JP2017134746A - 防災システム - Google Patents

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Abstract

【課題】建造物への配線などの敷設作業を容易にし、システムの簡素化、小型化、省スペース化ができる防災システムを得る。【解決手段】火災温度、侵入、漏水を検知する少なくとも1本の検知用光ファイバケーブル1と監視区域を照明する照明用光ファイバケーブル2と監視区域と情報の交換をする通信用光ファイバケーブル21をバンドルした1本のワイヤー3と、ワイヤー3と接続する防災受信機4とを備え、防災受信機4は、検知用光ファイバケーブル1に接続されて火災による温度を検知する火災検知手段6、侵入を検知する侵入検知手段7、漏水を検知する漏水検知手段8と、火災検知手段6、侵入検知手段7、漏水検知手段8で検知した異常信号を受け、警報を発する警報発生手段9と、異常信号に応じた異常内容及び異常発生箇所を外部へ報知する報知手段10を有し、前記通信用光ファイバケーブルと接続する情報制御部を有し、通信線を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、ビル、家屋、工場、スマートハウス、データセンターなどの建造物における火災、侵入、漏水を検知して警報を発する火災、侵入、漏水の検知手段と監視区域を照明する照明手段を備え、監視区域内に情報を表示し機器を制御するための通信手段を備えた防災システムに関する。
ビル、家屋、工場、スマートハウス、データセンターなどの建造物における火災、侵入、漏水の検知手段として、例えば、火災の検知にあっては、煙感知器や熱感知器によって火災を検知し(特許文献1、2)、また、侵入の検知にあっては、赤外線ビーム探知器や人感センサによって不法侵入を検知し(特許文献3)、また、漏水感知にあっては、一対の検知用電極を配置しておき、漏水により浸漬されて一対の検知用電極が短絡することにより漏水を検知する(特許文献4)検知手段がある。
また、照明手段として、照明したい箇所に照明器を配置し、給電用の電線を配線して照明する手段がある。通信手段としては家庭内LANシステムや事業所内LANにおいて光ファイバを配線して光LANとする手段がある。
これらの検知手段や照明手段は別々の装置により防災を担当しており、共通する構成がないため、照明と通信を含め火災、侵入、漏水を検知する機能を統合するには装置が複雑となり敷設作業上、また管理上の点から困難とされ、これらの機能を統合した防災システムはない。
特開昭59−132094号公報 特開2002−133550号公報 特開2006−99501号公報 特開2009−175811号公報
上記のように、従来は、照明と通信を含め火災、侵入、漏水を検知する機能を統合する防災システムはなかった。そのため1つの建造物に照明を含む火災、侵入、漏水を検知する防災システムを備えようと、それぞれ検知システムを別々に敷設しなければならず、また、それらの検知システムを統合して報知するシステムもないため、個別に報知システムを構築しなければならず、構成が複雑となり、敷設作業が複雑となり、システムの占有面積が大きくなり、有効面積が狭くなるといった問題があった。
本発明者は、かかる問題を解決すべく研究を重ねた結果、光ファイバの機能に着目した。光ファイバの機能を利用した検知手段として、例えば、後方散乱光を受光し、光ファイバに加わった熱により変化したラマン散乱光強度によって温度を算出し温度を検知するとともに、ラマン散乱光が入射端に戻ってくるまでの時間をOTDR(Optical Time Domain Reflect-meter)の手法で測定することにより光ファイバの温度と位置を特定する光ファイバ式分布形温度センサが知られており(特開平7−167717号公報)、火災の熱による光ファイバの温度上昇を検知して火災の検知が可能となる。
また、光ファイバ中のブリルアン散乱光の強度により温度を測定し後方散乱光が入射端に戻ってくるまでの時間から光ファイバ中の位置を特定し、さらに、ブリルアン散乱光の周波数のシフトによって光ファイバに触れることによる光ファイバの歪みを検知するとともに、ブリルアン散乱光が入射端に戻ってくるまでの時間から歪みが発生した箇所を特定できることが知られている(特開平4−248426号公報)。
また、光ファイバをループ状に敷設し、光ファイバの端部に光分岐結合素子を接続し、光ファイバの端部に光源から発せられた光を時計回り及び反時計回りに伝播させ、伝播光の遅延時間の差を位相変位として検出し(光ファイバリング干渉型)光ファイバの振動を検知するとともに、振動が発生した場所を特定できることが知られている(特開2000−46564号公報)。この機能を侵入者の検知装置として光ファイバ中の干渉光の強度変化から光ファイバの振動と振動位置を検知し侵入を検知する光ファイバリング干渉型センサによる侵入者検知装置が知られている(特開2005−345137号公報)。
また、光ファイバに膨張性又は収縮性の高分子系吸水材を設けておき、ブリルアン散乱光の戻りを受光し、ブリルアン散乱光の周波数の変化によって、吸水した高分子系吸水材の膨張又は収縮により光ファイバに歪みを検知するとともに、ブリルアン散乱光が入射端に戻ってくるまでの時間を測定する(B−OTDR)ことにより歪みが発生した箇所を特定できることが知られている(特開2004−45226号公報)。
また、光ファイバに膨張性の押圧部材を設けておき、レイリー散乱光の戻りを受光し、レイリー散乱光の戻り光量の変化によって、吸水した押圧部材の膨張により光ファイバに歪みによる伝送損失の増加があったことを検知するとともに、レイリー散乱光が入射端に戻ってくるまでの時間を測定する(OTDR)ことにより歪みが発生した箇所を特定できることが知られている(特開2004−45218号公報)。
このようにレイリー散乱による光ファイバに加わった歪を光ファイバの損失から検知するOTDRについては特開平3−68825号公報に開示されている。また、OTDRについてはレイリー散乱をヘテロダイン受信して感度を向上させるC−OTDR(Coherent-Optical Time Domain Reflectometer)と光ファイバの歪によるブリルアン散乱現象によるB−OTDR(Brillouin Optical Time Domain Reflectometer)が特開2011−17652号公報に開示されている。
また、照明にあっては、光ファイバに光を入射し、端部に設けた照明器から照射する照明手段が知られている(特開2005−71870号公報)。また、通信にあっては、家庭内LANにO/E変換機を設けて光ファイバによる光LANとしてデータの送受信を行う通信手段が知られている(特開2003−37560号公報)。本発明者は、このような光ファイバの機能について光ファイバをバンドルし1本のワイヤーで行うことにより本発明を完成するに至った。
本発明の目的は、照明と通信を含む火災、侵入、漏水を検知する機能を1本のワイヤーで統合して行うことにより、建造物への配線などの敷設作業を容易にするとともに、システムの簡素化、小型化、省スペース化ができる防災システムを提供することにある。
(1)上記の目的を達成するために、本発明の防災システムは、火災による温度、侵入、漏水を検知する検知用の少なくとも1本の検知用光ファイバケーブルと監視区域を照明する照明用光ファイバケーブルと通信用光ファイバケーブルをバンドルした1本のワイヤーを備え、前記ワイヤーは監視する所定の箇所に敷設され、また、前記検知用光ファイバケーブルと接続する防災受信機を備え、前記防災受信機は、前記検知用光ファイバケーブルに接続されて火災による温度を検知する火災検知手段、侵入を検知する侵入検知手段、漏水を検知する漏水検知手段と、前記火災検知手段、前記侵入検知手段、前記漏水検知手段で検知した異常信号を受け、警報を発する警報発生手段と、異常信号に応じた異常内容及び異常発生箇所を外部へ報知する報知手段を有し、前記通信用光ファイバケーブルと接続する情報制御部を有し、通信線を有している。
上記(1)の防災システムによれば、1本のワイヤーで火災、侵入、漏水を検知し、また所定の箇所を照明し、所定の情報を通信ができるので、建造物への配線などの敷設作業を容易にするとともに、システムの簡素化、小型化、省スペース化ができ、そして、前記検知用光ファイバケーブルに接続されて火災による温度を検知する前記火災検知手段、前記侵入検知手段、前記漏水検知手段で検知した異常信号を受け、警報発生手段が警報を発し、報知手段が異常信号に応じた異常内容及び異常発生箇所を外部へ報知するので、速やかな防災活動が可能となる。また、照明用光ファイバケーブルの光ファイバ心線に光を入射することにより監視区域の状態を容易に確認することができるので、速やかな防災活動が可能となる。
(2)好ましくは、上記(1)の防災システムにおいて、前記照明用光ファイバケーブルは、複数の光ファイバ心線で構成され、各光ファイバ心線と光源部を接続し、前記火災検知手段、前記侵入検知手段、前記漏水検知手段で検知した異常信号を受けたとき、異常発生箇所が発生した監視区域に配置された前記照明用光ファイバケーブルの光ファイバ心線の光源部の光量を制御する機能を有する制御部を備えるとよい。
上記(2)の防災システムによれば、前記火災検知手段、前記侵入検知手段、前記漏水検知手段で検知した異常信号を受けたとき、異常信号を受けた箇所の監視区域に配置された前記照明用光ファイバケーブルの光ファイバ心線の光源部の光量が制御され、当該監視区域が明確に照明されるので、監視区域に監視カメラを備えて置けば、直ちに異常状態を確認することができ、一層速やかな且つ効果的な防災活動が可能となる。
(3)好ましくは、上記(1)又は(2)の防災システムにおいて、前記通信用光ファイバケーブルは、前記情報制御部を介して前記防災受信機からの情報を配信し、また、前記通信用光ファイバケーブルは、前記防災受信機に接続される前記通信線によって得られる外部からの情報を前記情報制御部を介して配信し、前記通信用光ファイバケーブルの接続される防災受信機と反対端に情報を表示する端末および/または所定の機器を制御する制御器を備えるとよい。
上記(3)の防災システムによれば、前記情報制御部を介して前記通信用光ファイバケーブルによって所定の情報を配信し表示でき、また、所定の情報に合わせて制御器によって所定の機器を制御できる。例えば、前記火災検知手段、前記侵入検知手段、前記漏水検知手段で検知した異常信号を受けたとき、前記情報制御部を介して異常信号を受けた箇所の監視区域に配置された監視カメラの情報を外部へ配信でき、直ちに異常状態を確認することができる。また、外部からの情報によって前記情報制御部を介して前記通信用光ファイバケーブルに接続された制御器を介してエアコン、照明器、排煙装置などを制御することができ、一層速やかな且つ効果的な防災活動が可能となる。
(4)好ましくは、上記(1)乃至(3)のいずれかの防災システムにおいて、前記検知用光ファイバケーブルは、1本の光ファイバケーブルで構成するとよい。
上記(4)の防災システムによれば、建造物への配線などの敷設作業を一層容易にするとともに、システムの一層の簡素化、小型化、省スペース化ができる。
(5)好ましくは、上記(1)乃至(3)のいずれかの防災システムにおいて、前記検知用光ファイバケーブルは、火災による温度の検知用の光ファイバケーブルと、侵入及び漏水の検知用の光ファイバケーブルが前記ワイヤーにバンドルされて1本に構成され、火災による温度の検知用の光ファイバケーブルに前記火災検知手段が接続され、侵入及び漏水の検知用の光ファイバケーブルに前記火災検知手段と前記漏水検知手段が接続されているとよい。
上記(5)の防災システムによれば、前記検知用光ファイバケーブルは、火災による温度の検知用の光ファイバケーブルと、侵入及び漏水の検知用の光ファイバケーブルが前記ワイヤーにバンドルされて1本に構成され、火災による温度の検知用の光ファイバケーブルに前記火災検知手段が接続され、侵入及び漏水の検知用の光ファイバケーブルに前記侵入検知手段と前記漏水検知手段が接続されているので、建造物への配線などの敷設作業の容易化、システムの簡素化、小型化、省スペース化ができるとともに、火災、侵入、漏水を高分解能で高精度に検知することができる。
(6)好ましくは、上記(1)乃至(3)のいずれかの防災システムにおいて、前記検知用光ファイバケーブルは、火災による温度、侵入、漏水のそれぞれの検知用の複数の光ファイバケーブルが前記ワイヤーにバンドルされて1本に構成され、火災による温度、侵入、漏水のそれぞれの検知用の光ファイバケーブルに前記火災検知手段、前記侵入検知手段、前記漏水検知手段が別々に接続されているとよい。
上記(6)の防災システムによれば、前記検知用光ファイバケーブルは、火災による温度、侵入、漏水のそれぞれの検知用の複数の光ファイバケーブルが前記ワイヤーにバンドルされて1本に構成され、火災による温度、侵入、漏水のそれぞれの検知用の光ファイバケーブルに前記火災検知手段、前記侵入検知手段、前記漏水検知手段が別々に接続されているので、建造物への配線などの敷設作業の容易化、システムの簡素化、小型化、省スペース化ができるとともに、火災、侵入、漏水を一層の高分解能で高精度に検知することができる。
(7)好ましくは、上記(1)乃至(4)のいずれかの防災システムにおいて、前記防災受信機に有する前記火災検知手段、前記侵入検知手段、前記漏水検知手段は、1台のブリルアル散乱検知手段としていずれもブリルアン散乱を検知方法に利用するとよい。
上記(7)の防災システムによれば、前記防災受信機に有する前記火災検知手段、前記侵入検知手段、前記漏水検知手段は、いずれもブリルアン散乱を検知方法に利用するので、前記火災検知手段、前記侵入検知手段、前記漏水検知手段を1台の検知手段として構成でき、これにより、敷設が簡単となり、一層の省スペース化と、前記防災受信機の小型化が図れる。
(8)好ましくは、上記(1)乃至(6)のいずれかの防災システムにおいて、前記防災受信機に有する前記火災検知手段はラマン散乱を検知方法に利用するものであり、前記侵入検知手段及び前記漏水検知手段はレイリー散乱を検知方法に利用するとよい。
上記(8)の防災システムによれば、火災の発生と発生箇所を速やかに且つより高分解能で検知でき、また、侵入と漏水の発生および発生箇所をより高分解能で検知できる。
(9)好ましくは、上記(1)乃至(6)のいずれかの防災システムにおいて、前記防災受信機に有する前記火災検知手段はラマン散乱を検知方法に利用するものであり、前記侵入検知手段は光ファイバリング干渉型を検知方法に利用するものであり、前記漏水検知手段はレイリー散乱を検知方法に利用するとよい。
上記(9)の防災システムによれば、火災の発生と発生箇所を速やかに且つより高分解能で検知でき、また、侵入を速やかに且つより高分解能で検知でき、また、漏水の発生および発生箇所をより高分解能で検知できる。
(10)好ましくは、上記(1)乃至(9)のいずれかの防災システムにおいて、前記ワイヤーは検知する所定の床に敷設されるとよい。
上記(10)の防災システムによれば、火災の発生と発生箇所を速やかに検知でき、また、侵入を速やかに検知でき、また、漏水の発生および発生箇所をより速やかに検知できる。
本発明に係る防災システムは、照明を含む火災、侵入、漏水を検知する機能を1本のワイヤーで統合して行うので、建造物への配線などの敷設作業を容易にするとともに、システムの簡素化、小型化、省スペース化ができる。
図1は、本発明に係る防災システムの第1実施形態を示す概略図である。 図2は、図1に示す検知用光ファイバケーブルの拡大縦断面図である。 図3は、図2に示す検知用光ファイバケーブルのA−A線断面図である。 図4は、本発明に係る防災システムの第2実施形態を示す概略図である。 図5は、本発明に係る防災システムの第3実施形態を示す概略図である。 図6は、本発明に係る防災システムの第4実施形態を示す概略図である。 図7は、本発明に係る防災システムを建造物へ施工した一例を示す概略図である。
以下、本発明に係る防災システムの第1乃至第4実施形態について、図1乃至図7を参照して詳細に説明する。まず、各実施形態に共通の全体構成について説明し、その後、第1〜第4実施形態のそれぞれについて説明する。
<共通の全体構成>
図1、図4、図5及び図6に示すように、本実施形態に係る防災システムは、火災による温度、侵入、漏水を検知する検知用の1本の検知用光ファイバケーブル1と監視区域を照明する照明用光ファイバケーブル2と監視区域に情報を配信する通信用光ファイバケーブル21をバンドルした1本のワイヤー3と、検知用光ファイバケーブル1と接続する防災受信機4とを備えている。
防災受信機4は、検知用光ファイバケーブル1の少なくとも1本の光ファイバケーブルに接続されて火災による温度を検知する火災検知手段6、侵入を検知する侵入検知手段7、漏水を検知する漏水検知手段8と、火災検知手段6、侵入検知手段7、漏水検知手段8で検知した異常信号を受け、警報を発する警報発生手段9と、異常信号に応じた異常内容及び異常発生箇所を外部へ報知する報知手段10を有している。
防災受信機4に備えている火災検知手段6は、検知用光ファイバケーブル1の光ファイバケーブルからの後方散乱光を受光し、光ファイバケーブルに加わった火災の熱により変化した後方散乱光の強度によって温度を測定し熱を検知するとともに、後方散乱光が入射端に戻ってくるまでの時間より熱が加わった光ファイバケーブルの箇所から場所を特定する機能を有する温度検知器が使用される。温度検知器は、例えば、40℃〜100℃の範囲で異常温度とする閾値温度を設定しておき、測定した温度が短時間で異常温度に上昇したら火災と判断するとともに、検知した光ファイバケーブルの箇所から場所を特定する。火災検知手段6における後方散乱光の検知方法では、ブリルアン散乱、ラマン散乱のアンチストーク光が利用される。
また、火災の判断方法としては温度の上昇する時間ではなく、検知用光ファイバケーブル1が敷設されている部屋内の各箇所で温度を検知して平均温度を算出し、平均温度に対する温度の差分から異常温度と箇所を検知してもよい。また、検知用光ファイバケーブル1が敷設されている部屋内の温度を感知する箇所を特定して、例えば終端器内の検知用光ファイバケーブルを部屋内の温度としてその温度との差分から異常温度と箇所を検知してもよい。これにより、徐々に温度が上昇するような火災の場合でも、速やかに火災を検知できる。
また、侵入検知手段7は、検知用光ファイバケーブル1の光ファイバケーブルからの後方散乱光を受光し、後方散乱光の強度または周波数の変化によって光ファイバケーブルに触れることによる光ファイバケーブルに歪みを検知するとともに、後方散乱光が入射端に戻ってくるまでの時間を測定することにより歪みが発生した箇所を特定する機能を有する侵入検知器が使用される。侵入者の歩行時に床にかかる体重による光ファイバの歪みを検知したら侵入検知器は侵入があったと判断するとともに、検知した光ファイバケーブルの箇所から場所を特定する。侵入検知手段7における後方散乱光の検知方法では、ブリルアン散乱によるブリルアン周波数シフト量、レイリー散乱による後方散乱光強度の歪による伝送損失の低下が利用される。
また、侵入検知手段7として、検知用光ファイバケーブル1の光ファイバケーブルをループ状に敷設し、光ファイバケーブルに光分岐結合素子を接続し、光ファイバケーブルに光源から発せられた光を時計回り及び反時計回りに伝播させ、伝播光の遅延時間の差を位相変化として検出し(光ファイバリング干渉型)、光ファイバケーブルの振動を検知し、振動を検知したら侵入があったと判断するとともに、検知した箇所を特定する光ファイバリング干渉型を検知方法とする侵入検知器を使用できる。
また、漏水検知手段8は、検知用光ファイバケーブル1を構成する光ファイバケーブルを被覆している外被覆の内側に膨張性又は収縮性の高分子系吸水材を設けておき、光ファイバケーブルからの後方散乱光を受光し、後方散乱光の強度または周波数の変化によって、吸水した高分子系吸水材の膨張又は収縮により光ファイバケーブルに歪みを検知するとともに、後方散乱光が入射端に戻ってくるまでの時間より歪みが発生した箇所を特定する機能を有する漏水検知器が使用される。歪みを検知したら漏水検知器は漏水があったと判断するとともに、検知した光ファイバケーブルの箇所から場所を特定する。漏水検知手段8における後方散乱光の検知方法では、ブリルアン散乱によるブリルアン周波数シフト量、レイリー散乱による後方散乱光強度の歪による伝送損失の低下が利用される。
光ファイバケーブルの歪みによって検知する侵入と漏水との区別にあっては、歪みの与えられている時間の長さによって判断する。侵入の場合は侵入者の歩行などによって同じ箇所で長時間に渡って歪みが発生することは無く歪みの量つまり伝送損失の低下も短時間で変動するが、漏水の場合は同じ箇所で長時間にわたって歪みが発生するので区別できる。
また、検知用光ファイバケーブル1は、1本の光ファイバケーブルでもよく、また、火災の温度、侵入、漏水の検知用の複数の光ファイバケーブルを用意し、これを一本に束ねてワイヤーとしてもよい。検知用光ファイバケーブル1が1本の光ファイバケーブルからなる場合は、検知用光ファイバケーブル1に接続される火災検知手段6、侵入検知手段7、漏水検手段8は光路分岐器(図示せず)を介して1本の光ファイバケーブルに接続されてもよい。また、検知用光ファイバケーブル1が2本の光ファイバケーブルからなる場合は、1本の検知用光ファイバケーブル1に火災検知手段6が接続され、他の1本の検知用光ファイバケーブル1に光路分岐器(図示せず)を介して侵入検知手段7、漏水検手段8が接続されてもよい。検知用光ファイバケーブル1が火災による温度、侵入、漏水を別々に検知する複数の光ファイバケーブルからなる場合は、それぞれの光ファイバケーブル毎に火災検知手段6、侵入検知手段7、漏水検手段8が個別に接続される。
また、検知用光ファイバケーブル1が1本の光ファイバケーブルからなる場合でも、ブリルアン散乱検知手段を利用する場合は、ブリルアン散乱検知手段が火災検知手段6、侵入検知手段7、漏水検手段8を兼ねるので、ブリルアン散乱検知手段を1本の光ファイバケーブルに接続すればよい。
以上の検知用光ファイバケーブル1はシングルモードファイバとすることが検知の感度と検知箇所の位置の特定の精度を向上するために好ましい。ワイヤーは引っ張り強度を得るためにテンションメンバを有しても良く、検知精度を著しく落とさない程度に外層を被覆しても良い。また、検知用光ファイバケーブル1自身も必要に応じてテンションメンバを有しても良い。
また、防災受信機4の警報発生手段9は配線11で警報器12と接続され、火災検知手段6、侵入検知手段7、漏水検知手段8で検知した異常信号を受けたとき、警報器12に警報発生を指示する。
また、異常内容及び異常発生箇所を外部へ報知する防災受信機4の報知手段10は外部にある警備員室、消防署、警察署等の関係部所と通信線13で接続され、異常信号を受けたとき、異常信号に応じて異常の内容及び異常箇所の情報を関係部所へ報知する。本例では、報知手段10による外部への報知は通信線13を介して行うが、無線で行ってもよい。
また、ワイヤー3にバンドルされている照明用光ファイバケーブル2は、本例では、照明箇所の数に応じて複数本の光ファイバ心線2aの束で構成されている。光ファイバ心線2aに光を入射する光源部14にあっては、各光ファイバ心線2aに別々に入射でき、各々の光量をON/OFF、増減、点滅などの制御ができる。
また、各光ファイバ心線2aの光源部14と防災受信機4の火災検知手段6、侵入検知手段7、漏水検知手段8とは盤内配線で接続されており、火災検知手段6、侵入検知手段7、漏水検知手段8で検知した異常信号を受けたとき、異常発生箇所が発生した監視区域に配置された照明用光ファイバケーブル2における光ファイバ心線2aの光源部14の各々の光量の制御する機能を有する制御部16が備えられている。光源部14の各々の光量の制御方法としては、照明状態をOFFからONにする、ONとOFFを繰り返す点滅とする、保安灯の暗い状態から明るい照明状態とするなど各種あり、状況に即した制御方法とすればよい。
また、ワイヤー3にバンドルされている通信用光ファイバケーブル2は、本例では、防災受信機からの情報を情報制御部15を介して配信し、監視区域内の情報表示端末に所定の情報を表示し、制御器は情報制御部を介した防災受信機からの指示などの情報に応じて監視区域内の所定の機器を制御する。また、防災受信機に接続された通信線13によって、外部からの情報を情報制御部を介して情報表示端末に反映しても良く、外部からの指示などの情報によって情報制御部を介して制御器に接続された所定の機器を制御しても良い。さらには、制御器に接続した電話機などによって、防災受信機の情報制御部と通信線13を介して外部と通話を行っても良く、制御器に接続された情報端末によって、防災受信機の情報制御部と通信線13を介して外部と情報の交換を行っても良い。
例えば、前記火災検知手段、前記侵入検知手段、前記漏水検知手段で検知した異常信号を受け、情報制御部を介して異常信号を受けた箇所の監視区域に配置された監視カメラの情報を外部へ配信し、直ちに異常状態を確認し防災活動を行うことができる。また、外部からの指示などの情報によって情報制御部を介して前記通信用光ファイバケーブルに接続された制御器を介してエアコン、照明器、排煙装置などを制御することができ、一層速やかな且つ効果的な防災活動が可能となる。
スマートハウスなどでの利用では、上記の防災面での対応だけではなく、インターネットを介して通信線13と接続し(図示せず)、情報制御部を介して制御器に接続された家電製品、例えば、エアコン、テレビ、ラジオ、オーディオ、洗濯機、乾燥機、電子レンジ、冷蔵庫、IH調理器、給湯器、床暖房装置、ゲーム機、webカメラ、燃料電池、燃料電池コンバインの給湯装置、太陽電池、散水機などを制御しても良い。
このように構成された火災、侵入、漏水の検知及び照明と通信手段を備えた防災システムの施工にあっては、防災受信機4をビル、家屋、工場、スマートハウス、データセンターなどの建造物の適宜の場所に設置し、検知用光ファイバケーブル1と照明用光ファイバケーブル2と通信用光ファイバケーブル21をバンドルしたワイヤー3を建造物内あるいは外における監視区域に、満遍なく且つ一筆書き状に敷設する。例えば、建造物の出入り口から続く監視の必要とされる通路、部屋などに、監視内容に応じて床、壁、天井といった箇所に張り巡らせるように敷設する。
このとき、ワイヤー3検知が速やかにかつ検知箇所の特定を高分解能に精度良く行われるように、通路に対して密に配線されるように蛇行して設けられても良い。ワイヤー3を敷設する場合は、侵入者の歩行による床の振動や歪を感知するため床または通路へ配線し敷設するのがより好ましい。床材の表層下部にワイヤーを敷設するとき、表層に固定されるように敷設することにより、侵入者の振動や歪を高感度に感知できる。なお、温度変化による表層のストレスをワイヤー3に伝達しないように表層に固定されていない箇所を設けても良い。
また、照明用光ファイバケーブル2からは光ファイバ心線2aを、照明が必要な監視区域毎に切り分けて配置する。検知用光ファイバケーブル1の先端には終端器19を取り付け、また、照明用光ファイバケーブル2から切り分けた光ファイバ心線2aの先端には照明器20を取り付ける。
警報発生手段9に接続されている警報器12は建造物に設置しておく必要はなく、建造物から離れた場所、例えば警備員室などに設置してもよい。
図7は、本発明に係る防災システムを建造物28へ施工した一例を示す概略図である。本例では、防災受信機4及び警報器12が建造物28の適宜の場所に設置されている。建造物28の出入り口29から内部へ、監視に必要とされる通路30が続いている。この通路30には、検知用光ファイバケーブル1と照明用光ファイバケーブル2(2a)と通信用光ファイバケーブル21をバンドルしたワイヤー3が敷設されている。ワイヤー3は、満遍なく密に配線されており、且つ通路30に沿って一筆書き状に蛇行している。照明用光ファイバケーブル2からは光ファイバ心線2aが切り分けられている。光ファイバ心線2aは、照明が必要な監視区域のそれぞれに配線される。光ファイバ心線2aの先端には、照明器20が取り付けられている。照明器20は、壁31に設置されている。また、通信用光ファイバケーブル21には、所定の情報表示端末17及び制御器18が接続されている。情報表示端末17は、通信用光ファイバケーブル21から提供される情報を表示する。制御器18には、例えば、室内灯32、エアコン33、電話34、情報端末35、監視カメラ36などの所定の機器が接続されている。電話34や情報端末35は、制御器18を介して外部と通信することができる。
以上のように構成される防災システムは、検知用光ファイバケーブル1と照明用光ファイバケーブル2と通信用光ファイバケーブルをバンドルしたワイヤー3を敷設した建造物内あるいは外における監視区域で、火災が発生した場合、検知用光ファイバケーブル1の光ファイバケーブルからの後方散乱光を受光した火災検知手段6が温度を測定して火災と判断される温度を検知するとともに検知した場所を特定することにより、火災と火災箇所を検知して異常信号を警報発生手段9および報知手段10に発信し、異常信号を受けた警報発生手段9は警報器12に警報発生を指示し、報知手段10は外部にある警備員室、消防署等の関係部所へ火災と火災箇所を報知する。
そして、火災検知手段6で検知した異常信号を受けたとき、制御部16は火災が発生した監視区域に配置された照明用光ファイバケーブル2における各光ファイバ心線2aの光源部14を制御し、当該監視区域において所定の照明をする。また、情報制御部を介して通信用光ファイバケーブル21に接続された情報表示端末に所定の情報を表示し、制御器に接続された所定の機器を制御する。例えば、火災の場合は制御器に接続された排煙装置を稼動させ、監視カメラによって火災の状況を確認するなどがあげられる。
また、侵入があった場合、検知用光ファイバケーブル1の光ファイバケーブルからの後方散乱光を受光した侵入検知手段7が歪みを検知するとともに歪みが発生した場所を特定することにより、侵入と侵入箇所を検知して異常信号を警報発生手段9および報知手段10に発信し、異常信号を受けた警報発生手段9は警報器12に警報発生を指示し、報知手段10は外部にある警備員室、警察署等の関係部所へ侵入と侵入箇所を報知する。
そして、侵入検知手段7で検知した異常信号を受けたとき、制御部16は侵入が発生した監視区域に配置された照明用光ファイバケーブル2における光ファイバ心線2aの光源部14を制御し、当該監視区域において所定の照明をする。また、通信用光ファイバケーブル21を介して当該監視区域の監視カメラの映像を伝送する。
なお、侵入を検知して警報を発する場合は、防災受信機において、人が立ち入らない時間帯あるいは許可された者が立ち入っていないときに侵入と判断して警報器12に警報発生を指示し、また、報知手段10は通信線13で接続された関係部所に報知する。
また、漏水があった場合、検知用光ファイバケーブル1の光ファイバケーブルからの後方散乱光を受光した漏水検知手段8が歪みを検知するとともに歪みが発生した場所を特定することにより、漏水と漏水箇所を検知して異常信号を警報発生手段9および報知手段10に発信し、異常信号を受けた警報発生手段9は警報器12に警報発生を指示し、報知手段10は外部にある警備員室等の関係部所へ漏水と漏水箇所を報知する。
そして、漏水検知手段8で検知した異常信号を受けたとき、制御部16は漏水が発生した監視区域に配置された照明用光ファイバケーブル2における光ファイバ心線2aの光源部14を制御し、当該監視区域において所定の照明をする。また、通信用光ファイバケーブル21を介して当該監視区域の監視カメラの映像を伝送する。
このように、火災、侵入、漏水の検知及び照明と通信手段を備えた防災システムによれば、火災、侵入、漏水を確実に検知でき、火災検知手段6、侵入検知手段7、漏水検知手段8で検知した異常信号を受け、警報発生手段9が警報器12に警報発生を指示し、報知手段10が異常内容及び異常発生箇所を外部へ報知するとともに、異常発生箇所を照明するので速やかな防災活動が可能となる。このとき、異常発生箇所を監視カメラ(図示せず)で撮影し警備員室でモニターすることで、異常発生箇所の状況を速やかに確認でき、速やかに必要な防災対応をとることができ、また、誤報であった場合は警報を解除できる。誤報であった場合は、通信線13を介して防災受信機を復旧することもできる。
また、検知用光ファイバケーブル1に照明用光ファイバケーブル2と通信用光ファイバケーブル21をバンドルして1本のワイヤー3としたので、建造物への配線などの敷設作業を容易にするとともに、システムの簡素化、小型化、省スペース化が図れる。
次に、本発明に係る防災システムの第1乃至4実施形態について、それぞれ説明する。
<第1実施形態>
図1は本発明に係る防災システムの第1実施形態を示す。第1実施形態は、検知用光ファイバケーブル1に照明用光ファイバケーブル2と通信用光ファイバケーブル21をバンドルして1本のワイヤー3となっている。第1実施形態では、検知用光ファイバケーブル1は、火災による温度、侵入、漏水の検知用の1本の光ファイバケーブル1aで構成され、防災受信機4に有する火災検知手段6、侵入検知手段7、漏水検手段8に接続されている。
第1実施形態では、火災検知手段6、侵入検知手段7、漏水検手段8を有するブリルアン散乱を利用する検知方法であるブリルアン散乱検知手段5を利用している。ワイヤー3にはテンションメンバ(図示せず)が配置されている。
火災検知はブリルアン散乱の後方散乱光強度を測定して温度を検知する機能から火災を検知し、侵入検知はブリルアン周波数シフト量を測定して歪を検知し侵入者がワイヤーを踏んだときなどの光ファイバケーブルの歪から侵入を検知し、漏水検知はブリルアン周波数シフト量を測定して歪を検知し検知用光ファイバケーブルに水が浸入して吸収材が変形することによる光ファイバの内部ストレスの歪から漏水を検知する。
検知用光ファイバケーブル1にあっては、第1実施形態では、検知用光ファイバケーブル1を構成する検知用光ファイバケーブル1aを被覆している透水性の外被覆22の内部の断面において、断面の周方向の一部に、吸水することにより膨張性或いは収縮性のある高分子系吸水材23が光ファイバケーブル1aの長手方向に配置されている(図2,図3参照)。
光ファイバケーブル1aの断面のうち中心軸から外被覆22に向かって水によって膨潤する高分子系吸水材23が配置され、断面積の30%以上70%以下が高分子系吸水材23で残りの断面積が水によって膨潤しないあるいは収縮しない部材25を設け長手方向に延長する構成として吸水によって光ファイバケーブル1aを曲げる力を発生させ、光ファイバケーブル1aに曲げストレスを与え光ファイバケーブル1aに歪を発生させ、あるいは曲げによる光ファイバケーブル1aの伝送損失を増加させて漏水を検知する。
また、外被覆22の内部には、高分子系吸水材23の軸対称位置に、光ファイバケーブル1aの長手方向に間欠的に不変形部材24を配置して、より強く歪や曲げを発生させて検知感度を上げてもよい。第1実施形態の検知用光ファイバケーブル1aは、侵入、漏水の検知用の光ファイバケーブル1c、漏水の検知用の光ファイバケーブル1eと構造的には一緒である。
照明用光ファイバケーブル2は、本例では、照明箇所の数に応じて複数本の光ファイバ心線2aの束で構成されており、光ファイバ心線2aに光を入射する光源部14にあっては、各光ファイバ心線2aに別々に入射できるように各々の光量を制御できる。
また、各光ファイバ心線2aの光源部14と防災受信機4の火災検知手段6、侵入検知手段7、漏水検知手段8とは盤内配線で接続されており、光源部14には前記した制御部16が備えられている。また、各光ファイバ心線2aの光源部14と防災受信機4の侵入検知手段7が盤内配線で接続されている。
通信用光ファイバケーブルは、第1実施形態では、複数本の通信用光ファイバケーブルで構成され、所定の箇所に通信用光ファイバケーブルを配し情報表示端末を設置し必要な情報を表示する。また、所定の箇所に通信用光ファイバケーブルを配し制御器を設置し必要な機器を制御する。なお、通信用光ファイバケーブルの所定の箇所に光分岐器を設けて分岐された光ファイバケーブルを情報表示端末や制御器に接続しても良い。この場合は、通信用光ファイバケーブルを1本敷設して、所定の箇所で分岐すればよい。
このように構成される第1実施形態によれば、1本の検知用光ファイバケーブル1aで構成されている検知用光ファイバケーブル1と照明用光ファイバケーブル2がバンドルされて1本のワイヤー3となっているので、建造物への配線などの敷設作業を容易にするとともに、システムの簡素化、小型化、小スペース化ができる。
また、火災検知手段6、侵入検知手段7、漏水検手段8はいずれもブリルアン散乱を検知方法に利用しているので、火災検知手段6、侵入検知手段7、漏水検手段8を1台のブリルアン検知手段5として構成することができ、これにより、敷設が簡単となり、一層の省スペース化と、防災受信機4の小型化が図れる。
また、火災検知手段6、侵入検知手段7、漏水検知手段8で検知した異常信号を受けたとき、警報発生手段9は警報器12に警報発生を指示し、報知手段10は外部にある警備員室、警察署等の関係部所へ侵入と侵入箇所を報知し、そして制御部16は侵入が発生した監視区域に配置された照明用光ファイバケーブル2における光ファイバ心線2aの光源部14を制御し、当該監視区域において所定の照明をし、監視区域に設置された監視カメラによって監視区域の状況が確認できるので、速やかな防災活動が可能となる。
また、第1実施形態では、検知用光ファイバケーブル1aの外被覆22の内部には、高分子系吸水材23の軸対称位置に、検知用光ファイバケーブル1aの長手方向に間欠的に不変形部材24が配置されているので、高分子系吸水材23が吸水して膨張或いは収縮したとき、検知用光ファイバケーブル1aが膨張或いは収縮位置に配置されている不変形部材24によって検知用光ファイバケーブル1aの曲がりが大きくなり、検知用光ファイバケーブル1aの歪や伝送損失が増加することにより、漏水の発生および発生箇所を一層高分解能で高精度に検知できる。
<第2実施形態>
図4は本発明に係る防災システムの第2実施形態を示す。第2実施形態では、検知用光ファイバケーブル1は、火災による温度の検知用の光ファイバケーブル1bと、侵入、漏水の検知用の光ファイバケーブル1cがワイヤーにバンドルされて1本に構成され、火災による温度の検知用の光ファイバケーブル1bに火災検知手段6が接続され、侵入、漏水の検知用の光ファイバケーブル1cに光路分機器(図示せず)を介して侵入検知手段7と漏水検知手段8が接続されている。
第2実施形態では、火災検知手段6はラマン散乱のアンチストークス光を検知方法に利用し、侵入検知手段7、漏水検手段8はいずれもレイリー散乱を検知方法に利用している。
また、第2実施形態にあっても、第1実施形態と同様に、光ファイバケーブル1cは光ファイバケーブル1aと同じ構成となっている。このような構成によれば、特に、火災の発生と発生箇所を速やかに且つより高分解能で検知でき、また、侵入と漏水の発生および発生箇所をより高分解能で検知できる。
<第3実施形態>
図5は本発明に係る防災システムの第3実施形態を示す。第3実施形態では、検知用光ファイバケーブル1は、火災による温度の検知用の光ファイバケーブル1bと、侵入の検知用の光ファイバケーブル1dと、漏水の検知用の光ファイバケーブル1eがワイヤーにバンドルされて1本に構成され、火災による温度の検知用の光ファイバケーブル1bに火災検知手段6が、侵入の検知用の光ファイバケーブル1dに侵入検知手段7が、漏水の検知用の光ファイバケーブル1eに漏水検知手段8が接続されている。
第3実施形態では、火災検知手段6はラマン散乱のアンチストークス光を検知方法に利用し、侵入検知手段7、漏水検手段8はいずれもレイリー散乱を検知方法に利用している。
また、第3実施形態にあっても、第1実施形態と同様に、光ファイバケーブル1eは光ファイバケーブル1aと同じ構成となっている。このような構成によれば、特に、火災の発生と発生箇所を速やかに且つより高分解能で検知でき、また、侵入と漏水の発生および発生箇所をより高分解能で検知できる。
<第4実施形態>
図6は本発明に係る防災システムの第4実施形態を示す。第4実施形態では、検知用光ファイバケーブル1は、第3実施形態と同様に、火災による温度の検知用の光ファイバケーブル1bと、侵入の検知用の光ファイバケーブル1fと、漏水の検知用の光ファイバケーブル1eがバンドルされて1本に構成され、火災による温度の検知用の光ファイバケーブル1bに火災検知手段6が、侵入の検知用の光ファイバケーブル1fに侵入検知手段7が、漏水の検知用の光ファイバケーブル1eの端部に漏水検知手段8が接続されている。
第4実施形態では、火災検知手段6はラマン散乱のアンチストークス光を検知方法に利用し、侵入検知手段7は光ファイバリング干渉型を検知方法に利用し、漏水検知手段8はレイリー散乱を検知方法に利用している。
また、2本の光ファイバケーブル1fの光ファイバリング型センサ用終端器26の内部では、ボビン(図示せず)に巻回された所定の長さの光ファイバ27の両端に2本の光ファイバケーブル1fの各端部がそれぞれ接続されている。所定の長さの光ファイバ27は光ファイバリング干渉型において振動を感知する箇所の不感知箇所を発生させないために接続されている。所定の長さは敷設時の光ファイバケーブル1fの長さなどの条件による設計によって求められる。第4実施形態では2kmの長さの光ファイバ27を接続する。また、第4実施形態では光ファイバリング型センサ用終端器26の中に光ファイバボビンを設置しているが、設置場所は光ファイバリング型センサ用終端器26に限らず不感知箇所をなくす位置であれば、どの位置でも良い。
また、第4実施形態にあっても、第1実施形態と同様に、光ファイバケーブル1eは光ファイバケーブル1aと同じ構成となっている。このような構成によれば、火災の発生と発生箇所を速やかに且つより高分解能で検知でき、また、侵入を速やかに且つより高分解能で検知でき、また、漏水の発生および発生箇所をより高分解能で検知できる。
1 検知用光ファイバケーブル
1a 火災による温度、侵入、漏水の検知用の光ファイバケーブル
1b 火災による温度の検知用の光ファイバケーブル
1c 侵入、漏水の検知用の光ファイバケーブル
1d 侵入の検知用の光ファイバケーブル
1e 漏水の検知用の光ファイバケーブル
1f 侵入の検知用の光ファイバケーブル
1g 光ファイバ素線
2 照明用光ファイバケーブル
2a 光ファイバ心線
3 ワイヤー
4 防災受信機
5 ブリルアン散乱検知手段
6 火災検知手段
7 侵入検知手段
8 漏水検知手段
9 警報発生手段
10 報知手段
11 配線
12 警報器
13 通信線
14 光源部
15 情報制御部
16 制御部
17 情報表示端末
18 制御器
19 終端器
20 照明器
21 通信用光ファイバケーブル
22 外被覆
23 高分子系吸水材
24 不変形部材
25 水によって膨潤しないあるいは収縮しない部材
26 光ファイバリング型センサ用終端器
27 光ファイバ
28 建造物
29 出入り口
30 通路
31 壁
32 室内灯
33 エアコン
34 電話
35 情報端末
36 監視カメラ

Claims (10)

  1. 火災による温度、侵入、漏水を検知する検知用の少なくとも1本の検知用光ファイバケーブルと監視区域を照明する照明用光ファイバケーブルと通信用光ファイバケーブルをバンドルした1本のワイヤーを備え、前記ワイヤーは監視する所定の箇所に敷設され、また、前記検知用光ファイバケーブルと接続する防災受信機を備え、
    前記防災受信機は、前記検知用光ファイバケーブルに接続されて火災による温度を検知する火災検知手段、侵入を検知する侵入検知手段、漏水を検知する漏水検知手段と、前記火災検知手段、前記侵入検知手段、前記漏水検知手段で検知した異常信号を受け、警報を発する警報発生手段と、異常信号に応じた異常内容及び異常発生箇所を外部へ報知する報知手段を有し、前記通信用光ファイバケーブルと接続する情報制御部を有し、通信線を有していることを特徴とする防災システム。
  2. 前記照明用光ファイバケーブルは、複数の光ファイバ心線で構成され、各光ファイバ心線と光源部を接続し、前記火災検知手段、前記侵入検知手段、前記漏水検知手段で検知した異常信号を受けたとき、異常発生箇所が発生した監視区域に配置された前記照明用光ファイバケーブルの光ファイバ心線の光源部の光量を制御する機能を有する制御部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の防災システム。
  3. 前記通信用光ファイバケーブルは、前記情報制御部を介して前記防災受信機からの情報を配信し、また、前記通信用光ファイバケーブルは、前記防災受信機に接続される前記通信線によって得られる外部からの情報を前記情報制御部を介して配信し、前記通信用光ファイバケーブルの接続される防災受信機と反対端に情報を表示する端末および/または所定の機器を制御する制御器を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の防災システム。
  4. 前記検知用光ファイバケーブルは、1本の光ファイバケーブルで構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の防災システム。
  5. 前記検知用光ファイバケーブルは、火災による温度の検知用の光ファイバケーブルと、侵入及び漏水の検知用の光ファイバケーブルが前記ワイヤーにバンドルされて1本に構成され、火災による温度の検知用の光ファイバケーブルに前記火災検知手段が接続され、侵入及び漏水の検知用の光ファイバケーブルに前記侵入検知手段と前記漏水検知手段が接続されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の防災システム。
  6. 前記検知用光ファイバケーブルは、火災による温度、侵入、漏水のそれぞれの検知用の複数の光ファイバケーブルが前記ワイヤーにバンドルされて1本に構成され、火災による温度、侵入、漏水のそれぞれの検知用の光ファイバケーブルに前記火災検知手段、前記侵入検知手段、前記漏水検知手段が別々に接続されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の防災システム。
  7. 前記防災受信機に有する前記火災検知手段、前記侵入検知手段、前記漏水検知手段は、1台のブリルアン散乱検知手段としていずれもブリルアン散乱を検知方法に利用することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の防災システム。
  8. 前記防災受信機に有する前記火災検知手段はラマン散乱を検知方法に利用するものであり、前記侵入検知手段及び前記漏水検知手段はレイリー散乱を検知方法に利用することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の防災システム。
  9. 前記防災受信機に有する前記火災検知手段はラマン散乱を検知方法に利用するものであり、前記侵入検知手段は光ファイバリング干渉型を検知方法に利用するものであり、前記漏水検知手段はレイリー散乱を検知方法に利用することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の防災システム。
  10. 前記ワイヤーは検知する所定の床に敷設されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の防災システム。
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