボンド磁石は、試験時間が長くなるにつれて温度変化の履歴が蓄積され、希土類ボンド磁石の寸法の変化率が大きくなっていく傾向がある。これに対して、実施例の希土類ボンド磁石は、寸法の変化率が比較的小さいことが確認された。この結果は、実施例の希土類ボンド磁石は熱膨張率が小さいことと、物理的耐熱性が高いこととを示していると考えられる。
つぎに、実施例および比較例の希土類ボンド磁石の圧環強度を測定した。ここで、圧環強度は、中空円筒に形成した希土類ボンド磁石の径方向の荷重に対する強度であり、具体的にはJIS Z 2507に記載の方法に従って測定したものである。その結果、実施例(サンプル1−1)の希土類ボンド磁石の圧環強度は72MPaであり、比較例(サンプル2−1)の希土類ボンド磁石の圧環強度は63MPaであった。このように、実施例の希土類ボンド磁石は、比較例のボンド磁石と比較して圧環強度が高いことが確認された。
図3は、実施例および比較例の希土類ボンド磁石の熱膨張率と熱減磁率及び圧環強度との関係を示す図である。なお、左縦軸は熱減磁率を示し、右縦軸は圧環強度を示し、横軸は、TMAの結果から求めた、180℃における希土類ボンド磁石の熱膨張率を示している。また、表1は、実施例(サンプル1−1)と比較例(サンプル2−1)について、上記測定した寸法変化率(最大値)、圧環強度、熱減磁率の具体的数値を示したものである。
Figure 2017135372
図3に示すように、実施例の希土類ボンド磁石と比較例の希土類ボンド磁石との熱硬化性樹脂組成物の違いにかかわらず、熱膨張率と熱減磁率とは略比例関係にあり、熱膨張率が小さいほど熱減磁率の絶対値が小さいことが確認された。また、実施例の希土類ボンド磁石と比較例の希土類ボンド磁石とのいずれについても、圧環強度と熱減磁率とはトレードオフの関係にあることが確認された。そして、実施例の希土類ボンド磁石は、比較例の希土類ボンド磁石に比べて、熱減磁率を抑制しながらも圧環強度を高くできることが確認された。なお、圧環強度としては50MPa程度以上が実用上好ましい。
ところで、上述したように、比較例の熱硬化性樹脂組成物の主剤として用いたナフトール型エポキシ樹脂のTgは200℃以上であり、実施例の熱硬化性樹脂組成物の主剤として用いたジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のTg(160℃)よりも高い。しかしながら、上記実験結果が示すように、実施例の希土類ボンド磁石の方が、温度変化に対して少ない減磁特性、および高い物理的耐熱性を有するものとなっている。このように、温度変化に対して少ない減磁特性、および高い物理的耐熱性を実現するためには、単に高いTgを有する主剤を用いるだけでなく、実施例で用いたジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のように分子量を考慮した主剤およびそれに適した硬化剤を用いることが重要である。
なお、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。

Claims (4)

  1. 希土類−鉄系の磁石粉末と、
    熱硬化性樹脂組成物と、
    を含み、
    前記熱硬化性樹脂組成物は、主剤として、下記化学式(1)で表され、繰り返し単位nの平均値が1〜3である構造を含むジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂と、硬化剤であるジシアンジアミドとを配合してなることを特徴とする希土類ボンド磁石。
    Figure 2017135372
  2. 前記熱硬化性樹脂組成物に配合されるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち、繰り返し単位nが1である前記構造のジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が70%以上であることを特徴とする請求項1に記載の希土類ボンド磁石。
  3. 前記熱硬化性樹脂組成物を1〜3質量%含むことを特徴とする請求項1または2に記載の希土類ボンド磁石。
  4. 前記磁石粉末は、ネオジム、鉄、およびホウ素を主成分とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の希土類ボンド磁石。
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