JP2017135171A - 半導体基板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体基板の接合にSi膜を利用し、多結晶基板上に単結晶層を成膜する半導体基板の製造方法、及びそれによって形成される半導体基板を提供する。
【解決手段】半導体基板の製造工程は、第1基板1の上面にSi薄膜層3を形成する第1成膜工程と、第2基板の上面から一定の深さに水素層を形成する水素層形成工程と、第1基板1の上面と第2基板の上面とをSi薄膜層3を介して接合する接合工程と、第2基板を水素層で分離することにより、分離された第2基板の上面側が第2単結晶層21として第1基板1上にSi薄膜層3を挟んで積層された複層基板5を得る分離工程と、複層基板5を構成する第2単結晶層21上に、第3の半導体材料の単結晶からなる第3単結晶層41を形成する第3成膜工程と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体基板及びその製造方法に関する。詳しくは、半導体基板の接合にSi膜を利用し、多結晶基板上に単結晶層を成膜する半導体基板の製造方法、及びそれによって形成される半導体基板に関する。
高電圧用途の半導体素子の基板として、バンドギャップ幅が大きい炭化珪素(以下、「SiC」ともいう。)半導体基板が着目されている。図7(a)は、SiCからなる一般的な縦型構造のショットキーダイオード(91)の断面構造を示している。単結晶からなる支持基板901上に能動層902がエピタキシャル成長により形成されており、その能動層902の領域にガードリングとなるP型不純物領域911、912、及びショットキー電極913が形成されている。電流iは、ショットキー電極913と支持基板901の底面に形成されている電極903との間で流れる。
また、同図(b)は、SiCからなる一般的な縦型構造のMOSFET(92)の断面構造を示している。単結晶からなる支持基板901上に能動層902がエピタキシャル成長により形成されており、その能動層902の領域にソース921、ドレイン922及びゲート923が形成されている。ソース921、ドレイン922間の電流の導通と遮断はゲート923により制御される。導通時のドレイン電流iは、ドレイン922と支持基板901の底面に形成されている電極903との間で流れる。
上記支持基板901は、電流が縦方向(図の上下方向)に流れる領域であり、20mΩ・cm以下の低い抵抗率とされる。一方、上記能動層902は、高電圧の耐圧が必要であるため、支持基板901と比べて2〜3桁高い抵抗率とされている。SiCを用いる半導体素子はバンドギャップ幅が大きいため、能動層902の厚さを5〜10μm程度と薄くできることが特徴である。能動層902は、支持基板901の上にエピタキシャル成長によって形成されるため、その結晶性は下地となる支持基板901に依存する。このため、支持基板901のSiCの結晶品質が重要となる。支持基板901の厚さは、単結晶基板の取り扱い時の割れ防止等のため、6インチサイズの基板の場合、300μm程度が必要とされる。そして、基板の表面側に素子形成後、支持基板部の抵抗を低くするために、裏面を研削して厚さは100μm以下まで薄くされる。
SiCは格子定数の異なる炭素と珪素とからなる化合物であるので、素子基板には結晶欠陥が多く発生する。特にパワー素子用途では結晶欠陥は致命的となるため、結晶欠陥の低減に種々の工夫がなされているが、そのため素子基板のコストが高くなっている。このため、エピタキシャル成長される能動層902の下地である支持基板901の結晶欠陥の低減とコストの低減とを両立させることが課題となっている。また、図7に示すような縦型構造の素子の場合には、電流を縦方向に流すために支持基板901は抵抗率を低くする必要があり、そのため高濃度の窒素が添加されてN型半導体とされている。その上で、素子形成後には、支持基板901を薄く加工することによって支持基板層の抵抗の更なる低減を図っている。
このように、半導体素子の基板として高価格な単結晶基板が使用され、その単結晶基板の厚さは、能動層のために厚くされるのではなく、素子形成工程における基板の取り扱いのために厚くされている。さらに、素子形成後には基板は薄く加工され、単結晶基板の多くの部分は、研削により除去されているのが現状である。
また、SiCからなる半導体素子の基板としては、表層の能動層だけが単結晶であればよい。支持基板層は結晶性を問わず、単結晶でも多結晶でも非晶質でもよい。従来、能動層となる単結晶層と単結晶ではない支持基板層とを接合する基板製造方法がある。例えば、非晶質シリコンを多結晶SiC支持体上に蒸着し、その多結晶SiC支持体と単結晶SiC基板とを接合し、直接ボンディングにより一体化する基板製造方法がある(特許文献1を参照)。また、表面活性化手法により基板の貼り合せを行う例も開示されている(非特許文献1、2を参照)。
特表2004−503942号 特開2002−280531号
S.Essig 他、Fast atom beam-activated n-Si/n-GaAs wafer bonding with high interfacial transparency and electrical conductivity、JOURNAL OF APPLIED PHYSICS 113、203512 (2013) J.Suda 他、Characterization of 4H-SiC Homoepitaxial Layers Grown on 100-mm-Diameter 4H-SiC/Poly-SiC Bonded Substrates、ICSCRM 2013 by Suda Kyoto University、Author corrected paper:Th-P-62
前記のとおり、従来、高電圧用途の半導体素子の基板は、一定の厚さの支持基板(支持層)上に、単結晶からなる薄膜層が能動層として形成されている。能動層となる単結晶層はエピタキシャル成長させることにより製造されている。この支持基板は単結晶でもよいし多結晶でもよいので、薄い単結晶層と安価な多結晶半導体基板とを接合技術により貼り合せする手法も提案されてきた。特許文献1、2、非特許文献1等に記載されているいずれの方法も、支持基板を安価にするための手法である。しかし、このような接合には高価な設備を必要とするという問題がある。また、硬いSiCの研磨に要する工数のために基板が高価格になってしまうという問題がある。
半導体基板の接合においては、基板の表面にSi(珪素)膜を形成し、SiとSiとの界面を利用すれば接合が容易であり、接合のために界面を平坦化する研磨も容易であることが知られている。しかし、SiC基板等を用いて素子を形成するにはSiの融点を超える高温での熱処理が必要である。このため、一般にSiC素子等を形成するための半導体基板にSi膜が存在することは適切ではないと考えられている。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、半導体基板の接合にSi膜を利用し、多結晶基板上に単結晶層を成膜する半導体基板の製造方法、及びそれによって形成される半導体基板を提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
1.少なくとも上面の表層が第1の半導体材料の多結晶からなる円板状又は円柱状の第1基板の前記上面にSi薄膜層を形成する第1成膜工程と、
第2の半導体材料の単結晶からなり、前記第1基板よりも径の小さい円板状又は円柱状の第2基板の上面から一定の深さに水素層を形成する水素層形成工程と、
前記第1基板の前記上面と前記第2基板の前記上面とを前記Si薄膜層を介して同心円状に接合する接合工程と、
前記接合工程の後、前記第2基板を前記水素層で分離することにより、分離された前記第2基板の前記上面側が第2単結晶層として前記第1基板上に前記Si薄膜層を挟んで積層された複層基板を得る分離工程と、
前記複層基板を構成する前記第2単結晶層上に、第3の半導体材料の単結晶からなる第3単結晶層を形成する第3成膜工程と、
を備えることを特徴とする半導体基板の製造方法。
2.前記複層基板を構成する前記第1基板の前記上面において、前記第2単結晶層の径を超える周縁部の前記Si薄膜層を除去するSi除去工程を備え、
前記Si除去工程後に前記第3成膜工程を行う前記1.記載の半導体基板の製造方法。
3.前記第2基板の前記上面にSi薄膜層を形成する第2成膜工程を備え、
前記接合工程において、前記第1基板と前記第2基板とをそれぞれの上面に形成された前記Si薄膜層を介して接合する前記1.又は2.に記載の半導体基板の製造方法。
4.前記第1の半導体材料及び前記第2の半導体材料はSiCであり、
前記第3の半導体材料はSiCであり、前記第3単結晶層はエピタキシャル成長により形成される前記1.乃至3.のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。
5.前記第1の半導体材料はSiC、前記第2の半導体材料はSiC又はGaNであり、
前記第3の半導体材料はGaNであり、前記第3単結晶層はエピタキシャル成長又はMOCVDにより形成される前記1.乃至3.のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。
6.前記第1の半導体材料はSiC、前記第2の半導体材料はSiC又は酸化ガリウムであり、
前記第3の半導体材料は酸化ガリウムであり、前記第3単結晶層はエピタキシャル成長又はMOCVDにより形成される前記1.乃至3.のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。
7.少なくとも上面の表層が第1の半導体材料の多結晶からなる第1基板と、
前記第1基板の前記上面にSi薄膜層を挟んで積層された第2の半導体材料の単結晶からなる第2単結晶層と、
前記第2単結晶層上に形成された第3の半導体材料の単結晶からなる第3単結晶層と、
を備えることを特徴とする半導体基板。
8.前記第1の半導体材料はSiCであり、
前記第3の半導体材料はSiC、GaN及び酸化ガリウムのうちの1つであり、
前記第2の半導体材料はSiC又は前記第3の半導体材料と同一である前記7.記載の半導体基板。
本発明の半導体基板の製造方法によれば、少なくとも表層が第1の半導体材料(例えば、SiC)の多結晶である第1基板の表面にSi薄膜層を形成し、その第1基板と第2の半導体材料(例えば、SiC)の単結晶からなる第2基板とをSi薄膜層を介して接合するため、接合が極めて容易である。Si表面は第1の半導体材料の多結晶表面と比べて硬度が低いため、高い平坦度を容易に得ることができる。また、接合面を活性化するための特別な設備を必要とせず、金属の混入や設備に起因するパーティクルの巻き込み等を生じることもない。
第1基板と第2基板とが接合された後、第2基板は薄い第2単結晶層を残して母材が分離され、その母材は再使用ができるため、高価な単結晶からなる第2基板の使用量を必要最小限とすることができる。従来、例えば高電力用途のSiC半導体基板における支持層として、高濃度のN型とされた厚さ350μm程度のSiC単結晶基板が用いられており、その支持層上に能動層を形成するために、低濃度のN型とされた厚さ5μm程度の単結晶層がエピタキシャル成長によって形成されている。そして、その単結晶層に半導体素子を形成した後、支持層を研磨して100μm程度まで薄肉化し、その後基板裏面に電極加工をしている。本発明の製造方法によれば、高濃度N型とする第2単結晶層の厚さは0.5μm程度でよく、その第2単結晶層を下地として、素子耐圧の面から必要な厚さ及び必要な不純物濃度となるように、第3の半導体材料からなる高品質な第3単結晶層をエピタキシャル成長或いはMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属気相成長法)によって形成することができる。すなわち、多結晶からなる薄い第1基板を支持層とし、素子形成用の単結晶からなる第3単結晶層を薄い第2単結晶層上に形成することができるため、高価な単結晶基板の使用量を最少とすることができる。また多結晶材は靭性が高く薄い基板でも割れにくく、薄肉化処理を省略することも可能となる。
また、第1基板上の極めて薄いSi薄膜層は、第2単結晶層及び第3単結晶層により覆われることとなるため、Siの融点を越える高温における加工にも耐えることができる。
更に、第2基板側の表面にもSi薄膜層を形成する場合には、同じSi薄膜層が表面に形成された第1基板との接合をより容易にすることができる。
第1の半導体材料及び第2の半導体材料はSiCであり、第3の半導体材料はSiCであり、第3単結晶層はエピタキシャル成長により形成される場合には、硬いSiC多結晶からなる第1基板を支持基板として、SiC単結晶からなる第2単結晶層上に高品質のSiC単結晶からなる第3単結晶層を成長させることができる。バンドギャップの大きいSiC単結晶を必要な厚さだけ成長させることができるため、高耐圧が必要な用途に好適なSiC半導体基板を製造することができる。
また、第1の半導体材料はSiC、第2の半導体材料はSiC又はGaNであり、第3の半導体材料はGaNであり、前記第3単結晶層はエピタキシャル成長又はMOCVDにより形成される場合には、硬いSiC多結晶からなる第1基板を支持基板として、SiC単結晶又はGaN単結晶からなる第2単結晶層上に高品質のGaN単結晶からなる第3単結晶層を成長させることができる。バンドギャップの大きいGaN単結晶を必要な厚さだけ成長させることができるため、高耐圧用途に好適なGaN半導体基板を製造することができる。
また、第1の半導体材料はSiC、第2の半導体材料はSiC又は酸化ガリウムであり、第3の半導体材料は酸化ガリウムであり、第3単結晶層はエピタキシャル成長又はMOCVDにより形成される場合には、硬いSiC多結晶からなる第1基板を支持基板として、SiC単結晶又は酸化ガリウム単結晶からなる第2単結晶層上に高品質の酸化ガリウム単結晶からなる第3単結晶層を成長させることができる。バンドギャップの大きい酸化ガリウム単結晶を必要な厚さだけ成長させることができるため、高耐圧用途に好適な酸化ガリウム半導体基板を製造することができる。
本発明の半導体基板によれば、少なくとも上面の表層が第1の半導体材料の多結晶からなる第1基板と、第1基板の前記上面にSi薄膜層を挟んで積層された第2の半導体材料の単結晶からなる第2単結晶層と、第2単結晶層上に形成された第3の半導体材料の単結晶からなる第3単結晶層と、を備える。支持基板が多結晶からなる第1基板であるため、支持基板として従来用いられている単結晶基板に比べて安価である。また多結晶SiCは靭性に優れ割れにくく、薄肉化を省略することも可能である。また、単結晶基板に比べて不純物濃度を高くして、支持基板を低抵抗とすることが可能となる。更に、Si薄膜層は第1基板及び第2単結晶層に囲まれるため、Siの融点を超える高温の処理を行ってもSi薄膜層が溶出することはなく、半導体基板上にSiC素子、GaN素子、酸化ガリウム素子等を従来と同様の手法によって形成することができる。
第1基板及び第2基板の接合前の模式的な上面図及び側面図 実施形態に係る製造方法によって形成される半導体基板の模式的断面図 第1基板上にSi薄膜層を挟んで第2単結晶層が積層された複層基板を形成する工程を示す模式的断面図 第1基板上にSi薄膜層を挟んで第2単結晶層が積層された複層基板を形成する別の工程を示す模式的断面図 複層基板上に第3単結晶層を形成して半導体基板を得る工程を示す模式的断面図 半導体基板にショットキーダイオードを形成する工程を示す模式的断面図 一般的な縦型構造の半導体素子(ショットキーダイオード、MOSFET)の構造を示す模式的断面図
本発明の半導体素子の製造方法は、Si膜を介することによって多結晶基板と単結晶基板との接合を容易にすると共に、接合後の複層基板上に単結晶層を形成する際の下地からの応力の緩和を図るものである。
図1は、本実施形態に係る製造工程における第1基板及び第2基板を模式的に表した図である。第1基板1は、第1の半導体材料からなり、少なくともその上面101の表層が多結晶の基板である。本図では、第1基板1の上面101にSi薄膜層3が形成された状態を表している。第1基板1は、その全体が第1の半導体材料の多結晶から構成されていてもよいし、上面101から一定の厚さの表層部が第1の半導体材料の多結晶によって構成されている多層基板であってもよい。第1の半導体材料は特に限定されないが、好ましい材料としてSiCが挙げられる。また、第1基板1の形状も特に限定されないが、好ましくは図1に示されるような円板状又は円柱状の基板である。第1基板1のサイズは、接合する第2基板よりひとまわり大きくされている。第1基板1の直径が、第2基板2の直径よりも1〜10mm程度大きいことが好ましい。例えば、第1基板1として直径6インチ(約150mm)の基板を使用する場合、第1基板1の外径は160mm程度とすればよい。また、第1基板1の厚さは必要に応じて決められればよいが、支持基板として従来用いられている単結晶基板に比べて薄い基板とすることができる(例えば、厚さ200μm以下)。
第2基板2は、第2の半導体材料の単結晶からなり、第1基板1よりも外径の小さい円板状又は円柱状の基板である。第2の半導体材料は特に限定されず、好ましい材料としてSiCが挙げられる。本実施形態においては、第2基板2の上面201から一定の深さに水素層25が形成されている。第2基板2は後に水素層25を境界として分離され、水素層25から上面201側の部分が第2単結晶層21となる。
本実施形態に係る半導体基板の製造工程は、上記第1基板1の上面101にSi薄膜層3を形成する第1成膜工程と、上記第2基板2の上面201から一定の深さに水素層25を形成する水素層形成工程と、第1基板1の上面101と第2基板2の上面201とをSi薄膜層3を介して同心円状に接合する接合工程と、接合工程の後、第2基板2を水素層25で分離する分離工程と、を備える。この分離工程により、分離された第2基板2の上面201側が第2単結晶層21として第1基板1上にSi薄膜層3を挟んで積層された複層基板(5)が得られる。本製造工程は、その後、複層基板(5)を構成する第2単結晶層21上に、第3の半導体材料の単結晶からなる第3単結晶層(41)を形成する第3成膜工程を備える。
必要な場合には、複層基板(5)を構成する第1基板1の上面101において、第2単結晶層21の径を超える周縁部(111)のSi薄膜層3を除去するSi除去工程を備え、そのSi除去工程後に上記第3成膜工程を行うようにすることができる。前記のとおり第2基板2の径は第1基板1の径よりも小さいため、上記分離工程後の複層基板(5)においては、第2単結晶層21の径(即ち第2基板2の径)を超える第1基板1上の周縁部(111)にはSi薄膜層3が露出している。上記Si除去工程においてこの周縁部(111)に露出したSi薄膜層3がエッチングにより除去されるため、第1基板1の表層の多結晶が表面に現われる。
図2は、複層基板5と、Si除去工程の後に上記第3成膜工程を行うことによって形成される半導体基板6の断面を表している。同図(a)に示す複層基板5は、第1基板1上にSi薄膜層3を挟んで第2単結晶層21が積層されて構成されている。Si除去工程により、複層基板5を構成する第1基板1上面の周縁部111上のSi薄膜層311が除去される。第3成膜工程において、この周縁部のSi薄膜層311が除去された複層基板5の上面全体に、同図(b)に示すように第3の半導体材料からなる薄膜4をエピタキシャル成長等によって形成する。そうすると、第2単結晶層21上には第3の半導体材料の単結晶からなる第3単結晶層41が成長し、多結晶からなる第1基板1の周縁部111上には、第3の半導体材料の多結晶からなる第3多結晶層42が成長する。この成膜においては、第2単結晶層21の下地となっているSi薄膜層3が溶融するので、多結晶からなる第1基板1に生じる応力が伝達されることなく、品質の良い単結晶層として第3単結晶層41を成膜することができる。このように、本実施形態において第1基板1の上面101にSi薄膜層3を形成することは、第2基板2との接合を容易にするばかりでなく、第3単結晶層41の成膜において結晶品質を良くするという効果を生み出す。
第3の半導体材料は特に限定されず、例えばSiC、GaN、酸化ガリウム等が挙げられる。
以上の製造方法により、図2(b)に示した半導体基板6が形成される。半導体基板6は、第1の半導体材料の多結晶からなる第1基板1と、第1基板1上にSi薄膜層3を挟んで積層された第2の半導体材料の単結晶からなる第2単結晶層21と、第2単結晶層21上に形成された第3の半導体材料の単結晶からなる第3単結晶層41と、を備える。また、少なくともSi薄膜層3の外周側面は、第3の半導体材料の多結晶からなる第3多結晶層42によって覆われている。このため、Si薄膜層3は第1基板1、第2単結晶層21及び第3多結晶層42によって囲まれ、外部に露出しない構造とされている。
なお、第3の半導体材料がSiCである場合には、第3単結晶層41の形成時やその後の素子形成時にSiの融点を越える温度となる。このため、図2(b)のようにSi薄膜層3をSiC材で囲む構造とすることが好ましい。しかし、第3の半導体材料がGaNや酸化ガリウムである場合には、第3単結晶層41の形成時やその後の素子形成時に温度がSiの融点を越えないようにすることができる。そのような場合には、図2(b)のようにSi薄膜層3がSiC材で囲まれる構造とする必要はない。すなわち、図2(a)における複層基板5を構成する第1基板1上面の周縁部111上のSi薄膜層311を除去することは必須ではない。周縁部のSi薄膜層311を除去しない場合、第3単結晶層41の成膜時に、Si薄膜層311上に第3の半導体材料の多結晶からなる第3多結晶層42が形成される。
この半導体基板6は、縦型パワー素子を形成するのに好適である。縦型パワー素子においては、多結晶からなる第1基板1、及びSi薄膜層3は電気伝導度が大きいことを要するため、N型の高濃度不純物を含んでいる。第1基板1の低抵抗化は、窒素やリン等のN型不純物を高濃度に含ませることにより可能である。多結晶からなる第1基板1は、その表面上に単結晶層(第3多結晶層42)を成膜するものではないので、結晶性を問わずに窒素濃度を高めることができ、単結晶層を単結晶基板上に成膜する従来の例に比べて一層低抵抗にすることが可能である。また、Si薄膜層3の低抵抗化は、リンやヒ素等を含ませることにより可能である。
また、第1基板1とSi薄膜層3との界面、Si薄膜層3と第2単結晶層21との界面、及び第2単結晶層21と第3単結晶層41の界面においては、界面抵抗が無いことを要する。界面抵抗は半導体のバンド幅の違いにより発生し、界面における電位障壁の差により非等方的な電気特性になる。その界面の不純物濃度を高くすることによりトンネル現象を誘発させ、界面抵抗を低減することが可能である(特許文献1、非特許文献1、2を参照)。このため、N型である第1基板1とSi薄膜層3との界面は、予めそれぞれの界面近傍を高濃度N型(例えば、窒素濃度1021/cm程度)にしておけばよい。Si薄膜層3と第2単結晶層21との界面は、接合工程の前に、Si薄膜層3を高濃度N型層にし、第2単結晶層21表層の不純物濃度を高くすればよい。また、第2単結晶層21と第3単結晶層41の界面においても、不純物濃度を高くすることにより、トンネル現象を生じさせることができる。第2単結晶層21と第3単結晶層41が同じ半導体材料、同じ結晶構造である場合、例えば共に同じ結晶軸の単結晶SiCである場合には、界面抵抗は発生しないので、界面に高濃度不純物層を設ける必要はない。第3単結晶層41が第2単結晶層21とは異なる場合、例えば第2単結晶層21がSiCで第3単結晶層41がGaNである場合には、その界面を高濃度化する必要がある。高濃度化は、N型不純物となる窒素のイオン注入等により可能である。
また、縦型パワー素子用の半導体基板としては、その熱伝導性が重要である。半導体基板6においては、素子基板となる第1基板1が例えば多結晶SiCである場合、その熱伝導度は250〜300W/(m・K)程度と極めて良い。このため、SiC素子のみならず、GaN素子や酸化ガリウム素子に用いる半導体基板として好適である。
本実施形態に係る半導体基板の製造工程を図3〜5に示す。本例においては、第1の半導体材料及び第2の半導体材料はSiCである。また、第3の半導体材料としてSiCを例示する。
図3(a)は、前記水素層形成工程によって水素層25が形成された第2基板2を表している。本例において、SiC単結晶からなる第2基板2は、直径6インチの円板状又は円柱状の基板である。その第2基板2の上面201から所定の深さ(例えば0.5μmの深さ)に水素イオンを注入することにより水素層25が形成される。また、第2基板2の上面201表層には、高濃度N型層が形成されている。
同図(b)は、前記第1成膜工程によって第1基板1の上面101にSi薄膜層31が形成された状態を表している。SiC多結晶からなる第1基板1は、第2基板2よりも径の大きい直径160mm程度の円板状又は円柱状の基板である。Si薄膜層31は約0.1μmの厚さに成膜されている。また、第1基板1及びSi薄膜層31は、共に高濃度N型とされている。
同図(c)に示すように、前記接合工程において、第1基板1の上面101と第2基板2の上面201とがSi薄膜層31を介して同心円状に接合される。両基板の接合は、第1基板1上のSi薄膜層31の表面、及び第2基板2の上面201をアルゴンビーム等で活性化することによって常温にて接合可能である。その後、500℃程度のアニールにより接合の強度が増す。更に、その後の工程で行われる高温処理により接合強度は増加する。
次に、前記分離工程において、第1基板1と接合されている第2基板2を、水素層25を境界として分離する。この分離は、接合された第2基板2を1000℃程度に加熱することにより可能である。これによって、同図(d)に示すように、分離された第2基板2の上面201側が第2単結晶層21として、第1基板1上にSi薄膜層31を挟んで積層された複層基板51が得られる。本例においては、第2単結晶層21の厚さは約0.5μmとなる。第2単結晶層21と分離された第1基板1の母材部(図示せず)は、SiC単結晶からなる第2基板2として再利用することが可能である。
図4は、前図に示した工程とは以下の点で異なる別の製造工程を示している。
この製造方法においては、水素層25が形成された第2基板2(同図(a))の上面201に、同図(b)に示すようにSi薄膜層32を形成する第2成膜工程を備える。SiC単結晶からなる第2基板2の上面201表層には、高濃度N型層が形成されている。また、Si薄膜層32は高濃度N型とされており、約0.1μmの厚さに成膜されている。他方、同図(c)に示すように、第1基板1の上面101には、第1成膜工程においてSi薄膜層31が形成される。
そして、同図(d)に示すように、接合工程においては、第1基板1と第2基板2とを、それぞれの上面に形成されたSi薄膜層31及び32を介して接合する。両基板の接合は、第1基板1上のSi薄膜層31の表面、及び第2基板2上のSi薄膜層32の表面を、アルゴンビームなどで活性化して接合することにより容易に可能である。その後、500℃程度のアニールにより接合の強度が増す。更に、その後の工程で行われる高温処理により接合強度は増加する。
次に、前記同様の分離工程により、第1基板1と接合されている第2基板2を、水素層25を境界として分離する。第2基板2の分離は、1000℃程度に加熱することにより可能である。これによって、同図(e)に示すように、分離された第2基板2の上面201側が第2単結晶層21として、第1基板1上にSi薄膜層31及び32を挟んで積層された複層基板52が得られる。第2単結晶層21と分離された第1基板1の母材部(図示せず)は、SiC単結晶からなる第2基板2として再利用することが可能である。
図4に示した製造工程においては、第1基板1と接合する前に、第2基板2の上面にSi薄膜層32を形成する点を特徴としている。第1基板1及び第2基板2の両方に設けられたSi薄膜層同士の接合となるため、各基板の研磨等を容易にすることができると共に、極めて容易に接合することが可能になる。第2の半導体材料の単結晶である第2基板2側のSi薄膜層32は、使用材料、基板表面の平坦化や接合の条件により、適宜設けるようにすることができる。
以上によって、第1基板1上にSi薄膜層31(31及び32)を挟んで第2単結晶層21が積層された複層基板51(52)が得られる。図5は、複層基板51(52)に対して行う前記Si除去工程及び前記第3成膜工程を示す図である。複層基板52ではSi薄膜層32が形成されているが、複層基板51と52は全く同様に以下の工程を行うことができる。なお、Si薄膜層31と32とを区別する必要がないときは単に「Si薄膜層3」と呼ぶ。
図5(a)は複層基板51(52)を表しており、第1基板1の上面において、第2単結晶層21の径を超えるSi薄膜層31の周縁部311が露出している。Si除去工程においては、このSi薄膜層31の周縁部311をエッチングにより除去する。これによって、同図(b)に示すように、第1基板1の上面において、第2単結晶層21の径を超える周縁部111(多結晶面)が露出することとなる。
Si除去工程の後、第3成膜工程において、複層基板51(52)の上面全体に、第3の半導体材料を用いてホモエピタキシャル成長等により結晶層を成膜する。そうすると、同図(c)に示すように、複層基板51(52)を構成する第2単結晶層21上には、第3の半導体材料の単結晶からなる第3単結晶層41が成長する。一方、多結晶である第1基板1の露出した周縁部111上には、多結晶からなる第3多結晶層42が成長する。これによって、第2単結晶層21上に第3単結晶層41、第2単結晶層21の無い第1基板1の周縁部111上に第3多結晶層42が成膜される。Si薄膜層3、第2単結晶層21及び第3単結晶層41が積層された周側面は、第3多結晶層42によって囲まれることになる。第3単結晶層41の厚さは用途により異なり、SiCの場合、概ね5μm(耐圧約600V)から10μm(耐圧約1500V)の程度である。
第3の半導体材料がSiCである場合、上記第3成膜工程において第3単結晶層41を成長させる時、その成膜温度がSiの融点(約1412℃)以上になる。このため、第3単結晶層41の下地である第2単結晶層21の下にあるSi薄膜層3が溶融する。しかし、Si薄膜層3は0.2μm程度以下と薄いため、表面張力により流出することはない。むしろ、成膜の下地である第2単結晶層21を介して第1基板1から受ける応力が緩和されるため、結晶性の良い第3単結晶層41を成膜することができるという効果がある。
第1の半導体材料及び第2の半導体材料はSiCとすることが好ましい。即ち、第1基板1(少なくとも上面の表層)は多結晶SiC、第2基板2は単結晶SiCからなる基板であることが好ましい。第3単結晶層41を形成する第3の半導体材料はSiCに限らず、GaNや酸化ガリウム等、バンドギャップの広い半導体材料を選択することができる。第3の半導体材料がSiCである場合には、単結晶SiCからなる第2基板2を用いる。第3の半導体材料がGaNや酸化ガリウム等である場合には、第2基板2は単結晶SiCであってもよいし、第3の半導体材料と同じ材料の単結晶からなる基板であってもよい。また、第2基板2が単結晶SiCからなる基板であり且つ第3の半導体材料がSiCである場合には、図5(b)に示すように、第1基板1の上面におけるSi薄膜層31の周縁部311をエッチングにより除去する工程が必要となる。第3の半導体材料がSiC以外の場合には、第3単結晶層41の形成時やその後の素子形成時の温度がSiの融点を越えないため、Si薄膜層31の周縁部311をエッチングにより除去する工程は必ずしも必要としない。
第3の半導体材料がSiCである場合、第3単結晶層41はエピタキシャル成長により形成することができる。第3の半導体材料がGaNである場合、第3単結晶層41はエピタキシャル成長又はMOCVDにより形成することができる。第3の半導体材料が酸化ガリウムである場合、第3単結晶層41はエピタキシャル成長又はMOCVDにより形成することができる。
以上によって、半導体基板6が製造される。半導体基板6は、少なくとも上面の表層が第1の半導体材料の多結晶からなる第1基板1と、第1基板の前記上面にSi薄膜層3を挟んで積層された第2の半導体材料の単結晶からなる第2単結晶層21と、第2単結晶層21上に形成された第3の半導体材料の単結晶からなる第3単結晶層41と、少なくともSi薄膜層3の外周側面を覆う第3の半導体材料の多結晶からなる第3多結晶層42と、を備えている。第1基板1の厚さは必要に応じて決められればよいが、支持基板として従来用いられている単結晶基板に比べて安価であり、高い靭性により薄い基板とすることができ、薄肉化を行うことは必ずしも必要でない。また、単結晶基板に比べて不純物濃度を高くして低抵抗とすることが可能である。半導体基板6は、その第1基板1上に、厚さ0.1〜0.5μm(好ましくは0.1〜0.2μm)程度のSi薄膜層3と、厚さ0.2〜1.5μm(好ましくは0.5μm)程度の第2単結晶層21と、用途により5〜10μm程度の厚さの第3単結晶層41と、が順に積層されて構成される。更に、第3単結晶層41を成膜する過程において、第2単結晶層21の径を超える第1基板1の周縁部111には第3多結晶層42が形成される。このような半導体基板6を使用すれば、素子形成工程においてSiの融点を超える高温の処理を行ってもSiが溶出することはないため、SiC素子、GaN素子、酸化ガリウム素子等を従来と同様の工程によって形成することができる。
(半導体素子の形成工程)
本製造方法によって製造された半導体基板6を使用し、第3単結晶層41を活性層とする半導体素子を形成することができる。その半導体素子の形成工程においては、不純物の活性化のためにSiの融点を超える高温で熱処理を行う必要が生じる。例えば、SiC単結晶からなる第3単結晶層41に素子を形成する場合には、1600〜1700℃の熱処理が必要となる。しかし、半導体基板6の構造において、Si薄膜層3の下面にはSiC多結晶からなる第1基板1が存在し、上面にはSiC単結晶からなる第2単結晶層21が存在し、側面にはSiC多結晶からなる第3多結晶層42が存在する。Si薄膜層3は0.2μm程度と薄く、且つ融点が2700℃以上であるSiC層で包囲されているので、Si薄膜層3が溶融する高温であってもSiが溶出することはなく、第3単結晶層41内の不純物を活性化することが可能である。
縦型パワー素子の例として、ショットキーダイオード素子(図7(a)参照)を形成する手順を説明する。図6は、半導体基板6の表層に形成されている第3単結晶層41にショットキーダイオードを形成する工程を示している。本図は、図5(c)に示した半導体基板6において一つの素子に相当する部分(A部)のみの断面を示す。図6(a)に示すように、半導体基板6を構成する第1基板1はSiC多結晶であり、第3単結晶層41はSiC単結晶からなっている。図の簡素化のため、本図ではSi薄膜層3及び第2単結晶層21は示していない。
先ず、図6(b)に示すように、N型とされている第3単結晶層41の表面にSiO膜を形成し、フォトリソグラフィにより必要な部分を開口させてマスク701を形成する。マスク701は、約500℃の高温に耐えるフォトレジストでもよい。そして、約500℃に加熱をした状態でマスク701の開口部にP型不純物をイオン注入し、イオン注入後マスク701を除去する。これにより、同図(c)に示すように、第3単結晶層41の表層部にP型不純物領域71が形成される。
次に、同図(d)に示すように、第3単結晶層41の表面にSiO膜を形成し、フォトリソグラフィにより必要な部分を開口させてマスク702を形成する。そして、約500℃に加熱をした状態でマスク702の開口部に別の濃度のP型不純物をイオン注入し、イオン注入後マスク702を除去する。これにより、同図(e)に示すように、第3単結晶層41の表層部に別のP型不純物領域72が形成される。
P型不純物領域71、72の活性化のためには、1700℃近い高温の熱処理が必要である。常圧でこのような高温とするとSi薄膜層3が溶融するが、前記のとおりSi薄膜層3は0.2μm程度以下と薄いこと、SiC層により囲まれていることにより高圧状態となり溶融はしない。
その後、熱CVDにより第3単結晶層41の表面上に厚さ1μm程度のSiO膜を形成し、電極となる部分をエッチングにより除去して開口させる。これにより、同図(f)に示すように、第3単結晶層41上にSiOの層間絶縁膜73が形成される。
そして、ニッケルなどの金属を蒸着した後パターニングすることによって、同図(g)に示すような金属配線74を形成する。この状態でランプアニール等により瞬間的に1000℃を越える高温とすることによって、ショットキー界面が形成される。金属配線74は、更にアルミニウム等を用いて増膜することも可能である。
更に、半導体基板6の裏面側即ち第3単結晶層41とは反対側に、ニッケル等を用いて裏面電極膜を形成することができる。裏面電極膜は、瞬間的な高温処理によりシリサイド化がなされてもよい。裏面電極膜上には、銅等を用いて厚膜層を形成することができる。
以上によって、ショットキーダイオード素子を形成することができる。この他、従来と同様の手順により、MOSFET素子(図7(b)参照)を形成することも可能である。
以上の実施形態においては、第1の半導体材料、第2の半導体材料及び第3の半導体材料がSiCである場合を説明したが、それらがGaN、酸化ガリウム等であっても同様である。
SiC等を用いたパワー系化合物半導体素子は、車においてはハイブリッド車、電気自動車等の普及に伴ってますます重要度が増している。また、家庭においてはスマートグリッドの普及に伴って家電製品の制御やエネルギー管理のためにパワー系化合物半導体装置の役割が重要になってくる。本発明により、高価な材料であるSiC単結晶の使用量を大幅に減らすことができ、安価なSiC半導体素子を製造することが可能となる。
1;第1基板(多結晶基板)、101;第1基板の上面、111;第1基板の周縁部、2;第2基板(単結晶基板)、201;第2基板の上面、21;第2単結晶層、25;水素層、3、31、32;Si薄膜層、311;Si薄膜層の周縁部、4;薄膜、41;第3単結晶層、42;第3多結晶層、5、51、52:複層基板、6;半導体基板、701、702;マスク、71、72;P型不純物領域、73;層間絶縁膜、74;金属配線、901;支持基板、902;能動層、903;裏面電極、91;ショットキーダイオード素子、911,912;P型不純物領域、913;ショットキー電極、92;MOSFET素子、921;ソース、922;ドレイン、923;ゲート。

Claims (8)

  1. 少なくとも上面の表層が第1の半導体材料の多結晶からなる円板状又は円柱状の第1基板の前記上面にSi薄膜層を形成する第1成膜工程と、
    第2の半導体材料の単結晶からなり、前記第1基板よりも径の小さい円板状又は円柱状の第2基板の上面から一定の深さに水素層を形成する水素層形成工程と、
    前記第1基板の前記上面と前記第2基板の前記上面とを前記Si薄膜層を介して同心円状に接合する接合工程と、
    前記接合工程の後、前記第2基板を前記水素層で分離することにより、分離された前記第2基板の前記上面側が第2単結晶層として前記第1基板上に前記Si薄膜層を挟んで積層された複層基板を得る分離工程と、
    前記複層基板を構成する前記第2単結晶層上に、第3の半導体材料の単結晶からなる第3単結晶層を形成する第3成膜工程と、
    を備えることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  2. 前記複層基板を構成する前記第1基板の前記上面において、前記第2単結晶層の径を超える周縁部の前記Si薄膜層を除去するSi除去工程を備え、
    前記Si除去工程後に前記第3成膜工程を行う請求項1記載の半導体基板の製造方法。
  3. 前記第2基板の前記上面にSi薄膜層を形成する第2成膜工程を備え、
    前記接合工程において、前記第1基板と前記第2基板とをそれぞれの上面に形成された前記Si薄膜層を介して接合する請求項1又は2に記載の半導体基板の製造方法。
  4. 前記第1の半導体材料及び前記第2の半導体材料はSiCであり、
    前記第3の半導体材料はSiCであり、前記第3単結晶層はエピタキシャル成長により形成される請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。
  5. 前記第1の半導体材料はSiC、前記第2の半導体材料はSiC又はGaNであり、
    前記第3の半導体材料はGaNであり、前記第3単結晶層はエピタキシャル成長又はMOCVDにより形成される請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。
  6. 前記第1の半導体材料はSiC、前記第2の半導体材料はSiC又は酸化ガリウムであり、
    前記第3の半導体材料は酸化ガリウムであり、前記第3単結晶層はエピタキシャル成長又はMOCVDにより形成される請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。
  7. 少なくとも上面の表層が第1の半導体材料の多結晶からなる第1基板と、
    前記第1基板の前記上面にSi薄膜層を挟んで積層された第2の半導体材料の単結晶からなる第2単結晶層と、
    前記第2単結晶層上に形成された第3の半導体材料の単結晶からなる第3単結晶層と、
    を備えることを特徴とする半導体基板。
  8. 前記第1の半導体材料はSiCであり、
    前記第3の半導体材料はSiC、GaN及び酸化ガリウムのうちの1つであり、
    前記第2の半導体材料はSiC又は前記第3の半導体材料と同一である請求項7記載の半導体基板。
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